JP4619799B2 - 電界ベクトルの算出方法及びその装置、電界ベクトルの算出プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電磁機器から放射される電磁波により形成された電磁界の電界ベクトルを算出する方法及びその装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
近年、電子機器から放射される電磁波が特に問題となってきており、各国の業界団体においても放射電磁波の強度について規格を設けている。そこで、電子機器メーカーでは、不要な放射電磁波を低減させるべく開発設計の際に種々の対策(EMC対策)を行っている。このEMC対策の際には、対象となる電子機器が前記規格を満たしているかを確認するために、オープンサイトや電波暗室において被測定物から数m程度の遠方での測定を条件として、電磁界強度の測定を実施する必要がある。
しかし、オープンサイトや電波暗室は大規模な装置となるため、多大な設備投資が必要であるという問題だけでなく、測定の度にオープンサイトや電波暗室に被測定物を運ばなくてはならず利便性に欠けるという問題があった。そして、この問題は電子機器の開発コストの上昇を招いていた。
この問題を解決するために、従来、被測定物の周囲空間に設定した等価面において走査用磁界センサを走査させるとともに、被測定物の近傍に固定磁界センサを固定配置し、両センサの検出信号から磁界の強度・方向・位相の分布を算出し、算出した磁界の強度・方向・位相から遠方における電磁界強度を求めるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−69372号公報
しかしながら、従来の方法では、遠方における電磁界強度については一定の効果が認められるが、走査用磁界センサとして例えばループアンテナを用いる場合、ループ面積を有するためセンサの小型化、走査間隔に一定の制限があり、遠方における電磁界強度の分解能の向上に限度があった。
また、走査面における磁界の強度・方向・位相の分布から被測定物の遠方における電磁界強度を求めることはできるが、走査面における電界の強度・方向・位相の分布は分からないため、実際に電子機器から放射される電磁波の方向までは把握することができず、電子機器のEMC対策における効果は限定的であった。
一方、磁界センサに代えて電界センサ又は電磁界センサを用いる場合、従来の方法では、測定位置毎に走査面に対して垂直方向の電界強度等を測定しているに過ぎず、電子機器の走査面内の電界の強度・方向・位相は分からなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電子機器の走査面内の電界の強度・方向・位相を把握することができる電界ベクトルの算出方法及びその装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、電磁波の放射イメージを理解し易く電子機器のEMC対策に効果的な電界ベクトルの算出方法及びその装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、小規模な装置で電界強度の分解能を更に向上させる電界ベクトルの算出方法及びその装置、プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、被測定物からの放射電磁波により形成される電磁界の電界ベクトルを算出する方法において、第1プローブを被測定物の近傍に固定配置して第2プローブの検出信号の位相を検出するための基準信号を検出するステップと、第2プローブを被測定物の近傍に設定した任意の座標系の原点に配置して少なくとも電界成分電流の大きさ及び位相を含む信号を検出するステップと、第2プローブを各座標軸上の任意の座標に順次移動させることにより各座標において前記信号を検出するステップと、第2プローブを配置した各座標における検出信号及び第1プローブによって検出した基準信号に基づき、前記座標における電界成分電流と前記原点における電界成分電流との差を求めることにより前記原点における各座標方向の電位差ベクトルを算出するステップと、前記第2プローブを配置した各座標に基づき該各座標と原点との間の距離を算出するステップと、算出した各電位差ベクトル及び各距離に基づき、電位差ベクトルを距離で除算することによって原点における電界ベクトルを算出するステップとを実行する電界ベクトルの算出方法を提案する。
本発明によれば、第2プローブを配置した各座標における検出信号及び第1プローブによって検出した基準信号に基づき原点における各座標方向の電位差ベクトルが算出され、第2プローブを配置した各座標に基づき該各座標と原点との間の距離が算出され、算出された各電位差ベクトル及び各距離に基づき原点における電界ベクトルが算出されることから、例えば原点を含む平面において第2プローブを走査させることにより当該平面内の電界ベクトルの分布を算出することができる。
また、本発明は前記目的を達成するために、被測定物からの放射電磁波により形成される電磁界の電界ベクトルを算出する装置において、被測定物の近傍に固定配置されて第2プローブの検出信号の位相を検出するための基準信号を検出する第1プローブと、被測定物の近傍に設定した任意の座標系の原点に配置した少なくとも電界成分電流の大きさ及び位相を含む信号を検出する前記第2プローブと、第2プローブを移動させる手段と、第2プローブを各座標軸上の任意の座標に順次移動させることにより第2プローブを配置した各座標における検出信号並びに第1プローブによって検出した基準信号に基づき、前記座標における電界成分電流と前記原点における電界成分電流との差を求めることにより前記原点における各座標方向の電位差ベクトルを算出する手段と、前記第2プローブを配置した各座標に基づき該各座標と原点との間の距離を算出する手段と、算出した各電位差ベクトル及び各距離に基づき、電位差ベクトルを距離で除算することによって原点における電界ベクトルを算出する手段とを備える電界ベクトルの算出装置を提案する。
本発明によれば、第2プローブを配置した各座標における検出信号及び第1プローブによって検出した基準信号に基づき原点における各座標方向の電位差ベクトルが算出され、第2プローブを配置した各座標に基づき該各座標と原点との間の距離が算出され、算出された各電位差ベクトル及び各距離に基づき原点における電界ベクトルが算出されることから、例えば原点を含む平面において第2プローブを走査させることにより当該平面内の電界ベクトルの分布を算出することができる。
また、本発明は前記目的を達成するために、上記構成において、前記座標系として一次元座標又は二次元座標又は三次元座標のうち何れかを用いる。
また、本発明は前記目的を達成するために、上記構成において、前記第2プローブはモノポールアンテナを用いる。
また、本発明によれば、例えばモノポールアンテナからなる第2プローブを用いる場合、ループアンテナのループ面積と比べモノポールアンテナの先端の面積は微小であるから、第2プローブを小型化でき、走査間隔を小さくすることができる。
本発明によれば、例えば原点を含む平面において第2プローブを走査させることにより当該平面内の電界ベクトルの分布を算出することができるので、走査面内の電界の強度・方向・位相を把握することができる。
また、本発明によれば、原点を含む空間を流れる電力流密度を表すポインチングベクトルを算出することができるので、被測定物1から放射される電磁波の進む方向を把握することができ、電磁波の放射イメージを理解し易く電子機器のMC対策に効果的であり、例えば積極的に電磁波を放射するアンテナの解析にも有効である。
また、本発明によれば、オープンサイトや電波暗室のような大規模な設備を用いることなく電界ベクトルを算出することができ、例えばモノポールアンテナからなる第2プローブを用いる場合、ループアンテナのループ面積と比べモノポールアンテナの先端の面積は微小であるから、第2プローブを小型化でき、走査間隔を小さくすることができるので、電子機器の開発・設計を低コストかつ容易に行うことが可能となるとともに、電界ベクトルの分解能を更に向上させることができる。
図1乃至図8は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は本発明の第1実施形態における遠方電磁界強度の算出装置を示す図、図2は図1に示した走査用磁界センサの構造を説明する図、図3は本発明の第1実施形態における走査面を説明する図、図4は微小ダイポールと微小ループ電流の波動インピーダンスの距離特性を示す図、図5は走査面における電界ベクトルを説明する図、図6は本発明の第1実施形態における電界ベクトル算出フローチャート、図7は走査面の他の例を説明する図、図8は走査面の他の例を説明する図である。
まず、本発明の原理について説明する。
Loveの等価定理によれば、放射源の周囲に設定した仮想的な等価面を波源として考えることで、放射源を知ることなく、該放射源により形成される電磁界(放射電磁界)を求めることができる。具体的には、等価面上の電界E1と磁界H1から等価面磁流Jmと等価面電流Jeを求め、この等価面磁流Jmと等価面電流Jeをそれぞれ放射源と考えることにより放射電磁界を求めることができる。更に具体的には、次式により電界E及び磁界Hを求めることができる。なお、ここでE,H,E1,H1,Jm,Je,nハット(nの上方に「^」を付した記号)はベクトルである。また、μ0は真空中の透磁率、ε0は真空中の誘電率である。
Figure 0004619799
このように、等価面における電界E1と磁界H1を算出することで任意の位置における放射電磁界を求めることができる。
本発明では、図1に示すように、被測定物1からの放射電磁波により形成される電磁界の強度を算出する。具体的には、走査用電界センサ2及び固定磁界センサ3を用いて検出した被測定物1の近傍の電界の強度・方向・位相に基づき、任意の位置における放射電磁界の強度を算出する。まず、この算出方法の理論について説明する。
Loveの等価定理を拡張したものにSchelkunoffの等価定理がある。Schelkunoffの等価定理では、等価面上の電界E1又は磁界H1どちらか一方から等価面磁流Jm又は等価面電流Jeを求めることで、放射電磁界を求めることができる。これは、等価面磁流Jmの場合は等価面を電気壁と考え、等価面電流Jeの場合は等価面を磁気壁と考えることによる。
ここで、実際に電界E1又は磁界H1のいずれかの測定を行うことを考えると、電位の絶対値を測定することが困難である。そこで、本実施形態では、被測定物1の近傍に設定した等価面上にモノポールアンテナからなる走査用電界センサ2を配置し、この走査用電界センサ2を用いて電界E1を算出することにする。電界の強度は、測定位置及び等価面上のその他の位置において走査用電界センサ2から出力される電界により生じる電界成分電流Ieの差を測定位置と等価面上のその他の位置との間の距離で割った値から求めることができる。
また、この理論では電界E1をベクトルで算出する必要があるが、本実施形態では後述するように、被測定物1の近傍に設定した任意の座標系の原点に配置した走査用電界センサ2を、各座標軸上の任意の座標に順次移動させることにより各座標軸方向の電界を算出するとともに、走査用電界センサ2とは別に固定の磁界センサ3を設けることにより位相を測定可能としている。これにより測定位置(原点)における電界の強度・方向・位相を算出することができる。以下、特に記載のない限り電界の強度・方向・位相を電界ベクトルとして説明する。
このSchelkunoffの等価定理を適用して被測定物1からの放射電磁波により形成される電磁界を求めるには、被測定物1を囲むように設定した6面(等価面)において、各面に垂直に配置した方向から走査用電界センサ2を走査させることにより走査面における電界ベクトルの分布が得られる。そして、面の単位法線ベクトルとこの電界ベクトルの外積で求められる等価面磁流が、電気壁であると仮定された6面に分布している、として求められる電磁界分布が電磁界となる。具体的には、2倍の等価面磁流が流れていると考えればよい。この等価面磁流を微小ダイポールとして考え次式を用いることで電磁界が算出できる。
Figure 0004619799
ここで、(r,θ,φ)は微小ダイポールからの極座標表示の点、ωは角周波数、lは微小ダイポールの長さ、Idは微小ダイポールに流れる電流、λは波長、Zoは次式で示す空間の波動インピーダンスである。
Figure 0004619799
以下、図1を参照して本発明の第1実施形態における遠方電磁界強度の算出装置について具体的に説明する。図1に示すように、走査用電界センサ2と、被測定物1の周囲に設定した所定の走査面において電界センサ2を走査させるセンサ走査装置4と、被測定物1の近傍に配置した基準信号検出用の固定磁界センサ3とを備えている。
走査用電界センサ2は、図2に示すように、ループアンテナよりも小型化が容易であり被測定物への接近が容易であるモノポールアンテナ21を有する。モノポールアンテナ21は、同軸ケーブル22の一端の中心導体と接続しており、同軸ケーブル22の他端側には同軸コネクタ23が設けられている。この走査用電界センサ2は、少なくとも次式で表される位相を含めた電界成分電流Ieを検出することができる。
e=Msin(ωt+θ)
なお、Mは電流の大きさ、ωは角周波数、θは位相である。
固定磁界センサ3は、走査用電界センサ2の検出信号の位相を検出するための基準となる信号を検出する。この固定磁界センサ3は、被測定物1の近傍に配置したセンサであればその構造は問わない。本実施形態ではループアンテナを用いる。
走査用電界センサ2及び固定磁界センサ3は、図1に示すように、各々ミキサ5,6を介してA/Dコンバータ7,8に接続している。ミキサ5,6には、発振器9で生成された周波数変換用の基準信号が分波器10により分配されて入力される。これにより、A/Dコンバータ7,8の入力信号がダウンコンバートされる。A/Dコンバータ7,8は、入力信号をディジタルに変換する。また、A/Dコンバータ7,8は互いに位相同期して動作している。これにより、走査用電界センサ2の検出信号と固定磁界センサ3の検出信号との位相差を検出できる。A/Dコンバータ7,8によって変換されたデータはコンピュータ11に入力される。
コンピュータ11は、A/Dコンバータ7,8からの入力データをフーリエ変換する高速フーリエ変換部12と、変換後の各周波数ごとのデータから電界ベクトルを算出する電界情報算出部13と、センサ走査装置4を制御する走査装置制御部14とを備えている。高速フーリエ変換部12及び電界情報算出部13は、走査装置制御部14の制御信号に基づき動作し、被測定物1の近傍に設定された所定の走査面における電界ベクトルを算出する。算出されたデータは、メモリやハードディスク等の記憶装置(図示省略)に保存される。走査装置制御部14は、図3に示すように、被測定物1を囲むように空間中に設定された仮想的な直方体30の各面を走査するようにセンサ走査装置4を制御する。
ここで、測定面である仮想的な直方体30の設定方法について図4を参照して説明する。図4は、微小ダイポールと微小ループ電流の波動インピーダンスの距離特性を示す図である。直方体30の各面(走査面)は、波源との距離が、図4に示す微小ダイポールによる波動インピーダンスと微小ループ電流による波動インピーダンスとが交わる距離よりも波源に近くなるよう(図4では位置Xよりも左方向となるような距離)に設定するのが好ましい。
次に、走査面における電界ベクトルを算出する方法について説明する。図5に示すように、直方体30の走査面F1に設定した任意の平面座標の原点に走査用電界センサ2を配置し、電界成分電流Ieを検出する。そして、X軸上、Y軸上の任意の座標に走査用電界センサ2を順次移動させ、各座標においてそれぞれ電界成分電流Ieを検出する。
また、走査用電界センサ2からのデータと固定磁界センサ3からのデータとを対比することにより両者間の位相差を検出する。走査面F1における電界の位相とは、この固定磁界センサ3からの検出信号を基準とした両者間の位相差を意味する。
原点と走査面F1上の任意の座標との電界成分電流Ieの差は、モノポールセンサ21の中心導体の電位差ベクトルであり、電位差ベクトルを原点と任意の座標との間の距離で割ったものが電界ベクトルである。平面座標における電界ベクトルは、X成分とY成分のベクトル和と考えることができるから、走査面F1の原点における電界ベクトルEは各座標方向の電界ベクトルEX及びEYを算出することにより求めることができる。
なお、ここでは平面(二次元)における電界ベクトルを算出する方法を説明したが、曲面(三次元)についても同様に、任意の空間座標のX軸上、Y軸上、Z軸上の任意の座標に走査用電界センサ2を順次移動させることにより、EX、EY、EZのベクトル和から求めることができ、直線(一次元)についても同様に求めることができる。
次に、コンピュータ11において電界ベクトルの分布を求める方法について説明する。図6に示すように、走査装置制御部14は原点を含む走査面F1内において走査用電界センサ2を順次移動させる(S101)。移動した複数の位置をそれぞれ原点として任意の座標系が設定されることにより、走査面F1内の複数の原点における電界ベクトルを算出することができる。また、移動した位置において走査装置制御部14は走査用電界センサ2の位置情報を取得し(S102)、走査用電界センサ2は電界成分電流Ieの信号を検出する(S103)。位置情報及び検出信号は、固定磁界センサ3の基準信号とともに図示省略の記憶装置に保存され、所定数の信号を検出するまでS101〜S103の処理を繰り返す。なお、位置情報は後述する距離を求めるためのものであり、相対位置であれ絶対位置であれその種類は問わない。
また、以後の説明において特に記載がない限り、図5に示すような等間隔の平面座標において複数の座標(Xm、Yn)(m=…i-3,i-2,i-1,i,i+1…、n=…j-3,j-2,j-1,j,j+1…)で位置情報を取得し、電界成分電流Ieの信号を検出するものとする。
走査面F1における走査を終了した場合(S104)、電界情報算出部13は保存した複数の座標から電界ベクトルの算出位置(原点)となる座標を設定し(S105)、算出位置(原点)の信号及びX座標が1つ隣りの座標とY座標が1つ隣りの座標における各検出信号、並びに固定磁界センサ3の基準信号に基づき、各電位差ベクトルを算出し(S106)、各座標の位置情報に基づき当該各座標と算出位置(原点)との間の距離を算出して(S107)、算出した各電位差ベクトル及び各距離に基づき電界ベクトルを算出する(S108)。算出した結果は図示省略の記憶装置に保存される。
例えば、座標(Xi、Yj)における電界ベクトルを算出する場合、(Xi+1、Yj)及び(Xi、Yj+1)との検出信号の差をとることにより各軸方向の電位差ベクトルを算出し、(Xi+1、Yj)及び(Xi、Yj+1)との位置情報から距離を求めることにより各座標方向の電界ベクトルを算出し、両ベクトルの和をとることにより座標(Xi、Yj)における電界ベクトルを算出する。
電界情報算出部13は走査用電界センサ2が信号を検出した全ての位置において電界ベクトルを算出するまでS105〜S108の処理を繰り返すことにより、走査面F1における電界ベクトルの分布を求めることができる(S109)。
なお、本実施形態では、X座標が1つ隣りの座標及びY座標が1つ隣りの座標における検出信号によって各電位差ベクトルを算出したが、これに限定されるものではない。2つ隣りや3つ隣りの座標であっても走査面F1において直交する2方向であればよい。
コンピュータ11は、さらに、電界情報算出部13で算出された走査面F1における電界ベクトルの分布から任意の位置における電磁界強度を算出する放射電磁界算出部15を備えている。この算出の方法には、前述したようにSchelkunoffの等価定理を用いる。算出した電磁界強度は、図示省略の記憶装置に保存され、電磁界強度及び電界ベクトルの分布は、表示装置(図示省略)に表示される。
また、本実施形態では、走査装置制御部14が走査面F1内において走査用電界センサ2を移動させ信号を検出するようにしたが、例えば図5に示す各座標(Xm、Yn)に複数の走査用電界センサ2をそれぞれ配置して、走査面F1全体あるいはスイッチ等で切り替えた座標(Xm、Yn)における信号を検出するようにしてもよい。このような構成にすれば、センサ走査装置4が不要となり装置の小型化が更に容易になる。
また、本実施形態では、被測定物1の周囲空間に仮想的な直方体30を設定し、該仮想直方体30の各面を走査するようにしたが、図7に示すように、その一面をグランド面31として他の5面のみを走査してもよい。被測定物1の形状等によっては、その側面側の面を無視するようにして、被測定物の上面側及び下面側の2面のみを走査するようにしてもよい。さらに、図8に示すように、仮想的な円筒32を設定して、その周面,上面及び下面を走査するようにしてもよいし、6面のうち1面のみを走査するようにしても同様の効果が得られる。
さらに、上記実施の形態では、走査面における電界の位相を測定するために、走査用電界センサ2とは別にループアンテナからなる固定磁界センサ3を被測定物1の近傍に配置したが、センサを被測定物1に付設するようにしてもよい。
このように上記構成及び動作によれば、走査用電界センサ2を被測定物1の近傍に設定した任意の座標系の原点に配置して少なくとも電界成分電流の大きさ及び位相を検出した信号及び各座標軸上の任意の座標に順次移動させることにより各座標において検出した信号、並びに固定磁界センサ3を被測定物1の近傍に固定配置して少なくとも電流の大きさ及び位相を検出した基準信号に基づき原点における各座標方向の電位差ベクトルが算出され、走査用電界センサ2を配置した各座標に基づき当該各座標と原点との間の距離が算出され、算出された各電位差ベクトル及び各距離に基づき原点における電界ベクトルが算出されることから、例えば原点を含む平面において走査用電界センサ2を走査させることにより当該平面内の電界ベクトルの分布を算出することができるので、走査面F1内の電界の強度・方向・位相を把握することができる。
また、原点を含む面内に設定した複数の座標系の原点に走査用電界センサ2を順次移動させることにより各原点における電界ベクトルが算出され、算出された面における電界ベクトルの分布に基づき被測定物1から遠方の任意の位置における電磁界強度が算出されることから、オープンサイトや電波暗室のような大規模な設備を用いることなく遠方における電磁界強度を算出することができ、例えばモノポールアンテナ21からなる走査用電界センサ2を用いる場合、ループアンテナのループ面積と比べモノポールアンテナ21の先端の面積は微小であるから、走査用電界センサ2を小型化でき、走査間隔を小さくすることができるので、電子機器の開発・設計を低コストかつ容易に行うことが可能となるとともに、遠方における電磁界強度の分解能を更に向上させることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図9は本発明の第2実施形態における遠方電磁界強度の算出装置を示す図、図10は図9に示した走査用磁界センサの構造を説明する図、図11は他の走査用磁界センサを説明する図である。
前述した第1実施形態と同一構成部分、同一動作部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態とは、走査用電界センサ2に加えて走査用磁界センサ2Aを用いる点において相違する。
本実施形態では、被測定物1の近傍に設定した等価面上にループアンテナからなる走査用磁界センサ2Aを配置し、この走査用磁界センサ2Aを用いて磁界H1の測定を行うことにする。磁界の大きさは、該磁界センサ2Aから検出される磁界成分電流Imにより次式を用いて求めることができる。次式においては、ループの出力に50Ωの負荷が直列に接続されているものとする。
m=2πfμSHsinθ/(50×2)
なお、fは周波数、μは透磁率、Sはループ面積、Hは磁界、θは磁界とループ面の角度である。
また、この理論では磁界H1をベクトルで算出する必要があるが、本実施形態では後述するように、磁界に対する磁界センサ2Aの向きを90度変えて2回検出することにより算出可能としている。
センサ走査装置4Aは、走査用電界センサ2を走査させるとともに、当該走査用電界センサ2と同一の走査面内において走査用磁界センサ2Aを走査させる。なお、ミキサ5A及びA/Dコンバータ7Aは、それぞれミキサ5、A/Dコンバータ7と同一構成、同一動作のため説明を省略する。
走査用磁界センサ2Aは、シールデッドループ構造となっている。本実施の形態では、図10に示すように、多層プリント配線板によりシールデッドループ構造を実現している。具体的には、第1層41及び第3層43にシールド用のパターン44,45を設けるとともに、第2層42に心線に相当するパターン46を設けている。各パターン44〜46間の接続はスルーホール47により実現している。また、各パターンの44〜46は配線板の端部に設けた同軸コネクタ48にそれぞれ接続している。このような構造により、図11に示すような一般的なシールデッドループアンテナと同様に磁気センサとして機能する。なお、本実施の形態では多層プリント配線板を用いたセンサを用いたが、図11に示すような一般的なシールデッドループアンテナ2A'であっても本発明は実施できる。しかしながら、多層プリント配線板を用いたセンサでは、小型化が容易であること及び被測定物への接近が容易であることから分解能の向上が期待できる点で、一般的なシールデッドループアンテナ2A'よりも好適である。
次に、電磁界情報算出部13Aにおいて磁界ベクトルを算出する方法について説明する。なお、電界ベクトルを算出する方法は第1実施形態と同様のため省略する。
電磁界情報算出部13Aは、走査用電界センサ2と同一の走査面に対する角度を90度変えて測定した走査用磁界センサ2Aからの2つのデータの和及び差を取ることにより、磁界の強度及び方向を算出する。また、走査用磁界センサ2Aからのデータと固定磁界センサ3からのデータとを対比することにより両者間の位相差を検出する。
また、電磁界情報算出部13Aは、走査面における電界ベクトル及び磁界ベクトルの外積であるポインチングベクトルを算出する。算出した結果は図示省略の記憶装置に保存されるとともに、走査面を流れる電力流密度として図示省略の表示装置に表示される。
放射電磁界算出部15は、電磁界情報算出部13Aで算出された走査面におけるポインチングベクトルから任意の位置における電磁界強度を算出する。
このように上記構成及び動作によれば、第1実施形態の作用・効果に加え、原点における電界ベクトルが算出されるとともに、原点を含む面内に配置して少なくとも磁界成分電流の大きさ及び位相を含む信号を検出する走査用磁界センサ2Aの検出信号及び固定磁界センサ3によって検出した基準信号に基づき走査用磁界センサ2Aを配置した位置における磁界ベクトルが算出されることから、原点を含む面を流れる電力流密度を表すポインチングベクトルを算出することができるので、被測定物1から放射される電磁波の進む方向を把握することができ、電磁波の放射イメージが理解し易く電子機器のEMC対策に効果的であり、例えば積極的に電磁波を放射するアンテナの解析にも有効である。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図12は本発明の第3実施形態における遠方電磁界強度の算出装置を示す図、図13は本発明の第3実施形態における動作原理を説明する図、図14は本発明の第3実施形態における動作原理を説明する図、図15は図12に示した走査用電磁界センサを説明する図である。
第3実施形態と第1実施形態とは、走査用電界センサ2に代えて走査用電磁界センサ2Bを用いる点において相違する。
前述した第1実施形態と同一構成部分、同一動作部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。
まず、図13及び図14を参照して本実施形態の動作原理ついて説明する。
図13に示すように、被測定物1のある点に、ある周波数の電圧V(=Asin(ωt+θv))と電流I(=Bsin(ωt+θc))が存在していると仮定する。この点の直上に、両端が同じインピーダンスで終端されている線状の微小な導体50を配置する。このとき導体50には、電圧Vと電界結合して電界成分電流Ieが生じるとともに、電流Iと磁界結合して磁界成分電流Imが生じる。したがって、導体50の両端からの出力電流O1及びO2は、電界成分電流Ieと磁界成分電流Imの合成電流となる。ここで、導体50から両端から出力される電界成分電流Ieは互いに同位相となるが、磁界成分電流Imは互いに逆位相となる。すなわち、電界成分電流Ieは導体50の向き応じて変化するが、磁界成分電流Imは導体50の向きに依存しない。本実施形態は、このことを利用して互いに出力方向が異なる複数の出力電流に基づき、電界成分電流と磁界成分電流を算出することにより、導体50の位置における電界ベクトル及び磁界ベクトルの算出を行う。以下その方法についてさらに詳細に説明する。
図13において、導体50の両端から出力される出力電流O1及びO2は、各々式(1)及び(2)で表される。
O1 = αAsin(ωt+θv) + βBsin(ωt+θc) …(1)
O2 = αAsin(ωt+θv) - βBsin(ωt+θc) …(2)
ここでα及びβは係数である。したがって、式(3)及び(4)のように、両端の出力電流O1及びO2の和と差をとることで、導体50に流れる電界成分電流Ie及び磁界成分電流Imを算出することができる。
e = (O1 + O2)/2 …(3)
m = (O1 - O2)/2 …(4)
この微小な導体50を電磁界センサとして用いることにことにより、前述のSchelkunoffの等価定理から導体50の位置における位相を含んだ電磁界の強度を算出することができる。
次に、平面上での電磁界の方向を考慮する場合について、図14を参照して説明する。
あるXY平面上の点(x,y)において、電圧V(=A(x,y)sin(ωt+θv))、φ方向に流れる電流I(=B(x,y)sin(ωt+θc))が存在すると仮定する。この場合、点(x,y)の直上において、導体50を回転させ、互いに直交する2方向で測定した場合の関係式は、以下の式(5)〜(8)で表される。
Oxf = αA(x,y)sin(ωt+θv(x,y)) - βB(x,y)sin(ωt+θc(x,y))cosφ …(5)
Oxr = αA(x,y)sin(ωt+θv(x,y)) + βB(x,y)sin(ωt+θc(x,y))cosφ …(6)
Oyf = αA(x,y)sin(ωt+θv(x,y)) - βB(x,y)sin(ωt+θc(x,y))sinφ …(7)
Oyr = αA(x,y)sin(ωt+θv(x,y)) + βB(x,y)sin(ωt+θc(x,y))sinφ …(8)
これらの関係式より式(9)〜(11)の関係が求まる。
Oxf + Oxr = Oyf + Oyr = 2αA(x,y)sin(ωt+θv(x,y)) …(9)
Oxf - Oxr = -2βB(x,y)sin(ωt+θc(x,y))cosφ …(10)
Oyf - Oyr = -2βB(x,y)sin(ωt+θc(x,y))sinφ …(11)
したがって、これを解けば、導体50の位置における電界ベクトル及び磁界ベクトルを算出することができる。そこで、この導体50を被測定物1の周囲空間に設定した仮想的な直方体30の各面で走査及び回転させることにより、電界ベクトル及び磁界ベクトルの分布を得ることができる。
次に、図12及び図15を参照して本実施形態に係る算出装置について説明する。なお、ミキサ5B,5C及びA/Dコンバータ7B,7Cは、それぞれミキサ5、A/Dコンバータ7と同一構成、同一動作のため説明を省略する。
走査用電磁界センサ2Bは、図15に示すように、ループアンテナ51を有する。このループアンテナ51はシールドを備えていないループ状の導体である。本実施形態では、ループアンテナ51は、より被測定物1に接近できるように方形のループアンテナとした。ループアンテナ51の両端は、それぞれ同軸ケーブル52及び53の中心導体と接続している。各同軸ケーブル52及び53の他端側には接続コネクタ54及び55が設けられている。各接続コネクタ54,55は周波数変換器16に接続しており、ループアンテナ51の一端側と周波数変換器16との間の特性インピーダンスと、ループアンテナ51の他端側と周波数変換器16との特性インピーダンスは一致している。本実施の形態では、外部導体が銅、誘電体がフッ素樹脂で構成され、特性インピーダンスが50Ω、直径約1mmの同軸ケーブルを加工することにより走査用電磁界センサ2Bを作成した。
この走査用電磁界センサ2Bは、モノポールアンテナとほぼ同様の電界センシング特性を有するので、本実施形態の動作原理から第1実施形態と同様に走査面における電界ベクトル及びその分布を算出することができる。
また、被測定物1の直方体30の各面において走査用電磁界センサ2Bを移動させ、次に各面において垂直なZ方向を軸として90°回転させてから同様に同一平面内を移動させることにより、本実施形態の動作原理から第2実施形態と同様に走査面における磁界ベクトル及びその分布を算出することができる。
このように上記構成及び動作によれば、1つの走査用電磁界センサ2Bで第2実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態の構成又は動作を組み合わせたり或いは一部の構成部分を入れ替えたりした装置を構成してもよい。
また、本発明の構成は上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよい。
本発明の第1実施形態における遠方電磁界強度の算出装置を示す図 図1に示した走査用電界センサの構造を説明する図 本発明の第1実施形態における走査面を説明する図 微小ダイポールと微小ループ電流の波動インピーダンスの距離特性を示す図 走査面における電界ベクトルを説明する図 本発明の第1実施形態における電界ベクトル算出フローチャート 走査面の他の例を説明する図 走査面の他の例を説明する図 本発明の第2実施形態における遠方電磁界強度の算出装置を示す図 図9に示した走査用磁界センサの構造を説明する図 他の走査用磁界センサを説明する図 本発明の第3実施形態における遠方電磁界強度の算出装置を示す図 本発明の第3実施形態における動作原理を説明する図 本発明の第3実施形態における動作原理を説明する図 図12に示した走査用電磁界センサを説明する図
符号の説明
1…被測定物、2…走査用磁界センサ、2A…走査用磁界センサ、2A'…シールデッドループアンテナ、2B…走査用電磁界センサ、3…固定磁界センサ、4,4A…センサ走査装置、5,5A,5B,5C,6…ミキサ、7,7a,7b,7c,8…A/Dコンバータ、9…発振器、10…分波器、11…コンピュータ、12…高速フーリエ変換部、13…磁界情報算出部、13A,13B…電磁界情報算出部、14…走査装置制御部、15…放射電磁界算出部,16…周波数変換器、21…モノポールアンテナ、22…同軸ケーブル、23…同軸コネクタ、30…直方体、31…グランド面、32…円筒、F1…走査面、41…第1層、42…第2層、43…第3層、44,45,46…パターン、47…スルーホール、48…同軸コネクタ、50…導体、51…ループアンテナ、52,53…同軸ケーブル、54,55…接続コネクタ。

Claims (9)

  1. 被測定物からの放射電磁波により形成される電磁界の電界ベクトルを算出する方法において、
    第1プローブを被測定物の近傍に固定配置して第2プローブの検出信号の位相を検出するための基準信号を検出するステップと、
    第2プローブを被測定物の近傍に設定した任意の座標系の原点に配置して少なくとも電界成分電流の大きさ及び位相を含む信号を検出するステップと、
    第2プローブを各座標軸上の任意の座標に順次移動させることにより各座標において前記信号を検出するステップと、
    第2プローブを配置した各座標における検出信号及び第1プローブによって検出した基準信号に基づき、前記座標における電界成分電流と前記原点における電界成分電流との差を求めることにより前記原点における各座標方向の電位差ベクトルを算出するステップと、
    前記第2プローブを配置した各座標に基づき該各座標と原点との間の距離を算出するステップと、
    算出した各電位差ベクトル及び各距離に基づき、電位差ベクトルを距離で除算することによって原点における電界ベクトルを算出するステップとを実行する
    ことを特徴とする電界ベクトルの算出方法。
  2. 前記座標系として一次元座標又は二次元座標又は三次元座標のうち何れかを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の電界ベクトルの算出方法。
  3. 前記第2プローブはモノポールアンテナからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の電界ベクトルの算出方法。
  4. 被測定物からの放射電磁波により形成される電磁界の電界ベクトルを算出する装置において、
    被測定物の近傍に固定配置されて第2プローブの検出信号の位相を検出するための基準信号を検出する第1プローブと、
    被測定物の近傍に設定した任意の座標系の原点に配置した少なくとも電界成分電流の大きさ及び位相を含む信号を検出する前記第2プローブと、
    第2プローブを移動させる手段と、
    第2プローブを各座標軸上の任意の座標に順次移動させることにより第2プローブを配置した各座標における検出信号並びに第1プローブによって検出した基準信号に基づき、前記座標における電界成分電流と前記原点における電界成分電流との差を求めることにより前記原点における各座標方向の電位差ベクトルを算出する手段と、
    前記第2プローブを配置した各座標に基づき該各座標と原点との間の距離を算出する手段と、
    算出した各電位差ベクトル及び各距離に基づき、電位差ベクトルを距離で除算することによって原点における電界ベクトルを算出する手段とを備える
    ことを特徴とする電界ベクトルの算出装置。
  5. 前記座標系として一次元座標又は二次元座標又は三次元座標のうち何れかを用いる
    ことを特徴とする請求項4記載の電界ベクトルの算出装置。
  6. 前記第2プローブはモノポールアンテナからなる
    ことを特徴とする請求項4記載の電界ベクトルの算出装置。
  7. 被測定物からの放射電磁波により形成される電磁界の電界ベクトルを算出するプログラムにおいて、
    請求項1記載の各ステップを含む
    ことを特徴とする電界ベクトルの算出プログラム。
  8. 前記座標系として一次元座標又は二次元座標又は三次元座標の何れか一つを用いる
    ことを特徴とする請求項7記載の電界ベクトルの算出プログラム。
  9. 請求項7又は8の何れか一つに記載の電界ベクトルの算出プログラムを記録した
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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