JP4547442B2 - Rfidタグの検知方法,rfidタグ検知システム - Google Patents
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Description
また,例えば特許文献2には,容器状の対象物の外側にRFIDタグを取り付ける構成が開示されている。この構成では,外部のRFIDリーダのアンテナから無線信号をRFIDタグに向けて送信することにより,該RFIDタグを容易に検知することができる。しかし,このような構成では,RFIDタグが対象物の外側にあるため,他の対象物や周りの物体とぶつかったり,床や壁に押し付けられたりして破損するおそれがある。特に,対象物が重く多数の対象物を積み上げて保管するような場合には破損が起こりやすい。
そこで,RFIDタグの破損を避けるために,対象物の内側にRFIDタグを取り付けておき,RFIDリーダのアンテナを対象物の内側に挿入してRFIDタグを検知することが考えられる。
具体的に,RFIDタグを取り付ける対象物が,金属線がコイル状に形成された線材コイル(中空円筒型金属製対象物の一例)や,金属板がコイル状に形成されたコイル(中空円筒型金属製対象物の一例)である場合には,RFIDタグをその線材コイルの内側に形成された中空部に取り付けることが考えられる。
したがって,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,複数の中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグの配列順を特定することのできるRFIDタグの検知方法及びRFIDタグ検知システムを提供することにある。
(1)上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入し或いは上記中空部から引き抜くと共に,予め設定された所定距離の移動ごとに上記RFIDタグの検知を行う検知工程。
(2)上記検知工程における上記RFIDタグごとの検知位置に基づいて該RFIDタグ各々の配列順を特定する配列順特定工程。
特に,本発明の第1の形態は,上記検知工程において上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示しておき,上記配列順特定工程では,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグの検知位置各々を示す前記位置情報の総和を,該RFIDタグが検知された回数で除した平均値を算出し,その算出された上記RFIDタグごとの上記平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定する手法を採用することを特徴とする。
また,本発明の第2の形態は,上記検知工程において上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示しておき,上記配列順特定工程では,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が開始される前記位置情報を特定し,その位置情報の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであり,上記RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が複数存在する場合に,該検知範囲各々の開始位置を示す前記位置情報の平均値を算出し,その平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とする。
本発明によれば,上記RFIDリーダアンテナの上記所定距離の移動ごとの検知位置における上記RFIDタグごとの検知結果によって,該RFIDタグの配列順序を特定することができる。例えば,上記RFIDタグ各々の最初の検知位置を進行方向順に並べることにより,該RFIDタグの配列順,即ち上記中空円筒型金属製対象物の配列順を特定することができる。しかも,本発明によれば,上記RFIDリーダアンテナが所定距離移動するごとに検知を行っているため,例えば所定時間経過ごとに検知を行う場合のように上記RFIDリーダアンテナの移動速度を一定速度にする必要がなく,該RFIDリーダアンテナの移動速度を任意に変更することも可能である。
例えば,上記検知工程では,上記RFIDリーダアンテナの移動速度の積分値に基づいて前記所定距離の移動を判断して上記RFIDタグの検知を行うことが考えられる。
しかしながら,本発明の第1の形態では,上記検知工程において上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示しておき,上記配列順特定工程では,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグの検知位置各々を示す前記位置情報の総和を,該RFIDタグが検知された回数で除した平均値を算出し,その算出された上記RFIDタグごとの上記平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定する手法を採用している。
このような上記配列順特定工程によれば,上記RFIDタグの検知位置にバラツキが生じている場合であっても,上記平均値の順に応じて,上記RFIDタグの配列順を正しく特定することができる。
ここで,上記手法では,上記RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が複数存在する場合がある。そこで,本発明の第2の形態では,,該検知範囲各々の開始位置を示す前記位置情報の平均値を算出し,その平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定することを特徴としている。
そこで,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入する際に,上記検知工程及び上記配列順特定工程によって上記RFIDタグの配列順を特定することができなかった場合には,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部から引き抜く際に,再度,上記検知工程及び上記配列順特定工程を行うことによって上記RFIDタグの配列順を特定することが望ましい。これにより,上記RFIDリーダアンテナの上記中空部への一度の挿脱作業によって,上記RFIDタグの配列順を正しく特定することができる可能性が高まる。
この場合には,上記中空円筒型金属製対象物を搬送する際,上記フック部を上記中空円筒型金属製対象物に挿入しながら或いは引き抜きながら,上記RFIDタグを検知して該RFIDタグの配列順を特定することができる。
(3)金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物各々の中空部を順に通過するように上記中空部に挿入されるRFIDリーダアンテナ。
(4)上記RFIDリーダアンテナによる無線信号の送受信によって複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを検知するRFIDタグ検知手段。ここで,上記RFIDタグ検知手段は,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入し或いは上記中空部から引き抜くと共に,予め設定された所定距離の移動ごとに上記RFIDタグの検知を行う検知手段と,上記検知手段により検知された上記RFIDタグごとの検知位置に基づいて上記RFIDタグ各々の配列順を特定する配列順特定手段と,を備えている。
特に,本発明の第3の形態は,上記検知手段が,上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示すものであって,上記配列順特定手段が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグの検知位置各々を示す前記位置情報の総和を,該RFIDタグが検知された回数で除した平均値を算出し,その算出された上記RFIDタグごとの上記平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とする。
また,本発明の第4の形態は,上記検知手段が,上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示すものであって,上記配列順特定手段が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が開始される前記位置情報を特定し,その位置情報の順に応じて,該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであり,上記RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が複数存在する場合に,該検知範囲各々の開始位置を示す前記位置情報の平均値を算出し,その平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とする。
このように構成された上記RFIDタグ検知システムによれば,上記RFIDリーダアンテナの上記所定距離の移動ごとの検知位置における上記RFIDタグごとの検知結果によって,該RFIDタグの配列順序を特定することができる。例えば,上記RFIDタグ各々の最初の検知位置を進行方向順に並べることにより,該RFIDタグの配列順,即ち上記中空円筒型金属製対象物の配列順を特定することができる。しかも,本発明によれば,上記RFIDリーダアンテナが所定距離移動するごとに検知を行っているため,例えば所定時間経過ごとに検知を行う場合のように上記RFIDリーダアンテナの移動速度を一定速度にする必要がなく,該RFIDリーダアンテナの移動速度を任意に変更することも可能である。
例えば,上記検知手段は,上記RFIDリーダアンテナの移動速度の積分値に基づいて前記所定距離の移動を判断して上記RFIDタグの検知を行うものであることが考えられる。
これにより,上記RFIDタグの検知位置にバラツキが生じている場合であっても,上記平均値の順に応じて,上記RFIDタグの配列順を正しく特定することができる。
また,上記配列順特定手段が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が開始される前記位置情報を特定し,その位置情報の順に応じて,該RFIDタグ各々の配列順を特定するものである場合にも,上記RFIDタグの検知位置にバラツキが生じている場合に,上記RFIDタグの配列順を正しく特定することができるが,この場合には,上記RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が複数存在する場合がある。そこで,本発明の第4の形態では,上記検知範囲各々の開始位置を示す前記位置情報の平均値を算出し,その平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定している。
この場合には,上記中空円筒型金属製対象物を搬送する際,上記フック部を上記中空円筒型金属製対象物に挿入しながら或いは引き抜きながら,上記RFIDタグの配列順を特定することができる。
また,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグの検知位置各々を示す位置情報の総和を,該RFIDタグが検知された回数で除した平均値を算出し,その算出された上記RFIDタグごとの上記平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定すれば,上記RFIDタグの検知位置にバラツキが生じている場合であっても,上記RFIDタグの配列順を正しく特定することができる。また,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が開始される前記位置情報を特定し,その位置情報の順に応じて,該RFIDタグ各々の配列順を特定することによっても同様の効果を得ることができる。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xの概略構成を示す模式図,図2は上記RFIDリーダ3で実行されるRFIDタグ検知処理の手順の一例を示すフローチャート,図3,4は上記線材コイル搬送装置Xに設けられたRFIDリーダ3の検知結果の一例を示す図,図5,6は上記RFIDタグ検知処理における配列順特定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図1の右側に示すように,本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xの搬送対象物は,金属線がコイル状に形成された複数の線材コイル1a〜1c(中空円筒型金属製対象物の一例)である。例えば,上記線材コイル1a〜1cは,直径約10mm程度の鉄製線材が,直径約1000mm程度及び長さが1000mm〜2000mm程度の筒状(コイル状)に巻かれて束ねられたものである。したがって,上記線材コイル1a〜1cの内側には,中空部10が形成されている。上記線材コイル搬送装置Xは,上記中空部10が連続するように並べて配置された上記線材コイル1a〜1cを同時に吊り上げて搬送する。なお,上記線材コイル1a〜1cに代えて,金属板がコイル状に形成された複数のコイルを搬送する場合も同様である。
上記線材コイル1a〜1c各々の環状部内側には,該線材コイル1a〜1cを識別するための識別情報などが記憶されたRFIDタグ(無線ICタグ)11a〜11cが取り付けられている。上記RFIDタグ11a〜11cは,電波で読み取り器(後述のRFIDリーダ3)と交信する。なお,上記RFIDタグ11a〜11cは,発泡ポリエチレン・発泡ポリスチレンなどの誘電率の低い材料でできた不図示のスペーサを介して,上記線材コイル1a〜1cに取り付けられている。また,スペーサは磁性体などでもよい。
図1の左側に示すように,上記線材コイル搬送装置Xは,上記線材コイル1a〜1cを吊り上げて搬送するためのフック部21と,該フック部21をほぼ水平状態に保持するハンガー部22とを有している。上記線材コイル搬送装置Xは,例えば移動クレーンやフォークリフトなどの搬送装置である。
上記線材コイル搬送装置Xは,上記フック部21を図1における右方向へ移動させて,上記線材コイル1a〜1c各々の中空部10に挿入することにより(図示する破線位置),該線材コイル1a〜1cを同時に吊り上げて搬送する。なお,上記線材コイル搬送装置Xは,上記線材コイル1a〜1cを搬送先に移動させた後,上記フック部21を図1における左方向へ移動させて,上記線材コイル1a〜1c各々の中空部10から引き抜くことにより,該線材コイル1a〜1cをその位置に載置する。
このとき,上記線材コイル搬送装置Xにおいて,上記フック部21は,上記線材コイル1a〜1c各々に対して一定速度で,或いは速度を変更しながら挿入或いは引き抜かれる。
上記RFIDリーダ3は,無線信号(電波)を送受信するRFIDリーダアンテナ31(以下,「アンテナ31」と略称する)と,該アンテナ31によって送受信する無線信号を処理する信号処理部32とを備えている。
上記RFIDリーダ3は,上記アンテナ31を通じて上記RFIDタグ11a〜11cに対して無線信号を送信することにより,該RFIDタグ11a〜11cと交信する。これにより,上記RFIDリーダ3は,上記RFIDタグ11a〜11cから識別情報などを取得する。
上記アンテナ31は,例えばUHF帯ダイポールアンテナやモノポールであり,周方向に一様に電波を放射する。また,上記アンテナ31は,送信アンテナ及び受信アンテナの二つのアンテナで構成されたものであってもよい。上記アンテナ31及び上記信号処理部32は,同軸ケーブルなどの信号線で接続されている。
上記制御回路321は,上記アンテナ31を通じて上記RFIDタグ11a〜11cに送信(放射)する無線信号(送信信号)を生成し,これを上記アンテナ31に伝送(出力)する送信処理を行うものである。また,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11cから送信されて上記アンテナ31で受信された無線信号(応答信号)の受信処理を行う機能も有している。上記受信処理では,上記無線信号(応答信号)に基づいて,上記RFIDタグ11a〜11cの識別情報などが取得される。さらに,上記制御回路321は,後述のRFIDタグ検知処理(図2のフローチャート参照)を実行する。
上記送信電力調整回路322は,上記制御回路321から上記アンテナ31を通じて出力される無線信号の信号強度(電力レベル)を調整する。具体的に,上記送信電力調整回路322は,不図示の信号アンプのゲインを調整することにより信号強度を調整する。ここで,上記送信電力調整回路322における信号アンプ(不図示)のゲインは,上記制御回路321からの指示によって変更される。
上記線材コイル搬送装置Xは,上記フック部21で線材コイル1a〜1cを保持して搬送するとき,上記フック部21を上記線材コイル1a〜1cに挿入する際或いは上記中空部10から引き抜く際に,上記RFIDリーダ3によって上記RFIDタグ11a〜11cと無線通信を行うことにより,該RFIDタグ11a〜11cから識別情報などの読み出しを行う。
また,上記線材コイル搬送装置Xでは,上記制御回路321によって後述のRFIDタグ検知処理(図2のフローチャート参照)が実行されることにより,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を特定することができる。
ここでは,後述の各処理が上記制御回路321によって実行される場合を例に挙げて説明するが,該各処理は上記線材コイル搬送装置Xを統括的に制御する制御部(不図示)によって実行されても,或いはこれらによって分担されてもよい。
当該RFIDタグ検知処理は,図1に示すように,複数の上記線材コイル1a〜1cを,該線材コイル1a〜1c各々の中空部10が連続するように並べて配置した状態で実行する。なお,ここでは線材コイル(中空円筒型金属製対象物)の数が3つ(線材コイル1a〜1c)である場合について説明するが,線材コイルの数が2つである場合や,4つ以上である場合にも同様に適用可能である。
まず,上記RFIDリーダ3に電源が投入されると,上記RFIDリーダ3のアンテナ31から送信される無線信号の信号強度の初期値が設定される(ステップS1)。この初期値は,予め任意に設定されるパラメータであって,予め上記制御回路321に含まれたメモリなどに記憶されている。
このとき,上記制御回路321は,予め設定された一定速度で,或いは速度を変化させながら上記フック部21を移動させる。例えば,上記アンテナ31の移動速度を変化させる場合とは,挿入し始めの速度と挿入された後の速度とに差を持たせることや,徐々に加速させることなどが考えられる。
なお,上記フック部21の移動量を検出する光学センサなどを設けておき,その光学センサによる検出結果に基づいて移動速度を算出することも考えられる。また,上記フック部21の移動速度の変化態様が予め設定されている場合には,その移動速度の変化態様によって各時点における上記フック部21の移動速度を特定するものであってもよい。なお,上記フック部21の移動速度を検出するための手法はこれらの手法に限られず,その他の従来周知の手法を用いればよいため,他の例示は省略する。
このように,上記制御回路321は,上記フック部21の移動速度を得ることができるため,該移動速度に基づいて上記フック部21の移動中における移動距離を導出することも可能である。具体的に,上記制御回路321は,上記フック部21の移動速度の積分値を算出する演算処理を行うことで,その算出された積分値に基づいて上記フック部21の移動距離を判断することが可能である。
まず,上記制御回路321は,上記アンテナ31を通じて無線信号を送信(放射)し,RFIDタグから応答信号(無線信号)を受信することにより該RFIDタグを検知する(ステップS3)。このとき,上記制御回路321は,上記応答信号に含まれた識別情報に基づいてRFIDタグを特定する。
そして,上記制御回路321は,上記ステップS3においてRFIDタグを検知した位置を示す位置情報Pの値と,そのとき検知されたRFIDタグの識別情報とを対応付けて,検知結果(例えば,図3,図4参照)として不図示のメモリに記憶する(ステップS4)。ここで記憶された検知結果は,後述のステップS8で参照される。
ここに,上記位置情報Pは,RFIDタグの検知が行われる上記アンテナ31の所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される数値で示すものである。ここでは,上記位置情報Pは,その初期値が1であって,上記アンテナ31の所定距離の移動ごとに1づつ加算されるものとする。なお,上記位置情報Pは位置座標などであってもよい。
ここで,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cに最後まで挿入されていないと判断された場合には(ステップS5のNo側),処理はステップS6に移行する。一方,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cに最後まで挿入されたと判断された場合には(ステップS5のYes側),処理は後述のステップS8に移行する。
なお,上記所定距離は,例えば上記フック部21が上記コイル1a〜1cに挿入される際の総合移動距離などに応じて予め設定されたものである。この所定距離を小さくするほど,上記アンテナ31による検知結果(サンプリングのデータ量)が多くなるため,当該RFIDタグ検知処理におけるRFIDタグの配列順の特定精度を高めることができる。
ステップS7では,上記制御回路321は,上記位置情報Pの値を1だけ加算し(P=P+1),処理をステップS3に戻す。これにより,上記ステップS3におけるRFIDタグの検知処理が,上記アンテナ31の所定距離の移動ごと(所定間隔ごと)に実行されることになる。
このように,上記RFIDリーダ3では,上記制御回路321によって,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの上記中空部10に挿入しながら,上記アンテナ31の所定距離の移動ごとに上記RFIDタグ11a〜11c各々の検知を行うための検知処理が実行される。ここに,かかる検知処理を実行するときの上記制御回路321が検知手段に相当する。
しかしながら,本実施の形態に係る上記線材コイル搬送装置Xでは,上記アンテナ31の所定距離の移動ごとに上記RFIDタグ11a〜11c各々の検知を行っているため,該アンテナ31による距離的な検知間隔は一定となる。したがって,上記線材コイル搬送装置Xでは,上記アンテナ31の移動速度を一定速度にすること必要がなく,該アンテナ31の移動速度を変化させるような場合であっても,後述のステップS8において,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を高い精度で特定することができる。
例えば,簡単な手法として,上記RFIDタグ11a〜11c各々を,最初に検知された位置を示す位置情報Pが小さい順に並べることにより,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を特定することができる。即ち,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順は,該RFIDタグ11a〜11c各々に対応付けて記憶された位置情報Pの最小値が小さい順となる。
図3は,上記検知処理による理想の検知結果の一例を示している。図3に示す検知結果では,上記アンテナ31が挿入されている位置(位置情報P)に応じて,上記RFIDタグ11a〜11c各々が順に個別に検知されている。具体的に,上記位置情報Pが2〜7のときは上記RFIDタグ11a,上記位置情報Pが10〜15のときは上記RFIDタグ11b,上記位置情報Pが18〜23のときは上記RFIDタグ11cが各々検知されている。
このような検知結果が得られた場合には,上記ステップS8において,上述したように,上記RFIDタグ11a〜11cが最初に検知された位置を示す位置情報Pが小さい順,即ち最初に検知された位置を進行方向順に並べることで,容易に該RFIDタグ11a〜11cの配列順を特定することが可能である。
図4に示す検知結果では,上記RFIDタグ11aが最初に検知された位置を示す位置情報P(P=2)よりも前の位置情報P(P=1)において,上記RFIDタグ11bが検知されている。このような位置情報Pのバラツキは,例えば上記線材コイル1a〜1cの内表面の凹凸などの形状変化により該線材コイル1a〜1c内における上記無線信号の反射角度が変化することなどに起因して生じる。
このように,上記RFIDタグ11a〜11c各々が最初に検知された位置を示す位置情報Pが,該RFIDタグ11a〜11cの配列順に正しく並んでいない場合には,上述の手法で上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を正しく特定することができない。
以下,図5及び図6を用いて,上記RFIDタグ11a〜11c各々が初めに検知された位置情報Pにバラツキが生じている場合(図4参照)でも,該RFIDタグ11a〜11cの配列順を正確に特定することのできる2通り(第1実施形態,第2実施形態)の手法について説明する。ここに,図5及び図6は,上記ステップS8において実行される配列順特定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお,S101,S102,…,S201,S202,…は,処理手順(ステップ)の識別符号を表す。
図5に示すように,第1実施形態に係る上記配列順特定処理(ステップS8)では,上記制御回路321によって,ステップS101〜S105の処理が実行されることにより,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順が特定される。ここでは,図4に示す検知結果が得られた場合を例に挙げて説明する。
まず,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11cごとに,該RFIDタグ11a〜11cが検知された位置情報Pの平均値Sa〜Scを算出する(ステップS101〜S103)。
具体的に,上記制御回路321は,下記の式(1)〜(3)により,上記RFIDタグ11a〜11cごとに,検知された位置情報Pの値を合計し,その合計値を検知回数で除することにより,該RFIDタグ11a〜11c各々が検知された位置情報Pの平均値Sa〜Scを算出する。ここに,dは上記RFIDタグ11aの検知回数,P1,i(i=1,2,…d
)は上記RFIDタグ11aのi番目の位置情報Pの値を示している。eは上記RFIDタグ11bの検知回数,P2,j(j=1,2,…e)は上記RFIDタグ11bのj番目の位置情報Pの値を示している。fは上記RFIDタグ11cの検知回数,P3,k(k=1,2,…f)は上記RFIDタグ11cのk番目の位置情報Pの値を示している。
そして,上記制御回路321は,上記ステップS104で並べられた上記平均値Sa〜Scの配列順を,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順として特定する(ステップS105)。ここでは,上記アンテナ31を挿入しながら上記RFIDタグ11a〜11cの検知を行っているため,上記配列順は,上記アンテナ31の挿入方向に並んだ順を示している。
このように,上記RFIDタグ11a〜11cごとに,位置情報Pの総和を検知回数で除した平均値Sa〜Scを算出し,その算出された上記平均値Sa〜Scの順に応じて該RFIDタグ11a〜11c各々の配列順を特定すれば,例えば,図4に示したように上記RFIDタグ11bが上記RFIDタグ11aよりも先に偶然検知されたような場合であっても,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順を正確に特定することができる。
次に,図6を用いて,上記ステップS8の第2実施形態について説明する。
図6に示すように,第2実施形態に係る上記配列順特定処理(ステップS8)では,上記制御回路321によって,ステップS201〜S211の処理が実行されることにより,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順が特定される。ここでも,図4に示す検知結果が得られた場合を例に挙げて説明する。
まず,ステップS201では,上記制御回路321は,該ステップS201を実行する度に,上記RFIDタグ11a〜11cを順に一つずつ選択する。したがって,最初に上記ステップS201が実行される場合には,上記RFIDタグ11aが選択される。
以下,ステップS202〜S204の処理では,上記ステップS201で上記RFIDタグ11aが選択された場合を例に挙げて説明するが,上記RFIDタグ11b,11cが選択された場合にも同様の処理が実行される。
次に,上記制御回路321は,上記ステップS201で選択された上記RFIDタグ11aが検知された位置情報Pの中から,該RFIDタグ11aがN回連続して検知されたときの始点である位置情報Pを抽出する(S203)。以下,ここで抽出される位置情報Pを連続検知開始位置情報と称し,上記RFIDタグ11aに対応する連続検知開始位置情報をPaという。なお,上記RFIDタグ11bに対応する連続検知開始位置情報をPb,上記RFIDタグ11cに対応する連続検知開始位置情報をPcという。
具体的に,上記制御回路321は,下記の式(4)により,上記連続検知開始位置情報Paを抽出する。ここに,dは上記RFIDタグ11aの検知回数,P1,i(i=1,2,…d)は上記RFIDタグ11aのi番目の位置情報Pの値を示している。
なお,上記連続検知開始位置情報Paは,上記制御回路321内のメモリなどに記憶される。また,上記制御回路321は,一つ前の上記連続検知開始位置情報Paを参照することができるように,上記連続検知開始位置情報Paを少なくとも2回分記憶する。
ステップS205では,上記制御回路321は,上記連続検知開始位置情報Paが複数存在するか否かを判断する。ここで,上記連続検知開始位置情報Paが複数存在すると判断された場合には(ステップS205のYes側),処理はステップS206に移行する。ステップS206では,上記制御回路321は,上記連続検知回数Nが1だけ加算した後(N=N+1),処理をステップS203に戻す。これにより,再度,上記連続検知開始位置情報Paが抽出される。
他方,上記連続検知開始位置情報Paが複数存在しないと判断された場合,即ち上記連続検知開始位置情報Paが一つであると判断された場合には(ステップS205のNo側),処理は後述のステップS209に移行する。
ステップS207では,上記制御回路321は,一つ前に抽出された上記連続検知開始位置情報Paの値を読み出す。但し,ここで,読み出される上記連続検知開始位置情報Paは複数である。
そこで,上記制御回路321は,上記連続検知回数Nが最大となる検知範囲の開始位置である上記連続検知開始位置情報Paが複数である場合には,次のステップS208において,その複数の上記連続検知開始位置情報Paの平均値を算出するための演算を行い,その算出された平均値を上記連続検知開始位置情報Paとして記憶する。そして,後述のステップS111ではここで算出された平均値に応じて上記RFIDタグ11a〜11cの配列順が特定される。
ここで,上記連続検知開始位置情報Pa〜Pcの全てを抽出していないと判断されると(ステップS209のNo側),処理はステップS201に戻る。これにより,上記RFIDタグ11bについて同様の処理が実行され,該RFIDタグ11bに対応する連続検知開始位置情報Pbが抽出される。さらに,その後,上記RFIDタグ11cについても同様の処理が実行され,該RFIDタグ11cに対応する連続検知開始位置情報Pcが抽出される。
このように,上記ステップS201〜S209が繰り返し実行されることにより,上記RFIDタグ11a〜11cごとに,連続して検知された回数が最大となる位置情報Pの初めの位置を示す上記連続検知開始位置情報Pa〜Pcが特定される。
具体的に,図4に示す検知結果が得られた場合には,上記連続検知開始位置情報Pa=2,Pb=5,Pc=18が抽出される。ここで,上記RFIDタグ11cに対応する上記連続検知開始位置情報Pcは,上記ステップS208において算出された平均値である(Pc=(15+21)/2)。
ステップS210では,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11c各々の連続検知開始位置情報Pa〜Pcを小さい順に並べる。ここで,上記連続検知開始位置情報Pa〜Pcは,Pa(=2)<Pb(=5)<Pc(=18)である。
そして,上記制御回路321は,上記ステップS210で並べられた上記連続検知開始位置情報Pa〜Pcの配列順を,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順として特定する(ステップS211)。ここでは,上記アンテナ31を挿入しながら上記RFIDタグ11a〜11cの検知を行っているため,上記配列順は,上記アンテナ31の挿入方向に並んだ順を示している。
例えば,図4に示したように,上記RFIDタグ11bが上記RFIDタグ11aよりも先に偶然検知されたような場合,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を特定する際には,その離れた位置の検知結果は除外される。
一方,上記アンテナ31を引き抜きながら上記RFIDタグ検知処理を行うことも他の実施例として考えられる。この場合には,上記配列順は,上記アンテナ31の引き抜き方向に並んだ順を示すことになる。このとき,上記ステップS2では,上記アンテナ31の引き抜きが開始され,上記ステップS5では,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cから完全に引き抜かれたか否かが判断される。
さらに,上記アンテナ31を上記中空部10に挿入するときと,上記アンテナ31を上記中空部10から引き抜くときの両方で,上記RFIDタグ検知処理を行ってもよい。これにより,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順の検知精度が高まる。このとき,上記位置情報Pを位置座標で表す場合には,該位置情報Pが,上記アンテナ31の挿入時には加算され,引き抜き時には減算されるように処理することが考えられる。
また,上記制御回路321が,上記アンテナ31を上記中空部10に挿入する際に実行された上記RFIDタグ検知処理(図2参照)において上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を特定することができなかった場合には,上記アンテナ31を上記中空部10から引き抜く際に,再度,上記RFIDタグ検知処理(図2参照)を実行することが考えられる。なお,かかる処理を実行するときの上記制御回路321が再特定処理実行手段に相当する。これにより,上記アンテナ31の上記中空部10への一度の挿脱作業によって,上記RFIDタグ11a〜11cの配列順を正しく特定することができる可能性が高まる。
1a〜1c…線材コイル
11a〜11c…RFIDタグ
21…フック部
22…ハンガー部
3…RFIDリーダ
31…RFIDリーダアンテナ
32…信号処理部
321…制御回路
322…送信電力調整回路
S1,S2,,,…処理手順(ステップ)番号
S101,S102,,,…処理手順(ステップ)番号
S201,S202,,,…処理手順(ステップ)番号
Claims (10)
- 金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物を中空部が連続するように並べて配置して,RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物各々を順に通過するように上記中空部に挿入し,複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを検知するRFIDタグの検知方法であって,
上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入し或いは上記中空部から引き抜くと共に,予め設定された所定距離の移動ごとに上記RFIDタグの検知を行う検知工程と,
上記検知工程における上記RFIDタグごとの検知位置に基づいて該RFIDタグ各々の配列順を特定する配列順特定工程と,
を実行するものであり,
上記検知工程において上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置が,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示されてなり,
上記配列順特定工程が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグの検知位置各々を示す前記位置情報の総和を,該RFIDタグが検知された回数で除した平均値を算出し,その算出された上記RFIDタグごとの上記平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とするRFIDタグの検知方法。 - 金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物を中空部が連続するように並べて配置して,RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物各々を順に通過するように上記中空部に挿入し,複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを検知するRFIDタグの検知方法であって,
上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入し或いは上記中空部から引き抜くと共に,予め設定された所定距離の移動ごとに上記RFIDタグの検知を行う検知工程と,
上記検知工程における上記RFIDタグごとの検知位置に基づいて該RFIDタグ各々の配列順を特定する配列順特定工程と,
を実行するものであり,
上記検知工程において上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置が,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示されてなり,
上記配列順特定工程が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が開始される前記位置情報を特定し,その位置情報の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであり,上記RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が複数存在する場合に,該検知範囲各々の開始位置を示す前記位置情報の平均値を算出し,その平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とするRFIDタグの検知方法。 - 上記検知工程が,上記RFIDリーダアンテナの移動速度の積分値に基づいて前記所定距離の移動を判断して上記RFIDタグの検知を行うものである請求項1又は2のいずれかに記載のRFIDタグの検知方法。
- 上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入する際に,上記検知工程及び上記配列順特定工程によって上記RFIDタグの配列順を特定することができなかった場合,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部から引き抜く際に,再度,上記検知工程及び上記配列順特定工程を行うことによって上記RFIDタグの配列順を特定する請求項1〜3のいずれかに記載のRFIDタグの検知方法。
- 上記RFIDリーダアンテナが,上記中空円筒型金属製対象物をその内側に挿入された状態で吊り上げ保持するフック部に設けられたものである請求項1〜4のいずれかに記載のRFIDタグの検知方法。
- 金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物各々の中空部を順に通過するように上記中空部に挿入されるRFIDリーダアンテナと,該RFIDリーダアンテナによる無線信号の送受信によって複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを検知するRFIDタグ検知手段と,を具備してなるRFIDタグ検知システムであって,
上記RFIDタグ検知手段が,
上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入し或いは上記中空部から引き抜くと共に,予め設定された所定距離の移動ごとに上記RFIDタグの検知を行う検知手段と,
上記検知手段により検知された上記RFIDタグごとの検知位置に基づいて上記RFIDタグ各々の配列順を特定する配列順特定手段と,
を備えてなり,
上記検知手段が,上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示すものであって,
上記配列順特定手段が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグの検知位置各々を示す前記位置情報の総和を,該RFIDタグが検知された回数で除した平均値を算出し,その算出された上記RFIDタグごとの上記平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とするRFIDタグ検知システム。 - 金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物各々の中空部を順に通過するように上記中空部に挿入されるRFIDリーダアンテナと,該RFIDリーダアンテナによる無線信号の送受信によって複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを検知するRFIDタグ検知手段と,を具備してなるRFIDタグ検知システムであって,
上記RFIDタグ検知手段が,
上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入し或いは上記中空部から引き抜くと共に,予め設定された所定距離の移動ごとに上記RFIDタグの検知を行う検知手段と,
上記検知手段により検知された上記RFIDタグごとの検知位置に基づいて上記RFIDタグ各々の配列順を特定する配列順特定手段と,
を備えてなり,
上記検知手段が,上記RFIDタグの検知が行われる上記所定距離の移動ごとの位置を,該所定距離の移動ごとに所定値ずつ加算又は減算される位置情報で示すものであって,
上記配列順特定手段が,上記RFIDタグごとに,該RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が開始される前記位置情報を特定し,その位置情報の順に応じて,該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであり,上記RFIDタグが連続して検知された回数が最大となる検知範囲が複数存在する場合に,該検知範囲各々の開始位置を示す前記位置情報の平均値を算出し,その平均値の順に応じて該RFIDタグ各々の配列順を特定するものであることを特徴とするRFIDタグ検知システム。 - 上記検知手段が,上記RFIDリーダアンテナの移動速度の積分値に基づいて前記所定距離の移動を判断して上記RFIDタグの検知を行うものである請求項6又は7のいずれかに記載のRFIDタグ検知システム。
- 上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入する際に,上記検知手段及び上記配列順特定手段によって実行された上記RFIDタグの配列順の特定処理において上記RFIDタグの配列順を特定することができなかった場合,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部から引き抜く際に,再度,上記検知手段及び上記配列順特定手段による上記RFIDタグの配列順の特定処理を実行させる再特定処理実行手段を更に備えてなる請求項6〜8のいずれかに記載のRFIDタグ検知システム。
- 上記RFIDリーダアンテナが,上記中空円筒型金属製対象物をその内側に挿入された状態で吊り上げ保持するフック部に設けられたものである請求項6〜9のいずれかに記載のRFIDタグ検知システム。
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