JP2008208785A - ターボ分子ポンプおよびタッチダウン軸受装置 - Google Patents

ターボ分子ポンプおよびタッチダウン軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】寿命が長くて、回転速度が高い軸であっても、軸を所定回数確実に支持することができるタッチダウン軸受装置およびタッチダウン軸受装置の寿命が長いターボ分子ポンプを提供することにある。
【解決手段】タッチダウン軸受装置10を、ハウジング2に固定された外輪31と、外輪31に径方向に対向する内輪33と、径方向において外輪31と内輪33との間に配置された中間輪32と、外輪31と中間輪32との間に配置された第1の玉34と、中間輪32と内輪33との間に配置された第2の玉35とで構成する。タッチダウン軸受装置10は、磁気軸受が正常に動作しているときには、回転軸3と内輪33とが非接触な状態である一方、磁気軸受が正常に動作していないときには、回転軸3を、内輪33で支持することによって、回転軸3をハウジング2に対して支持するようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ターボ分子ポンプに関する。また、本発明は、ターボ分子ポンプや、真空ポンプ等に使用されるタッチダウン軸受装置に関する。
従来、ターボ分子ポンプとしては、特開2004−116558号公報(特許文献1)に記載されているものがある。
このターボ分子ポンプは、回転軸、ハウジング、磁気軸受およびタッチダウン軸受としての玉軸受を備える。上記磁気軸受は、電磁石を有し、通常運転時において、上記回転軸を磁気的に非接触に支持している。
一方、上記玉軸受は、内輪、外輪および玉を有している。上記外輪は、ハウジングの内周面に内嵌されて配置されている一方、上記内輪は、上記磁気軸受が正常に動作しているときには、上記回転軸に対して非接触な状態になっている。
上記玉軸受は、上記磁気軸受の制御の操作ミス(人為的ミス)時や停電等によって、上記磁気軸受が正常に動作しなくなったときに、回転軸の外周面を、内輪の内周面で受けて、回転軸をハウジングに対して機械的に支持するようになっている。
上記ターボ分子ポンプにおいては、上記磁気軸受が制御不能になっている場合には、回転軸に振れが生じているから、上記回転軸が、上記玉軸受の内輪に片当たりする。また。タッチダウン時においては、上記玉軸受は、内輪の回転速度が、回転軸との摩擦によって、停止状態から一瞬にしてロータの高い回転速度付近まで急激に急加速される。このため、タッチダウン時において、軌道輪と玉との間に大きな摩擦力が発生し、玉が軌道輪に対してロックし易くて、玉および軌道輪に焼付きが発生し易く、玉軸受の寿命が短くなることを避けがたいという問題がある。また、玉によって軌道輪が摩耗し、回転軸とハウジングとの近接した部分が接触することもある。また、ターボ分子ポンプにおいて、現在よりも速い回転速度において、タッチダウンできるタッチダウン軸受装置が所望されている。
特開2004−116558号公報
そこで、本発明の課題は、タッチダウン軸受装置の寿命が長いターボ分子ポンプを提供することにある。また、本発明の課題は、寿命が長くて、回転速度が高い回転軸であっても、回転軸を所定回数で確実に支持することができるタッチダウン軸受装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のターボ分子ポンプは、
軸と、
上記軸に径方向に間隔をおいて対向するハウジングと、
上記軸を上記ハウジングに対して磁気的に非接触支持する磁気軸受と、
上記ハウジングと、上記軸との間に配置されると共に、上記磁気軸受が正常に動作していないときに、上記軸を機械的に支持するタッチダウン軸受装置と、
上記ハウジングに対して上記軸を相対回転駆動するモータと
を備え、
上記タッチダウン軸受装置は、
上記ハウジングに固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
上記第1軌道部材に隙間を介して対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置された第1転動体と、
上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置された第2転動体と
を有し、
上記磁気軸受が正常に動作しているときには、上記軸と上記第2軌道部材とが非接触な状態である一方、上記磁気軸受が正常に動作していないときには、上記軸を上記第2軌道部材で支持することによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持するようになっていることを特徴としている。
上記ハウジングを、ケースおよびケースに対して相対移動しない部材として定義する。また、上記軸は、モータのロータとなっていて、上記軸が、モータの一部を構成していても良い。また、上記軸と、上記モータのロータとが、別部材であっても良い。例えば、上記モータのロータが、輪状の部材であって、上記輪状のロータが、上記軸の外周面に固定される形式であっても良い。
また、上記および以下の第1、第2、中間軌道部材は、軌道輪そのものであってもよいし、軌道輪に別部材を取り付けたものであっても良い。
本発明によれば、第2軌道部材が、軸に接触することによって、軸からの荷重を、第2軌道部材、第2転動体、中間軌道部材、第1転動体、および、第1軌道部材を介してハウジングで受けるようになっているから、タッチダウン時において、第1軌道部材に対する中間軌道部材の回転速度と、中間軌道部材に対する第2軌道部材の回転速度とを、ともに、タッチダウン時の軸の回転速度の半分程度の回転速度まで急激に低減することができる。
したがって、タッチダウン時において、第1軌道部材に対する中間軌道部材の回転速度を、従来のタッチダウン軸受における外輪に対する内輪の回転速度と比較して、1/2程度まで大幅に低減できるから、第1転動体が、第1軌道部材および中間軌道部材のうちの少なくとも一方に対してロックすることを抑制できる。また、中間軌道部材に対する第2軌道部材の回転速度を、従来のタッチダウン軸受における外輪に対する内輪の回転速度と比較して、1/2程度まで大幅に低減できるから、第2転動体が、中間軌道部材および第2軌道部材のうちの少なくとも一方に対してロックすることを抑制できる。したがって、従来のターボ分子ポンプと比較して、タッチダウン軸受装置の寿命を格段に長くすることができる。
また、従来と比較して、第1軌道部材に対する中間軌道部材の回転速度と、中間軌道部材に対する第2軌道部材の回転速度とを、タッチダウン時の軸の回転速度の半分程度の回転速度まで格段に小さくすることができるから、従来と比較して、タッチダウン軸受装置が、タッチダウンできる軸の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
したがって、従来の構成、すなわち、タッチダウン軸受を、一つの内外輪と、その内外輪の間に配置された転動体とで構成する構成と比較して、磁気軸受と軸との接触や、モータを構成するロータとステータとの接触等、二つの異なる部材が接触する可能性を格段に低くすることができる。
また、本発明によれば、第1軌道部材、中間軌道部材の第1軌道面および第1転動体のうちの少なくとも一つの部材が焼付いて、第1軌道部材に対して中間軌道部材が正常に回転しなくなったとしても、第2軌道部材、中間軌道部材の第2軌道面および第2転動体で、軸を回転自在にハウジングに対して支持することができる。また、逆に、中間軌道部材の第2軌道面、第2軌道部材および第2転動体のうちの少なくとも一つの部材が焼付いて、中間軌道部材に対して第2軌道部材が正常に回転しなくなったとしても、第1軌道部材、中間軌道部材の第1軌道面および第1転動体で、軸を回転自在にハウジングに対して支持することができる。したがって、従来と比較して、タッチダウン軸受に接触する軸が摩耗や損傷することを抑制できる。
また、本発明のタッチダウン軸受装置は、
ハウジングに固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
軸に間隔をおいて非接触に対向するとともに、上記第1軌道部材に隙間を介して上記第1軌道部材に対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置される第1転動体と、
上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置される第2転動体と
を有し、
上記軸と上記ハウジングとの相対位置が変化することで上記軸と上記第2軌道部材とが接触したときに、
上記軸を上記第2軌道部材で支持することによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持することを特徴としている。
本発明によれば、従来と比較して、寿命を格段に長くすることができる。また、従来と比較して、タッチダウンできる軸の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
また、本発明のターボ分子ポンプは、
軸と、
上記軸に間隔をおいて対向するハウジングと、
上記軸を上記ハウジングに対して磁気的に非接触支持する磁気軸受と、
上記軸と、上記ハウジングとの間に配置されると共に、上記磁気軸受が正常に動作していないときに、上記軸を機械的に支持するタッチダウン軸受装置と、
上記ハウジングに対して上記軸を相対回転駆動するモータと
を備え、
上記タッチダウン軸受装置は、
上記軸に固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
上記第1軌道部材に隙間を介して対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置された第1転動体と、
上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置された第2転動体と
を有し、
上記磁気軸受が正常に動作しているときには、上記ハウジングと上記第2軌道部材とが非接触な状態である一方、上記磁気軸受が正常に動作していないときには、上記第2軌道部材を上記ハウジングで支持することによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持するようになっていることを特徴としている。
タッチダウン軸受装置は、軸に固定されても、ハウジングに固定されても、静止側に固定されても、または、回転側に固定されても良い。この例では、タッチダウン軸受装置は、軸に固定されている。
本発明によれば、従来と比較して、タッチダウン軸受装置の寿命を格段に長くすることができる。また、従来と比較して、タッチダウン軸受装置が、タッチダウンできる軸の回転速度の上限を格段に大きくすることができる。
また、本発明のタッチダウン軸受装置は、
軸に固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
ハウジングに間隔をおいて非接触に対向すると共に、上記第1軌道部材に隙間を介して上記第1軌道部材に対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置される第1転動体と、
上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置される第2転動体と
を有し、
上記軸と上記ハウジングとの相対位置が変化することで上記ハウジングと上記第2軌道部材とが接触したときに、上記第2軌道部材をハウジングに接触させることによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持することを特徴としている。
本発明によれば、従来と比較して、寿命を格段に長くすることができる。また、従来と比較して、タッチダウンできる軸の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
本発明のターボ分子ポンプによれば、従来と比較して、タッチダウン軸受装置の寿命を格段に長くすることができる。また、従来と比較して、タッチダウン軸受装置が、タッチダウンできる軸の回転速度の上限を格段に大きくすることができる。
また、本発明のタッチダウン軸受装置によれば、従来と比較して、寿命を格段に長くすることができる。また、従来と比較して、タッチダウンできる軸の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のターボ分子ポンプの軸方向の断面図である。
このターボ分子ポンプは、ターボ分子ポンプ本体1と、図示しないコントローラとを備え、図示しない真空機器に連通する。
上記ターボ分子ポンプ本体1は、ハウジング2と、軸としての回転軸3と、回転軸3を駆動するモータ4と、アキシアル位置検出センサ16と、ラジアル位置検出センサ14,15と、アキシアル磁気軸受6と、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8と、本発明の第1実施形態の第1のタッチダウン軸受装置10と、第2のタッチダウン軸受装置11とを備える。
上記アキシアル位置検出センサ16は、回転軸3のアキシアル位置を検出して、上記コントローラに、回転軸3のアキシアル位置を表す信号を出力するようになっている。また、上記ラジアル位置検出センサ14,15は、回転軸3の軸方向に互いに間隔をおいて配置されている。上記ラジアル位置検出センサ14,15は、回転軸3のラジアル位置を検出して、上記コントローラに、回転軸3のラジアル位置を表す信号を出力するようになっている。上記コントローラは、アキシアル位置検出センサ16から信号に基づいて、アキシアル磁気軸受6に制御信号を出力すると共に、ラジアル位置検出センサ14,15からの信号に基づいて、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8に制御信号を出力するようになっている。
上記モータ4は、ロータ20と、ステータ21とを有する。上記ロータ20は、リング状の2極永久磁石で構成されており、回転軸3の外周面に固定されている。また、上記ステータ21は、図示しない電機子コイルを有している。電機子コイルに適切に電流を流すことにより、ロータ20をステータ21に対して高速回転させて、ロータ20が固定された回転軸3を高速回転させるようになっている。
上記アキシアル磁気軸受6は、回転軸3をアキシアル方向に磁気的に非接触支持している。詳しくは、上記アキシアル磁気軸受6は、回転軸3のアキシアル方向の両端面を、アキシアル方向の両側から挟むように配置された1対の電磁石(数は2個)を有している。上記アキシアル磁気軸受6の上記電磁石の磁力は、上記コントローラからの制御信号によって適切に制御されるようになっている。アキシアル磁気軸受6は、毎分数万回転で回転する回転軸3の位置をアキシアル方向に精密に制御して、回転軸3のアキシアル方向のぐらつきを抑制して、回転軸3を、アキシアル方向において所定位置に精密に位置させるようになっている。
一方、上記第1および第2ラジアル磁気軸受7,8は、回転軸3をラジアル方向に磁気的に非接触支持している。詳しくは、上記第1および第2ラジアル磁気軸受7,8の夫々は、回転軸3をラジアル方向の両側から挟むように配置された互いに直交する2対の電磁石(各ラジアル磁気軸受において、電磁石の数は4個)を有している。上記第1および第2ラジアル磁気軸受7,8の夫々の上記電磁石の磁力は、上記コントローラからの制御信号によって適切に制御されるようになっている。上記第1および第2ラジアル磁気軸受7,8は、毎分数万回転で回転する回転軸3の位置をラジアル方向に精密に制御して、回転軸3のラジアル方向のぐらつきを抑制して、回転軸3を、ラジアル方向において所定位置に精密に位置させるようになっている。
上記第1のタッチダウン軸受装置10は、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8が制御不能になったときに回転軸3をラジアル方向に機械的に支持するようになっている。また、上記第2のタッチダウン軸受装置11は、アキシアル磁気軸受6、または、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8が制御不能になったときに、回転軸3をアキシアル方向およびラジアル方向に機械的に支持するようになっている。
上記第1のタッチダウン軸受装置10および第2のタッチダウン軸受装置11は、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8が制御不能になったときに、回転軸3を支持することによって、第1および第2ラジアル磁気軸受7,8と回転軸3との接触や、ロータ20とステータ21との接触等を確実に防止するようになっている。
図2は、図1における上記第1のタッチダウン軸受装置10近傍の模式断面図である。
上記第1のタッチダウン軸受装置10は、ハウジング2の内周円筒面58と回転軸32の外周面59との間に配置されている。上記第1のタッチダウン軸受装置10は、第1軌道部材としての外輪31、中間軌道部材としての中間輪32、第2軌道部材としての内輪33、第1転動体としての複数の第1の玉34および第2転動体としての複数の第2の玉35を有する。
上記外輪31、中間輪32、および、内輪33は、例えば、軸受鋼(SUJ2等)、ステンレス鋼(SUS440C等)、または、工具鋼(SKH4等)等の強磁性体材料からなっている。また、上記第1の玉34および第2の玉35は、軸受鋼(SUJ2等)や、工具鋼(SKH4や耐熱性に優れるM50(AISI規格)等の強磁性体材料からなっている。ここで、強磁性体材料とは、磁界内に置くと、磁界と同じ方向に磁化され、磁界を除いても磁気を残す性質を有する材料のことをいう。
第1実施形態のように、第1のタッチダウン軸受装置10の軌道輪および玉として、強磁性体材料製の軌道輪31,32,33および玉34,35を使用すれば、第1のタッチダウン軸受装置10に近接配置される第1および第2ラジアル磁気軸受7,8の磁場による磁束を、内輪33、第2の玉35、中間輪32、第1の玉34、および、外輪31を貫通させることができる。
したがって、ハウジング2に固定されている外輪31に、第1の玉34、中間輪32、第2の玉35および内輪33を磁力で引きつけておくことができるから、ターボ分子ポンプの運転時かつラジアル磁気軸受7,8の正常駆動時に、ターボ分子ポンプの組み立て時に磁化された回転軸3に、内輪33がつれ回ることを防止できる。したがって、中間輪32に対して内輪33が相対回転すること、および、外輪31に対して中間輪32が相対回転すること、のうちの少なくとも一方が起こったならば(この実施形態では相対回転しない)発生するだろう大きな騒音(異音)が発生することがない。
上記外輪31は、ハウジング2の内周円筒面58に内嵌されて固定されている。上記外輪31は、内周面に軌道面としての深溝型の軌道溝51を有している。上記内輪33は、外輪31の径方向の内方に位置している。上記内輪33は、外輪31に隙間を介して径方向に対向している。上記内輪33は、外周面に軌道面としての深溝型の軌道溝52を有している。
上記中間輪32は、筒状の部材である。上記中間輪32は、径方向において、外輪31と内輪33との間に配置されている。上記中間輪32は、外輪31に対して隙間を介して径方向に対向していると共に、内輪33に対して隙間を介して径方向に対向している。上記中間輪32は、外周面に第1軌道面としての深溝型の第1軌道溝53を有していると共に、内周面に第2軌道面としての深溝型の第2軌道溝54を有している。
上記複数の第1の玉34は、外輪31の軌道溝51と、中間輪32の第1軌道溝53との間に、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。また、上記複数の第2玉35は、中間輪32の第2軌道溝54と、内輪33の軌道溝52との間に、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。タッチダウン軸受装置10は、保持器を有さず、第1の玉34および第2の玉35は、保持器で保持されない構成になっている。このようにして、タッチダウン軸受装置10の負荷容量を大きくしている。
上記構成のターボ分子ポンプにおいて、電源異常や停電等により電源側からの電力の供給が停止されて電源電圧が低下すると、上記モータ4が、発電機として電圧を出力するようになっている。具体的には、上記モータ4は、電源電圧が低下すると、位置検出センサ14,15,16、各磁気軸受6,7,8の磁気軸受駆動回路(図示せず)およびモータドライバ(図示せず)に、回生電力を供給するようになっている。上記モータ4から供給される回生電力が磁気軸受6,7,8を駆動できる間、磁気軸受6,7,8は、上記回生電力によって磁気浮上制御されるようになっている。
上記モータ4の回転速度が下がり、モータ4からの回生電力が磁気軸受7,8の駆動に必要な電力よりも低下すると、磁気軸受7,8の磁気浮上制御が停止するようになっている。上記磁気軸受7,8の磁気浮上制御が停止すると、タッチダウン軸受装置10が、磁気軸受7,8の替わりに回転軸3をラジアル方向に機械的に支持すると共に、第2のタッチダウン軸受11が、磁気軸受7,8の替わりに回転軸3をラジアル方向に機械的に支持するようになっている。第2のタッチダウン軸受11は、磁気軸受6の磁気浮上制御が停止すると、回転軸3をアキシアル方向に機械的に支持する役割も担っている。
詳細には、第1のタッチダウン軸受装置10は、次のように動作するようになっている。磁気軸受7,8の磁気浮上制御が停止すると、回転軸3の外周面が、内輪33に接触する。回転軸3の外周面が内輪33の内周面に接触した瞬間、すなわち、回転軸3が第1のタッチダウン軸受装置10にタッチダウンした瞬間、内輪33の回転速度は、タッチダウン時の回転軸の回転軸3の回転速度付近まで急加速し、中間輪32の回転速度は、タッチダウン時の回転軸の回転軸3の回転速度の略半分の回転速度まで急加速するようになっている。
すなわち、外輪31は静止部材であるハウジング2に固定されているから、回転軸3が第1のタッチダウン軸受装置10にタッチダウンした瞬間、外輪31に対する中間輪32の回転速度および中間輪32に対する内輪33の回転速度の両方は、タッチダウン時の回転軸3の回転速度の略半分の回転速度になる。このように、本発明の第1のタッチダウン軸受装置10においては、タッチダウン時に、瞬時に発生する外輪31に対する中間輪32の回転速度および中間輪32に対する内輪33の回転速度の両方を、従来の内外輪および転動体からなるタッチダウン軸受における外輪に対する内輪の回転速度の半分程度の回転速度程度まで急激に低減することができるのである。
上記第1実施形態のターボ分子ポンプによれば、回転軸3が、内輪33に接触することによって、回転軸3からの荷重を、内輪33、第2の玉35、中間輪32、第2の玉34、外輪31を介してハウジング2で受けることができて、タッチダウン時において、外輪31に対する中間輪32の回転速度と、中間輪32に対する内輪33の回転速度とを、ともに、従来と比較して、タッチダウン時の回転軸3の回転速度の半分程度の回転速度まで急激に低減することができる。
したがって、タッチダウン時において、第1の玉34が、外輪31の軌道溝51および中間輪32の第1軌道溝53のうちの少なくとも一方に対してロックすることを抑制でき、また、第2の玉35が、中間輪32の第2軌道溝54および内輪33の軌道溝52のうちの少なくとも一方に対してロックすることを抑制できる。したがって、従来と比較して、タッチダウン軸受装置10の寿命を格段に長くすることができる。
また、外輪31に対する中間輪32の回転速度と、中間輪32に対する内輪33の回転速度とが、従来と比較して、半分程度に格段に小さくなるから、第1のタッチダウン軸受装置10が、タッチダウンできる回転軸3の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
また、上記第1実施形態のターボ分子ポンプによれば、外輪31、中間輪32の第1軌道溝53および第1の玉34のうちの少なくとも一つが焼付いて、外輪31に対して中間輪32が正常に相対回転しなくなったとしても、中間輪32の第2軌道溝54、内輪33および第2の玉35で、回転軸3を回転自在にハウジング2に対して支持することができる。また、逆に、中間輪32の第2軌道溝54、内輪33および第2の玉35のうちの少なくとも一つが焼付いて、中間輪32に対して内輪33が正常に相対回転しなくなったとしても、外輪31、中間輪32の第1軌道溝53および第1の玉34で、回転軸3を回転自在にハウジング2に対して支持することができる。
したがって、従来の構成、すなわち、タッチダウン軸受を、一つの内外輪と、その内外輪の間に配置された転動体とで構成する場合と比較して、磁気軸受7,8と回転軸3との接触や、モータ4を構成するロータ20とステータ21との接触等の可能性を格段に低くすることができる。
また、上記第1実施形態のタッチダウン軸受装置によれば、外輪31に対する中間輪32の回転速度と、中間輪32に対する内輪33の回転速度とを、内外輪および玉からなる従来のタッチダウン軸受における、外輪に対する内輪の回転速度の半分程度まで低減できる。
また、回転軸3の振れに基づいて回転軸3が第1のタッチダウン軸受装置10に片あたりする際に発生する回転軸3からのアキシアル荷重において、外輪31の軌道溝51、中間輪32の第1軌道溝53および第1の玉34で負荷する分担分、および、中間輪32の第2軌道溝54、内輪33の軌道溝52および第2の玉35で負荷する分担分の両方が、転がり軸受が一段に配置された従来のタッチダウン軸受と比較して、半分程度の小さい値になる。
したがって、従来のタッチダウン軸受における内外輪または玉に焼付きが発生する可能性と比較して、内外輪31,33、中間輪32、または、第1,第2の玉34,35に焼付きが発生する可能性を、格段に低くすることができて、第1のタッチダウン軸受装置10の寿命を格段に長くすることができる。また、従来のタッチダウン軸受と比較して、タッチダウンできる回転軸3の回転速度の上限を格段に大きくすることができる。
図3は、図1における上記第2のタッチダウン軸受装置11近傍の模式断面図である。
上記第2のタッチダウン軸受装置11が上記第1のタッチダウン軸受装置10と異なる点は、上記第1のタッチダウン軸受装置10が主にラジアル方向の支持のみを受けるのに対して、上記第2のタッチダウン軸受装置11がラジアル方向とアキシアル方向の支持を受ける構造としたことである。このため、第2のタッチダウン軸受装置11の総玉軸受の材料は第1のタッチダウン軸受に用いるものと同様のものから選ばれ、また、作用は第1のタッチダウン軸受装置10と同様であるが、アキシアル方向の支持を受ける構造で以下のように異なる。
上記第2のタッチダウン軸受装置11は、軸方向一方側(図3では上側)に、内周面にアンギュラ型の軌道溝を有する第2の外輪61と内周面と外周面とにアンギュラ型の軌道溝を有する第2の中間輪62と外周面にアンギュラ型の軌道溝を有する第2の内輪63とを有し、第2の外輪61の軌道溝と第2の中間輪62の外周面の軌道溝との間に複数の第3の玉64を配置し、第2の中間輪62の内周面の軌道溝と第2の内輪63の軌道溝との間に複数の第4の玉65を配置している一方、軸方向他方側(図3では下側)に、内周面にアンギュラ型の軌道溝を有する第3の外輪71と内周面と外周面とにアンギュラ型の軌道溝を有する第3の中間輪72と外周面にアンギュラ型の軌道溝を有する第3の内輪73とを有し、第3の外輪71の軌道溝と第3の中間輪72の外周面の軌道溝との間に複数の第5の玉74を配置し、第3の中間輪72の内周面の軌道溝と第3の内輪73の軌道溝との間に複数の第6の玉75を配置している。
上記第2内輪63と上記第3内輪73とは軸方向に並べられ、上記第2中間輪62と上記第3中間輪72とは軸方向に並べられ、上記第2外輪61と上記第3外輪71とは軸方向に並べられてハウジング2の内周面88に内嵌されて固定されている。
つまり、第2のタッチダウン軸受装置11は、第1軌道部材としての第2外輪61および第3外輪71、第2軌道部材としての第2内輪63および第3内輪73、中間軌道部材としての第2中間輪62および第3中間輪72、第1転動体としての複数の第3の玉64および複数の第5の玉74、第2転動体としての複数の第4の玉65および複数の第6の玉75とを有する。
ラジアル磁気軸受7,8およびアキシアル磁気軸受6が回転軸3を正常に磁気制御している際、第2内輪63および第3内輪73は、回転軸3の周面89径方向の外方に位置し、かつ、端面87に間隔をおいて位置し、回転軸3に径方向および軸方向に非接触に対向するようになっている。
ラジアル磁気軸受7,8の磁気浮上制御およびアキシアル磁気軸受6の磁気浮上制御の少なくとも何れかが停止すると、第2内輪63の内周面と回転軸3の周面89、第3内輪73の内周面と回転軸3の周面89、および、第2内輪63の軸方向一方側の端面と上記回転軸3の端面87の少なくとも何れかが接触し、回転軸3をハウジング2に対してラジアル方向およびアキシアル方向の少なくとも何れかに機械的に支持することができる。
上記第1実施形態のターボ分子ポンプによれば、第2のタッチダウン軸受装置11は第1のタッチダウン軸受装置10と同様に、タッチダウン時に、瞬時に発生する中間輪62,72に対する内輪63,73および外輪61,71に対する中間輪62,72の相対回転速度を大幅に抑制することができ、タッチダウン時の回転軸3の回転速度の半分程度の回転速度まで急激に低減することができる。このことにより、第2のタッチダウン軸受装置11の寿命を格段に長くすることができる。
また、タッチダウン時の回転軸3の回転速度の半分程度の回転速度まで急激に低減することができるため、第2のタッチダウン軸受装置11が、タッチダウンできる回転軸3の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
また、上記第1実施形態のターボ分子ポンプによれば、第2外輪61、第2中間輪62の外周面の軌道溝および第3の玉64ならびに第3外輪71、第3中間輪72の外周面の軌道溝および第5の玉74のうちの少なくとも一つの部材が焼付いて、第2外輪61に対して第2中間輪62および第3外輪71に対して第3中間輪72の少なくとも何れかが正常に回転しなくなったとしても、第2中間輪62の内周面の軌道溝、第2内輪63および第4の玉65ならびに第3中間輪72の内周面の軌道溝、第3内輪73および第6の玉75で回転軸3を回転自在にハウジング2に対して支持することができる。また、逆に、第2中間輪62の内周面の軌道溝、第2内輪63および第4の玉65ならびに第3中間輪72の内周面の軌道溝、第3内輪73および第3の玉75のうちの少なくとも一つの部材が焼付いて、第2中間輪62に対して第2内輪63および第3中間輪72に対して第2内輪73の少なくとも何れかが正常に回転しなくなったとしても、第2外輪61、第2中間輪62の外周面の軌道溝および第3の玉64ならびに第3外輪71、第3中間輪72の外周面の軌道溝および第5の玉74で回転軸3を回転自在にハウジング2に対して支持することができる。
上記第1実施形態の第2のタッチダウン軸受装置11によれば、第1のタッチダウン軸受装置10と同様に、タッチダウン時に、瞬時に発生する中間輪62,72に対する内輪63,73および外輪61,71に対する中間輪62,72の相対回転速度を大幅に抑制することができ、タッチダウン時の回転軸3の回転速度の半分程度の回転速度まで急激に低減することができる。このことにより、第2のタッチダウン軸受装置11の寿命を格段に長くすることができる。
また、タッチダウン時の回転軸3の回転速度の半分程度の回転速度まで急激に低減することができるため、第2のタッチダウン軸受装置11が、タッチダウンできる回転軸3の回転速度の上限を、格段に大きくすることができる。
尚、上記第1実施形態のターボ分子ポンプでは、第1のタッチダウン軸受装置10および第2のタッチダウン軸受装置11が、静止部材であるハウジング2の内周面に固定されたが、この発明では、タッチダウン軸受装置は、回転軸に固定されても良い。
また、上記第1実施形態の第1のタッチダウン軸受装置10は、外輪31および中間輪32の外周面が深溝型の軌道溝51,53を有し、かつ、中間輪32の内周面および内輪33が深溝型の軌道溝52,54を有していた。しかしながら、この発明では、外輪および中間輪の外周面、および、中間輪の内周面および内輪のうちの少なくとも一方は、深溝型の軌道溝でなくて、アンギュラ型の軌道溝であっても良い。この場合、タッチダウン軸受装置で大きな量のアキシアル荷重を負荷することができて好ましい。
また、上記第1実施形態の第1のタッチダウン軸受装置10および第2のタッチダウン軸受装置11では、保持器を有さず、第1の玉34、第2の玉35、第3の玉64、第4の玉65、第5の玉74、第6の玉75のすべてが、保持器で保持されない構成であったが、この発明では、第1の玉、第2の玉、第3の玉、第4の玉、第5の玉および第6の玉のうちの少なくとも一つ(一つ以上)は、保持器によって保持される構成であっても良い。
また、上記第1実施形態の第1のタッチダウン軸受装置10および第2のタッチダウン軸受装置11では、第1転動体および第2転動体の両方が、玉34,35,64,65,74,75であったが、この発明では、第1転動体および第2転動体のうちの少なくとも一方は、玉でなくて、円筒ころや円錐ころ等、玉以外の転動体であっても良い。
また、上記第1実施形態の第1のタッチダウン軸受装置10および第2のタッチダウン軸受装置11では、中間輪32,62,72が二つの軌道溝53,54を有する一体部材であったが、この発明では、中間輪は、一体の部材でなくても良い。すなわち、中間輪が、外輪と、この外輪とは別部材の内輪とからなり、中間輪は、内周に軌道面を有する外輪の外周面に、外周に軌道面を有する内輪の内周面を固定してなる構造であっても良い。
また、上記第1実施形態の第1のタッチダウン軸受装置10および第2のタッチダウン軸受装置11では、強磁性体材料からなる第1の玉34,第2の35,第3の玉64,第4の玉65,第5の玉74,第6の玉75を使用したが、この発明では、第1の玉,第2の,第3の玉,第4の玉,第5の玉,第6の玉のうちの少なくとも一つ(一つ以上)として、窒化ケイ素(Si)等のセラミックス製の非磁性体材料からなる玉を使用しても良い。セラミックス製の玉を使用した場合、玉の耐久性を向上させることができる。また、この発明では、内外輪および玉の材料が全てステンレス鋼であっても良く、この場合、玉軸受のコストを格段に低減することができる。
図4は、本発明の第2実施形態のターボ分子ポンプの部分模式断面図である。
このターボ分子ポンプは、ハウジング102と、回転軸103と、本発明の第2実施形態のタッチダウン軸受装置110とを備える。
第2実施形態のターボ分子ポンプでは、本発明のタッチダウン軸受装置110が、回転軸103の一部を構成する筒状の部分の内周面118と、この内周面118よりも径方向の内方に位置するハウジング102の円柱状の部分117の外周円筒面119との間に配置されている点が、本発明のタッチダウン軸受装置10が、ハウジング2の内周円筒面58と、回転軸3の外周面59との間に配置されている第1実施形態のターボ分子ポンプ10と異なる。
第2実施形態のターボ分子ポンプでは、第1実施形態のターボ分子ポンプと共通の作用効果および変形例については説明を省略することにし、第1実施形態のターボ分子ポンプと異なる作用効果および構成についてのみ説明を行うことにする。
タッチダウン軸受装置110は、第1軌道輪としての内輪131、中間輪132、第2軌道輪としての外輪133、第1転動体としての複数の第1の玉134、および、第2転動体としての複数の第2の玉135を有する。
上記複数の第1の玉134は、内輪131の軌道溝151と、中間輪132の第1軌道溝153との間に、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。また、上記複数の第2玉135は、中間輪132の第2軌道溝154と、外輪133の軌道溝152との間に、周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記第2実施形態のターボ分子ポンプによれば、タッチダウン軸受装置110が、回転軸103の外周面170よりも径方向の内方に位置しているから、ターボ分子ポンプを小型化することができる。
尚、上記第1および第2実施形態では、本発明のタッチダウン軸受装置10,110を、ターボ分子ポンプに搭載した。しかしながら、本発明のタッチダウン軸受装置を、ターボ分子ポンプではなくて、単なる真空ポンプに搭載しても良いことは、言うまでもない。
本発明の第1実施形態のターボ分子ポンプの軸方向の断面図である。 図1における第1のタッチダウン軸受装置近傍の模式断面図である。 図1における第2のタッチダウン軸受装置近傍の模式断面図である。 本発明の第2実施形態のターボ分子ポンプの部分模式断面図である。
符号の説明
1 ターボ分子ポンプ本体
2,102 ハウジング
3,103 回転軸
4 モータ
6 アキシアル磁気軸受
7 第1ラジアル磁気軸受
8 第2ラジアル磁気軸受
10 第1のタッチダウン軸受装置
11 第2のタッチダウン軸受装置
31,133 外輪
32,132 中間輪
33,131 内輪
34 第1の玉
35 第2の玉
51,52,151,152 軌道溝
53,153 第1軌道溝
54,154 第2軌道溝
58 内周円筒面
59 外周面
110 タッチダウン軸受装置
118 内周面
119 外周円筒面

Claims (4)

  1. 軸と、
    上記軸に径方向に間隔をおいて対向するハウジングと、
    上記軸を上記ハウジングに対して磁気的に非接触支持する磁気軸受と、
    上記ハウジングと、上記軸との間に配置されると共に、上記磁気軸受が正常に動作していないときに、上記軸を機械的に支持するタッチダウン軸受装置と、
    上記ハウジングに対して上記軸を相対回転駆動するモータと
    を備え、
    上記タッチダウン軸受装置は、
    上記ハウジングに固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
    上記第1軌道部材に隙間を介して対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
    上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
    上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置された第1転動体と、
    上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置された第2転動体と
    を有し、
    上記磁気軸受が正常に動作しているときには、上記軸と上記第2軌道部材とが非接触な状態である一方、上記磁気軸受が正常に動作していないときには、上記軸を上記第2軌道部材で支持することによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持するようになっていることを特徴とするターボ分子ポンプ。
  2. ハウジングに固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
    軸に間隔をおいて非接触に対向するとともに、上記第1軌道部材に隙間を介して上記第1軌道部材に対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
    上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
    上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置される第1転動体と、
    上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置される第2転動体と
    を有し、
    上記軸と上記ハウジングとの相対位置が変化することで上記軸と上記第2軌道部材とが接触したときに、
    上記軸を上記第2軌道部材で支持することによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持することを特徴とするタッチダウン軸受装置。
  3. 軸と、
    上記軸に間隔をおいて対向するハウジングと、
    上記軸を上記ハウジングに対して磁気的に非接触支持する磁気軸受と、
    上記軸と、上記ハウジングとの間に配置されると共に、上記磁気軸受が正常に動作していないときに、上記軸を機械的に支持するタッチダウン軸受装置と、
    上記ハウジングに対して上記軸を相対回転駆動するモータと
    を備え、
    上記タッチダウン軸受装置は、
    上記軸に固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
    上記第1軌道部材に隙間を介して対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
    上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
    上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置された第1転動体と、
    上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置された第2転動体と
    を有し、
    上記磁気軸受が正常に動作しているときには、上記ハウジングと上記第2軌道部材とが非接触な状態である一方、上記磁気軸受が正常に動作していないときには、上記第2軌道部材を上記ハウジングで支持することによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持するようになっていることを特徴とするターボ分子ポンプ。
  4. 軸に固定されると共に、軌道面を有する第1軌道部材と、
    ハウジングに間隔をおいて非接触に対向すると共に、上記第1軌道部材に隙間を介して上記第1軌道部材に対向すると共に、軌道面を有する第2軌道部材と、
    上記第1軌道部材と上記第2軌道部材との間に配置されると共に、上記第1軌道部材の上記軌道面に対向する第1軌道面と、上記第2軌道部材の上記軌道面に対向する第2軌道面とを有する中間軌道部材と、
    上記第1軌道部材の上記軌道面と上記中間軌道部材の上記第1軌道面との間に配置される第1転動体と、
    上記中間軌道部材の上記第2軌道面と上記第2軌道部材の上記軌道面との間に配置される第2転動体と
    を有し、
    上記軸と上記ハウジングとの相対位置が変化することで上記ハウジングと上記第2軌道部材とが接触したときに、上記第2軌道部材をハウジングに接触させることによって、上記軸を上記ハウジングに対して支持することを特徴とするタッチダウン軸受装置。
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