JP4610744B2 - 抗菌・抗カビ性エーテル類 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は広域スペクトル抗菌・抗カビ剤としての水溶性アゾール含有エーテル類およびそれらの製造に関し、さらにそれらを含んでなる組成物並びに薬品としてのそれらの使用に関する。
【0002】
人間の全身的な菌・カビ感染症は温暖な国々では比較的まれでありそして病原となりうる菌・カビの多くは通常は体内で共生的に生きていたりまたは環境中にありふれている。過去数十年に多くの生命を脅かす全身的な菌・カビ感染症の発生増加が世界的に証明され、そしてこれらは現在では多くの感染しやすい患者、特にこれまでに入院した患者に対する大きな脅威となっている。この増加のほとんどは免疫−弱体化患者の増進した生存率および抗微生物剤の長期使用に起因しうる。さらに、多くの一般的な菌・カビ感染症に典型的なフロラも変化しつつありそしてこれは重要性が高まった疫学的課題である。最も危険性が大きい患者は、細胞毒性薬品もしくはHIV感染症からの免疫抑制の結果として直接的にまたは例えば癌、急性白血病、侵襲性手術技術もしくは抗微生物剤への長期露呈の如き他の衰弱性疾病に副次的に免疫機能が損なわれている患者を包含する。人間の最も一般的な全身的な菌・カビ感染症は、カンジダ症、アスペルギルス症、ヒストプラズマ症、コクシジオイデス症、パラコクシジオイデス症、ブラストミセス症およびクリプトコックス症である。
【0003】
例えばケトコナゾール、イトラコナゾールおよびフルコナゾールの如き抗菌・抗カビ剤が免疫−弱体化患者における全身的な菌・カビ感染症の処置および予防のために使用される。しかしながら、これらの薬剤、特に比較的狭いスペクトルのもの、例えばフルコナゾールに対する菌・カビの耐性に関する問題が大きくなっている。さらに悪いことに、重い全身的な菌・カビ感染症に罹っている人の約40%が経口投与により薬品の受容がほとんどまたは全くできないことが医学界で認識されている。この不能性は、そのような患者が昏睡状態であるかまたは重い胃不全麻痺に罹っていることに起因する。従って、静脈内投与が難しい例えばイタコナゾールの如き不溶性または微溶性の抗菌・抗カビ剤の使用はこの群の患者では大きく妨害される。
【0004】
爪真菌症(onychomycosis)、すなわち爪の菌・カビ感染症の処置も有効な水溶性抗菌・抗カビ剤により良くなるであろう。爪真菌症を経爪方式により処置することが長いこと望まれている。そこで生ずる問題は、抗菌・抗カビ剤を爪の中および下に確実に浸透させることである。Mertin and Lippold (J. Pharm. Pharmacol (1997), 49, 30-34) は爪板への局部的適用のための薬品を選択するには主として化合物の水溶性に注意を払うべきであると述べている。爪を通る最大流量は抗菌・抗カビ剤の水溶性を高めることにより有利に影響を受ける。もちろん、経爪方式による爪真菌症の処置における効果も抗菌・抗カビ剤の有効性に依存する。
【0005】
従って、耐性が存在せず且つ静脈内または経爪投与することができる新規な抗菌・抗カビ剤、好ましくは広域スペクトル抗菌・抗カビ剤に対する要望がある。好ましくは、抗菌・抗カビ剤は経口投与に適する薬剤組成物状で入手可能であるべきである。これにより、患者が薬品の静脈内または経爪投与を必要とする症状から回復した後にも医師は同じ薬品で処置し続けることが可能になる。
【0006】
US−4,267,179は、抗菌・抗カビ剤として有用な(4−フェニルピペラジン−1−イル−アリールオキシ−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)−メチル−1H−イミダゾール類および1H−1,2,4−トリアゾール類の複素環式誘導体を開示している。該特許は世界的規模で広域スペクトル抗菌・抗カビ剤として入手可能なイタコナゾールを包括する。
【0007】
EP−A−0,118,138およびEP−A−0,228,125は抗菌・抗カビ剤として4−[4−[4−[4−[[2−アリール−2−アゾリル−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]フェニル]−1−ピペラジニル]フェニル]−2,4−ジヒドロ−2−アルキルオキシアルキル−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン誘導体を開示している。
【0008】
WO95/17407は、WO96/38443およびWO97/00255と同様にテトラヒドロフラン抗菌・抗カビ剤を開示している。後者の2つの文献はテトラヒドロフラン抗菌・抗カビ剤を開示しており、それらはin vivoでヒドロキシ基に容易に転化可能な置換基を含有する静脈投与に適する水性媒体中に可溶性および/または懸濁性であることが教示されている。
【0009】
予期せぬことに、本発明の化合物は良好な水溶性を有する有効な広域スペクトル抗菌・抗カビ剤である。
【0010】
本発明は式
【0011】
【化7】
Figure 0004610744
【0012】
[式中、
Dは式
【0013】
【化8】
Figure 0004610744
【0014】
の基を表し、
ここで点線はDを式(I)の化合物の残部に結合させる結合を表し、
XはNまたはCHであり、
3は水素またはハロであり、
4はハロであり、
−A−B−は式:
−N=CH− (i)、
−CH=N− (ii)、
−CH=CH− (iii)、
−CH2−CH2 (iv)
の2価の基を表し、
ここで基(i)および(ii)中の1個の水素原子はC1-4アルキル基により置換されていてもよくそして基(iii)および(iv)中の1個もしくはそれ以上の水素原子はC1-4アルキル基により置換されていてもよく、
AlkはC1-6アルカンジイルを表し、
Yは場合によりハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1-4アルキルオキシ、C1-4アルキルチオ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールC1-4アルキルオキシ、アリールC1-4アルキルチオ、シアノ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(アリール)アミノ、モノ−もしくはジ(アリールC1-4アルキル)アミノ、C1-4アルキルオキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニル、カルボキシル、C1-4アルキルオキシカルボニル、グアニジニル、アリールおよびHetから選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルカンジイルを表し、
1は水素、C1-6アルキルまたはアリールC1-6アルキルを表し、
2は水素、C1-6アルキルまたはアリールC1-6アルキルを表し、或いは
1およびR2は一緒になって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニルまたはフタルイミド−1−イルから選択される複素環式基を形成することができ、該複素環式基は場合によりC1-4アルキル、アリール、Het、アリールC1-4アルキル、HetC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキル、カルボキシル、アミノカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニルアミノまたはモノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノカルボニルで置換されていてもよく、
アリールはフェニル、ナフタレニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレニル、インデニルまたはインダニルを表し、該アリール基の各々は場合によりハロ、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1-4アルキル、C1-4アルキルオキシC1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく、
Hetは単環式または二環式複素環式基を表し、該単環式複素環式基は群ピペラジニル、ホモピペラジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、フラニル、テトラヒドロフラニル、チエニル、チオラニル、ジオキソラニルから選択され、該二環式複素環式基は群キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、シンノリニル、クロマニル、チオクロマニル、2H−クロメニル、1,4−ベンゾジオキサニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、インダゾリル、プリニル、ピロロピリジニル、フラノピリジニル、チエノピリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニルから選択され、そこで該単−または二環式複素環の各々は場合によりハロ、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1-4アルキル、C1-4アルキルオキシ−C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキル、アリールまたはアリールC1-4アルキルから選択される1個もしくは可能ならそれ以上の置換基で置換されていてもよい]
の化合物、そのN−オキシド形態、塩類、第四級アミン類または立体化学的異性体形態に関する。
【0015】
上記の定義および以下で使用される場合には、ハロはフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを定義し、基または基の一部としてのC1-4アルキルは炭素数1〜4の直鎖状および分枝鎖状の飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどを包括し、基または基の一部としてのC1-6アルキルはC1-4アルキルで定義された直鎖状および分枝鎖状の飽和炭化水素基並びにそれらの炭素数5もしくは6の高級同族体、例えば、ペンチルまたはヘキシルを包括し、C1-6アルカンジイルは炭素数1〜6の直鎖状および分枝鎖状の飽和2価炭化水素基、例えば、メチレン、1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイル、1,5−ペンタンジイル、1,6−ヘキサンジイル、1,2−プロパンジイル、1,2−ブタンジイル、2,3−ブタンジイルなどを包括し、C2-3アルカンジイルは炭素数2もしくは3の直鎖状および分枝鎖状の飽和2価炭化水素基、例えば、1,2−エタンジイル、1,2−プロパンジイルおよび1,3−プロパンジイルを包括する。
【0016】
治療使用のためには、式(I)の化合物の塩は対イオンが薬剤学的に許容可能であるものである。しかしながら、薬剤学的に許容不能である酸および塩基の塩も、例えば、薬剤学的に許容可能な化合物の製造または精製における使用も見いだされることがである。薬剤学的に許容可能であるかまたはそうでない全ての塩が本発明の範囲内に包含される。
【0017】
以上で挙げられた薬剤学的に許容可能な付加塩は、式(I)の化合物が生成しうる治療的に活性な無毒の酸付加塩形態を含んでなることを意味する。後者は塩基形態を例えば無機酸、例えば、ハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸など、硫酸、硝酸、燐酸など、または有機酸、例えば、酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸および同様な酸如き適当な酸で処理することにより簡便に得ることができる。逆に、塩形態をアルカリを用いる処理により遊離塩基形態に転化させることができる。
【0018】
酸性プロトンを含有する式(I)の化合物は適当な有機および無機塩基を用いる処理によりそれらの治療的に活性な無毒の金属またはアミン付加塩形態に転化させることができる。適する塩基塩形態は、例えば、アンモニウム塩、アルカリおよびアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩など、有機塩基との塩、例えば第一級、第二級および第三級脂肪族および芳香族アミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、4種のブチルアミン異性体、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、キヌクリジン、ピリジン、キノリンおよびイソキノリン、ベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、ヒドラバミン塩類、並びにアミノ酸との塩、例えば、アルギニン、リシンなどを含んでなる。逆に、塩形態を酸を用いる処理により遊離酸形態に転化させることができる。付加塩の用語は式(I)の化合物が生成しうる水和物および溶媒付加形態も含んでなる。そのような形態の例は例えば水和物、アルコレートなどである。
【0019】
前記で使用されている用語「第四級アミン」は、式(I)の化合物が式(I)の化合物の塩基性窒素と適当な第四級化剤、例えば、場合により置換されていてもよいアルキルハライド、アリールハライドまたはアリールアルキルハライド、例えばヨウ化メチルまたはヨウ化ベンジルとの間の反応により生成しうる第四級アンモニウム塩を定義する。良好な脱離基を有する他の反応物、例えばアルキルトリフルオロメタンスルホネート類、アルキルメタンスルホネート類、およびアルキルp−トルエンスルホネート類を使用することもできる。第四級アミンは正に荷電された窒素を有する。薬剤学的に許容可能な対イオンはクロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロアセテートおよびアセテートを包含する。選択される対イオンはイオン交換樹脂カラムを用いて行うことができる。
【0020】
前記で使用されている用語「立体化学的異性体形態」は、式(I)の化合物が存在する全ての可能な立体異性体形態を定義するため、全てのエナンチオマー、エナンチオマー混合物およびジアステレオマー混合物も包含する。別に述べられたりまたは指示されたりしない限り、化合物の化学的表示は全ての可能な立体異性体形態の混合物を示し、該混合物は基本的分子構造の全てのジアステレオマーおよびエナンチオマーを含有する。同じことが式(I)の最終生成物を製造するために使用されるここに記載されている中間体にも適用される。
【0021】
ここに挙げられた化合物および中間体の純粋な立体異性体形態は同一の化合物または中間体の同一の基本的分子構造の他のエナンチオマーまたはジアステレオマー形態を実質的に含まない異性体として定義される。特に、「キラル的に純粋な」と等しい用語「立体異性体的に純粋な」は、少なくとも80%の立体異性体過剰率(すなわち最少90%の一方の異性体および最大10%の他方の可能な異性体)から100%の立体異性体過剰率(すなわち100%の一方の異性体および他方の不存在)までを有する化合物または中間体、より特に90%から100%までの立体異性体過剰率を有する、さらに一層特に94%から100%までの立体異性体過剰率を有する、そして最も特別には97%から100%までの立体異性体過剰率を有する化合物または中間体を示す。用語「エナンチオマー的に純粋な」および「ジアステレオマー的に純粋な」は、同様な方法で理解すべきであるが、それぞれ当該混合物のエナンチオマー過剰率またはジアステレオマー過剰率に関する。
【0022】
シスおよびトランスの用語は、ここでは Chemical Abstracts 命名法に従い使用され、そして式(I)の化合物中の環部分上の、より特にテトラヒドロフラン環またはジオキソラン環上の置換基の位置を示す。例えば、式(D1)、(D2)、(D3)または(D4)の基中のテトラヒドロフランもしくはジオキソラン環のシスまたはトランス立体配置を決める時には、テトラヒドロフランもしくはジオキソラン環の2位置における炭素原子上の最高優先度を有する置換基、および式(D1)、(D2)または(D4)の基中のテトラヒドロフランもしくはジオキソラン環の4位置または式(D3)の基中のテトラヒドロフラン環の5位置における炭素原子上の最高優先度を有する置換基が考えられる(置換基の優先度はカーン−インゴールド−プレログ配列規則に従い決められる)。最高優先度を有するこのような2個の置換基が環の同一側面にある場合には立体配置はシスと表示され、そうでない場合には立体配置はトランスと表示される。
【0023】
式(I)の化合物は全てR−またはS−立体配置を有することができる少なくとも2個の非対称的中心を含有する。ここで使用される場合には、2個もしくはそれ以上の非対称的中心の各々の立体化学的立体配置を示す立体化学的記述もケミカル・アブストラクツ命名法に従う。式(I)の一部の化合物およびそれらの製造で使用される中間体の中では、絶対的な立体化学的立体配置は実験的に決められなかった。それらの場合には、実際の立体化学的立体配置のさらなる照会なしに、最初に単離された立体異性体形態を「A」とそして第二を「B」と表示する。しかしながら、該「A」および「B」立体異性体形態は例えば「A」および「B」がエナンチオマー関係を有する場合にはそれらの旋光により明白に同定することができる。当業者は当該技術で既知の方法、例えば、X線回折、を用いてそのような化合物の絶対的な立体配置を決めることができる。「A」および「B」が立体異性体混合物である場合には、それらをさらに分離することができ、それにより実際の立体化学的立体配置のさらなる照会なしに、各々単離された最初の画分が「A1」および「B1」と表示されそして第二が「A2」および「B2」と表示される。
【0024】
本化合物のN−オキシド形態は、1個もしくは数個の窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化されている式(I)の化合物を含んでなることを意味する。
【0025】
式(I)の化合物の一部はそれらの互変異性体形態で存在することもできる。そのような形態は上記の式では明確には示されていないが本発明の範囲内に包含されることが意図される。
【0026】
以下で使用される場合にはいつでも、用語「式(I)の化合物」はそれらのN−オキシド形態、それらの塩、それらの第四級アミンおよびそれらの立体化学的異性体形態も包含することを意味する。立体化学的に純粋である式(I)の化合物に特に興味がもたれる。
【0027】
興味ある化合物群は、−Alk−が式
【0028】
【化9】
Figure 0004610744
【0029】
[式中、1個の星印が付いた炭素原子は窒素原子に結合されておりそして2個の星印が付いた炭素原子は酸素原子に結合されている]
の2価の基である式(I)の化合物である。
【0030】
Dが式D1またはD2、特にD1、の基である式(I)の化合物も興味がもたれる。適切には、R3およびR4は両方ともハロゲン、より特にクロロまたはフルオロ原子、であり、そしてXは窒素原子である。
【0031】
さらに、−A−B−は適切には式(ii)の基である。
【0032】
特別な化合物群は、Yが場合によりアリールで置換されていてもよいC1-6アルカンジイル、より特に場合によりアリールで置換されていてもよいC2-3アルカンジイル、である式(I)の化合物である。
【0033】
好ましい化合物群は、Dが式D1の基であり、Xが窒素原子であり、R3およびR4が両方ともハロゲンであり、−Alk−が式
【0034】
【化10】
Figure 0004610744
【0035】
の2価の基であり、ここで1個の星印が付いた炭素原子は窒素原子に結合されておりそして2個の星印が付いた炭素原子は酸素原子に結合されておりそしてYが場合によりアリールで置換されていてもよいC2-3アルカンジイルである式(I)の化合物である。
【0036】
本発明の化合物は、W1が適当な脱離基、例えば、ハロゲン、例えばヨード、アリールスルホニルオキシもしくはアルカンスルホニルオキシ基、例えばp−トルエンスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシもしくはメタンスルホニルオキシである式(II)の中間体を、反応−不活性溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホランなどの中で、そして適当な塩基、例えば、水酸化ナトリウムまたは水素化ナトリウムの存在下で、式(III)の中間体と反応させることにより製造することができる。
【0037】
【化11】
Figure 0004610744
【0038】
この製造および以下の製造においては、反応生成物を反応媒体から単離し、そして、必要なら、当業界で一般的に既知である方法、例えば、抽出、結晶化、粉砕およびクロマトグラフィー、に従いさらに精製することができる。特に、立体異性体はクロマトグラフィーによりキラル静止相、例えば、両方とも日本のダイセル・ケミカル・インダストリーズ・リミテッド(Daicel Chemical Industries, Ltd)から購入した Chiralpak AD(カルバミン酸アミロース3,5−ジメチルフェニル)または Chiralpak ASを用いて単離することができる。
【0039】
式(I)の化合物はまた、式(IV)の中間体を、反応−不活性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシドの中で塩基、例えば、水酸化カリウムの存在下で、W2が適当な脱離基、例えば、ハロゲンでありそしてR1および/またはR2が水素である場合には第一級または第二級アミン基が保護基P、例えば、C1-4アルキルオキシカルボニル基またはベンジル基で保護されている式(V)の中間体を用いてN−アルキル化することによっても製造することができる。アミンが保護されている場合には、当該技術で既知の脱保護技術を使用してN−アルキル化反応後に式(I)の化合物にすることができる。
【0040】
【化12】
Figure 0004610744
【0041】
式(I)の化合物は、式(VI)の中間体を、場合により適当な塩基、例えば、水素化ナトリウムの存在下で、そして場合により反応−不活性溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、1−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホランなどの中で、W3が適当な脱離基、例えば、ハロゲン、アリールスルホニルオキシまたはアルカンスルホニルオキシ基、例えばp−トルエンスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシまたはメタンスルホニルオキシ、である式(VII)の中間体と反応させることによっても製造することができる。R1および/またはR2が水素である場合には、第一級または第二級アミノ基は適当な保護基P、例えば、C1-4アルキルオキシカルボニル基またはベンジル基、で保護され、そしてO−アルキル化反応後に、当該技術で既知の脱保護技術を使用して式(I)の化合物にすることができる。
【0042】
【化13】
Figure 0004610744
【0043】
式(I)の化合物を当該技術で既知の転換法により互いに転化させることもできる。
【0044】
1-4アルキルオキシカルボニルアミノ部分を含有する式(I)の化合物を当該技術で既知の技術、例えば、ジクロロメタン中でのそしてトリフルオロ酢酸の存在下における反応、を用いて対応するアミノ部分を含有する式(I)の化合物に転化させることもできる。
【0045】
第一級アミンを含有する式(I)の化合物は、最初に第一級アミンを適当な保護基、例えば、アリールアルキル基、例えばベンジル、で保護し、そして引き続き当該技術で既知のメチル化技術、例えばパラホルムアルデヒドとの反応、を用いて第二級アミンをメチル化することにより、モノ−メチル化することができる。このようにして得られた第三級アミンを当該技術で既知の脱保護技術、例えば、テトラヒドロフランまたはメタノール中でのそして触媒、例えば木炭上のパラジウム、の存在下における水素との反応、を用いて脱保護し、このようにして所望するメチル化された第二級アミンを得ることができる。
【0046】
式(I)の化合物は、3価窒素をそのN−オキシド形態に転化させるための当該技術で既知の工程に従い対応するN−オキシド形態に転化させることもできる。該N−酸化反応は一般的には式(I)の出発物質を適当な有機または無機過酸化物と反応させることにより行うことができる。適する無機過酸化物は、例えば、過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含んでなり、適する有機過酸化物はペルオキシ酸類、例えば、ベンゼンカルボペルオキシ酸またはハロ置換されたベンゼンカルボペルオキシ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキシ酸、ペルオキソアルカン酸類、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペルオキシド類、例えばtert−ブチルヒドロペルオキシドを含んでなる。適する溶媒は、例えば、水、低級アルカノール類、例えばエタノールなど、炭化水素類、例えばトルエン、ケトン類、例えば2−ブタノン、ハロゲン化された炭化水素類、例えばジクロロメタン、およびそのような溶媒の混合物を含んでなる。
【0047】
上記の反応工程で使用される中間体および出発物質の一部は市販されており、或いはどこかに、例えばUS−4,619,931、US−4,791,111、US−4,931,444、US−4,267,179およびWO98/34934に、記載された工程に従い合成することができる。
【0048】
本発明の化合物および中間体の純粋な立体異性体形態は当該技術で既知の工程の適用により得ることができる。ジアステレオマー類は物理的分離方法、例えば選択的結晶化およびクロマトグラフィー技術、例えばキラル静止相を用いる液体クロマトグラフィー、により分離することができる。エナンチオマー類は光学的に活性な酸類を用いるそれらのジアステレオマー塩類の選択的結晶化により互いに分離することができる。或いは、エナンチオマー類はキラル静止相を用いるクロマトグラフィー技術により分離することができる。該純粋な立体異性体形態は、反応が立体選択的または立体特異的に起きるという条件下で、適当な出発物質の対応する純粋な立体異性体形態から誘導することもできる。好ましくは、特定の立体異性体が所望される場合には、該化合物は立体選択的または立体特異的な製造方法により合成されるであろう。これらの方法は有利にはキラル的に純粋な出発物質を使用するであろう。式(I)の化合物の立体異性体形態は本発明の範囲内に包含されることが明らかに意図される。
【0049】
式(I)の化合物のキラル的に純粋な形態が好ましい化合物群を形成する。従って、式(II)、(III)および(VI)の中間体、それらのN−オキシド形態、それらの塩形態およびそれらの第四級アミンのキラル的に純粋な形態が式(I)のキラル的に純粋な化合物の製造において特に有用である。式(II)、(III)および(VI)の中間体のエナンチオマー混合物およびジアステレオマー混合物も対応する立体配置を有する式(I)の化合物の製造において有用である。
【0050】
式(I)の化合物、それらの塩、第四級アミンおよび立体化学的異性体形態はインビボで菌・カビを防除するための有用な剤である。本化合物は広域スペクトル抗菌・抗カビ剤である。それらは広範囲の菌・カビ、例えばカンジダ種(Candida spp.)、例えばカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)、カンジダ・ルセイ(Candida krusei)、カンジダ・パラシロシス(Candida parapsilosis)、カンジダ・ケフィル(Candida kefyr)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis);アスペルギルス種(Aspergillus spp.)、例えばアスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans);スポロスリックス・シェンクキイ(Sporothrix schenckii);フォンセカエア種(Fonsecaea spp.);エピデルモフィトン・フロッコスム(Epidermophyton floccosum);ミクロスポルム・カニス(Microsporum canis);トリコフィトン種(Trichophyton spp.);フサリウム種(Fusarium spp.);および数種のデマチウス科の糸状菌、に対して活性である。フサリウム種に対する本化合物のあるものの改良された活性に特に興味がもたれる。
【0051】
以下の薬理学的実施例に記載されたような本化合物の菌・カビ感染性の測定を包含するインビトロ実験は、式(I)の化合物が例えばカンジダ・アルビカンス中の菌・カビ成長に対する好ましい顕著な阻止能力を有することを示す。例えばカンジダ・アルビカンス中のステロール合成に対する本化合物の影響の測定の如き他のインビトロ実験もそれらの抗菌・抗カビ能力を示す。また、数匹のマウス、モルモットおよびラットモデルでのインビボ実験も、経口および静脈投与の両者後に、本化合物が有効な抗菌・抗カビ剤であることを示す。
【0052】
本化合物のあるものの別の利点は、それらが既知のアゾール抗菌・抗カビ剤のほとんどのように静菌・静カビ性だけでなく、多くの菌・カビ分離片に対しても許容可能な治療投与量で殺菌・殺カビ性でもあることである。
【0053】
本発明の化合物は化学的に安定でありそして良好な経口的アベイラビリティを有する。
【0054】
式(I)の化合物の水溶液中の溶解度特徴がそれらを静脈投与に適合するようにさせる。特に興味ある化合物は、少なくとも4のpHにおける少なくとも0.1mg/mlの水溶解度、好ましくは、少なくとも4のpHにおける少なくとも1mg/mlの水溶解度、そしてより好ましくは少なくとも4のpHにおける少なくとも5mg/mlの水溶解度、を有する式(I)の化合物である。
【0055】
式(I)の化合物の用途に関すると、菌・カビ感染症に罹っている人間を含む温血動物の処置方法が提供される。この方法は人間を含む温血動物に対する有効量の式(I)の化合物、そのN−オキシド形態、塩、第四級アミンまたは可能なら立体異性体形態の全身的または局部的投与を含んでなる。従って、薬品としての使用のための式(I)の化合物が提供され、特に、菌・カビ感染症の処置で有用な薬品の製造における式(I)の化合物の使用が提供される。
【0056】
本発明はまた、治療的に有効な量の式(I)の化合物および薬剤学的に許容可能な担体または希釈剤を含んでなる菌・カビ感染症の処置または予防用の組成物も提供する。
【0057】
それらの有用な薬理学的性質に関すると、当該化合物を投与目的のための種々の薬剤形態に調合することができる。本発明の薬剤組成物を製造するためには、治療的に有効な量の活性成分としての塩基または酸付加塩形態の特定化合物を、投与に所望される調合形態により広範囲の形態をとることができる薬剤学的に許容可能な担体と密に混合する。これらの薬剤組成物は望ましくは、好ましくは経口、直腸、局部、経皮、経爪または非経口注射に適する単位投与量形態である。例えば、経口投与量形態で組成物を製造する際には、例えば懸濁剤、シロップ剤、乳剤、エリキシル剤および液剤の如き経口液体調合物の場合には一般的な薬剤媒体、例えば、水、グリコール類、油類、アルコール類などのいずれも使用することができ、或いは粉剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には固体担体、例えば澱粉、糖類、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などを使用することができる。それらの投与の容易さのために、錠剤およびカプセル剤が最も有利な経口投与量単位形態であり、この場合には固体の薬剤担体が明らかに使用される。局部適用に適する組成物としては、局部投与薬品、例えばクリーム剤、ゲル剤、塗布剤、シャンプー剤、チンキ剤、ペースト剤、軟膏剤、粉剤などのために一般的に使用される全ての組成物が挙げられる。経皮投与に適する組成物では、担体は場合により浸透促進剤および/または適当な湿潤剤を含んでなっていてもよく、それは場合により少割合のいずれかの性質の適当な添加剤と組み合わされていてもよく、これらの添加剤は皮膚に対して有意の悪影響を有していない。該添加剤は皮膚への投与を促進させおよび/または所望する組成物の製造の助けとなる。これらの組成物は種々の方法で、例えば経皮パッチとして、スポットオン(spot-on)として、軟膏として、投与することができる。経爪組成物は溶液の形態でありそして担体は場合により爪の角質化された爪層中へのおよびそこを通る抗菌・抗カビ剤の浸透を助ける浸透促進剤を含んでなってよい。溶媒媒体は例えば炭素数2〜6のアルコール、例えばエタノール、の如き共溶媒と混合された水を含んでなる。非経口組成物用には、担体は一般的には、少なくとも大部分で、殺菌水を含んでなるであろう。例えば、担体が食塩水溶液、グルコース溶液または食塩水とグルコース溶液との混合物を含んでなる注射溶液が製造される。注射懸濁液を製造することができ、その場合には適当な液体担体、懸濁剤などを使用することができる。非経口的組成物用には、例えば溶解を助けるための他の成分、例えばシクロデキストリン類、を含むことができる。適するシクロデキストリン類はα−、β−、γ−シクロデキストリン類、またはシクロデキストリンのアンヒドログルコース単位の1個もしくはそれ以上のヒドロキシ基がC1-6アルキル、特にメチル、エチルまたはイソプロピル、例えば不規則的にメチル化されたβ−CD;ヒドロキシC1-6アルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルまたはヒドロキシブチル;カルボキシC1-6アルキル、特にカルボキシメチルまたはカルボキシエチル;C1-6アルキルカルボニル、特にアセチル、で置換されているそれらのエーテル類および混合エーテル類である。錯体生成剤および/または溶解剤として特に価値あるものは、β−CD、不規則的にメチル化されたβ−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−γ−CD、2−ヒドロキシプロピル−γ−CDおよび(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、そして特に2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)である。
【0058】
混合エーテルの用語は、少なくとも2個のシクロデキストリンヒドロキシ基が別の基、例えば、ヒドロキシ−プロピルおよびヒドロキシエチル、でエーテル化されているシクロデキストリン誘導体を示す。
【0059】
平均モル置換(M.S.)が1モルのアンヒドログルコース当たりのアルコキシ単位の平均モル数の測定値として使用される。平均置換度(D.S.)はアンヒドロ1単位当たりの置換されたヒドロキシル類の平均数を示す。M.S.およびD.S.値は種々の分析技術、例えば核磁気共鳴(NMR)、質量分析法(MS)および赤外分光法(IR)、により測定することができる。使用する技術により、ある1種のシクロデキストリン誘導体に関してわずかに異なる値が得られることがある。好ましくは、質量分析法により測定されて、M.S.は0.125〜10の範囲でありそしてD.S.は0.125〜3の範囲である。
【0060】
経口または直腸投与用の他の適する組成物は、式(I)の化合物および1種もしくはそれ以上の適当な薬剤学的に許容可能な水溶性重合体を含んでなる固体分散液よりなる粒子を含んでなる。
【0061】
以下で使用される用語「固体分散液」は、少なくとも2種の成分、すなわち式(I)の化合物および水溶性重合体を含んでなり、一方の成分が他の1種もしくは複数の成分(当該技術で一般的に既知である追加の薬剤学的に許容可能な調合剤、例えば可塑剤、防腐剤などが包含される場合)の中に大体均一に分散されている(液体または気体状態とは対照的に)固相中の系を定義する。成分の該分散液がこの系が化学的に且つ物理的に全体的に均一もしくは均質であるかまたは例えば固体分散液の如き熱力学的に定義して一相よりなるような場合には、そのような固体分散液は「固溶体」と称されるであろう。固溶体は、その中の成分が一般的にはそれらが投与される有機体に対して容易にバイオアベイラブルであるため、好ましい物理系である。この利点は多分、例えば胃腸液の如き液体媒体と接触する場合に該固溶体が液体溶液を生成しうる容易さにより説明することができよう。溶解の容易さは少なくとも一部は固溶体からの成分溶解に必要なエネルギーが結晶性または微結晶性固相からの成分の溶解に必要なものより少ないことに起因することが考えられる。
【0062】
用語「固体分散液」は、固溶体より全体的に均質性が少ない分散液も含んでなる。そのような分散液は化学的におよび物理的に全体的に均一でなくまたは1つより多い相を含んでなる。例えば、用語「固体分散液」は、式(I)の非晶質、微結晶性もしくは結晶性化合物、または非晶質、微結晶性もしくは結晶性の水溶性重合体、または両者が、水溶性重合体または式(I)の化合物、または式(I)の化合物および水溶性重合体を含んでなる固溶体を含んでなる別の相の中に大体分散されている領域または小さい区域を有する系も示す。該領域は、幾つかの物理的特徴、小さい寸法、並びに固体分散液全体にわたり均一で且つ不規則的な分布により顕著に特徴づけられる固体分散液内の区域である。
【0063】
溶融−押し出し、噴霧−乾燥および溶液−蒸発を包含する固体分散液を製造するための種々の技術が存在する。
【0064】
溶液−蒸発方法は下記の段階を含んでなる:
a)式(I)の化合物および水溶性重合体を適当な溶媒中に、場合により高温において、溶解させ、
b)段階a)で生ずる溶液を、場合により真空下で、溶媒が蒸発するまで加熱する。溶液を大きい表面上に注いで薄いフィルムを形成し、そして溶媒をそこから蒸発させることもできる。
【0065】
噴霧−乾燥技術では、2種の成分を適当な溶媒の中に溶解させそして生じた溶液を次に噴霧乾燥器のノズルを通して噴霧し、その後に生じた小滴から高温において溶媒を蒸発させる。
【0066】
固体分散液を製造するための好ましい技術は下記の段階を含んでなる溶融−押し出し方法である:
a)式(I)の化合物および適当な水溶性重合体を混合し、
b)場合により添加剤をこのようにして得られた混合物と配合し、
c)このようにして得られた配合物を均質溶融物が得られるまで加熱し、
d)このようにして得られた溶融物を1つもしくはそれ以上のノズルの中に強制的に加え、そして
e)溶融物をそれが固化するまで冷却する。
【0067】
用語「溶融物」および「溶融」は広く解釈すべきである。これらの用語は固体状態から液体状態への変更を意味するだけでなく、ガラス状態またはゴム状態への転移も示すことができ、そしてここでは混合物の一方の成分を他方に大体均一に埋め込むことが可能である。特別な場合には、一方の成分が溶融しそして他方の1種もしくは複数の成分がこの溶融物の中で溶解して溶液を形成し、それが冷却時に有利な溶解性質を有する固溶体を生成するであろう。
【0068】
以上で記載されたように固体分散液を製造した後に、得られた生成物を場合により粉砕しそしてふるいにかけてもよい。
【0069】
固体分散液生成物を粉砕または破砕して、600μmより小さい、好ましくは400μmより小さい、そして最も好ましくは125μmより小さい、粒子寸法を有する粒子にすることができる。
【0070】
上記のようにして製造された粒子を次に従来技術により調合して例えば錠剤およびカプセル剤の如き薬剤投与量形態にすることができる。
【0071】
当業者は上記の固体分散液製造技術のパラメーター、例えば最も適切な溶媒、操作温度、使用する装置の種類、噴霧−乾燥速度、溶融−押し出し機中の生産速度、を最適化しうることは認識されよう。
【0072】
粒子中の水溶性重合体は、20℃において水溶液中に2%(w/v)で溶解させた時に、1〜5000mPa.s、より好ましくは1〜700mPa.s、そして最も好ましくは1〜100mPa.sの見掛け粘度を有する重合体である。例えば、適する水溶性重合体はアルキルセルロース類、ヒドロキシアルキルセルロース類、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース類、カルボキシアルキルセルロース類、カルボキシアルキルセルロース類のアルカリ金属塩類、カルボキシアルキルアルキルセルロース類、カルボキシアルキルセルロースエステル類、澱粉類、ペクチン類、キチン誘導体、二−、オリゴ−および多糖類、例えばトレハロース、アルギン酸またはそれらのアルカリ金属およびアンモニウム塩類、カラゲニン類、ガラクトマンナン類、トラガカント、寒天、アラビアゴム、グアーゴムおよびキサンタンゴム、ポリアクリル酸類およびそれらの塩類、ポリメタクリル酸類およびそれらの塩類、メタクリレート共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンの組み合わせ、ポリアルキレンオキシド類、並びにエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの共重合体を包含する。好ましい水溶性重合体はヒドロキシプロピルメチルセルロース類である。
【0073】
WO97/18839に開示されているように、1種もしくはそれ以上のシクロデキストリン類も上記の粒子の製造において水溶性重合体重合体として使用することができる。該シクロデキストリン類は当該技術で既知の薬剤学的に許容可能な未置換および置換されたシクロデキストリン類、より好ましくはα、βもしくはγシクロデキストリン類またはそれらの薬剤学的に許容可能な誘導体を包含する。
【0074】
使用できる置換されたシクロデキストリン類は米国特許第3,459,731号に記載されたポリエーテル類を包含する。別の置換されたシクロデキストリン類は、1個もしくはそれ以上のシクロデキストリンヒドロキシ基の水素がC1-6アルキル、ヒドロキシC1-6アルキル、カルボキシ−C1-6アルキルもしくはC1-6アルキルオキシカルボニルC1-6アルキルにより置換されているエーテル類またはそれらの混合エーテル類である。特に、そのような置換されたシクロデキストリン類は1個もしくはそれ以上のシクロデキストリンヒドロキシ基の水素がC1-3アルキル、ヒドロキシC2-4アルキルもしくはカルボキシC1-2アルキルによりまたはより特にメチル、エチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、カルボキシ−メチルもしくはカルボキシエチルにより置換されているエーテル類である。以上で使用された場合には、C1-2アルキルは炭素数1または2の直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基、例えばメチルまたはエチルを表し、C1-3アルキルはC1-2アルキルで定義された直鎖状および分枝鎖状の飽和炭化水素基並びに炭素数3のそれらの高級同族体、例えばプロピル、を包括し、C2-4アルキルは炭素数2〜4の直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基、例えばエチル、プロピル、ブチル、1−メチル−プロピルなど、を表す。
【0075】
β−シクロデキストリンエーテル類、例えば Drugs of the Future, Vol. 9, No. 8, p. 577-578 by M. Nogradi (1984) に記載されているジメチル−β−シクロデキストリン、並びにポリエーテル類、例えばヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンおよびヒドロキシエチルβ−シクロデキストリンが特に有用である。そのようなアルキルエーテルは約0.125〜3の、例えば約0.3〜2の置換度を有するメチルエーテルであってよい。そのようなヒドロキシプロピルシクロデキストリンは例えばβ−シクロデキストリンとプロピレンオキシドとの間の反応から製造することができそして約0.125〜10の、例えば約0.3〜3のMS値を有することができる。
【0076】
置換されたシクロデキストリン類の他の適するタイプはスルホブチルシクロデキストリン類である。
【0077】
活性成分対シクロデキストリンの比は広く変えることができる。例えば、1/100〜100/1の比を適用できる。活性成分対シクロデキストリンの有利な比は約1/10〜10/1の範囲である。活性成分対シクロデキストリンのより有利な比は約1/5〜5/1の範囲である。
【0078】
このアゾール抗菌・抗カビ剤を、1000nmより小さい有効平均粒子寸法を維持するのに充分な量の表面上に吸着された表面改質剤を有する微粒子の形態に調合することも簡便である。有用な表面改質剤は抗菌・抗カビ剤の表面に物理的に付着するが抗菌・抗カビ剤に化学的に結合しないものを包含すると信じられる。
【0079】
適する表面改質剤は好ましくは既知の有機および無機性の薬剤賦形剤から選択することができる。そのような賦形剤は種々の重合体、低分子量オリゴマー類、天然生成物および界面活性剤を包含する。好ましい表面改質剤は非イオン性およびアニオン性界面活性剤を包含する。
【0080】
本化合物のさらに別の興味ある調合方法は薬剤組成物を包含しており、それによるとこの抗菌・抗カビ剤を親水性重合体の中に加えそしてこの混合物を多数の小さいビーズ上にコートフィルムとして適用して組成物を生成し、それは簡便に製造することができ且つ経口投与用の薬剤投与量形態を製造するのに適する。
【0081】
該ビーズは中心にある丸いまたは球形の芯、親水性重合体のコーテイングフィルムおよび抗菌・抗カビ剤並びにシール−コーテイング層を含んでなる。
【0082】
ビーズ中の芯としての使用に適する物質は多岐にわたるが、条件として該物質は薬剤学的に許容可能でありそして適当な寸法および堅さを有する。そのような物質の例は重合体、無機物質、有機物質、並びに糖類およびそれらの誘導体である。
【0083】
上記の薬剤組成物は殺菌・殺カビ有効量の他の抗菌・抗カビ化合物、例えば細胞壁活性化合物、を含有することもできる。用語「細胞壁活性化合物」は、ここで使用される場合には、菌・カビの細胞壁を損傷する化合物を意味する。本化合物と組み合わせて使用するのに適する抗菌・抗カビ化合物は既知のアゾール類、例えばフルコナゾール、ボリコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ER30346、SCH56592;ポリエン類、例えばアンフォテリシンB、ニスタチンまたはリポソームおよびそれらの脂質形態、例えばアベルセット、アンビソムおよびアンフォシル、プリンまたはピリミジンヌクレオチド阻止剤、例えばフルシトシン;ポリオキシン類およびニッコマイシン類、特にニッコマイシンZもしくはニッコマイシンKおよびUS−5,006,513に記載されている他のものまたは他のチキン阻止剤;延長因子阻止剤、例えばソルダリンおよびその同族体;マンナン阻止剤、例えばプレダマイシン、殺細菌性/浸透性−誘発(BPI)蛋白質生成物、例えばXMP.97またはXMP.127;複雑な炭水化物抗菌・抗カビ剤、例えばCAN−296;パプラカンジン類、アクレアシン類、およびエキノカンジン類を包含する(1,3)−β−グルカンシンターゼ阻止剤を包含するが、それらに限定されない。
【0084】
投与の容易さおよび投与量の均一性のために上記の薬剤組成物を単位投与量形態に調合することが特に有利である。この明細書および請求の範囲で使用される単位投与量形態は単位投与量として適する物理的に分離している単位を示し、各単位は所望する治療効果を生ずると計算された予め決められた量の活性成分を必要な薬剤担体と共に含有する。そのような単位投与量形態の例は錠剤(刻線付きもしくはコーテイング錠剤を包含する)、カプセル剤、丸剤、坐剤、粉剤小包、ウエファー剤、注射溶液もしくは懸濁液、小さじ1杯、大さじ1杯など、並びにそれらの分割された複数分である。
【0085】
菌・カビにより引き起こされる疾病に罹っている温血動物の処置の専門家はここに示された試験結果から治療的に有効な1日量を容易に決めることができよう。一般的には、治療的に有効な1日量は0.05mg/kg〜20mg/kgの体重であろうと考えられる。
【0086】
実験の部
以下では、「DMF」はN,N−ジメチルホルムアミドであると定義されそして「DIPE」はジイソプロピルエーテルであると定義される。
A.中間体の製造
実施例A1
a)2,4−ジヒドロ−4−[4−[4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]フェニル]−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.05モル)、2−ブロモ−ブタン酸エチルエステル(0.055モル)およびNa2CO3(0.15モル)の1−メチル−2−ピロリジノン(250ml)中混合物を75℃で一晩にわたり撹拌した。2−ブロモブタン酸エチルエステル(0.015モル)を再び加えた。混合物を75℃で6時間にわたり、室温で48時間にわたり撹拌し、H2Oの中に注ぎそして30分間にわたり撹拌した。沈澱を濾別しそしてCH2Cl2の中に溶解させた。溶液を濾過した。濾液を乾燥し、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣をジイソプロピルエーテルおよび酢酸エチルの中で粉砕し、濾別しそして乾燥して、10g(43%)の(±)−エチルα−エチル−4,5−ジヒドロ−4−[4−[4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]フェニル]−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−アセテート(中間体1)が生成した。
b)NaHSO3(1g)の48%HBr(250ml)および酢酸/HBr混合物(250ml)中混合物を15分間にわたり撹拌した。中間体(0.022モル)を加えた。混合物を90分間にわたり撹拌しそして還流させた。溶媒を蒸発させた。トルエンを加えそして蒸発させた。残渣をCH3OHの中に溶解させた。混合物を氷浴上で撹拌した。SOCl2(24g)を滴下した。混合物を一晩にわたり撹拌した。溶媒を蒸発させた。残渣をCH2Cl2の中に溶解させた。有機溶液をNaHCO3溶液で洗浄し、乾燥し、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEの中で粉砕し、濾別しそして乾燥して、6.6gの(±)−メチルα−エチル−4,5−ジヒドロ−4−[4−[4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]フェニル]−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−アセテート(中間体2)が生成した。
c)(−)−(2S−シス)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジオキソラン−4−メタノールメタンスルホネート(エステル)(0.007モル)、中間体(2)(0.0068モル)およびNaOH(0.008モル)のDMF(100ml)中混合物を50℃でN2流下で一晩にわたり撹拌し、次にH2Oの中に注ぎそして1時間にわたり撹拌した。沈澱を濾別しそしてCH2Cl2の中に溶解させた。有機層を分離し、乾燥し、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH/ヘキサン/酢酸エチル 48/2/20/30)。純粋な画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エチルの中で粉砕し、濾別しそして乾燥して、1.4g(29%)のメチル(2S−シス)−4−[4−[4−[4−[[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]フェニル]−1−ピペラジニル]フェニル]−α−エチル−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−アセテート(中間体3a)が生成した。
【0087】
同様な方法で、中間体3bが製造された。
【0088】
【化14】
Figure 0004610744
【0089】
d)中間体(3a)(0.009モル)およびNaBH4(0.045モル)のジオキサン(300ml)およびH2O(100ml)中混合物を室温で一晩にわたり撹拌した。飽和NH4Cl溶液(100ml)を加えた。混合物を3時間にわたり撹拌した。HCl(10ml)を加えた。HCl(10ml)を加えた。混合物を48時間にわたり撹拌し、次にNa2CO3溶液で中和しそしてCH2Cl2で抽出した。有機層を分離し、洗浄し、乾燥し、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH 96/4)。純粋な画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEの中で粉砕し、濾別しそして乾燥して、4.2g(68%)の(2S−シス)−4−[4−[4−[4−[[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1,3−ジオキソラン−4−イル]メトキシ]フェニル]−1−ピペラジニル]フェニル]−2,4−ジヒドロ−2−[1−(ヒドロキシメチル)プロピル]−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(中間体4)が生成した。
. 最終化合物の製造
実施例B1
化合物5の製造
【0090】
【化15】
Figure 0004610744
【0091】
中間体4(0.006モル)および2−クロロ−N,N−ジエチル−エタナミン塩酸塩(0.009モル)のDMF(100ml)中混合物を50℃でN2流下で撹拌した。NaH(0.018モル)を加えた。混合物を50℃でN2流下で一晩にわたり撹拌し、次にH2Oの中に注ぎそして30分間にわたり撹拌した。沈澱を濾別しそしてCH2Cl2の中に溶解させた。有機溶液を洗浄し、乾燥し、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/(CH3OH/NH3) 98/2)。純粋な画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEの中で粉砕し、濾別しそして乾燥した。残渣をHPLCによりシリカゲル上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH/(CH3OH/NH3) 96/2/2)。純粋な画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣をDIPEの中で粉砕し、濾別しそして乾燥して、0.95gの化合物5が生成した。
実施例B2
化合物3の製造
【0092】
【化16】
Figure 0004610744
【0093】
実施例B1に記載された工程に従い製造された化合物2(表1参照)(0.0062モル)のテトラヒドロフラン(150ml)中混合物を触媒として木炭上10%パラジウム(2g)を用いて6日間にわたり水素化した。水素(2当量)の吸収後に、触媒を濾別しそして濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲル上でガラスフィルター上で精製した(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH 98/2および97/3)。純粋な画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣を2−プロパノールから結晶化させた。沈澱を濾別しそして乾燥して、1.37g(27%)の化合物3が生成した。
【0094】
表1は実施例B1またはB2と同様にして製造された化合物を示す。
【0095】
【表1】
Figure 0004610744
【0096】
. 理化学的実施例
実施例C1:水溶解度
過剰の化合物を61.5/38.5の比の0.1Mクエン酸および0.2M Na2HPO4で緩衝された水(pH=4)に加えた。混合物を室温で1日間にわたり振盪した。沈澱を濾別した。化合物の濃度を紫外線分光学により測定しそしてそれを表2に示す。
表2
化合物番号 pH 溶解度、mg/ml
1 4.05 >10
3 3.65 >7.09
4 4.4 >9.8
5 4 . 05 >12
. 薬理学的実施例
実施例D1:菌・カビ感染性の測定
カンジダ分離片並びに皮下糸状菌であるミクロスポルム・カニス(Microsporum canis)、トリコフィトン・ルブラム(Trichophyton rubrum)およびトリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)、アスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、およびクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryyptococcus neoformans)の単独分離片のパネルを使用して試験化合物の活性をインビトロで評価した。接種材料は肉汁培養物(酵母)としてまたは寒天傾斜培養物(カビ)から製造された菌・カビ物質の懸濁液として準備された。試験化合物をジメチルスルホキシド原料溶液から水中にピペットで加えて一連の10倍希釈材料を与えた。菌・カビ接種材料を成長媒体CYG(F.C. Odds, Journal of Clinical Microbiology, 29, 2735-2740, 1991)の中に1ml当たり約50,000コロニー−生成単位(CFU)で懸濁させそして水性試験薬品に加えた。培養物をプラスチック微量希釈板の96ウェルの中に設置しそしてそれらを2日間にわたり37℃(カンジダ種)または5日間にわたり30℃(他の菌・カビ)でインキュベートした。微量培養物中での成長を405nmの波長におけるそれらの光学濃度(OD)により測定した。試験化合物を有する培養物に関するODは対照培養物に関するOD、すなわち試験化合物を含まない培養物に関するOD、の百分率として計算された。対照の35%もしくはそれ以下の生育の阻止が有意な阻止であると記録された。
【0097】
カンジダ・グラブラタ、カンジダ・ルセイ、カンンジダ・パラシロシス、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・ケフィル、カンジダ・トロピカリス、ミクロスポルム・カニス、トリコフィトン・ルブルム、トリコフィトン・メンタグロフィテス、クリプトコッカス・ネオフォルマンスおよびアスペルギルス・フミガツスに関する式(I)の化合物の幾つかの最小生育阻止濃度(MIC、10-6M)を表3に示す。
【0098】
【表2】
Figure 0004610744
【0099】
. 組成物実施例
これらの実施例を通して使用される「活性成分」(A.I.)は式(I)の化合物、そのN−オキシド、塩、第四級アミンまたは立体化学的異性体形態を示す。
実施例E1:注射溶液
1.8グラムの4−ヒドロキシ安息香酸メチルおよび0.2グラムの水酸化ナトリウムを約0.5リットルの注射用沸騰水の中に溶解させた。約50℃に冷却した後に、0.05グラムのプロピレングリコールおよび4グラムの活性成分を撹拌しながら加えた。溶液を室温に冷却しそして1リットルにするのに充分な注射用の水を補充して、4mg/mlの活性成分を含んでなる溶液を与えた。溶液を濾過により殺菌しそして殺菌性容器の中に充填した。
実施例E2:経爪組成物
0.144gのKH2PO4、9gのNaCl、0.528gのNa2HPO4.2H2Oを800mlのH2Oに加えそして混合物を撹拌した。pHをNaOHで7.4に調節しそして500mgのNaN3を加えた。エタノール(42v/v%)を加えそしてpHをHClで2.3に調節した。15mgの活性成分を2.25mlのPBS(ホスフェート緩衝食塩水)/エタノール(42%、pH2.3)に加えそして混合物を撹拌しそして超音波で処理した。0.25mlのPBS/エタノール(42%、pH2.3)を加えそして全ての活性成分が溶解するまで混合物をさらに撹拌しそして処理して、所望する経爪組成物を生成した。
実施例E3:経口滴剤
500グラムのA.I.を0.5リットルの水酸化ナトリウム溶液および1.5リットルのポリエチレングリコールの中に60〜80℃で溶解させた。30〜40℃に冷却した後に、35リットルのポリエチレングリコールを加えそして混合物を良く撹拌した。次に1750グラムのナトリウムサッカリンの2.5リットルの精製水中溶液を加えそして撹拌しながら2.5リットルのココア着香料および50リットルの容量にするのに充分なポリエチレングリコールを加えて、10mg/mlのA.I.を含んでなる経口滴剤溶液を与えた。生じた溶液を適当な容器の中に充填した。
実施例E4:カプセル剤
20グラムのA.I.、6グラムのラウリル硫酸ナトリウム、56グラムの澱粉、56グラムのラクトース、0.8グラムのコロイド状二酸化珪素、および1.2グラムのステアリン酸マグネシウムを一緒に激しく撹拌した。生じた混合物を次に1000個の各々が20mgの活性成分を含んでなる適当な硬質ゼラチンカプセルの中に充填した。
実施例E5:フィルム−コーテイング錠剤
錠剤芯の製造
100グラムのA.I.、570グラムのラクトースおよび200グラムの澱粉の混合物を良く混合しそしてその後に5グラムのドデシル硫酸ナトリウムおよび10グラムのポリビニルピロリドンの約200mlの水中溶液で湿らせた。湿った粉末混合物をふるいにかけ、乾燥しそして再びふるいにかけた。次に100グラムの微結晶性セルロースおよび15グラムの水素化された植物油を加えた。全体を良く混合しそして圧縮して錠剤にして、各々が10mgの活性成分を含有する10000個の錠剤を与えた。
コーテイング
10グラムのメチルセルロースの75mlの変性エタノール中溶液に5グラムのエチルセルロースの150mlのジクロロメタン中溶液を加えた。次に75mlのジクロロメタンおよび2.5mlの1,2,3−プロパントリオールを加えた。10グラムのポリエチレングリコールを溶融させそして75mlのジクロロメタンの中に溶解させた。後者の溶液を前者に加えそして次に2.5グラムのオクタデカン酸マグネシウム、5グラムのポリビニルピロリドンおよび30mlの濃色懸濁液を加えそして全体を均質化した。コーテイング装置中で錠剤芯をこのようにして得られた混合物でコーテイングした。
実施例E6:2%クリーム剤
ステアリルアルコール(75mg)、セチルアルコール(20mg)、モノステアリン酸ソルビタン(20mg)およびミリスチン酸イソプロピル(10mg)を二重壁被覆容器の中に入れそして混合物が完全に溶融するまで加熱する。この混合物を70〜75℃の温度を有する別個に製造された精製水、プロピレングリコール(200mg)およびポリソルベート60(15mg)の混合物に液体用ホモジェナイザーを用いて加える。生じた混合物を連続的に混合しながら25℃以下に放冷する。A.I.(20mg)、ポリソルベート80(1mg)および1gにするのに充分な精製水の溶液並びに無水亜硫酸ナトリウム(2mg)の精製水中溶液を乳化液に次に連続的に混合しながら加える。クリーム剤を均質化しそして適当なチューブの中に充填する。
実施例E7:2%クリーム剤
A.I.(2g)、ホスファチジルコリン(20g)、コレステロール(5g)およびエチルアルコール(10g)の混合物を完全な溶液となるまで撹拌しそして55−60℃に加熱しそしてメチルパラベン(0.2g)、プロピルパラベン(0.02g)、エデト酸二ナトリウム(0.15g)および塩化ナトリウム(0.3g)の精製水(100gとする量)中溶液に均質化しながら加える。精製水中のヒドロキシプロピルメチルセルロース(1.5g)を加えそして膨潤が完了するまで混合を続ける。

Claims (10)


  1. Figure 0004610744
    [式中、
    Dは式
    Figure 0004610744
    の基を表し、
    ここで点線はDを式(I)の化合物の残部に結合させる結合を表し、
    XはNまたはCHであり、
    3は水素またはハロであり、
    4はハロであり、
    −A−B−は式:
    −N=CH− (i)、
    −CH=N− (ii)、
    −CH=CH− (iii)、
    −CH2−CH2 (iv)
    の2価の基を表し、
    ここで基(i)および(ii)中の1個の水素原子はC1-4アルキル基により置換されていてもよくそして基(iii)および(iv)中の1個もしくはそれ以上の水素原子はC1-4アルキル基により置換されていてもよく、
    AlkはC1-6アルカンジイルを表し、
    Yは場合によりハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1-4アルキルオキシ、C1-4アルキルチオ、アリールオキシ、アリールチオ、アリールC1-4アルキルオキシ、アリールC1-4アルキルチオ、シアノ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(アリール)アミノ、モノ−もしくはジ(アリールC1-4アルキル)アミノ、C1-4アルキルオキシカルボニルアミノ、ベンジルオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニル、カルボキシル、C1-4アルキルオキシカルボニル、グアニジニル、アリールおよびHetから選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルカンジイルを表し、
    1は水素、C1-6アルキルまたはアリールC1-6アルキルを表し、
    2は水素、C1-6アルキルまたはアリールC1-6アルキルを表し、或いは
    1およびR2は一緒になって、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニルまたはフタルイミド−1−イルから選択される複素環式基を形成することができ、該複素環式基は場合によりC1-4アルキル、アリール、Het、アリールC1-4アルキル、HetC1-4アルキル、ヒドロキシC1-4アルキル、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノ、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキル、カルボキシル、アミノカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニル、C1-4アルキルオキシカルボニルアミノまたはモノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノカルボニルで置換されていてもよく、
    アリールはフェニル、ナフタレニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレニル、インデニルまたはインダニルを表し、該アリール基の各々は場合によりハロ、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1-4アルキル、C1-4アルキルオキシC1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキルから選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されていてもよく、
    Hetは単環式または二環式複素環式基を表し、該単環式複素環式基は群ピペラジニル、ホモピペラジニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、トリアゾリル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソキサゾリル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、フラニル、テトラヒドロフラニル、チエニル、チオラニル、ジオキソラニルから選択され、該二環式複素環式基は群キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、シンノリニル、クロマニル、チオクロマニル、2H−クロメニル、1,4−ベンゾジオキサニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、インダゾリル、プリニル、ピロロピリジニル、フラノピリジニル、チエノピリジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニルから選択され、そこで該単−または二環式複素環の各々は場合によりハロ、C1-4アルキル、ヒドロキシ、C1-4アルキルオキシ、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1-4アルキル、C1-4アルキルオキシ−C1-4アルキル、アミノC1-4アルキル、モノ−もしくはジ(C1-4アルキル)アミノC1-4アルキル、アリールまたはアリールC1-4アルキルから選択される1個もしくは可能な場合にはそれ以上の置換基で置換されていてもよい]
    の化合物、そのN−オキシド形態、塩、第四級アミンまたは立体化学的異性体形態。
  2. −Alk−が式
    Figure 0004610744
    [式中、1個の星印が付いた炭素原子は窒素原子に結合されそして2個の星印が付いた炭素原子は酸素原子に結合される]
    の2価の基である請求項1に記載の化合物。
  3. Dが式D1またはD2の基である請求項1または2に記載の化合物。
  4. Yが場合によりアリールで置換されていてもよいC1-6アルカンジイルである請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. −A−Bが式(ii)の基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 立体異性体的に純粋である請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 薬品としての使用のための請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 菌・カビ感染症処置用の薬品の製造のための請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  9. 薬剤学的に許容可能な担体、および活性成分として治療的に有効な量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を含んでなる薬剤組成物。
  10. 薬剤学的に許容可能な担体を治療的に有効な量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物と緊密に混合することを特徴とする請求項9に記載の組成物の製造方法。
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