JP4613568B2 - 黒化処理装置 - Google Patents
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PDPに施す電磁波シールドとしては、例えば、片面銅張プラスチックシートの銅箔をメッシュ状に形成した電磁波シールドメッシュが実用されている。この電磁波シールドメッシュは、ディスプレイの輝度の損失が比較的少なく、優れたシールド特性を有するものが得られている。
電磁波を吸収する材料として導電性の高い銅箔が用いられている。銅箔(3)はエッチングによりメッシュ状に形成されている。
この取り付けの際には、反射防止フィルム、保護ガラス、Ne発光吸収フィルタなども同時に取り付けられるのが一般的である。
図2、及び図3に示すように、エッチングによってメッシュ状に形成された銅箔(3)は、メッシュ部(3A)と開口部(3B)で構成され、開口部(3B)では接着剤(2)が露出している。また、メッシュ部(3A)には反射防止のために、その表面には黒化処理が施されている。
黒化槽(22)に供給される黒化液の組成は、例えば、酸化剤30重量%、苛性ソーダ6重量%程度の水溶液であり、温度は50℃程度である。各水洗部で用いる水洗水は、例えば、第一水洗部(21)〜第三水洗部(24)では上水が用いられ、第四水洗部(25)では純水が用いられる。
水洗水の吐出圧力は、0.1MPa程度であり、温度は20℃程度である。
図5に示すように、黒化槽(22)には黒化液(28)が貯えられており、第一水洗部(21)において洗浄されたシールドメッシュ原反(30)は、黒化槽(22)の第一搬送ロール(R1)を経て黒化液(28)に浸漬され、第二搬送ロール(R2)を経て第三搬送ロール(R3)へ搬送される間の黒化液(28)中にて黒化される。
また、黒化槽(22)中には黒化ノズル(37)が設けられている。黒化ノズルは黒化液を供給するパイプであり、黒化液を吐出する吐出口が長手方向に複数個設けられている。
図6は、図5に示す黒化槽(22)の第一搬送ロール(R1)の近傍を拡大した説明図である。また、図7は、黒化液(28)中の黒化ノズル(37)の吐出口の位置と、黒化されたメッシュ部(3A)のシミ、ムラの位置関係の説明図である。図6に示すように、第一水洗部(21)において洗浄されたシールドメッシュ原反(30)は、周辺雰囲気中の異物降下による異物付着を防止するため及び水切りのため、メッシュ部(3A)が形成された面側を下方にして搬送され第一搬送ロール(R1)を経て黒化液(28)に浸漬される。
ここで、黒化槽(22)は装置全体を小型化するために、シールドメッシュ原反(30)と黒化ノズル(37)との距離を十分にとることが困難な状況にある。
メッシュ部に接触する黒化液が不均一な部位、特に、吐出口(40)から噴出した黒化液が接触するメッシュ部は黒化が促進され、そのためメッシュ部(3A)の黒化度は、図7に示すように、例えば、シールドメッシュ原反(30)の搬送方向(図7中、矢印)と直角な幅方向において規則的に黒化度の異なるスジムラ(41)状を呈したものとなりがちである。
このメッシュ部(3A)に発生するスジムラ(41)のピッチ(P2)は、黒化ノズル(37)の吐出口(40)のピッチ(P1)と略同一のピッチである。尚、黒化ノズル(37)の直径は30mm程度、吐出口(40)の直径は5mm程度、吐出口(40)のピッチ(P1)は80mm程度のものである。
黒化ノズルと、シールドメッシュ原反と前記黒化ノズルの間にシールドメッシュ原反と平行に設けられた穴明板とを有し、前記吐出口から噴出した黒化液を均一にメッシュ部に接触させるようにしたことを特徴とする黒化処理装置である。
図8は、本発明による黒化処理装置における黒化槽の一実施例の示す断面図である。また、図9は、図8の第二搬送ロール(R2)の近傍を拡大して示す説明図である。図8、及び図9に示すように、本発明における黒化槽(52)は、黒化液中で、シールドメッシュ原反と黒化ノズルとの間に穴明板(50)を設けたことを特徴としている。
反(30)と平行に保たれている。
本発明における第一穴明板(50A)をシールドメッシュ原反(30)と第一黒化ノズル(37A)との間に設けることによって、噴出の強弱が緩和され、緩和された黒化液が貫通口(51)からシールドメッシュ原反(30)に向かって再噴出されることになる。
従って、シールドメッシュ原反(30)の幅方向においてメッシュ部に接触する黒化液が均一化され規則的に黒化度の異なる前記スジムラ(41)の発生を回避することができる。
また、図12は、図11の第二搬送ロール(R2)の近傍を拡大して示す説明図である。図11、及び図12に示すように、本発明における黒化槽(62)は、黒化液中で、シールドメッシュ原反と側壁との間に、穴明板、及び黒化ノズルをこの順に設けたものである。黒化ノズルの吐出口は側壁に向けて形成されており、黒化液は側壁に向かって噴出することを特徴としている。
これは、搬送方向の側壁に向かって黒化ノズルから噴出する黒化液を偏りなく穴明板向けて逆流させるためである。
反(30)と、搬送逆方向の側壁(第一側壁)(70A)との間には、シールドメッシュ原反から該第一側壁(70A)に向かって、第一穴明板(50A)、及び本発明における第一黒化ノズル(67A)が順次に設けられている。
第一穴明板(50A)は、シールドメッシュ原反(30)と平行に設けられている。また、第一黒化ノズル(67A)は、その吐出口を第一側壁(70A)に向けて、その長手方向を水平にして、第一穴明板(50A)及び第一側壁(70A)と平行にして設けられている。
シールドメッシュ原反(30)と第一穴明板(50A)との距離(D1)は100mm程度である。第一穴明板(50A)と第一側壁(70A)との距離(D2)は100mm程度である。また、第一黒化ノズル(67A)と第一側壁(70A)との距離(D3)は80mm程度である。
また、黒化槽(62)に用いられている第一穴明板(50A)は、前記一実施例における第一穴明板(50A)と同一のものである。
2・・・接着剤
2’・・・離脱した接着剤
3・・・銅箔
3A・・・メッシュ部
3B・・・開口部
4・・・粘着剤
5・・・保護フィルム
6・・・電磁波シールドメッシュ
10・・・シールドメッシュ
20・・・黒化処理装置
21・・・第一水洗部
22・・・黒化槽
23・・・第二水洗部
24・・・第三水洗部
25・・・第四水洗部
26・・・エアー乾燥部
27・・・加熱乾燥部
28・・・黒化液
29・・・濾過装置
30・・・シールドメッシュ原反
31〜34・・・水洗ノズル
35・・・エアーナイフ
36・・・加熱ヒーター
37・・・黒化ノズル
37A・・・第一黒化ノズル
37B・・・第二黒化ノズル
38・・・循環パイプ
40・・・吐出口
41・・・スジムラ
50・・・穴明板
50A・・・第一穴明板
50B・・・第二穴明板
51・・・穴明板の貫通口
52、62・・・本発明における黒化槽
67A・・・本発明における第一黒化ノズル
67B・・・本発明における第二黒化ノズル
70A・・・搬送逆方向の側壁(第一側壁)
70B・・・搬送順方向の側壁(第二側壁)
D1・・・シールドメッシュ原反と第一黒化ノズルとの距離
D2・・・第一穴明板と第一側壁との距離
D3・・・第一黒化ノズルと第一側壁との距離
L・・・穴明板の長さ
M1・・・巻出し部
M2・・・巻取り部
P1・・・吐出口のピッチ
P2・・・スジムラのピッチ
P3・・・貫通口のピッチ
R0〜R13・・・搬送ロール
R1・・・第一搬送ロール
R2・・・第二搬送ロール
R3・・・第三搬送ロール
W・・・穴明板の幅
Claims (2)
- プラスチックシート上に接着剤を介して銅箔が貼り合わされ、かつ、この銅箔がフォトエッチングによってメッシュ部と開口部とに形成された長尺帯状のシールドメッシュ原反を黒化液中を搬送して、前記メッシュ部に黒化処理を行う黒化処理装置において、
黒化槽と、黒化ノズルと、穴明板とを有して構成されており、
黒化槽は前記黒化液を有しており、
黒化ノズルは、黒化液中に配置されており、かつ、パイプ状の形状で、搬送されるシールドメッシュ原反の幅方向と平行の向きに設置されており、黒化液を吐出する吐出口を複数個穿設して構成されており、
この複数個の吐出口は、パイプ状黒化ノズルの長手方向に並んでおり、かつ、シールドメッシュ原反の前記メッシュ部に向けて黒化液を吐出するように構成されており、
穴明板は、シールドメッシュ原反と前記黒化ノズルの間に配置されており、かつ、搬送されるシールドメッシュ原反と平行の向きに設置されており、多数の貫通口を備えて構成されており、
この穴明板は、前記吐出口からこの穴明板にあてて噴出した黒化液の噴出の強弱のむらを緩和し、こうして強弱のむらが緩和された黒化液を多数の前記貫通口からシールドメッシュ原反に再噴出させることにより、黒化液の噴出の強弱を均一にしてメッシュ部に接触させるものである、
ことを特徴とする黒化処理装置。 - プラスチックシート上に接着剤を介して銅箔が貼り合わされ、かつ、この銅箔がフォトエッチングによってメッシュ部と開口部とに形成された長尺帯状のシールドメッシュ原反を黒化液中を搬送して、前記メッシュ部に黒化処理を行う黒化処理装置において、
黒化槽と、黒化ノズルと、穴明板とを有して構成されており、
黒化槽は前記黒化液を有しており、
黒化ノズルは、黒化液中に配置されており、かつ、パイプ状の形状で、搬送されるシールドメッシュ原反の幅方向と平行の向きに設置されており、黒化液を吐出する吐出口を複数個穿設して構成されており、
この複数個の吐出口はパイプ状黒化ノズルの長手方向に並んでおり、かつ、前記シールドメッシュ原反とは反対側に位置する黒化槽の側壁に向けて黒化液を吐出するように構成されており、
黒化液が吐出される前記側壁は、搬送されるシールドメッシュ原反の面と平行の向きを有して、この側壁に向けて吐出された黒化液を穴明板に向けて逆流するように構成されて
おり、
穴明板は、シールドメッシュ原反と前記黒化ノズルの間に配置されており、かつ、搬送されるシールドメッシュ原反と平行の向きに設置されており、多数の貫通口を備えて構成されており、
この穴明板は、前記吐出口から噴出され、かつ、前記側壁で反射された黒化液の噴出の強弱のむらを緩和し、こうして強弱のむらが緩和された黒化液を多数の前記貫通口からシールドメッシュ原反に再噴出させることにより、黒化液の噴出の強弱を均一にしてメッシュ部に接触させるものである、
ことを特徴とする黒化処理装置。
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