JP2000081112A - 歯車、歯車機構、及び歯車の製造方法 - Google Patents

歯車、歯車機構、及び歯車の製造方法

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JP2000081112A
JP2000081112A JP11178105A JP17810599A JP2000081112A JP 2000081112 A JP2000081112 A JP 2000081112A JP 11178105 A JP11178105 A JP 11178105A JP 17810599 A JP17810599 A JP 17810599A JP 2000081112 A JP2000081112 A JP 2000081112A
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curve
shape
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tooth
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Kazuji Yanagimoto
和司 柳本
Takehiro Otsubo
武廣 大坪
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Showa Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変形歯車に関して、製造効率を高めることの
できる歯車、歯車機構、及び歯車の製造方法を提供す
る。 【構成】 変形歯車である歯車10の歯形の歯末12及
び歯元14を略半円形状に構成した。また、歯末12の
中心点16及び歯元14の中心点18がピッチ線20上
に位置するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行軸歯車、交さ
軸歯車、食い違い軸歯車等の歯車、それら歯車を利用し
た歯車機構、及び、それら歯車の形状を形成するための
歯車の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、回動運動を伝達する手段とし
て、歯車及び歯車機構が使用されている。しかし、回動
運動を一定角速度比で伝達するものはあっても、歯数に
無関係に角速度比が変化するものはなかった。そして、
量産化が可能な歯車も存在しなかった。そこで、本出願
人は、角速度比を変化させながら回動運動を伝達できる
伝動装置について、既に出願を行っている(特願平08
−280721,特願平09−243696)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの出願
に開示する歯車によれば、変形させた歯車であるため、
機械加工が困難であり、製造コスト及び製造時間が多大
であった。また、角速度比を変化させながら回動運動を
伝達させることを考慮しているが、歯形の形状等の詳細
部分までは考慮していないものであった。また、用途等
を特に限定せず、変形歯車としての上位概念的なもので
あった。
【0004】そこで、本発明者は、変形歯車に関して、
さらに鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったのであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の歯車の要旨とす
るところは、周囲に、略円弧曲線若しくは円弧曲線の類
似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲線が接続され
た曲線で形成される歯形を備え、一定形状を成すピッチ
線から回動中心までの距離が不定であることにある。
【0006】ここに、本明細書において、歯末とは、歯
形のうち、ピッチ線よりも外側の部分を言い、歯元と
は、歯形のうち、ピッチ線よりも内側の部分を言う。な
お、本発明の歯車を、波形の輪郭曲線を有するカムと称
しても良い。
【0007】このような本発明の歯車は、ピッチ線から
回動中心までの距離が不定であり、円形状ではない変形
歯車において、歯形の歯末、歯元を略円弧曲線若しくは
円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲
線が接続された曲線で構成し、変速比をピッチ曲線から
回転中心までの距離で決定させ、この変速比が歯数に無
関係な歯車である。歯末、歯元を略円弧形状等に構成し
ているため、歯形の形成がラック型工具を使用しないN
C工作機械、プレス加工又は射出成形によって容易に行
われる。また、高品質な歯面が必要な時には、歯面の仕
上げ加工が、バレル、ラッピング又はショットピーニン
グ等によって容易に行われる。
【0008】なお、本発明の歯車を噛合させた場合、2
個の歯車の歯形同志の接触点から引いた法線と、2個の
回動中心を結ぶ直線との交点は、ピッチ線同志の接触点
に常に一致するとは限らず、すべり接触時の角速度一定
の要件を満たさず、2個の歯車の回転速度比に多少の変
化が生じる。しかし、本発明に係る歯車自体が回転速度
比が変化することを前提とするため、問題は生じない。
逆に言えば、回転速度比が変化することを前提とするた
めに、歯末、歯元を略円弧形状に構成することが可能と
なる。
【0009】また、本発明の歯車の要旨とするところ
は、前記歯車において、回動速度を変速させながら回動
運動を伝達し、回動速度の変速比が歯数に無関係である
ことにある。
【0010】このような本発明の歯車は、変速比をピッ
チ曲線から回動中心までの距離で決定させる歯車であ
り、歯数によって速度比が定まる従来の歯車と異なる歯
車である。
【0011】また、本発明の歯車の要旨とするところ
は、前記歯車において、前記略円弧曲線若しくは円弧曲
線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲線が接
続された曲線で形成される歯形の中心点が、ピッチ線上
又はピッチ線近傍に位置することにある。
【0012】このような本発明の歯車は、略円弧曲線若
しくは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれ
かの曲線が接続された曲線で形成される歯形の歯末、歯
元の中心点がピッチ線上若しくはその近傍、又は基礎円
上若しくはその近傍に位置する構成であるため、プレス
加工や射出成形の型をNC工作機械によって形成する場
合に、NCデータの作成が容易に行われる。また、NC
工作機械(NCレーザー加工機、NC放電加工機、NC
マシニングセンター、NCフライス盤、NC複合機等)
によって歯車を形成する場合でも、NCデータの作成が
容易に行われる。また、歯形の形成がプレス加工や射出
成形によって、より容易に行われる。なお、成形加工に
より、又は成形加工によって製作される型成形により、
この歯車が加工されるので、ラック型工具を使用する従
来の創成加工のように、加工される歯車に切り下げが生
じることもなく、歯数の制限が、このラック型工具の干
渉分だけなくなった。
【0013】また、本発明の歯車の要旨とするところ
は、前記歯車において、前記略円弧曲線の歯形の歯末及
び/又は歯元が略半円形状であることにある。
【0014】このような本発明の歯車は、歯形の歯末、
歯元が略半円形状であるため、形状が簡便であり、歯形
の形成がプレス加工や射出成形によって、より容易に行
われる。
【0015】また、本発明の歯車の要旨とするところ
は、前記歯車において、少なくとも2本のピッチ円半径
線の長さ及び該2本のピッチ円半径線の角度から決定さ
れる3角形を複数個定めることによって、全体形状を特
定することにある。
【0016】このような本発明の歯車は、少なくとも2
本のピッチ円半径線の長さ及び2本のピッチ円半径線の
角度から決定される3角形を複数個定め、この複数個の
3角形が1本のピッチ円半径線を共有しながら隣接さ
れ、かつ回動中心のまわりに配置されるような形状を定
め、この形状に基づいて歯車輪郭線の形状データを定め
ることによって、全体形状が特定される歯車である。こ
のようにして全体形状が特定されて成形歯切りが施され
る。
【0017】また、本発明の歯車の要旨とするところ
は、前記歯車において、平歯車形状を有する少なくとも
2個の歯車部品が積層された歯車であり、一の歯車部品
が他の歯車部品に対して、回動中心のまわりに所定角度
回転させられた状態で、一の歯車部品が他の歯車部品に
固定されて構成されていることにある。
【0018】このような本発明の歯車は、平歯車形状を
有する歯車部品を2重以上に積層して構成し、2重以上
に噛み合わせることによって、噛み合わせ時の振動及び
騒音を少なくする歯車である。
【0019】次に、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、周囲に備える歯形が、略円弧曲線若しくは円弧曲
線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲線が接
続された曲線で形成され、一定形状を成すピッチ線から
回動中心までの距離が不定である一の歯車と、該歯車に
噛合される他の歯車とを備えたことにある。
【0020】このような本発明の歯車機構は、ピッチ線
から回動中心までの距離が不定である歯車であり、変速
比をピッチ曲線から回動中心までの距離で決定して、歯
数に無関係としており、歯形の歯末、歯元を略円弧曲線
若しくは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいず
れかの曲線が接続された曲線で形成した歯車を利用して
構成した歯車機構である。
【0021】また、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、前記歯車機構において、前記一の歯車又は前記他
の歯車を回動させることにより、該他の歯車又は該一の
歯車を不定速度で回動させ、不定速度回動運動を生じさ
せることにある。
【0022】このような本発明の歯車機構は、本発明の
歯車を利用した歯車機構であり、従動側の歯車に不定速
度回動運動を行わせ、この不定速度回動運動を利用した
歯車機構である。不定速度回動運動を生じさせるため、
洗濯機、攪拌機(ミキサー、バレル仕上げ機等)又は自
動車用ワイパー等に利用され得る。
【0023】また、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、前記一の歯車又は前記他の歯車にクランク又はレ
バーの機能を持たせて、不定速度往復運動又は不定速度
揺動運動を生じさせることにある。
【0024】このような本発明の歯車機構は、本発明の
歯車を利用した歯車機構であり、一方の歯車又は他方の
歯車を回動させることにより、他方の歯車又は一方の歯
車を不定速度で回動させ、このうちのいずれかの歯車
に、機構としてのクランク又はレバーの機能を持たせ
て、不定速度往復運動又は不定速度揺動運動を生じさせ
る歯車機構である。不定速度往復運動を生じさせるた
め、エンジンや圧縮機等のピストンクランク機構にも利
用され得る。
【0025】また、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、前記歯車機構において、前記歯車によって少なく
とも一部が回動運動又は揺動運動させられるクランクを
備え、該クランクによる不定速度往復運動を生じさせる
ことにある。
【0026】このような本発明の歯車機構は、本発明の
歯車を利用した歯車機構であり、従動側の歯車に不定速
度往復運動を行わせ、この不定速度往復運動を利用した
歯車機構である。不定速度往復運動を生じさせるため、
エンジンや圧縮機等に利用され得る。
【0027】次に、本発明の歯車の製造方法の要旨とす
るところは、周囲に備える歯形が、略円弧曲線若しくは
円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲
線が接続された曲線で形成される歯車の製造方法であ
り、成形加工又は型成形によって形状を形成することに
ある。
【0028】ここに、本明細書において、成形加工と
は、加工する工具と加工される歯車のいずれか一方を動
かして歯形を切ることを言い、工具及び歯車の両方を動
かしながら歯形を切る創成加工と異なる概念である。
【0029】このような本発明の歯車の製造方法は、成
形加工機又は型を使用して、プレス又は射出成形によっ
て歯車を形成する方法である。このような製造方法は、
歯形が、略円弧曲線若しくは円弧曲線の類似曲線、又は
これらのうちのいずれかの曲線が接続された曲線で形成
される歯末、歯元を有する形状を成しているため、型の
製造が容易になることにより、可能となるものである。
【0030】また、本発明の歯車の製造方法の要旨とす
るところは、周囲に備える歯形が、略円弧曲線若しくは
円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲
線が接続された曲線で形成される歯車の製造方法であ
り、仕上げ歯面形状が必要なときに、バレル、ラッピン
グ又はショットピーニングのいずれか一つ又はこれらの
組合せによって形状を仕上げ形成することにある。
【0031】このような本発明の歯車の製造方法は、バ
レル、ラッピング又はショットピーニング等の粒状物に
よる仕上げ処理方法を用いて、歯車表面の仕上げを行う
方法である。すなわち、歯末、歯元が略円弧形状等を成
しており、サイクロイド曲線、トロコイド曲線、インボ
リュート曲線又はこれらの類似曲線等のような厳密な形
状も含めて、このような製造方法が可能となるものであ
る。
【0032】また、本発明の歯車の製造方法の要旨とす
るところは、周囲に備える歯形が、略円弧曲線若しくは
円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲
線が接続された曲線で形成され、一定形状を成すピッチ
線から回動中心までの距離が不定である歯車の製造方法
であり、成形加工又は型成形によって形状を形成するこ
とにある。
【0033】このような本発明の歯車の製造方法は、成
形加工機又は型を使用して、プレス又は射出成形によっ
て歯車を形成する方法である。このような製造方法は、
歯形が、略円弧曲線若しくは円弧曲線の類似曲線、又は
これらのうちのいずれかの曲線が接続された曲線で形成
される歯末、歯元を有する形状を成しているため、型の
製造が容易になることにより、可能となるものである。
【0034】また、本発明の歯車の製造方法の要旨とす
るところは、周囲に備える歯形が、略円弧曲線若しくは
円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲
線が接続された曲線で形成され、一定形状を成すピッチ
線から回動中心までの距離が不定である歯車の製造方法
であり、仕上げ歯面形状が必要なときに、バレル、ラッ
ピング又はショットピーニングのいずれか一つ又はこれ
らの組合せによって形状を仕上げ形成することにある。
【0035】このような本発明の歯車の製造方法は、バ
レル、ラッピング又はショットピーニング等の粒状物に
よる仕上げ処理方法を用いて、歯車表面の仕上げを行う
方法である。すなわち、歯末、歯元が略円弧形状等を成
しており、サイクロイド曲線、トロコイド曲線、インボ
リュート曲線又はこれらの類似曲線等のような厳密な形
状も含めて、このような製造方法が可能となるものであ
る。
【0036】次に、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、前記クランクによって往復運動するピストンを備
えたことにある。
【0037】また、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、前記ピストンが内面を摺動するシリンダが備えら
れ、該ピストンが往動する圧縮行程と該ピストンが復動
する膨張行程との行程時間が異なることにある。
【0038】また、本発明の歯車機構の要旨とするとこ
ろは、前記圧縮行程の行程時間が前記膨張行程の行程時
間よりも長いことにある。また、状況に応じて、この逆
の場合も可能である。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る歯車、歯車機
構、及び歯車の製造方法の実施の形態について、図面に
基づいて詳しく説明する。
【0040】図1乃至図3において、符号10は、本発
明の歯車である。この歯車10は、図1及び図2に示す
ように、その周囲に、略半円弧形状の歯末12及び歯元
14を有する歯形を備えている。この歯形は、略半円弧
形状の歯末12の中心点16、及び歯元14の中心点1
8が、ピッチ線20上に位置するように構成されてい
る。また、ピッチ線20は、図3に示すように一定形状
を成しているが、ピッチ線20から回転中心(回動中
心)22までの距離が不定であるように構成されてい
る。
【0041】このような歯車10は、例えば図3に示す
ような例において、中心距離が一定で噛合の可能な交換
性のある同一歯車2個を噛合させて、一方の歯車10を
回動させた場合には、ピッチ線20同志の接点Pから回
転中心22までの距離の比が変化するため、回動速度比
が変化することとなる。すなわち、一の歯車10を回動
させることにより、他の歯車10を不定速度で回動さ
せ、他の歯車10側に不定速度回動運動を生じさせる。
そして、図3において、変速比はピッチ間距離R1とR
2との比によって決定される。その変速比は、これらの
歯車の歯数に無関係である。
【0042】また、従動する他の歯車10側に、往復運
動させるためのクランクを連結することにより、往復運
動速度が変化することとなる。すなわち、従動する歯車
10によって少なくとも一部が回動運動させられるクラ
ンクを備えることにより、クランクによる不定速度往復
運動を生じさせる。
【0043】なお、この例の歯車10によれば、歯末1
2及び歯元14を略半円形状に構成しているが、サイク
ロイド曲線又はインボリュート曲線等の形状を使用して
も良い。型を使用して、プレス加工、鍛造、焼結又は射
出成形等を行って製造することが容易にできる。変形歯
車である歯車10の大量生産が可能となり、歯車10の
製造コスト及び製造工数を低減することができる。な
お、この型の形成においては、CAD又はCAD/CA
Mによって得られたNCデータに基づき、NCレーザー
加工機、NC放電加工機、NCマシニングセンター、N
Cフライス盤、NCターニングセンター、又はNC複合
加工機等のNC工作機械を使用して形成することが好ま
しい。
【0044】また、歯車10のような歯形自体をNC工
作機等の工作機械を使用して形成する場合であっても、
歯末12及び歯元14を略半円弧形状等に構成するた
め、CAD又はCAD/CAMによるNCデータの作
成、又はNC工作機械による切削を容易に行うことがで
きる。このため、歯車10の歯形自体をNC工作機等の
工作機械を使用して形成する場合であっても、歯車10
の製造コスト及び製造工数を低減することができる。
【0045】また、歯車10のような自由形状の歯車の
場合、バレル、ラッピング又はショットピーニング等の
仕上げ加工によって容易に歯面等の仕上げ加工を実施で
きる。そして、粒状研磨材、ラップ粉、又は鋼粒子等の
粒状体を使用するため、多数個を同時に、かつ容易に仕
上げ加工を行うことができる。また、高価な創成型歯車
研削用NC工作機械を使用する必要がなく、歯車10の
製造コストを低減することができる。
【0046】次に、本発明に係る歯車を利用した歯車機
構の実施形態について説明する。図4において、符号2
4は、本発明に係る歯車10を利用した歯車機構であ
る。この歯車機構24は、互いに噛合させられた2個の
歯車10と、この歯車10によって回転運動(回動運
動)させられるクランク26と、クランク26によって
往復運動するピストン28と、ピストン28が内面を摺
動するシリンダ30とを備えている。
【0047】クランク26は、歯車10が一回転するこ
とにより、一回転してピストン28を一往復させるよう
に構成されている。ここで、図3に示すように、駆動側
の歯車10のピッチ間距離R1が最大となる一方で、従
動側の歯車10のピッチ間距離R1が最小となる時は、
駆動側の歯車10の回転速度に対する従動側の歯車10
の回転速度の比が最大になる時であるが、この時に、ピ
ストン28がシリンダ30に対して離隔する方向へ摺動
する膨張行程になるように構成されている。一方、駆動
側の歯車10のピッチ間距離R1が最小となる一方で、
従動側の歯車10のピッチ間距離R1が最大となる時
は、駆動側の歯車10の回転速度に対する従動側の歯車
10の回転速度の比が最小になる時であるが、この時
に、ピストン28がシリンダ30に対して接近する方向
へ摺動する圧縮行程になるように構成されている。
【0048】なお、ピッチ間距離とは、本明細書におい
て、ピッチ線20上における他の歯車のピッチ線と接す
る点から回転中心22までの距離をいう。この例で示さ
れるように、回転速度の比(変速比)は、ピッチ間距離
R1、R2で決定される。従って、歯数に無関係に変速
比が決定される。
【0049】このような歯車機構24によれば、駆動側
の歯車10を一定速度で回転させた場合でも、従動側の
歯車10の回転速度を変えて、圧縮行程においては、低
速でピストン28を往動させ、膨張行程においては、高
速でピストン28を復動させることができる。このた
め、クランクの回転速度をアップさせることになり、圧
縮効率及び膨張効率を向上させて、内燃機関の熱効率を
向上させることが可能となる。
【0050】なお、この歯車機構24において、効率が
良くなる場合であれば、圧縮行程において、高速でピス
トン28を往動させ、膨張行程においては、低速でピス
トン28を復動させても良い。また、ピストン28の往
復運動の速度変化が、その他のタイミングになるように
構成しても良い。
【0051】また、本発明の歯車機構は、図5に示すよ
うな歯車機構32であっても良い。この歯車機構32
は、歯車自体にクランク又はレバーの機能を持たせた例
であり、ピストン28が従動側の歯車10に連結されて
おり、駆動側の歯車10を一定速度で回転させた場合
に、従動側の歯車10の回転速度を変えて、圧縮行程に
おいては、低速でピストン28を往動させ、膨張行程に
おいては、高速でピストン28を復動させるように構成
されている。
【0052】また、本発明の歯車機構は、図6に示すよ
うな歯車機構34であっても良い。この歯車機構34
は、図7及び図8に示すような楕円形の歯車36を備え
るが、通常の平歯車38及び40を介して、その回転運
動をクランク26へ伝達するように構成されている。こ
こで、平歯車38の歯数と平歯車40の歯数との比は2
対1になるように構成されており、歯車36が半回転す
ることにより、クランク26が一回転するように構成さ
れている。
【0053】このような歯車機構34は、駆動側の歯車
36を等速度で回転させることにより、クランク26が
回転速度を変えつつ回転し、圧縮行程においては、低速
でピストン28が往動し、膨張行程においては、高速で
ピストン28が復動することとなる。この例では、他の
実施形態も考えられ、この逆に構成することも可能であ
る。
【0054】例えば、図7においては、2個の歯車36
のピッチ間距離の比は等しくなり、駆動側の歯車36の
回転速度と従動側の歯車36とは同一である。この時、
ピストン28は、上死点又は下死点に位置することとな
る。また、図8(a)においては、駆動側の歯車36の
ピッチ間距離が最大になる一方で、従動側の歯車36の
ピッチ間距離が最小となり、駆動側の歯車36の回転速
度に対する従動側の歯車36の回転速度の速度比が最大
になる。この時、ピストン28は膨張運動を行う。ま
た、図8(b)においては、駆動側の歯車36のピッチ
間距離が最小になる一方で、従動側の歯車36のピッチ
間距離が最大となり、駆動側の歯車36の回転速度に対
する従動側の歯車36の回転速度の速度比が最小にな
る。この時、ピストン28は圧縮運動を行う。
【0055】次に、本発明に係る歯車の形状は、上述の
ものに限定されず、例えば、図9に示すような歯車42
であっても良い。このような歯車42を利用した場合で
あっても、駆動側の歯車42を回動させることにより、
従動側の歯車を不定速度で回動させ、不定速度回動運動
を生じさせることができる。また、歯車によって少なく
とも一部が回動運動させられるクランクを備えることに
より、クランクによる不定速度往復運動を生じさせるこ
とができる。
【0056】次に、本発明に係る歯車は、上述のように
同一寸法のものを噛合させる必要はなく、図10に示す
ように異なる寸法の歯車44及び46を噛合させても良
い。このような歯車44及び46を噛合させることによ
り、従動側の歯車の回転速度を駆動側の歯車の回転速度
に対して、早く又は遅くして回転運動を伝達しつつ、従
動側の歯車の回転速度を変化させていくことができる。
【0057】また、本発明に係る歯車の歯形の形状は、
歯末又は歯元の形状が略円弧形状等であれば特に限定は
されない。例えば、図11に示すような歯車48及び5
0であっても良い。歯車48は、略半円弧形状の歯末5
2の半径が歯元54の半径よりも小さくなるように構成
されている。また、歯車50は、略半円弧形状の歯末5
6の半径が歯元58の半径よりも小さくなるように構成
されている。この例では、歯車の歯厚を加減して構成す
る可能性の一例でもある。
【0058】また、図12に示すような歯車60及び6
2であっても良い。この歯車60の歯形は、歯末64及
び歯元66の一部が略円弧形状に構成されている。ま
た、歯車62の歯形は、歯末68及び歯元70の一部が
略円弧形状に構成されている。なお、本発明に係る歯車
の場合、2個の歯車の接触点Qから引いた法線L1と、
2個の回動中心を結ぶ直線L2との交点Sは、ピッチ線
72と74との接触点に常に一致するとは限らず、一の
歯末64又は歯元66と一の歯末68又は歯元70とが
接触している間においても、2個の歯車の回転速度比に
多少の変化が生じる。しかし、本発明に係る歯車自体が
回転速度比が変化することを前提とするため、問題は生
じない。
【0059】次に、本発明に係る歯車は、図13に示す
ような歯車76であっても良い。この歯車76は、ピッ
チ線82から回転中心(回動中心)84までの距離が不
定であるように構成されている。この歯車76の全体形
状は、ピッチ円半径rx ,角度ax ,及びピッチpx
ら定まる複数の三角形Tx から決定される。なお、r x
=r1 ,r2 ,r3 ・・・・,角度ax =a1 ,a2
3 ・・・・,ピッチpx =p1 ,p2 ,p3 ・・・
・,Tx =T1 ,T2 ,T3 ・・・・である。また、半
径rx は、変速比と変速特性とから決定され、ピッチp
x と角度ax とは歯数又は歯車強度から決定され、従来
の歯車のようにモジュールには依存しない。ピッチpx
の長さは、自由に設定できる。歯車76の歯形は相手側
の歯車78と噛み合うように形成される。この歯形は、
NCデータに基づいたワイヤカット加工又はレーザーカ
ット加工等の方法によって成形歯切が行われる。
【0060】また、本発明に係る歯車は、図14に示す
ような歯車86及び88であっても良い。歯車86は、
歯車部品90aに歯車部品90bが積層されて構成され
ており、歯車部品90aの小径92において、歯車部品
90bが歯車部品90aに対して、回転中心(回動中
心)94のまわりに反時計方向に半ピッチ回転させられ
た状態で、歯車部品90bが歯車部品90aに固定され
て構成されている。なお、1ピッチの長さは、ピッチ線
91上で計った隣合った歯の対応する部分間の距離tで
あり、半ピッチの長さは、(1/2)・tである。ま
た、歯車88は、歯車部品96aに歯車部品96bが成
層されて構成されているが、歯車86の歯形と噛み合う
歯形に形成することによって、結果的に、歯車部品96
aの長径98において、歯車部品96bが歯車部品96
aに対して、回転中心(回動中心)100のまわりに反
時計方向に半ピッチ回転させられた状態で、歯車部品9
6bが歯車部品96aに固定されて構成されている。す
なわち、歯車86及び88は、歯車部品90aと96a
とが噛み合い、歯車部品90bと96bとが噛み合うよ
うに構成されている。また、歯車86及び88は、図1
4の状態から回転させても噛み合い、例えば、図14の
状態から歯車86及び88が半回転した時には、歯車部
品90bと96bとは、図15に示すように噛み合う。
このような歯車86及び88によれば、2重に噛み合う
ため、噛み合い振動及び騒音を少なくすることができ
る。なお、歯車部品90aと歯車部品90bとの間、又
は歯車部品96aと歯車部品96bとの間に、ゴム又は
プラスチック等の部材を挟む構成とすることによって、
振動及び騒音を更に少なくするように構成しても良い。
一方、歯車86及び88の外面にゴム又はプラスチック
等の部材を固定する構成とすることによって、振動及び
騒音を少なくするように構成しても良い。
【0061】以上、本発明の実施形態について図面に基
づいて説明したが、本発明に係る歯車、歯車機構及び歯
車の製造方法は、図示したものに限定されず、その他の
態様でも実施し得るものである。
【0062】例えば、本発明の歯車及び歯車機構の用途
は、上述のようなピストンの往復運動には限定されず、
その他の用途に使用しても良い。例えば、不定速度回動
運動を生じさせることを利用して洗濯機、攪拌機又は自
動車用ワイパー等に使用しても良い。洗濯機又は攪拌機
(ミキサー、バレル研磨機等)として使用した場合に
は、回転体(回転翼等)を不定速度回動運動させて泡立
ちを良くし、洗浄効率又は攪拌効率を向上させることが
できると考えられる。また、リンク機構の一例である自
動車用ワイパーとして使用した場合には、窓の中央付近
等の一定の部分を通過する時のみ高速で回転させること
により、自動車用ワイパー効果の上昇、見やすさの向上
(運転視界の確保及び向上)及び磨耗の低減ができる
【0063】また、不定速度往復運動を生じさせること
を利用して、圧縮機に使用しても良い。圧縮機に使用し
た場合には、圧縮するための負荷に対応して往復運動の
速度を変えることにより、圧縮効率を高めることができ
ると考えられる。また、同一モーターを使用してさらに
圧縮効率を向上できる。
【0064】その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範
囲で当業者の知識に基づき種々なる改良,修正,変形を
加えた態様で実施できるものである。
【0065】
【発明の効果】本発明の歯車によれば、歯車変速比の決
定が歯数に無関係という大きな特徴がある。加えて、本
発明に係る歯車を、成形法により歯形などを形成構成す
るため、歯数の影響を受けずに製作できるという大きな
効果を有する。
【0066】すなわち、従来の加工法では、ラック型工
具を使用して、創成歯切りによって製作していたが、歯
数の少ない歯車の場合等、ラック型工具と加工される歯
車材の干渉(切り下げ)が起こる場合があり、加工され
る歯車の歯数に制限があった。従って、本発明によれ
ば、歯数や歯形に左右されなく、自由に任意の歯車を製
作できる大きな効果を有する。歯形及び歯車を、CAD
又はCAD/CAMやNC工作機械(NCレーザー加工
機、NC放電加工機、NCマシニングセンター、NCフ
ライス盤、NCターニングセンター、又はNC複合加工
機等)を使用して成形することができる。また、前記成
形加工によって製作する型を使用して、プレス加工や射
出成形等を行って製造することも容易にできる。
【0067】さらに、本発明の歯車によれば、高品質の
歯車が必要なときには、バレル、ラッピング又はショッ
トピーニング等の仕上げ加工を行うことができる。ま
た、歯数や歯形に無関係に、自由な任意の歯車形状であ
るから、粒状研磨材、ラップ粉、又は鋼粒子等の粒状体
を使用して、多数個を同時にかつ容易に仕上げ加工を行
うことができる。また、高価な歯車研削用NC工作機械
を使用する必要がなく、歯車の製造コストを低減するこ
とができる大きな効果を有する。本発明によって、変形
歯車である歯車の量産化が可能となり、かつ、歯車の製
造コスト及び製造工数を低減することができるようにな
った。
【0068】また、略円弧曲線若しくは円弧曲線の類似
曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲線が接続された
曲線で形成される歯形の中心点が、ピッチ線上又はピッ
チ線近傍に位置することを特徴とする本発明の歯車によ
れば、略円弧形状の歯末の中心点がピッチ線上に位置す
る構成であるため、プレス加工や射出成形の型をNC工
作機によって形成する場合に、NCデータの作成を容易
に行うことができる。また、NC工作機によって歯車を
形成する場合であっても、NCデータの作成を容易に行
うことができる。
【0069】また、略円弧曲線の歯形の歯末及び/又は
歯元が略半円形状であることを特徴とする本発明の歯車
によれば、歯末、歯元が略半円形状であるため、歯形の
形成をより容易に行うことができる。さらに、はすば歯
車として形成することもできる。そして、歯幅を薄くし
て、薄い歯車を積層にして、重ねて使用することも可能
である。
【0070】次に、周囲に備える歯形が、略円弧曲線若
しくは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれ
かの曲線が接続された曲線で形成され、一定形状を成す
ピッチ線から回動中心までの距離が不定である一の歯車
と、歯車に噛合される他の歯車とを備えたことを特徴と
する本発明の歯車機構によれば、部品である歯車の形成
を容易に行うことができる。さらに、中心距離一定で、
交換性のある噛み合うことのできる同一歯車を2個使用
する機構においては、同一歯車を使用するので、その量
産化が一層向上する効果がある。
【0071】また、一の歯車又は前記他の歯車を回動さ
せることにより、他の歯車又は一の歯車を不定速度で回
動させ、不定速度回動運動を生じさせることを特徴とす
る本発明の歯車機構によれば、不定速度回動運動を生じ
させるため、洗濯機、攪拌機又は自動車用ワイパー等に
利用、活用することができる。洗濯機又は攪拌機として
使用した場合には、回転体、回転翼等を不定速度回動運
動させて泡立ちを良くし、洗浄効率又は攪拌効率を向上
させることができる。なお、これらの攪拌機類の変速用
として、本発明以外に、変形プーリーを用いたベルト駆
動又はフリクションドライブ等を使用して、同様な効果
を奏することも可能である。また、自動車用ワイパーと
して使用した場合には、窓の中央付近等の一定の部分を
通過する時のみ高速で回転させることにより、自動車用
ワイパー効果の向上、前面視界の見やすさ及び磨耗の低
減を図ることができる。さらに、ワイパーの動きを、本
発明の歯車を使用することによって、任意の変速、揺
動、間欠などの単独又は複合運動、その他雨を自由に排
除するような曲線運動に制御させることが可能になる。
また、バレル研磨加工機、ラップ盤、研磨盤、及びツー
ルドレッサなどの研磨、研削に応用すると、研磨、研削
能率を向上させることができるようになる。つまり、研
磨、研削運動が1回転中の間に変速させられ、断続運動
に近い加工運動になり、加工状況に変化が生じ、かつ研
磨液の入り込みも容易になる効果が生じる。
【0072】また、前記歯車によって少なくとも一部が
回動運動又は揺動運動させられるクランクを備え、クラ
ンクによる不定速度往復運動を生じさせることを特徴と
する本発明の歯車機構によれば、不定速度往復運動を生
じさせるため、エンジンや圧縮機等に利用することがで
きる。エンジンとして使用した場合には、膨張行程の時
間と圧縮行程の時間とを変えること等により、熱効率を
向上させることができる。より積極的には、この歯車を
エンジン等のクランクシャフト部のクランクアーム、バ
ランスウェイト用に使用することも可能である。この応
用例では、クランクシャフトの形状がシンプルになり、
製作コストの低減を図ることができる。また、圧縮機と
して使用した場合には、圧縮するための負荷に対応して
往復運動の速度を変えることにより、圧縮効率を高める
ことができる。さらに、エンジンのピストンクランク機
構に本発明の歯車を組み込んでおくと、エンジンの出力
を安定化させる効果が生じる。即ち、本発明の変速効果
の逆効果を利用するものである。特に、2サイクル若し
くは4サイクル又はロータリーエンジン等の出力安定化
に有効である。次に、スクロール圧縮機等の回転形圧縮
機に本発明の歯車を使用し、1回転中の間に変速をさせ
たときには、吸い込みと吐出に変化が生じ、圧縮効率を
向上させることができる。同様なことがポンプに本発明
を応用した場合に、1回転の間に変速させることによ
り、吸い込みと吐出に従来のポンプよりも変化が生じ、
ポンプ吐出効率を向上させることが可能になる。
【0073】その他、上述の実施形態で示したように、
本発明は、物体を変速作動させて効果がある商品に適用
し、その商品の品質を向上させる大きな効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯車の一部を示す斜視図である。
【図2】図1に示す歯車の使用状態を示す正面図であ
る。
【図3】図1に示す歯車の使用状態を示す正面図であ
る。
【図4】本発明の歯車機構を示す側面断面図である。
【図5】本発明の歯車機構の他の実施形態を示す正面断
面図である。
【図6】本発明の歯車機構の更に他の実施形態を示す側
面断面図である。
【図7】図6に示す歯車機構の歯車を示す正面図であ
る。
【図8】図6に示す歯車機構の歯車を示す正面図であ
り、同図(a)は膨張行程の噛合状態を示す正面図であ
り、同図(b)は圧縮行程の噛合状態を示す正面図であ
る。
【図9】本発明の歯車の更に他の実施形態を示す正面図
である。
【図10】本発明の歯車の更に他の実施形態を示す一部
正面図である。
【図11】本発明の歯車の更に他の実施形態を示す一部
正面図である。
【図12】本発明の歯車の更に他の実施形態を示す一部
正面図である。
【図13】本発明の歯車の更に他の実施形態を示す正面
図である。
【図14】本発明の歯車の更に他の実施形態を示す正面
図である。
【図15】図15の歯車の歯車部品同士の噛み合い状態
を説明するための正面図である。
【符号の説明】 10,36,42,44,46,48,50,60,6
2,76,86,88:歯車 12,52,56,64,68:歯末 14,54,58,66,70:歯元 16,18:中心点 20,72,74,91:ピッチ線 22,84,94,100:回転中心(回動中心) 24,34:歯車機構 26:クランク 28:ピストン 30:シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29C 45/26 B29C 45/26

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲に、略円弧曲線若しくは円弧曲線の
    類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲線が接続さ
    れた曲線で形成される歯形を備え、一定形状を成すピッ
    チ線から回動中心までの距離が不定であることを特徴と
    する歯車。
  2. 【請求項2】 回動速度を変速させながら回動運動を伝
    達し、回動速度の変速比が歯数に無関係であることを特
    徴とする請求項1に記載する歯車。
  3. 【請求項3】 前記略円弧曲線若しくは円弧曲線の類似
    曲線、又はこれらのうちのいずれかの曲線が接続された
    曲線で形成される歯形の中心点が、ピッチ線上又はピッ
    チ線近傍に位置することを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載する歯車。
  4. 【請求項4】 前記略円弧曲線の歯形の歯末及び/又は
    歯元が略半円形状であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれかに記載する歯車。
  5. 【請求項5】 少なくとも2本のピッチ円半径線の長さ
    及び該2本のピッチ円半径線の角度から決定される3角
    形を複数個定めることによって、全体形状を特定するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    する歯車。
  6. 【請求項6】 平歯車形状を有する少なくとも2個の歯
    車部品が積層された歯車であり、一の歯車部品が他の歯
    車部品に対して、回動中心のまわりに所定角度回転させ
    られた状態で、一の歯車部品が他の歯車部品に固定され
    て構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    5のいずれかに記載する歯車。
  7. 【請求項7】 周囲に備える歯形が、略円弧曲線若しく
    は円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれかの
    曲線が接続された曲線で形成され、一定形状を成すピッ
    チ線から回動中心までの距離が不定である一の歯車と、
    該歯車に噛合される他の歯車とを備えたことを特徴とす
    る歯車機構。
  8. 【請求項8】 前記一の歯車又は前記他の歯車を回動さ
    せることにより、該他の歯車又は該一の歯車を不定速度
    で回動させ、不定速度回動運動を生じさせることを特徴
    とする請求項7に記載する歯車機構。
  9. 【請求項9】 前記一の歯車又は前記他の歯車にクラン
    ク又はレバーの機能を持たせて、不定速度往復運動又は
    不定速度揺動運動を生じさせることを特徴とする請求項
    7又は請求項8に記載する歯車機構。
  10. 【請求項10】 前記歯車によって少なくとも一部が回
    動運動又は揺動運動させられるクランクを備え、該クラ
    ンクによる不定速度往復運動を生じさせることを特徴と
    する請求項7乃至請求項9のいずれかに記載する歯車機
    構。
  11. 【請求項11】 周囲に備える歯形が、略円弧曲線若し
    くは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれか
    の曲線が接続された曲線で形成される歯車の製造方法で
    あり、成形加工又は型成形によって形状を形成すること
    を特徴とする歯車の製造方法。
  12. 【請求項12】 周囲に備える歯形が、略円弧曲線若し
    くは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれか
    の曲線が接続された曲線で形成される歯車の製造方法で
    あり、仕上げ歯面形状が必要なときに、バレル、ラッピ
    ング又はショットピーニングのいずれか一つ又はこれら
    の組合せによって形状を仕上げ形成することを特徴とす
    る歯車の製造方法。
  13. 【請求項13】 周囲に備える歯形が、略円弧曲線若し
    くは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれか
    の曲線が接続された曲線で形成され、一定形状を成すピ
    ッチ線から回動中心までの距離が不定である歯車の製造
    方法であり、成形加工又は型成形によって形状を形成す
    ることを特徴とする歯車の製造方法。
  14. 【請求項14】 周囲に備える歯形が、略円弧曲線若し
    くは円弧曲線の類似曲線、又はこれらのうちのいずれか
    の曲線が接続された曲線で形成され、一定形状を成すピ
    ッチ線から回動中心までの距離が不定である歯車の製造
    方法であり、仕上げ歯面形状が必要なときに、バレル、
    ラッピング又はショットピーニングのいずれか一つ又は
    これらの組合せによって形状を仕上げ形成することを特
    徴とする歯車の製造方法。
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