JP4395994B2 - 蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法 - Google Patents

蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄熱式バーナが取り付けられた鍋蓋で取鍋の上部開口を塞いで該取鍋を加熱する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の取鍋の加熱方法としては、例えば特開平7−112269号公報に記載のものが知られている。
この取鍋の加熱方法は、燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出とを蓄熱体を通して交互に行う一対のバーナ部が取り付けられた鍋蓋で取鍋の上部開口を塞ぎ、この状態で取鍋内で一対のバーナ部を交互に燃焼させると共に、燃焼停止中のバーナ部側の蓄熱体を通して燃焼排ガスを排気配管を介して排出して回収するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
蓄熱式バーナの特徴として定常状態での燃焼時には、回収する燃焼排ガス量と燃焼空気量はほぼ等しい。この理由は、回収する燃焼排ガス量を燃焼空気量よりも多くすると、蓄熱体出側の燃焼排ガス温度が異常に高くなって蓄熱体を支持する部材や排気配管に介在された切換え用開閉弁や排気ファンの耐熱温度を越えてしまうことになり、設備上成立しない。従って、現状では、燃焼空気量とほぼ同等の燃焼排ガス量を燃焼開始から終了まで回収するように制御している。
【0004】
しかしながら、このような制御方法においては、燃焼開始段階では排気配管から回収される燃焼排ガスは蓄熱体自身の温度上昇により消費されるため、蓄熱体を通過し熱交換した燃焼空気の温度は取鍋から回収した燃焼排ガス温度よりもかなり低い温度になり、熱回収率は低下する。上記制御方法を採用する蓄熱式バーナにおいては、燃焼開始段階での燃焼用空気の高温化ができないため、燃焼ガス温度の高温化が図れず、短時間の急速加熱への適用は難しい。
【0005】
本発明はかかる技術的背景を鑑みてなされたものであり、蓄熱体出側の燃焼排ガス温度が蓄熱体を支持する部材や排気配管に介在された切換え用開閉弁等の耐熱温度を越えることなく、取鍋内の雰囲気温度を高温することを可能にして取鍋の加熱効率の向上を図ることができる蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1に係る蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法は、燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出とを蓄熱体を通して交互に行う一対のバーナ部が取り付けられた鍋蓋で取鍋の上部開口を塞ぎ、この状態で前記取鍋内で前記一対のバーナ部を交互に燃焼させると共に、燃焼停止中のバーナ部側の蓄熱体を通して燃焼排ガスを排気配管を介して排出して回収し、これにより、前記取鍋を急速加熱する方法において、
予め前記蓄熱体の出側の燃焼排ガスの温度と該燃焼排ガスの回収量との関係に基づいて前記排気配管を流れる燃焼排ガスの流量パターンを設定して該流量パターンとなるように前記排気配管に介在された流量調整弁を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項に係る蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法は、請求項において、前記蓄熱式バーナのバーナ部を燃焼させる前に該蓄熱式バーナに既設のパイロットバーナを燃焼させて前記蓄熱体を予熱することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図を参照して説明する。図1は転炉操業の一例を説明するための説明図、図2は本発明の実施の形態の一例である蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法を説明するための説明図、図3は図2の平面図、図4は蓄熱式バーナの作動を説明するための概略図、図5は燃料ガス量と時間との関係を示すグラフ図、図6は取鍋内での燃焼排ガス量と時間との関係を示すグラフ図、図7は蓄熱体出側排ガス温度と時間との関係を示すグラフ図、図8は回収ガス量と時間との関係を示すグラフ図、図9は取鍋内での燃焼ガス温度と時間との関係を示すグラフ図、図10は取鍋に対する加熱量と時間との関係を示すグラフ図である。
【0010】
図1を参照して、転炉操業に用いられる取鍋1は、連続鋳造後、クレーン2等によって排滓領域B2に移動し、該排滓領域B2では取鍋1を傾動することにより内部に残存するスラグを排滓する。次いで、保守点検領域(図示せず。)に移動し、該保守点検領域でスライディングノズルの洗浄又は交換を行った後、保熱領域C2に移動する。該保熱領域C2では、取鍋1の上部開口を鍋蓋1aで覆って該取鍋1を保熱する。
【0011】
次いで、取鍋1をクレーン2等によって受鋼台車5上に載置し、この状態で転炉3の受鋼領域D2まで搬送する。受鋼領域D2に搬送された取鍋1は受鋼台車5上で所定時間待機状態とされ、該待機中に取鍋1の乾燥及び転炉3から受鋼する溶鋼の温度低下量を補償する目的で蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12を用いて取鍋1の急速加熱を行う。
【0012】
急速加熱後、直ちに転炉3から溶鋼を受鋼し、受鋼後、取鍋1を受鋼台車5によって二次精錬領域(図示せず。)に搬送し、二次精錬領域では取鍋1中の溶鋼をRH法等によって二次精錬する。
次いで、受鋼台車5上の取鍋1をクレーン2等によって連続鋳造領域A2に移動し、連続鋳造領域A2では、既存の連続鋳造機に取鍋1を設置し、取鍋1の下方に設けられているスライディングノズルを開度操作することで、必要な流量の溶鋼を連続的にタンディッシュに供給して連続鋳造を行い、該連続鋳造後、上述した各工程を繰り返して操業する。
【0013】
次に、図2〜図4を参照して、受鋼領域D2で待機中の受鋼台車5上の取鍋1を蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12によって急速加熱する方法を説明する。
図2及び図3において符号11は門型フレームであり、この門型フレーム11は受鋼領域D2の受鋼台車5の待機位置で該受鋼台車5の搬送路を跨ぐように配置されている。門型フレーム11には受鋼台車5上の取鍋1の上部開口を覆う円形の鍋蓋12が昇降装置100によって昇降自在に支持されており、この鍋蓋12には蓄熱式バーナ10が取り付けられている。
【0014】
まず、昇降装置100から説明すると、この昇降装置100は鍋蓋12の上面を受鋼台車5の幅方向に離間した二カ所で支持して該鍋蓋12を昇降自在に吊り下げる2本のチェーン101,102を備えており、各チェーン101,102は鍋蓋12上面から上方に延びた後、門型フレーム11の上部に取り付けられたスプロケット103,104を介して受鋼台車5の幅方向に水平に延びてその先端が連結部材105に接続されている。
【0015】
連結部材105には1本のチェーン106が接続されており、該チェーン106はチェーン101,102から離間する側に水平方向に延びた後、門型フレーム11の上部に取り付けられたスプロケット107を介して下方に延びてその先端がカウンターウェイト108に接続されている。カウンターウェイト108は蓄熱式バーナ10を含めた鍋蓋12の重量とバランスする重さとされている。
【0016】
また、スプロケット107は駆動モータ109によって回転駆動されるようになっており、該駆動モータ109を正逆駆動させることにより、鍋蓋12が蓄熱式バーナ10と共に昇降するようになっている。そして、かかる昇降時には、鍋蓋12の上面に4本突設されたスライド棒110が門型フレーム11の上部に該スライド棒110の数に対応して取り付けられたガイド筒111によって上下方向に案内されるようになっている。
【0017】
次に、蓄熱式バーナ10について説明すると、この蓄熱式バーナ10は鍋蓋12の上面に受鋼台車5の搬送方向に離間して取り付けられた一対のバーナ部112a,112bを備えており、該バーナ部112a,112bにはセラミックス等からなる蓄熱体113a,113bが一体に取り付けられている。蓄熱体113a,113bにはそれぞれ燃焼用空気の供給配管114a,114b及び燃焼排ガスの排気配管121a,121bが接続されている。
【0018】
供給配管114a,114bには切換え用の開閉弁115a,115bが介在されており、また、供給配管114a,114bは上流側で合流して1本の供給配管116とされている。該供給配管116には、上流側に向けて流量調整弁117及び流量計(オリフィス)118が順次介在されており、上流端が門型フレーム11の上部に取り付けられた供給ファン119に達している。また、供給配管116は、図2に示すように、上下方向に延びる部分を有しており、該部分には鍋蓋12の昇降を可能にすべく蛇腹120が介在されている。
【0019】
一方、排気配管121a,121bには切換え用の開閉弁122a,122bが介在されており、開閉弁122a,122bの上流側には蓄熱体113a,113bの出側の排ガス温度を測定する温度計Ta ,Tb が取り付けられている。また、排気配管121a,121bは下流側で合流して1本の排気配管123とされており、該排気配管123には下流側に向けて流量計(オリフィス)124及び流量調整弁125が順次介在されている。排気配管123の下流端は、門型フレーム11の上部に取り付けられた排気ファン126に達している。また、排気配管123は、図2に示すように、上下方向に延びる部分を有しており、該部分には鍋蓋12の昇降を可能にすべく蛇腹127が介在されている。
【0020】
バーナ部112a,112bには燃料ガスの供給配管128a,128bが接続されており、該供給配管128a,128bには切換え用の開閉弁129a,129bが介在されている。また、供給配管128a,128bは上流側で合流して1本の供給配管130とされており、該供給配管130には、上流側に向けて流量調整弁131及び流量計(オリフィス)132が順次介在されている。供給配管130は、図2に示すように、上下方向に延びる部分を有しており、該部分には鍋蓋12の昇降を可能にすべく蛇腹133が介在されている。なお、図4において符号Tc は取鍋1内の温度を測定する温度計である。
【0021】
次に、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12を用いて取鍋1を急速加熱する方法を説明する。
取鍋1を載せた受鋼台車5が転炉3の受鋼領域D2まで搬送されて門型フレーム11の所定位置に停止すると、これを門型フレーム11の柱等に取り付けられた位置検出センサ(図示せず。)が検知し、該検知信号に基づいて門型フレーム11の上部に取り付けられた駆動モータ109がスプロケット107をカウンターウェイト108が上昇する方向に回転駆動させ、これにより、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12が下降して取鍋1の上部開口を閉塞する。かかる閉塞時には、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12はカウンターウェイト108によってバランスされているため、鍋蓋12が取鍋1の上部開口縁に当接した際の衝撃を緩和することができ、該上部開口縁の破損を良好に防止することができる。
【0022】
次いで、この状態でバーナ部112a,112bを交互に燃焼させて、受鋼台車5の待機時間内に取鍋1の急速加熱を行う。
例えばバーナ部112aを燃焼させる場合は、燃焼用空気の供給配管114aの開閉弁115a、燃料ガスの供給配管128aの開閉弁129a及び燃焼排ガスの排気配管121bの開閉弁122bを開くと共に、燃焼用空気の供給配管114bの開閉弁115b、燃料ガスの供給配管128bの開閉弁129b及び燃焼排ガスの排気配管121aの開閉弁122aを閉じ、これにより、バーナ部112aを燃焼させて火炎及び燃焼ガスの輻射熱によって取鍋1を加熱すると共に、該燃焼時の排ガスを蓄熱体113b及び排気配管121b,123を通して排出する。
【0023】
反対にバーナ部112bを燃焼させる場合は、燃焼用空気の供給配管114bの開閉弁115b、燃料ガスの供給配管128bの開閉弁129b及び燃焼排ガスの排気配管121aの開閉弁122aを開くと共に、燃焼用空気の供給配管114aの開閉弁115a、燃料ガスの供給配管128aの開閉弁129a及び燃焼排ガスの排気配管121bの開閉弁122bを閉じ、これにより、バーナ部112bを燃焼させて火炎及び燃焼ガスの輻射熱によって取鍋1を加熱すると共に、該燃焼時の排ガスを蓄熱体113a及び排気配管121a,123を通して排出する。なお、開閉弁115a,115b,122a,122b,129a,129bの切換え及び流量計118,124,132の測定値に応じた流量調整弁117,125,131の開度は図示しない加熱制御装置によってシーケンス制御されるようになっている。
【0024】
このようにバーナ部112a,112bを交互に燃焼させることにより、バーナ部112a,112bに供給される燃焼用空気は蓄熱体113a,113bとの直接接触によって予熱されて排ガス温度に近い高温となり、従って、燃料ガスと混合されたときに少ない燃料で安定燃焼して高温の燃焼ガスが得られ、これにより、取鍋1の急速加熱が行われる。
【0025】
ここで、この実施の形態では、かかる急速加熱時の取鍋1の加熱効率の向上を図るべく、加熱開始の際にバーナ部112a(112b)を燃焼させる場合は、バーナ部112b(112a)側の蓄熱体113b(113a)の出側の排ガス温度を測定する温度計Tb (Ta )の測定値に基づいて、排気配管123に介在された流量調整弁125を制御して燃焼排ガスの回収量を制御するようにしている。なお、加熱開始の際にバーナ部112a及びバーナ部112bの何れを燃焼させる場合も同一であるので、ここでは加熱開始の際にバーナ部112aを燃焼させる場合について説明する。
【0026】
図5及び図6を参照して、加熱開始時においては、燃料ガスの供給配管128aからバーナ部112aへは一定量VG の燃料ガスが供給され、取鍋1内の燃焼排ガス量VE (=VG ×(G0 +A0 (m−1)):G0 は理論排ガス量、A0 は理論空気量、mは空気比)も一定とされている。
この場合、バーナ部112b側の蓄熱体113bを通って回収される燃焼排ガスの回収量を取鍋1内での燃焼排ガス量VE と同等とすると、蓄熱体の温度が急速に上がるため、この蓄熱体を通過する燃焼用空気温度も高温化でき、短時間で燃焼ガス温度の高温化が図れるため、取鍋1の加熱効率を向上させることができる。しかしながら、このように燃焼排ガスの回収量を常時燃焼排ガス量VE とすると、蓄熱体113b出側の燃焼排ガス温度が異常に高くなって蓄熱体113bを支持する部材や排気配管121bに介在された切換え用開閉弁122bや排気ファン126の耐熱温度を越えてしまうことになる。従って、従来では蓄熱体113b出側の燃焼排ガス温度を設備の耐熱温度TMAX を越えないようにするために蓄熱体における燃焼排ガスと燃焼空気量が下記(1)式の関係となるように、燃焼排ガスの回収ガス量VR (図8の破線部参照)を蓄熱体113b及排気配管121b,123を介して燃焼開始から終了まで回収するようにしており、上述した取鍋1の加熱効率向上の妨げになっている。
【0027】
mVG 0 (TA2−TA1)CpAir≧VR (TG1−TG2)Cpgas …(1)
但し、
A2:燃焼空気の蓄熱体出側での温度(Ta ′,Tb ′での計測温度)
A1:燃焼空気の蓄熱体入側での温度(Ta ,Tb での計測温度)
G1:燃焼排ガスの蓄熱体入側での温度(Ta ′,Tb ′での計測温度)
G2:燃焼排ガスの蓄熱体出側での温度(Ta ,Tb での計測温度)
pAir:燃焼空気の比熱
pgas:燃焼排ガスの比熱
ここで、本発明者等が鋭意検討した結果、加熱の初期において、蓄熱体113bの出側の排ガス温度の上限値TMAX を越えない範囲で燃焼排ガスの回収量を増加すれば、蓄熱体113bの出側の排ガス温度が蓄熱体113bを支持する部材や排気配管121bに介在された切換え用開閉弁122bの耐熱温度を越えることなく、上述した取鍋1の加熱効率の向上を図ることができるという知見を得、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0028】
即ち、図7及び図8を参照して、加熱の初期においては、バーナ部112b側の蓄熱体113bを通って回収される燃焼排ガスの回収量VR を〔mVG 0 (TA2−TA1)CpAir〕/〔(TG1−TG2)Cpgas〕≦VR ≦VE の範囲で取鍋1内の燃焼ガス温度(雰囲気温度)が最大となるVR とし、その後、蓄熱体113bの出側の排ガス温度を測定する温度計Tb の測定値が上限値TMAX を越えないように、該測定値に基づいて排気配管123に介在された流量調整弁125を制御して、燃焼排ガスの回収量をVE 〜〔mVG 0 (TA2−TA1)CpAir〕/〔(TG1−TG2)Cpgas〕の範囲に制御し、蓄熱体113bの出側の排ガス温度が従来より速く上限値TMAX に達するようにしている(図7参照)。
【0029】
これにより、図9及び図10に示すように、蓄熱体113bを支持する部材や排気配管121bに介在された切換え用開閉弁122bの耐熱温度を越えることなく、取鍋1内の燃焼ガスの温度及び取鍋1に対する加熱量を従来に比べて大幅に上げることができ、この結果、取鍋1の急速加熱時に取鍋1内の雰囲気温度を短い時間で高温することが可能になって取鍋1の加熱効率を向上させることができる。
【0030】
そして、急速加熱後、門型フレーム11の上部に取り付けられた駆動モータ109がスプロケット107をカウンターウェイト108が下降する方向に回転駆動させ、これにより、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12が上昇して取鍋1の上部開口を開き、この状態で直ちに受鋼位置に移動して転炉3から溶鋼を受鋼し、受鋼後、取鍋1を受鋼台車5によって二次精錬領域(図示せず。)に搬送して二次精錬を行うと共に、二次精錬後、受鋼台車5上の取鍋1をクレーン2等によって連続鋳造領域A2に移動して連続鋳造を行う。
【0031】
なお、上記実施の形態では、蓄熱体113b(113a)の出側の排ガス温度を測定する温度計Tb(Ta)の測定値に基づいて、排気配管123に介在された流量調整弁125を制御して燃焼排ガスの回収量を制御するようにしているが、請求項1に係る発明では、これに代えて、予め蓄熱体113b(113a)の出側の燃焼排ガス温度と該燃焼排ガスの回収量との関係に基づいて、図8に示すような燃焼排ガスの回収ガス量の流量パターンを設定してこれを加熱制御装置の記憶領域に格納しておき、加熱初期に該流量パターンとなるように排気配管123に介在された流量調整弁125を制御して制御の容易化を図るようにする
【0032】
また、蓄熱式バーナ10のバーナ部112a,112bにパイロットバーナ(図示せず。)が取り付けられている場合には、加熱開始段階でバーナ部112a又は112bを燃焼させる前に、即ち、この実施の形態では、蓄熱式バーナ10が取り付けられた鍋蓋12を下降させる前に、パイロットバーナを燃焼させて蓄熱体113b,113aを予熱するようにしてもよい。
【0033】
この場合、排気配管121a,121bの開閉弁122a,122bを開とした状態で排気ファン126を駆動させるようにすると、パイロットバーナの燃焼ガスを蓄熱体113b,113aに導くことができるため、該蓄熱体113b,113aの予熱を効果的に行うことができる。
そして、このように加熱開始段階でバーナ部112a又は112bを燃焼させる前に、パイロットバーナを燃焼させて蓄熱体113b,113aの予熱を行うことにより、蓄熱体113b(又は蓄熱体113a)の出側の排ガス温度をより速く上限値TMAX に到達させることができ(図7の一点鎖線参照)、この結果、取鍋1の加熱効率の更なる向上を図ることができる。
【0034】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明によれば、蓄熱体出側の燃焼排ガス温度が蓄熱体を支持する部材や排気配管に介在された切換え用開閉弁の耐熱温度を越えることなく、取鍋内の雰囲気温度を高温することを可能にして取鍋の加熱効率の向上を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転炉操業の一例を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例である蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法を説明するための説明図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】蓄熱式バーナの作動を説明するための概略図である。
【図5】燃料ガス量と時間との関係を示すグラフ図である。
【図6】取鍋内での燃焼排ガス量と時間との関係を示すグラフ図である。
【図7】蓄熱体出側排ガス温度と時間との関係を示すグラフ図である。
【図8】回収ガス量と時間との関係を示すグラフ図である。
【図9】取鍋内での燃焼ガス温度と時間との関係を示すグラフ図である。
【図10】取鍋に対する加熱量と時間との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…取鍋
3…転炉
5…受鋼台車
10…蓄熱式バーナ
12…鍋蓋
112a,112b…バーナ部
113a,113b…蓄熱体
114a,114b,116…燃焼用空気の供給配管
121a,121b,123…燃焼排ガスの排気配管
122a,122b…排気配管の切換え用開閉弁
125…流量調整弁
a ,Tb …蓄熱体出側温度計
a ′,Tb ′…蓄熱体入側温度計

Claims (2)

  1. 燃焼用空気の供給と燃焼排ガスの排出とを蓄熱体を通して交互に行う一対のバーナ部が取り付けられた鍋蓋で取鍋の上部開口を塞ぎ、この状態で前記取鍋内で前記一対のバーナ部を交互に燃焼させると共に、燃焼停止中のバーナ部側の蓄熱体を通して燃焼排ガスを排気配管を介して排出して回収し、これにより、前記取鍋を急速加熱する方法において、
    予め前記蓄熱体の出側の燃焼排ガスの温度と該燃焼排ガスの回収量との関係に基づいて前記排気配管を流れる燃焼排ガスの流量パターンを設定して該流量パターンとなるように前記排気配管に介在された流量調整弁を制御することを特徴とする蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法。
  2. 前記蓄熱式バーナのバーナ部を燃焼させる前に該蓄熱式バーナに既設のパイロットバーナを燃焼させて前記蓄熱体を予熱することを特徴とする請求項記載の蓄熱式バーナを用いた取鍋の急速加熱方法。
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