JP4618878B2 - 金属帯の巻取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂フィルムを貼り合わせたラミネート金属帯、または、塗装を施したコーティング金属帯などを搬送するとともに、搬送された金属帯を巻き取る装置に関し、特に、スチールなどの磁性材料製の金属帯、およびアルミニウムなどの非磁性材料製の金属帯の両方を取り扱うことのできる巻取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、製缶素材の製造分野においては、環境上の問題、あるいは品質上の問題から、金属板に塗装を施したコーティング金属帯に代わって、スチール板に樹脂フィルムを貼り合わせたラミネート金属帯が、製缶素材として用いられるようになっている。このようなラミネート金属帯は、製造ラインで製造された後に、巻取装置の搬送ラインを経由して巻取機により巻き取られる。
【0003】
この巻取装置の搬送ラインは、金属帯の搬送方向で上流側を占める主搬送ラインと、この主搬送ラインの下流側に接続された複数の副搬送ラインとに区分されるとともに、各副搬送ラインに対応して各々巻取機が設けられている。金属帯は主搬送ラインから複数の副搬送ラインのいずれかに選択的に振り分けられるとともに、巻取機のマンドレルに巻き取られる。金属帯が巻かれたコイル径が所定量に到達すると、製造ラインの出口側において、切断機により金属帯は切断される。
【0004】
そして、先行する金属帯の切断された後端が、巻き取りに使用されている副搬送ラインを通過した後、後方の金属帯が別の副搬送ラインに搬送され、かつ、その副搬送ラインに対応する別の巻取機で金属帯が巻き取られる。このように、金属帯が搬送される複数の副搬送ラインを選択的に振り分けられることにより、製造ラインを停止させずに稼働させることができる。
【0005】
上記の金属帯がスチールである場合は、主搬送ラインおよび各副搬送ラインは、公知である電磁石のオン・オフにより、副搬送ラインに対する金属帯の振り分けが制御される。上記のように、金属帯が複数の巻取機により選択的に巻き取られるように構成された連続圧延ラインの一例が、特開平5−7933号公報に記載されている。
【0006】
ところで、製缶分野では、樹脂フィルムを貼り合わせたスチール製のラミネート製缶素材がよく使われていたが、最近、アルミニウム製のラミネート製缶素材も使われるようになってきた。この場合、スチール製の製缶素材の製造ラインとは別に、アルミニウム製の製缶素材を製造ラインを増設することは、多大な設備コストやスペースが必要となるため、スチール製の製缶素材の製造ラインで、アルミニウム製の製缶素材を製造することが考えられ、実用化されている。しかしながら、製造ラインの出口側において、主搬送ラインから複数の副搬送ラインへの金属帯の搬送ラインの振り分けを、電磁石を用いておこなっているため、非磁性材料であるアルミニウム素材の金属帯を電磁石で吸着することができなかった。そこで、以下のようにして、非磁性材料の金属帯を巻取機まで導いていた。
【0007】
すなわち、スチール製の製缶素材の製造ラインで、アルミニウム製の製缶素材を製造する場合は、まず、アルミニウム製の金属帯を製造ラインの入口側から出口側まで通板させて、製造仕様をスチール材仕様からアルミニウム材仕様に変更する調整作業がおこなわれる。一方、製造ラインの入口側の巻出機に、つぎのアルミニウム製金属コイルが準備される。そして、先行するアルミニウム製金属帯の後端と、後続するアルミニウム製金属コイルの先端とを、後述する方法で接続した後、製造ラインを停止することなく連続的に搬送する。つまり、先行する金属帯と後続する金属コイルとを直接接合することなく、その接続部分にスチール製の“リードコイル”と呼ばれている所定長さの接続部材を介在させる公知の接続方法で、先行する金属帯と後続する金属コイルとを接合する。
【0008】
なお、先行するアルミニウム製金属帯の後端と、後続するアルミニウム製金属帯の先端とを、特開平7−9169号公報などに記載されている超音波溶接法により短時間で接合する場合は、前述のリードコイルの先端に、更に、先行材と同じアルミニウム製の接合用先端部を設けた接続部材が用いられる。すなわち、先行する金属帯と後続する金属帯との間には、スチール製のリードコイル、あるいは、先端にアルミニウム製の接合用先端部を設けたスチール製リードコイルが接続部材として用いられる。
【0009】
このように、アルミニウム製金属帯の端部同士を直接接合せずに、接続部分に磁性材料よりなるリードコイルを介在させて搬送すれば、電磁石によりそのリードコイル部分を吸着させて搬送させることができ、後続するアルミニウム製の金属帯を複数の副搬送ラインに選択的に振り分けられる場合にも、金属帯をリードコイルの位置で切断して切り換えをおこなえば、切断されたリードコイルの先端を磁力手段により巻取機へ誘導する作業をおこなうことができ、危険な人手作業を介さずにおこなうことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような対策を採用すると、以下のように商業的、あるいは安全性の面で問題が生じていた。すなわち、アルミニウム製の金属帯同士の接続部分に、スチール製のリードコイルを介在させて、先行する金属帯と後続の金属帯とを接合する作業が必要であり、その分、コスト高を招いていた。また、金属帯を巻き取る巻取機を変更するための切断作業時に、スチール製のリードコイルの位置で切断されるため、所定の巻取機におけるアルミニウム製の金属帯の巻き終わり部分に、スチール製のリードコイルの一部が残存する一方、他の巻取機におけるアルミニウム製の金属帯の巻き初め部分にも、スチール製のリードコイルの一部が残存することになる。したがって、巻取機を次工程に送る前、あるいは巻取機に巻かれた金属帯を巻取機から取り外して次工程で使用する際に、残存している異種の金属部分を、手作業により取り除かなければならず、金属帯の出荷効率もしくは缶の生産効率の低下を招いていた。
【0011】
また製造ラインの途中で金属帯に不良個所が発見された場合は、不良部分の前後を切断機により切断して、その不良部分を、主搬送ラインから分岐する不良品搬送ラインに搬送し、不良部分をスクラップ処理する作業がおこなわれる。しかしながら、アルミニウム製の金属帯を中途部位で切断する必要が生じた場合は、その切断箇所よりも後方に位置する良品領域の金属帯の先端には、前述したスチール製のリードコイルが設けられていないため、その良品の金属帯を、自動では副搬送ラインへ振り分けることができない。したがって、製造ラインおよび搬送ラインを一旦停止させ、良品のアルミニウム製の金属帯の先端を、手作業により巻取機まで誘導しなければならず、生産稼働率が低下する問題や、危険な手作業を必要とせざるを得ないという問題があった。
【0012】
この発明は、上記のような事情を背景としてなされたものであり、磁性材料製の金属帯の製造ラインに、非磁性材料製の金属帯を通板させても、人手作業を介さずに自動的に複数の巻取機で選択的に巻き取ることができ、接続作業を合理化させた金属帯の巻取装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記目的を達成するため請求項1の発明は、金属帯を搬送する主搬送ラインと、この主搬送ラインの搬送方向における下流側に接続され、かつ、並んで配置された複数の副搬送ラインと、各副搬送ラインに対応して別々に設けられ、かつ、前記主搬送ラインから前記各副搬送ラインに選択的に搬送された前記金属帯を巻き取る巻取機とを備えた金属帯の巻取装置において、前記主搬送ラインから前記複数の副搬送ラインに分岐する位置に設けられ、かつ、所定領域で動作することにより、前記主搬送ラインを搬送された前記金属帯を、前記副搬送ラインのいずれかに選択的に振り分ける振り分け装置と、前記複数の副搬送ラインのうち、前記主搬送ラインから搬送された前記金属帯の搬送方向に沿って延びる副搬送ラインに臨んで設けられ、かつ、その副搬送ラインに近接・離間する方向に動作可能な第1の磁気吸着装置と、前記振り分け装置と前記第1の磁気吸着装置との干渉を防止する干渉防止装置と、前記複数の副搬送ラインに臨んでそれぞれ配置されるとともに、前記巻取機に近接・離間可能なコンベア本体に設けられた真空吸着装置と第2の磁気吸着装置とを選択的に切り換え可能に構成され、かつ、前記真空吸着装置または前記第2の磁気吸着装置により前記金属帯を吸着して、その先端部部分を前記巻取機まで誘導する案内装置とを備えていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項1の発明によれば、振り分け装置が所定領域で動作することにより、特別な接続形態を必要とせずに、主搬送ラインの金属帯が、副搬送ラインのいずれかに選択的に振り分けられる。また、複数の副搬送ラインにおいては、真空吸着装置と第2の磁気吸着装置とを選択的に切り換えることにより、磁性材料製の金属帯または非磁性材料製の材の金属帯の両方を自動的に搬送することができる。さらに、吸着装置と振り分け装置との干渉が回避され、自動振り分けがおこなわれる。
【0015】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の具体例を図面に基づいて説明する。図2は、この発明の金属帯の巻取装置(以下、単に巻取装置と略記する)A1のうち、金属帯1の搬送方向における上流側(以下、単に上流側と略記する)を示す略示的な正面図、図1は、巻取装置A1のうち、図2に示す工程よりも搬送方向の下流側(以下、単に下流側と略記する)を示す略示的な正面図である。巻取装置A1は、金属帯1をほぼ水平に、かつ、その長さ方向に搬送する主搬送ラインB1と、主搬送ラインB1から分岐する複数の副搬送ラインD1,E1とを有している。つまり、複数の副搬送ラインD1,E1同士が相互に並列に配置されている。主搬送ラインB1よりも上流側には、ピンチローラ2が設けられている。ピンチローラ2は、金属帯1を主搬送ラインB1側に搬送するためのものである。
【0016】
このピンチローラ2よりも上流側には、金属帯1の製造ライン(図示せず)が設けられている。この製造ラインには、アルミニウムなどの非磁性材料製の金属帯、またはスチールなどの磁性材料製の金属帯を製造する加工工程へ、金属帯を供給するためのコイルを準備する巻出機(アンコイラー)を有する巻出し工程、その巻出し工程の下流側に設けられ、かつ、金属帯同士を接続する接続工程、その接続工程の下流側に設けられ、かつ、金属帯同士を接続している間でも、連続して金属帯を製造できるようにしたアキューム装置を有するアキューム工程、アキューム工程の下流側に設けられ、かつ、金属帯に樹脂フィルムを貼り付けたり、金属帯に印刷を施したりするラミネート工程または塗装工程、ラミネート工程または塗装工程の下流に設けられ、かつ、金属帯の不良を検知する検査工程などが設けられている。なお、アキューム工程の手前が「ラインの入口側」であり、ピンチローラ2よりも下流側が「ラインの出口側」である。
【0017】
一方、金属帯1の搬送方向において、ピンチローラ2と主搬送ラインB1との間には、金属帯1を搬送しながら幅方向に切断するためのドラムシャー(切断機)3が設けられている。また、主搬送ラインB1に臨んでシャーランナウトコンベア4が設けられている。このシャーランナウトコンベア4は複数のローラ5,6,7,8,9に巻き掛けられているとともに、複数のローラ5,6,7は、上流側から下流側に向けて順次配置されており、各ローラ5,6の外周面の最大高さは、ほぼ同一に設定されている。つまり、ローラ5,6に巻き掛けられた領域のシャーランナウトコンベヤ4はほぼ水平に移動する。
【0018】
さらに、複数のローラ5,6,7のうち、ローラ7は最も下流側に配置されており、ローラ7の高さを調整する空気圧シリンダなどのアクチュエータ10が設けられている。より具体的には、ローラ7の最上面の高さと、ローラ6の最上面の高さとを同一に設定した状態と、ローラ6の最上面よりもローラ7の最上面を低く設定した状態とに切り換えることができる。このようなローラ7の高さ調整により、シャーランナウトコンベア4の一部、すなわちローラ6からローラ7に巻掛けられる部分の傾斜角度を調整し、ほぼ水平な主搬送ラインB1と、この主搬送ラインB1と所定角度をなす下方向きのスクラップ搬送ラインC1とに選択的に切り換えることができる。
【0019】
前記シャーランナウトコンベア4の上方には、主搬送ラインB1に臨む第1のアッパーキャリーコンベア(以下、第1のアッパーコンベアと略記する)11が設けられている。第1のアッパーコンベア11は、複数のローラ12,13,14に巻き掛けられており、ローラ13,14は、ローラ下面が同じ高さに配置されており、ローラ12はローラ13,14よりも上方に配置されている。また、ローラ13はローラ6の上方に配置されており、ローラ14はローラ7よりも下流側に配置されている。第1のアッパーコンベア11のコンベア本体には、電磁石15が配置されている。
【0020】
さらに、シャーランナウトコンベヤ4よりも下流側には、第1のロアーキャリーオーバーコンベア(以下、第1のロアーコンベアと略記する)16が設けられている。この第1のロアーコンベア16は、複数のローラ16A,17,18,19,20に巻き掛けられている。なおローラ16A,17の外周面の最大高さは同じ高さに設けられている。この第1のロアーコンベア16は、金属帯1を主搬送ラインB1に沿って水平に搬送するためのものである。なお、シャーランナウトコンベヤ4と第1のロアーコンベア16との間には、通板テーブル21が、一定の角度で傾斜して設けられている。
【0021】
一方、第1のロアーコンベア16の下方にはパイラー22が設けられている。このパイラー22と前記スクラップ搬送ラインC1との間には、スクラップコンベア23,24が設けられている。スクラップコンベア23は、ローラ25,26に巻き掛けられており、スクラップコンベア24は、ローラ27,28に巻き掛けられている。
【0022】
前記主搬送ラインB1の最も下流側には、図1に示すように、金属帯1の搬送方向が斜め下方に延びる第1の副搬送ラインD1と、金属帯1の搬送方向がほぼ水平に延びた後、下方に延びる第2の副搬送ラインE1とが設けられている。また、主搬送ラインB1の下流端に臨む位置、すなわち、第1の副搬送ラインD1および第2の副搬送ラインE1への分岐位置には、振り分け装置F1が設けられている。以下、この振り分け装置F1を、図3ないし図5に基づいて説明する。まず、第1のロアーコンベア16の下流端に近接して、電磁石(図示せず)を有する第1のターンローラ29が設けられている。この第1のターンローラ29は、その最上面が、第1のロアーコンベア16の最上面と同じ高さに設定されている。
【0023】
一方、第1のロアーコンベア16の上方には一対のブラケット30が設けられている。すなわち、前記ローラ17が取り付けられた水平なフレーム105には2本の支柱106が設けられており、各支柱106に一対のブラケット30が取り付けられている。一対のブラケット30間には、主搬送ラインB1に直交し、かつ、水平な支軸32が回転可能に保持されているとともに、支軸32には一対の第1のアーム31が取り付けられている。一対の第1のアーム31と支軸32とは相対回転可能に連結されている。また、一対の第1のアーム31同士は、連結部材103により連結されている。さらに、この一対の第1のアーム31の自由端には押えローラ33が取り付けられている。この一対の第1のアーム31の回転により、押えローラ33と第1のターンローラ29とが近接・離間する。なお支軸32における一方の第1のアーム31とブラケット30との間には、リンク101が固定されている。
【0024】
さらに、支軸32には第2のアーム34が取り付けられており、この支軸32と第2のアーム34とが一体回転する。第2のアーム34には、一対の第1のアーム31を所定角度の範囲で回転させる空気圧シリンダなどのアクチュエータ35の後端が、回転可能に取り付けられている。また、アクチュエータ35の先端から延びた作動軸102の先端は、連結部材103に連結されている。一方、ブラケット30とは別のブラケット36には、第1のアーム31を所定角度の範囲で回転させる空気圧シリンダなどのアクチュエータ37が取り付けられている。そして、アクチュエータ37の作動軸100とリンク101とが、相対回転可能に連結されている。
【0025】
図3に示すように、押えローラ33と第1のターンローラ29とが最も離れた状態から、アクチュエータ37の動作により第1のアーム31を時計方向に回転させると、第1のアーム31が時計方向に所定角度まで回転する間は、アクチュエータ35が動作せずに、第1のアーム31と第2のアーム34とが一体的に回転する。第1のアーム31が時計方向に所定角度回転した後は、アクチュエータ37が停止する一方、アクチュエータ35が動作して第1のアーム31がさらに時計方向に回転し、押えローラ33と第1のターンローラ29とが最も接近した時点で、第1のアーム31の回転が停止される。
【0026】
これに対して、図4のように、押えローラ33が第1のターンローラ29に最も接近している状態から、アクチュエータ35の動作により、第1のアーム31が反時計方向に所定角度回転するまでは、アクチュエータ37が停止しており、第2のアーム34は回転しない。第1のアーム31が反時計方向に所定角度回転した後は、図4に示すように、アクチュエータ35が停止する一方、アクチュエータ37が動作して、第1のアーム31と第2のアーム34とが一体的に反時計方向に回転する。このように、第1のアーム31が、図3および図4において反時計方向に回転すると、押えローラ33と第1のターンローラ29とが離間する。このように、第1のアーム31および第2のアーム34の回転により、押えローラ33は、支軸32を中心とする円弧形状の軌跡で2段階に変位する。
【0027】
一方、図1に示す第2の副搬送ラインE1に臨み、第2のキャリーオーバーコンベア(以下、第2のキャリーコンベアと略記する)38が設けられている。第2のキャリーコンベア38は、複数のローラ39,40,41,42,43に巻き掛けられている。最も上流側に位置するローラ39の上面の高さは、第1のターンローラ29の上面の高さよりも若干低く設定されている。また、第2のキャリーコンベア38の搬送面は、金属帯1の先端を導き易くするため、その上流側よりも下流側の方が低くなる方向に傾斜している。
【0028】
さらに、第1のロアーコンベア16の搬送面の下流端と、第2のキャリーコンベア38の搬送面の上流端との間の上方には、第2のアッパーキャリーコンベア(以下、第2のアッパーコンベアと略記する)44が設けられている。この第2のアッパーコンベア44は、複数のローラ45,46に巻き掛けられている。この第2のアッパーコンベア44のコンベア本体(図示せず)には、電磁石44Aが設けられている。複数のローラ45,46はアーム47に取り付けられており、アーム47はブラケット48により、ほぼ水平な支軸49を中心として回転可能に支持されている。この支軸49はローラ39の上方に配置されている。
【0029】
また、第2のアッパーコンベア44の上方には、ブラケット50が設けられており、このブラケット50には空気圧シリンダなどのアクチュエータ51が取り付けられている。このアクチュエータ51はアーム47に連結されており、アクチュエータ51の動作により、アーム47が支軸49を中心として所定角度範囲内で回転するように構成されている。このように、アーム47が回転することにより、第1のターンローラ29の上方で、ローラ45が支軸49を中心として、高さ方向に円弧状の軌跡で移動する。
【0030】
また、図3の状態から、図4のように、アーム47が時計方向に回転した上昇位置で停止した状態となり、ついで、前述の第1のアーム31および第2のアーム34が時計方向に回転する場合、第1のアーム31および第2のアーム34ならびに押えローラ33と、第2アッパーコンベア44およびローラ45ならびにアーム47とが相互に接触しないように、各部材同士の配置位置や動作範囲が設定されている。
【0031】
さらに、図1および図3ならびに図4に示すように、第1のターンローラ29とローラ39との間には、通板テーブル52が設けられている。この通板テーブル52は、第1のターンローラ29とローラ39との間にほぼ水平に並べられた複数のローラ53を有している。また、通板テーブル52と第1のターンローラ29との間には、可動テーブル54が設けられている。この可動テーブル54は、支持部材56に取り付けた複数のローラ55と、支持部材56の回転中心となる支軸55Aと、支軸55Aが取り付けられたブラケット55Bとを有している。さらに、空気圧シリンダなどのアクチュエータ57が設けられており、アクチュエータ57の動作により、支持部材56が支軸55Aを中心として回転するように構成されている。
【0032】
図1に示す第1の副搬送ラインD1に臨み、第1のスレッジングコンベア58が設けられている。この第1のスレッジングコンベア58は複数のローラ59,60に巻き掛けられており、複数のローラ59,60は、支持部材90に取り付けられている。ローラ59は、ローラ55のうち、最も上流側に位置しているローラ55の下方に配置されている。また、支持部材90は、ローラ59側の支軸91を中心として回転可能に構成されている。さらに、支持部材90を回転させるアクチュエータ(図示せず)が設けられている。さらに、第1のスレッジングコンベア58のコンベア本体(図示せず)には、電磁石58Aおよびバキュームチャンバ58Bが、幅方向に亘り交互に設けられている。
【0033】
さらに、ローラ60の下方には、テンションリール(マンドレル)61が水平に設けられている。このテンションリール61は、図示しない支柱により支持されている。さらに、このテンションリール61の上方には支軸62が水平に設けられており、支軸62を中心として回転可能な第1のベルトラッパー63が設けられている。この第1のベルトラッパー63の自由端には、爪部64が回転可能に連結されている。これら、第1のベルトラッパー63および爪部64の動作を制御するアクチュエータ(図示せず)が設けられている。
【0034】
一方、第2の副搬送ラインE1に臨み、かつ、第2のキャリーコンベア38の搬送面よりも下流側には、電磁石(図示せず)を有する第2のターンローラ65が設けられている。また、第2のキャリーコンベア38の側方には支柱66が設けられており、この支柱66には、水平な支軸67を中心として回転可能な押えアーム68が取り付けられている。この押えアーム68の自由端には押えローラ69が取り付けられている。また、支柱66には空気圧シリンダなどのアクチュエータ70が取り付けられ、このアクチュエータ70の動作により、押えアーム68が回転するように構成されている。
【0035】
第2の副搬送ラインE1に臨む位置であり、かつ、第2のターンローラ65よりも下流側には、第2のスレッジングコンベア71が設けられている。この第2のスレッジングコンベア71は、第1のスレッジングコンベア58と同じ構造であり、第2のスレッジングコンベア71は、複数のローラ72,73に巻き掛けられており、複数のローラ72,73は支持部材92に取り付けられている。ローラ72は前記第2のターンローラ65に近い位置に設けられている。また、支持部材92は、ローラ72側の支軸93を中心として回転可能に構成され、支持部材92を回転させるアクチュエータ(図示せず)が設けられている。さらに、第2のスレッジングコンベア71のコンベア本体には、電磁石74およびバキュームチャンバ75が幅方向に亘り交互に設けられている。
【0036】
さらに、ローラ73側の下方には、テンションリール(マンドレル)76が水平に設けられている。このテンションリール76はテンションリール61と同じ構造のものであり、このテンションリール76は、図示しない支柱により支持されている。さらに、このテンションリール76の上方には支軸77が水平に設けられており、支軸77を中心として回転可能な第2のベルトラッパー78が設けられている。この第2のベルトラッパー78の自由端には、爪部79が回転可能に連結されている。これら、第2のベルトラッパー78および爪部79の動作を制御するアクチュエータ(図示せず)が設けられている。
【0037】
なお、特に図示しないが、前述した各種のコンベアの駆動・停止は、モータなどのアクチュエータにより制御されるように構成されている。さらに、ドラムシャー3よりも上流側には、金属帯1の欠陥や不良部分を検知する不良検知センサ(図示せず)が設けられている。さらにまた、シャーランナウトコンベア4により搬送される金属帯1が、スチール材製であるかアルミニウム材製であるかに基づいて、搬送モードを切り換えるモード切換スイッチ(図示せず)が設けられている。
【0038】
さらにまた、テンションリール61,76に巻き取られる金属帯1の巻き取り量を、その巻き径などに基づいて検知する巻き取り径検知センサ(図示せず)が設けられている。また、先行する金属帯の後端と、後続する金属帯の先端とを重ね合わせて超音波接合した接続部分が、金属帯の搬送ライン中でどの位置にあるかを検知する位置検知手段(図示せず)が設けられている。この位置検知手段は、例えば、ライン中に設けたメジャリングロール(図示せず)により構成することができ、そのパルスカウントにより位置を検知することができる。そして、各種の検知センサやスイッチの信号が、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置(図示せず)に入力され、電子制御装置から出力される信号に基づいて、前述した各種のアクチュエータ、各種のコンベアを駆動するモータ、ドラムシャー3、各種の電磁石、バキュームチャンバ58B,75などが制御されるように構成されている。
【0039】
つぎに、この具体例の動作を説明する。まず、図2に示すように、加工工程から搬送された金属帯1の接合部分およびその前後の不良部分が、ピンチローラ2の出口側を通過し、かつ、ドラムシャー3に搬送された時点で、電子制御装置の制御により、金属帯1の接合部分の前後を、ドラムシャー3により搬送しながら所定の長さに切断する。この切断部分がシャーランナウトコンベア4に搬送されると、アクチュエータ10が動作してローラ7が下降位置に制御される。
【0040】
すると、シャーランナウトコンベア4の一部であり、かつ、ローラ6よりも下流側の搬送面が、二点鎖線で示すように、第1スクラップコンベア23側に向けて傾斜する。その結果、接合部分およびその前後の不良部分は、シャーランナウトコンベア4から第1スクラップコンベア23に移送されるとともに、その不良部分あるいは接合部分は、第2スクラップコンベア24によりパイラー22に搬送される。なお、接合部分およびその前後の不良部分を第1スクラップコンベア23に導く場合は、金属帯1がスチール材またはアルミニウム材であるかに関わりなく、電磁石15には通電されない。
【0041】
つぎに、シャーランナウトコンベア4により、良品の金属帯1を搬送する場合について説明する。シャーランナウトコンベア4により搬送される上流側に位置する良品の金属帯1がスチール材である場合は、電磁石15に通電される。このため、シャーランナウトコンベア4により搬送された金属帯1は、第1のアッパーコンベア11の磁気吸着力により保持され、第1のロアーコンベア16上に移送される。
【0042】
これに対して、金属帯1がアルミニウム材である場合は、アクチュエータ10の動作により、ローラ7が上昇位置に制御される。また、電磁石15には通電されない。このため、シャーランナウトコンベア4の一部であり、かつ、ローラ6よりも下流側の搬送面が、図2に実線で示すようにほぼ水平な状態になる。その結果、アルミニウム材の金属帯1は、第1のアッパーコンベア11およびシャーランナウトコンベア4により実質的に挟持された状態で下流側に搬送され、第1のロアーコンベア16上に移送される。
【0043】
つぎに、第1のロアーコンベア16上に移送された金属帯1を、第1の副搬送ラインD1または第2の副搬送ラインE1に選択的に振り分けて搬送する制御を説明する。まず、スチール材製の金属帯1を第1の副搬送ラインD1に搬送する場合について説明する。この場合は、図3に示すように、アクチュエータ35の動作により第1のアーム31が反時計方向に回転され、かつ、アクチュエータ37の動作により第1のアーム31および第2のアーム34が反時計方向に一体的に回転した位置に停止する。つまり、第1のターンローラ29と押えローラ33とが離間する。また、アクチュエータ51の動作により、アーム47が反時計方向に回転した位置に停止され、ローラ45と第1のターンローラ29とが最も接近した状態になる。なお、電磁石44Aには通電されない。さらに、第1のターンローラ29の電磁石に通電されるとともに、電磁石58Aに通電される。また、バキュームチャンバ58Bは非吸着状態に制御され、磁気吸着力だけが発生する。
【0044】
そして、金属帯1の搬送方向の先端が、第1のロアーコンベア16から外れて第1のターンローラ29に達すると、第1のターンローラ29の電磁力により吸着されるとともに、第1のターンローラ29の回転にともない、金属帯1の搬送方向の先端が、第1のターンローラ29の外周面形状に沿って進行方向を変更する。金属帯1がある程度第1のターンローラ29に巻き付くと、金属帯1の先端がその剛性により、第1のターンローラ29の表面から離れるとともに、第1のスレッジングコンベア58の搬送面側に移動する。
【0045】
このようにして、第1のスレッジングコンベア58の搬送面に移動した金属帯1は、電磁石58Aの磁気吸着力により保持されるとともに、テンションリール61に向けて搬送される。一方、テンションリール61に金属帯1が搬送される前に、ベルトラッパー63および爪部64は、図1に二点鎖線で示すように、テンションリール61に最も接近した位置に停止している。そして、第1のスレッジングコンベア58により搬送される金属帯1の先端は、ベルトラッパー63および爪部64に案内されてテンションリール61の外周に巻き付けられる。金属帯1の先端が、テンションリール61から離れない程度まで、金属帯1がテンションリールに巻き付けられると、まず、爪部64がテンションリール61から離れる方向に動作し、ついで、ベルトラッパー63が反時計方向に所定量回転して、実線で示す待機位置に停止する。
【0046】
続いて、電磁石58Aに対する通電が解除され、かつ、図示しないアクチュエータの動作により、第1のスレッジングコンベア58が支持部材90の支軸91を中心として時計方向に回転し、ほぼ垂直な状態で停止し、待機する。そして、テンションリール61に対する金属帯1のコイル径が所定値まで達すると、テンションリール61に巻き取られている金属帯1の後方部分(上流側)が、ドラムシャー3により切断される。
【0047】
これに対して、主搬送ラインB1を搬送されるアルミニウム材製の金属帯1を、テンションリール61に巻き付ける場合は、図4に示すように、アクチュエータ51の動作によりアーム47が時計方向に回転されて、ローラ45と第1のターンローラ29とが離間される。また、アクチュエータ35の動作により第1のアーム31を時計方向に回転され、かつ、アクチュエータ37の動作により第2のアーム34および第1のアーム31を、時計方向に一体的に回転させた位置で停止させる。このようにして、押えローラ33と第1のターンローラ29とが最も接近した状態になる。すなわち、第1のロアーコンベア16の搬送ラインを越えて下方位置まで押えローラ33は下降する。また、バキュームチャンバ58Bにより真空吸着力が発生し、電磁石58A,29A,44Aは非通電となる。
【0048】
そして、第1のロアーコンベア16により搬送される金属帯1は、押えローラ33と第1のターンローラ29との間を通過することにより、金属帯1の先端は、押えローラ33により斜め下方に進行方向が変更させられ、その先端が第1のスレッジングコンベア58に向けられるとともに、金属帯1がバキュームチャンバ58Bにより真空吸着されて、テンションリール61側に搬送される。アルミニウム材製の金属帯1をテンションリール61に巻き付ける場合の制御および動作は、スチール材製の金属帯1をテンションリール61に巻き付ける制御および動作と同じである。
【0049】
つぎに、金属帯同士の接合部分または不良部分が所定位置(ドラムシャー3)に到達すると、テンションリール61に巻きつけている金属帯1の後方部分(上流側)を切断し、切断部分の後方に位置している金属帯1を、第2の複搬送ラインE1に振り分ける場合の制御および動作を説明する。第2の副搬送ラインE1にスチール材製の金属帯1を搬送する場合は、図3に示すように、アクチュエータ51の動作により、ローラ45と第1のターンローラ29とが最も接近した状態に制御される。また、図3に示すように、アクチュエータ35およびアクチュエータ37の動作により、第1のアーム31および第2のアーム34が、反時計方向に回転した状態に制御される。さらに、図3に示すように、アクチュエータ57の動作により、支持部材56が反時計方向に回転した位置で停止する。さらにまた、電磁石44A,74に通電される一方、第2のアッパーコンベア44に磁気吸着力が発生し、バキュームチャンバ75の吸着力は解除される。
【0050】
このように、スチール材製の金属帯1を第2のキャリーコンベア38により搬送する場合は、アクチュエータ70の動作により、押えアーム68が図1において反時計方向に回転しており、押えローラ69と第2のターンローラ65とが離間した状態にある。さらに、第2のターンローラ65の電磁石に通電される。
【0051】
そして、第1のロアーコンベア16側から搬送させるスチール材製の金属帯1は、その先端が第1のターンローラ29と第2のアッパーコンベア44との間に進入するとともに、金属帯1は第2のアッパーコンベア44に磁気吸着され、ついで、第2のキャリーコンベア38上に搬送される。その後、金属帯1が第2のキャリーコンベア38を通り、金属帯1の先端が第2のターンローラ65に到達すると、第2のターンローラ65の電磁力により金属帯1が磁気吸着されるとともに、第2のターンローラ65の回転にともない、金属帯1の搬送方向の先端が、第2のターンローラ65の外周面形状に沿って進行方向が変更される。金属帯1がある程度第2のターンローラ65に巻き付き、金属帯1の先端がその剛性により、第2のターンローラ65の表面から離れるとともに、第2のスレッジングコンベア71の搬送面側に移動する。
【0052】
このようにして、第2のスレッジングコンベア71の搬送面に移動したスチール材製の金属帯1は、電磁石74の磁気吸着力により保持されるとともに、テンションリール76に向けて搬送される。金属帯1がテンションリール76に巻き付けられる以前に、ベルトラッパー78および爪部79は、テンションリール61に最も接近した位置に停止している。そして、第2のスレッジングコンベア71により搬送される金属帯1の先端が、ベルトラッパー78および爪部79に案内されてテンションリール76の外周に巻き付けられる。金属帯1の先端が、テンションリール76から離れない程度まで、金属帯1がテンションリール76に巻き付けられると、爪部79がテンションリール76から離れる方向に動作するとともに、ベルトラッパー78が反時計方向に所定量回転して、実線で示す待機位置に停止する。
【0053】
その後、金属帯1がテンションリール76にある程度まで巻き付けられると、電磁石74に対する通電が解除され、かつ、第2のスレッジングコンベア71が支持部材92の支軸93を中心として時計方向に回転してほぼ垂直な状態で停止し、待機する。さらに、テンションリール76に巻き付けられた金属帯1のコイル径が所定値まで到達すると、金属帯1の後方部分がドラムシャー3により切断・分離され、第2の副搬送ラインE1から第1の副搬送ラインD1に搬送ラインが振り分けられ、前述と同様の巻き取り動作を繰り返す。
【0054】
これに対して、アルミニウム材製の金属帯1を第2のテンションリール76に巻き付ける場合は、電磁石44Aおよび電磁石74が非通電にされるとともに、バキュームチャンバ75により真空吸着力が発生する。また、第1のアーム31および第2のアーム34は、図3に示す状態に制御される。さらに、アクチュエータ70の動作により、押えアーム68が時計方向に回転して、第2のターンローラ65と押えローラ69とが接近した状態に制御される。なお、ローラ45および第2のアッパーコンベア44は、図3に示す状態または図4に示す状態のいずれに制御してもよい。さらに、金属帯1を通し易くするため、アクチュエータ57の動作により、可動テーブル54は最下降状態に制御される。
【0055】
そして、第1のロアーコンベア16によりアルミニウム材製の金属帯1が搬送されると、その金属帯1の先端は、第1のターンローラ29では搬送方向が変更されず、金属帯1は第2のキャリーコンベア38側に搬送される。この第2のキャリーコンベア38により搬送される金属帯1の先端が、第2のターン押えローラ65と押えローラ69との間に進入すると、押えローラ69により、金属帯1の先端の進行方向が第2のスレッジングコンベア71側に向けられる。ついで、金属帯1は、バキュームチャンバ75の真空吸着力により吸着されて、第2のテンションリール76に導かれる。この第2のテンションリール76に対する非磁性材料製の金属帯1の巻き付け動作は、スチール材製の金属帯1の巻き付け動作と同じである。さらに、テンションリール76に対する金属帯1のコイル径が所定値まで到達すると、金属帯1の後方部分がドラムシャー3により切断・分離される。
【0056】
上記のように、この具体例においては、主搬送経路B1を搬送される金属帯1を、その材料がスチールであるかアルミニウムであるかに関わりなく、第1の副搬送経路D1および第2の副搬送経路E1に振り分け、かつ、各々の副搬送経路D1,E1で金属帯1をテンションリール61,76に自動的に巻き付けることができる。そして、テンションリール61,76に巻き付けられた金属帯1のコイル径が所定値まで到達した場合は、コイル状に巻かれた金属帯1をテンションリールから取り外し、以後の巻き取りに備える。このようにして、連続して搬送される金属帯1を接合部分や不良部分の前後で切断し、各金属帯1をテンションリール61,76に対して交互に巻き付けることにより、金属帯1の製造ラインを停止することなく、金属帯1をコイル状に巻き取ることができる。
【0057】
また、この具体例においては、磁気吸着されないアルミニウム材製の金属帯1を主搬送ラインB1で搬送する場合でも、金属帯1の端部同士を接続部材(スチール製のリードコイル)などを用いて接続することなく、切断された後の金属帯1を、自動的に、かつ、容易に、第1の副搬送ラインD1と第2の副搬送ラインE1とに選択的に振り分けることができる。実質的には、第1のターンローラ29と押えローラ33および第2のアッパーコンベア44との干渉を防止して、第1のターンローラ29と押えローラ33および第2のアッパーコンベア44とを近接・離間させるというように、各部品同士の相対位置関係を簡単に変更するという構成に基づいて、金属帯1の搬送経路の振り分けがおこなわれている。したがって、金属帯1以外に、特別な接続部材を用意する必要がなく、かつ、製造ラインおよび搬送ラインを停止して、接続部材により金属帯同士を接続する作業をおこなう必要がなく、搬送工程のコストを抑制できる。
【0058】
また、この具体例では接続部材を用いないために、テンションリール61,76に巻き付けられる金属帯1の巻き付け開始端、または巻き付け終了端に接続部材が残存することもなく、その残存する接続材料を除去する作業も不要となる。さらに、製造途中の金属帯の一部に不良部分が発見されてその不良部分を切断した場合でも、製造ラインを稼働したまま、切断部分よりも後方の金属帯を自動的に各副搬送ラインD1,E1に振り分けることができる。したがって、ライン稼働率の低下を防止でき、かつ、作業の安全性を確保することができる。
【0059】
ここで、上記具体例とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、ベルトラッパー63,78および爪部64,79ならびにテンションリール61,76がこの発明の巻取機に相当し、第1のターンローラ29、第1のアーム31、第2のアーム34、リンク37a、押えローラ33がこの発明の振り分け装置に相当し、電磁石44A、第2のアッパーコンベア44、ローラ45,46、アーム47がこの発明の吸着装置に相当し、アクチュエータ35,37,51がこの発明の干渉防止装置に相当し、ローラ59,60、電磁石58A、バキュームチャンバ58B、第1のスレッジングコンベア58と、ローラ72,73、電磁石74、バキュームチャンバ75、第2のスレッジングコンベア71とがこの発明の案内装置に相当し、電磁石44Aがこの発明の第1の磁気吸着装置に相当し、電磁石58A,74がこの発明の第2の磁気吸着装置に相当し、バキュームチャンバ58B,75がこの発明の真空吸着装置に相当する。また、支軸32を中心とする第1のアーム31の回転領域、第2のアーム34およびリンク101の回転領域、支軸32を中心とするローラ33の円弧形状の移動領域が、この発明の「所定領域」に相当する。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、磁性材料製または非磁性材料製の金属帯を同一の製造ラインで製造する場合、先行する金属帯と後続する金属帯とを接続する特別な接続部材を準備する必要が無く、かつ、その接続作業も不要である。したがって、金属帯の搬送工程における製造コストの上昇を抑制し、かつ、ラインの稼働効率を向上することができる。また、搬送する金属帯に不良部分が検知された場合、ラインを停止する場合、または連続搬送中に、その不良部分を含む領域を切断して除去した後、ラインの運転をおこなう場合でも、その金属帯の先端を、危険な人で作業を介さずに巻取機側に自動的に誘導することができる。したがって、ラインの稼働効率を一層向上することができる。さらに、主搬送ラインを搬送される金属帯を、いずれかの副搬送ラインで搬送する吸着装置と、振り分け装置との干渉が回避されるため、主搬送ラインの金属帯を、その材質に合わせて、副搬送ラインの振り分け動作を、迅速、円滑、かつ、的確におこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の巻取装置の下流側を示す概略的な正面図である。
【図2】 この発明の巻取装置の上流側を示す概略的な正面図である。
【図3】 図1の要部の構成を示す正面図である。
【図4】 図1の要部の構成を示す正面図である。
【図5】 図3および図4の要部の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…金属帯、 29…第1のターンローラ、 31…第1のアーム、 33…押えローラ、 34…第2のアーム、 35,37,51…アクチュエータ、 44…第2のアッパーコンベア、 44A,58A,74…電磁石、 45,46,59,60,72,73…ローラ、 47…アーム、 58…第1のスレッジングコンベア、 58B,75…バキュームチャンバ、 61,76…テンションリール、 63,78…ベルトラッパー、 64,79…爪部、 71…第2のスレッジングコンベア、 A1…巻取装置、 B1…主搬送ライン、 D1,E1…副搬送ライン。

Claims (1)

  1. 金属帯を搬送する主搬送ラインと、この主搬送ラインの搬送方向における下流側に接続され、かつ、並んで配置された複数の副搬送ラインと、各副搬送ラインに対応して別々に設けられ、かつ、前記主搬送ラインから前記各副搬送ラインに選択的に搬送された前記金属帯を巻き取る巻取機とを備えた金属帯の巻取装置において、
    前記主搬送ラインから前記複数の副搬送ラインに分岐する位置に設けられ、かつ、所定領域で動作することにより、前記主搬送ラインを搬送された前記金属帯を、前記副搬送ラインのいずれかに選択的に振り分ける振り分け装置と、
    前記複数の副搬送ラインのうち、前記主搬送ラインから搬送された前記金属帯の搬送方向に沿って延びる副搬送ラインに臨んで設けられ、かつ、その副搬送ラインに近接・離間する方向に動作可能な第1の磁気吸着装置と、
    前記振り分け装置と前記第1の磁気吸着装置との干渉を防止する干渉防止装置と、
    前記複数の副搬送ラインに臨んでそれぞれ配置されるとともに、前記巻取機に近接・離間可能なコンベア本体に設けられた真空吸着装置と第2の磁気吸着装置とを選択的に切り換え可能に構成され、かつ、前記真空吸着装置または前記第2の磁気吸着装置により前記金属帯を吸着して、その先端部部分を前記巻取機まで誘導する案内装置と
    を備えていることを特徴とする金属帯の巻取装置。
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