JP4614787B2 - 加工性および耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

加工性および耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マフラー、エキゾーストマニホールド等の自動車排気系部材に用いられる加工性および耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法に関するものである。
近年の環境問題の高まりから、自動車業界では、自動車の排気ガスの排出量を低減させる試みと排気ガスそのものを浄化する試みの両面から環境問題に対応する努力がなされている。前者の試みは、例えば、自動車エンジンの燃費向上であり、車体の軽量化の試みである。また、後者の試みは、例えばプラチナやロジウムなどの触媒を用いて排気ガス中の代表的な排出有害物質であるCO,HC,NOxを、COとHCは酸化してCOとHO(水)にし、NOxは窒素(N)に還元して無害化する試みである。
なお、このような 高温の腐食性ガスである排気ガスを通す自動車用排気系部材には、ステンレス鋼が、耐熱性(高温強度、耐酸化性)で優れているため、通常、用いられる材料となっている。そのなかでも最も高温にさらされる部材の1つであるエキゾーストマニホールドは、排気ガス浄化のための触媒反応の反応効率のために使用温度が高まり、最高1000℃程度までの昇温、降温の繰り返しを受けるため、優れた耐熱性が必要とされている。
従来の自動車用排気系部材の材料としては、対応温度が950℃となる鋼種の開発が行われており、例えば、特許文献1には、Cr:18〜22%、Mo:1.0〜2.0%、Nb:0.1〜1.0%を含有するステンレス鋼の発明が開示されている。現在では、950℃対応のエキゾーストマニホールド材としては、SUS444(19%Cr−2%Mo)系などのフェライト系ステンレス鋼が用いられている。
一方、エキゾーストマニホールドなどの自動車排気管部材は、車体内の限られたスペースを有効に利用するために複雑な形状となることもあり、過酷な加工を受ける場合も多く、優れた加工性も求められる。特に、最近では軽量化志向のため、ますます複雑な形状となり、使用する鋼板への加工性に対する要求は厳しくなっている。
しかしながら、耐熱性が高い鋼板はNb,Mo等の合金元素量が多くなるため、加工性は低いのが普通である。特にエキゾーストマニホールドなどに使われる、板厚1.5mm以上の厚い鋼板は、冷間圧延(冷延ともいう。)での圧延率を大きく取れないため、加工性は相対的に低くなる。そのため、耐熱性の高い高合金鋼板の加工性を改善することは大きな課題となっていた。
このような課題を解決するために、例えば特許文献2には、熱間圧延(熱延ともいう。)終了温度、熱延板焼鈍温度、最終焼鈍温度を規定することにより、成形性に優れたCr含有耐熱耐食鋼板を得る製造方法の発明が開示されている。
また、特許文献3には、Nbを多く含むフェライト系ステンレス鋼を最終焼鈍前に700〜850℃で25時間以下の析出処理を行うことによって、析出物と集合組織を制御した加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法の発明が開示されている。
しかし、特許文献2に記載の発明では、熱間圧延を行う温度が実施例によると690〜1020℃とかなり低く、熱延設備に多大な負荷がかかるという問題を有していた。また、特許文献3に記載の発明では、追加の析出処理工程が必要であり、工程増加によるコスト増加が問題であった。このように、できるだけ安価なコストで製造できる、優れた耐熱性と優れた加工性を兼ね備えたフェライト系ステンレス鋼板は従来見当たらなかった。
特開平06−100990号公報 特開2002−030346号公報 特開2002−194508号公報
そこで、本発明は、自動車排気系部材、特に、エキゾーストマニホールド用として有用な、耐熱性と加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)質量%で、
C :0.02%以下、 Si:1%以下、
Mn:1%以下、 P :0.04%以下、
S :0.03%以下、 Al:0.005〜0.05%、
N :0.02%以下、 Cr:13〜20%、
Ni:0.5%以下、 Mo:0.5〜2.0%、
Nb:0.30〜0.8%、 Ti:3×(C+N)〜0.25%、
Mg:0.0003%〜0.01%
を含有し、さらに、C,N,Si,Mnは下記式を満たし、
C+N≦0.03%、 Mn≧0.8×Si、
残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする、加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用フェライト系ステンレス鋼板。
(2)さらに、質量%で、
Mo:1.1〜2.0%、 Nb:0.4〜0.8%
を含有することを特徴とする、上記(1)に記載の加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用フェライト系ステンレス鋼板。
(3)前記フェライト系ステンレス鋼板は、板厚が1〜3mmであり、かつ、その平均伸びが30%以上、平均ランクフォード値(r値)が1.2以上であるフェライト系ステンレス鋼板であることを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用ステンレス鋼板。
(4)法により上記(1)または(2)に記載の成分組成の鋼を溶解・鋳造し、常法により熱間圧延を行い、その後、熱延板焼鈍を行うことなく、常法により冷間圧延、最終焼鈍、酸洗を行うステンレス鋼板の製造方法であって、前記熱間圧延工程が、仕上げ圧延前の粗バーの再結晶率が50%以上となるように粗圧延の圧延率(粗圧延率)を制御するものであり、前記粗圧延の圧延率が、{(スラブ厚−粗圧延後の板厚)/(スラブ厚)}×100(%)で規定される粗圧延率で80%以上であり、かつ、前記熱間圧延全体の圧延率が、{(スラブ厚−熱間圧延後の板厚)/(スラブ厚)}×100(%)で規定される熱間圧延率で95%以上であることを特徴とする加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用ステンレス鋼板の製造方法。
本発明により、自動車排気系部材、特に、エキゾーストマニホールド用として有用な耐熱性と加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供することができ、製造者のみならず本鋼板を利用する者にとっても多大な利益を得ることができ、工業的価値は極めて高い。
本発明を実施するための最良の形態と限定条件について詳細に説明する。
本発明者らは、自動車排気系部材、特に最高温度が1000℃程度に達するエキゾーストマニホールド用部材として、最適な特性を持つものを検討してきた。エキゾーストマニホールド材として要求される特性は、耐熱性(高温強度、耐酸化性)と加工性である。そこで、本発明での必要特性の目標値として、
(a)高温強度:900℃での0.2%耐力15MPa以上、特に高温対応では、950℃での0.2%耐力15MPa以上、
(b)耐酸化性:900℃、200時間以上での大気中連続酸化において、スケール量0.5mg/cm以下、特に高温対応では、950℃、200時間での大気中連続酸化試 験において、スケール剥離量が0.5mg/cm以下、
(c)加工性:常温の平均伸び値が30%以上、平均r値が1.2以上、できれば、1.3以上
の全てを満足することとした。
これらの目標達成のために、成分元素の最適化と製造プロセスの構築について、鋭意、検討進めた。その結果、
(1)900℃での高温強度を満足するためには、0.2%以上のNbと0.5%以上のMoの複合添加(高Nb高Mo添加)が必須である。特に、950℃の高温対応の場合は、0.4%以上のNbと1.1%以上のMoの複合添加が望ましい。
(2)耐酸化性と加工性の両立のために、Cr,Si,Mn量の最適化を図った。
(3)高Nb高Mo添加の下で、加工性を満足するためには、C,Nをできるだけ低減し、Ti添加を行い、さらに、Mg添加により、高伸びと高r値を達成した。
本発明の最大のポイントは(3)であり、(a),(b)の要求特性から設定された成分系で如何に加工性を向上させ得るかにあった。特に、r値(ランクフォード値、塑性ひずみ比)の向上が求められた。本発明者らは、成分系および製造プロセスの詳細な検討を行い、優れた加工性を得るためには冷延前組織の作りこみが重要であることを見出した。
このような観点から、発明者らは、先に、特願2004−109995号、特願2004−133399号、特願2004−142476号において、熱延板焼鈍を用いた高r値を得る製造方法を開示した。しかし、熱延板焼鈍を省略できると、さらにコスト低減につながるため、熱延板焼鈍省略プロセスでの高r値鋼板を得る検討を進めてきた。
その結果、Mgを添加し、Mg,Ti,Al量を一定範囲に制御することにより、熱延板焼鈍省略プロセスで高r値鋼板が製造できることを見出した。この理由としては、Mg,Ti,Al量を一定範囲で制御することにより、熱延粗圧延後の粗バーの再結晶率が向上するため、熱延板の組織が微細化し、結果として、冷延前組織の微細化につながったものと推定している。
本発明者らは、以上の知見を基にさらに詳細な検討を進め、本発明を完成させた。
次に、本発明の各成分に関する限定理由を述べる。
Cは、加工性、耐食性を劣化させるため、できるだけ少ないほうが好ましい。そこで、本発明では、炭窒化物として固定して有害作用を除去するが、そのための固定元素であるTiの添加量をできるだけ少なくするため、Cの上限の含有量は0.02%以下とする。ただし、C量を0.002%未満にすることは精錬上過大なコスト負担を強いられることになるため、0.002%以上が好ましい。
Siは、耐酸化性を向上させる元素であり、耐熱ステンレス鋼には有用である。しかし、スケール剥離しやすくする作用も有し、特に、Tiと共存している場合にその作用が顕著であるため、添加量は1%以下とする。スケール剥離抑制の点から、0.5%以下が好ましい。
Mnは、鋼中に不可避的に含まれる成分であるが、耐酸化性を向上する元素であると考えられていて、特に、Siと共存する場合、Siによるスケール剥離を抑制する効果をもつ。しかし、1%を超えて添加すると、加工性を劣化させるため、その添加量は1%以下とする。また、Siと比較して、Mnが少ないと、Mnの耐スケール剥離効果が不十分でスケール剥離を起こす懸念があるため、MnはSiの80%以上、つまり、Mn≧0.8×Siであることが必要である。さらに、耐スケール剥離効果が必要な場合は、Mn≧Siであることが好ましい。
Pは、鋼中に不可避的に含まれる成分であるが、0.04%を超えて含有すると溶接性が低下するために、0.04%を上限とした。
Sは、鋼中に不可避的に含まれる成分であるが、0.03%を超えて含有するとMnSの形成量の増大により耐食性を低下させるので0.03%を上限とした。
Alは、脱酸元素として非常に有用である。さらに、Mg,Tiとともに、粗バーでの再結晶率向上に寄与する。そのため、0.005%以上の添加が必要である。しかし、過剰に添加すると加工性を劣化させるため、その上限を0.05%とする。また、0.015%未満とすることは製鋼コストを増大させるため好ましくない。
Nは、鋼中に含まれる不可避的不純物であり、Cと同様に加工性の劣化、および溶接性が低下するため、できるだけ少ないことが好ましい。そこで、Nの許容量の上限を0.02%以下とした。また、0.005%未満にすることは精錬上過大なコスト負担を強いられることになるため、0.005%以上が好ましい。
Crは、保護性のあるCr皮膜を形成し耐酸化性を向上させる元素であり、その耐酸化性の作用を発現することのできる下限のCr量は13%であるため、これを下限とした。また、20%を超えてCrを含有すると、加工性が低下するため、上限を20%とする。耐酸化性と加工性のバランスから、より好ましくは、15.5〜18.5%である。
Niは、不可避的不純物であるが、耐食性を向上させる元素であるため、加工性を劣化させない0.5%程度までの含有は許容される。
Moは、高温強度を確保するために必要な元素である。また、耐酸化性、耐食性を向上させる効果もある。しかし、伸び、r値に代表される加工性は劣化する。よって、0.5〜2.0%の範囲で添加する。0.5%未満では充分な高温強度が得られず、2.0%超添加すると、加工性の劣化、および酸洗時のデスケール性の劣化が生じるからである。950℃対応のより高い高温強度を必要とする場合は、1.1%以上の添加が好ましい。
本発明におけるTiの役割は、(1)TiはNbよりC,Nと結びついて炭窒化物を形成しやすいため、高温強度に有効である高価なNbの消費を抑制できること、(2)Mg、Alとともに粗バーの再結晶率を向上させること、である。Tiの添加量は、3×(C+N)%未満では、その効果が乏しく、0.25%を超えると、固溶Tiが増えて再結晶温度が上昇するために好ましくないため、3×(C+N)%以上0.25%以下とする。再結晶温度が最も低い範囲のTi添加量は、4×(C+N)%以上0.15%以下であり、この範囲がより好ましい。
Nbは、Moとともに高温強度を確保するために必要な元素である。加えて、Tiとともに、C,Nを炭窒化物として、固定する機能がある。0.2%未満では、必要な高温強度が確保できない。さらに0.8%を超えて添加すると本発明の製造方法をもってしても加工性が劣化する。そのため、0.2〜0.8%とする。950℃対応のより高い高温強度を必要とする場合は、0.4%以上がより好ましい。
さらに、C+N量が0.03%を超えると加工性が低下するため、この値を上限とした。本発明では、C,Nを炭窒化物として固定するために主にTiが消費されるが、NbもC,Nと炭窒化物を形成する。Nbは高温強度を高めるために固溶Nbとして必須であり、できるだけ、C+Nは低いほうが良く、0.015%以下がさらに好ましい。
Mgは、本発明における最も重要な元素である。Mgを添加し、Ti,Alを上述の範囲に制御すると、熱延板焼鈍を省略しても高r値を得ることができる。その効果を発現させるためには、0.0003%以上の添加が必要である。また、0.01%超の添加は、巨大な酸化物が生成し、加工性を劣化させる。よって、添加範囲は、0.0003〜0.01%である。
Mg添加によって、熱延板焼鈍省略工程でr値が向上する理由は明らかでないが、粗バーの再結晶率を向上させる効果が判明している。Mg無添加の場合、本発明のような高Mo高Nb系のフェライト系ステンレス鋼は、粗バー段階では極めて再結晶しにくい。ところが、Mg添加およびTi,Al量制御により、粗バーの再結晶率が顕著に向上する。その結果、熱延板組織が微細化するので、熱延板焼鈍を省略しても冷延前組織を微細化する。したがって、r値が向上すると考えられる。発明者らは、この効果が、エキゾーストマニホールド用途として使用される板厚1mm超、3mm以下の鋼板にも顕著に発現することを見出した。この厚さの鋼板は冷間圧延での冷延率が大きく取れないため、r値が向上しにくいので、このMg添加によるr値向上効果は非常に有用である。
以上の成分設計で、耐熱性(高温強度、耐酸化性)および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼を得ることが可能となる。
本発明の鋼板の板厚は、エキゾーストマニホールド等の自動車排気系部材用として、板厚を1mm超、3mm以下とするのが好ましい。1mm以下では本発明によらずとも優れた加工性が得られやすく、3mm超では、本発明の方法をもってしても、優れた加工性を得られにくいからである。
自動車の燃費向上、高出力化により、排ガス温度が950℃前後まで上昇してきていることから、自動車排気系としての通常用途は900℃、高温用途は950℃での性能が耐熱性の指標として最適である。また、自動車排気系部材としての強度特性の必要性から、高温強度として、通常用途で900℃での0.2%耐力が15MPa以上、高温用途では、950℃での0.2%耐力が15MPa以上であることが好ましい。ここでの高温強度の測定はJIS G 0567に準拠して行うこととする。また、測定する試験片の方向は圧延方向(L方向)とする。
さらに、耐酸化性は、900℃、200時間の大気中酸化試験で酸化スケールの剥離量が0.5mg/cm以下であれば金属面が露出するような剥離状況に至らないため、実 用上問題ない。スケール剥離のない場合がさらに好ましい。高温用途の場合は、950℃を評価温度とし、同様の評価を行う。
なお、大気中酸化試験による酸化増量および剥離量の評価については、以下のようにして評価する。まず、試験片を、1辺20mmの正方形とし、表面および側面を研磨し、#400仕上げとして準備する。次に、試験前に質量測定を行った試験片を、950℃に加熱した炉内に挿入する。200時間経過後、炉から取り出した試験片を、直ちに、予め空の状態で質量を測定したふた付の金属容器に収納し空冷する。加熱冷却後の試験片質量について、まず金属容器ごと質量測定を行い、次に試験片を金属容器より取りだし、試験片のみの質量測定を行う。これらの質量測定結果から、酸化増量は、容器入り酸化試験片質量より酸化前試験片質量および空容器質量を差し引き、試験片表面積で除した単位面積当たりの値で評価する。また、スケール剥離量は、容器入り酸化後試験片質量より酸化後試験片質量および空容器質量を減じて、試験片表面積で除した単位面積当たりの値で評価する。
加工性に関しては、常温の伸びとr値が指標として最適である。鋼板の圧延方向、圧延方向と45°方向、圧延方向と90°方向をそれぞれL,D,C方向として、それぞれの方向の伸びをEl(L),El(D),El(C)、r値をrL,rD,rCとして、平均伸び値={El(L)+2×El(D)+El(C)}/4、平均r値=(rL+2×rD+rC)/4 として求めた。平均伸び値が30%以上、r値が1.2以上であることが好ましい。常温の伸びの測定は、JIS Z 2241に準拠して行い、r値の測定は、JIS Z 2254に準拠して行った。使用した試験片は全て、JIS Z 2201に定められている13B号試験片である。
本発明の耐熱性および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法は、通常、インゴット、スラブ等の鋼塊を溶製し、熱間圧延、酸洗、冷間圧延、最終焼鈍、酸洗を経て、製品とする。本発明の製造方法の特徴は熱延板焼鈍を省略できることにあり、熱延板焼鈍を行わなくて必要な加工性が得られるため、安価に製造できる。もちろん、熱延板焼鈍を行っても優れた加工性が得られることはいうまでもない。
熱間圧延の仕上げ圧延前の粗バーでの再結晶率は50%以上が好ましい。この値未満であると熱延板組織の微細化が十分でなく、冷延前組織の微細化が不十分となり、結果として、r値の向上が望めないためである。最も望ましいのは、再結晶率100%である。
また、粗バーの再結晶率を向上させるためには、粗圧延の圧延率が、{(スラブ厚−粗圧延後の板厚)/(スラブ厚)}×100(%)で規定される粗圧延率で80%以上が好ましい。80%未満であると粗バーの再結晶率が不十分で好ましくない。粗圧延率が85%以上であると、粗バーの板厚方向の組織が均一化するので、より好ましい。
さらに、熱間圧延全体の圧延率が、{(スラブ厚−熱間圧延後の板厚)/(スラブ厚)}×100(%)で規定される熱間圧延率で95%以上であることが好ましい。この値が95%未満であると、熱延板の板厚方向の組織が不均一となり、加工性を劣化させる。本発明では熱延板焼鈍を省略しているため、この熱間圧延と次工程の冷間圧延の歪が累積で蓄積され、この最終焼鈍前の歪の蓄積が最終焼鈍での再結晶を促進させ、伸び、r値を向上させる。
その他の製造条件は特に定めないが、以下の条件が好ましい。
熱間圧延において、インゴットまたはスラブの加熱温度は、1100〜1300℃が好ましい。1000℃未満では熱間圧延時に線状疵が多発し、1300℃超では、スケールが強固になり酸洗性を損なうためである。
熱間圧延の開始温度、つまり、粗圧延の開始温度は、1050〜1300℃とするのが好ましい。1050℃未満では線状疵が多発し、また、1300℃超ではスケールが強固になり酸洗性を損なうためである。
熱間圧延の終了温度、つまり、仕上げ圧延の終了温度は、750〜900℃とするのが好ましい。750℃未満では、線状疵が増えるとともに鋼板の変形抵抗が大きくなるため、熱延ロールへの負荷が増大してロール寿命を低減させるためである。また、900℃超とするためには、熱間圧延中に鋼板の温度低下を防ぐ設備が必要であり製造コストが高くなるためである。コストミニマムの観点から、780〜880℃がより好ましい。
熱間圧延工程の粗圧延の終了温度、および仕上げ圧延の開始温度は特に定めないが、無理なく熱間圧延を行うためには、どちらも、800℃から1150℃の範囲であることが好ましい。
冷間圧延は、直径300mm以上のワークロールを用いて行うと、r値が向上するため好ましい。直径300mm未満では、r値向上効果が小さいため好ましくない。ワークロール径の上限は特に定めないが、ワークロール径が大きくなるほど、ハウジング、モータ等の大型化が必要となり設備コスト上昇を伴うので、直径1000mm以下とするのが好ましい。
冷間圧延率は、冷間圧延率(%)={(冷間圧延前の板厚−冷間圧延後の板厚)/(冷間圧延前の板厚)}×100で規定される冷間圧延率が50〜80%であることが好ましい。50%未満であると本発明をもってしても加工性に優れた鋼板を得ることは困難であるためである。また、冷延後の板厚が1mm超、3mm以下の場合、冷間圧延率を80%超とするには、冷延前の板厚を厚くして冷間圧延を行う必要があり、冷間圧延機にかかる負荷が過大となるためである。
最終焼鈍温度は、950〜1100℃が好ましい。950℃未満では、本発明の高Nb高Mo鋼は粒成長が不十分となり加工性が劣化する。一方、1100℃超では、粒成長が進みすぎて、結晶粒径が大きくなりすぎて、加工時に肌荒れを起こすためである。
表1に示す化学成分を有する厚み200mmの鋼塊を溶製し、1190℃に加熱して熱間圧延を行い、板厚5mmの熱延板を得た。このとき、熱延開始温度(粗圧延開始温度)は、1150〜1180℃、粗圧延終了温度は、1000℃〜1100℃、仕上げ圧延開始温度は、900℃〜1050℃、熱延終了温度(仕上げ圧延終了温度)は、800〜880℃であった。その後、直径400mmのワークロールを用いて冷間圧延を行って2mm厚の冷延板にした後、1050℃に加熱して、60秒保持する最終焼鈍を行い、ふっ酸にて酸洗を行って得た鋼板を供試鋼とした。
Figure 0004614787
常温の引張試験は、JIS Z 2241に準拠して行った。測定した試験片の方向は、圧延方向(L方向)、圧延方向と45°方向(D方向)、圧延方向と90°方向(C方向)の3方向であり、それぞれの全伸びEl(L),El(D),El(C)と平均伸び値を求めた。r値測定は、JIS Z 2254に準拠して行った。測定した試験片の方向は、引張試験と同じ3方向であり、それぞれのr値rL,rD,rCと平均r値を求めた。使用した試験片はすべてJIS Z 2201に定められた13B号試験片である。測定結果から、平均伸び30%以上、平均r値1.2以上を合格とした。
高温引張試験は、JIS G 0567に準拠して行った。測定した試験片の方向は圧延方向(L方向)である。測定温度は900℃および950℃である。通常用途では、900℃で0.2%PSが15MPa以上、高温用途では、950℃で0.2%耐力が15MPa以上を合格とした。
酸化試験は、大気中で行った。試験片の形状は、1片20mmの正方形で、表面および側面を研磨し、#400仕上げとした。酸化増量および剥離量の評価方法は以下のように行った。試験前に質量測定を行った試験片を、900℃および950℃に加熱した炉内に挿入し、200時間経過後、炉から取り出し、直ちに、予め空の状態で質量を測定したふた付の金属容器に収納し空冷する。まず、金属容器ごと質量測定を行い、次に試験片を金属容器より取りだし、試験片のみの質量測定を行った。これらの質量の測定結果から、酸化増量は、容器入り酸化試験片質量より酸化前試験片質量および空容器質量を減じて差し引き、試験片表面積で除した値で評価した。また、スケール剥離量は、容器入り酸化後試験片質量より酸化後試験片質量および空容器質量を減じて、試験片表面積で除した値で評価した。
測定結果から、酸化増量3mg/cm以下、スケール剥離量0.5mg/cm以下を合格とした。
表2に結果を示す。
Figure 0004614787
A鋼からD鋼までは、15%Cr−0.7%Mo−0.3%Nb―0.15%Ti−0.02%Al鋼をベースに、Mg量のみを変化させた供試鋼である。本発明鋼であるB鋼,C鋼は、900℃での高温強度が15MPa以上あり、酸化試験における酸化増量、スケール剥離も問題なく、耐熱性に優れている。さらに、平均伸び値、平均r値も合格である。一方、Mg量が0.0001%と少ないA鋼は、粗バーでの再結晶率が低いため、平均伸び値、平均r値が低く、加工性が充分でない。また、Mg量が0.01%と多すぎるD鋼も、平均伸び値が低く、加工性が充分でない。
E鋼からH鋼までは、17%Cr−1.5%Mo−0.5%Nb―0.2%Ti−0.02%Al鋼をベースに、Mg量のみを変化させた供試鋼である。本発明鋼であるF鋼,G鋼は、900℃および950℃での高温強度が15MPa以上あり、酸化試験における酸化増量、スケール剥離も問題なく、高温用途としても耐熱性に優れている。さらに、平均伸び値、平均r値も合格である。一方、Mg量が0.0001%と少ないE鋼は、粗バーでの再結晶率が低いため、平均伸び値、平均r値が低く、加工性が充分でない。また、Mg量が0.01%と多すぎるH鋼も、平均伸び値が低く、加工性が充分でない。
また、I鋼はTiが低いため、粗バーの再結晶率が低く、加工性が十分でない。Tiが多いJ鋼も粗バーの再結晶率が低く、加工性が十分でない。さらに、Alの低いK鋼も、粗バーで再結晶していないので、加工性が十分でなく、Alの高いL鋼も粗バーでの再結晶率が低く、加工性が十分でない。以上から、加工性を確保するためには、Mg,Ti,Al量を制御する必要があることが分かる。
さらに、Moが高いM鋼は、加工性が十分でない上に、酸洗時のスケール残りが発生した。Moの低いN鋼は、高温強度が十分でない。Si,Mnの高いO鋼は加工性が十分でないだけでなく、スケール剥離も発生した。0.8×Si>MnであるP鋼もスケール剥離が発生した。
表1のF鋼と同じ化学成分を有する厚み80〜250mmの鋼塊を溶製し、1190℃に加熱して熱間圧延を行い、板厚5mmの熱延板を得た。このとき、熱延開始温度(粗圧延開始温度)は、1150〜1180℃、粗圧延終了温度は、1000℃〜1100℃、仕上げ圧延開始温度は、900℃〜1050℃、熱延終了温度(仕上げ圧延終了温度)は、800〜880℃であった。その後、直径400mmのワークロールを用いて冷間圧延を行って1〜4mm厚の冷延板にした後、1050℃に加熱して、60秒保持する最終焼鈍を行い、ふっ酸にて酸洗を行って得た鋼板を供試鋼とした。実施例1から変更した条件を表3に示す。その後、これらを供試鋼として、実施例1と同じ評価試験を行った。その結果を表4に示す。成分は一定なので、高温強度、耐酸化性は全て合格である。
Figure 0004614787
Figure 0004614787
F1鋼は80mm厚のインゴットを出発材料とした例で、粗圧延率、熱間圧延率ともに低く、加工性がやや未達であった。F2,F3鋼は160mm厚インゴットを出発材料とし、粗バー厚を変えたものである。F2鋼は、粗圧延率、熱間圧延率ともに十分で、良好な加工性を示すが、粗バー厚の厚いF3鋼は、粗圧延率がやや不足で粗バー再結晶率が十分でなく、r値がやや不足であった。F4〜F6鋼は、250mm厚インゴットを出発材料として、冷延板厚のみを変えたものである。板厚の薄いF4鋼は優れた加工性を示すが、この板厚では請求項5または請求項6に記載の本発明によらずとも実現可能である。また、板厚の厚いF6鋼は、請求項5または請求項6に記載の本発明の製造方法をもってしても、十分な加工性を得ることができなかった。F5鋼は優れた加工性を示している。
以上から、本発明のフェライト系ステンレス鋼は、優れた耐熱性と優れた加工性を持っていることは明らかである。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C :0.02%以下、
    Si:1%以下、
    Mn:1%以下、
    P :0.04%以下、
    S :0.03%以下、
    Al:0.005〜0.05%、
    N :0.02%以下、
    Cr:13〜20%、
    Ni:0.5%以下、
    Mo:0.5〜2.0%、
    Nb:0.30〜0.8%、
    Ti:3×(C+N)〜0.25%、
    Mg:0.0003%〜0.01%
    を含有し、さらに、C,N,Si,Mnは下記式を満たし、
    C+N≦0.03%、
    Mn≧0.8×Si、
    残部がFeおよび不可避的不純物であることを特徴とする、加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用フェライト系ステンレス鋼板。
  2. さらに、質量%で、
    Mo:1.1〜2.0%、
    Nb:0.4〜0.8%
    を含有することを特徴とする、請求項1に記載の加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用フェライト系ステンレス鋼板。
  3. 前記フェライト系ステンレス鋼板は、板厚が1〜3mmであり、かつ、その平均伸びが30%以上、平均ランクフォード値(r値)が1.2以上であるフェライト系ステンレス鋼板であることを特徴とする、請求項1または2に記載の加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用ステンレス鋼板。
  4. 常法により請求項1または2に記載の成分組成の鋼を溶解・鋳造し、常法により熱間圧延を行い、その後、熱延板焼鈍を行うことなく、常法により冷間圧延、最終焼鈍、酸洗を行うステンレス鋼板の製造方法であって、
    前記熱間圧延工程が、仕上げ圧延前の粗バーの再結晶率が50%以上となるように粗圧延の圧延率(粗圧延率)を制御するものであり、
    前記粗圧延の圧延率が、{(スラブ厚−粗圧延後の板厚)/(スラブ厚)}×100(%)で規定される粗圧延率で80%以上であり、かつ、前記熱間圧延全体の圧延率が、{(スラブ厚−熱間圧延後の板厚)/(スラブ厚)}×100(%)で規定される熱間圧延率で95%以上であることを特徴とする加工性および耐熱性に優れた自動車排気系用ステンレス鋼板の製造方法。
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