JP4617005B2 - 等速ジョイント用の樹脂製ブーツ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、等速ジョイント用の樹脂製ブーツに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に等速ジョイント用の樹脂製ブーツは、蛇腹部の一端に等速ジョイントのジョイント軸に装着される小径取付部を設けるとともに、蛇腹部の他端に等速ジョイントの外輪に装着される大径取付部を設けた構成になっており、小径取付部及び大径取付部のそれぞれには環状のバンド装着溝が形成されている。
図6に示したように、等速ジョイントの外輪5に装着した大径取付部51は、バンド装着溝52に装着したバンド6によって外輪5に対して締め付け固定されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、図6のようにバンド6で大径取付部51を外輪5に対して締め付け固定するときに、バンドが矢印Aで示したように大径取付部51から抜け出てしまう不都合が生じることがあった。
このような不都合が生じる原因は、次のように考えられる。すなわち、大径取付部51の内側寄り(即ち、蛇腹部12寄り)の位置に作用するバンド6の締め付け圧P1が大径取付部51の外側寄りの位置に作用するバンド6の締め付け圧P2より所定値以上大きくなると、バンド6を締め付けていく間にバンド6が矢印Bのように傾き、その結果、矢印Aのように抜け出してしまうものと考えられる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決する、等速ジョイント用の樹脂製ブーツを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した問題を解決するために、本発明は、大径取付部に形成された環状のバンド装着溝の底面が、バンド装着溝の軸線方向中央部より外側にあってバンドに接触するようになっている第1部分と、前記軸線方向中央部より内側にあってバンドに接触するようになっている第2部分とを有し、大径取付部を等速ジョイントの外輪に装着したときに前記第1部分の最大径部分が前記第2部分の径より大きくなるように、前記最大径部分における大径取付部の肉厚が前記第2部分における大径取付部の肉厚より大きくされていることを特徴とする等速ジョイント用の樹脂製ブーツを提供する。
【0005】
【発明の作用および効果】
本発明の樹脂製ブーツにおいては、等速ジョイントの外輪に装着した大径取付部をバンド装着溝に装着したバンドで締め付けるときに、最大締め付け圧が前記第1部分のうちの所定部分である最大径部分のところで得られ、その最大締め付け圧が前記第2部分に作用する締め付け圧よりも大きくなる。したがって、図6に矢印Bで示したようにバンドが傾くことがなく、同図に矢印Aで示したようにバンドが抜け出ることがない。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施形態の等速ジョイント用樹脂製ブーツを示している。このブーツは、蛇腹部12の一端に等速ジョイントのジョイント軸(図示されていない)に装着される小径取付部7を設けるとともに、蛇腹部12の他端に等速ジョイントの外輪に装着される大径取付部1を設けた構成になっている。シール性を確保するために、小径取付部7の内径は相手部材であるジョイント軸の外径より小さく、また、大径取付部1の内径は相手部材である外輪の外径より小さく設定されている。小径取付部7及び大径取付部1のそれぞれには環状のバンド装着溝8,2が形成されており、それら小径および大径取付部7,1の外端には径方向外方へ向けてバンドストッパー9,3が突設されている。また、小径および大径取付部7,1の軸線方向のほぼ中央位置に径方向内方へ突出する突起10,4が形成されている。これらの突起10,4は、小径および大径取付部7,1をそれぞれ相手部材であるジョイント軸および外輪に装着したときに、相手部材との線接触による高接触圧部分を作ってシール性を向上させるとともに、小径および大径取付部7,1を相手部材に対して位置決めする機能を果たすものである。
【0007】
図2(a)に示したように、大径取付部1のバンド装着溝2の底面は、バンド装着溝2の軸線方向中央部C付近に形成された環状の中央溝部2cと、中央溝部2cの外側位置にある第1部分2aと、中央溝部2cの内側位置(即ち蛇腹部12側の位置)にある第2部分2bとを有する。上記第1部分2aは、バンド装着溝2の軸線方向中央部Cより外側にあってバンドに接触するようになっている部分であり、また、上記第2部分2bは、軸線方向中央部Cより内側にあってバンドに接触するようになっている部分である。
【0008】
上記第1部分2aの、突起4よりも外側位置における大径取付部1の肉厚T1は、上記第2部分2bの、突起4よりも内側位置における大径取付部1の肉厚T2より所定の小さな寸法tだけ大きくされている。
したがって、大径取付部1を図2(b)のように等速ジョイントの外輪5に装着したときには、第1部分2aの最大径部分2a'およびそれより外側に位置する第1部分2aの径は前記第2部分2bの径より大きくなる。
図2(b)のように外輪5に装着された大径取付部1のバンド装着溝2に、図2(c)のようにバンド6を装着して締め付けると、第1部分2aの最大径部分2a'およびそれより外側の部分に作用する締め付け圧P2は、第2部分2bに作用する締め付け圧P1より大きくなる。したがって、バンド6は矢印Dで示したように傾斜しようとするため、バンド6が図6に矢印Aで示したように抜け出ることはない。
【0009】
上記したように、第1実施形態は、大径取付部1を外輪5に装着したときに、第1部分2aの最大径部分2a'およびそれより外側の部分のすべての径が第2部分2bの径より大きくなる。
しかしながら、本発明においては、大径取付部1をバンド6で締め付けたときに図2(c)に矢印Dで示したようにバンド6を傾斜させようとする力が作用すればよいのであるから、最大径部分2a'より外側の部分の径がすべて第2部分2bの径より大きくなることは、必ずしも必要ではない。
【0010】
図3は、本発明の第2実施形態の樹脂製ブーツにおける大径取付部11を示している。この大径取付部11のバンド装着溝12の底面は、第1実施形態と同様の中央溝部12cおよび第2部分12bとを有する。
しかしながら、バンド装着溝12の底面の第1部分12aは、軸線方向外側、即ち図3の右側へ向けて徐々に拡径するように傾斜している。また、第1部分12aの内側に位置する大径取付部11の内周面12dは、突起14の外端の位置から大径取付部11の外端の位置まで同一径の周面になっている。したがって、大径取付部11の肉厚は、突起14の外端の位置から第1部分12aの外端位置まで徐々に増加している。
この第2実施形態においても、既述の第1実施形態と同様に、大径取付部11を外輪に装着したときに、第1部分12aの最大径部分は第2部分12bの径より大きくなる。
【0011】
図4は、本発明の第3実施形態の樹脂製ブーツにおける大径取付部21を示している。この第3実施形態においては、バンド装着溝22の底面の第1部分22aが、その軸線方向内端位置から軸線方向外端位置まで同一径になっている。また、第1部分22aの内側に位置する大径取付部21の内周面22dは、突起24の外端(図4の右端)の位置から大径取付部21の外端の位置まで徐々に縮径されている。したがって、大径取付部21の肉厚は、突起24の外端の位置から第1部分22aの外端位置まで徐々に増加している。
第3実施形態の上記した点以外の構成は既述の第2実施形態のそれと同様であり、大径取付部21を外輪に装着したときには、第1部分22aの最大径部分は第2部分22bの径より大きくなる。
【0012】
図5は、本発明の第4実施形態の樹脂製ブーツにおける大径取付部31を示している。この第4実施形態においては、第1部分32aが、その軸線方向内端位置から軸線方向外端位置まで同一径になっている。また、第1部分32aの内側に位置する大径取付部31の内周面32dは、突起34の外端(図5の右端)の位置から大径取付部31の外端の位置まで同一径の部分32d‘と、半径方向内方へ突出する突起状部分32d“とを有する。突起状部分32d“は、突起34の外端の位置から大径取付部31の外端の位置まで徐々に縮径されており、内周面32dの円周方向の複数個所に設けられていている。
第4実施形態の上記した点以外の構成は既述の第2および第3実施形態のそれと同様であり、大径取付部31を外輪に装着したときには、第1部分32aの最大径部分は第2部分32bの径より大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の等速ジョイント用樹脂製ブーツを示す軸線方向断面図である。
【図2】上記第1実施形態の樹脂製ブーツの大径取付部を拡大して示す図であり、(a)は大径取付部を等速ジョイントの外輪に装着していない状態を示す図、(b)は大径取付部を外輪に装着した状態を示す図、(c)はバンドを締め付けた状態を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態の樹脂製ブーツの大径取付部を示す、図2(a)と同様の図である。
【図4】本発明の第3実施形態の樹脂製ブーツの大径取付部を示す、図2(a)と同様の図である。
【図5】本発明の第3実施形態の樹脂製ブーツの大径取付部を示す、図2(a)と同様の図である。
【図6】従来の樹脂製ブーツの大径取付部を外輪に装着してバンドで締め付けた状態を示す図である。
【符号の説明】
1,11,21,31 大径取付部
2,12,22,32 バンド装着溝
2a,12a,22a,32a 第1部分
2b,12b,22b,32b 第2部分
5 外輪
6 バンド
Claims (1)
- 大径取付部に形成された環状のバンド装着溝の底面が、バンド装着溝の軸線方向中央部より外側にあってバンドに接触するようになっている第1部分と、前記軸線方向中央部より内側にあってバンドに接触するようになっている第2部分とを有し、大径取付部を等速ジョイントの外輪に装着したときに前記第1部分の最大径部分が前記第2部分の径より大きくなるように、前記最大径部分における大径取付部の肉厚が前記第2部分における大径取付部の肉厚より大きくされていることを特徴とする等速ジョイント用の樹脂製ブーツ。
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JPH11132327A (ja) * | 1997-10-30 | 1999-05-21 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ベローズ |
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- 2001-01-31 JP JP2001023298A patent/JP4617005B2/ja not_active Expired - Fee Related
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