JP4616033B2 - スパークプラグ用電極チップ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に使用するスパークプラグの放電部に配置される電極チップに関し、特に、スパーク時の火花消耗性、酸化性高温雰囲気における揮発減耗に優れたスパークプラグ用電極チップに関する。
内燃機関用スパークプラグは、低環境負荷の時流から、より長寿命、より高燃焼効率の為にリーンバーン化が進むなど、更に過酷な環境に長時間耐えることが出来るように高性能化が望まれている。これらの解決策として、電極チップの材質は、ニッケル又はニッケル合金から白金又は白金合金へ、さらにイリジウム又はイリジウム合金の電極材へと変更することで高性能化へ対応してきた。
スパークプラグの高性能化を実現するために電極チップは、酸化性高温雰囲気における揮発減耗(以下、「高温揮発減耗」という)の抑制に優れること、放電時の衝撃に耐えうる強度を有すること又高温揮発減耗に耐え形状安定性が良好なことなどが求められ、電極チップを高融点材料で形成する或いは合金化や酸化物分散等による強化を行なうことでこれらの要求に応えてきた。
一方、燃焼効率を向上させるために、電極チップの細径化による着火性向上が必要とされており、現在、市販されているスパークプラグの電極チップにおいては、直径φ0.4mmまで細径化されていることが確認されている。
その中で、最近では、燃焼効率の向上と長寿命化を同時に兼ね備えさせるために、スパークプラグ用電極チップの材料としては、高融点且つ高温強度に優れているイリジウム又はイリジウム合金が使用されている。しかし、イリジウムは白金に比較して高温揮発減耗しやすいという特徴がある。たとえイリジウムを合金化によって高温揮発減耗の改善をしたとしても、製品寿命が十分ではない。
そのため、高温揮発減耗を抑制する手段として、スパークプラグ用電極の電極チップの芯材となるイリジウム又はイリジウム合金の表面にロジウム等の耐酸化性金属膜を形成することにより、高温揮発減耗を抑制する技術の開示がある(例えば特許文献1又は2を参照。)。
特許文献1では、スパークプラグ用電極の電極チップについて、イリジウム又はイリジウム合金からなる芯材の表面にロジウム、白金、パラジウム、クロムの1種類以上を含有した耐酸化性金属膜をメッキ処理方法等により被覆した後、熱処理を加えることにより、イリジウム又はイリジウム合金の芯材と耐酸化性金属膜の間に拡散層を設ける或いは耐酸化性金属膜を全て拡散層とする。これによって、イリジウム又はイリジウム合金の高融点性を十分に発揮しつつ電極消耗を抑制し、スパークプラグの長寿命化を図ることが開示されている。
特許文献2では、金属製の化合物製造用るつぼや半導体製造用るつぼ、更には高温測定用の熱電対や抵抗線等の素材としてイリジウムを基材に用いた工業構造物材料について、イリジウム金属基材の表面にロジウム金属を被覆処理する。イリジウム金属基材にロジウム金属を薄膜状にコーティングした後、不活性ガス雰囲気及び真空雰囲気においてロジウムの融点以下の温度で加熱拡散させる。これによって、高温条件下で長時間熱処理を行っても酸化揮発の抑制がなされ、高機能維持を図ることができることが開示されている。
また、放電部による電極の蒸発損耗を抑制する手段として、傾斜機能材料技術を用いることにより、放電部の蒸発損耗を抑制し、電極基部との接合部での亀裂や剥離等の発生を防止する技術が開示されている(例えば特許文献3を参照。)。
特許文献3では、アーク放電用電極の基部側に高熱伝導性の特性を持つ汎用金属材料と表面側に高融点金属材料とを濃度傾斜させながら積層することにより、蒸発損耗の抑制及び熱応力による亀裂や剥離等の破損を抑制する技術が開示されている。
特開平8−339880号公報 特開平11−217683号公報 特開平6−170749号公報
一般に、イリジウムは高融点かつ高温強度に優れるが、高温揮発減耗しやすいという特徴が有る。一方ロジウムはイリジウムに比べると融点が低くかつ高温強度で劣るものの、殆ど高温揮発減耗しないという特徴がある。またロジウムは最近イリジウムに比べて高価である。ロジウムをイリジウム芯材に被覆することで、芯材で強度を保ちつつロジウムで高温揮発減耗を抑えるという高性能化を両立させることが出来れば望ましい。
しかしながら、ロジウム被覆層はイリジウムより軟らかいことから応力や火花衝撃によりすぐに亀裂や剥離が起こり十分にその効果を発揮出来ない。その為、被覆層を傾斜材料化することで合金強化による高強度化が図られ、また応力剥離も防ぐことが出来る。
そこで、特許文献1又は2においては、イリジウム芯材にロジウム、白金、パラジウム、クロムの1種類以上含有した薄膜をコーティング後、加熱処理を加えることにより相互拡散された拡散層を形成するとされている。
しかし、界面の濃度差が大きいと拡散速度が速く、また、拡散速度は結晶粒内拡散より粒界拡散の方が速く、コーティングした薄膜の膜成長方向においても拡散元素の濃度勾配にバラツキが生じる。濃度勾配のバラツキにより熱拡散処理時にコーティングした薄膜が応力を受けることで、亀裂や剥離の原因となる。
また、特許文献1又は2に記載された技術のように、傾斜材層を形成する過程において熱拡散による手法を用いると、熱拡散処理中の応力に起因する亀裂や剥離は免れない。さらに拡散と揮発減耗が進む。このとき、結晶粒界から優先的にイリジウムが表面へ析出し、その部分がさらに揮発減耗することで粒界が大きく広がり、やがてピンホールとなる。これは亀裂や剥離の原因となる。
また、熱拡散処理を行なう被覆層が湿式めっきで形成されれば、膜中の有機不純物が加熱により蒸発し、その部分は空孔、若しくは膜表面に達する様な穴が出来る。拡散速度差によるカーケンダルボイド発生の懸念もある。さらに薄膜をコーティングした時点でピンホール等の欠陥がある場合も、その部分は直接高温酸化性雰囲気に接する為、直接芯材から揮発減耗が生じることとなる。また、熱処理によって結晶成長が起こり、表面粗さが増加する。すなわち、表面積が増加して揮発量の増加が生じてしまう。さらに芯材と被覆層の拡散速度差に起因するカーケンダルボイドの発生によって界面は空孔化し機械強度が低下する場合がある。そのため、高温揮発減耗や火花減耗の抑制が不十分となり、形状安定性が低下してしまう。
また、特許文献3においては、放電を発生させ、その発生熱又は発光等を利用する放電用電極の裏側を水冷等の方法で冷却する放電電極において、放電先端部側に高融点金属材料を主成分とする材料とし、その基部側に高熱伝導性金属を主成分とする材料で構成すると共に、その中間部を両材料の傾斜特性を有する傾斜機能材料として構成することで、電極の熱伝導が良好になり、電極表面の冷却効率を上げて蒸発損耗の抑制及び異材料間接合部への応力の集中による亀裂や剥離等の破損を防ぐものである。すなわち、熱伝導の向上と、それに伴う大きな熱応力を緩和することを目的として傾斜機能材料化したものである。このように特許文献3に記載の技術は、電極の裏側から能動的に冷却されることを前提に、良熱伝導体を基材に用い、高い冷却効率を確保して表面の温度上昇を極力抑えることと、さらに表面に高融点金属を傾斜機能材として形成することによって揮発減耗を抑えることを目的とするが、スパークプラグ電極としては適用できない。その理由は次の通りである。内燃機関用のスパークプラグ電極は水冷されておらず、また放電による熱だけでなく、燃焼による高温にも耐えねばならず、その上、短周期の燃焼と火花によるヒートサイクルと衝撃が繰り返され、通常のアーク放電電極よりも遥かに熱的及び機械的負荷の大きい状況で使用される。また、要求される寿命も遥かに長いものである。また、スパークプラグ電極の冷却、特に中心電極は基材側からよりも、表層部からの冷却によるヒートサイクルとなる。その為、基材の熱伝導性を向上させても高温揮発減耗を防ぐ効果は期待出来ない。よって、スパークプラグ用電極チップに、特許文献3の材料を用いても、基材側からの能動的冷却によって積極的に表面温度を下げることはできず、高温揮発減耗を抑えることが出来ないので耐久性は全くもって不十分である、また、基材の高温における機械強度もまた不十分である。
そこで本発明の目的は、傾斜機能材層を形成する工程で発生する上記諸問題を解決したスパークプラグ用電極チップを提供することである。すなわち熱拡散法によって形成した傾斜機能材層よりも緻密で欠陥の少ない傾斜機能材層を形成することで、高温揮発減耗を大幅に抑制し、また、コーティングした薄膜と基材との熱膨張率差に起因する亀裂や剥離を抑制し、更に、電極チップの高温強度向上により火花減耗に対する耐久性を向上させる。これによって電極チップの長寿命化を図る。また、耐久性向上により更なる細径化を可能とし、貴金属使用量を抑えてより安価とする。
本発明者は、気相法によって傾斜機能材からなる保護被膜を直接成膜することにより、熱拡散法で問題となった諸問題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係るスパークプラグ用電極チップは、イリジウム又はイリジウム合金からなる芯材の表面に、イリジウムとロジウムを主成分とする合金からなる保護被膜が被覆されたスパークプラグ用電極チップにおいて、前記保護被膜は、気相法によって形成されてなり、前記保護被膜の組成は、前記芯材の表面上においてはイリジウムのみ又はイリジウムを主成分とし、膜成長方向に沿ってロジウム含有量が連続的及び/又は段階的に増加すると共にイリジウム含有量が連続的及び/又は段階的に減少し、且つ、前記保護被膜の最表面においてはロジウムを75〜100質量%含有する組成であり、かつ、前記保護被膜のうち前記芯材の表面上でのロジウム含有量と前記芯材のロジウム含有量との差が、30質量%以下であることを特徴とする。前記保護被膜のうち前記芯材の表面上でのロジウム含有量と前記芯材のロジウム含有量との差を30質量%以下とすることで、芯材表面と保護被膜の下面との相性が良好となり、芯材から保護被膜が応力により剥離するおそれが低減する。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップでは、前記保護被膜の膜厚が1〜50μmであることが好ましい。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップでは、前記保護被膜は、膜成長方向を基準として、ロジウム50質量%以上含有する領域を50%以上有することが好ましい。高温揮発減耗をより抑制することができる。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップでは、前記保護被膜は、添加元素として高温強度に寄与する元素を含有する場合が包含される。高温強度を向上させ、イリジウム及びイリジウム合金芯材を細径化しても形状安定性が確保できる。
本発明に係るスパークプラグ用電極チップでは、前記高温強度に寄与する元素は、白金、パラジウム、ルテニウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、レニウムの群からなる少なくともいずれか1種の元素であり、前記保護被膜は該元素を5質量%以下含有することが好ましい。
本発明は、保護被膜を少なくとも熱拡散処理によらないで傾斜機能材とすることで、拡散によるカーケンダルボイドの発生や粒界拡散によるイリジウムの高温揮発減耗の発生や保護被膜の剥離を抑えられるので、プラグの長寿命化を図ることができる。また、イリジウム及びイリジウム合金芯材を細径化しても形状安定性があるので、着火性安定による燃焼効率の向上及び安価化を図ることが可能である。
以下、本発明について詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
図1に本実施形態に係る電極チップを搭載するスパークプラグの放電部の一形態を示す部分拡大概略図を示す。このスパークプラグでは、接地電極3と中心電極4とが火花放電ギャップ6を有するように対向している。中心電極4の側部には絶縁体7が設けられている。中心電極4はスパークプラグの鋼芯8と導通している。中心電極4の先端部5は、テーパ状に縮径されるとともにその先端面が平坦に構成され、ここに円板状の中心電極側の電極チップ1が先端面に配置されている。電極チップと先端面とは、接合面外縁部に沿ってレーザー溶接により固着されている。
一方、接地電極3の先端には、円板状の接地電極側の電極チップ2が配置されている。接地電極側の電極チップ2は、接地電極3の先端面に重ね合わされて、この状態で挟み付けて加圧しつつ、通電発熱する。これにより、接地電極側の電極チップ2と接地電極3の先端との間で発熱し、接地電極側の電極チップ2が電極母材に食い込みつつ、溶接される。
図1に示したスパークプラグにおいて、中心電極4及び接地電極3のいずれにも本実施形態に係る電極チップを配置したが、中心電極4のみ或いは接地電極3のみにチップを設けても良い。
図2は本実施形態に係る電極チップ1,2の構造を示すための斜視透視図である。電極チップ1と電極チップ2は、同等であるため電極チップ1について説明する。電極チップ1は、イリジウム又はイリジウム合金からなる芯材10の表面全体に、イリジウムとロジウムを主成分とする合金からなる保護被膜11が被覆された構造を有する。芯材10は円柱形状でも、或いは不図示の球形状でも良い。球形状とする場合には、下側の半球部分を中心電極若しくは接地電極に埋没させる。円柱形状とする場合には、放電部に面する表面を平坦面にすることが好ましい。芯材の外表面全体を保護被膜で被覆することで、芯材が高温にさらされたとしても揮発等の熱劣化を抑止することができる。
電極チップ1は、芯材となるイリジウム又はイリジウム合金材を所望のチップ寸法にカットし、成膜装置等に配置後、チップ芯材を回転、あるいは攪拌等を行いながら気相法によって、電極チップの表面に少なくともロジウムとイリジウムを含む合金を連続的又は/及び段階的に濃度勾配を設けて傾斜機能材からなる保護被膜を被覆することにより、作製することができる。
チップの芯材は、イリジウム金属若しくはイリジウム合金から形成する。例えば、イリジウム合金は、添加量30質量%以下が使用される一つの目安である。この理由は、合金強化により添加量が多いと加工が困難となること、添加量が多すぎると融点が下がること、白金、ロジウムがイリジウムより最近は高価であり芯材への添加量は価格的に制限されるためであり、この兼ね合いとしてこの様な組成の合金を用いる。Ir−10質量%Pt、Ir−20質量%Pt、Ir−30質量%Pt、Ir−10質量%Rh、Ir−20質量%Rh、Ir−30質量%Rh。また、芯材の形状は、例えば直径が0.3〜0.8mmで長さ(高さ)が0.5〜0.8mm程度の大きさの球状、円柱状又はリベット状のものが使用されるが、細径化することで着火性が向上する。
保護被膜11は、イリジウムとロジウムを主成分とする合金により形成し、膜成長方向にイリジウムとロジウムの濃度勾配を設けて傾斜機能材とする。保護被膜11の組成は、具体的には、芯材10の表面上においてはイリジウムのみ又はイリジウムを主成分とし、膜成長方向に沿ってロジウム含有量が連続的及び/又は段階的に増加すると共にイリジウム含有量が連続的及び/又は段階的に減少し、且つ、保護被膜11の最表面においてはロジウムを75〜100質量%含有する組成とする。
ロジウムは、イリジウムの高温揮発減耗の抑制に大きく寄与する材料である。図3にイリジウム−ロジウム合金において、ロジウムの含有量による高温揮発減耗の関係を示した。図3に示すように、ロジウムの含有量による高温揮発減耗の関係を調べると、ロジウムの含有量を増加させていくことによりイリジウムの高温揮発減耗を抑制し、特にロジウムを50質量%以上含有させると、高温揮発減耗の量はより微小となる。その為、保護被膜の表面のイリジウム−ロジウム合金の組成は、ロジウムを75〜100質量%含有させることが好ましく、より好ましくはロジウムを83〜100質量%、さらに好ましくは90〜100質量%含有させる。ロジウムを高濃度にすることで高温揮発減耗の抑制能力は向上するが、ロジウムは希少価値が高い為、費用対効果を考慮して、ロジウムの最表面における濃度は75質量%を下限として濃度を下げても良い。本発明では、組成はエネルギー分散型蛍光X線スペクトロメーターを用いて測定した値とした。
また、保護被膜11は、膜成長方向を基準として、ロジウム50質量%以上含有する領域が多いほどイリジウムの高温揮発減耗を抑制することができるため、例えばその領域を50%以上有するように濃度勾配を設けて成膜されることが好ましい。保護被膜の表面のイリジウム−ロジウム合金の組成をロジウムが75〜100質量%含有される組成とすることで、その領域を多くすることができる。
ここで保護被膜11の膜厚は1〜50μm、好ましくは5〜40μm、より好ましくは10〜30μmとする。保護被膜11の膜厚が1μm未満であると、ピンホールが発生しやすく、そこからイリジウムの揮発や拡散が容易であることにより、高温揮発減耗の効果が低くなる場合がある。また、保護被膜11の膜厚が50μmより大きいと、応力による亀裂や剥離の発生が生じる場合があり、また厚みを確保したときの費用対効果が低い。
また、保護被膜11のうち芯材10の表面上でのロジウム含有量と芯材10のロジウム含有量との差は、30質量%以下とする。保護被膜11と芯材10との接合面での不整合性が緩和され、応力による剥離が低減される。
本実施形態に係る電極チップ1は、上述した通り、気相法により保護被膜を形成する。気相法による成膜としては、ロジウムとイリジウムとの濃度比率や膜厚が調整できる方法であれば適用することができ、各種PVD法、CVD法等が挙げられる。ロジウムとイリジウムとの濃度比率を調整するため、数回に分けて保護被膜を形成しても良い。
PVD法としては、例えば抵抗加熱蒸着又は電子ビーム加熱蒸着等の真空蒸着法、DCスパッタリング、高周波スパッタリング、ECRスパッタリング又はイオンビームスパッタリング等の各種スパッタリング法、高周波イオンプレーティング、活性化蒸着又はアークイオンプレーティング等の各種イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、レーザアブレーション法、イオン化クラスタビーム蒸着法、並びにイオンビーム蒸着法などがある。
CVD法としては、例えばMOCVD、PECVD、LPCVD、常圧CVD、CCVDなどがある。
図4に熱拡散処理により相互拡散させたときの電極チップの表面付近の縦断面概略図を示した。従来のように熱による相互拡散を行なうと、界面の濃度差が大きい為拡散速度が速く、熱拡散処理時に応力による亀裂や剥離が生じやすい。また、拡散速度は結晶粒12内の拡散より粒界拡散の方が速いことから、濃度勾配はなだらかな傾斜組成とはならず、粒界13やピンホール14等からイリジウムが早い速度で拡散し、イリジウムが保護被膜11の最表面に表出しやすい。そして表出したイリジウムは高温揮発減耗が進みやすい。また、熱処理により結晶成長が起こるため、表面の粗さが多い部分17が増加、即ち表面積が増加するので揮発量が増加する。また、保護被膜11が湿式めっきで形成されれば、膜中の有機不純物が加熱により蒸発し、その部分は空孔16、若しくは膜表面に達する様な穴が出来る。さらに芯材10の構成元素と保護被膜11の構成元素との拡散速度差に起因してカーケンダルボイド15が発生する場合がある。その場合、界面は空孔化し、機械強度が低下する。また、拡散速度が早い為、カーケンダルボイド15が発生するまでの時間も短くなる。このような理由により、相互拡散によって形成した保護被膜では高温揮発減耗を抑制する効果が減衰されてしまい、その形状安定性も十分とは言えない。図5に熱処理により相互拡散させた場合の断面の電子顕微鏡画像を示す。保護被膜の内部と芯材の表面付近にボイドが観察される。
図6に本実施形態に係る電極チップの表面付近の縦断面概略図を示した。本発明に係る電極チップでは、図6に示すように、PVD等の気相法による成膜技術を用いて、芯材10に緻密且つ膜成長方向に濃度ムラのない傾斜機能材からなる保護被膜11を形成することにより、膜質を改善し、濃度ムラの抑制による性能バラツキと拡散速度の遅延による表面積増加をそれぞれ抑制し、カーケンダルボイドの発生確率を低減する。図7に本実施形態に係る電極チップの断面の電子顕微鏡画像を示す。保護被膜の内部と芯材の表面付近にボイドは観察されない。
イリジウム又はイリジウム合金からなる芯材の表面に、Rh‐Ir合金を傾斜機能材とした保護被膜を気相法により被覆する理由は、ヒートサイクルによる表面層の剥離や割れを発生しにくくし、また、ロジウムとイリジウムの拡散速度を遅延させることができるからであり、その結果、イリジウムの表面析出が抑制されるため火花減耗、高温揮発減耗を抑制することができ、スパークプラグの寿命を向上させることができる。
また、本実施形態ではPVD等の気相法により、熱拡散処理させること無く傾斜機能材とした保護被膜を被覆することで、緻密かつ膜表面方向に濃度ムラの無い保護被膜を形成でき、十分な性能を発揮するが、更に加熱成膜や後加熱処理を行い、膜の更なる緻密化や密着強化を図っても良い。その場合は、従来技術より低温度あるいは短時間処理で十分であり、上記拡散による問題を抑制しつつ更なる緻密化、密着強化が可能である。例えば、200℃〜600℃で加熱成膜を行なう。あるいは、芯材と保護被膜との密着性や接合力を強化して保護被膜の剥離を防止する為に、真空中または不活性ガス中で400〜1000℃で10〜120分間加熱することによってアニーリング処理を行なえば良い。
更に合金強度を強化したチップが必要な場合は、被覆するRh‐Ir合金に支障がない範囲において、第3元素以降の元素の追加が有効であり、特に、必要な高温強度に寄与する材料としては、白金、パラジウム、ルテニウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、レニウムの群からなる少なくともいずれか1種を添加することが望ましく、その添加量は、5質量%以下とする。第3元素以降を添加することにより、高温強度が向上すると共に、ピンニング効果により、ロジウムとイリジウムの双方の拡散速度が遅延され、イリジウムが表面に析出されるまでの時間が遅くなり、高温揮発減耗を抑制できる。第3元素の添加量が5質量%より多いと、高温強度は向上するが、ロジウムの高温揮発減耗の抑制効果が著しく低下してしまう。これらの添加物は、合金強化とピンニングによる、イリジウムとロジウムの相互拡散の防止が主目的であるから、濃度勾配は設けても良いし、設けなくとも良い。
本実施形態に係るスパークプラグ用電極チップは、イリジウム又はイリジウム合金からなる芯材の表面に、Rh‐Ir合金を膜成長方向に傾斜機能材とした保護被膜を有すること、更に第3元素以降を添加すること及び濃度勾配、膜厚等の条件を満たすことにより、イリジウム及びイリジウム合金からなる芯材の火花消耗、高温揮発減耗を抑制でき、内燃機関用スパークプラグの更なる長寿命化を図ることが可能となる。さらに燃焼効率の向上のために細径化しても形状安定性が得られる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明は、これらの記載に限定して解釈されない。
(実施例1)
φ50.8mm×5mmtのイリジウムとロジウムの各スパッタリングターゲット(フルヤ金属製)、及びφ0.5mm×0.8mmhのイリジウム芯材を用意した。イリジウム芯材と各スパッタリングターゲットをスパッタリング装置に設置し、イリジウム芯材を回転させながら、その表面上にイリジウム及びロジウムをコスパッタして、保護被膜を成膜した。その際、イリジウムとロジウムの成膜レートを出力により制御して、イリジウムとロジウムの濃度勾配が、芯材の表面上においてはイリジウムのみ、膜成長方向に沿ってロジウム含有量が連続的に増加すると共にイリジウム含有量が連続的に減少し、保護被膜の最表面においてはロジウムを100質量%となるように傾斜機能を持たせた。保護被膜の厚さは10μmとした。得られた電極チップについて、1200℃、50時間、大気雰囲気にて高温揮発減耗テストを行った。なお、高温揮発減耗量の算出方法は、試験前のサンプル重量と試験後のサンプル重量を測定し、減耗量を算出後、試験前のサンプル重量に対する算出した減耗量を百分率で示した。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(実施例2)
φ50.8mm×5mmtのフルヤ金属製Rh‐Ir合金スパッタリングターゲットを用意した。このターゲットの組成は、ロジウムがそれぞれ20質量%(ターゲットA)、40質量%(ターゲットB)、60質量%(ターゲットC)、80質量%(ターゲットD)の4種類とした。同時に、φ0.5×0.8mmhのイリジウム90質量%−ロジウム10質量%の組成の芯材を用意した。ターゲットとイリジウム合金芯材をスパッタリング装置に設置して、イリジウム合金芯材を回転させながら、まずターゲットAをスパッタリングし、次にターゲットBをスパッタリングし、次にターゲットCをスパッタリングし、次にターゲットDをスパッタリングすることで、イリジウム合金芯材の表面にイリジウム80質量%−ロジウム20質量%、イリジウム60質量%−ロジウム40質量%、イリジウム40質量%−ロジウム60質量%、イリジウム20質量%−ロジウム80質量%の組成で段階的にステップ状の濃度勾配を持たせた保護被膜を積層した。保護被膜の厚さは10μmとした。このとき各濃度の層の厚さは各々2.5μmである。実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行った。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(実施例3)
φ50.8mm×5mmtのイリジウムとロジウムと白金の各スパッタリングターゲット(全てフルヤ金属製)を用意し、及びφ0.5mm×0.8mmhのイリジウム芯材を用意した。その後、各スパッタリングターゲット及びイリジウム芯材をスパッタリング装置に設置して、イリジウム芯材を回転させながら、その表面にイリジウム、ロジウム及び白金をコスパッタして、保護被膜を成膜した。その際、イリジウムとロジウムの成膜レートを出力により制御して、イリジウムとロジウムの濃度勾配が、芯材の表面上においてはイリジウム100:ロジウム0の比率とし、膜成長方向に沿ってロジウム含有量が連続的に増加すると共にイリジウム含有量が連続的に減少し、保護被膜の最表面においてはイリジウム0:ロジウム100の比率となるように傾斜機能を持たせた。ここで、白金の含有量は膜成長方向に一定となる様に、出力一定として白金が5質量%となる様にした。すなわち、保護被膜の芯材の表面上における組成は、イリジウム95質量%−ロジウム0質量%−白金5質量%であり、保護被膜の最表面の組成は、イリジウム0質量%−ロジウム95質量%−白金5質量%である。保護被膜の内部は、白金5質量%を一定として、イリジウムとロジウムが傾斜組成となっている。保護被膜の厚さは10μmとした。得られた電極チップについて、実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行った。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(実施例4)
保護被膜の厚さを50μmとした以外は、実施例1と同様に電極チップを作製し、実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行なった。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(実施例5)
保護被膜の厚さを1μmとした以外は、実施例1と同様に電極チップを作製し、実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行なった。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(比較例1)
φ50.8mm×5mmtのロジウムスパッタリングターゲット及びφ0.5mm×0.8mmhのイリジウム芯材を用意した。ロジウムスパッタリングターゲットとイリジウム芯材をスパッタリング装置に設置して、イリジウム芯材を回転させながら、その表面上にロジウム薄膜を膜厚が10μmとなるように成膜した。その後、1200℃で1時間、熱処理を行い、ロジウム薄膜とイリジウム芯材とを相互拡散させて、ロジウム−イリジウム拡散層を設けた電極チップを作製した。この電極チップを実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行なった。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(比較例2)
保護被膜の最表面のロジウム濃度が70質量%である以外は、実施例1と同様に電極用チップを作製した。すなわち、保護被膜の芯材の表面上における組成は、イリジウム100質量%−ロジウム0質量%であり、保護被膜の最表面の組成は、イリジウム30質量%−ロジウム70質量%である。保護被膜の内部は、イリジウムとロジウムが傾斜組成となっている。この電極チップを実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行った。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(参考例1)
保護被膜の厚さを60μmとした以外は、実施例1と同様に電極チップを作製し、実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行なった。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(参考例2)
保護被膜中の白金の含有量を、芯材側から表層側にかけて、7質量%一定で含有するように成膜したこと以外は、実施例3と同様に電極チップを作製した。すなわち、保護被膜の芯材の表面上における組成は、イリジウム93質量%−ロジウム0質量%−白金7質量%であり、保護被膜の最表面の組成は、イリジウム0質量%−ロジウム93質量%−白金7質量%である。保護被膜の内部は、白金7質量%を一定として、イリジウムとロジウムが傾斜組成となっている。実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行った。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
(参考例3)
保護被膜の膜厚を0.5μmとした以外は、実施例1と同様に電極用チップを作製し、実施例1と同様に高温揮発減耗テストを行った。高温揮発減耗テストの結果を表1に示す。
保護被膜の表面の組成は、実施例1、4及び5ではロジウム100質量%、実施例2ではロジウム80質量%−イリジウム20質量%、実施例3ではロジウム95質量%−白金5質量%であり、いずれもロジウム質量%を75%以上としたため、減耗率は低かった。実施例3では、減耗率が4.4%と他の実施例と比較して大きいが、その分高温強度が向上されていた。いずれの実施例も耐高温揮発減耗性に大幅に優れ、長期間にわたって初期重量が維持されることがわかる。
ここで、高温強度を確認するため、1400℃大気中にてイリジウム、ロジウム又はイリジウムーロジウム合金の各サンプルについて、引っ張り強度試験を行った。合金組成と引張強度の結果を表2に示した。イリジウムに比べてロジウムの強度が低いことがわかる。合金化することによりロジウム単体に比べ強化されていることがわかる。第3元素である白金の添加で更に強化されていることがわかる。
一方、比較例1では、前記の様にRh/Ir界面の濃度差が大きいことによって、実施例1よりも応力が大きくなり、界面の亀裂や剥離が進んでいる。また、被膜の結晶成長により粒界から揮発している為、高温揮発減耗量が多くなっている。比較例2では、保護被膜の最表面のロジウム濃度が70質量%であり、これによって保護被膜は、膜成長方向を基準として、ロジウム50質量%以上含有する領域を多くとることができず、結果として、高温揮発減耗を充分に抑制できなかった。
参考例1は、保護被膜が60μmとしたために、本実施例で行なった成膜条件では、保護被膜の一部が応力による割れ、剥離が起こり、高温揮発減耗を充分に抑制できなかった。低温熱処理を行なうなど応力緩和をさせる必要性があることが示唆された。参考例3は保護被膜が0.5μmと薄い場合であるが、実施例5で示したように本実施例で行なった成膜条件では、保護被膜の膜厚は1μm以上とすることが好ましいことが示された。以上から、保護被膜の膜厚は1〜50μmの範囲にすることが好ましい。また、参考例2は、高温強度に寄与する元素を7質量%添加した場合であるが、高温強度は向上するが、ロジウムの高温揮発減耗の抑制効果が低下してしまため、実施例3で示したように高温強度に寄与する元素は5質量%以下とすることが良いことがわかった。
本実施形態に係る電極チップを搭載するスパークプラグの放電部の一形態を示す部分拡大概略図を示す。 本実施形態に係る電極チップの構造を示すための斜視透視図である。 イリジウム−ロジウム合金において、ロジウムの含有量による高温揮発減耗の関係を示す。 熱拡散処理により相互拡散させたときの電極チップの縦断面概略図を示す。 熱処理により相互拡散させた場合の断面の電子顕微鏡画像を示す。 本実施形態に係る電極チップの表面付近の縦断面概略図を示す。 本実施形態に係る電極チップの断面の電子顕微鏡画像を示す。
符号の説明
1 中心電極側の電極チップ
2 接地電極側の電極チップ
3 接地電極
4 中心電極
5 先端部
6 火花放電ギャップ
7 絶縁体
8 鋼芯
10 芯材
11 保護被膜
12 結晶粒
13 粒界
14 ピンホール
15 カーケンダルボイド
16 空孔
17 表面の粗さが多い部分

Claims (5)

  1. イリジウム又はイリジウム合金からなる芯材の表面に、イリジウムとロジウムを主成分とする合金からなる保護被膜が被覆されたスパークプラグ用電極チップにおいて、
    前記保護被膜は、気相法によって形成されてなり、
    前記保護被膜の組成は、前記芯材の表面上においてはイリジウムのみ又はイリジウムを主成分とし、膜成長方向に沿ってロジウム含有量が連続的及び/又は段階的に増加すると共にイリジウム含有量が連続的及び/又は段階的に減少し、且つ、前記保護被膜の最表面においてはロジウムを75〜100質量%含有する組成であり、かつ、前記保護被膜のうち前記芯材の表面上でのロジウム含有量と前記芯材のロジウム含有量との差が、30質量%以下であることを特徴とするスパークプラグ用電極チップ。
  2. 前記保護被膜の膜厚が1〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ用電極チップ。
  3. 前記保護被膜は、膜成長方向を基準として、ロジウム50質量%以上含有する領域を50%以上有することを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ用電極チップ。
  4. 前記保護被膜は、添加元素として高温強度に寄与する元素を含有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のスパークプラグ用電極チップ。
  5. 前記高温強度に寄与する元素は、白金、パラジウム、ルテニウム、イットリウム、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、レニウムの群からなる少なくともいずれか1種の元素であり、前記保護被膜は該元素を5質量%以下含有することを特徴とする請求項に記載のスパークプラグ用電極チップ。
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