JP4612392B2 - ポリエステル系樹脂組成物およびその製造法 - Google Patents

ポリエステル系樹脂組成物およびその製造法 Download PDF

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Description

ポリエステル系樹脂とフラーレン類とをナノメートルオーダーで分散させたポリエステル系樹脂組成物、およびその製造方法に関する。
1990年にC60の大量合成法が確立されて以来、フラーレン類(本発明においてフラーレン類とは、フラーレンおよびフラーレンの混合物をいう。)に関する研究が精力的に展開されるとともに、フラーレン類の用途開発が望まれている。これら用途のうちでも、電気電子機器、自動車、建築資材、工業機械の部品など様々な製品へ応用される樹脂組成物への適用は、フラーレン類の用途として大きく期待される分野の一つである。
さらに近年、分散相の大きさがナノメートルオーダーであるナノコンポジットの研究が活発となっている。ナノコンポジットは、分散相がミクロンオーダーである場合と比較して、分散相が微細なため、分散相の占める体積が同じ場合、分散相の間の距離が極度に小さくなる。その結果、界面エネルギーが著しく上昇し、分散相間の相互作用が大きくなる(凝集し易くなる)ため、分散相を熱可塑性樹脂中にナノメートルオーダーで分散させたナノコンポジットを製造することは極めて困難であると考えられている。
熱可塑性樹脂との複合化の例として、フラーレンに代表される炭素クラスターを配合した結晶性熱可塑性樹脂組成物(特許文献1参照)、ポリエステル類とフラーレン類とを含む組成物(特許文献2参照)が開示されている。しかし、フラーレンを熱可塑性樹脂と溶融混練すること、あるいはフラーレンを熱可塑性樹脂のモノマー中に添加して、フラーレンが溶解していない状態で重合反応を行うことにより得られるフラーレン複合体では、フラーレンが熱可塑性樹脂中で凝集し、フラーレンをナノメートルオーダーで均一分散させることは困難であった。また、芳香族ポリアミド類とフラーレン類とを含む組成物が開示されており(特許文献3参照)、フラーレンが溶解した有機溶媒中で重合反応を行うことにより、フラーレンがナノメートルオーダーで分散した芳香族ポリアミド樹脂組成物が得られることが記載されている。また、水酸基やスルホン酸エステル基などの置換基を有するフラーレン誘導体を使用する事により、フラーレン粒子がナノレベルで分散した熱可塑性樹脂が開示されている(特許文献4参照)。
特開平10−310709号公報 特開平8−49116号公報 特開平7−278431号公報 特開2004−75933号公報
本発明の目的は、ポリエステル系樹脂とフラーレン類とをナノメートルオーダーで分散させた樹脂組成物を提供することである。また本発明の目的は、修飾などの煩雑の操作無しにフラーレン類をナノメートルオーダーで分散させたポリエステル系樹脂の製造方法を提供することである。
本発明者らは、フラーレン溶液を用いてポリエステル系樹脂組成物を製造することにより、フラーレンをナノメートルオーダーで分散させたポリエステル系樹脂組成物が得られることを見出し本発明に到達した。すなわち、本発明は、
(1)ポリエステル系樹脂100重量部とフラーレン0.01〜20重量部とからなる樹脂組成物であって、フラーレンが平均粒径100nm以下で分散したポリエステル系樹脂組成物
(2)ポリエステル系樹脂がポリエチレンナフタレートである事を特徴とする上記に記載のポリエステル系樹脂組成物。
)窒素雰囲気下、昇温温度20℃/minで測定したとき、270℃以上の結晶融点が観察される事を特徴とする上記に記載のポリエステル系樹脂組成物。
)A)フラーレンを溶媒に0.1wt%〜15wt%溶解させフラーレン溶液を作成する工程、B)該フラーレン溶液にポリエステル系樹脂を添加して1%〜80%濃度のポリマードープ溶液を作成する工程、C)該ポリマードープ溶液から溶媒を除去して樹脂組成物を製造する工程からなる上記に記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
)A’)フラーレンを溶媒に0.1wt%〜15wt%溶解させフラーレン溶液を作成する工程、B’)該フラーレン溶液にポリエステルの原料またはそのオリゴマーを加え、C’)重合反応を行い樹脂組成物を製造する工程からなる上記に記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
)該溶媒の、フラーレンの溶解度が5.0mg/ml以上であることを特徴とする上記に記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
)溶媒がナフタレン誘導体である事を特徴とする上記に記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
)さらに30秒以上加熱溶融混練処理することを特徴とする上記に記載の樹脂組成物の製造法、により構成される。
本発明によりポリエステル系樹脂中にフラーレン類が平均粒径100nm以下で分散している樹脂組成物が得られ、優れた表面平滑性、力学特性、耐熱性を従来のポリエステル系樹脂に付与することが期待される。本発明のポリエステル系樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、溶融紡糸、フィルム成形などの任意の成形方法により、所望の形状に成形でき、機械部品などの樹脂成形品、衣料・産業資材などの繊維、包装・磁気記録用途、電気電子用途などのフィルムとして好適に使用することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるフラーレン類としては、フラーレンおよびフラーレンの混合物を挙げることができる。フラーレンとは球殻状または楕円状の炭素分子であり、本発明の目的を満たす限り限定されないが、C60、C70、C74、C76、C78、C80、C82、C84、C86、C88、C90、C92、C94、C96、C98、C100等又はこれら化合物の2量体、3量体等を挙げることができる。
本発明において、これらフラーレンの中でも好ましいのは、C60、C70、又はこれらの2量体、3量体である。C60、C70は工業的に得やすく、また樹脂に対する分散性にすぐれているので特に好ましい。また、これらフラーレンの複数を併用してもよく、このように複数を併用する場合は、C60およびC70を併用することが好ましい。
また、本発明に用いられるフラーレン誘導体とは、フラーレンを構成する少なくとも1つの炭素に有機化合物の一部分を形成する原子団や無機元素からなる原子団が結合した化合物をいう。フラーレン誘導体を得るために用いるフラーレンとしては、本発明の目的を満たす限り限定されず、上記に具体的に示したフラーレンのいずれを用いてもよい。フラーレン誘導体としては、例えば、水素化フラーレン、酸化フラーレン、水酸化フラーレン、ハロゲン(F、Cl、Br、I)化フラーレン等を用いることができる。さらにはカルボキシル基、アルキル基、アミノ基などを含んでいても良い。
なお、本発明においては、これらフラーレン誘導体の複数種類を併用しても構わない。
フラーレンは、例えば、抵抗加熱法、レーザー加熱法、アーク放電法、燃焼法などにより得られたフラーレン含有スートから抽出分離することによって得られる。この際、必ずしも完全に分離する必要はなく、性能を損なわない範囲でフラーレンの含有率を調整することができる。また、フラーレン誘導体は、フラーレンに対して従来公知の方法を用いて合成することができる。例えば、求核剤との反応(求核付加反応)、環化付加反応、光付加(環化)反応、酸化反応等を利用して、所望のフラーレン誘導体を得ることができる。
本発明の樹脂組成物においては、ポリエステル系樹脂100重量部に対して、フラーレン類が、0.01〜20重量部の範囲内で含有されるものである。本発明におけるポリエステル系樹脂100重量部に対する上記フラーレン類の含有量の下限は、0.01重量部であるが、本発明においては特に、0.1重量部以上が好ましく、より好ましくは0.5重量部以上であることが好ましい。一方、ポリエステル系樹脂100重量部に対するフラーレン類の含有量の上限は、上述したように20重量部以下であるが、本発明においては、15重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、フラーレン類をポリエステル系樹脂に均一に分散させることが可能となり、フラーレン類の平均粒径を上述した所定範囲に制御することも容易となるからである。また、フラーレン類が過度に多い場合は、フラーレン類の凝集が起こり易くなり得られる樹脂組成物が脆くなるなどの恐れがあり好ましくない。
尚、本発明におけるポリエステル系樹脂組成物中のフラーレン類の分散がよいとは、多数のフラーレン類の粒子が凝集の少ない状態でポリエステル系樹脂中に均一に存在することをいう。
フラーレン類がフラーレンである事が、フラーレンにとくに修飾などの煩雑な処理を行わなくてもフラーレン粒子がナノレベルで分散したポリエステル系樹脂組成物が得られるという本発明の特徴を生かす上で好ましい。
また本発明のポリエステル系樹脂組成物においては、フラーレン類の平均粒径が100nm以下、好ましくは80nm以下、より好ましくは10nm以下、さらに好ましくは3nm以下でポリエステル系樹脂中に分散していることを特徴とする。また本発明におけるポリエステル系樹脂組成物中のフラーレン類の平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定可能で、本発明では30点測定してその平均を計算する方法により得た値を用いることとする。
粒径分布が広範なフラーレン類を樹脂組成物に含有させると、樹脂組成物中において小粒径のフラーレン類が多数分布する領域は、耐熱性や機械的強度が高くなる。一方で、樹脂組成物中において大粒径のフラーレン類が少数分布する領域は、耐熱性や機械的強度の改善が得られにくい。
本発明におけるポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)とジオール(あるいはそのエステル形成性誘導体)および/またはヒドロキシカルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)とを主原料として、縮合反応することにより得られるものが挙げられる。
上記ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。また、ジオール成分としては炭素数2〜20の脂肪族グリコール、すなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなど、分子量400〜6000の長鎖グリコール、すなわち、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらの重合体ないしは共重合体の例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ビスフェノールA(テレフタレート/イソフタレート)、ポリブチレンナフタレート、ポリブチレン(テレフタレート/イソフタレート)、ポリプロピレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレン(テレフタレート/イソフタレート)ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)テレフタレート、ポリ(シクロヘキサンジメチレン/エチレン)(テレフタレート/イソフタレート)などが挙げられる。
その他、芳香族オキシカルボニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジカルボニル単位、エチレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位からなるサーモトロピック液晶性を示す熱可塑性ポリエステル樹脂を使用することもできる。
ここでいう芳香族オキシカルボニル単位としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4´−ヒドロキシジフェニル−4−カルボン酸から生成した構造単位を、芳香族ジオキシ単位としては、4,4´−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノンから生成した構造単位を、芳香族ジカルボニル単位としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸から生成した構造単位を、芳香族イミノオキシ単位としては、例えば、4−アミノフェノールから生成した構造単位を例示することができる。具体例としては、p−オキシ安息香酸/ポリエチレンテレフタレート、p−オキシ安息香酸/6−オキシ−2−ナフトエ酸などのサーモトロピック液晶性ポリエステルが挙げられる。
この中でもポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリブチレン−2,6−ナフタレートなどのポリアルキレンナフタレート、サーモトロピック液晶性を示すポリエステル、およびポリ乳酸から選ばれたポリエステルが好ましく、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、サーモトロピック液晶性を示すポリエステルから選ばれたポリエステルがより好ましい。
さらに具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートが好ましい。なかでもポリエチレン−2,6−ナフタレートは、本発明により、より優れた耐熱性、力学特性を発揮できる。
ポリエチレン−2,6−ナフタレートにおいては、通常、窒素雰囲気下、昇温温度10℃/minでの示差熱分析装置(DSC)により、結晶融点が260℃〜270℃に起因する結晶ピークを観察する事ができる。この融点に起因する結晶形態はα結晶と命名されている。その他では窒素雰囲気下、昇温温度20℃/minで測定したとき、270℃〜310℃の高温度領域に観察されるβ結晶と呼ばれる結晶形態の存在が知られている。β結晶はポリエチレン−2,6−ナフタレートの長時間の熱処理によって観測する事が可能であるが、一般的な成型加工では観察することが困難である。もしβ結晶形態を有するポリエチレン−2,6−ナフタレートを長時間の熱処理無しに発現させることができれば、より高耐熱性が要求される分野にも応用可能でありその意義は計り知れない。我々はフラーレン類をポリエチレン−2,6−ナフタレート中にナノ分散させることによりβ結晶が発現する事を見出した。すなわち、本発明は窒素雰囲気下、昇温温度20℃/minで測定したとき、270℃以上の結晶融点が観察される事を特徴とするポリエチレンナフタレート樹脂組成物である。
本発明のポリエステル系樹脂組成物の製造方法としては以下に示す方法で作成可能である。
1)、A)フラーレン類を溶媒に0.1wt%〜15wt%溶解させフラーレン類溶液を作成する工程、B)該フラーレン類溶液にポリエステル系樹脂を添加して1%〜80%濃度のポリマードープ溶液を作成する工程、C)該ポリマードープ溶液から溶媒を除去して樹脂組成物を製造する工程からなるポリエステル系樹脂組成物を製造する方法。
2)、A’)フラーレン類を溶媒に0.1wt%〜15wt%溶解させフラーレン類溶液を作成する工程、B’)該フラーレン類溶液にポリエステルの原料またはそのオリゴマーを加え、C’)重合反応を行い樹脂組成物を製造する工程からなるポリエステル系樹脂組成物を製造する方法。
ここでポリエステルの原料とは、主としてジカルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)とジオール(あるいはそのエステル形成性誘導体)および/またはヒドロキシカルボン酸(あるいはそのエステル形成性誘導体)であり、オリゴマーとはジカルボン酸またはその誘導体と、ジオールをエステル交換させて得られるものである。好ましい化合物は前記のとおりである。
フラーレン類溶液の濃度は0.1w%〜15w%が好ましい。0.1w%以下であると大量に溶媒を使用し効率的でない。逆に15w%以上であるとフラーレン類が凝集して好ましくない。より好ましくは0.3w%〜7w%、もっとも好ましくは0.5w%〜3w%の範囲である。
またポリマードープ溶液の濃度は1〜80%が好ましい。1%以下であると多量に溶媒を使用し好ましくない。80%以上の高濃度ドープではフラーレン類が凝集して好ましくない。好ましくは20%〜60%、より好ましくは30%〜50%の範囲である。
また該溶媒の、フラーレン類の溶解度は5.0mg/ml以上である事が好ましい。例えばフラーレン類の代表的なC60の溶解度は「フラーレンの化学と物理」(名古屋大学出版会)に記載されており、デカリン、テトラクロロエタン、キシレン類、トリメチルベンゼン類、テトラメチルベンゼン類、テトラリン、ジブロモベンゼン類、アニソール、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン類、トリクロロベンゼン類、ナフタレン類、ピリジン、2−メチルチオフェン、二硫化炭素などが5.0mg/mlの溶解度を有する。この中でもナフタレン類は最も溶解度が高く好ましい。ナフタレン類の例としては例えば、ナフタレン、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、ジメチルナフタレンなどのアルキルナフタレン類、1−フェニルナフタレン、1−クロロナフタレン、1−ブロモ−2−メチルナフタレンなどのハロゲン化ナフタレン類、ジアミノナフタレン、2,6−ジメチルナフタレンジカルボン酸エステルなどのエステル類が挙げられる。実際は樹脂の熱分解温度などを勘案して決めるが、沸点が350℃以上を超えるような溶媒の場合には樹脂の熱分解の進行と同時に、溶媒が樹脂中に残留する可能性がある。溶媒が樹脂中に残留する場合には可塑効果により、機械的特性、熱的特性などが低下して好ましくない。好ましくは沸点が320℃未満、より好ましくは300℃未満である。最も好ましくはナフタレン、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、ジメチルナフタレンである。
また高次のフラーレン類(C60またはC70以外の)を含有する場合には溶解性が低下し、このままで使用すると樹脂中で凝集する可能性がある。この様な場合には予め溶媒で溶解性の乏しいフラーレン類を予め除去して使用する事が好ましい。
さらにこのようにして作成されたポリエステル系樹脂組成物にはさらに分散性を高める目的で、溶融混練処理を行ってもよい。混練方法は特に特定はしないが、一軸ルーダー、ニ軸のルーダーおよびニーダーを使用して行う事ができる。溶融混練処理温度は、樹脂成分が溶融する温度より5℃〜100℃高い温度であり、特に好ましくは樹脂の融点より10℃〜60℃高い温度である。高温過ぎると樹脂の分解や異常反応を生じ好ましくない。また、混練処理時間は少なくとも30秒以上15分以内、好ましくは1〜10分である。
また本発明のポリエステル系樹脂組成物は、その成形物、物性を損なわない範囲で各種充填剤の添加は可能であり、機械的強度、耐熱性、寸法安定性、電気的性質の性能に優れた成形品を得るためには配合することが好ましい。これは、目的に応じて繊維状、粒子状、板状または中空状の充填剤が用いられる。繊維状充填剤としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維状物などの無機質繊維状物が挙げられる。特に代表的な繊維状充填剤はガラス繊維、またはカーボン繊維である。なお、ポリアミド、フッ素樹脂、アクリル樹脂などの高融点有機質繊維状物質も使用することができる。粒子状充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、硅藻土、ウォラストナイトの如き硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他炭化硅素、窒化硅素、各種金属粉末等が挙げられる。粒子状充填剤としては、マイカ、ガラスフレーク、各種金属箔等が挙げられる。また、中空状充填剤としては、シラスバルーン、金属バルーン、ガラスバルーン等が挙げられる。これらの充填剤は、有機シラン、有機ボラン、有機チタネート等を使用して表面処理を施すことが好ましい。これらの無機充填剤は1種または2種以上併用することができる。繊維状充填剤、特にガラス繊維またはカーボン繊維と粒子状または板状充填剤は特に機械的強度と寸法精度、電気的性質等を兼備する上で好ましい組み合わせである。尚、本発明の目的を逸脱しない範囲で、他の熱可塑性樹脂、例えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート系樹脂、天然ゴム、合成ゴム等の熱可塑性樹脂、或いは難燃剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、滑剤、離型剤、発泡剤、架橋剤、着色剤等の添加剤を加えても差し支えない。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。なおフラーレンはC60をアルドリッチ社製のもの、さらにC60/C70混合物はStrem Chemicals, Inc社製(C70約20%、その他高次フラーレン約1%含有)のものを使用した。
1)電子顕微鏡による平均粒径の算出
透過型電子顕微鏡(TEM)観察により30点測定してその平均を計算する方法により得た値を用いた。
2)熱特性
TAs Instrument製DSC2920を用いて窒素雰囲気下20℃/minで350℃まで加熱し測定を行った。
3)結晶構造解析
(株)リガク製粉末X線回折装置RAD−Bを用いた。
[実施例1]
2−メチルナフタレン:400ml(C60濃度は0.3wt%)とC60:1.256g(ポリマー重量に対して0.5wt%)を500mlのフラスコに入れよく攪拌した。温度は約200℃とした。次にポリエチレン−2,6−ナフタレート250gを少量ずつ加えた。約1時間〜2時間攪拌後、温度を徐々に上昇させて行き最終的に温度290℃に上昇させた所で、減圧を開始し2−メチルナフタレンを除去した。得られた樹脂組成物は美しいバイオレットであった。このようにして作成した樹脂組成物のDSC測定を行ったところ、従来観察されるα結晶(融点262℃)の他に融点が305℃というβ結晶の融点が観察された(図1)。さらにこれをX線測定によって測定したのが図2である。β結晶が発現している事がわかる。図3にTEM結果を示す。樹脂中に分散しているフラーレンの平均粒径は1nm以下であり、大きな凝集もなくフラーレンがナノ分散している事がわかる。
[実施例2]
2,6−ジメチルナフタレンカルボキシレート244g(1.00mol)、エチレングリコール128g(2.06mol)、触媒として酢酸マンガン四水和物0.0735gを仕込み、窒素雰囲気下、170℃から230℃で、エステル交換反応を行い、ビスヒドロキシエチルテレフタレートを得た。この生成物をフラーレン(アルドリッチ製)1.208g、三酸化アンチモン0.0584g、燐酸トリメチル0.056g、および2−メチルナフタレン402gからなるフラーレン類溶液に添加して、減圧下(<0.5torr)で250℃から290℃まで昇温して、重縮合反応を行い、ポリエステル樹脂組成物を得た。樹脂中に分散しているフラーレンの平均粒径は50nm以下であった。
[実施例3] PET/C60
2−メチルナフタレン:400ml(C60濃度は0.3wt%)とC60:1.256g(ポリマー重量に対して0.5wt%)を500mlのフラスコに入れよく攪拌した。温度は約200℃とした。次にポリエチレンテレフタレート250gを少量ずつ加えた。約1時間〜2時間攪拌後、温度を徐々に上昇させて行き最終的に温度290℃に上昇させた所で、減圧を開始し2−メチルナフタレンを除去し、ポリエステル樹脂組成物を得た。樹脂中に分散しているフラーレンの平均粒径は1nm以下であった。
[実施例4]
2−メチルナフタレン:400ml(C60濃度は0.3wt%)とC60:1.256g(ポリマー重量に対して0.5wt%)を500mlのフラスコに入れよく攪拌した。温度は約200℃とした。次にポリブチレンテレフタレート250gを少量ずつ加えた。約1時間〜2時間攪拌後、温度を徐々に上昇させて行き最終的に温度290℃に上昇させた所で、減圧を開始し2−メチルナフタレンを除去し、ポリエステル樹脂組成物を得た。樹脂中に分散しているフラーレンの平均粒径は1.0nm以下であった。
[実施例5]
2−メチルナフタレン:400ml(C60濃度は0.3wt%)とC60/C70混合物:1.256g(ポリマー重量に対して0.5wt%)を500mlのフラスコに入れよく攪拌した。温度は約200℃とした。次にポリエチレンー2,6−ナフタレート250gを少量ずつ加えた。約1時間〜2時間攪拌後、温度を徐々に上昇させて行き最終的に温度290℃に上昇させた所で、減圧を開始し2−メチルナフタレンを除去し、ポリエステル樹脂組成物を得た。樹脂中に分散しているフラーレンの平均粒径は1.0nm以下であった。た。このようにして作成した樹脂組成物のDSC測定を行ったところ融点が295℃という高融点が観察された。
[比較例1]
実施例2において2−メチルナフタレンを添加しない他は同様な手法を用いて樹脂組成物を得た。樹脂組成物は暗茶色であった。この組成物のTEM写真を図4に示す。このように大きな凝集物が見られ、樹脂中に分散しているフラーレンの平均粒径は3×10nmであった。
以下表1に実施例1〜5の結果をまとめた。
Figure 0004612392
実施例1で得られた樹脂組成物の示差熱分析結果である。 実施例1で得られた樹脂組成物のX線測定結果である。 実施例1で得られた樹脂組成物のTEM写真図である。 比較例1で得られた樹脂組成物のTEM写真図である。

Claims (8)

  1. ポリエステル系樹脂100重量部とフラーレン0.01〜20重量部とからなる樹脂組成物であって、フラーレンが平均粒径100nm以下で分散していることを特徴とするポリエステル系樹脂組成物。
  2. ポリエステル系樹脂がポリエチレンナフタレートである事を特徴とする請求項1に記載のポリエステル系樹脂組成物。
  3. 窒素雰囲気下、昇温温度20℃/minで測定したとき、270℃以上の結晶融点が観察される事を特徴とする請求項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
  4. A)フラーレンを溶媒に0.1wt%〜15wt%溶解させフラーレン溶液を作成する工程、B)該フラーレン溶液にポリエステル系樹脂を添加して1〜80%濃度のポリマードープ溶液を作成する工程、C)該ポリマードープ溶液から溶媒を除去して樹脂組成物を製造する工程からなる請求項1〜のいずれかに記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
  5. A’)フラーレンを溶媒に0.1wt%〜15wt%溶解させフラーレン溶液を作成する工程、B’)該フラーレン溶液にポリエステルの原料またはそのオリゴマーを加え、C’)重合反応を行い樹脂組成物を製造する工程からなる請求項1〜のいずれかに記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
  6. 該溶媒の、フラーレンの溶解度が5.0mg/ml以上であることを特徴とする請求項4〜5のいずれかに記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
  7. 溶媒がナフタレン誘導体である事を特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のポリエステル系樹脂組成物の製造法。
  8. さらに30秒以上加熱溶融混練処理することを特徴とする記載の請求項4〜7のいずれかに記載の樹脂組成物の製造法。
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