JP4613916B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

ヒートポンプ給湯機 Download PDF

Info

Publication number
JP4613916B2
JP4613916B2 JP2007049040A JP2007049040A JP4613916B2 JP 4613916 B2 JP4613916 B2 JP 4613916B2 JP 2007049040 A JP2007049040 A JP 2007049040A JP 2007049040 A JP2007049040 A JP 2007049040A JP 4613916 B2 JP4613916 B2 JP 4613916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
temperature
low
expansion valve
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007049040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007278686A (ja
Inventor
宗 野本
哲英 横山
謙作 畑中
一明 磯野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007049040A priority Critical patent/JP4613916B2/ja
Publication of JP2007278686A publication Critical patent/JP2007278686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4613916B2 publication Critical patent/JP4613916B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/13Economisers

Description

この発明は、ヒートポンプ給湯機、例えば冷媒として二酸化炭素(CO2)を用い、圧縮機として2段圧縮機を用いるヒートポンプ給湯機に関するものである。
二酸化炭素を冷媒に用いた超臨界蒸気圧縮式冷凍サイクルの効率を向上させるために、内部熱交換器とガスインジェクションとを用いたサイクルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、2段圧縮機において、中間圧にガスインジェクションする冷凍サイクルに適した排除容積比について、HFC冷媒(R410A)、HCFC冷媒(R22)に関して検討しており、低段側圧縮機構のシリンダ容積に対して高段側圧縮機構のシリンダ容積が85%以下、特に高圧縮比用として45%から65%の範囲に設定されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−116376号公報(第5、6頁、図1) 特開2000−87892号公報(第6〜8頁)
寒冷地で、例えば−20℃程度に外気温度が低く、例えば90℃程度に出湯温度が高温の条件でヒートポンプ給湯機を運転すると、外気温度が低いため低圧が低下し、高温出湯のため吐出冷媒温度が高くなるという問題があった。特に、単段圧縮機を用いたヒートポンプ給湯機で吐出冷媒温度を下げようとすると、吸入冷媒を湿り吸入として運転することで可能であるが、液冷媒を吸入することになり圧縮機の信頼性が低下する。
一般的に、吐出冷媒温度を下げるために、2段圧縮機を用いて、中間圧にガス冷媒をインジェクションする装置がある。特許文献1の超臨界蒸気圧縮機式冷凍サイクルでは、中間圧にガス冷媒をインジェクションし、さらに性能向上のため内部熱交換器を有する。ただし、この構成を寒冷地向けヒートポンプ給湯機に適用してガスインジェクションしても、高圧側冷媒循環量が十分に得られない。即ち、ガス冷媒をインジェクションする構成ではインジェクションする冷媒量に限界があり、加熱能力を満足できなかった。このため、運転範囲や信頼性に限界があるという問題点があった。
また、特許文献2の冷凍サイクルは二酸化炭素を冷媒として考慮しておらず、また対象機器も空気調和装置である。空気調和装置は空調能力を満足すればよいのであるが、給湯機は加熱能力と共に出湯温度を満足させる必要があり、空気調和装置で最適とされたシリンダ容積比を、二酸化炭素を冷媒とした寒冷地向けヒートポンプ給湯機に適用させることはできない。特に外気温度が低い場合には吐出冷媒温度が高くなりすぎることがあり、やはり運転範囲や信頼性に限界があるという問題点があった。
この発明は以上のような課題を解決するためになされたもので、外気温度が低い寒冷地でも効率よく運転できる運転範囲の広いヒートポンプ給湯機を得て、さらに2段圧縮機の低段側圧縮機構と高段側圧縮機構を適度に構成することで、効率改善を実現することを目的とする。
この発明に係るヒートポンプ給湯機は、冷媒を低段側圧縮機構で低圧Psから中間圧Pmに圧縮中間接続部を流通させて高段側圧縮機構に流入させ、この高段側圧縮機構でさらに高圧Pdまで圧縮して吐出する2段圧縮機、この2段圧縮機から吐出された冷媒と給湯回路を循環する負荷側媒体である水とを熱交換させる放熱器、この放熱器を通過した冷媒を減圧する膨張弁、この膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器、を環状に接続して成る冷凍サイクルと、放熱器と膨張弁の間を流れる冷媒と、蒸発器と2段圧縮機の間を流れる冷媒とを熱交換させる高低圧熱交換器と、放熱器と高低圧熱交換器の間から分岐して中間接続部に接続するインジェクション回路と、このインジェクション回路を流れる冷媒を減圧して液状態もしくは気液二相状態とするインジェクション回路用膨張弁と、2段圧縮機から吐出される冷媒の温度を検知する吐出冷媒温度センサと、当該ヒートポンプ給湯機の制御動作を行う制御装置と、を備え、制御装置が、吐出冷媒温度センサで検知される吐出冷媒温度が高くなると、吐出冷媒温度が予め設定された所定値を越えないように、インジェクション回路用膨張弁を開として、インジェクション回路を通して2段圧縮機の中間接続部に、液状態もしくは気液二相状態の冷媒を流入させるインジェクション運転を行うとともに、低段側圧縮機構の排除容積に対する高段側圧縮機構の排除容積の比率である排除容積比、外気温度が高外気温度で給湯回路の放熱器の出口側における水温度である出湯温度は低くインジェクション回路用膨張弁を閉としてインジェクション運転が行われていない場合に、高段側圧縮比Pd/Pmが1以上となるよう0.6以上で、且つ外気温度が低外気温度で出湯温度は高くインジェクション運転が行われている場合に、低段側圧縮比Pm/Psが1以上となるよう0.8以下の範囲となるように低段側圧縮機構と高段側圧縮機構構成されているものである。
この発明に係るヒートポンプ給湯機は、低外気温度から高外気温度まで広い運転範囲で効率よい運転が実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度の上昇を抑えつつ十分な加熱能力および出湯温度を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。低段側圧縮機構1、中間接続部2、及び高段側圧縮機構3を収納する2段圧縮機4と、放熱器5と、膨張弁6と、蒸発器7とを順次環状に接続して冷凍サイクルを構成する。さらに、放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8を備えると共に、放熱器5と高低圧熱交換器8の間から分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9を設け、このインジェクション回路9上にインジェクション回路用膨張弁10を備える。
高低圧熱交換器8は、例えば二重管熱交換器を用い、内管側を低圧側流路、外管側を高圧側流路とするが、内管側を高圧側流路、外管側を低圧側流路としても良い。高圧側と低圧側における冷媒の流れ方向を対向流とすれば、熱交換器の全体にわたって内管と外管との温度差を略均一にすることができる。このため、熱交換性能を向上することができ、好ましい。このヒートポンプ給湯機の冷媒としては、例えば冷凍サイクルにおける高圧側が臨界圧力(約73kg/cm2)以上で超臨界状態となり、かつ容易に入手できる二酸化炭素(CO2)を用いる。
ヒートポンプ給湯機の給湯回路12は、循環する負荷側媒体を例えば水とした給湯水回路であり、放熱器5では2段圧縮機4から吐出した冷媒と給湯回路12を循環する水とを熱交換する。また、給水温度センサ11aが放熱器5の水入口側、出湯温度センサ11bが放熱器5の水出口側に設けられており、それぞれ設置場所の水温度を検知する。また、ヒートポンプ給湯機の外郭またはその近傍に外気温度センサ11cを設け、ヒートポンプ給湯機周囲の外気温度を検知する。さらに冷凍サイクルにおいて温度センサ11d、11e、11f、11gを設け、各設置場所における冷媒温度を検知する。即ち、2段圧縮機4の低段側圧縮機構1の出口側に設けた吐出冷媒温度センサ11dで、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する。2段圧縮機4の入口側に設けた吸入冷媒温度センサ11eで、2段圧縮機4の低段側圧縮機構1に吸入される吸入冷媒温度を検知する。蒸発器7に設けた蒸発冷媒温度センサ11fで、蒸発器7を流れる蒸発冷媒温度を検知する。インジェクション回路9上のインジェクション回路用膨張弁10の出口側に設けたインジェクション温度センサ11gで、インジェクション回路9上でインジェクション回路用膨張弁10の下流側を流れるインジェクション冷媒温度を検知する。また、蒸発器7は冷媒と外気とを熱交換する構成であり、外気を送風するファン13がその近傍に配設されている。
また、ヒートポンプ給湯機内には、計測制御装置14が設けられている。計測制御装置14は、各温度センサ11などで検知した情報や、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報の内容に基づいて、2段圧縮機4の運転方法、膨張弁6の開度、インジェクション回路用膨張弁10の開度、給湯水回路12のポンプの運転方法などを制御する機能を有する。
次に、このヒートポンプ給湯機での運転動作について説明する。まず、膨張弁10を閉とする運転について説明する。この運転は、外気温度が例えば0℃以上で給湯温度が60℃程度のように、2段圧縮機4から吐出する吐出冷媒温度が装置で許容される吐出冷媒温度、例えば120℃程度を超えることがないような状況での運転であり、ここでは通常運転と称する。通常運転では膨張弁10を閉とし、2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクション回路9を通って冷媒がインジェクションされない運転である。
ヒートポンプ給湯機の冷凍サイクルにおいて、2段圧縮機4に吸入された冷媒は、低段側圧縮機構1で中間圧力まで圧縮され、中間接続部2を流通し、高段側圧縮機構3に流入する。高段側圧縮機構3でさらに圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって2段圧縮機4から吐出し、放熱器5で給湯水回路12側へ放熱して温度低下する。このとき高圧側冷媒圧力が臨界圧以上であれば、冷媒は超臨界状態のまま気液相転移しないで温度低下して放熱する。また、高圧側冷媒圧力が臨界圧以下であれば、冷媒は液化しながら放熱する。冷媒から放熱された熱を負荷側である給湯水回路12の負荷側媒体に与えることで給湯加熱を行う。給湯加熱後に放熱器5から流出した高圧低温の冷媒は、高低圧熱交換器8を通過し、蒸発器7を通過した低圧側冷媒と熱交換して冷却される。
高低圧熱交換器8を通過した高圧冷媒は、膨張弁6で低圧気液二相の状態に減圧される。減圧された冷媒は蒸発器7に流入し、そこで給湯機外空気から吸熱し、蒸発ガス化される。蒸発器7を出た低圧冷媒は高低圧熱交換器8を通過して、高圧側流路を通過する高圧冷媒と熱交換して過熱ガス化され、2段圧縮機4に吸入されて循環し冷凍サイクルを形成する。
2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度が、所定の吐出冷媒温度上限値として例えば120℃よりも高くなったときには、インジェクション回路9に冷媒を流通させるように運転する。これをインジェクション運転と称する。膨張弁10を開とし、2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクション回路9を通って冷媒がインジェクションされる運転である。
インジェクション運転時には、放熱器5を流出した冷媒の一部がインジェクション回路9に分岐し、インジェクション回路用膨張弁10で中間圧力まで減圧されて液状態または気液二相状態となって2段圧縮機4の中間接続部2に流入する。そして低段側圧縮機構1から吐出した冷媒と2段圧縮機4の中間接続部2で合流し、高段側圧縮機構3で圧縮される。
また、図示を省略しているが、給湯水回路12側において、放熱器5で冷媒から放熱された熱は、例えばポンプによりタンクの下部から導かれて放熱器5の給湯水回路12側へ搬送される水などの負荷側媒体に与えられる。ここで加熱された負荷側媒体はタンクの上部へ流入し、タンク内に蓄熱される。タンク内に温水として蓄熱する場合、タンク内の上部に高温水、下部に低温水というように温度分布があるほうが確実の高温水を蓄えることができ、効率よく温水を供給できるので、好ましい。
また、給湯水回路は、容量の大きなタンクを設けずに、瞬間的に温水を供給するような構成でも良い。
次に、このヒートポンプ給湯機での制御動作について説明する。この実施の形態では、例えばすべての制御動作を計測制御装置14で行っている。
2段圧縮機4は、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報、例えば加熱能力や沸上げ温度などの情報や、給水温度センサ11aや外気温度センサ11cなどの温度センサ11の情報から要求指令を満足する能力を発揮するような運転周波数で運転される。ここで、圧縮機としては例えばロータリー式圧縮機を用いる。
次に、膨張弁6及びインジェクション回路用膨張弁10の開度制御について説明する。ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報、例えば加熱能力や沸上げ温度などの情報や、給水温度センサ11aや外気温度センサ11cなどの温度センサ11の情報に基づき、吸入過熱度の目標値を設定し、運転中の吸入過熱度がこの目標吸入過熱度になるように制御する。例えば吸入冷媒温度センサ11eで検知される吸入冷媒温度と蒸発冷媒温度センサ11fで検知される蒸発冷媒温度を用いて算出される吸入過熱度が、所定の目標吸入過熱度、例えば5℃程度となるように膨張弁6の開度を制御する。また、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報、例えば加熱能力や沸上げ温度などの情報や、給水温度センサ11aや外気温度センサ11cなどの温度センサ11の情報に基づき、良好に運転できる吐出冷媒温度の上限を所定値として設定する。そして、吐出冷媒温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が、吐出冷媒温度上限値以下となるようにインジェクション回路用膨張弁10の開度を制御する。
図2は膨張弁6、10の制御を示すフローチャートである。STEP1では、吐出冷媒温度センサ11dで吐出冷媒温度Toを検知し、吸入冷媒温度センサ11eで吸入冷媒温度Tiを検知し、蒸発冷媒温度センサ11fで蒸発冷媒温度Tcを検知する。そして、吸入冷媒温度Tiと蒸発冷媒温度Tcから吸入過熱度を演算し(STEP2)、吸入過熱度が目標吸入過熱度、例えば5℃程度になるように膨張弁6の開度を制御する(STEP3)。次にSTEP1で検知した吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度上限値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP4)、吐出冷媒温度上限値を超える場合にはインジェクション回路用膨張弁10の開度を制御する。例えばインジェクション回路用膨張弁10の開度を大きくすれば、吐出冷媒温度は低減する。STEP4の判断で吐出冷媒温度上限値を超えない場合には、インジェクション回路用膨張弁10の開度はそのままとする。ここで、目標吸入過熱度は運転状況、例えば外気温度、出湯温度、圧縮機回転数などをパラメータとする関数によって運転中に演算しても良いし、予め試験運転やシミュレーションなどを行って情報マップを記憶しておき、運転中にそれぞれの情報値に応じて参照しても良い。
次に、このヒートポンプ給湯機の冷媒状態について図3に基づいて説明する。図3はこの実施の形態に係り、冷凍サイクルの冷媒の熱力学的状態変化を表す圧力―エンタルピー線図(P−h線図)であり、横軸に比エンタルピーh(kJ/kg)、縦軸に圧力P(MPa)を示すグラフである。
まず、吐出冷媒温度が吐出冷媒温度上限値以下の通常運転の場合について説明する。低段側圧縮機構1で状態Aの冷媒を状態Bまで圧縮し、中間接続部2を流通して、高段側圧縮機構3で状態Bから状態Cまで冷媒を圧縮し、2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で冷却され状態Eとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Fとなる。膨張弁6で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Gとなる。なお、状態Gは状態E−Dと状態A−Gのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
次に、吐出冷媒温度が所定の吐出冷媒温度上限値よりも高くなり、インジェクションが必要な場合のインジェクション運転について説明する。例えば外気温度が0℃以下と低く、出湯温度が80℃以上と高い場合などの条件下で、前記のような冷凍サイクルで運転を行うと吐出冷媒温度が上昇し、圧縮機や配管等の装置全体にとって好ましくない限界温度よりも高くなる可能性がある。このため、この実施の形態では吐出冷媒温度の上限値を設定し、この吐出冷媒温度上限値を超えないようにインジェクション運転を行う。吐出冷媒温度上限値は確実に信頼性が得られる温度として例えば120℃程度とする。
インジェクション回路用膨張弁10の開度を所定の開度に設定することで、インジェクション回路9に冷媒が流れる。放熱器5を流出した状態Dの冷媒の一部が分岐してインジェクション回路9に流れ、インジェクション回路用膨張弁10で減圧され、状態Hの冷媒となって中間接続部2に流入する。低段側圧縮機構1で状態Aから状態Bまで圧縮された冷媒と、インジェクション回路9に分岐した状態Hの冷媒が中間接続部2で混合される。そして状態B’となった冷媒が、高段側圧縮機構3で状態C’まで圧縮されて2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5を流出した冷媒の一部はインジェクション回路9へ流れ、残りは高低圧熱交換器8で冷却され状態Eとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Fとなる。膨張弁6で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Gとなる。なお、状態Gは状態E−Dと状態A−Gのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7を流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
このように状態Hの冷媒を2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクションすることで、2段圧縮機4から吐出する冷媒状態はインジェクションしない場合の状態Cから状態C’となり、吐出冷媒温度を低減できる。吐出冷媒温度が低減することで、放熱器5のエンタルピー差が状態C−Dから状態C’−Dとなり、エンタルピー差が減少するが、インジェクションにより冷媒循環量が増加するため、冷媒循環量とエンタルピー差の積である加熱能力は一定に保たれ、吐出冷媒温度を下げつつ加熱能力を維持することができる。
2段圧縮機4を構成する低段側圧縮機構1と高段側圧縮機構3は同様の圧縮機構を備えている。低段側圧縮機構1及び高段側圧縮機構3は、シリンダ室に冷媒を吸入口から吸入し、シリンダ室で圧縮して吐出口から圧縮した冷媒を吐出する。例えばロータリー式圧縮機の場合、シリンダ室の内部に設けられたピストンがシリンダ室内で偏心して揺動し、ピストンの外壁とシリンダ室の内壁との間に形成される空間であるシリンダ室の容積がピストンの揺動につれて変化する。シリンダ室が吸入口に連通するときにシリンダ容積が最大となり、吐出口に連通するときにシリンダ容積が最小となることで、吸入口からシリンダ室に流入した冷媒は圧縮されて吐出口から流出する。ここで、シリンダ室が吸入口に連通した状態での最大のシリンダ容積を、圧縮機構の排除容積と称する。
以下、低段側圧縮機構1の排除容積に対する高段側圧縮機構3の排除容積の容積比が性能に及ぼす効果について説明する。外気温度が低く且つ出湯温度が高い時は吐出冷媒温度が高くなるため、インジェクションが必要となる。圧縮機周波数、膨張弁6開度、インジェクション回路用膨張弁10開度を制御し、排除容積比ごとに、吐出冷媒温度を所定値、例えば120℃程度とし、出湯温度85℃、所定能力が得られて能力と入力の比であるCOP(Coefficient Of Performance)が最大となる状態を試算した結果を図4に示す。
図4は横軸に排除容積比、縦軸に運転効率COPを示すグラフであり、外気温度が−7℃の場合と−20℃の場合の試算結果を示している。ここで、外気温度を例えば−20℃と−7℃で試算したのは、このヒートポンプ給湯機を外気温度が−20℃になるような寒冷地でもある程度のCOPで使用可能とするためであり、外気温度が−7℃の場合と比較して示す。
外気温度が−7℃では、排除容積の変化に対してCOPの変化はなだらかであり、排除容積比が0.85近傍で最大のCOPが得られた。一方、外気温度が−20℃では、排除容積の変化に対するCOPの変化は大きく、排除容積比が0.65近傍で最大のCOPが得られた。外気温度−7℃の排除容積比に対する性能変化は外気温度−20℃のそれより小さいことから、外気温度−20℃に注目して排除容積比を設定するのが好ましい。
また、前記と同様の条件で運転した時の排除容積比に対する低段側圧縮比及び高段側圧縮比の特性を図5に示す。横軸は排除容積比、縦軸は圧縮比である。低圧値をPs、高圧値をPd、中間圧値をPmとした時、低段側圧縮比はPm/Ps、高段側圧縮比はPd/Pmとなる。この低圧値Psは主に外気温度で決まる値であり、高圧値Pdは主に給湯水回路12の出湯温度で決まる値であり、中間圧値Pmはインジェクション量や低段側圧縮機構1に対する高段側圧縮機構3の排除容積比などで決まる値である。外気温度を−7℃及び−20℃とした時、吐出冷媒温度が120℃を超えないようにインジェクションを行い、膨張弁6とインジェクション回路用膨張弁10の制御は図2に示すものと同様に制御した場合の圧縮比を図5(a)に示す。
図5(a)では、外気温度−7℃と−20℃のいずれにおいても高段側圧縮比に対して低段側圧縮比が小さくなっている。特に、排除容積比0.8よりも大きくなると、外気温度−20℃で低段側圧縮比が1を下回る。圧縮比が1を下回るということは、膨張することであり、著しく効率が低下する。このため、低段側圧縮比が1以上となる排除容積比とすることが好ましい。
つぎに、2段圧縮機4の圧縮比が小さい条件、即ち外気温度が例えば25℃程度で高く、出湯温度が例えば65℃程度に低い場合には、インジェクションは不要である。低圧縮比で排除容積比に対する特性を図5(b)に示す。前記条件において、高圧10MPa、低圧5MPaとすると圧縮比は2となる。この条件において、排除容積比0.6よりも小さくすると高段側圧縮比が1を下回るため、著しく効率が低下する。従って、高段側圧縮比が1以上となる排除容積比が好ましい。
以上述べたように図4及び図5から、排除容積比が0.6以上で且つ0.8以下の範囲となるように構成すると、−20℃程度の低外気温度から25℃程度の高外気温度までの運転範囲で、効率よく運転できる。外気温度が25℃よりも高くなる場合には、このヒートポンプ給湯機のインジェクションしない構成の冷凍サイクルで運転できることは言うまでもない。0.6以上で且つ0.8以下の範囲となるように排除容積比を設定することで、広い運転範囲で効率よい運転を実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な加熱能力及び出湯温度を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる。
このように、低段側圧縮機構1で中間圧力に圧縮され中間接続部2を流通した冷媒を高段側圧縮機構3でさらに圧縮して吐出する2段圧縮機4、2段圧縮機4から吐出した冷媒と給湯回路12を循環する負荷側媒体とを熱交換する放熱器5、放熱器5の下流側の冷媒を減圧する膨張弁6、減圧された冷媒を蒸発する蒸発器7を環状に接続して成る冷凍サイクルと、放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8と、放熱器5と高低圧熱交換器8の間から分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9と、インジェクション回路9を流れる冷媒を減圧するインジェクション回路用膨張弁10と、を備え、低段側圧縮機構1の排除容積に対する高段側圧縮機構3の排除容積の比率が0.6以上且つ0.8以下となるように低段側圧縮機構1と高段側圧縮機構3を構成したことにより、広い運転範囲で効率よい運転を実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる効果がある。
また、インジェクション回路9を流れて中間接続部2に流入する冷媒が液状態または気液二相状態となるように冷媒を循環させるので、ガス状態の場合よりも多くの冷媒量をインジェクション回路9から高段側圧縮機構3に流入させることができる。このため、高圧側の冷媒循環量を確保でき、確実に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できる効果がある。
また、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、2段圧縮機4に吸入される吸入冷媒温度を検知する吸入温度センサ11eと、蒸発器7を流れる蒸発冷媒温度を検知する蒸発温度センサ11fと、を備え、吸入温度センサ11eで検知される吸入冷媒温度と蒸発温度センサ11fで検知される蒸発冷媒温度を用いて算出される吸入過熱度が所定の目標吸入過熱度になるように膨張弁6を制御し、吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が吐出温度上限値以下になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
なお、図2で示した制御動作は、膨張弁6を制御して吸入過熱度を調整し、インジェクション回路用膨張弁10を制御して吐出冷媒温度を調整するとして述べたが、これに限るものではない。例えば、膨張弁6を制御して吐出冷媒温度を調整し、インジェクション回路用膨張弁10を制御してインジェクション温度センサ11gで検知される冷媒温度が所定の目標インジェクション冷媒温度となるように調整しても同様の効果が得られる。
図6は図2とは別の例に関する膨張弁6、10の制御を示すフローチャートである。STEP11では、吐出冷媒温度センサ11dで吐出冷媒温度Toを検知し、インジェクション温度センサ11gでインジェクション冷媒温度Tmを検知する。次にSTEP11で検知した吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度上限値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP12)、吐出冷媒温度上限値を超える場合には膨張弁6の開度を制御する。例えば膨張弁6の開度を大きくすれば、吐出冷媒温度は低減する。STEP12の判断で吐出冷媒温度上限値を超えない場合には、膨張弁6の開度はそのままとする。そして、STEP14では、インジェクション冷媒温度Tmが所定の目標インジェクション冷媒温度となるように、インジェクション回路用膨張弁10の開度を制御する。ここで、目標インジェクション冷媒温度は、運転状況、例えば外気温度、出湯温度、圧縮機回転数、圧縮機構排除容積比などをパラメータとする関数によって運転中に演算しても良いし、予め試験運転やシミュレーションなどによって情報マップを記憶しておき、運転中にそれぞれの情報値に応じて参照しても良い。
このように、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、インジェクション回路9上でインジェクション回路用膨張弁10の下流側を流れるインジェクション冷媒温度を検知するインジェクション温度センサ11gと、を備え、吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が吐出温度上限値以下になるように膨張弁6を制御し、インジェクション温度センサ11gで検知されるインジェクション冷媒温度が所定の目標インジェクション冷媒温度になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。図7において、インジェクション回路9の分岐位置が図1と異なる構成であるが、他の各部は図1と同様である。主な作用効果も実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略し、ここでは異なる部分のみに関して説明する。
高低圧熱交換器8の高圧出口から膨張弁6に至る間で分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9を設ける。このインジェクション回路9上にインジェクション回路用膨張弁10を備える。
この膨張弁6、10の制御動作は実施の形態1における図2または図6と同様であり、ここでは省略する。
次に、このヒートポンプ給湯機の冷媒状態について図8に基づいて説明する。図8はこの実施の形態に係り、冷凍サイクルの冷媒の熱力学的状態変化を表す圧力―エンタルピー線図(P−h線図)であり、横軸に比エンタルピーh(kJ/kg)、縦軸に圧力P(MPa)を示すグラフである。
まず、吐出冷媒温度が吐出冷媒温度上限値以下、例えば120℃程度以下でインジェクションが必要ない場合は、インジェクション回路用膨張弁10を閉じており、実施の形態1と同様なので省略する。
ここで、吐出冷媒温度が所定の吐出冷媒温度上限値より高く、例えば120℃を超え、インジェクションが必要な場合について説明する。例えば外気温度が0℃以下と低く、出湯温度が80℃以上と高い場合、インジェクション回路9に冷媒を流さないで運転すると、吐出冷媒温度が上昇し、圧縮機や配管等の装置全体にとって好ましくない限界温度以上になる可能性がある。このため、この実施の形態では吐出冷媒温度の上限値を設定し、この吐出冷媒温度上限値を超えないようにインジェクションさせる運転を行う。
インジェクション回路用膨張弁10の開度を所定の開度に設定することで、インジェクション回路9に冷媒が流れる。高低圧熱交換器8の高圧部を流出した状態Eの冷媒の一部が分岐してインジェクション回路9に流れ、インジェクション回路用膨張弁10で減圧され、状態Hの冷媒となって中間接続部2に流入する。低段側圧縮機構1で状態Aから状態Bまで圧縮された冷媒と、インジェクション回路9に分岐した状態Hの冷媒が中間接続部2で混合される。そして状態B’となった冷媒が、高段側圧縮機構3で状態C’まで圧縮されて2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は、放熱器5で給湯水回路12を循環する負荷側媒体、例えば水と熱交換することで冷却されて状態Dとなり、高低圧熱交換器8に流入する。そして高低圧熱交換器8で低圧部と熱交換して冷却され、状態Eとなる。高低圧熱交換器8を流出した冷媒の一部はインジェクション回路9へ流れ、残りは膨張弁6で減圧されて状態Fとなる。膨張弁6で減圧された状態Fの冷媒は、蒸発器7に流入して蒸発されて状態Gとなる。なお、状態Gは状態E−Dと高低圧熱交換器8の高圧側冷媒循環量の積、および状態A−Gのエンタルピー差と高低圧熱交換器8の低圧側冷媒循環量の積が等しくなる点である。蒸発器7を流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
このように状態Hの冷媒を2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクションすることで、2段圧縮機4から吐出する冷媒状態はインジェクションしない場合の状態Cから状態C’となり、吐出冷媒温度を低減できる。吐出冷媒温度が低減することで、放熱器5のエンタルピー差が状態C−Dから状態C’−Dとなり、エンタルピー差が減少するが、インジェクションにより冷媒循環量が増加するため、冷媒循環量とエンタルピー差の積である加熱能力は一定に保たれ、吐出冷媒温度を下げつつ加熱能力を維持することができる。
以下、低段側圧縮機構1の排除容積に対する高段側圧縮機構3の排除容積の排除容積比が性能に及ぼす効果について説明する。外気温度が低く且つ出湯温度が高い時は吐出冷媒温度が高くなるため、インジェクションが必要となる。圧縮機周波数、膨張弁6開度、インジェクション回路用膨張弁10開度を制御し、排除容積比ごとに、吐出冷媒温度を所定値、例えば120℃程度とし、出湯温度85℃、所定能力が得られてCOPが最大となる状態を試算した結果は、実施の形態1と同様の傾向となる。即ち図4に示した傾向と同様、外気温度が低いほど排除容積比が小さい構成で最大COPが得られ、外気温度−7℃の排除容積比に対する性能変化は外気温度−20℃のそれより小さい。このため、外気温度−20℃に注目して排除容積比を設定するのが好ましい。
また、前記の同様の条件で運転した時の排除容積比に対する低段側圧縮比及び高段側圧縮比の特性を表すグラフを図9に示す。横軸は排除容積比、縦軸は圧縮比である。低圧値をPs、高圧値をPd、中間圧値をPmとした時、低段側圧縮比はPm/Ps、高段側圧縮比はPd/Pmとなる。この低圧値Psは主に外気温度で決まる値であり、高圧値Pdは主に給湯水回路12の出湯温度で決まる値であり、中間圧値Pmはインジェクション量や低段側圧縮機構1に対する高段側圧縮機構3の排除容積比などで決まる値である。外気温度が−7℃及び−20℃とした時、吐出冷媒温度が120℃を超えないようにインジェクションを行い、膨張弁6とインジェクション回路用膨張弁10の制御は図2に示すものと同様に制御した場合の圧縮比を図9(a)に示す。
図9(a)では、外気温度が−7℃と−20℃のいずれにおいても高段側圧縮比に対して低段側圧縮比が小さくなっている。特に、排除容積比0.75よりも大きくなると、外気温度−20℃で低段側圧縮比が1を下回る。圧縮比が1を下回るということは、膨張することであり、著しく効率が低下する。このため、低段側圧縮比が1以上となる排除容積比とすることが好ましい。
次に、2段圧縮機4の圧縮比が小さい条件、即ち外気温度が例えば25℃程度で高く、出湯温度が例えば65℃程度に低い場合には、インジェクションは不要である。低圧縮比で排除容積比に対する特性を図9(b)に示す。前記条件において、高圧10MPa、低圧5MPaとなり圧縮比は2となる。この条件において、排除容積比0.6よりも小さくすると高段側圧縮比が1を下回るため、著しく効率が低下する。従って、高段側圧縮比が1以上となる排除容積比が好ましい。
以上述べたように図4及び図9から、排除容積比が0.6以上で且つ0.75以下の範囲となるように構成すると、−20℃程度の低外気温度から25℃程度の高外気温度までをカバーする運転範囲とすることができる。このように排除容積比を設定することで、広い運転範囲で効率よい運転を実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な加熱能力及び出湯温度を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる。
なお、上記の制御動作は、図2に示したような膨張弁6を制御して吸入過熱度を調整し、インジェクション回路用膨張弁10を制御して吐出冷媒温度を調整すると記載したが、これに限るものではない。例えば図6と同様に、膨張弁6を制御して吐出冷媒温度を調整し、インジェクション回路用膨張弁10を制御してインジェクション温度センサ11gで検知される冷媒温度が所定値となるように調整しても同様の効果が得られる。
このように、低段側圧縮機構1で中間圧力に圧縮され中間接続部2を流通した冷媒を高段側圧縮機構3でさらに圧縮して吐出する2段圧縮機4、2段圧縮機4から吐出した冷媒と給湯回路12を循環する負荷側媒体とを熱交換する放熱器5、放熱器5の下流側の冷媒を減圧する膨張弁6、減圧された冷媒を蒸発する蒸発器7を環状に接続して成る冷凍サイクルと、放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8と、高低圧熱交換器8と膨張弁6の間から分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9と、インジェクション回路9を流れる冷媒を減圧するインジェクション回路用膨張弁10と、を備え、低段側圧縮機構1の排除容積に対する高段側圧縮機構3の排除容積の比率が0.6以上且つ0.75以下となるように低段側圧縮機構1と高段側圧縮機構3を構成したことにより、広い運転範囲で効率よい運転を実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる。特に、この実施の形態による冷媒回路構成では、高低圧熱交換器8で熱交換した後の冷媒の一部をインジェクション回路9に分岐するので、図1の構成と比較して、液状態または液状態に近い冷媒をインジェクション回路9を介して中間接続部2から流入させることができ、吐出冷媒温度を効果的に低減することができる。
また、図7に示した冷媒回路構成においても、インジェクション回路9を流れて中間接続部2に流入する冷媒が液状態または気液二相状態となるように冷媒を循環させるので、ガス状態の場合よりも多くの冷媒量をインジェクション回路9から高段側圧縮機構3に流入させることができる。このため、高圧側の冷媒量を確保でき、確実に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できる効果がある。
また、図7に示した冷媒回路構成においても、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、2段圧縮機4に吸入される吸入冷媒温度を検知する吸入温度センサ11eと、蒸発器7を流れる蒸発冷媒温度を検知する蒸発温度センサ11fと、を備え、吸入温度センサ11eで検知される吸入冷媒温度と蒸発温度センサ11fで検知される蒸発冷媒温度を用いて算出される吸入過熱度が所定の目標吸入過熱度になるように膨張弁6を制御し、吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が吐出温度上限値以下になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
また、図7に示した冷媒回路構成においても、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、インジェクション回路9上でインジェクション回路用膨張弁10の下流側を流れるインジェクション冷媒温度を検知するインジェクション温度センサ11gと、を備え、吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が吐出温度上限値以下になるように膨張弁6を制御し、インジェクション温度センサ11gで検知されるインジェクション冷媒温度が所定の目標インジェクション冷媒温度になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
また、図7に示した冷媒回路構成においても、給水温度を検知する給水温度センサ11aと、外気温度を検知する外気温度センサ11cと、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、を備え、少なくとも給水温度センサ11a、もしくは外気温度センサ11cによって決定される開度になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御し、吐出温度センサ11dで検知される吐出温度が所定の吐出温度になるように膨張弁6を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。低段側圧縮機構1、中間接続部2、及び高段側圧縮機構3を収納する2段圧縮機4と、放熱器5と、膨張弁6と、蒸発器7とを順次環状に接続して冷凍サイクルを構成する。さらに、放熱器5の高圧出口から膨張弁6に至る間より分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9を設け、このインジェクション回路9上にインジェクション回路用膨張弁10を備える。このインジェクション回路9上に放熱器5の高圧出口からインジェクション回路9入口を流れる冷媒と、インジェクション回路用膨張弁10から中間接続部2の間を流れる冷媒とを熱交換するインジェクション熱交換器14と放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8を備える。
インジェクション熱交換器14は、高低圧熱交換器8と同様に、例えば二重管熱交換器を用い、内管側を低圧側流路、外管側を高圧側流路とするが、内管側を高圧側流路、外管側を低圧側流路としても良い。高圧側と低圧側における冷媒の流れ方向を対向流とすれば、熱交換器の全体にわたって内管と外管との温度差を略均一にすることができる。このため、熱交換性能を向上することができ、好ましい。このヒートポンプ給湯機の冷媒としては、例えば冷凍サイクルにおける高圧側が臨界圧力(約73kg/cm2)以上で超臨界状態となり、かつ容易に入手できる二酸化炭素(CO2)を用いる。
ヒートポンプ給湯機の給湯水回路12は、循環する負荷側媒体を例えば水とした給湯水回路であり、放熱器5では2段圧縮機4から吐出した冷媒と給湯水回路12を循環する水とを熱交換する。また、給水温度センサ11aが放熱器5の水入口側、出湯温度センサ11bが放熱器5の水出口側に設けられており、それぞれ設置場所の水温度を検知する。また、ヒートポンプ給湯機の外郭またはその近傍に外気温度センサ11cを設け、ヒートポンプ給湯機周囲の外気温度を検知する。さらに冷凍サイクルにおいて温度センサ11d、11e、11f、11gを設け、各設置場所における冷媒温度を検知する。即ち、2段圧縮機4の高段側圧縮機構3の出口側に設けた吐出温度冷媒センサ11dで2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する。2段圧縮機4の入口側に設けた吸入冷媒温度センサ11eで、2段圧縮機4の低段側圧縮機構1に吸入される吸入冷媒温度を検知する。蒸発器7に設けた蒸発冷媒温度センサ11fで、蒸発器7を流れる蒸発冷媒温度を検知する。インジェクション回路9上のインジェクション回路用膨張弁10の出口側に設けたインジェクション温度センサ11gで、インジェクション回路9上でインジェクション熱交換器14の下流側を流れるインジェクション冷媒温度を検知する。また、蒸発器7は冷媒と外気とを熱交換する構成であり、外気を送風するファン13がその近傍に配設されている。
ここで、2段圧縮機4は、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報、例えば加熱能力や沸上げ温度などの情報や、給水温度センサ11aや外気温度センサ11cなどの温度センサ11の情報から要求指令を満足する能力を発揮するような運転周波数で運転される。圧縮機としては例えばロータリー式圧縮機を用いる。
また、ヒートポンプ給湯機内には、計測制御装置(図示せず)が設けられている。計測制御装置は、各温度センサ11などで検知した情報や、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報の内容に基づいて、2段圧縮機4の運転方法、膨張弁6の開度、インジェクション回路用膨張弁10の開度、給湯水回路12のポンプの運転方法などを制御する機能を有する。
次に、このヒートポンプ給湯機での運転動作について説明する。まず、膨張弁10を閉とする運転について説明する。この運転は、外気温度が例えば0℃以上で給湯温度が60℃程度のように、2段圧縮機4から吐出する吐出冷媒温度が装置で許容される吐出冷媒温度上限値、例えば120℃程度を超えることがないような状況での運転であり、ここでは通常運転と称する。通常運転では膨張弁10を閉とし、2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクション回路9を通って冷媒がインジェクションされない運転である。
ヒートポンプ給湯機の冷凍サイクルにおいて、2段圧縮機4に吸入された冷媒は、低段側圧縮機構1で中間圧力まで圧縮され、中間接続部2を流通し、高段側圧縮機構3に流入する。高段側圧縮機構3でさらに圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって2段圧縮機4から吐出し、放熱器5で給湯水回路12側へ放熱して温度低下する。このとき高圧側冷媒圧力が臨界圧以上であれば、冷媒は超臨界状態のまま気液相転移しないで温度低下して放熱する。また、高圧側冷媒圧力が臨界圧以下であれば、冷媒は液化しながら放熱する。冷媒から放熱された熱を負荷側である給湯水回路12の負荷側媒体に与えることで給湯加熱を行う。給湯加熱後に放熱器5から流出した高圧低温の冷媒は、インジェクション熱交換器14を通過し、高低圧熱交換器8を通過し、その際、蒸発器7を通過した低圧冷媒と熱交換して冷却される。
高低圧熱交換器8を通過した高圧冷媒は、膨張弁6で低圧気液二相の状態に減圧される。減圧された冷媒は蒸発器7に流入し、そこで給湯機外空気から吸熱し、蒸発ガス化される。蒸発器7を出た低圧冷媒は高低圧熱交換器8を通過して、高圧側流路を通過する高圧冷媒と熱交換して過熱ガス化され、2段圧縮機4に吸入されて循環し冷凍サイクルを形成する。
2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度が、所定の吐出冷媒温度上限値として例えば120℃よりも高くなったときには、インジェクション回路9に冷媒を流通させるように運転する。これをインジェクション運転と称する。インジェクション回路用膨張弁10を開とし、2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクション回路9を通って冷媒がインジェクションされる運転である。
インジェクション運転時には、給湯加熱後に放熱器5から流出した高圧低温の冷媒は、インジェクション熱交換器14を通過することでインジェクション回路9を流れる冷媒と熱交換して冷却される。そこで冷媒の一部がインジェクション回路9に流入するが、残りの冷媒は、さらに高低圧熱交換器8の高圧側を通過し、膨張弁6、蒸発器7、高低圧熱交換器8の低圧側を通過し、低圧側圧縮機構1に流入する。
一方、インジェクション回路9を流れる冷媒は、インジェクション回路用膨張弁10で中間圧力まで減圧され、放熱器5を通過した高圧低温の冷媒と熱交換する。それから液状態または気液二相状態となった冷媒は2段圧縮機4の中間接続部2に流入する。そして低段側圧縮機構1から吐出した冷媒と2段圧縮機4の中間接続部2で合流し、高段側圧縮機構3で圧縮される。
また、図示を省略しているが、給湯水回路12側において、放熱器5で冷媒から放熱された熱は、例えばポンプによりタンクの下部から導かれて放熱器5の給湯水回路12側へ搬送される水などの負荷側媒体に与えられる。ここで加熱された負荷側媒体はタンクの上部へ流入し、タンク内に蓄熱される。タンク内に温水として蓄熱する場合、タンク内の上部に高温水、下部に低温水というように温度分布があるほうが確実の高温水を蓄えることができ、効率よく温水を供給できるので、好ましい。
また、給湯水回路は、容量の大きなタンクを設けずに、瞬間的に温水を供給するような構成でも良い。
次に、このヒートポンプ給湯機の冷媒状態について図11に基づいて説明する。図11はこの実施の形態に係り、冷凍サイクルの冷媒の熱力学的状態変化を表す圧力―エンタルピー線図(P−h線図)であり、横軸に比エンタルピーh(kJ/kg)、縦軸に圧力P(MPa)を示すグラフである。
まず、吐出冷媒温度が吐出冷媒温度上限値以下の通常運転の場合について説明する。低段側圧縮機構1で状態Aの冷媒を状態Bまで圧縮し、中間接続部2を流通して、高段側圧縮機構3で状態Bから状態Cまで冷媒を圧縮し、2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で冷却され状態Fとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Gとなる。膨張弁で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Hとなる。なお、状態Hは状態F−Dと状態A−Hのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
ここで、吐出冷媒温度が所定の吐出冷媒温度上限値より高く、例えば120℃を超え、インジェクションが必要な場合について説明する。例えば外気温度が0℃以下と低く、出湯温度が80℃以上と高い場合、インジェクション回路8に冷媒を流さないで運転すると、吐出冷媒温度が上昇し、圧縮機や配管等の装置全体にとって好ましくない限界温度以上になる可能性がある。このため、この実施の形態では吐出冷媒温度の上限値を設定し、この吐出冷媒温度上限値を超えないようにインジェクションさせる運転を行う。
インジェクション回路用膨張弁10の開度を所定の開度に設定することで、インジェクション回路9に冷媒が流れる。放熱器5を流出した状態Dの冷媒は、インジェクション熱交換器14を通過して状態Eとなり、一部が分岐してインジェクション回路9に流れ、インジェクション回路用膨張弁10で減圧された冷媒と熱交換して状態Fとなる。また、インジェクション回路用膨張弁10で減圧された冷媒は放熱器5を流出した状態Dの冷媒と熱交換するため、状態Jの冷媒となって中間接続部2に流入する。低段側圧縮機構1で状態Aから状態Bまで圧縮された冷媒と、インジェクション回路9に分岐した状態Jの冷媒が中間接続部2で混合される。なお、状態Iは状態E−Dのエンタルピー差と状態E−Dで通過する冷媒流量の積と状態J−Iのエンタルピー差と状態J−Iで通過する冷媒流量の積が等しくなる点である。そして状態B’となった冷媒が、高段側圧縮機構3で状態C’まで圧縮されて2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5を流出した冷媒はインジェクション熱交換器14で冷却され、状態Eとなる。インジェクション熱交換器14を流出した冷媒の一部はインジェクション回路9へ流れ、残りは高低圧熱交換器8で冷却され状態Fとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Gとなる。膨張弁6で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Hとなる。なお、状態Gは状態F−Eと状態A−Hのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7を流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
このように状態Jの冷媒を2段圧縮機4の中間接続部2にインジェクションすることで、2段圧縮機4から吐出する冷媒状態はインジェクションしない場合の状態Cから状態C’となり、吐出冷媒温度を低減できる。吐出冷媒温度が低減することで、放熱器5のエンタルピー差が状態C−Dから状態C’−Dとなり、エンタルピー差が減少するが、インジェクションにより冷媒循環量が増加するため、冷媒循環量とエンタルピー差の積である加熱能力は一定に保たれ、吐出冷媒温度を下げつつ加熱能力を維持することができる。
以下、低段側圧縮機構1の排除容積に対する高段側圧縮機構3の排除容積の排除容積比が性能に及ぼす効果について説明する。外気温度が低く且つ出湯温度が高い時は吐出冷媒温度が高くなるため、インジェクションが必要となる。圧縮機周波数、膨張弁6開度、インジェクション回路用膨張弁10開度を制御し、排除容積比ごとに、吐出冷媒温度を所定値、例えば120℃程度とし、出湯温度85℃、所定能力が得られてCOPが最大となる状態を試算した結果は、実施の形態1と同様の傾向となる。即ち図4に示した傾向と同様、外気温度が低いほど排除容積比が小さい構成で最大COPが得られ、外気温度−7℃の排除容積比に対する性能変化は外気温度−20℃のそれより小さい。このため、外気温度−20℃に注目して排除容積比を設定するのが好ましい。
また、前記の同様の条件で運転した時の排除容積比に対する低段側圧縮比及び高段側圧縮比の特性を表すグラフを図12に示す。横軸は排除容積比、縦軸は圧縮比である。低圧値をPs、高圧値をPd、中間圧値をPmとした時、低段側圧縮比はPm/Ps、高段側圧縮比はPd/Pmとなる。この低圧値Psは主に外気温度で決まる値であり、高圧値Pdは主に給湯水回路12の出湯温度で決まる値であり、中間圧値Pmはインジェクション量や低段側圧縮機構1に対する高段側圧縮機構3の排除容積比などで決まる値である。図12(a)に外気温度が−7℃及び−20℃とした時、吐出冷媒温度が120℃を超えないようにインジェクションを行った場合の図を示す。その際、膨張弁6とインジェクション回路用膨張弁10の制御は、図2に示した膨張弁6とインジェクション回路用膨張弁10の制御と同様に行った。
図12(a)では、外気温度が−7℃と−20℃のいずれにおいても高段側圧縮比に対して低段側圧縮比が小さくなっている。特に、排除容積比0.95よりも大きくなると、外気温度−20℃で低段側圧縮比が1を下回る。圧縮比が1を下回るということは、膨張することであり、著しく効率が低下する。このため、低段側圧縮比が1以上となる排除容積比とすることが好ましい。
次に、2段圧縮機4の圧縮比が小さい条件、即ち外気温度が例えば25℃程度で高く、出湯温度が例えば65℃程度に低い場合には、インジェクションは不要である。低圧縮比で排除容積比に対する特性を図12(b)に示す。前記条件において、高圧10MPa、低圧5MPaとなり圧縮比は2となる。この条件において、排除容積比0.6よりも小さくすると高段側圧縮比が1を下回るため、著しく効率が低下する。従って、高段側圧縮比が1以上となる排除容積比が好ましい。
以上述べたように図4及び図12から、排除容積比が0.6以上で且つ0.95以下の範囲となるように構成すると、−20℃程度の低外気温度から25℃程度の高外気温度までの運転範囲で、効率よく運転できる。外気温度が25℃よりも高くなる場合には、このヒートポンプ給湯機のインジェクションしない構成の冷凍サイクルで運転できることは言うまでもない。0.6以上で且つ0.95以下の範囲となるように排除容積比を設定することで、広い運転範囲で効率よい運転を実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な加熱能力及び出湯温度を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる。
このように、低段側圧縮機構1で中間圧力に圧縮され中間接続部2を流通した冷媒を高段側圧縮機構3でさらに圧縮して吐出する2段圧縮機4、2段圧縮機4から吐出した冷媒と給湯水回路12を循環する負荷側媒体とを熱交換する放熱器5、放熱器5の下流側の冷媒を減圧する膨張弁6、減圧された冷媒を蒸発する蒸発器7を環状に接続して成る冷凍サイクルと、放熱器5から流出した冷媒を分岐させる分岐部と、前記分岐部にて分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9と、インジェクション回路9を流れる冷媒を減圧するインジェクション回路用膨張弁10と、放熱器5から流出した冷媒とインジェクション回路用膨張弁10にて減圧され中間接続部2に流入する冷媒とを熱交換するインジェクション熱交換器14と、前記分岐部と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8と、を備え、低段側圧縮機構1の排除容積に対する高段側圧縮機構3の排除容積の比率が0.6以上且つ0.95以下となるように低段側圧縮機構1と高段側圧縮機構3を構成したことにより、広い運転範囲で効率よい運転を実現でき、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるヒートポンプ給湯機が得られる効果がある。
また、インジェクション回路9を流れて中間接続部2に流入する冷媒が液状態または気液二相状態となるように冷媒を循環させるので、ガス状態の場合よりも多くの冷媒量をインジェクション回路9から高段側圧縮機構3に流入させることができる。このため、高圧側の冷媒循環量を確保でき、確実に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できる効果がある。
また、図10に示した冷媒回路構成においても、図2で示したフローチャートのように、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、2段圧縮機4に吸入される吸入冷媒温度を検知する吸入温度センサ11eと、蒸発器7を流れる蒸発冷媒温度を検知する蒸発温度センサ11fと、を備え、吸入温度センサ11eで検知される吸入冷媒温度と蒸発温度センサ11fで検知される蒸発冷媒温度を用いて算出される吸入過熱度が所定の目標吸入過熱度になるように膨張弁6を制御し、吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が吐出温度上限値以下になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
さらに、図6で示したフローチャートのように、2段圧縮機4から吐出される吐出冷媒温度を検知する吐出温度センサ11dと、インジェクション回路9上でインジェクション回路用膨張弁10の下流側を流れるインジェクション冷媒温度を検知するインジェクション温度センサ11gと、を備え、吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度が吐出温度上限値以下になるように膨張弁6を制御し、インジェクション温度センサ11gで検知されるインジェクション冷媒温度が所定の目標インジェクション冷媒温度になるようにインジェクション回路用膨張弁10を制御することにより、低外気温度時に吐出冷媒温度上昇を抑えつつ、十分な能力を確保できるような運転を実現できる効果がある。
なお、図2では吐出冷媒温度上限値に基づいて、吐出冷媒温度上限値以下かを判断しインジェクション回路用膨張弁10の開度を制御するが、吐出冷媒温度目標値に基づいて制御することとしてもよい。図2のSTEP4において、図2のSTEP1において検知した吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し、吐出冷媒温度目標値を超える場合にはインジェクション回路用膨張弁10の開度を大きくし吐出冷媒温度を低減させる。反対に吐出冷媒温度目標値を超えない場合には、インジェクション回路用膨張弁10の開度はそのままとする。
また、図6においても吐出冷媒温度上限値の代わりに吐出冷媒温度目標値に基づいて膨張弁6の開度を制御することとしてもよい。図6のSTEP12において、STEP11で検知した吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し、吐出冷媒温度目標値を越える場合には膨張弁6の開度を大きくし吐出冷媒温度を低減させる。反対に吐出冷媒温度目標値を超えない場合には、膨張弁6の開度はそのままとする。
その際、例えば、外気温度が−20℃で給湯温度が85℃などのようにインジェクションが必要となるときは、給湯装置の能力の面からは上限値を超えた温度(例えば、上限値120℃に対して140℃)が目標値として適当な場合があるが、そのような場合は、目標値は上限値120℃と等しく設定する。一方、例えば外気温度が7℃で給湯温度が90℃などの場合は、目標値は上限値以下の温度、例えば110℃などが設定されるので単に上限値を用いて制御するより目標値を用いたほうが効率がよい。
このように図2、図6のいずれの場合も、吐出冷媒温度上限値の代わりに吐出冷媒温度目標値に基づきインジェクション回路用膨張弁10あるいは膨張弁6の開度を調整することで、能力を確保しつつ、より効率の良い運転を行うことができる。
さらに、図13は、ヒートポンプ給湯機起動時の膨張弁6、10のその他の制御例を示すフローチャートである。この例においては、ヒートポンプ給湯機の制御部(図示せず)は、予め試験運転やシミュレーションによって給水温度Twおよび外気温度Tairの組み合わせからインジェクション回路用膨張弁10の開度を決めた情報マップを予め記憶しているものとする。
ここで、まずSTEP21では、給水温度センサ11aで給水温度Twを検知し、外気温度センサ11cで外気温度Tairを検知し、吐出冷媒温度センサ11dで吐出冷媒温度Toを検知する。次にSTEP22では、検知した給水温度Twおよび外気温度Tairに基づいて予め記憶しておいた情報マップを参照してインジェクション回路用膨張弁10の開度を決定し、調整する(STEP22)。次にSTEP21で検知した吐出冷媒温度が吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP23)、STEP24で吐出冷媒温度目標値を超える場合には膨張弁6の開度を制御する。例えば膨張弁6の開度を大きくすれば、吐出冷媒温度は低減する。
ここで吐出冷媒温度目標値は、運転状況、例えば外気温度、出湯温度、圧縮機回転数、圧縮機構排除容積比などをパラメータとする関数によって運転中に演算しても良いし、予め試験運転やシミュレーションによって情報マップを記憶しておき、運転中にそれぞれの情報値に応じて参照してもよい。
ヒートポンプ給湯機起動後は、STEP23で膨張弁6の開度を制御してからΔt1秒後に、一定時間間隔ごとに吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP23)、STEP24で吐出冷媒温度目標値を超える場合には膨張弁6の開度を制御する。また、STEP23で膨張弁6の開度を制御してからΔt1より大きいΔt2秒後に一定時間間隔ごとに給水温度センサ11aで検知される給水温度Twと外気温度センサ11cで検知される外気温度Tairに基づいて、予め作成しておいた情報マップよりインジェクション回路用膨張弁10の開度を決定する。次にSTEP21で検知した一定時間間隔ごとに吐出温度センサ11dで検知される吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP23)、STEP24で吐出冷媒温度目標値を超える場合には膨張弁6の開度を制御する。このように、インジェクション回路用膨張弁10の開度を固定しておく時間間隔を、膨張弁6の開度を制御する時間間隔よりも長くすることで、吐出温度が安定しやすいという効果が得られる。
吐出冷媒温度目標値は、外気温度が−20℃で給湯温度が85℃などのようにインジェクションが必要となるときは、給湯装置の能力の面からは上限値を超えた温度(例えば、上限値120℃に対して140℃)が目標値として適当な場合があるが、その場合、目標値は上限値120℃と等しく設定する。一方、例えば外気温度が7℃で給湯温度が90℃などの場合は、目標値は上限値以下の温度、例えば110℃などが設定されるので単に上限値を用いて制御するより目標値を用いたほうが効率がよい。
以上の通り、上記した例では、給水温度および外気温度を用いてインジェクション回路用膨張弁10の開度を調整する方法を示したが、給水温度と外気温度のいずれか一方を用いて開度を調整することとしてもよい。その場合、センサの数が少なくて済むのでコストの低減が図れる。
なお、図13で示した制御は、上記実施の形態1または2に係る冷媒回路の膨張弁6、インジェクション回路用膨張弁10を制御する際に用いることもできる。
実施の形態1及び実施の形態2及び実施の形態3において、高低圧熱交換器8を備え、放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と低段側圧縮機構1の間を流れる冷媒とを熱交換するので、図3、図8、図11に示すようにエンタルピー差を増大することができ、高低圧熱交換器を設けない構成と比べて加熱能力を増大することができる。特に広範囲な外気温度下でも安定して加熱能力を得ることができ、高いCOPを得るという効率改善の点からも必要な構成となっている。
実施の形態1及び実施の形態2及び実施の形態3の説明で、吐出冷媒温度上限値、目標吸入過熱度、目標インジェクション冷媒温度、外気温度、出湯温度などの一例を具体的に挙げているが、これに限るものではない。
また、実施の形態1及び実施の形態2及び実施の形態3において、二酸化炭素を冷媒として説明したが、これに限るものではなく、例えばプロパンなど、他の冷媒を用いたヒートポンプ給湯機に適用しても良い。ただし、二酸化炭素はオゾン層破壊や地球温暖化などの問題がなく、地球環境にやさしい冷媒であるので好ましい。また、二酸化炭素を冷媒とした場合に特に吐出冷媒温度が上がりやすいので、この発明の吐出冷媒温度を低減する効果が有効となる。
実施の形態1及び実施の形態2及び実施の形態3では2段圧縮機を用いたが、2台の圧縮機を中間接続部を介して直列に接続して構成しても良い。その場合にも中間接続部にインジェクション回路を接続して高圧側圧縮機構と低圧側圧縮機構を同様の回転数で運転すれば、上記と同等の作用効果を奏する。
また、圧縮機はロータリー式圧縮機やレシプロ式圧縮機などを用いることができる。
この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1に係る膨張弁及びインジェクション回路用膨張弁の制御を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る冷凍サイクルの冷媒状態変化を表すP−h線図である。 この発明の実施の形態1に係る排除容積比と運転効率COPとの相関を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る排除容積比と圧縮比の相関を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る膨張弁及びインジェクション回路用膨張弁の制御の他の例を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態2に係る冷凍サイクルの冷媒状態変化を表すP−h線図である。 この発明の実施の形態2に係る排除容積比と圧縮比の相関を示すグラフである。 この発明の実施の形態3に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態3に係る冷凍サイクルの冷媒状態変化を表すP−h線図である。 この発明の実施の形態3に係る排除容積比と圧縮比の相関を示すグラフである。 この発明の実施の形態1乃至3に係る膨張弁及びインジェクション回路用膨張弁の制御の例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 低段側圧縮機構
2 中間接続部
3 高段側圧縮機構
4 2段圧縮機
5 放熱器
6 膨張弁
7 蒸発器
8 高低圧熱交換器
9 インジェクション回路
10 インジェクション回路用膨張弁
11 温度センサ
12 給温水回路
13 ファン13
14 インジェクション熱交換器

Claims (3)

  1. 冷媒を低段側圧縮機構で低圧Psから中間圧Pmに圧縮中間接続部を流通させて高段側圧縮機構に流入させ、この高段側圧縮機構でさらに高圧Pdまで圧縮して吐出する2段圧縮機、この2段圧縮機から吐出された冷媒と給湯回路を循環する負荷側媒体である水とを熱交換させる放熱器、この放熱器を通過した冷媒を減圧する膨張弁、この膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器、を環状に接続して成る冷凍サイクルと、
    前記放熱器と前記膨張弁の間を流れる冷媒と前記蒸発器と前記2段圧縮機の間を流れる冷媒とを熱交換させる高低圧熱交換器と、
    前記放熱器と前記高低圧熱交換器の間から分岐して前記中間接続部に接続するインジェクション回路と、
    このインジェクション回路を流れる冷媒を減圧して液状態もしくは気液二相状態とするインジェクション回路用膨張弁と、
    前記2段圧縮機から吐出される冷媒の温度を検知する吐出冷媒温度センサと、
    当該ヒートポンプ給湯機の制御動作を行う制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、前記吐出冷媒温度センサで検知される吐出冷媒温度が高くなると、前記吐出冷媒温度が予め設定された所定値を越えないように、前記インジェクション回路用膨張弁を開として、前記インジェクション回路を通して前記2段圧縮機の中間接続部に、液状態もしくは気液二相状態の冷媒を流入させるインジェクション運転を行うとともに、
    前記低段側圧縮機構の排除容積に対する前記高段側圧縮機構の排除容積の比率である排除容積比、外気温度が高外気温度で前記給湯回路の前記放熱器の出口側における水温度である出湯温度は低く前記インジェクション回路用膨張弁を閉として前記インジェクション運転が行われていない場合に、高段側圧縮比Pd/Pmが1以上となるよう0.6以上で、且つ外気温度が低外気温度で前記出湯温度は高く前記インジェクション運転が行われている場合に、低段側圧縮比Pm/Psが1以上となるよう0.8以下の範囲となるように前記低段側圧縮機構と前記高段側圧縮機構構成されていることを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  2. 冷媒を低段側圧縮機構で低圧Psから中間圧Pmに圧縮中間接続部を流通させて高段側圧縮機構に流入させ、この高段側圧縮機構でさらに高圧Pdまで圧縮して吐出する2段圧縮機、この2段圧縮機から吐出された冷媒と給湯回路を循環する負荷側媒体である水とを熱交換させる放熱器、この放熱器を通過した冷媒を減圧する膨張弁、この膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器を環状に接続して成る冷凍サイクルと、
    前記放熱器と前記膨張弁の間を流れる冷媒と前記蒸発器と前記2段圧縮機の間を流れる冷媒とを熱交換させる高低圧熱交換器と、
    前記放熱器と前記高低圧熱交換器の間から分岐して前記中間接続部に接続するインジェクション回路と、
    このインジェクション回路を流れる冷媒を減圧して液状態もしくは気液二相状態とするインジェクション回路用膨張弁と、
    このインジェクション回路用膨張弁で減圧された冷媒と前記放熱器と前記インジェクション回路への分岐部との間を流れる冷媒とを熱交換させるインジェクション熱交換器と
    前記2段圧縮機から吐出される冷媒の温度を検知する吐出冷媒温度センサと、
    当該ヒートポンプ給湯機の制御動作を行う制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記吐出冷媒温度センサで検知される吐出冷媒温度が高くなると、前記吐出冷媒温度が予め設定された所定値を越えないように、前記インジェクション回路用膨張弁を開として、前記インジェクション回路を通して前記2段圧縮機の中間接続部に、液状態もしくは気液二相状態の冷媒を流入させるインジェクション運転を行うとともに、
    前記低段側圧縮機構の排除容積に対する前記高段側圧縮機構の排除容積の比率である排除容積比が、外気温度が高外気温度で前記給湯回路の前記放熱器の出口側における水温度である出湯温度は低く前記インジェクション回路用膨張弁を閉として前記インジェクション運転が行われていない場合に、高段側圧縮比Pd/Pmが1以上となるよう0.6以上で、且つ外気温度が低外気温度で前記出湯温度は高く前記インジェクション運転が行われている場合に、低段側圧縮比Pm/Psが1以上となるよう0.95以下の範囲となるように前記低段側圧縮機構と前記高段側圧縮機構構成されていることを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  3. 冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1または請求項に記載のヒートポンプ給湯機。
JP2007049040A 2006-03-17 2007-02-28 ヒートポンプ給湯機 Active JP4613916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007049040A JP4613916B2 (ja) 2006-03-17 2007-02-28 ヒートポンプ給湯機

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006074147 2006-03-17
JP2007049040A JP4613916B2 (ja) 2006-03-17 2007-02-28 ヒートポンプ給湯機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007278686A JP2007278686A (ja) 2007-10-25
JP4613916B2 true JP4613916B2 (ja) 2011-01-19

Family

ID=38680294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007049040A Active JP4613916B2 (ja) 2006-03-17 2007-02-28 ヒートポンプ給湯機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4613916B2 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4948374B2 (ja) * 2007-11-30 2012-06-06 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
JP5042058B2 (ja) * 2008-02-07 2012-10-03 三菱電機株式会社 ヒートポンプ式給湯用室外機及びヒートポンプ式給湯装置
JP5205079B2 (ja) * 2008-02-28 2013-06-05 三洋電機株式会社 ヒートポンプ式給湯暖房装置
JP5593618B2 (ja) * 2008-02-28 2014-09-24 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP5186949B2 (ja) * 2008-02-28 2013-04-24 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP4931848B2 (ja) * 2008-03-31 2012-05-16 三菱電機株式会社 ヒートポンプ式給湯用室外機
JP5409022B2 (ja) * 2009-01-13 2014-02-05 三菱重工業株式会社 高温型ヒートポンプシステム
JP2010210133A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Sanyo Electric Co Ltd 冷凍サイクル装置
JP2011158125A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Panasonic Corp 冷凍サイクル装置および温水暖房装置
KR101169516B1 (ko) 2010-02-04 2012-07-27 엘지전자 주식회사 히트펌프 급탕장치
JP2011257100A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Yanmar Co Ltd エンジン駆動式給湯回路およびこれを使用したエンジン駆動式給湯器
JP2012052736A (ja) * 2010-09-01 2012-03-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 給湯システム、ヒートポンプ装置の制御方法
JP5333426B2 (ja) * 2010-12-14 2013-11-06 ダイキン工業株式会社 ヒートポンプ式温水供給装置
KR101249898B1 (ko) * 2011-01-21 2013-04-09 엘지전자 주식회사 히트 펌프
JP2012132680A (ja) * 2012-04-12 2012-07-12 Mitsubishi Electric Corp 冷凍装置
JP5872052B2 (ja) * 2012-09-07 2016-03-01 三菱電機株式会社 空気調和装置
JP5579243B2 (ja) * 2012-10-26 2014-08-27 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
JP5765325B2 (ja) * 2012-12-18 2015-08-19 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP6317888B2 (ja) * 2013-04-18 2018-04-25 株式会社Nttファシリティーズ 蒸気圧縮式冷凍装置
JP5972213B2 (ja) * 2013-04-18 2016-08-17 ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド 冷凍装置
JP6253370B2 (ja) * 2013-11-28 2017-12-27 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
JP6820205B2 (ja) * 2017-01-24 2021-01-27 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 冷媒回路システム及び制御方法
JP2020079650A (ja) * 2017-02-21 2020-05-28 株式会社前川製作所 ヒートポンプ装置の制御方法及びヒートポンプ装置
KR102136416B1 (ko) * 2018-07-20 2020-07-21 엘지전자 주식회사 공기조화기 및 그 제어방법
KR102165354B1 (ko) * 2018-07-20 2020-10-13 엘지전자 주식회사 공기조화기 및 그 제어방법
CN113498468B (zh) * 2019-03-06 2023-03-14 三菱电机株式会社 制冷循环装置
US11209190B2 (en) * 2019-06-13 2021-12-28 City University Of Hong Kong Hybrid heat pump system
GB2621065A (en) * 2021-05-28 2024-01-31 Mitsubishi Electric Corp Heat pump device and hot water supply device

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003166489A (ja) * 2001-11-30 2003-06-13 Sanyo Electric Co Ltd 多段圧縮式ロータリコンプレッサの製造方法
JP2003329314A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 空気調和装置
JP2005134070A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003166489A (ja) * 2001-11-30 2003-06-13 Sanyo Electric Co Ltd 多段圧縮式ロータリコンプレッサの製造方法
JP2003329314A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 空気調和装置
JP2005134070A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007278686A (ja) 2007-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4613916B2 (ja) ヒートポンプ給湯機
JP5349686B2 (ja) 冷凍サイクル装置
KR100856991B1 (ko) 냉동 공조장치, 냉동 공조장치의 운전 제어 방법, 냉동공조장치의 냉매량 제어 방법
US10247454B2 (en) Refrigerating apparatus
EP2068096B1 (en) Refrigeration device
WO2007110908A9 (ja) 冷凍空調装置
JP2010525292A (ja) 遷臨界動作における冷媒蒸気圧縮システムおよびその方法
CN101688698A (zh) 带有闪蒸罐节约器的制冷剂蒸汽压缩系统
JP6019837B2 (ja) ヒートポンプシステム
WO2007119372A1 (ja) 冷凍装置
JP4550153B2 (ja) ヒートポンプ装置及びヒートポンプ装置の室外機
JP4273493B2 (ja) 冷凍空調装置
EP4015936B1 (en) Heat source unit and refrigeration device
JP4442237B2 (ja) 空気調和装置
JP6057871B2 (ja) ヒートポンプシステム、及び、ヒートポンプ式給湯器
JP4841288B2 (ja) 冷凍装置
JP2018132224A (ja) 二元冷凍システム
JP2005214575A (ja) 冷凍装置
JP4841287B2 (ja) 冷凍装置
JP2010060181A (ja) 冷凍装置
JP2009243881A (ja) ヒートポンプ装置及びヒートポンプ装置の室外機
JP2008096072A (ja) 冷凍サイクル装置
US11512876B2 (en) Refrigeration apparatus
US11486616B2 (en) Refrigeration device
JP7375167B2 (ja) ヒートポンプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100713

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100921

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101004

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4613916

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250