JP4612214B2 - セラミックロールの研磨方法ならびに研磨ホイル - Google Patents

セラミックロールの研磨方法ならびに研磨ホイル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、良好な表面性状を有する銅または銅合金(以下、銅または銅合金を単に銅合金という)板または条を圧延することのできる冷間圧延機のワークロールに用いるセラミックロールの研磨方法およびその研磨に用いる研磨ホイルに係り、特に、端子コネクターに用いられる銅合金の圧延に好適な冷間圧延機のワークロールに用いるセラミックロールの研磨方法およびその研磨に用いる研磨ホイルに関する。
【0002】
一般に、端子コネクターの加工に用いる銅合金板または条としては、中心線平均粗さRaが0.1〜0.13μm程度、かつ最大粗さRmaxが1〜1.3μm程度の表面粗さを持つものが使用されている。そして、LSI、IC、トランジスタなどのリードフレームに用いる銅合金板または条の場合、通常、中心線平均粗さRaが0.1μm程度以下、かつ最大粗さRmaxが0.6μm程度以下と、前記端子コネクターの加工に用いる銅合金板または条より要求される表面粗さが小さいことが知られている。
【0003】
表面粗さの点から言えば、前記リードフレーム材圧延用のワークロールを用いて端子材の圧延が行えるように思われるが、製品として要求される表面粗さがリードフレームより大きくても良いこと、ロールの表面粗さを必要以上に小さくするとロールと被圧延材の間の摩擦係数が小さくなり圧延速度の低下による生産性の低下を招くこと、ロールの表面の研磨は表面粗さが小さいほど時間と費用が必要であることなどの理由によって、端子コネクター用の銅合金板または条の加工に用いる圧延ロールは、LSI、IC、トランジスタ用の銅合金板または条の加工に用いる圧延ロールよりその表面粗差が大きくても許容できるものである。
【0004】
一般に、銅合金板または条の製造を行う場合は、例えば、以下のようにしている。銅合金板または条は、通常、銅合金鋳塊に圧延−熱処理の工程を組み合わせて製造される。そして、冷間圧延においてはロールの表面が被圧延材に転写されるため、前記の表面粗差を有する製品を製造するには、研磨により略板材の表面粗さに等しいハイスロールなどをワークロールに用いて銅合金板または条が圧延される。
【0005】
しかしながら、前記材質のワークロールは、圧延油や被圧延材によって持込まれる硬質異物、圧延中に被圧延材より分離する粒子などがワークロールに押付けられることによって、圧延中に疵が入りやすい。そのため、一旦ワークロールに形成された疵は、ワークロールより相対的に軟質の被圧延材に転写され、圧延長手方向に周期的な疵(ロールマーク)になることから、材料の表面状態を悪くする。
【0006】
このように、ハイスロールを用いるとロールマークが極めて形成されやすいため(ワークロールに疵が形成される)、現実には1コイル圧延する毎にワークロールの交換が必要となっている。そのため、多くのハイスロールをあらかじめ準備しておき、疵の入ったワークロールは交換してその度に研磨を行っていた。このような事情から、ハイスロールより硬質で疵の入り難く、交換サイクルが長いワークロールが求められていた。
【0007】
このような問題を解決するために、従来、前記ハイスロールに比べその硬さが1.5〜2倍程度であるサイアロン製(Si34:85質量%、Y23:7質量%、Al23:5質量%、AlN:3質量%)などのセラミックロールが使われるようになって来ている。前記セラミックロールは、疵がつき難くロールマークの発生を低減でき、比重がハイスロールの約40%であり圧延機への取り付や取り外しが容易であり、また、熱膨張係数がハイスロールの約25%であり圧延中のロールの寸法変化が小さく、被圧延材の歪が安定しやすいことや、さらに、ロール表面に金属が凝着し難いなどの長所があるため、特に高品質材を製造するために使用が増加している。なお、セラミックロール、セラミックロールの研磨方法などについては、例えば特開平7−266215号公報、特開平8−24913号公報、特開平9−108714号公報などに開示されている。
【0008】
前記特開平7−266215号公報には、真円度に優れ、表面粗さの良好なセラミックロールおよび精度の良い研削が可能な研磨装置および研磨方法が開示されている。このセラミックロールは、軸方向と周方向において外表面の面粗さがほぼ同じであり、周方向のうねりが1μm以下である構成とされている。また、セラミックロールを周方向に回転させ、可撓性当て物をそのセラミックロール円周面に一定荷重で押し当て、前記セラミックロールと前記当て物の間に研磨砥粒を供給する構成にしたものが研磨装置として開示され、前記研磨装置を用いて行う研磨方法についても開示されている。
【0009】
また、特開平8−24913号公報に開示されてなるセラミックロールは、軸精度の低下のない高精度のセラミックロールを支持するセンタとのかじりやセンタの摩耗をなくすようにしたものである。より詳しくは、セラミックロールの端部に、ロックウェルCスケール硬さ40〜65の金属からなり、センタ穴を有し、端面に、ステライト合金の肉盛層を設けた金属製キャップを、金属緩衝材を介在させて嵌合させた構成にしたものである。
【0010】
さらに、特開平9−108714号公報に開示されてなるセラミックロールは、セラミックロールをセンタ穴で支持して研削加工し、被圧延品に文字、模様などを形成し得るようにしたものである。そして、セラミックロールは、その端部に、ロックウェルCスケール硬さ40〜65の金属からなり、センタ穴を有し、端面に硬質金属層を設けた金属製キャップを、金属緩衝材を介在させて嵌合すると共に、セラミックロールの胴部に、異なる面粗度を有する複数の領域を持つ文字、模様を設けた構成にしたものである。
【0011】
また、通常ハイスなどの材質のワークロールを研磨するときは、ロールを軸線周りに回転させ、それに対して円筒状の砥石をロール周速の2〜20倍程度の周速で回転させてワークロールに押付け、そのワークロールの軸線方向にトラバースさせる方法が知られており、ステンレス鋼板などのスキンパス圧延に用いるワークロールの研磨等に使用されている。この場合、通常、炭化珪素砥粒(GC)よりなる砥石GC#600(平均粒径28μm)〜GC#1000(平均粒径16μm)の細かい砥石を用いることによって、中心線平均粗さRa=0.03〜0.15μmのロール表面とすることができる。
【0012】
なお、セラミックロールの研磨においても同様な方法を用いることができるが、ハイスロールに比べ脆性の大きいセラミックロールの場合、ダイヤモンドや立方晶窒化硼素(CBN)などの砥粒を埋め込んだ砥石が用いられる。しかしながら、このようなダイヤモンド砥石やCBN砥石を用いても、それだけでは送りマークを消すことができないため、所定の表面粗さを達成するには更にフィルム研磨など特殊な仕上げ研磨が必要とされていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のような従来のセラミックロールをワークロールとして用いると、被圧延材のロールマークの発生は著しく低減されるが、使用するセラミックロールの表面粗さによっては被圧延材の表面粗さが大きく、所定の目標値を満足しないことがあることが分かってきた。このようなセラミックロールをワークロールとして使用した場合、圧延された銅合金板または条は平均表面粗さが前記の値(0.1〜0.13μm)を満足しても、最大粗さ(1〜1.3μm)を満足できないことが頻繁に発生している。
【0014】
本発明は前記の問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、端子コネクター用として適正な平均粗さおよび最大粗さを有し、かつロールマークの発生が少ない銅合金板または条を圧延することが可能なセラミックロールの研磨方法を提供することであり、さらに前記研磨に用いる研磨ホイルを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため以下のように構成した。すなわち、セラミックロールは、銅または銅合金の板または条を冷間圧延する際に用いられ圧延加工面がセラミックスで形成されるセラミックロールであって、前記圧延加工面に対して、前記セラミックロールの軸線方向において測定した中心線平均粗さRaが0.1μmを越え0.15μm以下、かつ最大粗さRmaxが0.6μmを越え1.5μm以下である構成とした。このような構成のセラミックロールは、以下の研磨方法により条件を満足できるものとなる。
【0016】
また、本発明にかかるセラミックロールの研磨方法は、銅または銅合金の板または条を冷間圧延する際に用いられ圧延加工面がセラミックスで形成されるセラミックロールの研磨方法であって、平均粒子径が16μmを越え28μm以下のダイヤモンド砥粒を集中度75以上で分散させた砥粒層を表面に形成させた研磨ホイルを用い、前記セラミックロールおよび前記研磨ホイルを同一方向に回転させ、かつ前記セラミックロールの軸線と前記研磨ホイルの軸線が互いに平行となるように前記圧延加工面および前記砥粒層を当接させ、その当接部分に研磨液を供給すると共に、前記研磨ホイルを前記セラミックロール軸線方向に、前記圧延加工面の全幅に渡って少なくとも一回は一定速度で移動させることにした。
【0017】
このように構成することで、セラミックロールは、前記圧延加工面に対して、前記セラミックロールの軸線方向において測定した中心線平均粗さRaが0.1を越え0.15μm以下、かつ最大粗さRmaxが0.6μmを越え1.5μm以下となる。
【0018】
さらに、本発明にかかるセラミックロールの前記研磨方法において、前記セラミックロールの圧延加工面に対してその軸線方向に前記研磨ホイルを、前記セラミックロールの圧延加工面全幅に渡って複数回移動させ、その複数回目の研磨において、セラミックロールの周速を増加させ、かつ前記研磨ホイルのセラミックロール軸線方向への送り速度を低下させて研磨を行う構成とした。このように構成することにより、圧延加工面をより滑らかに仕上げることができる。
【0019】
また、本発明にかかるセラミックロールの前記研磨方法において、前記研磨ホイルの回転周速をVw、前記セラミックロールの回転周速をVrとするとき、Vw/Vr=10〜60となるようにした。このように構成することにより、セラミックロールの圧延加工面を安定して滑らかに仕上げることができる。
【0020】
さらに、本発明にかかる前記セラミックロールの研磨ホイルは、銅または銅合金の板または条を冷間圧延する際に用いられ圧延加工面がセラミックスで形成されるセラミックロールを研磨するための研磨ホイルであって、その砥粒層に、平均粒径が16を超え28μm以下のダイヤモンド砥粒を集中度75以上で分散させ、そのセラミックロールに当接する砥粒層の幅方向の両端部が、前記砥粒層の厚さTに対して0.1T以上の曲率半径で面取した。このように構成することにより、セラミックロールの圧延加工面に研磨の際の送りマークが形成されることはない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、必要に応じて図面を参照して説明する。
図1(a),(b)は、セラミックロールの表面粗さを測定した状態を示す拡大分布図、図2セラミックロールの研磨状態を示す模式図、図3は研磨機構を示す模式図、図4(a),(b)は、研磨ホイルの断面図および拡大断面図、図5(a),(b)は、研磨ホイルによる研磨状態を示す模式図、図6は研磨ホイルによる研磨状態を示す平面図である。
【0022】
[セラミックロールの表面粗さ]
銅または銅合金板または条を冷間圧延する際に用いられ圧延加工面がセラミックスで形成されるセラミックロールは、直径50mm、幅700mm、真円度0.003mm以下、円筒度0.005mm以下、硬さHv=1600、初期の表面粗さRa=0.15〜0.20μm、最大粗さRmax=1.5〜3.0μmのサイアロン製ロールを準備し、それらの研磨方法を変え、中心線平均粗さ(Ra:0.1〜0.20μm)および最大粗さ(Rmax:0.6〜2.5μm)を変化させ、同じ表面粗さ(RaおよびRmax)としたものを2本ずつ作製した。
【0023】
同じ表面粗さを有するセラミックロールを2本1組で20段圧延機のワークロールとして組込み、板厚0.3mm、板幅635mm、長さ4000mで、Cuに、0.1質量%のFeと、0.03質量%のPと、2.0質量%のSnとを含んだ合金板を、0.25mmまで1パスで圧延し(仕上げ圧延)、被圧延材の表面粗さを測定してロールマーク発生の有無を調査した。被圧延材には全長においていずれもロールマークは発生しなかったが、圧延に用いたセラミックロールの粗さに応じて中心線平均粗さおよび最大粗さが異なる値となった。
【0024】
Ra>0.15μmのセラミックロールにおいては、すべてRmax>1.5μmであり、これらのセラミックロールを用いた場合、前記被圧延材において目標とする表面粗さを満足することができなかった。また、Ra=0.1μmを越え0.15μmであっても、Rmax>1.5μmのセラミックロールを用いて圧延した場合に、被圧延材において目標とする表面粗さ(Rmax≦1.5μm、板幅方向)を満足することができないことがわかった。
【0025】
図1(b)に、Ra=0.11μm、Rmax=1.8μmのセラミックロールの粗さ測定チャートの一部を示す。図1(b)において、矢印の位置に比較的大きなピークが存在する。これらの位置では、局部的にロール表面が大きく窪みまたは突出しているため、このセラミックロールを用いて圧延を行うと、セラミックロールの窪みまたは突出に対応する位置において、被圧延材に突出または窪みが形成され、その結果として被圧延材の最大粗さが大きくなる。
【0026】
一方、図1(a)に示すように、セラミックロールの粗さ測定チャートが、Ra=0.1μmを越え0.15μm、かつRmax=0.6μmを越え1.5μm以下のロールを用いた場合はすべての被圧延材において目標の表面粗さの達成が可能であった。したがって、仕上げ圧延に用いるセラミックロールの表面粗さはRa=0.1μmを越え0.15μm、かつRmax=0.6μmを越え1.5μm以下であることが必要である。
【0027】
なお、本発明の表面粗さを有するセラミックロールにおいて、その硬さはHv1400以上であることが望ましい。これはハイスロールなどに比べて硬いため圧延長さが長くなってもロールマークの発生を防止できること、および摩耗し難いため研磨の回数を減らせるからである。また、表面粗さの測定に当たっては、例えばJIS,B,0651−1973に規定の触針式粗さ測定器、レーザー式表面粗さ測定器などを用いれば良い。
【0028】
[セラミックロールの研磨方法]
図2ないし図6に示すように、本発明にかかるセラミックロール1の圧延加工面2の仕上げ研磨方法は、Rmax=1.5〜3μm程度のセラミックロール1の研磨方法に関するもので、平均粒子径が16μm以下のダイヤモンド砥粒を集中度75以上で分散させた砥粒層11を表面に形成させた研磨ホイル10を用い、セラミックロール1および研磨ホイル10をその軸線に直角な方向からみて同一方向に回転させ、かつ、セラミックロール1と研磨ホイル10の軸線が互いに平行になるように当接させ、その当接部分に研磨液を介して(連続的あるいは間欠的に供給しながら)研磨ホイル10を、セラミックロール軸線方向に、セラミックロール1の圧延加工面2全幅に渡って少なくとも一回は一定速度で移動させることで行っている。なお、セラミックロール1は、支持部3を介して研磨ホイル10に当接している。
【0029】
前記の研磨方法において、同一の研磨ホイル(ダイヤモンド砥粒の粒度および集中度が同一のもの)10によってセラミックロール1を研磨する場合、例えば次のように複数の研磨ステップとすることによって表面粗さをより小さくすることが可能である。(第1ステップ)研磨ホイル周速Vw1、セラミックロール周速Vr1、研磨ホイルの送り速度Vx1の条件で、研磨ホイルを複数回往復させて研磨する。つぎに、(第2ステップ)研磨ホイル周速Vw1、セラミックロール周速Vr2(Vr2≧ Vr1)、研磨ホイルの送り速度Vx2(Vx1≧Vx2)の条件で、研磨ホイルを複数回往復させて研磨する(第3ステップ)。さらに、研磨ホイル周速Vw1、セラミックロール周速Vr3(Vr3≧Vr2)、研磨ホイルの送り速度Vx3(Vx2≧Vx3)の条件で、研磨ホイルを複数回往復させて研磨する。
【0030】
前記複数ステップは、セラミックロール1の表面状態によって(第2ステップ)までの2ステップとしても、さらに(第3ステップ)までの3ステップとしても良い。研磨ステップが進むに連れ、研磨されるセラミックロール1の周速を大きくし、かつ研磨ホイルの送り速度を小さくしていくことが望ましいが、研磨状態を見ながら適当に定めることができる。各ステップにおける研磨ホイルの往復回数、研磨ホイルの押付け力についても研磨の状態を見ながら適当に定めると良い。なお、前記研磨方法を示す例では、各ステップにおいて研磨ホイル10を往復(偶数回スキャン)させているが、必ずしも往復させなくても奇数回のスキャンであっても良い。
【0031】
また、前記の研磨方法は同一研磨ホイルによる複数ステップを行うものであるが、その後、粒子寸法のさらに小さいダイヤモンド砥粒により構成された砥粒層を有する研磨ホイルを用いて前記のような複数ステップの研磨を行うことによってセラミックロール1の表面粗さをさらに小さくすることができる。
【0032】
いずれにしても、これらの方法で研磨を行うことによって、Ra=0.1μmを越え0.15μm以下、Rmax=0.6μmを越え1.5μm以下の表面粗さのセラミックロール1とすることが可能である。初期の表面粗さがさらに2μmより大きい場合には、前記の研磨ホイルで研磨する前に、平均粒径16〜28μm、集中度50の構成の研磨ホイルによって予備的な研磨を行い、Rmaxを2μm以下とすることが望ましい。
【0033】
図2および図6に本発明の研磨方法の模式図を示す。図2に示すように、セラミックロール1に研磨ホイル10がその軸線どうしを互いに平行になるように支持部3により所定の力で押し当てた状態でそれらを同一方向に回転させ、かつ研磨ホイル10を軸線方向(紙面に垂直な方向)に平行移動させることによってセラミックロール1全長に渡って研磨することが可能である。研磨中は、セラミックロール1と研磨ホイル10の接触部分に研磨液が供給される。研磨液は、研磨部分の潤滑、冷却、研磨生成物の除去などを行うために用いられ、ケミカル系潤滑油、エマルジョン系潤滑油、ソリブル系潤滑油などのものの中から選択すれば良い。
【0034】
図2および図3に示すように、研磨ホイル10とセラミックロール1の研磨部分に研磨液を供給するには、例えば、供給タンク15、フィルタ16,17および定量ポンプを組み合わせた装置を用いることによって研磨部分に一定量の研磨液を供給し、循環使用することができる。フィルタ16,17は研磨生成物や、また、研磨ホイル10やセラミックロール1よりの脱落物などを取り除くために設けられている。ここで用いるフィルタは、その目開き寸法がサブミクロンから数10μm程度の粒子がこし取れるように適当に選択することができる。この装置では、供給タンク15からフィルタ17を介して研磨ホイル10とセラミックロール1の研磨部分に研磨液が供給され、使用された供給液は供給タンク15のダーティタンクに回収され、フィルタ16を介して再び供給タンク15のクリーンタンク内に循環させ、フィルタ17を介してろ過された研磨液が研磨部分に再び供給されるように循環して使用される。
【0035】
なお、研磨中のセラミックロール1の撓みを防止してロール全長に渡って正しく研磨を行うために、図2に示すようにセラミックロール1を下部および側部より支持部3により支えて回転可能な状態となる構成としている。
【0036】
図4に研磨ホイル10の断面模式図を示す。研磨ホイル10は円盤状で、中央部は駆動軸に係合され、所定の周速で回転させることが可能である。研磨ホイル10の表面には、所定寸法のダイヤモンド粒子を所定量だけ含む砥粒層11が形成されている。本発明においては、セラミックロール1の表面粗さをRa=0.1μmを越え0.15μm以下、かつRmax=0.6μmを越え1.5μm以下の範囲とするために、この砥粒層11に含まれるダイヤモンド粒子の寸法と、その含有量(集中度)を特定の範囲に定めたものである。
【0037】
研磨ホイル10の砥粒層11に含まれるダイヤモンド粒子の寸法が28μmを越えると集中度75以上としても、研磨後のセラミックロール1の表面粗さをRa=0.1μmを越え0.15μm以下、かつRmax=0.6μmを越え1.5μm以下とすることができない。また、研磨ホイル10の砥粒層11におけるダイヤモンド粒子の寸法を28μm以下としても、集中度75未満であれば、同様に研磨後のセラミックロール1の表面粗さをRa=0.1μmを越え0.15μm以下、かつRmax=0.6μmを越え1.5μm以下とすることができない。したがって、研磨ホイル10の砥粒層11に保持されるダイヤモンド粒子は粒径16〜28μm、集中度75以上でなければならない。
【0038】
なお、ここで述べたダイヤモンド粒子の粒径16〜28μmとは、目開き28μmの篩(#600)を通過し、かつ目開き16μmの篩(#1000)の上に残った粒子を意味する。また、集中度とは、体積1cm3に含まれるダイヤモンド粒子の質量で、集中度75は1cm3に含まれるダイヤモンド粒子の質量が0.66gであることを意味する。集中度の数値が大きいほど砥粒層11に含まれるダイヤモンド粒子の質量が大きくなり、研磨力が大きくなる。
【0039】
本発明の研磨方法においては、最初、粒子径16〜28μm(#600〜1000)、集中度75(0.66g/cm3)以上のダイヤモンド砥粒の砥粒層11を形成させた研磨ホイル10で研磨を行う。この研磨ホイル10で前記の複数ステップによる研磨を行っても所定の最大表面粗さに達しない場合、あるいは所定の範囲となったがさらに表面粗さを小さくしたい場合には、最初に用いた研磨ホイル10より集中度が大きい砥粒層11を形成した研磨ホイル10を使って2回目の研磨を行っても良い。この場合、2回目の研磨に用いる研磨ホイル10の砥粒層11の構成としては、例えば粒子径16〜28μm(#600〜1000)、集中度100以上のものを用いれば良い。また、さらに3回目の研磨を行っても良い。
【0040】
研磨ホイル10によるセラミックロール1の研磨においては、研磨ホイル10の回転周速をVw、セラミックロール1の回転周速をVrとするとき、Vw/Vr=10〜60であることが望ましい。Vw/Vrが大きいほど、セラミックロール1における単位周長あたりの研磨ホイル10の接触長さが増え、研磨の効率が良くなる。なお、Vw/Vr<10であると研磨が十分でなく、所定の表面粗さが得られない可能性が高い。さらに、Vw/Vr>60の場合には研磨の効果が飽和してしまい、却って研磨ホイル10の目詰まりが発生し易く、スクラッチ模様、セラミックロール1の痩せなどの問題が発生することがある。したがって、Vw/Vr=10〜60であることが望ましい。
【0041】
また、図6に示すように、研磨ホイル10は軸線方向に移動してセラミックロール1の全長(圧延加工面)に渡ってその表面を研磨するが、前記軸線方向に移動する速度は0.1〜10m/分であることが望ましく、前記の範囲で、研磨ホイル10の径、セラミックロール1の径、砥粒層11の構成などによって適宜定めることが可能である。また、同一研磨ホイル10による軸線方向への研磨の繰返し(トラバース)回数、研磨ホイル10のセラミックロール1への押付け力についても同様に定めることができる。
【0042】
[研磨ホイルの砥粒層の形状]
図4の研磨ホイル10において、図5に示すように、その表面に形成された砥粒層11の幅方向の両端部を砥粒層11の厚さTに対して0.1T以上、好ましくは0.3T以上の曲率半径で面取りしておくことが望ましい。研磨ホイル10およびセラミックロール1を互いに接触させて同一方向に回転させ、研磨ホイル10をセラミックロール1の軸線方向に一定速度で移動させて研磨するとき、図5(a)に示すように先ず研磨ホイル10の肩部11aで研磨される。ダイヤモンド砥粒を保持する研磨ホイル10は摩耗し難いので、硬さの大きいセラミックロール1を研磨しても比較的大きな応力が作用する前記肩部11aの形状も変化し難い。
【0043】
そのため、図5(b)に示すように、肩部に面取りを行っていない場合、研磨ロールをセラミックロール1の軸線方向に移動させると、肩部における段差が大きいことから、セラミックロール1の表面に送りマークと言われる螺旋状の微細な凹凸模様が形成され易い。送りマークの部分では表面粗さが大きくなり易く、また一旦送りマークが形成されるとそれを除去することが難しいため、送りマークの形成は避けなければならない。
【0044】
前記送りマークを防止するためには、研磨ホイル10の肩部11aに所定の曲率半径の面取りを行うことが有効であることが分かった。種々の実験によって、面取りの曲率半径が砥粒層の厚さT(幅方向の中央部の初期厚さ)に対して0.1T未満であるとその効果が十分でないため、前記曲率半径は0.1T以上とする。前記曲率半径は大きいほうが送りマークの防止には有効と考えられるが、あまり大きくすると研磨を行うことができる研磨ホイル10の有功幅が小さくなり、研磨に時間がかかるようになる。このような観点から前記曲率半径の上限値は1.0T程度とすることが望ましい。
【0045】
なお、本発明の研磨ホイル10の砥粒層11は、ダイヤモンド粒子寸法を16〜28μm(#600〜1000)、かつ、集中度75以上で、そのダイヤモンド粒子をレジンボンド、自溶合金(ニッケル系など)などにより結合、あるいは小接点となるように結合した状態の構成となるものを用いると良い。そして、ダイヤモンド粒子は、その表面に何も被覆されていない状態のものや、また、その表面に被覆層を備えている状態のものを適宜使用している。さらに、砥粒層11の幅は、20〜80mm程度で、厚さが1〜4mm程度のものを用いることや、ダイヤモンド粒子が一層のみ形成されたものを用いても良い。そして、研磨ホイル10の直径は、研磨されるセラミックロール1の直径に合わせて適宜決めれば良く、例えば、200〜800mm程度の範囲から選択することができる。
【0046】
【実施例】
以下において、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明する。なお、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(1)セラミックロールの準備
【0047】
表1に記載の本発明の実施例および比較例のセラミックロールを12本準備した。表1のセラミックロールをその表面に種々の粒度および集中度のダイヤモンド砥粒による砥粒層が形成された研磨ホイルによって研磨し、2本ずつ同じ表面粗さのものを作製した。研磨した本発明例および比較例のセラミックロールの表面粗さを表2に示す。なお、ロールの表面粗さ測定には株式会社東京精密製のサーフコム130Aを用い、セラミックロール軸線方向の表面粗さを測定した。
【0048】
【表1】
Figure 0004612214
【0049】
【表2】
Figure 0004612214
【0050】
(2)圧延用銅合金板コイルの準備
板厚0.30mm、幅635mm、長さ5000mのC51190合金(Cu−0.1mass%Fe−0.03mass%P−4.0mass%Sn)コイルを7本用意した。いずれのコイルにおいても、板幅方向に測定した表面粗さはRa=0.23μm、Rmax=2.1μmであり、ロールマークは存在しないことを確認した。
【0051】
(3)セラミックロールによる圧延
表2の表面粗さを有するセラミックロールを2本1組で20段圧延機に組込み、圧延油を供給しながら圧延速度500m/分で板厚0.25mmに圧延した(加工率18%)。圧延後、所定厚さに圧延されているコイル外周部、中央部、内周部より長さ1000mmずつ試料を採取し、接触式表面粗さ計により板幅方向の表面粗さを測定した。3箇所の表面粗さのうち、最も大きい値を各被圧延材の表面粗さとした。また、採取試料の両表面を観察してロールマークの有無を調査した。参考として、表1と同一寸法で、表面粗さは本発明の範囲を満足するハイスロール(Hv=800)を用いて同様に圧延を行った。これらの結果を表2に示す。
【0052】
実施例1と比較例におけるNo.1〜No.5のセラミックロールで圧延した被圧延材においては、いずれもロールマークは発生しなかった。実施例1におけるNo.1〜No.3のセラミックロールで圧延した被圧延材はいずれも良好な表面粗さであり、端子コネクター用として問題なく使用が可能であった。一方、比較例におけるNo.4およびNo.5のセラミックロールで圧延した被圧延材においては最大粗さが大きかったので端子コネクター用素材として使用できなかった。また、参考例のNo.6のハイスロールで圧延した被圧延材においては、表面粗さは良好であったが、ロールマークが発生した。
【0053】
[実施例2]
本実施例2は、実施例1におけるNo.1、No.3のセラミックロールおよび参考例のNo.6のハイスロールを用いて、実施例1で用いたC51190コイルを同様に圧延し、被圧延材にロールマークが発生するまでのコイル数を比較した。その結果を表3に示す。比較例のNo.6のハイスロールにおいては、1コイル目でロールマークが発生し、ロールの研磨が必要となった。一方、実施例1のNo.1およびNo.3のセラミックロールにおいては、70コイル圧延してもロールマークが発生せず、この時点で実験を打切った。No.1およびNo.3のセラミックロールで圧延した被圧延材の表面粗さも1コイル目からほとんど変化せず(表3には示さず)、ロールマークの発生に対し良好な耐久性を有することが判った。
【0054】
【表3】
Figure 0004612214
【0055】
[実施例3]
(1)セラミックロールの準備
本実施例3においては、所定の初期粗さを有するセラミックロールを14本用意し、その研磨方法を本発明例および比較例によって説明する。表4に用意したセラミックロールの寸法、硬さ、初期の表面粗さを示す。表4に示すセラミックロールはRmax.が大きく、この状態では良好な表面粗さを有する端子コネクター用銅合金板、条などの圧延に用いることができない。
【0056】
【表4】
Figure 0004612214
【0057】
(2)研磨装置と研磨方法
研磨装置による研磨の様子、および研磨ホイルはそれぞれ図2ないし図4に模式的に示す通りである。本実施例において用いた研磨ホイルと砥粒層の寸法は表5に、研磨条件は表6に、研磨ホイルの砥粒層のダイヤモンド粒子径および集中度は表7にそれぞれ示す通りである。表7の各研磨ホイルによる研磨は、本発明にかかる実施の形態の項において説明した要領に従い、研磨ホイルの周速を一定とし、いずれも表6の範囲でセラミックロールの周速および研磨ホイルの送り速度を変える3ステップ(第1ステップから第3ステップ)による研磨を行った。
【0058】
なお、各ステップにおける研磨ホイルの回転周速Vwとセラミックロールの回転周速Vrとの比はいずれも15〜45の範囲に入る値とした。各ステップにおける研磨ホイル往復回数は表6に示すように4〜8回とした。一部の例においては、研磨ホイルを変え、各研磨ホイルに対してこのような3ステップ研磨を行った。いずれの例においても、2回目の研磨には1回目の研磨より細かいダイヤモンド粒子を保持するものを用いている。
【0059】
なお、研磨においては、研磨液としてナショナル貿易社製のナショナルクール320Nに、ケミカルソリューションタイプの切削油を約0.5〜4質量%添加したものを用いた。また、図3に示すように研磨液は循環使用するためフィルタが設けられているが、タンクに戻された研磨液は保留粒子径10〜20μmのフィルタでろ過され、タンクより研磨機に供給される研磨液は保留粒子径1〜3μmのフィルタでろ過されている。
【0060】
【表5】
Figure 0004612214
【0061】
【表6】
Figure 0004612214
【0062】
【表7】
Figure 0004612214
【0063】
(3)結果
実施例1と同様な方法で研磨後のセラミックロールのRaおよびRmaxを測定した。同一の条件で2本のセラミックロールの研磨を行ったが、両者の表面粗さはほぼ同一値を示したので、その結果として両者の平均値を用いた。研磨に用いた研磨ロールと研磨後のセラミックロールの表面粗さを表8に示す。
【0064】
【表8】
Figure 0004612214
【0065】
表8に示すように、本実施例のNo.3およびNo.4の研磨方法においてはRa=0.1μmを越え0.15μm以下、かつRmax=0.6μmを越え1.5μm以下のセラミックロールが得られるのに対して、比較例の研磨方法においてはRmax.が目標を満足しない。即ち、表8のNo.1においては、ダイヤモンド粒子の寸法が本発明の規定値より大きく、かつ集中度が本発明の規定値より小さいため、また、表8のNo.2においては、ダイヤモンド粒子の寸法が本発明の規定値より大きいためRmaxを小さくすることができなかった。
【0066】
表8のNo.3およびNo.4の研磨によって製作したセラミックロールをそれぞれ20段圧延機に組込み、板厚0.3mmのC50715合金(幅635mm、長さ4000m)を0.25mmまで圧延したが、いずれのセラミックロールを用いた場合もロールマークの発生は皆無であり、リードフレーム用として良好な表面粗さを有する薄板が得られた。
【0067】
[実施例4]
実施例3の表4のセラミックロール(直径50mm)を表7のCおよびDの研磨ロール(直径500mm)を用い、研磨ホイルの周速を約950m/分の一定値とし、各研磨ステップ(第1ステップから第3ステップ)におけるセラミックロールの周速を変化させて研磨を行った。その他の研磨条件は実施例3と同じ条件とした。研磨ホイル(Vh)とセラミックロール(Vr)の周速の比およびとセラミックロールの表面粗さを表9に示す(n=2)。
【0068】
両方の研磨条件で研磨したセラミックロールを20段圧延機に組込んで実施例3と同様な圧延を行ったが、被圧延材の表面粗さは良好であり、ロールマークの発生も見られなかった。
【0069】
【表9】
Figure 0004612214
【0070】
[実施例5]
実施例3の表4のセラミックロール(直径50mm)を表7のCとDの研磨ロール(直径500mm)を用いて砥粒層肩部の面取り量を種々に変化させて研磨を行った。その他の研磨条件は実施例3と同じ条件とした。
【0071】
研磨されたセラミックロールの表面粗さを表10に示す。面取りを行っていない表10のNo.1の研磨ホイルで研磨したセラミックロールには送りマークが見られた。面取りの曲率半径が0.1Tより小さい表10のNo.2の研磨ホイルで研磨したセラミックロールには部分的に送りマークが見られた。送りマークがあったため、これらのセラミックロールについては、表面粗さを測定しなかった。
一方、面取りの曲率半径が0.1Tより大きい研磨ホイルである表10のNo.3およびNo.4で研磨されたセラミックロールはスクラッチの発生は皆無で、表面粗さも小さい。
【0072】
【表10】
Figure 0004612214
【0073】
【発明の効果】
本発明は、以下に示すような優れた効果を奏する。
本発明のセラミックロールを用いると、従来のハイスロールに比べ、表面粗さの小さい銅合金の板、条あるいは箔についてロールマークを発生させることなく長期間に渡って安定して製造することができるため、銅合金の板、条、箔の生産性および歩留まりが著しく向上する。
【0074】
また、本発明のセラミックロールの研磨方法を用いると、従来不可能とされていた、ダイヤモンド砥粒からなる研磨ホイルのみを用いてセラミックロールの仕上げ研磨が可能となる。そのため、通常のハイスロールの研磨設備によっても研磨が可能であることから、研磨設備に対する新たな投資が不要となる。また、研磨に要する時間が大幅に短縮できるなどの効果を奏する。
さらに、本発明の研磨ホイルを用いてセラミックロールを研磨することにより、送りマークを発生させずに安定した研磨が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるセラミックロールの表面粗さを測定した状態を示す拡大分布図である。
【図2】 本発明にかかるセラミックロールの研磨状態を示す模式図である。
【図3】 本発明にかかる研磨機構を示す模式図である。
【図4】 (a),(b)は、本発明にかかる研磨ホイルの断面図および拡大断面図である。
【図5】 (a),(b)は、本発明にかかる研磨ホイルによる研磨状態を示す模式図である。
【図6】 本発明にかかる研磨ホイルによる研磨状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 セラミックロール 2 圧延加工面
3 支持部 10 研磨ホイル
11 砥粒層 11a 片部(両端部)

Claims (4)

  1. 銅または銅合金の板または条を冷間圧延する際に用いられ圧延加工面がセラミックスで形成されるセラミックロールの研磨方法であって、平均粒子径が16μmを超え28μm以下のダイヤモンド砥粒を集中度75以上で分散させた砥粒層を表面に形成した研磨ホイルを用い、前記セラミックロールおよび前記研磨ホイルを同一方向に回転させ、かつ前記セラミックロールの軸線と前記研磨ホイルの軸線が互いに平行となるように前記圧延加工面および前記砥粒層を当接させ、その当接部分に研磨液を供給すると共に、前記研磨ホイルを前記セラミックロール軸線方向に、前記圧延加工面の全幅に渡って少なくとも一回は一定速度で移動させることを特徴とするセラミックロールの研磨方法。
  2. 前記セラミックロールの圧延加工面に対してその軸線方向に前記研磨ホイルを、前記セラミックロールの圧延加工面全幅に渡って複数回移動させ、その複数回目の研磨において、セラミックロールの周速を増加させ、かつ前記研磨ホイルのセラミックロール軸線方向への送り速度を低下させて研磨を行うことを特徴とする請求項に記載のセラミックロールの研磨方法。
  3. 前記研磨ホイルの回転周速をVw、前記セラミックロールの回転周速をVrとするとき、Vw/Vr=10〜60であることを特徴とする請求項または請求項2に記載のセラミックロールの研磨方法。
  4. 銅または銅合金の板または条を冷間圧延する際に用いられ圧延加工面がセラミックスで形成されるセラミックロールを研磨するための研磨ホイルであって、その砥粒層に、平均粒径が16μmを超え28μm以下のダイヤモンド砥粒を集中度75以上で分散させ、前記セラミックロールに当接する前記砥粒層の幅方向の両端部が、前記砥粒層の厚さTに対して0.1T以上の曲率半径で面取りされていることを特徴とする研磨ホイル。
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