JP4613876B2 - 玉軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、玉軸受に関し、特に、ターボ分子ポンプにおけるタッチダウン軸受として使用されれば好適な玉軸受に関する。
従来、ターボ分子ポンプにおいては、通常運転時において、磁気軸受を用いて回転軸をハウジングに対して磁気的に非接触支持する一方、ターボ分子ポンプにより減圧される真空機器の操作ミス(人為的ミス)時、例えば真空機器の弁の開閉ミスにより真空環境が破壊される場合や、停電時等の緊急時において、タッチダウン軸受としての玉軸受を回転軸に接触させて、回転軸をハウジングに対して機械的に支持しているものがある。
この形式のターボ分子ポンプでは、回転軸をハウジングに対して高速回転させるために、回転軸およびハウジングのうちの一方に、強力な2極永久磁石(モータのロータとしての役割を果たす)を固定するようになっているものがある。ここで、この形式のターボ分子ポンプでは、上記2極永久磁石によって生成された磁場によって、上記2極永久磁石を組み込まれなかった回転軸およびハウジングのうちの他方の内部に電磁誘導の法則に基づく渦電流が生じて、上記2極永久磁石を組み込まれなかった回転軸およびハウジングのうちの他方が発熱する。
ここで、ハウジングに2極永久磁石を固定して回転軸が発熱するようにした場合、熱がポンプ外部に放熱されにくくて熱がポンプ内部にこもってふさわしくないことが知られている。このため、ターボ分子ポンプにおいては、一般的には、回転軸に2極永久磁石を固定して、2極永久磁石の設置に起因して発生する熱をポンプ外に効率よく放出するようにしている。
このようなターボ分子ポンプを製造する際、一般的には、玉軸受をハウジングに組み付けた後に回転軸に固定された2極永久磁石を内輪の内周面の内側を通過させる手法が採用されている。このようにして、玉軸受と回転軸との組み付けを容易にしている。
上記のような背景において、衝撃に対して強くするために、玉軸受の軌道輪の材料を、硬化処理が施された軸受鋼やステンレス鋼等の硬度が高い金属材料にすると、回転軸に固定された2極永久磁石が内輪の内周面の内側を通過する際に、内輪が磁化されて磁石化して、この磁石化した内輪によって生成される磁場によって回転軸に渦電流等が流れて回転軸が発熱するという問題がある。すなわち、通常運転時において、回転軸がハウジングに対して相対回転すると共に、タッチダウン軸受としての玉軸受は、外輪がハウジングに固定され、内輪は回転軸に接触せず、また、外輪に対して相対回転していない状態であるとき、内輪の磁化に起因して回転軸が発熱するという問題がある。
一方、上記内輪が磁化することに起因する回転軸の発熱の問題を回避するため、内輪の材料を磁化される性質が弱い金属材料にすると、内輪の硬度が低くなって、衝撃に対して弱くなるか、または、内輪の価格が非常に高くなるという問題がある。
特開平11−190348号公報
そこで、本発明の課題は、ターボ分子ポンプの回転軸を機械的に支持するタッチダウン軸受として使用されても回転軸を昇温しにくくて、衝撃に対して強く、かつ、価格もそれほど高くない玉軸受を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の玉軸受は、
タッチダウン軸受であって、
軌道溝を有すると共に、強磁性体材料からなり、かつ、内周面の内側を回転軸に固定された2極永久磁石が通過させられる内輪と、
軌道溝を有すると共に、強磁性体材料からなり、かつ、ハウジングに固定される外輪と、
上記内輪の上記軌道溝と、上記外輪の上記軌道溝との間に配置された玉と
を備え、
上記内輪の上記軌道溝の上記内輪の軸方向の一方の側の肩部と、上記外輪の上記軌道溝の上記軸方向の上記一方の側の肩部との距離は、上記玉の直径の1/4以下であることを特徴としている。
ここで、上記強磁性体材料には、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等が含まれる。上記強磁性体材料とは、磁界内に置くと、磁界と同じ方向に磁化され、磁界を除いても磁気を残す性質を有する材料のことをいう。
この発明の玉軸受によれば、内外輪が強磁性体材料からなり、かつ、内外輪の一方の上記肩部間の距離が、玉の直径の1/4以下であって、内外輪の一方の上記肩部間の距離が、従来の玉軸受よりも格段に小さいから、この発明の玉軸受をターボ分子ポンプのタッチダウン軸受として使用し、この発明の玉軸受と、2極永久磁石が固定された回転軸とを組み付けるとき、以下のような現象がおこる。
すなわち、先ず、玉軸受をハウジングに組み付けた後に、回転軸に固定された2極永久磁石が、内輪の内周面の内側を通過している最中に、内輪の第1個所と、内輪の第1個所と周方向の方向が同じ外輪の第2個所とが第1の磁極に磁化されると共に、内輪の第1個所と回転軸を介して正反対の内輪の第3個所と、外輪の第2個所と回転軸を介して正反対の外輪の第4個所とが第2の磁極に磁化される。
次に、回転軸に固定された2極永久磁石が、内輪の内周面の内側を通過した後、内外輪が強磁性体材料からなると共に、内外輪の一方の上記肩部間の距離が、従来の玉軸受よりも格段に小さいことに起因して、内輪と外輪の磁力の反撥を緩和するように、回動自在な内輪が略180°回転する。そして、第1個所と第4個所が周方向に対向すると共に、第2個所と第3個所が周方向に対向する。そして、第1個所と第4個所との間に、第1個所と第4個所との間を結ぶ高密度の磁力線が形成されると共に、第2個所と第3個所との間に、第2個所と第3個所との間を結ぶ高密度の磁力線が形成される一方、内輪の内周面の内部、すなわち、回転軸内を通過する磁力線が極端に少なくなる。
本発明によれば、玉軸受を2極永久磁石が固定された回転軸に組み付ける時、上記のような現象が起こって、回転軸内を通過する磁力線が極端に少なくなる。したがって、回転軸内を通過する磁力線に起因して回転軸内に発生する渦電流が極端に小さくなるから、回転軸の昇温を抑制できる。
また、本発明によれば、内外輪の材料が、強磁性体材料であるから、内外輪の材料として、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等の硬度が高い鋼材を使用できて、玉軸受の強度を高くできて、衝撃に対して強くすることができ、耐久性を大きくすることができる。また、内外輪の材料として、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等の価格がそれほど高くない材料を使用できるから、玉軸受の製造コストが極端に高くなることがない。
また、一実施形態の玉軸受は、上記玉が、非磁性体材料からなる。
上記実施形態によれば、上記玉が、非磁性体材料からなるので、上記玉内に磁力線が位置することがない。したがって、上記第1個所と上記第4個所とを確実に周方向に対向させることができると共に、第2個所と第3個所とを確実に周方向に対向させることができて、内輪の内周の内部に位置する磁力を小さくすることができる。
本発明の玉軸受によれば、玉軸受を2極永久磁石が固定された回転軸に組み付ける時、内輪の磁化に起因して回転軸を通過する磁力線を極端に少なくできる。したがって、回転軸を通過する磁力線に起因して回転軸内に発生する渦電流が極端に少なくなるから、回転軸の昇温を抑制できる。
また、本発明の玉軸受によれば、内外輪の材料が、強磁性体材料であるから、内外輪の材料として、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等の硬度が高い鋼材を使用できて、玉軸受の強度を高くでき、衝撃に対して強くすることができる。また、内外輪の材料として、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等の価格がそれほど高くない材料を使用できるから、玉軸受の製造コストが極端に高くなることがない。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、この発明の玉軸受の一実施形態の深溝玉軸受10を有するターボ分子ポンプの軸方向の断面図である。
このターボ分子ポンプは、ターボ分子ポンプ本体1と、図示しないコントローラとを備え、図示しない真空機器に連通する。
上記ターボ分子ポンプ本体1は、ハウジング2と、回転軸3と、回転軸3を駆動するモータ4と、回転軸3をアキシアル方向に磁気的に非接触支持するアキシアル磁気軸受6と、回転軸3をラジアル方向に磁気的に非接触支持する第1および第2ラジアル磁気軸受7,8とを有する。
また、上記ターボ分子ポンプ本体1は、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8が制御不能になったときに回転軸3をラジアル方向に機械的に支持すると共に、タッチダウン軸受としての役割を果たす本発明の一実施形態の深溝玉軸受10と、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8が制御不能になったときに回転軸3をラジアル方向に機械的に支持すると共に、タッチダウン軸受としての役割を果たすアンギュラ玉軸受11,12とを有する。
また、上記ターボ分子ポンプ本体1は、回転軸3のラジアル位置を検出するラジアル位置検出センサ14,15と、回転軸3のアキシアル位置を検出するアキシアル位置検出センサ16とを有する。上記ラジアル位置検出センサ14,15は、回転軸3の軸方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記モータ4は、ロータ20と、ステータ21とを有する。上記ロータ20は、リング状の2極永久磁石で構成されており、回転軸3の外周面に固定されている。また、上記ステータ21は、図示しない電機子コイルを有している。電機子コイルに適切に電流を流すことにより、ロータ20をステータ21に対して高速回転させ、ロータ2が固定された回転軸3を高速回転させるようになっている。また、上記モータ4は、発電機としての役割も兼ねている。詳しくは、上記モータ4は、電源異常や停電等により電源側からの電力の供給が停止されて電源電圧が低下すると、発電機として電圧を出力するようになっている。具体的には、上記モータ4は、電源電圧が低下すると、位置検出センサ14,15,16、磁気軸受駆動回路(図示せず)およびモータドライバ(図示せず)に、回生電力を供給するようになっている。上記モータ4から供給される回生電力が磁気軸受6,7,8を駆動できる間、磁気軸受6,7,8は、上記回生電力によって磁気浮上制御されるようになっている。
上記アキシアル磁気軸受6は、回転軸3のアキシアル方向の両端面を、アキシアル方向の両側から挟むように配置された1対の電磁石(数は2個)を有する。また、上記第1および第2ラジアル磁気軸受7,8の夫々は、回転軸3をラジアル方向の両側から挟むように配置された互いに直交する2対の電磁石(各ラジアル磁気軸受において、電磁石の数は4個)を有している。上記磁気軸受6,7,8の上記電磁石の磁力を適切に制御することにより、毎分数万回転で回転する回転軸3を精密に制御して、回転軸3のぐらつきを抑制して、回転軸3を、所定位置に精密に位置させるようになっている。
電源異常時や停電時等に、上記モータ4の回転速度が下がり、モータ4からの回生電力が磁気軸受7,8の駆動に必要な電力よりも低下すると、磁気軸受7,8の磁気浮上制御が停止するようになっている。上記磁気軸受7,8の磁気浮上制御が停止すると、タッチダウン軸受としての深溝玉軸受10およびアンギュラ玉軸受11,12が、磁気軸受7,8の替わりに回転軸3をラジアル方向に機械的に支持するようになっている。上記深溝玉軸受10およびアンギュラ玉軸受11,12は、磁気軸受7,8が制御不能になったときに、回転軸3を支持することによって、磁気軸受7,8と回転軸3との接触や、ロータ20とステータ21との接触等を確実に防止するようになっている。
図2は、本発明の一実施形態である上記深溝玉軸受10の軸方向の断面図である。
上記深溝玉軸受10は、所謂総玉軸受であって保持器を有さない構造をしている。この深溝玉軸受10は、外輪30と、内輪31と、玉32とを有している。
上記外輪30は、軸受鋼、ステンレス鋼または工具鋼等の強磁性を有する鋼材からなっている。上記外輪30は、内周面に深溝型の軌道溝38を有している。一方、上記内輪31は、軸受鋼、ステンレス鋼または工具鋼等の強磁性を有する鋼材からなっている。上記内輪31は、外周面に深溝型の軌道溝39を有している。
上記玉30は、非磁性体材料である窒化ケイ素(Si)からなっている。上記玉30は、外輪30の軌道溝38と内輪31の軌道溝39との間に複数配置されている。全ての玉30を周方向に隙間なく当接させた状態で、外輪30の軌道溝38と内輪31の軌道溝39との間には、玉30一個分程度もしくは、それ以上の周方向のスペースが存在している。
また、図示しないが、上記深溝玉軸受10は、周方向の一部分(周方向において連続)の外輪30と内輪31との径方向の間隔が、上記一部分以外の部分における外輪30と内輪31との径方向の間隔よりも大きくなっている。言い換えると、上記深溝玉軸受10は、周方向の一部分に入れ溝(玉30を組み入れるために軌道輪のアキシアル方向に付けた溝)を有している。
上記深溝玉軸受10の軌道溝に対して入れ溝が存在しない側や入れ溝が存在する側であって入れ溝近傍を除く部分の外輪30の肩部35と内輪31の肩部36との距離dは、0.4〜0.5mmであり、玉32の直径の1/4以下に設定されており、正確には、軌道の片側の入れ溝以外の部分の内外輪30,31の肩部35,36間の距離は、0.5mm以下に設定されている。
図3および図4は、本発明の玉軸受と、2極永久磁石を有するリングが固定された回転軸とを組み付けるときに、本発明の玉軸受の軌道輪に起こる現象を説明する図である。尚、図3および図4において、50は、内輪を示し、51は、外輪を示している。
先ず、玉軸受をターボ分子ポンプの本体のハウジング(図示せず)に組み付けた後に、回転軸(図示せず)に固定された2極永久磁石(図示せず)が、内輪50の内周面の内側を通過しているまさにその最中、内外輪50,51がその2極永久磁石によって磁化される。具体的には、図3に示すように、2極永久磁石のS極(図示せず)に近接する内輪50の第1個所60と、内輪50の第1個所60と周方向の方向が同じ外輪51の第2個所61とが第1の磁極(N極)に磁化されると共に、2極永久磁石のN極(図示せず)に近接する内輪50の第1個所60と回転軸を介して正反対の内輪50の第3個所64と、外輪51の第2個所61と回転軸を介して正反対の外輪51の第4個所65とが第2の磁極(S極)に磁化される。
次に、回転軸に固定された2極永久磁石が、内輪50の内周面の内側を通過した後、内外輪50,51が強磁性体材料からなると共に、内外輪50,51の少なくとも一方の肩部間の距離が、従来の玉軸受よりも格段に小さいことに起因して、内輪50が、周方向に略180°回転する。具体的には、図4に示すように、内輪50と外輪51との磁力の反撥を緩和するように、回動自在な内輪50が略180°回転する。そして、第1個所60と第4個所65とが周方向に対向すると共に、第2個所61と第3個所64とが周方向に対向する。そして、第1個所60と第4個所65との間に、第1個所60と第4個所65との間を結ぶ高密度の磁力線が形成されると共に、第2個所61と第3個所64との間に、第2個所61と第3個所64との間を結ぶ高密度の磁力線が形成される一方、内輪50の内周面の内部68、すなわち、回転軸内を通過する磁力線が極端に少なくなる。
このことから、本発明のように、内外輪50,51を磁性体材料から構成し、かつ、内外輪50,51の軌道溝の軸方向の一方の側の肩部間の距離を、玉の直径の1/4以下に設定すると、玉軸受を2極永久磁石が固定された回転軸に組み付ける時、上記のような現象が起こって、回転軸内を通過する磁力線が極端に少なくなる。したがって、回転軸内を通過する磁力線に起因して回転軸内に発生する渦電流が極端に少なくなるから、回転軸の昇温を格段に低減できる。
図5は、本発明の一実施形態の玉軸受を示す図であり、内外輪80,81の軌道溝の軸方向の一方の側の肩部間の距離が、0.5mm以下に設定されている玉軸受の回転軸の組み付け後の状態(図4に示す状態に対応する状態)を示す模式図である。
本発明者は、内外輪80,81の軌道溝の軸方向の一方の側の肩部間の距離が、0.5mm以下である図5に示すような場合、内外輪80,81の磁化に起因する回転軸の昇温を効果的に防止できて、内輪80と回転軸の組み付け後に、回転軸が内輪80に非接触な状態で回転軸とハウジングに対し相対回転させても回転軸の昇温が抑制されることを多数の実験によって確認した。これは、従来と比較して、内外輪80,81の一方の肩部間の距離が極端に短くて、組み付け後の内外輪80,81の間の相互作用が非常に大きくなることから、逆に、内輪の内周面の内部の磁場が非常に小さくなるためであると推察される。
上記実施形態の玉軸受10によれば、内外輪30,31が非磁性体材料からなり、かつ、軸方向の一方の内外輪30,31の肩部35,36間の距離が玉32の直径の1/4以下であるから、玉軸受10を2極永久磁石が固定された回転軸3に組み付けた後、内輪31の磁化に起因して発生する回転軸3内を通過する磁力線を極端に少なくできる。したがって、回転軸3内を通過する磁力線に起因して回転軸内に発生する渦電流が極端に少なくなるから、回転軸3の昇温を格段に抑制できる。
また、上記実施形態の玉軸受10によれば、内外輪30,31の材料が、強磁性体材料を使用できるから、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等の硬度が高い鋼材を使用できて、玉軸受10の強度を高くできて、衝撃に対して強くすることができ、耐久性が低下することがない。また、内外輪30,31の材料として、例えば、軸受鋼や、ステンレス鋼や、工具鋼等の価格がそれほど高くない材料を使用できるから、玉軸受10の製造コストが極端に高くなることもない。
また、上記実施形態の玉軸受10によれば、上記玉32が、非磁性体材料からなるので、玉32内に磁力線が生成されることがない。したがって、玉軸受10に回転軸3を組み付けた後、確実に内外輪30,31の間に強い相互作用を発生させることができて、玉軸受10に回転軸3を組み付けた後に、内輪31の内周面の内側の磁場を確実に弱くすることができる。
尚、上記実施形態の玉軸受10では、内外輪30,31の材料として、軸受鋼、ステンレス鋼または工具鋼を採用したが、この発明では、内外輪30,31の材料として、軸受鋼、ステンレス鋼および工具鋼以外の強磁性を有する硬化処理が施された鋼材を採用しても良い。また、上記実施形態の玉軸受10では、窒化ケイ素(Si)製の玉32を採用したが、この発明では、窒化ケイ素(Si)以外のセラミックス製の玉を採用しても良い。セラミックス製の玉を使用した場合、玉の耐久性を向上させることができる。また、この発明では、内外輪および玉の材料が全てステンレス鋼であっても良く、この場合、玉軸受のコストを格段に低減することができる。
また、上記実施形態では、玉軸受10が所謂総玉軸受であって、保持器を有さず、かつ、軌道の片側の入れ溝以外の部分の内外輪30,31の肩部35,36間の距離が0.5mm以下に設定されていた。しかしながら、この発明は、入れ溝を有さず、かつ、軌道溝の一方の側の内外輪の肩部間の距離が、軌道溝の他方の側の内外輪の肩部間の距離よりも大きく、かつ、内外輪の肩部間の距離が大きい方の空間に、冠形保持器の環状部が挿入されている構造を有していても良い。また、上記実施形態では、玉軸受10が深溝玉軸受であったが、この発明では、玉軸受は、軌道溝の一方の側の内外輪の肩部間の距離が、軌道溝の他方の側の内外輪の肩部間の距離よりも大きいアンギュラ玉軸受であっても良い。
この発明の玉軸受の一実施形態の深溝玉軸受を有するターボ分子ポンプの軸方向の断面図である。 上記一実施形態の深溝玉軸受の軸方向の断面図である 本発明の玉軸受と、回転軸(2極永久磁石を有するリング状のロータが固定されている)とを組み付けるときに、本発明の玉軸受の軌道輪に起こる現象を説明する図である。 本発明の玉軸受と、回転軸(2極永久磁石を有するリング状のロータが固定されている)とを組み付けるときに、本発明の玉軸受の軌道輪に起こる現象を説明する図である。 本発明の一実施形態の玉軸受を示す模式図である。
1 ターボ分子ポンプ本体
3 回転軸
10 深溝玉軸受
30,51,81 外輪
31,50,80 内輪
32 玉
35,36 肩部
38,39 軌道溝
d 深溝玉軸受の軌道溝に対して入れ溝が存在しない側の外輪の肩部と内輪の肩部との距離

Claims (2)

  1. タッチダウン軸受であって、
    軌道溝を有すると共に、強磁性体材料からなり、かつ、内周面の内側を回転軸に固定された2極永久磁石が通過させられる内輪と、
    軌道溝を有すると共に、強磁性体材料からなり、かつ、ハウジングに固定される外輪と、
    上記内輪の上記軌道溝と、上記外輪の上記軌道溝との間に配置された玉と
    を備え、
    上記内輪の上記軌道溝の上記内輪の軸方向の一方の側の肩部と、上記外輪の上記軌道溝の上記軸方向の上記一方の側の肩部との距離は、上記玉の直径の1/4以下であることを特徴とする玉軸受。
  2. 請求項1に記載の玉軸受において、
    上記玉は、非磁性体材料からなることを特徴とする玉軸受。
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