JP4617741B2 - 画像記録装置 - Google Patents
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Description
近年、非接触での情報送受を可能とするRFID(Radio Frequency IDentification)システムが開発されたことによって、様々な分野でRFIDシステムが用いられるようになっている。これは、上記した画像記録装置においても例外ではなく、画像記録装置にRFIDシステムを適用して、装置内の各部品のID管理をRFIDシステムで行うものも開発されている(例えば特許文献1参照)。詳細に説明すると、特許文献1に記載されるようなインクジェットプリンタには、管理の必要な部品に対して当該部品の管理情報を記憶するRFIDタグが搭載されている。また、インクジェットプリンタには、RFIDタグの管理情報を読み出したり、上書きしたりするリーダライタが設けられており、このリーダライタにはRFIDタグと通信するためのアンテナが備えられている。記録ヘッドやインクタンクなどが複数配列されている場合においては1つ1つの並び順序を特定しなければならないために、アンテナが各RFIDタグと対になるように複数配列されている。この際、複数のアンテナが同一のRFIDタグを認識してしまうと、並び順序が特定できなくなるので、アンテナの通信距離は、対となるRFIDタグのみと通信できるように設定されている。
ID情報を記憶するRFIDタグと、
前記RFIDタグのID情報を読み書きするリーダライタと、
前記RFIDタグを搭載して配列される複数の被IDモジュールと、
前記リーダライタに接続されて、当該リーダライタ及び前記RFIDタグ間でID情報を通信するアンテナと、
前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動することで、前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を
一度以上通過するように、前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させる移動機構と、
前記移動機構によって前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動させられた際に、前記アンテナを介して前記リーダライタで読み出された前記RFIDタグのID情報を基にして、前記RFIDタグの配列順序を認識する制御部と、
前記複数の被IDモジュールのそれぞれに搭載される前記RFIDタグの設置個数及び前記リーダライタで読み書きされた前記RFIDタグのID情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、
前記アンテナを介して前記リーダライタに入力されたID情報を基に、前記アンテナの通信範囲に進入した前記RFIDタグの通信個数を得て、当該通信個数が前記記憶部に記憶される前記設置個数と同数になるまで、前記移動機構によって前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動させられた際に、前記アンテナを介して前記リーダライタで読み出される前記RFIDタグのID情報の出現順序及び消失順序から、前記RFIDタグの配列順序を認識することを特徴としている。
また、請求項1記載の発明によれば、アンテナの通信範囲に進入したRFIDタグの通信個数が、記憶部に記憶される設置個数と同数になるまで、移動機構によって複数の被IDモジュールがアンテナに対して相対的に移動させられると、当該移動時の通信により、制御部はアンテナを介してリーダライタで読み出されたRFIDタグのID情報を基にして、RFIDタグの配列順序を認識する。このため、上記したようにアンテナの設置個数が被IDモジュールの設置個数よりも少なかったとしても、全ての被IDモジュールに搭載されるRFIDタグの配列順序を正確に認識できる。
ここで、リーダライタはアンテナの通信範囲内に存在するRFIDタグからID情報を受信するが、その通信範囲内には複数のRFIDタグが存在する場合もある。このような場合、複数のRFIDタグの配列順序を認識するためには、移動機構による移動時に通信範囲内に出現したRFIDタグの出現順序、若しくは通信範囲内から消失したRFIDタグの消失順序の両者を基にすれば、RFIDタグの配列順序を認識することが可能である。したがって、請求項1記載の発明のように、制御部が、アンテナを介してリーダライタで読み出されるRFIDタグのID情報の出現順序及び消失順序を基にして、RFIDタグの配列順序を認識すれば、より正確に配列順序を認識することが可能となる。
前記制御部は、
前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度以上通過するように、前記移動機構が前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させた際に、前記通信個数が前記記憶部に記憶される前記設置個数よりも少ない場合には、エラー処理を施すことを特徴としている。
ID情報を記憶するRFIDタグと、
前記RFIDタグのID情報を読み書きするリーダライタと、
前記RFIDタグを搭載して配列される複数の被IDモジュールと、
前記リーダライタに接続されて、当該リーダライタ及び前記RFIDタグ間でID情報を通信するアンテナと、
前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動することで、前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度以上通過するように、前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させる移動機構と、
前記複数の被IDモジュールのそれぞれに搭載される前記RFIDタグの設置個数及び前記リーダライタで読み書きされた前記RFIDタグのID情報を記憶する記憶部と、
前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度通過するように、前記移動機構によって前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方が移動させられた際に、前記RFIDタグのID情報の出現順序及び消失順序から、前記RFIDタグの配列順序を認識する制御部とを備えることを特徴としている。
また、複数の被IDモジュールに搭載される全てのRFIDタグがアンテナの通信範囲を一度通過するように、移動機構によって複数の被IDモジュール及びアンテナの少なくとも一方が移動させられると、全てのRFIDタグとアンテナとが通信することになる。これにより、制御部はID情報の出現順序及び消失順序から、RFIDタグの配列順序を認識する。したがって、上記したようにアンテナの設置個数が被IDモジュールの設置個数よりも少なかったとしても、全ての被IDモジュールに搭載されるRFIDタグの配列順序を正確に認識できる。
前記制御部は、
前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度通過するように、前記移動機構が前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させた際に、前記アンテナを介して前記リーダライタに入力されたID情報を基に、前記アンテナの通信範囲に進入した前記RFIDタグの通信個数を得て、当該通信個数が前記記憶部に記憶される前記設置個数よりも少ない場合には、エラー処理を施すことを特徴としている。
前記制御部は、
前記アンテナを介して前記リーダライタに入力されたID情報が誤情報であると判断した場合には、エラー処理を施すことを特徴としている。
前記制御部の制御に基づいてユーザに報知を行う報知部を備え、
前記制御部は、前記エラー処理として、前記報知部を制御して不具合の発生をユーザに報知することを特徴としている。
前記被IDモジュールは交換自在であり、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている交換前のID情報と、交換後の前記被IDモジュールにおける前記RFIDタグのID情報とを比較し、異なっている場合においては前記記憶部に記憶されている交換前のID情報を、交換後の前記被IDモジュールにおける前記RFIDタグのID情報に書き換えることを特徴としている。
前記制御部は、前記RFIDタグの配列順序を認識した後に、制御内容を前記RFIDタグのID情報に対応させていることを特徴としている。
また、プラテン4の走査方向Aの左側には、インクを貯留する複数のインクタンク8が配設されている。
画像記録が開始されると、制御部30は搬送機構24を制御して記録媒体を間欠的に搬送させる。この間欠搬送時において、記録媒体が停止するタイミングに合わせて制御部30は、駆動機構34及びヘッド駆動波形生成部32を制御して、キャリッジ5を走査させながら記録ヘッド20から記録媒体にインクを吐出させている。この動作を繰り返すことにより、記録媒体上に画像が記録されることになる。
一方、1つのRFIDタグ21の全ID情報は、他のRFIDタグ21に記憶される複数のID情報と内容が同じであることはない。このため、他のRFIDタグ21がアンテナ22の通信範囲に進入した際に、新たに記憶部31に記憶される複数のID情報と、予め記憶されていた複数のID情報とは、少なくとも1つのID情報が異なるので、この変化を基にすることでも上記の通信個数が得られることになる。
このように通信個数を検出すると、制御部30は通信個数と、記憶部31に予め記憶されているRFIDタグ21の設置個数とが同数になっている場合を「完了」と判断してステップS6に移行し、同数でない場合を「未完」と判断してステップS5に移行する。
図5(b)は左から2番目の記録ヘッド20Bがアンテナ22に対向する位置(読み込み位置1)に移動した場合を表している。この際、記録ヘッド20A,20B,20Cに搭載される3つのRFIDタグ21A,21B,21Cがアンテナ22の通信範囲50内に存在することになり、リーダライタ23は、アンテナ22から入力された3つのRFIDタグ21A,21B,21CのID情報を読み込み、読み込まれたID情報は記憶部31に記憶される。
次に、図5(c)は左から3番目の記録ヘッド20Cがアンテナ22に対向する位置(読み込み位置2)に移動した場合を表している。この際、記録ヘッド20B,20C,20Dに搭載される3つのRFIDタグ21B,21C,21Dがアンテナ22の通信範囲50内に存在することになり、リーダライタ23は、アンテナ22から入力された3つのRFIDタグ21B,21C,21DのID情報を読み込み、読み込まれたID情報は記憶部31に記憶される。
最後に、図5(d)は右端の記録ヘッド20Dがアンテナ22に対向する位置(読み込み位置3)に移動した場合を表している。この際、記録ヘッド20C,20Dに搭載される2つのRFIDタグ21C,21Dがアンテナ22の通信範囲50内に存在することになり、リーダライタ23は、アンテナ22から入力された2つのRFIDタグ21C,21DのID情報を読み込み、読み込まれたID情報は記憶部31に記憶される。
また、RFIDタグ21の通信個数が、記憶部31に記憶される設置個数と同数になるまで、移動機構によって複数の記録ヘッド20がアンテナ22に対して相対的に移動させられると、制御部30はID情報の出現順序及び消失順序から、RFIDタグ21の配列順序を認識する。このため、上記したようにアンテナ22の設置個数が記録ヘッド20の設置個数よりも少なかったとしても、全ての記録ヘッド20に搭載されるRFIDタグ21の配列順序を正確に認識できる。
例えば、本実施形態では、本発明に係る被IDモジュールとして記録ヘッド20を例示して説明したが、被IDモジュールとしては、画像記録装置1内で複数配列されて、RFIDタグが搭載されるものであれば如何なるものでも構わない。例えば、インクを貯留するインクタンクや、記録媒体を収納する収納トレイなどが挙げられる。被IDモジュールがインクタンクの場合には、そのID情報としてはインク色、シリアル番号、耐用期間、インク残量、設置日などが挙げられる。また、収納トレイの場合には、そのID情報としては、紙種、紙残量、設置日などが挙げられる。そして、これらの場合においても、制御部30は配列順序認識処理後の制御内容を、ID情報に対応させている。具体的に被IDモジュールがインクタンクの場合には、例えばID情報としてのインク色を基にして、当該インク色に最適な駆動波形になるように、ヘッド駆動波形生成部32を制御することが挙げられる。一方、被IDモジュールが収納トレイの場合には、例えばID情報としての紙残量を基にして、紙残量警告の有無を決定することが挙げられる。
さらに、本実施形態では、移動機構は自動で複数の被IDモジュールをアンテナ22に対して相対的に移動させる構成を例示したが、手動であっても構わない。図6は移動機構が手動である場合を例示した説明図であるが、この図6に示すように、記録ヘッド20の待機箇所の前方にはガイドレール40が、記録ヘッド20の配列方向に沿って延在している。このガイドレール40には、当該ガイドレール40によって案内されるアンテナ41が、移動自在に取り付けられている。記録ヘッド20が交換されると、ユーザがアンテナ41を手動で初期位置から読み取り位置3まで移動させることになり、各記録ヘッド20のRFIDタグ21のID情報は読み取られ、記憶されることになる。
また、本実施形態では、リーダライタ23とアンテナ22とが個別に設けられた場合を例示しているが、リーダライタ23とアンテナと22とが一体に設けられていてもよい。
その後、制御部30は、上記のステップS6と同様の配列順序解析処理を行う(ステップS14)。配列順序が認識されると、制御部30は、記憶部31に記憶されている複数のID情報を、先ほど認識したRFIDタグ21の配列順序に対応するように並び替える(ステップS15)。これにより、配列順序認識処理が終了する。
さらに御部30は、リーダライタ23で読み込まれたID情報が誤情報であると判断した場合にもエラー処理を施すことが好ましい。
5 キャリッジ(移動機構)
6 ガイド部材(移動機構)
20 記録ヘッド
21 RFIDタグ
22 アンテナ
23 リーダライタ
30 制御部
31 記憶部
33 報知部
34 駆動機構(移動機構)
Claims (8)
- ID情報を記憶するRFIDタグと、
前記RFIDタグのID情報を読み書きするリーダライタと、
前記RFIDタグを搭載して配列される複数の被IDモジュールと、
前記リーダライタに接続されて、当該リーダライタ及び前記RFIDタグ間でID情報を通信するアンテナと、
前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動することで、前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度以上通過するように、前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させる移動機構と、
前記移動機構によって前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動させられた際に、前記アンテナを介して前記リーダライタで読み出された前記RFIDタグのID情報を基にして、前記RFIDタグの配列順序を認識する制御部と、
前記複数の被IDモジュールのそれぞれに搭載される前記RFIDタグの設置個数及び前記リーダライタで読み書きされた前記RFIDタグのID情報を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、
前記アンテナを介して前記リーダライタに入力されたID情報を基に、前記アンテナの通信範囲に進入した前記RFIDタグの通信個数を得て、当該通信個数が前記記憶部に記憶される前記設置個数と同数になるまで、前記移動機構によって前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動させられた際に、前記アンテナを介して前記リーダライタで読み出される前記RFIDタグのID情報の出現順序及び消失順序から、前記RFIDタグの配列順序を認識することを特徴とする画像記録装置。 - 請求項1記載の画像記録装置において、
前記制御部は、
前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度以上通過するように、前記移動機構が前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させた際に、前記通信個数が前記記憶部に記憶される前記設置個数よりも少ない場合には、エラー処理を施すことを特徴とする画像記録装置。 - ID情報を記憶するRFIDタグと、
前記RFIDタグのID情報を読み書きするリーダライタと、
前記RFIDタグを搭載して配列される複数の被IDモジュールと、
前記リーダライタに接続されて、当該リーダライタ及び前記RFIDタグ間でID情報を通信するアンテナと、
前記複数の被IDモジュールが前記アンテナに対して相対的に移動することで、前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度以上通過するように、前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させる移動機構と、
前記複数の被IDモジュールのそれぞれに搭載される前記RFIDタグの設置個数及び前記リーダライタで読み書きされた前記RFIDタグのID情報を記憶する記憶部と、
前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度通過するように、前記移動機構によって前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方が移動させられた際に、前記RFIDタグのID情報の出現順序及び消失順序から、前記RFIDタグの配列順序を認識する制御部とを備えることを特徴とする画像記録装置。 - 請求項3記載の画像記録装置において、
前記制御部は、
前記複数の被IDモジュールに搭載される全ての前記RFIDタグが前記アンテナの通信範囲を一度通過するように、前記移動機構が前記複数の被IDモジュール及び前記アンテナの少なくとも一方を移動させた際に、前記アンテナを介して前記リーダライタに入力されたID情報を基に、前記アンテナの通信範囲に進入した前記RFIDタグの通信個数を得て、当該通信個数が前記記憶部に記憶される前記設置個数よりも少ない場合には、エラー処理を施すことを特徴とする画像記録装置。 - 請求項1又は3記載の画像記録装置において、
前記制御部は、
前記アンテナを介して前記リーダライタに入力されたID情報が誤情報であると判断した場合には、エラー処理を施すことを特徴とする画像記録装置。 - 請求項2、4、5のいずれか一項に記載の画像記録装置において、
前記制御部の制御に基づいてユーザに報知を行う報知部を備え、
前記制御部は、前記エラー処理として、前記報知部を制御して不具合の発生をユーザに報知することを特徴とする画像記録装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像記録装置において、
前記被IDモジュールは交換自在であり、
前記制御部は、前記記憶部に記憶されている交換前のID情報と、交換後の前記被IDモジュールにおける前記RFIDタグのID情報とを比較し、異なっている場合においては前記記憶部に記憶されている交換前のID情報を、交換後の前記被IDモジュールにおける前記RFIDタグのID情報に書き換えることを特徴とする画像記録装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像記録装置において、
前記制御部は、前記RFIDタグの配列順序を認識した後に、制御内容を前記RFIDタグのID情報に対応させていることを特徴とする画像記録装置。
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