JP4612470B2 - フィニッシャ取付構造 - Google Patents
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Description
本発明は上記従来技術の問題点を解決せんとするもので、クリップ2の係止舌片7が十分な長さを持たない場合でも、意匠面に影響を及ぼすことがない挿入構造を形成したフィニッシャ取付構造を提供することを目的としている。
相手部品に取り付けられ意匠面を有するフィニッシャの取付構造であって、意匠面の裏側に取付ボスが突出形成され、取付ボスに肉抜き部を設けてリブ部となし、リブ部は、高さ方向に沿って複数が所定の間隔で形成され、相手部品とフィニッシャとを相互に結合させる圧入金具の挿入部に面して形成され取付ボスの引抜方向に対して鋭角をなす一対の傾斜突片の先端の一部に形成された当接部に対向して係合され、肉抜き部は、先端の他の部分に対応する箇所に形成される構成である。
請求項1記載の発明に加えて、前記一対の傾斜突片の当接部のそれぞれは互いに対向して形成される構成である。
請求項1、又は請求項2に記載の発明に加えて、傾斜突片は、圧入金具の挿入部内側に一体に形成した切り起こし片である構成である。
(1)リブ部と一対の傾斜突片の先端の当接部が引抜方向に係合してフィニッシャを相手部品から外れないように強固に保持できる。傾斜突片が短くてもリブ部が当接部に向かって延設されて長さを補うことができ、圧入金具の形状上の要求が緩和できる。したがって板材を切り起こしただけの圧入金具を適用しても十分な強度が確保可能となる。また、肉抜き部を傾斜突片の先端の他の部分に設けてあるので、取付ボスの基部に相当する意匠面側に成形収縮による陥没(いわゆるヒケ)が発生せず、フィニッシャの外観がよい。これによって、取付構造の設定場所選択上の制限、すなわち通常目立たちにくい箇所に取付構造を配置するという設計上の配慮を必要としなくなる。
(2)一対の傾斜突片による引抜方向に対して保持強度が一段と高まる。
(3)リブ部が、一対の傾斜突片の当接部のそれぞれは互いに対向して形成されるようにしてもよい。このような構成とすれば、リブ部が挟持されて引抜方向に対する保持力が一層高まる。
(4)挿入部の内側に一体に切り起こし片として傾斜突片を形成した圧入金具の適用にあっては、傾斜角度を大きくしても大きな保持力が得られ、フィニッシャを確実に取り付けることができる。
図1は自動車のセンターコンソール1を示し、変速操作装置2の両側に略ナツメ形のサイドフィニッシャ3を取り付けてある。このサイドフィニッシャ3は、ABS樹脂などを射出成形して得た2つのシェル、すなわちインサイドシェル31及びアウトサイドシェル32と、バネ鋼材よりなるクリップ板33となどから構成される(図2参照)。クリップ板33は、図3に示すように、上下縁部43、44を有して断面略C字状に折り曲げられ、3つの挿通部41、42、42が中央パネル部40に形成されている。
挿通部41は略矩形をなし、先端に鋸歯41aを形成した一対の傾斜突片41bが形成される。挿通部42は、略円形をなし、この円の中心に向けて略矩形の傾斜突片42bを4つ設けてある。傾斜突片41bと42bは互いに反対方向に、すなわち、傾斜突片41bは図3の右方向に、傾斜突片42bは同図の左方向に起こされるように傾斜されている。
インサイドシェル31をクリップ板33を介してアウトサイドシェル32に組付けた状態を図4に示した。なお、この図4では既に挿入されているピン51については省略してある。
リブ61、61が横リブ61bによって規制されて各鋸歯41aに正しく当り、挿入後に鋸歯41aが「逆目」係合して、上述のピン51の場合と同様に挿入が容易で引抜きづらくなっている(図5参照)。
クリップ板33は鋼板を切り起こして傾斜突片41bを形成してあり、傾斜角αが小さいと引抜方向に対して角度が立ってしまって大きな保持力が出ないが、リブ61により嵩厚みDを得ているので、傾斜角αを大きくすることができて、喰い付きによる保持力がきわめて大きいものとなる。このような効果を嵩厚みDに相当する寸法のソリッド状ブロック、すなわち肉抜き部62を設けない形状によれば、ボスの基部に樹脂の成形収縮による笑窪状の凹部(通称ヒケ、またはシンクマークともいう)が形成されてしまうが、本実施例のサイドフィニッシャ3のように2つの部品を相互に組み合わせる場合であって2つの部品のいずれもが意匠面を持ち、その意匠面を結合させる必要がある場合には、上記の凹部が形成されてしまっては、意匠的に全く受け容れることができないレベルである。勿論ネジ止めなどによることも、ネジが露出するか、ネジを覆い隠す別の部品を必要とするので、商品性に劣るか、コスト高になるか、その両方となる。しかも、2つの部品が合わせラインで経時的に開くような状況も避けなければならないから、このような箇所に本発明を適用することは、きわめて有効であることがわかるものである。
したがって、適用上に障害となる条件が緩和され、一層高いレイアウト自由度を獲得する。
3・・・・サイドフィニッシャ 31・・・・インサイドシェル
32・・・・アウトサイドシェル 33・・・・クリップ板
40・・・・中央パネル部 41・・・・挿通部
41a・・・・鋸歯 41b・・・・傾斜突片
42・・・・挿通部 42b・・・・傾斜突片
43・・・・上縁部 44・・・・下縁部
51・・・・ピン 52・・・・リブ
60・・・・ボス 61・・・・リブ
61a・・・・傾斜部 61b・・・・横リブ
62・・・・肉抜き部
D・・・・嵩厚み
Claims (3)
- 相手部品に取り付けられ意匠面を有するフィニッシャの取付構造であって、意匠面の裏側に取付ボスが突出形成され、取付ボスに肉抜き部を設けてリブ部となし、リブ部は、高さ方向に沿って複数が所定の間隔で形成され、相手部品とフィニッシャとを相互に結合させる圧入金具の挿入部に面して形成され取付ボスの引抜方向に対して鋭角をなす一対の傾斜突片の先端の一部に形成された当接部に対向して係合され、肉抜き部は、先端の他の部分に対応する箇所に形成されることを特徴とするフィニッシャ取付構造。
- 前記一対の傾斜突片の当接部のそれぞれは互いに対向して形成されることを特徴とする請求項1記載のフィニッシャ取付構造。
- 傾斜突片は、圧入金具の挿入部内側に一体に形成した切り起こし片であることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のフィニッシャ取付構造。
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