JP3870639B2 - 並列識別システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
RFIDを用いて人や物を管理するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、在庫管理や入退室管理などにRFID(Radio Frequency Identification)を利用したシステムが多数開発されている。RFIDは、非接触読取型のデータキャリアであり、記憶用のICチップと通信用のアンテナとを内蔵する。RFIDは、プラスティックカード形式のものが一般的であるが、可撓性をもつ薄いタグの形のものも開発されている。記憶容量の小さいRFIDはトランスポンダと呼ばれることもある。RFIDは、管理対象物に取り付けたり、管理対象の人に携帯させたりし、リーダ・ライタと呼ばれる装置でそのRFIDに対して各種の管理情報を読み書きすることにより、各種の管理を実現している。例えば、部屋の入口にリーダ・ライタを設置し、利用者が携帯するRFIDをこのリーダ・ライタの側にかざすと、リーダ・ライタがそのRFID内部のID情報を読みとり、そのID情報がその部屋へのアクセスを許された正当な者のものかをデータベースを参照して判定し、正当な者であればドアを開け、そうでなければドアを開けない入室管理システムが市販されている。
【0003】
RFIDは、一般にその通信距離や利用周波数帯に応じて、密着型(無電池、通信距離数ミリ程度)、近接型(無電池、通信距離20〜30cm程度)、近傍型(一般に無電池、通信距離70〜100cm程度)、マイクロ波型(電池有り、通信距離数m程度)の4種類に分類される。
【0004】
RFIDの基本回路はLC共振回路(Lはコイル、Cはコンデンサ)である。そしてある磁界に置かれれた場合に、アンテナから得られる電圧はV=μ0・H・ω・N・S・Q (μ0:真空の透磁率、H:RFIDの置かれた動作磁界、ω:2πfc(fcは共振周波数で√(LC)に反比例する。ここでLはインダクタンス、Cはコンダクタンス)、N:アンテナの巻数、S:アンテナの面積、Q:ωL/(r+R)(ここでrはコイルの抵抗値、Rはコイル・コンデンサを除くICチップの等価抵抗値))で表され、アンテナの電力はP=RI2=RV2/(R+r+ωL)で表わされる。従って、RFIDからの応答強度は、特にRFIDが内蔵するアンテナのコイルの巻数及び面積、又電池内蔵型の場合、電池の供給可能電力、あるいは外的要因である磁場(リーダ・ライタのアンテナからの距離に依存)によって変化する。
【0005】
RFID利用のシステムとして我々に身近なものとして、現在JRが実験中で2001年には実用化予定のRFIDによる自動改札システムがある。これは、現在の磁気カードとイオカード(運賃のプリペイドカード)とを合わせ、更に電子マネー等の機能を付加したものである。このシステムは、13.56MHzの短波を用いる近接型のシステムであり、RFIDを内蔵したカードには電池を使用しない。カードは例えば定期券機能を持ち、パスケースにそのカードを入れたまま、改札機のある特定の場所に軽くタッチするだけで改札処理ができる。従来から有る磁気カードシステムでは改札処理は0.7秒以内で行われていたが、このRFIDシステムでは0.5秒以内にこの処理を済ませることが出来るとされている。
【0006】
また、RFIDを利用したシステムとして、高速道路における自動料金収受システムが知られており、実用化が近づいている。
【0007】
また、RFIDを利用した更に別の従来システムとして、特開平10−59507号公報に示されるような図書館の図書管理システムが知られている。このシステムでは、管理対象の書籍に応答器(RFID)を取り付け、図書館内各所に質問器(リーダ・ライタ)を取り付ける。そして、質問器から質問波を発して各書籍からの応答波を受信し、これによりその質問器の担当領域に存在する書籍を確認する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記自動改札システムは、人一人が通れる幅の改札ゲートに対して1つのリーダ・ライタを設け、このリーダ・ライタでそのゲートを通る人のRFIDカードに対して改札情報の読み書きを行うものであった。また、従来の自動料金収受システムも、1車線に対して1台のリーダ・ライタを設けるものであった。このように従来のシステムは、人又は物の通過するレーン毎にリーダ・ライタを設けるものであり、設備が大規模、高コストになりがちであった。
【0009】
また、上記従来の図書管理システムも、図書館の各領域ごとにリーダ・ライタを1台ずつ設置する必要がある点では、自動改札システム等と同様の問題を有していた。
【0010】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、従来より少ない数のリーダ・ライタで、複数の人や車その他の識別対象を並列的に、しかもその通過位置や存在位置を区別しつつ識別できるシステムを提供することを目的とする。更に本発明は、このような並列同時識別の仕組みを利用して、例えば入口の幅を人一人分に制限することなく複数人が同時に改札などの処理を受けられるなどの利便なサービスを提供するためのシステムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、識別対象に付随し、各々が一意的な識別情報を有する通信距離の異なる2以上のアンテナを備え、質問波を受信するとそれら各アンテナから各々の識別情報を含む応答波を発するRFIDと、複数の識別対象が並び得る配列方向に対して送受信を行う指向性アンテナを有し、この指向性アンテナから質問波を発し、この質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDの各アンテナから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの各アンテナの識別情報を取得する読取手段と、前記読取手段で1つのRFIDが備える2以上のアンテナのうちいくつのアンテナに対応する識別信号が読み取られたかに基づき、当該RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、各アンテナの通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、を有する並列識別システムを提案する。
【0012】
この構成において、識別対象が並びうる配列方向は、例えば複数の識別対象が並列して通るゲートなどを考えた場合、典型的にはそのゲートを一端から他端へと横切る方向であるが、これに限定されるものではない。そのゲート横断方向に対してある程度斜めを向いた方向にアンテナの送受信方向を向けた場合でも、その方向に沿って識別対象が並んだ瞬間をとらえれば、それら並列した識別対象のその方向に沿っての位置関係を判別できる。
【0013】
この構成では、RFIDに設けられる各アンテナの通信距離が異なっているので、読取手段で同一RFIDの複数のアンテナのいずれについての識別情報が取得できたかによって、そのRFIDが付随する識別対象が存在する距離範囲を特定できる。この結果、配列方向のどの距離範囲にどの識別対象が存在するかを実質的に同時並列的に識別することができる。
【0014】
また本発明は、識別対象に付随し、質問波を受信すると一意的な識別情報を含む応答波を発するRFIDと、複数の識別対象が並び得る配列方向に対して、通信距離を所定段階にわたって変えながらの順次質問波を送信し、これら通信距離の異なる各質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの識別情報を取得する読取手段と、前記読取手段にて前記通信距離の異なる各質問波ごとに読み取った各RFIDの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、前記各質問波の通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段とを有する並列識別システムに係るものである。
【0015】
この構成では、読取手段にて質問波の送信出力を変えるなどして、通信距離(到達距離)を順次変えながら質問波を送信する。ある通信距離の質問波に対してRFIDから応答波が受信できたとすれば、そのRFIDは、読取手段からみてその通信距離内にいると判断できる。質問波の通信距離を順次変えていき、どの通信距離の時にどのRFIDが検出できたかを調べれば、各RFIDの存在する距離範囲が特定できる。
【0016】
これら発明の好適な態様として、配列方向に沿って、各距離範囲を区切る仕切り手段を設けることにより、識別対象の存在距離範囲のより正確な判別が可能になる。
【0017】
また、上記の並列識別システムを応用したシステムとして、図書館など、利用者へ貸し出される対象物が保管される保管区域の出口ゲートでの貸出管理のシステムを提案する。利用者と貸出対象物とが、実質的に同時に、出口ゲートにおける同一の距離範囲を通過しようとした場合、その対象物をその利用者に貸し出した旨を自動登録するなどの処理を行うことにより、従来からの人手による貸出処理を省略できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」と略称する)を図面を参照して説明する。
【0019】
[実施形態1]
図1は、本発明に係る並列識別システムを利用した図書等の貸出管理システムのシステム構成を説明するための図である。
【0020】
本実施形態のシステムは、近傍型又はマイクロ波型のRFIDシステムを利用する。そして、充分な通信距離を得るために、RFIDは電池内蔵型のものを用いる。なお、近傍型で通信距離が1.5m以内に限定されるなど比較的近距離の場合では電池内蔵型でなくてもよい(2人程度が並列に通れる程度の出入口ゲートに適用する場合には、このような比較的近距離のRFIDシステムでよい)。
【0021】
利用者105の携帯するRFID104と、書籍107に付加されているRFID106とは、同じタイプのものであり、リーダ・ライタ側で距離の認識ができるようにする仕組みを備えている。この仕組みについては、後で詳しく説明する。
【0022】
図書館110は閉じた空間であり、例えば複数の書棚111を持つ。その出口110a(破線で表示)は、数人(図示例では4人程度)の人が同時に出入りできる幅を持つ。出口110aの一方端には、アンテナ100とコントローラ101からなるリーダ・ライタが設置されている。アンテナ100は、指向性を持つものであり、送受信方向が出口110aの他方端の方向となるように配設されている。したがって、利用者は、出口110aを通って外に出る場合、その送受信方向をほぼ垂直に横切ることになる。コントローラ101の制御の下、アンテナ100からはある一定間隔(例えば数十〜数百ms程度)で質問波が送信されている。この質問波に対し利用者や書籍のRFIDから応答波があると、アンテナ100がそれを受信し、コントローラ101がその応答波を復調してデータを抽出し、そのデータを管理コンピュータ102に送る。
【0023】
本実施形態で用いるリーダ・ライタは、マルチ・リード・ライト方式のものである。マルチ・リード・ライト方式は、複数(最大数万程度)のRFIDに対して同時に読み書きを行う技術であり、ここ1年ほどの間に確立された技術である。このマルチ・リード・ライト方式で通信方式として採用されているのは、前述の近傍型とマイクロ波型である。本実施形態では、マルチ・リード・ライト機能をもつリーダ・ライタを用いたことにより、出口110aをほぼ同時に通る複数の利用者105や彼らが携帯する書籍107のRFIDに対し、同時並列的に読み書きを行うことができる。なお、ここでは、RFIDに対して読み書き可能なリーダ・ライタを用いる例を示すが、本実施形態の最も基本的な処理では、RFIDの内蔵データを読み取ることができるリーダ装置で足りる。
【0024】
管理コンピュータ102は、リーダ・ライタから送られてきたデータを用い、記憶装置103内に保持されている書籍や利用者の管理のためのデータベースを参照して、貸出処理などの所定の処理を実行する。
【0025】
本実施形態で用いるRFIDの構造を図2に示す。一般にRFIDの通信距離は電力によって決まるが、この電力は磁場を一定にするならば、主にRFIDのアンテナの巻数と面積の自乗に比例するので、この二つを変化させることによって違った通信距離のRFIDが作れる。本実施形態では、巻数や径を変えることで通信距離を調整した複数のループアンテナをRFIDに設ける。図2の例は、図1に示した4人が並列に通過できる出口110aのゲートへ適用するRFID210であり、通信距離が異なる4つのアンテナ211a、211b、211c、及び211dを備えている。各アンテナ211a〜211dには、それぞれICチップ212a、212b、212c、及び212dが接続されている。例えばICチップ212aは、アンテナ211aに対応するID番号を記憶する記憶回路と、質問波に応じてこのID番号を含む応答波をアンテナ211aから放射させるための制御回路とを含んでいる。同様に、ICチップ212b〜212dは、それぞれアンテナ211b〜211dのID番号を記憶し、そのID番号を含む応答波を送信するための回路を有する。これらICチップ212a〜212d及びアンテナ211a〜211dは、RFID210の内蔵電池(図示省略)から電力供給を受けて動作する。なお、各アンテナ211a〜211dに対応するID番号は、それぞれ、少なくとも本システム内で一意的な番号である。本実施形態のシステムでは、貸出管理を行う管理コンピュータ102側で、各アンテナ211a〜211dのID番号(応答波から復調される)がいずれのRFID(したがっていずれの利用者又は書籍)のものかを識別することができるようにしている。このための仕組みについては、後にその一例を示す。
【0026】
RFID210が内蔵する4つのアンテナ211a〜211dの各々の最大通信距離は、ほぼ利用者一人分の通路幅(例えば1m程度)ずつ異なっている。この様子を図3に示す。図3では、出口110aに設けられたリーダ・ライタのアンテナの配置位置220からみて近い順に、4つの距離範囲221、222、223及び224が形成されている。各距離範囲221〜224の幅は、人一人の通路幅に設定されている。RFID210の4つのアンテナ211a〜211dは、各々の最大通信距離が、リーダ・ライタのアンテナ配置位置220から各距離範囲221〜224の境界までの距離にほぼ等しくなるように構成されている。リーダ・ライタのアンテナは送受信の指向性を持っているので、RFIDのアンテナと有効に通信できる領域(通信可能領域)は、例えば楕円体のような形状となる(図3では破線で図示)。この略楕円状の通信可能領域の長軸の一端がリーダ・ライタのアンテナ配置位置220であり、他端が各距離範囲221〜224の境界となる。なお、この図で通信可能領域を楕円で示したのは多少誇張したものであり、通信にマイクロ波を使う場合は、これよりも更に指向性の高い(すなわちより幅の狭い)通信可能領域が得られる。
【0027】
例えばRFIDを携帯した利用者が距離範囲222を通過した場合、リーダ・ライタでは、そのRFIDの4つのアンテナからの応答波のうち、通信距離最短のアンテナを除く3つのアンテナからの応答波を受信できる。同様に、利用者がリーダ・ライタから最も離れた距離範囲224を通過する場合、リーダ・ライタは、RFIDの4つのアンテナのうち通信距離最大のアンテナからの応答波のみを検出できる。このように、本実施形態の構成では、利用者がリーダ・ライタのアンテナからみてどの距離範囲を通過するかによって、その利用者のRFIDの4つのアンテナの応答波のうちの幾つを受信できるかが変わってくる。このことを利用すれば、同じRFIDの各アンテナからの応答波のうち幾つを受信できたかが分かれば、そのRFIDがどの距離範囲を通過した(存在した)かが判別できる。本実施形態のRFIDの各アンテナは、各々一意的なID番号の情報を含んだ応答波を返すので、リーダ・ライタ側では、受信した応答波がどのRFIDのどのアンテナのものかを識別することができる。リーダ・ライタ側では、マルチ・リード機能により実質的に同時に受信した複数の応答波からそれぞれID番号の情報を抽出し、それらID番号を同一RFIDのものごとにグルーピングし、その同一RFIDについてのグループに幾つのID番号が含まれるかで、そのRFIDがどの距離範囲を通過したかを判別できる。
【0028】
各アンテナのID番号は、例えば、RFIDごとに共通の番号(すなわちRFID自体のID番号)と、同一RFID内でもアンテナごと異なる番号との組合せで構成すればよい。例えば、アンテナのID番号は、上位数桁をRFIDの識別番号とし、下位数桁をアンテナの識別番号とするなどの方式で構成できる。この方式によれば、応答波の受信側では、抽出したID番号の上位所定桁分の値からどのRFIDからの応答波かが判別でき、残りの下位所定桁分の値からそのRFIDのいずれのアンテナの応答波かが判別できる。図2のRFID構成例では、アンテナが4つなので、アンテナの識別のための番号は、最大通信距離が大きい順に、例えば0,1,2,3などと定めておけばよい。このように定めておけば、リーダ・ライタが実質的に同時に受信できた同一RFIDの各アンテナのID番号の組合せから、そのRFIDの通過した距離範囲が判定できる。図4はその判定の規則を示している。例えば、同一RFIDにつき全てのID番号(すなわち下一桁0〜3がすべて)検出された場合は、そのRFIDは、リーダ・ライタ配置位置220からみて最も近い距離範囲221を通過したと判定できる。逆に通信距離最大のアンテナに対応する下一桁0のID番号しか検出できなかった場合は、RFIDは、位置220からもっとも遠い距離範囲224を通過したことが分かる。
【0029】
本実施形態では、このようにして利用者が出口110aのどの距離範囲221〜224を通過したかを判別することができる。受信したID番号はRFID自体の識別情報も含むので、結局、本実施形態では、どの利用者が、出口110aのどの距離範囲を通過したかを、一つのリーダ・ライタで常にモニタすることができる。リーダ・ライタはマルチ・リード機能を持つので、同時に複数の利用者が出口110aを並んで通っても、本実施形態では、それら各利用者が誰で、どの距離範囲を通ったかを並列的に識別することができる。なお、この並列識別は、もちろん利用者だけでなく、RFIDが貼付されている書籍についても行うことができる。
【0030】
本実施形態では、この並列識別機能を利用して、書籍の貸出処理を自動的に行う仕組みを提供する。すなわち、利用者と書籍が、出口110aの同じ距離範囲を、実質上同時に通過すれば、その利用者がその書籍を館内から持ち出したと判断できるので、その時点でその書籍をその利用者に貸し出した旨の登録等を行う。
【0031】
図5は、本実施形態のシステムにおける書籍の貸出処理の手順の一例を示す。リーダ・ライタは、アンテナ100から質問波を送信させ、RFIDからの応答波を待っている(ステップ301,302)。もしRFIDからの応答波群を受信すれば(ステップ302のY)、コントローラ101がそれら各応答波から抽出したID番号を管理コンピュータ102に渡す。管理コンピュータ102は、実質上同時(すなわち1送受信シーケンスの間)に認識できたID番号群に対して以下のステップ303〜305の処理を実行する。
【0032】
この処理では、それらID番号群を同一RFIDごとに整理(例えばID番号群をソートして、上位所定数桁が同一のものずつをグルーピングすればよい)し、それら各RFIDごとに、図4のような関係を用いて受信できた各アンテナのID番号の組合せから、そのRFIDの通過(存在)する距離範囲を特定する。これにより、各距離範囲毎に、そのときそこに存在するRFIDを特定できる。
【0033】
このあと、各距離範囲ごとに順に、ステップ304にて、その距離範囲に利用者のRFIDと書籍のRFIDの両方が存在するかを判定する。それら両方があれば、管理コンピュータ102は、その書籍をその利用者に貸し出した旨を記憶装置103内のデータベースに登録する(ステップ305)。それ以外の場合(利用者RFIDのみが検知された場合、あるいはまったくRFIDが検知されなかった場合)は、書籍が館内から持ち出されていないので、貸出処理は行わずにステップ303に戻る。ステップ303では、出口110a(図1参照)に設定したすべての距離範囲について処理が終わったかを検査し、終わっていなければ、未処理の距離範囲を一つ選んでステップ304の処理を実行する。すべての距離範囲についての処理が終われば、ステップ301に戻って質問波を送波させ、次の送受信シーケンスの処理に移る。
【0034】
このような処理により、図書館の出口110aを同時に複数の利用者が通ったとしても、どの人が書籍を借り出したかを自動判別して、複数の利用者に対して同時並列的に貸出処理を行うことができる。
【0035】
以上の手順では、1送受信シーケンスで受信したすべての応答波の処理を待って次の質問波を送るとしたが、これはあくまで一例である。この代わりに、例えば、質問波を一定間隔で送り、これに応じて得られる応答波の処理(ステップ303,304,305)はその質問波送信処理とは別個に処理するようにしてもよい。この場合ステップ301及び302が一つのプロセスになり、受信した応答波の情報(ID番号)は、常に待ち行列を組むようにバッファに入れるようにすればよい。この待ち行列には、同じ質問波に対する応答波のID番号が区別できるよう、1質問波の受信ID番号ごとに仕切情報を挟むことにより、仮に受信応答波の処理が、1回の質問波送信サイクルで終わらないような事態が起こっても、正常に処理ができる。
【0036】
なお、以上では、RFIDに通信距離の異なる複数のアンテナを設けることにより、RFIDの存在距離範囲を識別可能としたが、これ以外の方式も考えられる。例えば、質問波の送信強度を数段階変えられるリーダ・ライタを使うこともできる、この場合送信強度に応じて通信距離が段階的に変わる。RFIDは、従来からある単一アンテナのものでよい。この場合、RFIDは質問波を受けないと応答波を返さないので、質問波の送信強度がどの強度の時にRFIDからの応答波を受け取ることができたかによって、そのRFIDの存在する距離範囲が識別できる。
【0037】
また、単純な別法として、出口110aの一方端に、通信距離の異なる複数のリーダ・ライタを設け、どのリーダ・ライタで応答波を受信できたかにより、RFIDの存在距離範囲を識別することもできる。
【0038】
ただし、上記質問波の送信強度を変えながら受信を行う方式では、1シーケンスごとに電波の強度をサイクリックに変える必要があるので電力の消費量が多い。また、1シーケンス当たり複数回の質問波送信を要するので、逆に言えば同時に処理できるRFIDの数も減ることになる。また、通信距離の異なる複数のリーダ・ライタを設ける方式では、複数のリーダ・ライタを要するためにコストが高くなる。このようなことを考えれば、複数アンテナを内蔵したRFIDを用いる上記実施形態の方式の方が、コスト的にも、エネルギーの消費量的にも、処理の速さからみても、有利である。
【0039】
普通、利用者が借り出した書籍を、手を横に伸ばして運ぶことはないので、2人以上の利用者が同時に出口110aを通過する場合でも、誤って、別の人が借出したように処理される可能性は非常に少ないと考えられる。
【0040】
誤処理を更に減らそうとするならば、出口110aの各距離範囲の境界位置に敷居や手すりなどの仕切りを設けるようにすればよい。
【0041】
なお、ある書籍について貸出処理が行うと同時に、その書籍のRFIDに対して以降の応答をオフにする命令を送るようにすれば、利用者がで出口110aを出たり入ったり、或いは出口に対してジグザグに歩いたりしたときなどに、二重・三重に貸出処理が行われるのを防ぐことができる。
【0042】
このように、本実施形態によれば、図書館からの出口ゲートを人一人が通れるくらいの大きさに限定することなく、また書籍を特定の場所に設置したリーダ・ライタにかざすなどの動作をユーザに要求することなく、複数の利用者への貸出処理を同時並列的に行うことができる。
【0043】
なお、上記実施形態において、出口110aの直前(館内側)に赤外線検知器等を設け、この赤外線検知器で出口110aに向かう利用者を検知したときのみ、その後しばらくリーダ・ライタから質問波を送信させ、応答波を受け取って処理するようにしても良い。こうすれば、リーダ・ライタに関する消費電力を削減することができるとともに、管理コンピュータ102の処理負荷を軽減することができる。
【0044】
[実施形態2]
この実施例は請求項8に関する。リーダ・ライタがRFIDに設けられた各アンテナを検知できる通信可能領域は、リーダ・ライタのアンテナの指向性を高めたとしても、ある程度は図3に破線で図示したような楕円形に膨らんだ形状とならざるを得ない。この楕円状領域をここではブロックと呼ぶ。図3に示したように、小さいブロックが大きいブロックに含まれてしまう構成となっているため、例えば、利用者が図3の矢印225で示す経路に沿って出口110aを通る場合、距離範囲222を通過する前に、その外側の距離範囲224に対応するブロック、及び距離範囲223に対応するブロックを通過することになる。したがって、これら通過する各ブロックごとに、何度も貸出処理が行われる可能性がでてくる。もちろん、実施形態1の末尾で述べたように、貸出処理が済んだ時に貸出された書籍のRFIDの応答をオフにさせるようにすれば、このような貸出処理の重複は防げる。ただし、この場合、全ての貸出処理が、距離範囲224に対応する最も外側のブロックで行われることになり、複数の利用者がほぼ同時に出口を通過する場合に、それらを弁別することができなくなる可能性がある(複数の利用者と複数の書籍がそのブロックに同時に存在した場合など)。また、例えば、利用者が距離範囲223を通過する直前に、その手前の距離範囲224に対応するブロックの領域を通過した時点で貸出処理が行われ、借り出された書籍についているRFIDの応答をオフにさせることができないまま、距離範囲223のブロックに入ってしまう可能性もある。
【0045】
このような問題を防ぐには次のようにすればよい。まず、認識されたRFIDのID番号をバッファに入れる。
【0046】
RFIDが通過するブロックがリーダ・ライタに近い距離範囲のものであるほど、そのRFIDからリーダ・ライタから受け取るID番号の数(すなわち受信できた応答波の数)が多くなる。図3における経路225をみれば分かるように、通常の場合、利用者が出口110aを通過する時点が最も内側のブロックを通過する時であり、その時に、その利用者のRFIDから検出できるID番号の数が最大となる(勿論、利用者が希望の距離範囲を通過後、斜め歩きをするなどした場合はこの限りではないが、そのようなことはまれである)。
【0047】
ここで、バッファ内の同一RFIDについての受信ID番号の列を、そのRFIDに関する貸出処理が済むまで消えないようにすると、バッファには当該RFIDに関するその通過経路での最大数のID番号列が蓄積されることになる。貸出処理は、(1)利用者のRFIDが認識されてから一定期間の後するか、(2)利用者のRFIDが認識されなくなったとき直ぐにするか、の2通りの場合が考えられる。
【0048】
本実施形態の貸出処理は、図5に示した実施形態1の処理手順を少し修正すれば実現できる。すなわち、ステップ301、302の部分で応答波があったらただちにステップ303に移るかわりに、(1)最初の利用者の応答波があってからある一定期間後、または(2)利用者の応答が無くなった時点でステップ303に移るようにする。ステップ303に移るまでの間に、新たなID番号を受信するごとに、それをバッファに入れていけばよい。
【0049】
上記(2)の場合、利用者のRFIDが認識されなくなったときを検知するには、各質問波の送信ごとに、その時に受信したID番号群を、前回受信分のID番号群と比較すればよい。この比較で利用者のID番号の減少を検知したときが上記(2)のタイミングである。
【0050】
この実施形態によれば、利用者がリーダ・ライタの通信領域を通過する際に、貸出処理が二重に行われるのを防ぐことが出来る。
【0051】
[実施形態3]
この実施形態は、本発明に係る並列識別システムを利用した改札システムに関するものである。
【0052】
図6は、本実施形態のシステム構成を模式的に示す図である。この図は改札口を示しており、改札口のゲートの一方端にリーダ・ライタのアンテナ401が設置されている。このアンテナ401は、実施形態1と同様指向性のあるものであり、送受信方向が改札ゲートの他方端に向くように配設されている。アンテナ401は、リーダ・ライタのコントローラ400の制御に従って質問波を送信し、利用者が携帯するRFID403から応答波を受信する。改札口は、仕切り405により、人一人が通れる幅の複数のレーンに分割されており、各レーンには、不正な入・出場を阻止するための扉406が設けられている。
【0053】
RFID403は、実施形態1で用いたのと同様の、通信距離の異なる複数のアンテナを有するものであり、各アンテナごとに固有のID番号が付与されている。RFID403は、例えば定期券機能などを含む多目的カードとして実現される。したがって、RFID403には、各アンテナのID番号の他に、定期券の有効区間や、乗車駅名など、改札処理に必要な各種情報が記憶され、これらの情報も応答波によって運ばれる。これら各種情報は、RFIDの複数のアンテナのうち、最も通信距離の大きいアンテナから送信するようにすることが好適である。
【0054】
コントローラ400は、RFIDからの応答波を復調して、ID番号や各種情報を抽出して管理コンピュータ402に送る。管理コンピュータ402は、受け取った情報を処理し、実施形態1と同様の手法で、検出した各RFIDがそれぞれどのレーンを通過しようとしているかを並列に識別する。同時に、管理コンピュータ402は、応答波から抽出した定期乗車区間などの情報から、各RFIDの持ち主の入・出場が正当なものであるか否かを判断し、不正である場合は扉406を操作して改札口の通過を阻止するなどの自動改札処理を行う。
【0055】
本システムがサポートする自動改札処理は、RFIDの持つチケット機能の種類に応じて数種類ある。
【0056】
オレンジカードのようなプリペイドカード機能を持つRFIDの場合、管理コンピュータ402は、応答波から、そのRFIDが改札口から入場しようとするのを検知すると、現在の駅(すなわち乗車駅)を表すコードを、リーダ・ライタからそのRFIDに書き込む。一方、そのRFIDを持つ利用者が改札口を出る際には、管理コンピュータ402は、RFIDの応答波から、その乗車駅とプリペイド残高の情報を受け取り、乗車駅と降車駅(現在の駅)から運賃を計算し、残高から運賃を差し引いて、新たな残高を求め、この新残高をリーダ・ライタを介してそのRFIDに書き込む。残高が運賃に満たない場合は、扉406を起動する等の処理を行う。
【0057】
定期券機能を持つRFIDの場合、RFIDには乗車区間と有効期限の情報が記憶されており、この情報が質問波に対する応答波としてリーダ・ライタに返される。入場の際には、管理コンピュータ402は、まず有効期限を確かめ、期限を過ぎていれば、扉406を操作してそのRFIDの持ち主を中に入れないように通行止めを行う。次に乗車区間を調べ、その区間内に現在の乗車駅が含まれているかをチェックする。含まれていない場合は入場できないように通行止めをする(含まれていない場合、オレンジカードとして入場でき、後で清算する方式も考えられている)。利用者が改札口から出ようとする際には、管理コンピュータ402は、自駅がその利用者のRFIDから受信した乗車区間内に含まれているかを調べる。含まれていなければ、利用者が乗り越しをしたことになるので、その場合は扉406を閉じるなどの処理を行う。RFIDがプリペイドカード機能も有している場合は、乗越運賃を計算して残高から差し引き、これをRFIDに書き込むなどの処理を行うようにすることもできる。
【0058】
なお、改札システムの場合、実施形態1の図書貸出管理の場合よりも利用者の通過頻度が高いので、一人一人の通過時の処理には高速を要する。必要であれば、読まれた各RFIDのデータを並列処理することによってデータの書込みやその他のコマンドの遅れを防ぐことができる。通信媒体としてマイクロ波を用いれば、データの量と転送速度は充分なレベルまでに高められる。
【0059】
2001年に開始されるJRの改札方式(TRAMET)では、同時に改札口を通過する人数分だけのリーダ・ライタが必要である。これに対し、本実施形態では、一台のリーダ・ライタで複数の人間の改札処理が並列的に行える。リーダ・ライタはRFIDに対して一桁または二桁上のコストがかかるので、本方式により、より良いコストパーフォーマンスが得られる。
【0060】
なお、以上の例では、改札口の各レーンに仕切り405を設けたが、このような仕切りは必須のものではない。また、以上の例では、同時に検知した各RFIDがどのレーン(実施形態1の距離範囲に相当)を通っているかを認識し、その認識結果に基づいて不正な入・出場の場合には対応する扉406を操作した。ただし、このような管理が要らない状況であれば、RFIDについての距離認識は必ずしも必要でない。
【0061】
[実施形態4]
音楽コンサートなどの入口や航空機への搭乗口でのチケットのチェックは、一般に二つの事を調べている。一つはチケットを持っているかどうか、もう一つはそのチケットが今日の今の時間に有効なものかどうかである。一般的には、そうでない場合の率は比較的低く、その入口に多大な職員の数を割り当てるのはコスト的に効率的でない。そこで、本実施形態では、本発明に係る並列識別システムを用いて、このようなチケットの確認処理を効率化するシステムを提案する。
【0062】
図7は、このような入口チェックシステムの概略構成を説明するための図である。この例は、利用者が2列に並んで通る入口に対して適用したシステム構成例である。
【0063】
本実施形態のシステムでは、利用者が持つチケットにRFID機能を持たせる。このチケットは、実施形態1のRFID同様、通信距離が異なり、各々一意的なID番号が割り当てられた複数のアンテナを内蔵する。リーダ・ライタ側では、実施形態1の場合と同様、実質的に同時に受信した応答波群から抽出したID番号の組合せにより、チケットを持つ利用者がリーダ・ライタからみてどの距離範囲にいるかを識別できる。この例では、2列に並んで入場する入口への適用例なので、それら2列のどちらに並んでいるかが識別できればよい。したがって、チケットには、2つのアンテナを設ければよい。
【0064】
このシステムでは、入口510の脇にリーダ・ライタのアンテナ501を設置する。このアンテナ501は、送受信に指向性を持つものであり、その送受信方向は入口510の他端側を向いている。アンテナ501は、コントローラ500の制御の下、質問波を送信し、それに対するチケット(RFID)からの応答波を受信する。利用者は、前述のRFID機能を持つチケット504を携帯する。ここで、本実施形態では、人が2列のいずれにいるかを識別できればよいので、比較的通信距離の短いRFIDシステムで用が足りる。近傍型で十分であり、RFID(チケット)に電池を内蔵させる必要もない。チケットには薄型のループアンテナと、コンサート情報(日時、席番号)や航空チケット情報(フライト番号、日時、席番号など)などのアプリケーション情報が書込まれた記憶回路が内蔵又は貼り付けられる。もちろん、チケットが持つ2つのアンテナに対応して、各々一意的なID番号が記憶されており、各アンテナはリーダ・ライタからの質問波に対して、各々のID番号と、上記のアプリケーション情報とを含んだ応答波を返す。
【0065】
リーダ・ライタのコントローラ500は管理コンピュータ502に接続されており、RFIDの応答波から情報を抽出し、それを管理コンピュータ502に送る。管理コンピュータ502は、チケット情報をデータ・ベース化した記憶装置503に繋がれている。また、管理コンピュータ502は、入口510の少し奥に設けられた電光掲示板506に接続されている。
【0066】
コントローラ500の制御の下、リーダ・ライタのアンテナ501から一定間隔で質問波が送信される。RFID(チケット)504を持った客が、入口510から中に入ろうとしてそのアンテナ501の送受信範囲を通過すると、RFID504がその質問波を受信してその内蔵情報を含んだ応答波を返す。この応答波を受け取ったコントローラ500は、その情報を抽出して管理コンピュータ502に送る。管理コンピュータ502は、受け取った情報を記憶装置503のデータベースと照らし合わせ、正当なチケットと判定された場合は、チケット内の情報(席番号など)に基き、その利用客の進路などを電光掲示板506などに表示する。正当なチケットでないと判定されれば、電光掲示板506の表示などで、係員にその旨を報せたり、あるいはその客に係員の指示を仰ぐように促したりする(例えば電光掲示板506に「左列の方は係までお知らせください」と表示するなど)。
【0067】
本システムでは、2列の人をそれぞれ区別しつつ並列的にチケットの有効無効を判別できるので、その判別結果に従って各列ごとに個別にその後の処置をとることができる。
【0068】
さて、このシステムにおいて、チケットをもたないものが通過することを考慮するならば、入口510の各列の上部に赤外線検知器507を設け、人の通過を検知することが好適である。この赤外線検知器507は、人が監視対象の列を通過しようとしたのを検知すると、それを管理コンピュータ502に通知する。管理コンピュータ502は、赤外線検知器507で人を検知したのに、リーダ・ライタでその列のチケットの情報が検知できなかった場合は、チケットがないと判断して、電光掲示板なとで係員の指示を仰ぐように促す。
【0069】
本実施形態のシステムによれば、チケットのチェックを複数同時に自動的に行うことができ、チケットを確認する人員の削減が行える。
【0070】
[実施形態5]
以上の各実施形態は、人が入口、出口等の、いわばゲートを通過する際の検査に関するものであった。本発明に係る並列識別方式は、このような人に関する検査のみならず、ゲートを通過する物の検査にも当然適用可能である。このような適用分野には、例えば生産(組立)ラインや物流ラインなどが考えられる。
【0071】
例えばラインのベルトコンベイヤを複数並列に設け、チェックポイントにリーダ・ライタを設置する。リーダ・ライタのアンテナには、実施形態1の場合と同様指向性を持たせ、その送受信方向がそれら並列のコンベイヤ群の搬送方向と交わるようにする。コンベイヤで搬送される機械類には、実施形態1と同様の複数のアンテナを備えたRFIDを取り付けておく。リーダ・ライタ側では、同時に受信した各RFIDの各アンテナからの応答波の組合せから、実施形態1の場合と同様の方法で、各コンベイヤ上の機械類を並列的に識別することができる。ライン管理のコンピュータは、この並列識別結果にしたがって、各コンベイヤ上の機械類に対する個別的な処理を指示することができる。
【0072】
また、物流ライン等でも、同様の方式で、複数のラインを並列して流れる物品を同時並列的に識別し、その識別結果に基づき各ラインの物品ごとに個別に仕分け等の処理を行うことができる。
【0073】
このようなコンベイヤラインシステムでは、識別対象の物が通るラインが決まっているので、人間を識別する上記各実施形態の場合と比較して、個々の物の存在するラインの識別は容易である。
【0074】
[実施形態6]
この実施形態は、請求項12〜14に関わる。ここでは、本発明に係る並列識別の仕組みを適用した書類管理のシステムについて説明する。
【0075】
以下では、書類は予め幅数cm程度のファイルボックスを用いて分類整理されているものとする。本実施形態のシステムは、例えば書棚から、所望のファイルボックスを容易に見つけ出せるようなガイダンス機能を提供する。
【0076】
図8に、本実施形態のシステム構成例を示す。この構成において、個々のファイルボックス605には、実施形態1等に示したものと同様の、通信距離の異なる複数のアンテナを備えたRFID606が装着されている。すなわち、RFID606には、複数のアンテナと、各アンテナに接続された複数のメモリ回路を備えている。このRFID606は、ファイルボックス605の側面に装着されると、リーダ・ライタからの電波を受けやすく、通信が容易になる。
【0077】
各ファイルボックス605は一定の幅をもっており、これらが複数並べて書棚604に配列される。書棚604の側面には、リーダ・ライタのアンテナ601が設置されており、このアンテナ601は、送受信に関して指向性のあるものであり、その指向方向は、書棚604の幅方向、すなわちファイルボックス605群が配列される方向である。アンテナ601の送信出力は、書棚604全体をカバーする程度であり、書棚604を複数設ける場合は、各書棚のアンテナ601からの質問波(及びそれに対するRFIDからの応答波)が他の書棚のアンテナの受信に影響を及ぼさないように送信出力を決める。アンテナ601は、コントローラ600の制御にしたがって質問波を送信し、これに対する書棚604内のファイルボックス605のRFID606の各アンテナからの応答波を受信する。コントローラ600は、アンテナ601から受け取った応答波を解析してその搬送情報を抽出し、管理コンピュータ602に送る。管理コンピュータ602は、管理対象の書類やファイルボックスについての管理情報が登録された記憶装置603に接続されており、必要に応じて記憶装置603にアクセスする。
【0078】
RFID606の各アンテナに対応するメモリ回路には、各アンテナの一意なID番号が記憶される。ID番号は、例えば実施形態1に例示した方式にしたがって付与すれば、各応答波がどのRFIDに対応するものかが判別しやすい。ファイルボックス605の管理のための情報(例えばボックス全体のタイトルや個々の内容書類の文書名、キーワードなど)は、RFID606の最も通信距離の長いアンテナに対応するメモリ回路に記憶するようにしておけば、ファイルボックス605が書棚604上にある限り、リーダ・ライタでその管理情報を取得することができる。
【0079】
コントローラ600は、アンテナ601から質問波を発信させ、これに対する各RFID606の各アンテナからの応答波を受信し、そこからID番号や管理情報を抽出する。1送受信シーケンスで得られたRFIDの各アンテナのID番号の情報は、管理情報とともに管理コンピュータ602に送られる。管理コンピュータ602は、実施形態1と同様、受け取ったアンテナID番号群を同一RFIDごとに整理し、各RFIDごとに幾つの(あるいは、いずれの)アンテナのID番号が受信できたかに基づき、各RFIDが、書棚604上で、リーダ・ライタのアンテナ601からみてどの距離範囲にあるかを判別する。そして、この判別結果に基づき、各ファイルボックス605が書棚604のどの領域にあるかを示すマップ情報を生成・記憶する。利用者が管理コンピュータ602に対して書類の検索指示を入力すると、管理コンピュータ602はそのマップ情報を参照して、その検索指示に係る書類が書棚604上のどの領域にあるかを求め、その所在領域の情報を例えば画面表示する。
【0080】
このように、本実施形態では、リーダ・ライタから質問波を発し、これに対する応答波群を解析することにより、書棚604上の各ファイルボックスの配置関係を特定することができる。
【0081】
質問波の送信は、管理コンピュータ602に対し、利用者からファイルボックスや書類の所在位置のガイダンス要求(あるいは検索要求)が入力されたときに行うようにしてもよい。この場合の処理手順は図9に示すようになる。
【0082】
まず、管理コンピュータ602は、ユーザからの要求入力を待つ(ステップ701)。要求入力があれば、管理コンピュータ602からコントローラ600に対して読取指示が発行され、これに応じてコントローラ600はアンテナ601に質問波を発信させる(ステップ702)。そして、コントローラ600は、この質問波に対する各RFIDの各アンテナからの応答波を受信し、それらを復調してID番号や管理情報を抽出し、管理コンピュータ602に送る(ステップ703)。管理コンピュータ602は、受け取ったID番号の情報を解析することにより、各RFID(すなわちそれに対応するファイルボックス)が書棚604のどの距離範囲に並べられているかを求め、書棚604上のファイルボックスの配列マップを生成する(ステップ704)。そして、管理コンピュータ602は、その配列マップの情報を画面表示する(ステップ705)。画面表示では、各ファイルボックスごとに、そのタイトル(名称)などを含んだアイコンを、書棚604上での当該ボックスの存在位置に表示するなどすれば、利用者にとってわかりやすい。そして、管理コンピュータ602は、更に、利用者から指示された検索条件に該当するファイルボックス乃至書類を検索し、それが配列マップ上のどのファイルボックスに該当するかを求め(ステップ706)、配列マップの画面表示上で、その該当ファイルボックスを、ハイライト表示など、他と区別した形態で表示する。利用者は、この表示により、書棚604上での所望のファイルボックス又は書類の所在位置を知ることができ、素早く所望の書類を入手できる。
【0083】
なお、このようなファイルボックス配列マップの画面表示に加え、あるいはこの画面表示の代わりに、書棚604の各範囲ごとに、オン・オフで該当・非該当を示すことができるランプやその他のフラグ表示器607を設け、検索結果に該当するフラグ表示器607を管理コンピュータ602からの指示でオンすることにすると、ファイルボックスの所在位置を利用者にとってよりわかりやすく提示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1のシステムの概略構成を説明するための図である。
【図2】 実施形態で用いられるRFIDの概略構成を示す図である。
【図3】 RFIDに内蔵される通信距離の異なる複数のアンテナによって規定される、出口ゲートの複数の距離範囲を示す図である。
【図4】 応答波情報に基づくRFIDの存在距離範囲の識別の仕方の一例を説明するための図である。
【図5】 実施形態1のシステムの処理手順の一例を示す図である。
【図6】 実施形態3のシステムの概略構成を示す図である。
【図7】 実施形態4のシステムの概略構成を示す図である。
【図8】 実施形態6のシステムの概略構成を示す図である。
【図9】 実施形態6のシステムの処理手順の一例を示す図である。
【符号の説明】
100 アンテナ(リーダ・ライタ)、101 コントローラ(リーダ・ライタ)、102 管理コンピュータ、104,106 RFID、110 図書館、110a 出口、210 RFID、211a〜211d アンテナ、212a〜212d ICチップ。
Claims (15)
- 識別対象に付随し、各々が一意的な識別情報を有する通信距離の異なる2以上のアンテナを備え、質問波を受信するとそれら各アンテナから各々の識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して送受信を行う指向性アンテナを有し、この指向性アンテナから質問波を発し、この質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDの各アンテナから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの各アンテナの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段で1つのRFIDが備える2以上のアンテナのうちいくつのアンテナに対応する識別信号が読み取られたかに基づき、当該RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、各アンテナの通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
を有する並列識別システム。 - 識別対象に付随し、各々が一意的な識別情報を有する通信距離の異なる2以上のアンテナを備え、質問波を受信するとそれら各アンテナから各々の識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して送受信を行う指向性アンテナを有し、この指向性アンテナから質問波を発し、この質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDの各アンテナから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの各アンテナの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段で読み取った各RFIDの各アンテナの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、各アンテナの通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
を有し、前記通信距離の相違によって規定される各距離範囲は、前記識別対象のサイズに応じて定められることを特徴とする並列識別システム。 - 識別対象に付随し、各々が一意的な識別情報を有する通信距離の異なる2以上のアンテナを備え、質問波を受信するとそれら各アンテナから各々の識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して送受信を行う指向性アンテナを有し、この指向性アンテナから質問波を発し、この質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDの各アンテナから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの各アンテナの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段で読み取った各RFIDの各アンテナの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、各アンテナの通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
前記配列方向に沿って、前記識別対象が隣り合う前記距離範囲を跨いで存在することを規制するよう前記各距離範囲を仕切る仕切手段と、
を有することを特徴とする並列識別システム。 - 識別対象に付随し、各々が一意的な識別情報を有する通信距離の異なる2以上のアンテナを備え、質問波を受信するとそれら各アンテナから各々の識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して送受信を行う指向性アンテナを有し、この指向性アンテナから質問波を発し、この質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDの各アンテナから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの各アンテナの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段で読み取った各RFIDの各アンテナの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、各アンテナの通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
を有し、
前記識別対象が通過するゲートに対して適用され、前記存在範囲識別手段により、前記 ゲートを実質的に同時に通過した1以上の前記各識別対象が、それぞれ前記複数の距離範囲のいずれを通過したかを識別する並列識別システム。 - 識別対象に付随し、質問波を受信すると一意的な識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して、通信距離を所定段階にわたって変えながら順次質問波を送信し、これら通信距離の異なる各質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段にて前記通信距離の異なる各質問波ごとに読み取った各RFIDの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、前記各質問波の通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
を有し、前記通信距離の相違によって規定される各距離範囲は、前記識別対象のサイズに応じて定められることを特徴とする並列識別システム。 - 識別対象に付随し、質問波を受信すると一意的な識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して、通信距離を所定段階にわたって変えながら順次質問波を送信し、これら通信距離の異なる各質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段にて前記通信距離の異なる各質問波ごとに読み取った各RFIDの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、前記各質問波の通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
前記配列方向に沿って、前記識別対象が隣り合う前記距離範囲を跨いで存在することを規制するよう前記各距離範囲を仕切る仕切手段と、
を有することを特徴とする並列識別システム。 - 識別対象に付随し、質問波を受信すると一意的な識別情報を含む応答波を発するRFIDと、
複数の識別対象が並び得る配列方向に対して、通信距離を所定段階にわたって変えながら順次質問波を送信し、これら通信距離の異なる各質問波に対する前記配列方向上に存在する各識別対象のRFIDから応答波を受信し、これら応答波からそれら各RFIDの識別情報を取得する読取手段と、
前記読取手段にて前記通信距離の異なる各質問波ごとに読み取った各RFIDの識別情報に基づき、それら各RFIDを有する識別対象が、前記配列方向上の、前記各質問波の通信距離の相違によって規定される複数の距離範囲のうちのいずれに存在するかを識別する存在範囲識別手段と、
を有し、前記識別対象が通過するゲートに対して適用され、前記存在範囲識別手段により、前記ゲートを実質的に同時に通過した1以上の前記各識別対象が、それぞれ前記複数の距離範囲のいずれを通過したかを識別する並列識別システム。 - 前記識別対象が前記ゲートを通過しようとするのを検出する手段を有し、この手段で前記ゲートを通過しようとする識別対象を検出したときにのみ前記読取手段を動作させることを特徴とする請求項4又は7に記載の並列識別システム。
- 利用者へ貸し出される対象物が保管される保管区域の出口ゲートに対して適用される請求項1〜8のいずれか1項に記載の並列識別システムであって、
前記RFIDとして、利用者に携帯される利用者RFIDと、利用者への貸出に供される対象物に取り付けられる対象物RFIDとが含まれ、
前記存在範囲識別手段の識別結果に基づき、利用者と対象物が実質的に同時に、前記出口ゲートの同一距離範囲を通過したことを認識した場合に、その対象物がその利用者によって借り出されたと判断して貸出処理を行う貸出管理手段、
を更に有することを特徴とする並列識別システム。 - 前記貸出管理手段は、同じ利用者と対象物の組が前記ゲートを通過する際に、前記読取手段に最も近い距離範囲を通過した時点の読み取り情報に基づき貸出処理を行うことを特徴とする請求項9記載の並列識別システム。
- 管理区域の出入口ゲートに対して適用される請求項1〜8のいずれか1項に記載の並列識別システムであって、
前記ゲートを通過する前記識別対象のRFIDから前記読取手段で読み取った情報に基づき、その識別対象がゲートを通過することを許可するか否かを判定する手段と、
この手段にてその識別対象のゲート通過を許可できないと判定された場合、前記存在範囲識別手段の識別結果に基づきその識別対象が存在する距離範囲を特定し、その特定した距離範囲の情報を利用してその識別対象のゲート通過を阻止するための処理を行う手段、
を更に有する並列識別システム。 - 管理区域の出入口ゲートに対して適用される請求項1〜8のいずれか1項に記載の並列識別システムであって、
前記ゲートを通過しようとする物を検知する手段と、
この手段でゲートを通過しようとする物を検知したにもかかわらず前記読取手段でRFIDを検知できなかったときに、その物が前記ゲートを通過することを阻止するための処理を行う手段と、
を有する並列識別システム。 - 複数の前記識別対象が前記配列方向に配列して保管される保管手段と、
前記存在範囲識別手段の識別結果に基づき、前記保管手段に保管されている前記各識別対象が、前記保管手段内のどの場所にあるかを管理する保管場所管理手段と、
を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の並列識別システム。 - 前記保管場所管理手段は、利用者からの検索命令を受け取り、この検索命令に該当する前記識別対象の前記保管手段内での存在場所を求めて表示する表示手段を有することを特徴とする請求項13記載の並列識別システム。
- 前記表示手段は、前記保管手段に前記配列方向に沿って設けられた複数のフラグ手段のうち、検索された前記識別対象の存在場所に該当するフラグ手段をオンすることにより、その識別対象の存在場所を表示することを特徴とする請求項14記載の並列識別システム。
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