JP4613380B2 - 取鍋の加熱方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転炉操業に用いられて転炉から受鋼した溶鋼を運搬する取鍋を加熱する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5を参照して、転炉操業に用いられる取鍋1は、連続鋳造後、クレーン2等によって排滓領域B1に移動し、該排滓領域B1では取鍋1を傾動することにより内部に残存するスラグを排滓する。次いで、保守点検領域(図示せず。)に移動し、該保守点検領域でスライディングノズルの洗浄又は交換を行った後、予熱領域C1に移動する。該予熱領域C1では取鍋1の乾燥及び転炉3から受鋼する溶鋼の温度低下量を補償する目的でバーナ4等を用いて取鍋1の加熱を行う。
【0003】
次いで、取鍋1をクレーン2等によって受鋼台車5上に載置し、この状態で転炉3の受鋼領域D1まで搬送する。受鋼領域D1に搬送された取鍋1は受鋼台車5上で所定時間待機状態とされ、該待機後、直ちに転炉3から溶鋼を受鋼する。受鋼後、取鍋1を受鋼台車5によって二次精錬領域(図示せず。)に搬送し、二次精錬領域では取鍋1中の溶鋼を例えばRH法等によって二次精錬する。
【0004】
次いで、受鋼台車5上の取鍋1をクレーン2等によって連続鋳造領域A1に移動し、連続鋳造領域A1では、既存の連続鋳造機に取鍋1を設置し、取鍋1の下方に設けられているスライディングノズルを開度操作することで、必要な流量の溶鋼を連続的にタンディッシュに供給して連続鋳造を行い、該連続鋳造後、上述した各工程を繰り返して操業する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、転炉3の出鋼温度は、連続鋳造終了までの溶鋼温度を確保できるように決定される。従って、受鋼後の取鍋1での溶鋼温度の降下量は転炉出鋼温度に大きな影響を及ぼす。
しかしながら、上記従来の転炉操業においては、予熱領域C1で取鍋1を加熱してから受鋼領域D1で溶鋼を受鋼する迄の時間が長いため、特に受鋼領域D1で待機中に自然放冷による取鍋耐火物の温度低下により受鋼後の溶鋼の温度降下量が大きくなり、この結果、連続鋳造終了までの溶鋼温度を確保するために転炉出鋼温度を高く設定する必要が生じて転炉吹練時に投入される昇温材としての炭材(コークス等)の量が多くなるという不都合がある。
【0006】
また、受鋼時の取鍋1の温度と転炉出鋼温度との温度差が大きくなるため、取鍋耐火物のサーマルアタックが大きくなって該耐火物の寿命を短くする原因になり、しかも、取鍋1内での溶鋼の温度分布のばらつきも大きくなるという不都合がある。
さらに、予熱領域C1でのバーナによる取鍋1の加熱時間も長時間を要するため、該加熱時に大量の燃料ガス(Cガス等)を使用しなければならないという不都合がある。
【0007】
本発明はかかる不都合を解消するためになされたものであり、転炉出鋼温度を低く設定して炭材の量を大幅に削減することができると共に、出鋼温度の制御を正確に行うことができ、更に、サーマルアタックを緩和して取鍋耐火物の原単位向上を図ることができると共に、バーナによる取鍋加熱時の燃料ガスの使用量を削減して省エネルギー化に貢献することができる取鍋の加熱方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明に係る取鍋の加熱方法は、連続鋳造及び排滓を終えた後、受鋼台車に載置され、次いで、受鋼台車によって転炉の受鋼領域に搬送された後、該受鋼台車上で該受鋼領域に所定時間待機状態とされ、該待機後、直ちに受鋼位置に移動して転炉から溶鋼を受鋼する取鍋を該受鋼前に加熱する方法において、
前記転炉の受鋼領域に待機状態とされる所定時間内に前記取鍋を該取鍋の上部開口を覆う鍋蓋に取り付けた蓄熱式バーナによって急速加熱し、そのときの下記(1)式により求められる投入熱量と下記(2)式により求められる排出ガス顕熱とから、下記(3)式により取鍋耐火物の着熱量を求めると共に、該着熱量、転炉の出鋼量及び鋼の比熱に基づいて前記急速加熱によって前記取鍋に与えた温度を求め、該温度に応じて転炉の出鋼温度を制御することを特徴とする。

【数4】
Figure 0004613380
【数5】
Figure 0004613380
【数6】
Figure 0004613380
但し、m:空気比、V :単位時間当たりの燃料ガス流量、A :理論空気量、V :単位時間当たりの回収ガス量、V Eto tal :単位時間当たりの排ガス量(=V ×{G +A (m−1)})、G :理論排ガス量、Q :燃料発熱量、T :蓄熱体出側排ガス温度、S :取鍋耐火物面積、t :加熱時間、C :蓄熱体出側排ガス比熱、V ’:単位時間当たりの未回収ガス量(=V Eto tal −V )、T ’:未回収ガス温度、C ’:未回収ガス比熱、Q:取鍋耐火物着熱量、S :急速加熱装置の取鍋蓋面積とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の一例である取鍋の加熱方法を説明するための説明図、図2は受鋼領域で待機中に受鋼台車上の取鍋を蓄熱式バーナによって急速加熱する方法を説明するための説明図、図3は図2の平面図、図4は蓄熱式バーナの作動を説明するための概略図である。
【0010】
図1を参照して、転炉操業に用いられる取鍋1は、連続鋳造後、クレーン2等によって排滓領域B2に移動し、該排滓領域B2では取鍋1を傾動することにより内部に残存するスラグを排滓する。次いで、保守点検領域(図示せず。)に移動し、該保守点検領域でスライディングノズルの洗浄又は交換を行った後、保熱領域C2に移動する。該保熱領域C2では従来のようなバーナによる取鍋1の加熱は行わず、取鍋1の上部開口を鍋蓋1aで覆って該取鍋1を保熱する。
【0011】
次いで、取鍋1をクレーン2等によって受鋼台車5上に載置し、この状態で転炉3の受鋼領域D2まで搬送する。受鋼領域D2に搬送された取鍋1は受鋼台車5上で所定時間待機状態とされ、該待機中に取鍋1の乾燥及び転炉3から受鋼する溶鋼の温度低下量を補償する目的で蓄熱式バーナ10を用いて取鍋1の急速加熱を行う。
【0012】
急速加熱後、直ちに転炉3から溶鋼を受鋼し、受鋼後、取鍋1を受鋼台車5によって二次精錬領域(図示せず。)に搬送し、二次精錬領域では取鍋1中の溶鋼を例えばRH法等によって二次精錬する。
次いで、受鋼台車5上の取鍋1をクレーン2等によって連続鋳造領域A2に移動し、連続鋳造領域A2では、既存の連続鋳造機に取鍋1を設置し、取鍋1の下方に設けられているスライディングノズルを開度操作することで、必要な流量の溶鋼を連続的にタンディッシュに供給して連続鋳造を行い、該連続鋳造後、上述した各工程を繰り返して操業する。
【0013】
次に、図2〜図4を参照して、受鋼領域D2で待機中の受鋼台車5上の取鍋1を蓄熱式バーナ10によって急速加熱する方法を説明する。
図2及び図3において符号11は門型フレームであり、この門型フレーム11は受鋼領域D2の受鋼台車5の待機位置で該受鋼台車5の搬送路を跨ぐように配置されている。門型フレーム11には受鋼台車5上の取鍋1の上部開口を覆う円形の鍋蓋12が昇降装置100によって昇降自在に支持されており、この鍋蓋12には蓄熱式バーナ10が取り付けられている。
【0014】
まず、昇降装置100から説明すると、この昇降装置100は鍋蓋12の上面を受鋼台車5の幅方向に離間した二カ所で支持して該鍋蓋12を昇降自在に吊り下げる2本のチェーン101,102を備えており、各チェーン101,102は鍋蓋12上面から上方に延びた後、門型フレーム11の上部に取り付けられたスプロケット103,104を介して受鋼台車5の幅方向に水平に延びてその先端が連結部材105に接続されている。
【0015】
連結部材105には1本のチェーン106が接続されており、該チェーン106はチェーン101,102から離間する側に水平方向に延びた後、門型フレーム11の上部に取り付けられたスプロケット107を介して下方に延びてその先端がカウンターウェイト108に接続されている。カウンターウェイト108は蓄熱式バーナ10を含めた鍋蓋12の重量とバランスする重さとされている。
【0016】
また、スプロケット107は駆動モータ109によって回転駆動されるようになっており、該駆動モータ109を正逆駆動させることにより、鍋蓋12が蓄熱式バーナ10と共に昇降するようになっている。そして、かかる昇降時には、鍋蓋12の上面に4本突設されたスライド棒110が門型フレーム11の上部に該スライド棒110の数に対応して取り付けられたガイド筒111によって上下方向に案内されるようになっている。
【0017】
次に、蓄熱式バーナ10について説明すると、この蓄熱式バーナ10は鍋蓋12の上面に受鋼台車5の搬送方向に離間して取り付けられた一対のバーナ部112a,112bを備えており、該バーナ部112a,112bにはセラミックス等からなる蓄熱体113a,113bが一体に取り付けられている。蓄熱体113a,113bにはそれぞれ燃焼用空気の供給配管114a,114b及び燃焼排ガスの排気配管121a,121bが接続されている。
【0018】
供給配管114a,114bには切換え用の開閉弁115a,115bが介在されており、また、供給配管114a,114bは上流側で合流して1本の供給配管116とされている。該供給配管116には、上流側に向けて流量調整弁117及び流量計(オリフィス)118が順次介在されており、上流端が門型フレーム11の上部に取り付けられた供給ファン119に達している。また、供給配管116は、図2に示すように、上下方向に延びる部分を有しており、該部分には鍋蓋12の昇降を可能にすべく蛇腹120が介在されている。
【0019】
一方、排気配管121a,121bには切換え用の開閉弁122a,122bが介在されており、開閉弁122a,122bの上流側には蓄熱体113a,113bの出側の排ガス温度を測定する温度計Ta ,Tb が取り付けられている。また、排気配管121a,121bは下流側で合流して1本の排気配管123とされており、該排気配管123には下流側に向けて流量計(オリフィス)124及び流量調整弁125が順次介在されている。排気配管123の下流端は、門型フレーム11の上部に取り付けられた排気ファン126に達している。また、排気配管123は、図2に示すように、上下方向に延びる部分を有しており、該部分には鍋蓋12の昇降を可能にすべく蛇腹127が介在されている。
【0020】
バーナ部112a,112bには燃料ガスの供給配管128a,128bが接続されており、該供給配管128a,128bには切換え用の開閉弁129a,129bが介在されている。また、供給配管128a,128bは上流側で合流して1本の供給配管130とされており、該供給配管130には、上流側に向けて流量調整弁131及び流量計(オリフィス)132が順次介在されている。供給配管130は、図2に示すように、上下方向に延びる部分を有しており、該部分には鍋蓋12の昇降を可能にすべく蛇腹133が介在されている。なお、図4において符号Tc は取鍋1内の温度を測定する温度計である。
【0021】
次に、かかる構成の蓄熱式バーナ10を用いて取鍋1を加熱する方法を説明する。
取鍋1を載せた受鋼台車5が転炉3の受鋼領域D2まで搬送されて門型フレーム11の所定位置に停止すると、これを門型フレーム11の柱等に取り付けられた位置検出センサ(図示せず。)が検知し、該検知信号に基づいて門型フレーム11の上部に取り付けられた駆動モータ109がスプロケット107をカウンターウェイト108が上昇する方向に回転駆動させ、これにより、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12が下降して取鍋1の上部開口を閉塞する。かかる閉塞時には、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12はカウンターウェイト108によってバランスされているため、鍋蓋12が取鍋1の上部開口縁に当接した際の衝撃を緩和することができ、該上部開口縁の破損を良好に防止することができる。
【0022】
次いで、この状態でバーナ部112a,112bを交互に燃焼させて、受鋼台車5の待機時間内に取鍋1の急速加熱を行う。
例えばバーナ部112aを燃焼させる場合は、燃焼用空気の供給配管114aの開閉弁115a、燃料ガスの供給配管128aの開閉弁129a及び燃焼排ガスの排気配管121bの開閉弁122bを開くと共に、燃焼用空気の供給配管114bの開閉弁115b、燃料ガスの供給配管128bの開閉弁129b及び燃焼排ガスの排気配管121aの開閉弁122aを閉じ、これにより、バーナ部112aを燃焼させて火炎及び燃焼ガスの輻射熱によって取鍋1を加熱すると共に、該燃焼時の排ガスを蓄熱体113b及び排気配管121b,123を通して排出する。
【0023】
反対にバーナ部112bを燃焼させる場合は、燃焼用空気の供給配管114bの開閉弁115b、燃料ガスの供給配管128bの開閉弁129b及び燃焼排ガスの排気配管121aの開閉弁122aを開くと共に、燃焼用空気の供給配管114aの開閉弁115a、燃料ガスの供給配管128aの開閉弁129a及び燃焼排ガスの排気配管121bの開閉弁122bを閉じ、これにより、バーナ部112bを燃焼させて火炎及び燃焼ガスの輻射熱によって取鍋1を加熱すると共に、該燃焼時の排ガスを蓄熱体113a及び排気配管121a,123を通して排出する。なお、開閉弁115a,115b,122a,122b,129a,129bの切換え及び流量計118,124,132の測定値に応じた流量調整弁117,125,131の開度は図示しない加熱制御装置によってシーケンス制御されるようになっている。
【0024】
ここで、このようにバーナ部112a,112bを交互に燃焼させることにより、バーナ部112a,112bに供給される燃焼用空気は蓄熱体113a,113bとの直接接触によって予熱されて排ガス温度に近い高温となり、従って、燃料ガスと混合されたときに少ない燃料で安定燃焼して高温の燃焼ガスが得られ、これにより、取鍋1の急速加熱が行われる。
【0025】
そして、急速加熱後、門型フレーム11の上部に取り付けられた駆動モータ109がスプロケット107をカウンターウェイト108が下降する方向に回転駆動させ、これにより、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12が上昇して取鍋1の上部開口を開き、この状態で直ちに受鋼位置に移動して転炉3から溶鋼を受鋼し、受鋼後、取鍋1を受鋼台車5によって二次精錬領域(図示せず。)に搬送して二次精錬を行うと共に、二次精錬後、受鋼台車5上の取鍋1をクレーン2等によって連続鋳造領域A2に移動して連続鋳造を行う。
【0026】
次に、上記急速加熱によって取鍋1に与えた温度に応じて転炉3の出鋼温度を制御する方法について説明する。
この実施の形態では、上記急速加熱時の投入熱量と排出ガス顕熱とから取鍋耐火物の着熱量を求めると共に、該着熱量、転炉の出鋼量及び鋼の比熱に基づいて急速加熱によって取鍋1に与えた温度を求め、該温度に応じて転炉3の出鋼温度を制御する。
【0027】
以下、詳述する。
但し、m:空気比、VG :単位時間当たりの燃料ガス流量、AO :理論空気量、VE :単位時間当たりの回収ガス量、VE total :単位時間当たりの排ガス量、GO :理論排ガス量、QG :燃料発熱量、TE :蓄熱体出側排ガス温度、S1 :取鍋耐火物面積、t1 :加熱時間、CP :蓄熱体出側排ガス比熱、VE ′:単位時間当たりの未回収ガス量、TE ′:未回収ガス温度、CP ′:未回収ガス比熱、Q:取鍋耐火物着熱量、M:転炉出鋼量、CP0:鋼の比熱、T:取鍋加熱による出鋼温度低減量、S2 :急速加熱装置の取鍋蓋面積とする。
【0028】
急速加熱時の投入熱量は次式(1)で求められ、排出ガス顕熱は次式(2)で求められる。
【0029】
【数1】
Figure 0004613380
【0030】
【数2】
Figure 0004613380
【0031】
ここで、QG は設定値、VG ,VE は流量計により計測された実績値又は設定値と実績値の偏差が5%以内であれば設定値を使用してもよい。また、VE ′は排ガス流量VE total =VG ×{GO +AO (m−1)}から回収ガス量VE を減じて求められる値、TE は温度計Ta 又は温度計Tb から得られた値、TE ′は温度計Tc から得られた値、CP はTE とガス組成から求まる値、CP ′はTE ′とガス組成から求まる値である。
【0032】
取鍋耐火物の着熱量Qは投入熱量から排出ガス顕熱を減じて求めることができ、次式(3)で表される。
【0033】
【数3】
Figure 0004613380
【0034】
ここまでの演算は上述した加熱制御装置によって行われ、該加熱制御装置によって得られた取鍋耐火物着熱量Qは転炉への炭材投入量及び酸素吹き込み量を制御するプロセスコンピュータ(図示せず。)に出力される。
プロセスコンピュータでは、取鍋耐火物着熱量Q、転炉出鋼量M及び鋼の比熱CP0からT=Q/MCP0の関係式を用いて取鍋1に与えた温度Tを求め、予め連続鋳造終了までの溶鋼温度を確保できるように鋼種毎に決定された温度T0 から温度Tを減じた温度(T0 −T)を出鋼温度とし、該出鋼温度となるように炭材投入量及び酸素吹き込み量を制御する。
【0035】
このようにこの実施の形態では、転炉3から溶鋼を受鋼する直前まで取鍋1を加熱しているので、受鋼時における取鍋耐火物の含熱量を従来に比べて大幅に増やすことができ、この結果、連続鋳造終了までの溶鋼温度を確保できるように決定される転炉3の出鋼温度を従来より低く設定することが可能になって、転炉吹練時に投入される昇温材としての炭材の量を削減することができる。
【0036】
また、急速加熱時の投入熱量と排出ガス顕熱とから取鍋耐火物の着熱量を求めると共に、該着熱量、転炉の出鋼量及び鋼の比熱に基づいて急速加熱によって取鍋1に与えた温度を求め、該温度に応じて転炉3の出鋼温度を制御するようにしているので、急速加熱によって上昇した取鍋1の表面温度のみに基づいて転炉3の出鋼温度を制御する場合に比べて、出鋼温度の制御を正確に行うことができる。
【0037】
更に、受鋼時の取鍋1の温度と転炉出鋼温度との温度差を小さくすることができるので、取鍋耐火物のサーマルアタックが緩和されて該耐火物の寿命の延長を図ることができると共に、取鍋1内での溶鋼の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
さらに、従来の予熱領域C1でのバーナによる取鍋1の加熱に比べて加熱時間を大幅に短縮することができるので、該加熱時に使用する燃料ガス(Cガス等)の量を少なくでき、省エネルギー化に貢献することができる。
【0038】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、転炉出鋼温度を低く設定して炭材の量を大幅に削減することができると共に、出鋼温度の制御を正確に行うことができ、更に、サーマルアタックを緩和して取鍋耐火物の原単位向上を図ることができると共に、バーナによる取鍋加熱時の燃料ガスの使用量を削減して省エネルギー化に貢献することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例である取鍋の加熱方法を説明するための説明図である。
【図2】受鋼領域で待機中に受鋼台車上の取鍋を蓄熱式バーナによって急速加熱する方法を説明するための説明図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】蓄熱式バーナの作動を説明するための概略図である。
【図5】従来の取鍋の加熱方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A2…連続鋳造領域
B2…排滓領域
C2…保熱領域
D2…受鋼領域
1…取鍋
3…転炉
5…受鋼台車
10…蓄熱式バーナ
12…鍋蓋…(3)

Claims (1)

  1. 連続鋳造及び排滓を終えた後、受鋼台車に載置され、次いで、受鋼台車によって転炉の受鋼領域に搬送された後、該受鋼台車上で該受鋼領域に所定時間待機状態とされ、該待機後、直ちに受鋼位置に移動して転炉から溶鋼を受鋼する取鍋を該受鋼前に加熱する方法において、
    前記転炉の受鋼領域に待機状態とされる所定時間内に前記取鍋を該取鍋の上部開口を覆う鍋蓋に取り付けた蓄熱式バーナによって急速加熱し、そのときの下記(1)式により求められる投入熱量と下記(2)式により求められる排出ガス顕熱とから、下記(3)式により取鍋耐火物の着熱量を求めると共に、該着熱量、転炉の出鋼量及び鋼の比熱に基づいて前記急速加熱によって前記取鍋に与えた温度を求め、該温度に応じて転炉の出鋼温度を制御することを特徴とする取鍋の加熱方法。

    Figure 0004613380
    Figure 0004613380
    Figure 0004613380
    但し、m:空気比、V :単位時間当たりの燃料ガス流量、A :理論空気量、V :単位時間当たりの回収ガス量、V Eto tal :単位時間当たりの排ガス量(=V ×{G +A (m−1)})、G :理論排ガス量、Q :燃料発熱量、T :蓄熱体出側排ガス温度、S :取鍋耐火物面積、t :加熱時間、C :蓄熱体出側排ガス比熱、V ’:単位時間当たりの未回収ガス量(=V Eto tal −V )、T ’:未回収ガス温度、C ’:未回収ガス比熱、Q:取鍋耐火物着熱量、S :急速加熱装置の取鍋蓋面積とする。
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