JP4618566B2 - 円弧歯形を持つ歯車及びそれを使用した歯車伝達装置。 - Google Patents

円弧歯形を持つ歯車及びそれを使用した歯車伝達装置。 Download PDF

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Description

本発明は、円弧歯形を持つ歯車、それを使用した歯車伝達装置に関する。
従来、円弧歯形を持つ歯車としては、ウイルトハーバー・ノビコフ歯車(WN歯車)が有名であり、各種分野において円弧歯形に関する研究開発が進められ円弧歯形として、あるいは円弧歯形の一部と他の曲線を組み合わせた歯形曲線として歯車に使用されている。前記の歯形は、内接歯車式ポンプの歯車、自動車のステアリング装置のラックアンドピニオン、減速装置の歯車、歯付ベルトの歯等の歯形として用いられている。
従来、歯車装置としてはインボリュート曲線を歯形としたインボリュート歯車が主として数多く使用されている。歯車ポンプや減速機には、インボリュート歯車、サイクロイド歯車、トロコイド歯車等が使用されている。しかしながら、円弧曲線だけを歯形として使用した歯車は非常に少ないのが現状である。本発明の請求項1の歯車は円弧曲線のみを歯形として使用した歯車であり、それらの歯車を用いた歯車伝達装置を提供するものである。先の出願(特願2006−172806)では、円弧歯形を持った歯車及びその歯車を含む歯車伝達装置について説明している。本発明に於いては、円弧歯形を持った外歯車及びその歯車を含む歯車伝達装置について説明をする。下記の特許文献1、2は、本発明の円弧歯形を使用した歯車と類似点があるので、発明を実施するための最良の形態の項の中で本発明との相違点を詳しく述べることにする。
特願2006−172806 特許公開WO2002/044590-
従来から使用されている円弧歯形を持った歯車は、ウィルトハーバー、ノビコフ歯車が代表とされるものであるが、一般的な機械装置類には使用されていなく特殊な分野に限定的に使用されているのが実情である。円弧歯形を持った歯車は噛み合い時に於いて、お互いの歯の遅れや進み現象(1対の歯車において、1ピッチのかみあいごとに、一方の歯車の回転に相対的な相手歯車の進み遅れが現れること)を生じて正確な速度比が得られないという欠点があった。また、単純な形状の歯形を持ち、歯車基本計算式にて歯車の主要寸法が求まり、歯の強度を持ったかみ合いが滑らかな円弧歯形を持つ歯車が必要とされる。本発明の請求項1の歯車は、前述のことを鑑みて考案したものであり、これらを満足する歯車を提供するものである。
歯車伝達装置の構成要素として、従来からインボリュート歯車が多く使用されている。しかしながら、軽量化および省力化を必要とする歯車装置においては、インボリュート歯車より歯の強度を持ったかみ合いが滑らかな歯車による歯車装置の構成が必要とされる。前述のことを鑑みて少数歯数の歯車で歯車列を構成することが可能となる請求項1の歯車を使用した歯車式ポンプ、及びこれらの歯車を使用した歯車装置を提供するものである。また、先の出願(特願2006−172806)にて開示している円弧歯形を持った歯車と請求項1の歯車を併用して歯車装置の構成要素にすれば、更なる軽量化および省力化を進めることが可能となる。
従来から使用されている円弧歯形は複雑な理論式の基で算出されたものが多く、歯形形状も複数の曲線を組み合わせて一つの歯形曲線としているものが多い。また、円弧歯形を持つ歯車の製造は、歯形形状が複雑になるほど専用機械装置や専用工具を必要とすることになる。単純な計算式の基で歯形曲線の基本的な形状が決定され、CAD/CAM装置を使用して簡単に歯形曲線の作図と解析が容易となる歯車およびその製造法が必要とされる。前述のことを鑑みて、機械加工用NCデータ作成が容易であり、NCデータ容量を最少に抑える効果があり、加工時間も短縮できる歯車の製造法を提供するものである。更に、本発明の請求項1の歯車の歯形を持つ専用工具を使用すれば、請求項1に記載の歯車の多量生産も可能となる。
請求項1の発明は、歯車の歯の大きさは歯末の面の歯形形状を形成する円弧半径Rで表すことが可能であり、歯車の基準ピッチが4倍の円弧半径Rで定義できる歯車であり、歯車の歯末の面の歯形形状は基準ピッチ線上を中心とする半径Rの円弧で形成され、歯元の面の歯形形状は歯底円と隣り合う歯末の面の歯形形状を形成する半径Rの2つの円とに外接する3接円の円弧で形成され、歯車の歯形は前記歯末の面の歯形形状の円弧と前記歯元の面の歯形形状の円弧が接する関係で接続された歯形形状を持つことを特徴とする歯車である。
請求項2の発明は、請求項1に記載した歯車を含む、複数の歯車で構成された歯車伝達装置である。
請求項3の発明は、請求項1に記載した歯車を外接歯車として含む、複数の歯車で構成された歯車式ポンプであり、外接歯車式ポンプと内接歯車式ポンプを1つのケーシングに収めた組み合わせ型の歯車式ポンプであり、その構造は1台の歯車ポンプの中に1つの外接歯車式ポンプの機能と2つの内接歯車式ポンプの機能を有するものであり、外接歯車式ポンプとして使用する1対の第1の外接歯車(18)、(19)の内部に、同じ軸心を持って一体として歯切りされた内接歯車(20)、(21)を持ち、前記のそれぞれの内接歯車内に偏心して配設された第2の外接歯車(16)、(17)を備え、前記の各歯車が互いにかみ合いして回転し、これら各歯車対間に流体を吸入・吐出する内接歯車式ポンプであって、前記内接歯車(20)、(21)は、前記の第2の外接歯車(16)、(17)よりも1歯多い歯数を有し、両歯車がお互いに最も深くかみ合う部分の反対側で両歯車の歯先同士が摺動する内接歯車式ポンプであり、前記の第2の外接歯車(16)、(17)の軸心は、これらの歯車とかみ合いをする内接歯車(20)、(21)の軸心より、偏心量eだけずれた位置に軸心を持ったものであり、 入力軸を内接歯車ポンプの外接歯車(16)に挿入された軸とすれば、この軸が右回転すれば、外接歯車(16)も右回転を始め、連動して前記の歯車に噛み合っている内接歯車(20)も同方向に回転しながら内接歯車式ポンプの機能をし、更に、この内接歯車(20)は外接歯車式ポンプの歯車である外接歯車(18)と一体の部品として構成されていて、内接歯車(20)が右回転を始めれば、連動して外接歯車(18)も右回転を始め、この歯車に噛み合っている外接歯車式ポンプの他方の外接歯車(19)は、連動して左回転を始めて外接歯車式ポンプの機能を果たすことになり、前述のごとく、外接歯車(19)と他方の内接歯車式ポンプの内接歯車(21)は一体として構成されているため、前記の内接歯車(21)とかみ合っている外接歯車(17)が、連動して回転をし、もう一つの内接歯車式ポンプが機能することになる組み合わせ型歯車式ポンプである。
本発明の請求項1の歯車は円弧歯形を持つ歯車であるため、かみあいが滑らかであり、振動が少なく歯部の強度が大となる特徴を有している。また、一対の歯車が噛み合う時に生ずる歯の干渉(少数歯数の歯車におけるお互いの歯車の歯先による歯底部のえぐり現象)がないに等しい。一対の歯車が正確な噛み合いをする場合は、お互いの歯はころがり接触による噛み合いでなければならない。つまり、正確な速度比を得るためには歯と歯の接触点を通り、歯形の面に立てた共通垂線が、ピッチ点を通ることが条件となる。本発明の請求項1の歯車においては、多少のすべり接触を伴う噛み合いを生ずるが、正確な速度比を確保するために改良を積み重ねた歯車である。円弧歯形が持つ欠点である噛み合い時の進みや遅れ現象を改良した歯車である。また、歯車の歯すじの方向において、歯車の歯形形状をすぐば状からはすば状にて使用する工夫をすれば、かみ合い時における進みや遅れ現象を解消することが可能となる。例えば、平歯車をはすば歯車として使用する、すぐばかさ歯車をまがりばかさ歯車として使用するなどである。更に、本発明の請求項1の歯車は、インボリュート歯車として使用されている各種歯車(平歯車、はすば歯車、やまば歯車、かさ歯車、ハイポイドギア、ラックとピニオン、ねじ歯車、ウオームとウオームホイール)と同等に円弧歯形を持つ歯車として対応させることが可能である特徴を有している。歯車列を構成する場合において、少数歯数の歯車から使用可能であるため、歯車装置の軽量化、省力化に役立つ特徴を有している。
本発明の請求項1の歯車を使用して外接歯車式ポンプを構成すれば、組合せ歯数は2枚歯から可能であり、少数歯数による吐出容量の大きなポンプを構成することが可能となる。また、歯車の歯の大きさは円弧半径Rにて設定可能であり、小さい歯車から大きな歯車まで任意の大きさが設定可能になるので用途による選択の幅が膨らむ利点を有している。請求項1の歯形を利用してラックとピニオンを構成することが可能となる。歯の強度を持った自動車の舵取り装置の歯車としても応用が可能となる。また、本発明の請求項1の歯車を含む複数の歯車で歯車伝達装置を構成すれば、歯車のかみ合い時に於ける滑らかな回転と歯車の歯部の強度を向上させることが可能であり、かみ合い時に於ける歯と歯の干渉がないに等しいため少数歯数による歯車列の構成が可能となる。また、現状で使用されているインボリュート歯車の対応品として使用すれば、あらゆる種類の歯車伝達装置の構成要素として使用が可能となり、歯車伝達装置の軽量化につながる特徴を有している。
請求項3の発明は、請求項1に記載の外接歯車と先の出願(特願2006−172806)の請求項1の歯車を使用した外接歯車式ポンプと内接歯車式ポンプを1つのケーシングに収めた組み合わせ型の歯車式ポンプであり、1台の歯車ポンプの中に1つの外接歯車式ポンプの機能と2つの内接歯車式ポンプの機能を収めたものである。従来から使用されている外接歯車式ポンプのケーシングの中に、更に2つの内接歯車式ポンプを内蔵した構造を持つものである。一つのケーシングの中に3つの歯車ポンプを有することになる。省力型で大きな吐出量を得ることが可能である。
以下、本発明の実施形態を表1から表5、図1から図19に基づいて説明をする。表1は本発明の請求項1の歯車の歯形曲線を作成する基礎となる歯車計算式の一例である。円弧を組み合わせた歯形曲線なので、計算が簡単であり、CAD/CAM装置による作図、加工データ作成、データ解析が容易にできる利点がある。また、NC工作機械用のNCデータは円弧切削指令が主となり、NCデータ容量を最少に抑える効果がある。従って、加工時間も短縮される特徴を有している。本発明の請求項1の歯車は歯末の面の歯形形状を半径Rの円弧で表している。前記の半径Rを以下、円弧半径Rと定義することにする。本発明の特筆すべき点は、歯車の歯の大きさを円弧半径Rで表していることである。2点目は、本発明の歯形曲線を形成する円弧が各々接する関係で形成していることである。(詳細については図1にて説明)3点目は、頂げきcを設定したことにより、かみあう歯同士がころがり接触するように工夫したことである。この頂げきcは歯の大きさR(円弧半径R)を基準値として、0から0.25R以内が適当であると思われる。表1においては、頂げきcは0.25Rとして計算をしている。頂げきcを0にすると、かみあい時の接触点の位置が変動し、ころがり接触をすべき条件を満たさなくなり、回転時に振動を引き起こす原因となる。インボリュート歯車においては、頂げきcは、標準歯車で0.25m程度設けてある。(mは歯の大きさを表すモジュールである)頂げきとは、歯車の歯先円から、それとかみあう歯車の歯底円までの距離である。頂げきcを設定する可否に関わらず、円弧歯形を持った歯車は、円ピッチP1の値以上の値で歯幅方向にねじれを与えれば(例えば平歯車をはすば歯車に換えて使用し、かさ歯車であればすぐばかさ歯車をまがりばかさ歯車に換えて使用する)、噛み合い時の接触点の数が2点以上となり正確な速度比を得ることが可能となる。本発明の請求項1の歯車においては、少数歯数の歯車の歯形をはすば状にして使用すれば正確な速度比を伝達できる効果的な結果が得られると思われる。同時に最小かみあわせ歯数の制限がない本発明の請求項1の歯車を使用すれば、この歯車を含む複数の歯車で構成される歯車伝達装置全体を軽量化できる利点を有することになる。
表1において、1周円(360度)を歯数zで割った角度を歯数分割角度αと定義することにする。表1に示す外歯車の計算式(1)で基本データを求めた後、図1のごとくCADソフトを使用して歯形曲線を作図することが可能となる。表1では、外歯車歯数10枚と20枚の歯車を計算例としてあげてある。図1においては5枚歯の歯車の作図例を表示している。前述の背景技術の説明の中に於いて、本発明の歯車と特許文献2である特許公開WO2002/044590の文中にある歯車と類似点があることを説明している。ここで、その特許文献2との大きな相違点を説明することにする。一つは、本発明の請求項1の歯車は、表1の外歯車の計算式(1)にて歯車の基本データを算出することが可能であり、計算上確立された歯車である。また、歯の大きさは円弧半径Rにより決定され、任意の歯の大きさが選定可能となる特徴を有している。計算上は歯数2枚歯からの歯車設計が可能となり、歯数に関係なく噛み合い時に生じる歯の干渉がない歯車である。2点目は、歯車の歯形曲線の相違である。本発明の請求項1の歯車の歯形曲線は、一対の歯車が滑らかにかみ合いする為の条件として、複数の円弧だけを組み合わせた歯形曲線であり、直線は全く使用していない。歯同士のかみ合いを滑らかにするために、歯末の面の円弧半径Rで作図される円弧と隣り合う歯先面の円弧半径Rで作図される2円と歯底円とが外接する3接円の円弧を歯元の面の歯形形状としている。しかも、歯末の面の円弧半径Rの円弧と歯元の面の3接円の円弧は接する関係で接続された歯形曲線である。正確な速度比を得るために、表1の外歯車の計算式で示すとおり、基準ピッチP=4Rを基にして算出したものであり、実施例2、図17でラックとピニオンの構成図を示しているが、この基準ラックにおける歯形曲線から導き出した式である。基準ラックにおける基準ピッチPと外歯車における円ピッチP1が等しい(基準ピッチP=円ピッチP1が成り立たなければ、一対の歯車をかみ合わせた時、正確な速度比を得ることは困難となる。)と考えれば、基準ピッチ円の円周の長さはπd=P・zであり、ピッチ円直径d=P・z/πとなり、d=4R・z/πとなる式が成り立つ。このピッチ円直径は、歯の大きさを表す円弧半径Rと歯車の歯数zが決定されれば、求めることが可能となる。表1の計算式から、歯車設計上の必要なデータや作図上、必要な基本データを求めることができる。請求項1の歯車は、歯のかみあいがころがり接触になるように、度々の改良を積み重ねた歯形である。歯車伝達装置を構成する中で歯車が果たさなければならない役割の一つとして正確な速度比を伝達するという役割がある。歯車が正確な速度比を保った形でかみあいをするには、円ピッチと基準ピッチは等しくなければならない。また、本発明の歯形曲線は上述のごとく複数の円弧のみで構成された歯形曲線であるが、最近のCAD/CAM技術においては、3次元加工をはじめ曲線、曲面のNC加工データは微小直線の連続した近似曲面および近似曲線としてNCデータが作成されることが一般的である。本発明の歯形曲線は複数の円弧のみを使用した歯形曲線であるが、最近のNC加工技術からすれば、この歯形曲線に沿った微小直線の連続した近似曲線としても定義することも可能となる。

表2は、頂げきcを0として表1の外歯車計算式(1)に従い算出した歯車の基本データである。歯車の歯数は2枚から50枚までのデータを表にしてある。本発明の請求項1の歯車を考案する基になったデータであり、歯車の歯と歯のかみ合い時における騒音等いくつかの難点を持つ歯車であるが歯車装置の要素として充分に通用する歯車である。

表3の外歯車データ表(2)は、歯の大きさR(円弧半径R)を1、頂げきcを0.25Rとして表1の外歯車の計算式(1)に従い算出された外歯車の基本データである。 歯車の歯数は2枚から50枚までの外歯車基本データを表にしている。この基本データを基にしてCADソフトにより、外歯車の歯形曲線を作図することになる。図1から図19は、この表を基にしてCADソフトにより作図したものである。

表4は、実施例として外接歯車式ポンプに本発明の請求項1の歯車を使用した歯車計算式の一例である。歯の大きさRは4として、歯数は8枚歯の歯車を用いて構成した外接歯車式ポンプである。実施例として図11及び図18に外接歯車式ポンプの歯車構成図を提示している。インボリュート歯車を使用した外接歯車式ポンプと比較すると、歯形の形状の相違から次の特徴が得られる。少数歯数の歯車において歯の大きさRを大きく設定することが可能であり、吸い込み、吐き出容量を大きくとることができる特徴を有している。しかも、少数歯数の歯車からの組み合わせが可能であるため、小型で歯の強度を持った歯車ポンプの設計が可能となる特徴を有している。

表5は、外接歯車式ポンプと内接歯車式ポンプを組み合わせた歯車式ポンプに使用する各歯車の計算表の一例である。外接歯車式ポンプの歯車には本発明の請求項1の歯車を使用し、内接歯車式ポンプの歯車には先の出願(特願2006−172806)の請求項1の歯車を使用して構成している。外接歯車式ポンプと内接歯車式ポンプの機能を1つのケーシングの中に組み込むことにより、個別のポンプの3台分の機能を持つ歯車式ポンプとして構成した実施例である。外接歯車式ポンプに使用する歯車の基本データは表1の計算式より算出している。内接歯車式ポンプの歯車の基本データは先の出願(特願2006−172806)の表1(内接歯車式ポンプの計算式)より算出している。構造的な説明は実施例として図19にて提示している。

図1は、表1の外歯車計算式(1)を基に算出されたデータから歯形曲線を作図したものである。本発明の根幹を成す歯車の歯形曲線である。その作図方法を説明することにする。水平中心線1u、垂直中心線1vを作図する。その交点をo1とする。次に歯数分割角度αにて、垂直中心線1vより左回り角度で、交点o1を通る中心線1wを作図する。交点o1を中心として表1の歯車計算式より求めたデータ、ピッチ円d11、歯先円da11、歯底円df11を作図する。次にピッチ円d11と垂直中心線1v、中心線1wのそれぞれの交点をo11,o12とする。交点o11および交点o12を中心とした半径Rの円11と円12をそれぞれ作図する。円11と円12、歯底円df11に外接する3接円13を作図する。上記により作図された円11上の円弧1a、1bと3接円13上の円弧1b、1c及び円12上の円弧1c、1dの円弧を接続すれば歯形曲線の一部s01が作図される。この歯形曲線so1を交点o1を中心として歯数値zほど回転複写をすれば、各々の歯の大きさRと歯数値zにより各種サイズの歯車の歯形曲線が作図される。歯底円df11は頂げきcの値により、多少のデータ変更が可能となるが、頂げきc=0.25Rを標準歯車として設定している。上述の歯形曲線を持った歯車はかみ合い時における歯の干渉は無いに等しい。従って歯車歯数におけるかみあい最小枚数の設定も考慮しなくても良いと推定される。しかしながら、歯車の歯をすぐば(直歯)にした場合、10枚以下の歯数の歯車同士の組み合わせに於いては、噛み合い時に円弧歯形を持つ歯車の欠点である歯の進み、遅れ現象を生じることがある。小数枚数の組み合わせの場合は、歯車の歯をはすば状にて使用することにより、この欠点も克服される。
図2は、円弧半径R=10、歯数5枚の歯車である。歯車の基本データは表1及び表3から求めることができる。表3の歯数z=5の欄の値を10倍すれば、作図上必要なピッチ円d11、歯先円da11、歯底円df11が求まる。作図方法は図1の作図手順を参考にして歯形曲線s11の作図を進めることができる。円弧半径Rの値は設計上必要な任意の数値を適用することが可能である。本発明の請求項1の歯車に於いて、1対の歯車がかみあう条件は、原則的には、円弧半径R(歯の大きさ)の値が同じであることが条件となる。
図3、図4は一対の歯車の歯の噛み合いを解析した図である。噛み合い時におけるお互いの歯形曲線の一部を表示している。歯車の歯数は共に10枚で円弧半径Rは5である。図3の解析図は頂げきcを0にした噛み合いであり、図4は頂げきcが0.25Rとした噛み合いの解析図である。まず、図3において噛み合い始めの状態は、一方の歯の歯先部と他方の歯の歯底部の円弧が完全に接触した状態を0度としている。中心距離aは表1の計算式より算出する。0度から3度ごとにお互いの歯車の中心を基点として回転した図である。0度から18度まででお互いの1歯の噛み合いが終わることになる。この一対の歯の噛み合いの場合は、0度及び18度のn倍(nは整数)で円弧同士が完全に接触した状態となる。これ以外の回転角度においての噛み合いは、歯と歯の接触点を通り歯形の面に立てた共通垂線がピッチ点付近を通っている。つまり、ころがり接触に近い回転をしていることになる。完全なるころがり接触をするためには、歯がどこで噛み合っているときでも、歯と歯の接触点を通り、歯形の面に立てた共通垂線が、必ずピッチ点を通る必要がある。本発明の請求項1の円弧歯形を持った歯車の場合は、完全なころがり接触を期待することは難しい面がある。図3の歯の噛み合いにおいては、18度のn倍の角度においては一方の歯車の歯先部と他方の歯底部が全面接触するため、噛み合い時の振動を起こす原因にもなっている。この点を改良した基本データが表1の外歯車計算式(1)から算出した表3の外歯車データ表(2)である。この歯車の歯形曲線の作図方法は図1の通りである。その解析図を表示しているのが図4である。歯先部と歯底部が完全に密着することを避けるために、表1の外歯車計算式において、頂げきcを0.25Rとって歯底円を算出している。頂げきの値については、振動の防止、歯の強度を考慮すれば、0から0.25R程度の範囲が適当であると思われる。図4において、かみあい始めの0度では、接触点は2点となる。回転角度18度のn倍の点においても同様となる。他の回転角度においては、接触点が2点及び、1点における噛み合いとなる。いずれの接触点においても歯と歯の接触点を通り歯形の面に立てた共通垂線がピッチ点付近を通っている噛み合いとなっている。
図5は、本発明の歯車の最小歯数2枚の組み合わせ図である。dはピッチ円直径、daは歯先円直径、dfは歯底円直径,aは中心距離である。s02は歯形曲線を示す。円弧半径Rは10で作図してあるが、縮小した図で表示してある。(a)に2枚歯歯車の作図例を表示している。(b)に2枚歯組み合わせの構成図を表示している。外接歯車式ポンプの構成図として使用することもできる。以下同様に(a)に各歯車の作図例を示している。(b)に各歯車の組み合わせ図を表示している。外接歯車式ポンプの構成図および歯車伝達装置の構成図として使用できるものである。
図6は、3枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図7は、4枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図8は、5枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図9は、6枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図10は、7枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図11は、8枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図12は、9枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図13は、10枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図14は、20枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
図15は、30枚歯の歯車とその歯車の組み合わせ構成図を示す。
上記の歯車はいずれも円弧半径Rは10として作図したものを縮小表示した図である。
図16は、本発明の請求項1の歯車を使用した歯数20枚の歯車と歯数30枚の歯車の構成図を示す。s20は歯数20枚の歯形曲線であり、s30は歯数30枚の歯形曲線である。aは中心距離である。円弧半径Rは10であるが、図16は縮小表示をしている。各歯車の基本データは、表1の外歯車の計算式より算出して、図1の作図手順に従って作図したものである。本発明の歯車を含む複数の歯車による歯車列を構成することが可能である。インボリュート歯車と比較すれば、小数歯数の歯車の組み合わせからより歯の強度を持った滑らかな回転が伝達できる装置を構成することが可能となる特徴を有する。
図17は、本発明の請求項1の歯車を使用した歯数20枚のピニオンと本発明の請求項1の歯車の基準歯形を持ったラックを組み合わせたラックとピニオンの構成図である。s20は、歯数20枚のピニオンの歯形曲線であり、s100は、ラックの歯形曲線である。aは中心距離である。基準ピッチPは表1よりP=4Rとなり、P=40である。(円弧半径R=10)表6の外歯車の円ピッチより、ピニオン側の円ピッチは、歯数20枚で40となり、基準ピッチと同じになる。本発明の請求項1の歯車の基準歯形を示すものである。
図18は、本発明の請求項1の歯車を使用した外接歯車式ポンプの実施例である。表1の外歯車の計算式(1)を基に前記のポンプに使用する歯車の基本データを表4に表示をしている。従来のインボリュート歯車を使用した外接歯車式ポンプと比較すれば、歯と歯が噛み合う時の歯の干渉が無いに等しいことにより、少数歯数の歯車にてポンプの構成が可能となる特徴を有する。少数歯数の歯車の歯の大きさRを大きくとることが可能となり、歯の強度を向上させることができるとともにポンプのケーシングと歯車の歯との間隙(液体を閉じ込める面積)を広くすることが可能となる。その結果、吸入および吐出容量を大幅に増やすことができ、広範囲に渡る外接歯車式ポンプの設計が容易となる特徴を有する。
図19は、本発明の請求項1の歯車と先の出願(特願2006−172806)の請求項1の歯車を使用した外接歯車式ポンプと内接歯車式ポンプを1つのケーシングに収めた組み合わせ型の歯車式ポンプである。1台の歯車ポンプの中に1つの外接歯車式ポンプの機能と2つの内接歯車式ポンプの機能を収めたものである。外接歯車式ポンプの外接歯車18および19は、表1の外歯車の計算式(1)より、歯車基本データを算出して表5に表示している。また、内接歯車式ポンプの外接歯車16および17、内接歯車20および21は、先の出願(特願2006−172806)の表1の内接歯車式ポンプの計算式より算出して表5に表示している。実施例では、入力軸を内接歯車ポンプの外接歯車16に挿入された軸としている。この軸が図の矢印方向(右回り)に回転すれば、外接歯車16も右回転を始める。連動して前記の歯車に噛み合っている内接歯車20も同方向に回転しながら内接歯車式ポンプの機能をする。更に、この内接歯車20は外接歯車式ポンプの歯車である外接歯車18と一体の部品として構成されている。内接歯車20が右回転を始めれば、連動して外接歯車18も右回転を始める。更に、この歯車に噛み合っている外接歯車式ポンプの他方の歯車19は、連動して左回転を始めて外接歯車式ポンプの機能を果たすことになる。また、前述のごとく、外接歯車19と内接歯車式ポンプの内接歯車21は一体として構成されているため、連動してもう一つの内接歯車式ポンプが機能することになる。以上、一つの入力軸に対して6個のそれぞれの歯車が連動して回転をはじめ、3つのポンプの機能を果たすために負荷が増大されやすくなる。この点を改良するために、入力軸を他方の内接歯車式ポンプの外接歯車17側にも設けて、2つにすることも可能である。この場合は、各々の入力軸の回転時期を同期させるようにしなければならない。前述の実施例3の外接歯車式ポンプ同様に歯車の歯の強度の向上と吸入吐出容量の大幅な増大が見込めるものである。また、歯車式ポンプの多機能や多用途への応用にも期待できるものと推測される。1つのケーシングの中に3つのポンプが存在するため、お互いのポンプ間のシーリングをどの様に工夫しなければならないかの問題点があるが、この点が解決されれば、多機能多目的な用途への応用も可能になると推測される。また、図19で示した実施例は本発明の歯形曲線を使用した歯車および先の出願(特願2006−172806)の歯車を使用したものであるが、他の歯形曲線(インボリュート、サイクロイド、トロコイド、円弧、サインカーブを含む)を使用した歯車で構成してもよい。
本発明の請求項1の歯車の用途は外接歯車式ポンプの外接歯車や歯車伝達装置の各種歯車として広範囲にわたって使用が可能となる。外歯車である平歯車として使用するだけではなく、はすば歯車、やまば歯車、かさ歯車、ラックとピニオン、ウオームとウオームホイール、ねじ歯車等、一般に使用されている歯車の種類にも対応可能な用途を有している。円弧半径Rの設定が自在に可能なので小歯車から大歯車まで用途が広範囲に選択可能となる特徴を有している。
本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数5枚の歯形曲線の作図手順 を示す図である。 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数5枚の図である。 本発明の請求項1の歯車の歯の噛み合いを解析した図である。頂げきcを0 とした場合である。(歯車歯数z=10、円弧半径R=10) 本発明の請求項1の歯車の歯の噛み合いを解析した図である。頂げきcを 0.25Rとした場合である。(歯車歯数z=10、円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数2枚の作図例とその一対の 歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数3枚の作図例とその一対の 歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数4枚の作図例とその一対の 歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数5枚の作図例とその一対の 歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数6枚の作図例とその一対の 歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数7枚の作図例とその一対 の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数8枚の作図例とその一対 の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数9枚の作図例とその一対 の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数10枚の作図例とその一 対の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数20枚の作図例とその一 対の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数30枚の作図例とその一 対の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数20枚と外歯車歯数30 枚の歯車をかみ合わせた歯車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持ったラックとピニオンをかみ合わせた歯 車列である。(円弧半径R=10) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数8枚を一対使用して構成 した外接歯車式ポンプの構成図である。(円弧半径R=4) 本発明の請求項1の円弧歯形を持った外歯車歯数13枚を一対使用して構 成した外接歯車式ポンプと円弧歯形を持った内接歯車歯数7枚と外接歯車歯 数6枚を組み合わせた内接歯車式ポンプ2式を一つのケーシングに構成した 組み合わせ型歯車ポンプの構成図である。
11 o11を中心とした円弧半径Rの円
12 o12を中心とした円弧半径Rの円
13 円弧半径Rの2円と歯底円に外接する3接円
14 外接歯車式ポンプの外接歯車(歯数8枚)
15 外接歯車式ポンプの外接歯車(歯数8枚)
16 組み合わせ型歯車ポンプ 内接歯車式ポンプの外接歯車(歯数6枚)
17 組み合わせ型歯車ポンプ 内接歯車式ポンプの外接歯車(歯数6枚)
18 組み合わせ型歯車ポンプ 外接歯車式ポンプの外接歯車(歯数13枚)
19 組み合わせ型歯車ポンプ 外接歯車式ポンプの外接歯車(歯数13枚)

20 組み合わせ型歯車ポンプ 内接歯車式ポンプの内接歯車(歯数7枚)
21 組み合わせ型歯車ポンプ 内接歯車式ポンプの内接歯車(歯数7枚)
1a 図1の円弧半径Rの円11と垂直中心線1vとの交点
1b 図1の円弧半径Rの円11と3接円13との接点
1c 図1の円弧半径Rの円12と3接円13との接点
1d 図1の円弧半径Rの円12と分割角度αで分割された中心線1wとの交点
1u 図1の水平中心線
1v 図1の垂直中心線
1w 図1の分割角度αで分割された中心線
a 中心距離
b 歯幅
c 頂げき
d ピッチ円直径
da 歯先円直径
df 歯底円直径
d11 図1のピッチ円
da11 図1の歯先円
df11 図1の歯底円
e 内接歯車式ポンプの 偏心量
h 全歯たけ
o1 歯形曲線の中心点
o11 図1の円11の中心点
o12 図1の円12の中心点
P 基準ピッチ
P1 円ピッチ
R 歯先半径
s01 図1の歯形曲線
s02 図5の歯形曲線(2枚歯形)
s03 図6の歯形曲線(3枚歯形)
s04 図7の歯形曲線(4枚歯形)
s05 図8の歯形曲線(5枚歯形)
s06 図9の歯形曲線(6枚歯形)
s07 図10の歯形曲線(7枚歯形)
s08 図11の歯形曲線(8枚歯形)
s09 図12の歯形曲線(9枚歯形) s10 図13の歯形曲線(10枚歯形)
s11 図2の歯形曲線(5枚歯形)
s20 図14の歯形曲線(20枚歯形)
s30 図15の歯形曲線(30枚歯形)
s100 図17の歯形曲線(ラック歯形)
sa 図3及び図4の歯形曲線
sb 図3及び図4の歯形曲線
z 歯車の歯数
α 分割角度

Claims (3)

  1. 歯車の歯の大きさは歯末の面の歯形形状を形成する円弧半径Rで表すことが可能であり、歯車の基準ピッチが4倍の円弧半径Rで定義できる歯車であり、歯車の歯末の面の歯形形状は基準ピッチ線上を中心とする半径Rの円弧で形成され、歯元の面の歯形形状は歯底円と隣り合う歯末の面の歯形形状を形成する半径Rの2つの円とに外接する3接円の円弧で形成され、歯車の歯形は前記歯末の面の歯形形状の円弧と前記歯元の面の歯形形状の円弧が接する関係で接続された歯形形状を持つことを特徴とする歯車。
  2. 請求項1に記載した歯車を含む、複数の歯車で構成された歯車伝達装置。
  3. 請求項1に記載した歯車を外接歯車として含む、複数の歯車で構成された歯車式ポンプであり、外接歯車式ポンプと内接歯車式ポンプを1つのケーシングに収めた組み合わせ型の歯車式ポンプであり、その構造は1台の歯車ポンプの中に1つの外接歯車式ポンプの機能と2つの内接歯車式ポンプの機能を有するものであり、外接歯車式ポンプとして使用する1対の第1の外接歯車(18)、(19)の内部に、同じ軸心を持って一体として歯切りされた内接歯車(20)、(21)を持ち、前記のそれぞれの内接歯車内に偏心して配設された第2の外接歯車(16)、(17)を備え、前記の各歯車が互いにかみ合いして回転し、これら各歯車対間に流体を吸入・吐出する内接歯車式ポンプであって、前記内接歯車(20)、(21)は、前記の第2の外接歯車(16)、(17)よりも1歯多い歯数を有し、両歯車がお互いに最も深くかみ合う部分の反対側で両歯車の歯先同士が摺動する内接歯車式ポンプであり、前記の第2の外接歯車(16)、(17)の軸心は、これらの歯車とかみ合いをする内接歯車(20)、(21)の軸心より、偏心量eだけずれた位置に軸心を持ったものであり、 入力軸を内接歯車ポンプの外接歯車(16)に挿入された軸とすれば、この軸が右回転すれば、外接歯車(16)も右回転を始め、連動して前記の歯車に噛み合っている内接歯車(20)も同方向に回転しながら内接歯車式ポンプの機能をし、更に、この内接歯車(20)は外接歯車式ポンプの歯車である外接歯車(18)と一体の部品として構成されていて、内接歯車(20)が右回転を始めれば、連動して外接歯車(18)も右回転を始め、この歯車に噛み合っている外接歯車式ポンプの他方の外接歯車(19)は、連動して左回転を始めて外接歯車式ポンプの機能を果たすことになり、前述のごとく、外接歯車(19)と他方の内接歯車式ポンプの内接歯車(21)は一体として構成されているため、前記の内接歯車(21)とかみ合っている外接歯車(17)が、連動して回転をし、もう一つの内接歯車式ポンプが機能することになる組み合わせ型歯車式ポンプ。
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