JP4615022B2 - 単結晶試料の極性判定方法及び装置 - Google Patents

単結晶試料の極性判定方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、X線回折法を用いて単結晶試料の極性を判定する方法及び装置に関する。
GaAsなどの3−5族半導体結晶では,その結晶構造において極性(結晶の向き)が存在する。図5はGaAs結晶の代表的な結晶格子面を示す斜視図である。GaAsの結晶構造は立方晶であり,図5における上面を(100)面とすると,単純立方晶と考えた場合における(111)面に等価な8個の結晶格子面(図5においてクロスハッチングで示した面,これらをGa{111}面と表す)は,Ga原子だけが並ぶ面(Ga面)か,As面だけが並ぶ面(As面)となる。そして,その結晶格子面に垂直な方向(極性の軸)に,Ga面とAs面が3対1の間隔で交互に現れる。Ga面からそれに最も近いAs面を見る方向と,As面からそれに最も近いGa面を見る方向とは互いに逆向きとなり,その向きによって物理的・化学的性質が異なるとされている。このような結晶の向きの違いを極性と呼ぶ。Ga{111}面に属する8個の結晶格子面のうち,(111),(1−1−1),(−11−1)及び(−1−11)の4個の等価な結晶格子面はGa面であり,これを「オモテ面」と定義する。一方,(−1−1−1),(11−1),(1−11)及び(−111)の4個の結晶格子面はAs面であり,これを「ウラ面」と定義する。カッコの中の数値はミラー指数であり,マイナス符号はその後ろの数字に付くものとする。オモテ面が結晶の表面にあるときは,Ga原子が結晶表面に露出し,ウラ面が結晶の表面にあるときは,As原子が結晶表面に露出する。
上述の極性の違いは,通常のX線回折法による測定では区別できない。ところで,次の非特許文献1には,特殊なX線回折法を用いて極性を判定することが開示されている。
R. L. Barns,ほか2名,"X-ray Determination of Polarity Sense by Anomalous Scattering at an Absorption Edge", J. Appl. Cryst. (1970) 3, 27, p.27-32
この非特許文献1では,GaまたはAsのK吸収端の付近で,GaAs結晶の回折X線強度の波長依存性を測定している。吸収端よりも短波長側での回折X線強度を検討すると,オモテ面とウラ面ではX線回折強度が異なっており,その違いによって,GaAs結晶の極性を判定することができる。X線回折強度のX線波長依存性を測定するには,試料に照射するX線の波長を変える必要があるが,そのために,この非特許文献1では,重金属ターゲットのX線管から発生する連続波長部分と,単結晶分光装置とを組み合わせている。
上述の非特許文献1は,X線回折強度のX線波長依存性を測定するために単結晶分光装置を用いているので,かなり大掛かりなX線入射光学系を必要とする。しかも,特殊なX線入射光学系なので,極性判定以外の用途に切り換えることが難しいと考えられる。
この発明の目的は,簡単な構造のX線入射光学系を用いて,単結晶試料の回折X線強度の波長依存性を測定し,これにより,単結晶試料の極性を判定できるようにした極性判定方法及び装置を提供することにある。
本発明の極性判定方法は次の各段階を備えている。(ア)複数の元素から構成されていて極性を有する単結晶試料を準備する段階。(イ)前記複数の元素のいずれかの元素の吸収端の波長を挟んだ所定の波長範囲のX線を発生させることのできるX線源を準備する段階。(ウ)前記X線源から出射された発散性のX線ビームを放物面多層膜ミラーで反射させて,前記所定の波長範囲のX線を含む平行ビームを作る段階。(エ)前記平行ビームを入射X線として前記単結晶試料に照射して,前記単結晶試料からの回折X線の強度をX線検出器で検出する段階。(オ)前記入射X線に対する前記単結晶試料の表面がなす角度ωと,前記入射X線に対する前記回折X線のなす角度2θとを,1対2の角速度比で連動してスキャンすることにより,前記複数の元素のいずれかの元素の吸収端の波長を挟んだ波長範囲で,前記回折X線の強度の波長依存性を測定する段階。(カ)前記吸収端よりも長波長側での回折X線強度に対する,前記吸収端よりも短波長側での回折X線強度の比率を求めて,その比率の値に基づいて前記極性を判定する段階。
本発明を実施するに当たっては,極性を有しない標準試料を用いて,回折X線強度を規格化してもよい。すなわち,極性を有しない標準試料についても,極性を有する前記単結晶試料と同様に回折X線強度を求めて,前記単結晶試料の各波長での回折X線強度を,前記標準試料の同じ波長での回折X線強度で割り算することで,規格化した回折X線強度を求めて,この規格化した回折X線強度に基づいて,前記比率を求めることができる。
単結晶試料はウエハーの形状であってもよいし,基板上に成膜した単結晶膜であってもよい。
単結晶試料はGa,Zn,Ge及びAsのいずれかを含む化合物とすることができ,その場合,X線源のターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかとすることができる。そして,多層膜ミラーは,Ga,Zn,Ge及びAsのいずれかのK吸収端の付近の波長を反射できるように調整される。また、単結晶試料はTaを含む化合物とすることができ,その場合も,X線源のターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかとすることができる。そして,多層膜ミラーは,TaのL吸収端の付近の波長を反射できるように調整される。
また,本発明の単結晶試料の極性判定装置は次の構成を備えている。(ア)所定の材質のターゲットを有するX線管。(イ)前記X線管から出射されるX線を反射して平行ビームに変換する放物面の多層膜ミラー。(ウ)複数の元素から構成されていて極性を有する単結晶試料を保持する試料ホルダー。(エ)前記単結晶試料からの回折X線を検出するX線検出器。(オ)前記平行ビームに対する前記単結晶試料のなす角度ωと,前記平行ビームに対する前記X線検出器とのなす角度2θとを連動してスキャンする制御装置。(カ)前記平行ビームを入射X線として前記単結晶試料に照射して,前記単結晶試料からの回折X線の強度をX線検出器で検出する作業を実施し,前記角度ωと前記角度2θとを1対2の角速度比で連動してスキャンすることにより,前記複数の元素のいずれかの元素の吸収端の波長を挟んだ波長範囲で,前記回折X線の強度の波長依存性を測定する測定指令手段。(キ)前記吸収端よりも長波長側での回折X線強度に対する,前記吸収端よりも短波長側での回折X線強度の比率を求めて,その比率の値に基づいて前記極性を判定する判定手段。
本発明によれば,放物面多層膜ミラーを用いて平行ビームを作ってこれを入射X線としているので,適度の波長範囲を含む入射X線を得ることができて,比較的簡易な構成の入射光学系を用いて単結晶試料の極性判定が可能となる。そして,放物面多層膜ミラーを有する入射光学系は,特性X線を反射するように調整し直せば,極性判定以外の多様なX線分析(例えば,特性X線を用いた高分解能のX線回折測定)にも使えるので,極性判定のためのX線回折装置を,高分解能のX線分析装置として使うこともできる。また,極性を有しない標準試料を用いて回折X線強度を規格化すると,入射X線強度の波長依存性の影響を排除することができる。
本発明の極性判定方法を実施するためのX線回折装置の構成例を示す平面図である。 図1の装置でGaAs(333)面を測定するときの斜視図である。 図1の装置でGaAs(33−3)面を測定するときの斜視図である。 多層膜ミラーの姿勢を変化させて,取り出す波長領域を変更することを説明する説明図である。 GaAs結晶の代表的な結晶格子面を示す斜視図である。 オモテ面の測定結果とウラ面の測定結果を重ね合わせて示したものである。 オモテ面の測定結果だけを示したグラフである。 ウラ面の測定結果だけを示したグラフである。 極性判定比率の計算式である。 極性判定と高分解能のX線分析とを切り換えることのできるX線分析装置の構成を示す平面図である。 図4(A)の状態でX線を取り出したときの平行ビームのX線強度の波長依存性と,図4(B)の状態でX線を取り出したときの平行ビームのX線強度の波長依存性とを比較して示したグラフである。 極性判定の手順を示したフローチャートである。 極性判定の別の手順を示したフローチャートである。 極性判定をする試料の一例である。
符号の説明
10 回転対陰極
11 X線焦点
12 X線ビーム
14 多層膜ミラー
16 平行ビーム
18 試料
20 回折X線
22 X線検出器
24 φ軸
26 ω軸
28 χ軸
38 入射スリット
39 4結晶モノクロメータ
40 ゴニオメータ・ベース
42 2θ回転台
44 試料台
48 受光スリット
以下,図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。図1は,本発明の極性判定方法を実施するためのX線回折装置の構成例を示す平面図である。回転対陰極X線管の回転対陰極10のX線焦点11から出射された発散性のX線ビーム12は,放物面の人工多層膜ミラー14で平行ビーム16(入射X線)に変換されて,試料18に照射される。試料18で回折された回折X線20はX線検出器22で検出される。入射X線16に対する回折X線20のなす角度は2θである。
この装置の使用方法を説明する。試料として(001)面が試料表面に平行になっているGaAsの単結晶試料を考える。そして,使用するX線の波長として,GaのK吸収端の波長(0.11957nm)を想定する。まず,極性判定の対象となる結晶格子面のブラッグ角θの2倍の角度(2θ)のところに,X線検出器22をもってくる。例えば,GaAs単結晶の(333)面を測定対象の結晶格子面とすると,GaのK吸収端の波長(0.11957nm)でのブラッグ角θは33.3度である。そして,目的の結晶格子面(必ずしも試料表面に平行とは限らない)でX線が回折するように,試料18の姿勢を定める。ところで,ブラッグ角θは,X線の波長に応じて変化するので,X線の波長が変われば,回折X線20が検出されるX線検出器20の角度位置(すなわち,2θ)が異なるはずである。逆に言えば,もし入射X線が連続波長のX線であれば,2θが変化するようにX線検出器20を動かして,それと同時に,入射X線16に対する試料18の回転角度ωを,X線検出器20の2分の1の角速度で連動回転させれば(2θ/ωスキャン),回折X線強度の波長依存性を測定することができる。
放物面の人工多層膜ミラー14は,発散性のX線ビーム12を平行ビーム16に変換することができて,かつ,この平行ビーム16は,ある程度の波長の広がりをもっている。平行性については,例えば,X線の発散角が0.05度以内である。また,波長の広がりは,極性判定に十分な程度の広がりである。例えば,Δλ/λ=20%程度の広がりをもっている。波長の広がりは,もっと小さくても(例えば,1%程度であっても),極性判定にとっては十分である。そして,単結晶試料自体に分光機能の役割を果たさせることで(すなわち,2θ/ωスキャンを実行することで),回折強度の波長依存性を測定できる。したがって,EXAFS装置で使うような大掛かりな単結晶分光装置を用いることなく,多層膜ミラー14を使うだけで,回折強度の波長依存性を測定することができる。
次に,GaAsウエハーを用いた測定例を説明する。図2はGaAsウエハーの{333}面のオモテ面,すなわち(333)面,を測定するときにおける,図1の装置の斜視図である。回転対陰極10のターゲット材質はAu(金)である。GaAsウエハー18は,3軸回転が可能な試料ホルダーに取り付けられている。3軸回転について説明すると,まず,ゴニオメータの回転中心線(鉛直方向に延びている)に一致するω軸26があり,このω軸26の周りにウエハー18(試料)をω回転させることができる。次に,ウエハー18の表面を通過して水平に延びるχ軸28の周りにウエハー18をχ回転させることができる。さらに,ウエハー18の表面の法線に垂直なφ軸24の周りにウエハー18をφ回転させることができる。ウエハー18はオリフラ30が真下にくる姿勢をとるものとし,ウエハーの表面にGaAsの(001)面が平行であるとする。このような条件のときに,χ軸28を(すなわち,ウエハー18を),入射X線12に平行な状態から,ω軸28の周りに,上から見て時計方向に,33.3度だけ回転し,さらに,ウエハー18をχ軸28の周りに,図2の右方向から見て時計回りに,53.7度だけ回転する。このような姿勢にすると,GaのK吸収端の波長(0.11957nm)を有するX線が,GaAs(333)面でX線回折して,その回折X線20がX線検出器22で検出される。ωが33.3度の付近において,2θ/ωスキャンをしてX線回折プロファイルを測定すると,GaAs(333)面による回折X線強度の波長依存性を測定することができる。このとき,上述の2θ/ωスキャンは,制御装置からの指令により,自動的に実行される。そして,制御装置に付属する測定指令手段により,GaのK吸収端の波長を挟んだ所定の波長範囲について,回折X線強度の波長依存性が自動的に測定される。
次に,ウラ面の測定について説明する。図2の状態から,ウエハー18をφ軸24の周りに,時計方向に,90度だけ回転すると,ウエハー18の姿勢は図3の状態になる。すなわち,オリフラ30がウエハー18の左側に来る。この状態で,図2のときと同様にX線回折測定を実施すると,GaAs(33−3)面による回折X線強度の波長依存性を測定することができる。
図6はオモテ面の測定結果とウラ面の測定結果を重ね合わせて示したものである。オモテ面の回折X線強度はI(GaAs,333)で表している。そして,I(GaAs,333)を,標準試料としてのSi(シリコン)の(333)面での同一波長での回折X線強度I(Si,333)で割り算して,回折強度を規格化している。このように規格化することで,入射X線強度の波長依存性の影響をなくしている。したがって,縦軸は,このような相対X線強度である。横軸はX線の波長である。図6のグラフは,0.115nmから0.125nmの波長範囲のデータを示している。この波長範囲は,Au−Lη特性X線の近傍の波長帯の連続波長部分に相当する。
図2及び図3の状態でX線回折測定を実施すると,2θの変化に対して,回折X線強度の変化が求まるが,2θを波長λに換算することで,図6のグラフを描くことができる。2θを波長λに換算するには,Ga(333)の格子面間隔の数値を用いて,ブラッグの式で計算する。ウラ面の回折X線強度I(GaAs,−3−3−3)についても同様である。なお,図3において実際に測定したのはGa(33−3)であるが,その測定結果はGa(−3−3−3)のデータとして表示している。Ga(33−3)とGa(−3−3−3)は,どちらもウラ面に属する,等価な結晶格子面である。
図6において,GaのK吸収端よりも波長の長い領域(エネルギーの小さい領域)では,オモテ面とウラ面とで,回折X線強度はほぼ同じである。これに対して,GaのK吸収端よりも波長の短い領域(エネルギーの大きい領域)では,オモテ面とウラ面とでは,回折X線強度がかなり異なる。この差異を利用して,オモテ面とウラ面を判定することができる。
図7は,オモテ面の測定結果だけを示したグラフである。GaのK吸収端(λ=0.11957nm)よりも短波長のλ1(=0.116nm)とλ2(=0.117nm)において,相対X線強度を求めると,それらは,それぞれ,I(GaAs,333,λ1)/I(Si,333,λ1)と,I(GaAs,333,λ2)/I(Si,333,λ2)になる。それらの値は,どちらも,約1.1である。同様にして,GaのK吸収端よりも長波長のλa(=0.121nm)とλb(=0.122nm)において,相対X線強度を求めると,それらは,それぞれ,I(GaAs,333,λa)/I(Si,333,λa)と,I(GaAs,333,λb)/I(Si,333,λb)と表すことができ,それらの値は,どちらも,約2.0である。
これらの数値をもとにして,オモテ面について,吸収端よりも長波長側の回折X線強度に対する,吸収端よりも短波長側の回折X線強度の比率(以下,極性判定比率という)を求めると,図9の(1)式のように,約0.55となる。
図8は,ウラ面の測定結果だけを示したグラフである。GaのK吸収端(λ=0.11957nm)よりも短波長のλ1(=0.116nm)とλ2(=0.117nm)で,相対X線強度を求めると,それらは,それぞれ,I(GaAs,−3−3−3,λ1)/I(Si,333,λ1)と,I(GaAs,−3−3−3,λ2)/I(Si,333,λ2)と表すことができる。それらの値は,どちらも,約1.7である。同様にして,GaのK吸収端よりも長波長のλa(=0.121nm)とλb(=0.122nm)で,相対X線強度を求めると,それらは,それぞれ,I(GaAs,−3−3−3,λa)/I(Si,333,λa)と,I(GaAs,−3−3−3,λb)/I(Si,333,λb)と表すことができて,それらの値は,どちらも,約2.0である。
これらの数値をもとにして,ウラ面について,極性判定比率を求めると,図9の(2)式のように,約0.85となる。
以上述べたように,オモテ面とウラ面について極性判定比率を求めたところ,約0.55と約0.85という,明確な違いが得られた。そこで,オモテ面かウラ面かが不明なGa{111}面について,その極性判定比率を測定することで,オモテ面かウラ面かを判定することができる。すなわち,極性判定比率が0.55付近になればオモテ面であり,0.85付近になればウラ面である。
図12は,極性判定の手順を示したフローチャートである。ステップS1で,極性のオモテとウラの存在位置が既知の試料(例えば,GaAs単結晶)を準備して,極性を判定したい結晶格子面(例えば,GaAsの{333}面)のオモテとウラの両方について,試料に含まれるひとつの元素(例えば,Ga)の吸収端(例えば,K吸収端)の波長の付近で,図1に示すように2θ/ωスキャンを実施して,回折X線強度の波長依存性を測定する。ステップS2では,標準試料(例えば,Si単結晶)の所定の結晶格子面(例えば,(333)面)について,同様の2θ/ωスキャンを実施して,回折X線強度の波長依存性を測定する。ステップS3では,ステップS1で求めた既知試料のオモテとウラの回折X線強度を,同一の波長における,ステップS2で求めた標準試料の回折X線強度で,割り算して,回折X線強度を規格化する。ステップS4では,その規格化した回折X線強度を用いて,吸収端の長波長側の強度に対する短波長側の強度の比率を計算して,これを,極性判定比率とする。そして,オモテとウラについて,それぞれ,極性判定比率を求める。ステップS5では,対象試料(すなわち,オモテとウラの位置が不明のGaAs単結晶)について,ステップS1と同様にしてX線回折測定を実施する。ステップS6では,ステップS3と同様に回折X線強度を規格化する。ステップS7では,規格化したあとの対象試料の回折X線強度を用いて,極性判定比率を計算する。ステップS8では,ステップS7で取得した極性判定比率と,ステップS4で取得したオモテとウラの極性判定比率とを比較して,対象試料の測定部分の極性がオモテなのか,ウラなのかを判定する。ステップ4及びステップ7における極性判定比率の取得作業,並びに,ステップ8における判定作業は,制御装置に付属する判定手段によって,自動的に実行される。
図13は極性判定の別の手順を示したフローチャートである。図12の手順では,オモテとウラの存在位置が既知の試料を用いて,あらかじめ,オモテの極性判定比率とウラの極性判定比率とを実測しているが,実測する代わりに理論値を用いることもできる。図13の手順において,ステップS9,S10,S11,S12は,図12の手順におけるステップS5,S2,S6,S7と同じである。そして,図13のステップS13では,結晶構造因子を計算している。ステップS14では吸収補正を計算している。結晶構造因子と吸収補正は,対象試料の目的の結晶格子面で回折するX線の強度を理論的に計算するために必要なものである。そして,ステップS15で極性判定比率の理論値を計算する。すなわち,極性を判定したい結晶格子面について,まず,オモテ面であると仮定して,所定の吸収端の長波長側でのどれかひとつのX線波長における理論的な回折X線強度を計算し,さらに,所定の吸収端の短波長長側でのどれかひとつのX線波長における理論的な回折X線強度を計算して,両者の比率を計算する。これにより,オモテ面についての理論的な極性判定比率が求まる。次に,ウラ面であると仮定した場合の理論的な極性判定比率も同様に計算する。次に,ステップS6で,ステップS12で取得した極性判定比率と,ステップS14で取得したオモテとウラの理論的な極性判定比率とを比較して,対象試料の測定部分がオモテなのか,ウラなのかを判定する。なお,この図13の手順では,理論的に求めた極性判定比率の信頼性が重要であるので,極性を有する少なくともひとつの試料について,理論的な極性判定比率と,実測した極性判定比率とが,極性判定に使えるほど十分に接近していることを確認する必要がある。
図14は極性判定をする試料の一例である。図14(A)はGaAs単結晶のウエハー18(試料)であり,ウエハー18の表面が(001)面に平行である。オリフラ30の方向には,図5に示す(111)面または(−1−1−1)面,すなわちオモテ面,が存在する。そして,そこからウエハー表面の法線の周りに時計方向に90度回転した方向にウラ面が,180度回転した方向にオモテ面が,270度回転した方向にウラ面が存在する。ところで,あらかじめオリフラ30の方向に{111}面が来るように作ったウエハーは,図14(A)のほかに,図14(B)のタイプも存在する。この図14(B)のウエハー18は,オリフラ30の方向に,図5に示す(11−1)面または(1−11)面,すなわちウラ面,が存在する。そして,そこからウエハー表面の法線の周りに時計方向に90度ずつ回転した方向に,順に,オモテ面,ウラ面,オモテ面が存在する。本発明の極性判定方法によれば,図2に示すウエハー姿勢で回折X線の波長依存性を測定して極性判定をすれば,そのGaAsウエハーが図4(A)のタイプなのか,図4(B)のタイプなのかを判別することができる。
図14に示す試料は単結晶ウエハー自体の極性を判定するものであるが,基板上に成膜した単結晶膜(例えば,エピタキシャル成長膜)を極性判定の対象とすることもできる。なお、基板上の薄膜を極性判定対象とする場合は、測定された回折データ(薄膜の回折データに基板の回折データが重なっていることがある)から基板の回折データを引き算してから、上述の極性判定をするのが好ましい。
次に,連続波長のX線を用いた極性判定と,特性X線を用いた高分解能のX線分析との切り換え作業について説明する。図1の装置構成において,入射X線12に対する多層膜ミラー14の姿勢をわずかに変更すると,平行ビーム16として,連続波長のX線を取り出せると状態と,特性X線を取り出せる状態とに切り換えることができる。そのようなことを可能にするためには,特性X線のすぐ近くに存在するような連続波長部分を極性判定に使うことが大切になる。上述の実施例では,GaAs{333}面のオモテとウラの極性判定をするために,Auのターゲットを使っているが,その理由は,Auターゲットによる特性X線の波長と,GaのK吸収端の波長とが,近くにあることにある。
図4は多層膜ミラーの姿勢を変化させて,取り出す波長領域を変更することを説明する説明図である。図4(A)において,多層膜ミラー14の姿勢を調整することで,X線焦点11から出射された入射X線12は,多層膜ミラー14で反射して,GaのK吸収端よりも少し波長の短い領域の連続波長の平行ビーム16が取り出される。多層膜ミラー14は,その反射面の中央の回転中心線32の周りに回転することで,その姿勢を調節することができる。
上述の図4(A)は極性判定のための平行ビーム16を取り出す状態であるが,これを図4(B)に示すように,特性X線の平行ビーム16を取り出す状態に変更することができる。例えば,GaのK吸収端の波長付近を取り出せるようにした図4(A)の状態から,AuLα1の特性X線の波長をうまく取り出せるようにした図4(B)の状態にするには,多層膜ミラー14を回転中心線32の周りに,反時計方向に0.057度だけ回転させる。このように,必要な回転角度はわずかなものである。
図11は,図4(A)の状態でX線を取り出したときの平行ビーム16のX線強度の波長依存性と,図4(B)の状態でX線を取り出したときの平行ビーム16のX線強度の波長依存性とを比較して示したグラフである。細線で描いた曲線34が図4(A)のときのX線強度であり,太線で描いた曲線36が図4(B)のときのX線強度である。これらのグラフは,この波長領域に吸収端を持たないSi単結晶の(004)面を分光結晶として用いて測定したものである。GaのK吸収端の波長(図11ではGaKと表示している)は,0.11957nmであり,一方,AuLα1(Auの特性X線のひとつ)の波長は,0.12763nmであり,両者はかなり近い位置にある。したがって,多層膜ミラーの角度をわずかに変更するだけで,GaのK吸収端付近のX線を取り出す状態から,AuLα1を取り出す状態へと切り換えることができる。
図10(A)は極性判定と高分解能のX線分析とを切り換えることのできるX線分析装置の構成を示す平面図であり,図1の構成図を,より具体化したものである。多層膜ミラー14と試料18の間には入射スリット38がある。多層膜ミラー14と入射スリット38の間には,4結晶モノクロメータ39を挿入したり,外したりすることができる。多層膜ミラー14は回転中心線32の周りに回転可能である。入射スリット38は図10の上下方向に移動可能である。ゴニオメータ・ベース40には2θ回転台42と試料台44が回転可能に搭載さいされていて,それらは,ゴニオメータの回転中心線46の周りに,それぞれ,独立して回転できる。2θ回転台42には受光スリット48とX線検出器22が取り付けられている。ゴニオメータ・ベース40は図10の上下方向に移動可能である。
図10(A)は,GaAsウエハーの極性判定をするための装置状態を示している。多層膜ミラー14は図4(A)の状態にある。この状態から,AuLα1を用いる高分解能のX線分析が可能な状態に切り換える方法を説明する。図10(B)において,4結晶モノクロメータ39を多層膜ミラー14と入射スリット38の間に挿入する。そして,多層膜ミラー14を図4(B)に示すように,反時計方向に0.057度だけ回転させる。多層膜ミラー14を回転させると,平行ビーム16の出てくる方法がわずかに変化するので,その平行ビーム16がゴニオメータの回転中心線46を通過するように,ゴニオメータ・ベース40を図10の上方向にわずかに移動させる。同様に,入射スリット38も,平行ビーム16がうまく通過するように,図10の上方向にわずかに移動させる。このような調整を実施することで,AuLα1からなる平行ビームを取り出すことができて,さらにこれを4結晶モノクロメータで単色化かつ平行化して,この平行ビームを用いて高分解能のX線分析を実施することができる。
高分解能のX線分析とは,0.01度以下の角度分解能が必要な測定を意味しており,例えば,粉末試料のX線回折測定や,薄膜試料の結晶性を評価するためのロッキングカーブ測定や,逆格子マップ測定などのX線回折測定など,あるいは,X線反射率測定がこれに該当する。
ところで,多層膜ミラーの角度の変更を省略することもできる。図11のグラフにおいて,曲線36(特性X線AuLα1に合うように多層膜ミラーが調整された場合)を使っても,GaのK吸収端付近での波長のX線強度はそこそこにあることが分かる。もしこの程度のX線強度でも極性判定に支障がなければ,曲線36の状態で極性判定をすることもできる。この場合は,図10に示すような切り換え作業が不要になり,図10(B)に示す状態で,まず,4結晶モノクロメータ39を外して極性判定を実施し,次に,4結晶モノクロメータ39を挿入して高分解能のX線分析を実施できる。
本発明は上述の実施例に限定されず,次のような変更が可能である。
(1)図9の(1)式及び(2)式において,吸収端の長波長側の回折X線強度は二つの波長の平均をとっており,短波長側の回折X線強度も二つの波長の平均をとっているが,それぞれ,単一の波長の回折X線強度を用いてもよいし,三つ以上の波長についての回折X線強度の平均をとってもよい。
(2)上述の実施例では,極性のある試料としてGaAsを例示しているが,本発明はその他の単結晶試料にも適用できる。例えば,Zn,Ga,Ge,As,Taを含む化合物の単結晶で,極性のあるものについては,Auターゲットを用いて,極性判定をすることができる。Znを含む化合物の場合,ZnのK吸収端の波長は0.1283nmである。この波長付近で調整されている多層膜ミラーを,図4(A)の状態から図4(B)の状態(AuLα1を取り出す状態)に切り換えるには,多層膜ミラーを時計方向に0.005014度だけ回転させればよい。同様に,Geを含む化合物の場合,GeのK吸収端の波長は0.1117nmである。この波長付近で調整されている多層膜ミラーを,図4(A)の状態から図4(B)の状態(AuLα1を取り出す状態)に切り換えるには,多層膜ミラーを反時計方向に0.11389度だけ回転させればよい。さらに,Asを含む化合物の場合,AsのK吸収端の波長は0.1045nmである。この波長付近で調整されている多層膜ミラーを図4(A)の状態から図4(B)の状態(AuLα1を取り出す状態)に切り換えるには,多層膜ミラーを反時計方向に0.16546度だけ回転させればよい。Zn,Ge,AsのK吸収端の波長とAuLα1との位置関係は図11のグラフに示してある。また、Taを含む化合物の場合は、TaのL吸収端の波長(L=0.1059nm,L=0.11124nm,L=0.12542nm)の付近を使うように多層膜ミラーを調整する。そして、多層膜ミラーをわずかに回転することで、この波長付近で調整されている多層膜ミラーを、AuLα1を取り出す状態に切り換えることができる。
Znを含む化合物で極性のある結晶としては,ZnO,及び,固溶体結晶として,ZnO−MgO,ZnO−CoO,ZnO−CdOがある。Gaを含む化合物で極性のある結晶としては,「GaAs,GaP,GaSb,及び,これらとInAs,AlPなどの多くの閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するものの固溶体結晶である,3−5族化合物半導体結晶」,「LaGaSiO14,LaGa5.5Ta0.514などのいわゆるランガサイト型結晶構造の固溶体結晶」,「GaN及びウルツ型の結晶構造を有する3族−窒化物化合物半導体結晶」,並びに,「LiGaO,LiGaO−LiAlOなどの固溶体結晶」がある。Geを含む化合物で極性のある結晶としては,LaGaGeO14などのいわゆるランガサイト型結晶構造の固溶体結晶がある。Asを含む化合物で極性のある結晶としては,GaAs,InAs,AlAs,及び,これらとGaP,InSbなどの多くの閃亜鉛鉱型の結晶構造を有するものの固溶体結晶である,3−5族化合物半導体結晶がある。Taを含む化合物で極性のある結晶としては,LiTaO−LiNbOやKTaO−KNbOなどの固溶体がある。
(3)上述の実施例では,X線源としてAuターゲットを用いているが,吸収端波長と特性X線波長との位置関係から,W(タングステン)ターゲットや,Pt(白金)ターゲットを用いても,極性判定がうまくいく場合がある。
(4)試料はバルクの単結晶だけではなく,単結晶基板上に成長させたエピタキシャル薄膜であってもよい。
(5)上述の実施例では,Si単結晶の回折X線強度を用いて規格化しているが,入射X線強度の波長依存性が小さい場合には,このような規格化を省略してもよい。
(6)図1の実施例では,X線源として回転対陰極X線管を例示したが,封入管式のX線管を用いてもよい。

Claims (12)

  1. 次の各段階を備える単結晶試料の極性判定方法。
    (ア)複数の元素から構成されていて極性を有する単結晶試料(18)を準備する段階。
    (イ)前記複数の元素のいずれかの元素の吸収端の波長を挟んだ所定の波長範囲のX線を発生させることのできるX線源(10)を準備する段階。
    (ウ)前記X線源から出射された発散性のX線ビーム(12)を放物面多層膜ミラー(14)で反射させて,前記所定の波長範囲のX線を含む平行ビーム(16)を作る段階。
    (エ)前記平行ビームを入射X線として前記単結晶試料に照射して,前記単結晶試料からの回折X線(20)の強度をX線検出器(22)で検出する段階。
    (オ)前記入射X線に対する前記単結晶試料の回転角度ωと,前記入射X線に対する前記回折X線のなす角度2θとを,1対2の角速度比で連動してスキャンすることにより,前記複数の元素のいずれかの元素の吸収端の波長を挟んだ波長範囲で,前記回折X線の強度の波長依存性を測定する段階。
    (カ)前記吸収端よりも長波長側での回折X線強度に対する,前記吸収端よりも短波長側での回折X線強度の比率を求めて,その比率の値に基づいて前記極性を判定する段階。
  2. 請求項1に記載の極性判定方法において,極性を有しない標準試料についても,極性を有する前記単結晶試料と同様に回折X線強度を求めて,前記単結晶試料の各波長での回折X線強度を,前記標準試料の同じ波長での回折X線強度で割り算して,規格化した回折X線強度を求めて,この規格化した回折X線強度に基づいて,前記比率を求めることを特徴とする極性判定方法。
  3. 請求項1に記載の極性判定方法において,前記単結晶試料はウエハーの形状であることを特徴とする極性判定方法。
  4. 請求項1に記載の極性判定方法において,前記単結晶試料は基板上に成膜した単結晶膜であることを特徴とする極性判定方法。
  5. 請求項1に記載の極性判定方法において,前記単結晶試料はGa,Zn,Ge及びAsのいずれかを含む化合物であり,前記X線源のターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかであり,前記多層膜ミラーはGa,Zn,Ge及びAsのいずれかのK吸収端の付近の波長を反射させるように調整されることを特徴とする極性判定方法。
  6. 請求項1に記載の極性判定方法において,前記単結晶試料はTaを含む化合物であり,前記X線源のターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかであり,前記多層膜ミラーはTaのL吸収端の付近の波長を反射させるように調整されることを特徴とする極性判定方法。
  7. 次の構成を備える単結晶試料の極性判定装置。
    (ア)所定の材質のターゲットを有するX線管(10)。
    (イ)前記X線管から出射されるX線(12)を反射して平行ビーム(16)に変換する放物面の多層膜ミラー(14)。
    (ウ)複数の元素から構成されていて極性を有する単結晶試料(18)を保持する試料ホルダー。
    (エ)前記単結晶試料からの回折X線(20)を検出するX線検出器(22)。
    (オ)前記平行ビームに対する前記単結晶試料の回転角度ωと,前記平行ビームに対する前記X線検出器とのなす角度2θとを連動してスキャンする制御装置。
    (カ)前記平行ビームを入射X線として前記単結晶試料に照射して,前記単結晶試料からの回折X線の強度をX線検出器で検出する作業を実施し,前記角度ωと前記角度2θとを1対2の角速度比で連動してスキャンすることにより,前記複数の元素のいずれかの元素の吸収端の波長を挟んだ波長範囲で,前記回折X線の強度の波長依存性を測定する測定指令手段。
    (キ)前記吸収端よりも長波長側での回折X線強度に対する,前記吸収端よりも短波長側での回折X線強度の比率を求めて,その比率の値に基づいて前記極性を判定する判定手段。
  8. 請求項7に記載の極性判定装置において,前記多層膜ミラーは前記X線管から出射されるX線に対して角度を変更可能であることを特徴とする極性判定装置。
  9. 請求項7に記載の極性判定装置において,前記ターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかであり,前記多層膜ミラーはGa,Zn,Ge及びAsのいずれかのK吸収端の付近の波長を反射するように調整可能であることを特徴とする極性判定装置。
  10. 請求項7に記載の極性判定装置において,前記ターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかであり,前記多層膜ミラーはTaのL吸収端の付近の波長を反射するように調整可能であることを特徴とする極性判定装置。
  11. 請求項7に記載の極性判定装置において,前記ターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかであり,前記多層膜ミラーは,Ga,Zn,Ge及びAsのいずれかのK吸収端の付近の波長と,前記ターゲットの特性X線の波長,のいずれかを選択的に反射するように調整可能であることを特徴とする極性判定装置。
  12. 請求項7に記載の極性判定装置において,前記ターゲットの材質はAu,W及びPtのいずれかであり,前記多層膜ミラーは,TaのL吸収端の付近の波長と,前記ターゲットの特性X線の波長,のいずれかを選択的に反射するように調整可能であることを特徴とする極性判定装置。
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