JP4257378B1 - Rfidタグの検知方法,rfidタグ検知システム - Google Patents

Rfidタグの検知方法,rfidタグ検知システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを,その並んだ順に個別に検知することのできるRFIDタグの検知方法及びRFIDタグ検知システムを提供すること。
【解決手段】RFIDリーダアンテナを中空円筒型金属製対象物の中空部に挿入しているとき或いは引き抜いているときに,該RFIDリーダアンテナによって複数のRFIDタグが検知された場合(RFIDタグが検知された頻度が高い場合)は(S41のYes側),上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を低下させ(S42),上記RFIDリーダアンテナによってRFIDタグが検知されない場合は(S4のNo側),上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を増大させる(S5)。
【選択図】図5

Description

本発明は,中空円筒型金属製対象物の内側に取り付けられたRFIDタグを検知するための技術に関し,特に,並べて配置された複数の中空円筒型金属製対象物各々の内側にRFIDリーダアンテナを挿入して上記RFIDタグを検知するための技術に関するものである。
生産や流通の現場では,完成品や生産途中の中間製品等の各種製品が,フォークリフトや移動クレーン等の搬送装置により搬送される。このときその製品各々に,製品情報が記憶されたRFIDタグを取り付けておき,製品の搬送の際にそのRFIDタグを検知すれば,製品情報を効率的に管理することができる(例えば,特許文献1参照)。
また,例えば特許文献2には,容器状の対象物の外側にRFIDタグを取り付ける構成が開示されている。この構成では,外部のRFIDリーダのアンテナから無線信号をRFIDタグに向けて送信することにより,該RFIDタグを容易に検知することができる。しかし,このような構成では,RFIDタグが対象物の外側にあるため,他の対象物や周りの物体とぶつかったり,床や壁に押し付けられたりして破損するおそれがある。特に,対象物が重く多数の対象物を積み上げて保管するような場合には破損が起こりやすい。
そこで,破損を避けるには,対象物の内側にRFIDタグを付けておき,RFIDリーダのアンテナを対象物の内側に挿入してRFIDタグを検知することが考えられる。
特開2005−50171号公報 特開2002−259934号公報
ところが,RFIDタグを取り付ける対象物が,金属線又は金属板がコイル状に形成された線材コイル(中空円筒型金属製対象物の一例)である場合には,該RFIDタグを内側に取り付けると以下の問題が生じる。
具体的に,上記線材コイルは,その線材コイルの形状や材質,周囲環境などによって,内側の電界特性や磁界特性などが異なる。例えば,線材コイルの内表面の水分量や,線材コイル全体の径,線材コイルを形成する金属線又は金属板の径などが,電界特性や磁界特性などの変化要因となる。このような電界特性や磁界特性の変化は,上記線材コイルの内側に取り付けられたRFIDタグの検知精度に影響する。例えば,上記線材コイルの内側の電界特性や磁界特性などによって,RFIDタグを読み取るために必要な無線信号の信号強度が異なる。
そこで,RFIDタグを上記線材コイルの内側に取り付ける場合には,例えば無線信号の信号強度を高めに設定しておくことで,電界特性や磁界特性の変化に対応することが考えられる。
しかしながら,複数の線材コイルを連続するように並べた状態で,その線材コイルの中空部にアンテナを挿入し,その線材コイル各々のRFIDタグを検知する場合,無線信号の信号強度が高すぎると,複数のRFIDタグを同時に検知してしまうという問題が生じる。例えば,複数のRFIDタグが同時に検知されると,複数の線材コイルの配列順を特定することができなくなる。一方,無線信号の信号強度が弱すぎる場合には,RFIDタグを検知することができない場合が生じる。
したがって,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,複数の中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを,その並んだ順に個別に検知することのできるRFIDタグの検知方法及びRFIDタグ検知システムを提供することにある。
上記目的を達成するために,本発明は,金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物を中空部が連続するように並べて配置して,RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物各々を順に通過するように上記中空部に挿入し,複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを上記中空円筒型金属製対象物の並んだ順に検知するRFIDタグの検知方法であって,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しているとき或いは上記中空部から引き抜いているときに,該RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知された頻度が高い場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を低下させ,上記RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知されない場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を増大させることを特徴としている。なお,上記RFIDタグが検知された頻度が高いとは,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しているとき或いは上記中空部から引き抜いているときに上記RFIDタグが検知された回数が予め定められた所定回数以上であることや,複数の上記RFIDタグが同時に検知されたことなどを含む概念である。
本発明によれば,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を,上記RFIDタグのいずれか一つを検知することができるレベルに調整することができる。したがって,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しながら或いは上記中空部から引き抜きながら,上記RFIDタグを個別に検知することができる。これにより,例えば上記RFIDタグの配列順,即ち上記中空円筒型金属製対象物の配列順を容易に特定することができる。
また,上記中空円筒型金属製対象物ごとに電界特性や磁界特性が異なることが考えられる。そのため,上記RFIDタグごとに,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を調整することが望ましい。これにより,上記中空円筒型金属製対象物各々の特性に対応する適切な信号強度を設定することができる。
ところで,上記信号強度は,予め設定された最小値及び最大値を限度に調整することが望ましい。これにより,例えば上記RFIDタグや上記RFIDリーダアンテナ,該RFIDリーダアンテナの制御部などに不具合が生じている場合に,上記信号強度を不要に低下させることや不要に増大させることを防止することができる。また,上記信号強度の調整時のハンチングも防止される。
具体的に,上記RFIDリーダアンテナは,上記中空円筒型金属製対象物をその内側に挿入された状態で吊り上げ保持するフック部に設けられたものであることが考えられる。なお,上記フック部は,移動クレーンやフォークリフトなどの搬送装置に設けられたものである。この場合には,上記中空円筒型金属製対象物を搬送するべく,上記フック部を上記中空円筒型金属製対象物に挿入する際或いは上記中空部から引き抜く際に,同時に上記RFIDタグの検知を行うことができる。
ここで,上記無線信号の信号強度の調整と,その調整後の信号強度による上記RFIDタグの検知とは,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入するときに,共に実行することが考えられる。
一方,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入する際に,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を調整し,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物から引き抜く際に,上記RFIDタグの検知を実行する方法であってもよい。
これらの方法によれば,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入して引き抜くという一連の動作によって,上記無線信号の信号強度の調整及び上記RFIDタグの検知を行うことができる。したがって,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入して引き抜くという作業を2回行うことにより,上記信号強度の調整及び上記RFIDタグの検知を別々に行う場合に比べて作業効率が向上する。
また,上記目的を達成するために本発明は,以下の(1)〜(3)の構成要素を具備してなることを特徴とするRFIDタグ検知システムとして捉えてもよい。
(1)金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物各々の中空部を順に通過するように上記中空部に挿入されるRFIDリーダアンテナ。
(2)上記RFIDリーダアンテナにより無線信号を送受信することによって複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを上記中空円筒型金属製対象物の並んだ順に検知するRFIDタグ検知手段。
(3)上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しているとき或いは上記中空部から引き抜いているときに,該RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知された頻度が高い場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を低下させ,上記RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知されない場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を増大させる信号強度調整手段。なお,上記RFIDタグが検知された頻度が高いとは,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しているとき或いは上記中空部から引き抜いているときに上記RFIDタグが検知された回数が予め定められた所定回数以上であることや,複数の上記RFIDタグが同時に検知されたこと等を含む概念である。
このように構成された本発明に係るRFIDタグ検知システムによれば,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を,上記RFIDタグのいずれか一つを検知することができるレベルに調整することができる。したがって,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しながら或いは上記中空部から引き抜きながら,上記RFIDタグを個別に検知することができる。これにより,例えば上記RFIDタグの配列順,即ち上記中空円筒型金属製対象物の配列順を容易に特定することができる。
また,上記信号強度調整手段が,上記RFIDタグごとに上記信号強度を調整するものであれば,上記中空円筒型金属製対象物各々の特性に対応する適切な信号強度を設定することができる。
さらに,上記信号強度調整手段が,予め設定された最小値及び最大値を限度に上記信号強度を調整するものであることが望ましい。これにより,例えば上記RFIDタグや上記RFIDリーダアンテナ,該RFIDリーダアンテナの制御部などに不具合が生じている場合に,上記信号強度を不要に低下させることや不要に増大させることを防止することができる。また,上記信号強度の調整時のハンチングも防止される。
具体的に,上記RFIDリーダアンテナは,上記中空円筒型金属製対象物をその内側に挿入された状態で吊り上げ保持するフック部に設けられたものであることが考えられる。なお,上記フック部は,クレーンやフォークリフトなどの搬送装置に設けられたものである。この場合には,上記中空円筒型金属製対象物を搬送するべく,上記フック部を上記中空円筒型金属製対象物に挿入する際或いは上記中空部から引き抜く際に,同時に上記RFIDタグの検知を行うことができる。
ここで,上記信号強度調整手段及び上記RFIDタグ検知手段は,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入するときに,共に各々の処理を実行することが考えられる。
一方,上記信号強度調整手段が,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入する際に,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を調整するものであって,上記RFIDタグ検知手段が,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物から引き抜く際に,上記RFIDタグの検知を実行するものであってもよい。
これにより,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入して引き抜くという一連の動作によって,上記無線信号の信号強度の調整及び上記RFIDタグの検知を行うことができる。したがって,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入して引き抜くという作業を2回行うことにより,上記信号強度の調整及び上記RFIDタグの検知を別々に行う場合に比べて作業効率が向上する。
本発明によれば,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を,上記RFIDタグのいずれか一つを検知することができるレベルに調整することができる。したがって,上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しながら或いは上記中空部から引き抜きながら,複数の上記RFIDタグを個別に検知することができる。これにより,例えば上記RFIDタグの配列順,即ち上記中空円筒型金属製対象物の配列順を容易に特定することができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xの概略構成を示す模式図,図2〜図4は上記線材コイル搬送装置Xに設けられたRFIDリーダ3の検知結果の一例を示す図,図5は上記RFIDリーダ3で実行される信号強度調整処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図1の右側に示すように,本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xの搬送対象物は,金属線(又は金属板)がコイル状に形成された複数の線材コイル1a〜1c(中空円筒型金属製対象物の一例)である。例えば,上記線材コイル1a〜1cは,直径約10mm程度の鉄製線材が,直径約1000mm程度及び長さが1000mm〜2000mm程度の筒状(コイル状)に巻かれて束ねられたものである。したがって,上記線材コイル1a〜1cの内側には,中空部10が形成されている。上記線材コイル搬送装置Xは,上記中空部10が連続するように並べて配置された上記線材コイル1a〜1cを同時に吊り上げて搬送する。
上記線材コイル1a〜1c各々の環状部内側には,該線材コイル1a〜1cを識別するための識別情報などが記憶されたRFIDタグ(無線ICタグ)11a〜11cが取り付けられている。上記RFIDタグ11a〜11cは,電波や電磁波で読み取り器(後述のRFIDリーダ3)と交信する。なお,上記RFIDタグ11a〜11cは,発泡ポリエチレン・発泡ポリスチレンなどの誘電率の低い材料でできた不図示のスペーサを介して,上記線材コイル1a〜1cに取り付けられている。また,スペーサは磁性体などでもよい。
次に,本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xの概略構成について説明する。
図1の左側に示すように,上記線材コイル搬送装置Xは,上記線材コイル1a〜1cを吊り上げて搬送するためのフック部21と,該フック部21をほぼ水平状態に保持するハンガー部22とを有している。上記線材コイル搬送装置Xは,例えば移動クレーンやフォークリフトなどの搬送装置である。
上記線材コイル搬送装置Xは,上記フック部21を図1における右方向へ移動させて,上記線材コイル1a〜1c各々の中空部10に挿入することにより(図示する破線位置),該線材コイル1a〜1cを同時に吊り上げて搬送する。なお,上記線材コイル搬送装置Xは,上記線材コイル1a〜1cを搬送先に移動させた後,上記フック部21を図1における左方向へ移動させて,上記線材コイル1a〜1c各々の中空部10から引き抜くことにより,該線材コイル1a〜1cをその位置に載置する。
また,上記線材コイル搬送装置Xは,上記線材コイル1a〜1c各々に設けられた上記RFIDタグ11a〜11cを検知するためのRFIDリーダ3(RFIDタグ検知システムの一例)を備えている。
上記RFIDリーダ3は,無線信号(電波)を送受信するRFIDリーダアンテナ31(以下,「アンテナ31」と略称する)と,該アンテナ31によって無線信号を送受信することによりRFIDタグを検知する信号処理部32(RFIDタグ検知手段の一例)とを備えている。
上記RFIDリーダ3は,上記アンテナ31を通じて上記RFIDタグ11a〜11cに対して無線信号を送信することにより,該RFIDタグ11a〜11cと交信する。これにより,上記RFIDリーダ3は,上記RFIDタグ11a〜11cから識別情報などを取得する。
上記アンテナ31は,例えばUHF帯ダイポールアンテナやループアンテナであり,半径方向に一様に電波を放射する。また,上記アンテナ31は,送信アンテナ及び受信アンテナの二つのアンテナで構成されたものであってもよい。上記アンテナ31及び上記信号処理部32は,同軸ケーブルなどの信号線で接続されている。
上記信号処理部32は,制御回路321及び送信電力調整回路322を有している。なお,上記制御回路321は,上記線材コイル搬送装置Xを統括的に制御する制御部を兼ねるものであってもよい。
上記制御回路321は,上記アンテナ31を通じて上記RFIDタグ11a〜11cに送信(放射)する無線信号(送信信号)を生成し,これを上記アンテナ31に伝送(出力)する送信処理を行うものである。また,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11cから送信されて上記アンテナ31で受信された無線信号(応答信号)の受信処理を行う機能も有している。上記受信処理では,上記無線信号(応答信号)に基づいて,上記RFIDタグ11a〜11cの識別情報などが取得される。さらに,上記制御回路321は,後述の信号強度調整処理(図5のフローチャート参照)を実行する。
上記送信電力調整回路322は,上記制御回路321から上記アンテナ31を通じて出力される無線信号の信号強度(電力レベル)を調整する。具体的に,上記送信電力調整回路322は,不図示の信号アンプのゲインを調整することにより信号強度を調整する。ここで,上記送信電力調整回路322における信号アンプ(不図示)のゲインは,上記制御回路321からの指示によって変更される。
ところで,上記線材コイル搬送装置Xでは,上記RFIDリーダ3のアンテナ31が,上記フック部21の先端に設けられている。したがって,上記アンテナ31は,上記フック部31で上記線材コイル1a〜1cを吊り上げる際に,該線材コイル1a〜1cの内側の中空部10に挿入される。
上記線材コイル搬送装置Xは,上記フック部21で線材コイル1a〜1cを保持して搬送するべく,上記フック部21を上記線材コイル1a〜1cに挿入する際或いは上記中空部10から引き抜く際に,上記RFIDリーダ3によって上記RFIDタグ11a〜11cと無線通信を行うことにより,該RFIDタグ11a〜11cから識別情報などの読み出しを行う。
このとき,上記RFIDリーダ3による上記RFIDタグ11a〜11cの検知精度は,上記アンテナ31から送信される無線信号の信号強度や,上記線材コイル1a〜1cにおける電界特性や磁界特性などによって異なる。
ここで,図2〜図4を参照しつつ,その点について説明する。なお,図2〜図4は,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの中空部10に順に通過するように挿入しながら,上記RFIDリーダ3による上記RFIDタグ11a〜11cの検知を行った検知結果を示している。
まず,図2は,上記アンテナ31から送信される無線信号の信号強度が適切なレベルである場合の検知結果を示している。ここでいう最適なレベルとは,上記線材コイル1a〜1c各々の内側の位置において,該線材コイル1a〜1cに対応する上記RFIDタグ11a〜11cのいずれか一つだけを検知することのできるものである。
この場合,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの中空部10に徐々に挿入していくと,その挿入位置によって,上記RFIDタグ11a〜11cを個別に検知することができる。
ところが,上記線材コイル1a〜1cにおける電界特性や磁界特性などが変化すると,上記信号強度が強すぎるものとなるおそれがある。例えば,上記線材コイル1a〜1cにおける上記無線信号の増幅率が増大した場合に,上記信号強度が強すぎるものとなる。ここに,図3は,上記信号強度が強すぎる場合の検知結果を示している。
図3に示すように,上記信号強度が強すぎる場合には,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの中空部10に挿入するときに,上記RFIDタグ11a〜11cを同時に検知してしまうことがある。そのため,上記RFIDタグ11a〜11cの順序,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順を特定することができないという問題が生じる。
一方,上記線材コイル1a〜1cにおける電界特性や磁界特性などが変化して,逆に上記信号強度が弱すぎるものとなるおそれもある。例えば,上記線材コイル1a〜1cにおける上記無線信号の増幅率が低下した場合に,上記信号強度が弱すぎるものとなる。ここに,図4は,上記信号強度が弱すぎる場合の検知結果を示している。
図4に示すように,上記信号強度が弱すぎる場合には,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの中空部10に挿入しても,上記RFIDタグ11a〜11cのいずれも検知することができないことがある。
そこで,本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xは,上記RFIDリーダ3の制御回路321によって,後述の信号強度調整処理(図5のフローチャート参照)を実行することにより,上記線材コイル1a〜1cの搬送時において適切な信号強度を自動的に設定し,上記RFIDタグ11a〜11cの検知を行う。
以下,図5に示すフローチャートを参照しつつ,上記線材コイル搬送装置Xにおいて上記制御回路321によって実行される信号強度調整処理の手順の一例について説明する。以下,S1,S2,…は,処理手順(ステップ)の識別符号を表す。なお,本発明は,当該信号強度調整処理の各工程を実行することを特徴とするRFIDタグの検知方法として捉えることができる。
当該信号強度調整処理は,図1に示すように,複数の上記線材コイル1a〜1cを,該線材コイル1a〜1c各々の中空部10が連続するように配置した状態で実行する。
まず,上記RFIDリーダ3に電源が投入されると,上記RFIDリーダ3のアンテナ31から送信される無線信号の信号強度の初期値が信号強度Pに設定される(ステップS1)。これにより,上記RFIDリーダ3では,上記アンテナ31から上記信号強度Pの無線信号が送信(放射)される。上記信号強度Pは,予め任意に設定されるパラメータである。なお,上記信号強度Pや,後述の係数α,β,最小信号強度Pmin,最大信号強度Pmaxなどの各種のパラメータは,予め上記制御回路321に含まれたメモリなどに記憶されている。
次に,上記線材コイル搬送装置Xでは,不図示の駆動手段が制御されることにより,上記フック部21が,上記線材コイル1a〜1c各々の内側を順に通過するように上記中空部10に徐々に挿入される(ステップS2)。なお,かかる処理は上記線材コイル搬送装置Xを統括的に制御する不図示の制御部又は上記制御回路321によって実行される。これにより,上記アンテナ31は,上記線材コイル1a〜1c各々の内側を順に通過するように上記中空部10に徐々に挿入されることになる。以下の処理は上記アンテナ31を上記中空部10に挿入しながら実行される。
ここで,上記アンテナ31が,上記中空部10に挿入されて上記線材コイル1aの内側に位置している場合,上記RFIDリーダ3では,上記線材コイル1aのRFIDタグ11aだけが検知されるべきである。しかしながら,上記信号強度Pが適切でない場合には,上記線材コイル1aの位置で,他の上記線材コイル1b,1cのRFIDタグ11b,11cを同時に検知してしまう場合(図3参照)や,上記RFIDタグ11aを検知することができない場合(図4参照)がある。
そこで,当該信号強度調整処理では,後述のステップS4以降の処理によって,上記信号強度Pを適切なレベルに調整するための処理が実行される。ここに,かかる処理を実行するときの上記制御回路321が信号強度調整手段に相当する。
なお,以下のステップS4以降の処理は,ステップS3において,上記制御回路321が,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cの中空部10に最後まで挿入されたと判断するまで(ステップS3のNo側),繰り返し実行される。上記制御回路321は,上記フック部21の位置を制御するための位置座標や,上記線材コイル搬送装置Xの制御部(不図示)からの通知信号などに基づいて,上記アンテナ31の挿入位置を判断する。また,上記アンテナ31が上記中空部10に最後まで挿入されたと判断するための他の手法として,上記アンテナ31の挿入又は引き抜きが完了したときにはRFIDタグを検知しないように,上記アンテナ31による検知範囲を狭い範囲に設定しておき,RFIDタグが一つも検知されなくなった場合や,RFIDタグが一つも検知されない状態が所定時間以上継続された場合に,上記アンテナ31の挿入又は引き抜きが完了したと判断することも考えられる。
上記ステップS3で,上記アンテナ31の挿入が完了したと判断されると(ステップS3のYes側),当該信号強度調整処理は終了される。
以下,ステップS4以降の処理については,説明の便宜上,上記信号強度Pが適切なレベルである場合(図2参照),上記信号強度Pが強すぎる場合(図3参照),上記信号強度Pが弱すぎる場合(図4参照)に実行される処理手順に分けて説明する。
(1)信号強度Pが適切なレベルである場合。
ステップS4で,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11cのいずれか一つ又は複数が検知されているか否かを判断する。具体的に,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11cのいずれか一つ又は複数から送信された無線信号(応答信号)が上記アンテナ31で受信されたか否かを判断する。
上記ステップS4で,上記RFIDタグ11a〜11cのいずれか一つ又は複数が検知されていると判断された場合には(ステップS4のYes側),処理はステップS41に移行する。一方,上記RFIDタグ11a〜11cが一つも検知されていないと判断された場合には(ステップS4のNo側),処理はステップS5に移行する。
ここで,上記信号強度Pは適切なレベルに設定されているため,例えば上記線材コイル1aの位置では,上記RFIDタグ11aが検知される(図2参照)。そのため,上記ステップS4では,上記RFIDタグ11aが検知されたと判断され,処理はステップS41に移行する。
次に,ステップS41で,上記制御回路321は,複数のRFIDタグが同時に検知されたか否かを判断する。上記ステップS41で,複数のRFIDタグが検知されたと判断された場合には(ステップS41のYes側),処理はステップS42に移行する。一方,複数のRFIDタグが検知されていないと判断された場合,即ち一つのRFIDタグだけが検知されたと判断された場合には(ステップS41のNo側),処理はステップS411に移行する。
ここでは,上記信号強度Pが適切であって,上記RFIDタグ11aだけが検知されるため,上記ステップS41では,処理がステップS411に移行する。
ステップS411で,上記制御回路321は,上記アンテナ31により送信される無線信号の信号強度を信号強度Pで確定する。そして,続くステップS412で,上記制御回路321は,上記ステップS411で確定された信号強度の無線信号を上記アンテナ31から送信することにより,上記RFIDタグ11aから識別情報などを読み取る。その後,処理はステップS2に戻る。
上記RFIDリーダ3では,このような処理が,上記アンテナ31の挿入が完了したと判断されるまで繰り返し実行されることにより,上記RFIDタグ11a〜11cを個別に読み取ることができる。
(2)信号強度Pが強すぎる場合。
この場合,例えば上記線材コイル1aの位置において,上記RFIDタグ11a〜11cが同時に検知される(図3参照)。そのため,上記ステップS4では,処理はステップS41に移行される。そして,上記ステップS41では,上記RFIDタグ11a〜11cが同時に検知されているため,処理はステップS42に移行する。
ステップS42では,上記制御回路321は,上記信号強度Pを低下させるための処理を実行する。具体的に,上記制御回路321は,上記信号強度Pに係数α(但し,α<1)を乗じた値を,新たな信号強度Pとして設定する(即ち,P=α・P)。ここに,係数αは,予め設定されるパラメータであって,少なくとも1よりも小さい値である。したがって,上記ステップS42では,上記信号強度Pが低下されるように調整される。
そして,上記制御回路321で設定された新たな信号強度Pは,該制御回路321から上記送信電力調整回路322に伝達される。これにより,上記送信電力調整回路322は,上記アンテナ31から送信する無線信号の信号強度が,上記信号強度Pとなるように,不図示の信号アンプのゲインを調整する。
なお,ここでは,上記信号強度Pに上記係数αを乗じることにより,該信号強度Pを低下させる場合を説明した。しかし,上記信号強度Pを低下させるための手法は,これに限られず,例えば上記信号強度Pから予め設定された所定値を減ずることも他の実施例として考えられる。
次に,上記制御回路321は,上記信号強度Pが,最小信号強度Pminよりも小さいか否かを判断する(ステップS43)。ここに,上記最小信号強度Pminは,予め任意に設定されたパラメータであって,上記信号強度Pが不要に低下することを防止するためのものである。
ステップS43で,上記信号強度Pが上記最小信号強度Pmin以上であると判断された場合には(ステップS43のNo側),処理は上記ステップS2に戻る。
一方,ステップS43で,上記信号強度Pが上記最小信号強度Pminよりも小さいと判断された場合には(ステップS43のYes側),処理はステップS44に移行する。
ステップS44では,上記制御回路321は,上記最小信号強度Pminを新たな上記信号強度Pとして設定する。その後,処理は上記ステップS2に戻る。
これにより,例えば上記RFIDタグ11aや上記アンテナ31などの不具合に起因して,一つのRFIDタグだけを検知することができない場合に,上記信号強度Pが不要に低下することを防止することができる。また,上記信号強度Pの調整時のハンチングを防止することができる。
このように,上記制御回路321は,上記信号強度Pが強すぎて複数のRFIDタグを検知してしまう場合には,該信号強度Pを低下させるように調整を行う。
(3)信号強度Pが弱すぎる場合。
この場合,例えば上記線材コイル1aの位置において,上記RFIDタグ11a〜11cのいずれも検知されない(図4参照)。そのため,上記ステップS4では,処理はステップS5に移行される。
ステップS5では,上記制御回路321は,上記信号強度Pを増大させるための処理を実行する。具体的に,上記制御回路321は,上記信号強度Pに係数β(但し,β>1)を乗じた値を,新たな信号強度Pとして設定する(即ち,P=β・P)。ここに,係数βは,予め設定されるパラメータであって,少なくとも1よりも大きい値である。したがって,上記ステップS5では,上記信号強度Pが増大されるように調整される。
そして,上記制御回路321で設定された新たな信号強度Pは,該制御回路321から上記送信電力調整回路322に伝達される。これにより,上記送信電力調整回路322は,上記アンテナ31から送信する無線信号の信号強度が,上記信号強度Pとなるように,不図示の信号アンプのゲインを調整する。
なお,ここでは,上記信号強度Pに上記係数βを乗じることにより,該信号強度Pを増大させる場合を説明した。しかし,上記信号強度Pを増大させるための手法は,これに限られず,例えば上記信号強度Pに予め設定された所定値を加算することも他の実施例として考えられる。
次に,上記制御回路321は,上記信号強度Pが,最大信号強度Pmaxよりも大きいか否かを判断する(ステップS6)。ここに,上記最大信号強度Pmaxは,予め任意に設定されたパラメータであって,上記信号強度Pが不要に増大することを防止するためのものである。
ステップS6で,上記信号強度Pが上記最大信号強度Pmax以下であると判断された場合には(ステップS6のNo側),処理は上記ステップS2に戻る。
一方,ステップS6で,上記信号強度Pが上記最大信号強度Pmaxよりも大きいと判断された場合には(ステップS6のYes側),処理はステップS7に移行する。
ステップS7では,上記制御回路321は,上記最大信号強度Pmaxを新たな上記信号強度Pとして設定する。その後,処理は上記ステップS2に戻る。これにより,上記信号強度Pが不要に増大することを防止することができる。また,上記信号強度Pの調整時のハンチングを防止することができる。
このように,上記制御回路321は,上記信号強度Pが弱すぎて,一つもRFIDタグを検知することができない場合には,該信号強度Pを増大させるように調整を行う。
以上,説明したように,上記線材コイル搬送装置Xでは,上記信号強度調整処理が実行されることによって,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cに挿入されているときに,上記上記アンテナ31から送信される無線信号Pの信号強度が適切に調整される。ここに,上記信号強度Pを低下或いは増大させるための調整処理を行うときの上記制御回路321が,信号強度調整手段に相当する。
なお,本実施の形態では,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cに挿入されているときに,上記上記アンテナ31から送信される無線信号Pの信号強度を調整する場合を例に挙げて説明したが,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cから引き抜きながら,上記信号強度Pの調整を行うことも他の実施例として考えられる。この場合,前記ステップS2では,上記アンテナ31は上記線材コイル1c〜1a各々を順に通過するように上記中空部10から徐々に引き抜かれ,前記ステップS3では,上記アンテナ31が上記中空部10から完全に引き抜かれたか否かが判断されることになる。
従って,上記線材コイル搬送装置Xでは,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cに挿入しながら,或いは上記線材コイル1a〜1cから引き抜きながら該線材コイル1a〜1c各々に取り付けられた上記RFIDタグ11a〜11cを,その並んだ順に個別に検知することができる。これにより,上記RFIDリーダ3では,例えば上記RFIDタグ11a〜11cの配列順,即ち上記線材コイル1a〜1cの配列順を容易に特定することができる。
また,上記信号強度調整処理では,上記最小信号強度Pmin及び上記最大信号強度Pmaxを限度に,上記信号強度Pの調整を行っているため,該調整時におけるハンチングなどを防止することができる。
さらに,上記制御回路321は,上記アンテナ31が上記線材コイル1a〜1cに挿入されている間,上記信号強度調整処理において上記信号強度Pの調整を繰り返し実行している。そのため,上記信号強度Pは,上記RFIDタグ11a〜11cごとに適切なレベルになるように調整されることになる。
したがって,上記線材コイル1a〜1cごとに,内側の電界特性や磁界特性が異なる場合であっても,該線材コイル1a〜1c各々のRFIDタグ11a〜11cをその並んだ順に個別に検知することができる。
なお,上記線材コイル1a〜1c各々の特性の差異を無視する場合には,上記制御回路321による上記信号強度Pの調整(信号強度調整処理)を,例えば上記アンテナ31が上記線材コイル1aの位置に存在するときに一度だけ実行してもよい。このとき,その後の上記線材コイル1b,1cの位置における上記RFIDタグ11b,11cの検知では,上記線材コイル1aの位置で調整された後の上記信号強度Pを採用すればよい。
また,本実施の形態では,上記ステップS41において,複数のRFIDタグが検知されているか否かを判断する場合を例に挙げて説明した。しかし,これは上記RFIDリーダ3によるRFIDタグの検知頻度が高すぎることを検知するため,即ち上記信号強度Pが強すぎることを検知するための一手法に過ぎない。
例えば,上記アンテナ31を上記中空部10に挿入しているとき或いは上記中空部10から引き抜いているときに上記RFIDリーダ3によりRFIDタグが検知された回数が,予め定められた所定回数以上であるか否かや,単位時間あたりの検知回数などによって判断してもよい。
上記実施の形態では,上記信号強度Pに係数α及び係数βを乗ずることにより,該信号強度Pを低下又は増大させている。ここで,上記信号強度Pに係数αや係数βを乗ずることで,上記RFIDリーダ3で検知されるRFIDタグの数が極端に変化する場合が考えられる。
例えば,上記係数αが適切な調整量でない場合には,図3に示すように上記RFIDタグ11a〜11cが同時に検知されている状態から,図2に示すように上記RFIDタグ11a〜11cのいずれも検知されない状態へ移行する場合がある。また,上記係数βが適切な調整量でない場合には,その逆となることが考えられる。
そこで,検知されるRFIDタグの数が極端に変化した場合には,次に上記信号強度Pに乗ずることになる上記係数αや上記係数βを,該信号強度Pの変化量が小さくなるような値に変更することが望ましい。なお,かかる係数α,βの変更処理は,上記制御回路321によって実行される。
具体的には,検知されるRFIDタグの数が2以上変化した場合に,上記係数αを係数α´(但し,α<α´<1)に変更し,或いは上記係数βを係数β´(但し,β>β´>1)に変更して,再度上記信号強度Pの調整を行うことが考えられる。また,検知されるRFIDタグの数が極端に変化する場合に限られず,上記信号強度Pが最適なレベルに収束するように,上記係数αや上記係数βを変更してもよい。
ところで,上記信号強度調整処理において上記信号強度Pの調整を繰り返し実行しても,上記RFIDタグ11a〜11cを個別に検知することができない場合も考えられる。
そこで,上記制御回路321は,検知されるRFIDタグの数や,上記信号強度Pの調整の実行回数,或いはこれらの組み合わせ等が,予め設定された所定の条件を充足した場合に,上記信号強度Pの調整を終了するように処理することが考えられる。例えば,上記制御回路321は,上記RFIDタグ11a〜11cのいずれか二つを検知してしまう場合であっても,上記信号強度Pの調整を3回実行した場合には,上記信号強度Pの調整を終了する。この場合には,上記RFIDタグ11a〜11cを個別に検知するこはできないが,上記RFIDタグ11a〜11cの検知の組み合わせによって,該RFIDタグ11a〜11cの配列順を特定することが可能である。具体的には,上記RFIDタグ11a,11bが同時に検知された後,上記RFIDタグ11b,11cが同時に検知された場合には,上記RFIDタグ11a〜11cがこの順に並んでいると特定することができる。
また,上記実施の形態では,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの中空部10に挿入しながら,信号強度Pの調整及びRFIDタグの検知を行う場合を例に挙げて説明した。
一方,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cの中空部10から引き抜きながら,信号強度Pの調整及びRFIDタグの検知を行うことも他の実施例として考えられる。また,上記アンテナ31を上記中空部10に挿入するときと,上記アンテナ31を上記中空部10から引き抜くときの両方で,上記信号強度調整処理と同様の処理を実行することにより,RFIDリーダ3によるRFIDタグの検知精度を高めることも考えられる。
さらに,上記アンテナ31を上記中空部10に挿入しながら,上記信号強度Pを調整し,上記アンテナ31を上記中空部10から引き抜きながら,挿入時に設定された上記信号強度Pで,上記RFIDタグ11a〜11cを検知してもよい。具体的には,上記線材コイル搬送装置Xで,上記フック部21を上記線材コイル1a〜1cに挿入して吊り上げる際に適切な上記信号強度Pを設定し,上記線材コイル1a〜1cを移動させた後,上記線材コイル1a〜1cから上記フック部21を引き抜く際に上記RFIDタグ11a〜11cの検知を行うことが考えられる。
このような方法によれば,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cに挿入して引き抜くという一連の動作によって,上記信号強度Pの調整及びRFIDタグの検知を行うことができる。したがって,上記アンテナ31を上記線材コイル1a〜1cに挿入して引き抜くという作業を2回行うことにより,上記信号強度Pの調整及びRFIDタグの検知を別々に行う場合に比べて作業効率が向上する。
本発明は,移動クレーンやフォークリフト等の搬送装置で,複数の中空円筒型金属製対象物を同時に搬送する際に,該中空円筒型金属製対象物各々に取り付けられたRFIDタグをその配列順に検知するRFIDタグ検知システムに利用可能である。
本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xの概略構成を示す模式図。 本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xに設けられたRFIDリーダ3の検知結果の一例を示す図。 本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xに設けられたRFIDリーダ3の検知結果の一例を示す図。 本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xに設けられたRFIDリーダ3の検知結果の一例を示す図。 本発明の実施の形態に係る線材コイル搬送装置Xに設けられたRFIDリーダ3で実行される信号強度調整処理の手順の一例を説明するためのフローチャート。
符号の説明
X…線材コイル搬送装置
1a〜1c…線材コイル
11a〜11c…RFIDタグ
21…フック部
22…ハンガー部
3…RFIDリーダ
31…RFIDリーダアンテナ
32…信号処理部
321…制御回路
322…送信電力調整回路
S1,S2,,,…処理手順(ステップ)番号

Claims (10)

  1. 金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物を中空部が連続するように並べて配置して,RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物各々を順に通過するように上記中空部に挿入し,複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを上記中空円筒型金属製対象物の並んだ順に検知するRFIDタグの検知方法であって,
    上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しているとき或いは上記中空部から引き抜いているときに,該RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知された頻度が高い場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を低下させ,上記RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知されない場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を増大させることを特徴とするRFIDタグの検知方法。
  2. 上記RFIDタグごとに,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を調整する請求項1に記載のRFIDの検知方法。
  3. 予め設定された最小値及び最大値を限度に上記信号強度を調整してなる請求項1又は2のいずれかに記載のRFIDの検知方法。
  4. 上記RFIDリーダアンテナが,上記中空円筒型金属製対象物をその内側に挿入された状態で吊り上げ保持するフック部に設けられたものである請求項1〜3のいずれかに記載のRFIDタグの検知方法。
  5. 上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入する際に,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を調整し,
    上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物から引き抜く際に,上記RFIDタグの検知を実行してなる請求項1〜4のいずれかに記載のRFIDタグの検知方法。
  6. 金属線又は金属板がコイル状に形成された複数の中空円筒型金属製対象物各々の中空部を順に通過するように上記中空部に挿入されるRFIDリーダアンテナと,該RFIDリーダアンテナにより無線信号を送受信することによって複数の上記中空円筒型金属製対象物各々の内側に取り付けられたRFIDタグを上記中空円筒型金属製対象物の並んだ順に検知するRFIDタグ検知手段と,を具備してなるRFIDタグ検知システムであって,
    上記RFIDリーダアンテナを上記中空部に挿入しているとき或いは上記中空部から引き抜いているときに,該RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知された頻度が高い場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を低下させ,上記RFIDリーダアンテナによって上記RFIDタグが検知されない場合は,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を増大させる信号強度調整手段を具備してなることを特徴とするRFIDタグ検知システム。
  7. 上記信号強度調整手段が,上記RFIDタグごとに信号強度を調整するものである請求項6に記載のRFID検知システム。
  8. 上記信号強度調整手段が,予め設定された最小値及び最大値を限度に上記信号強度を調整してなる請求項6又は7のいずれかに記載のRFID検知システム。
  9. 上記RFIDリーダアンテナが,上記中空円筒型金属製対象物をその内側に挿入された状態で吊り上げ保持するフック部に設けられたものである請求項6〜8のいずれかに記載のRFIDタグ検知システム。
  10. 上記信号強度調整手段が,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物に挿入する際に,上記RFIDリーダアンテナから送信される無線信号の信号強度を調整するものであって,
    上記RFIDタグ検知手段が,上記RFIDリーダアンテナを上記中空円筒型金属製対象物から引き抜く際に,上記RFIDタグの検知を実行するものである請求項6〜9のいずれかに記載のRFIDタグ検知システム。
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