JP4610077B2 - 異種管接続変換継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属管と樹脂管とを接続することに用いられる異種管接続変換継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、管工作業に用いる地中埋設タイプの継手として伸縮作用や抜止め作用を発揮するものが知られており、継手に備わっているこれらの作用は、地震時に管と継手との接続箇所が破断したり管が継手から抜け出たりすることを抑制することに役立っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、伸縮作用や抜止め作用を発揮するような継手において、金属管と樹脂管とを接続するのに適した異種管接続変換継手を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の異種管接続変換継手は、筒状の継手本体に樹脂製スリーブ接続部と金属管接続部とが具備され、樹脂製スリーブ接続部に樹脂製スリーブが差し込まれている。このため、樹脂製スリーブに樹脂管を接続し、継手本体の金属管接続部に金属管を接続することによって、樹脂管と金属管とが当該変換継手を介して接続される。 なお、上記金属管接続部に接続される「金属管」には、管の外面や内面が金属肌で内面被覆や外面被覆を持たない鋼管などの金属管が含まれることは勿論、管の外面が樹脂被覆されていたり内面が樹脂被覆されていたりする所謂被覆金属管等も含まれ、これらに属する金属管は被覆が防錆作用を発揮するので、地中に埋設して用いる場合に適する。また、上記「継手本体」も、外面が樹脂被覆されてないものであっても樹脂被覆されているものであってもよい。
【0005】
本発明では、上記樹脂製スリーブ接続部の内周面に、上記樹脂製スリーブの差し込み方向に向かって漸次拡径するテーパ状であって上記樹脂製スリーブの差し込み側である一端が径小側端部であり他端が径大側端部である第1滑り面と、この第1滑り面の径小側端部から延出された円筒面状の第2滑り面と、この第1滑り面の径大側端部から延出された円筒面と、この第2滑り面を挟んで上記第1滑り面の反対側でその第2滑り面の一端に連設された作用部とが設けられていると共に、樹脂製スリーブ接続部に差し込まれた樹脂製スリーブに弾接状態で外嵌された弾性材でなる拡縮径可能な抜止めリングが上記第1滑り面で囲まれた空間に配備されている。
【0006】
そして、上記第1滑り面は、上記抜止めリングが樹脂製スリーブの抜出し方向に樹脂製スリーブと共に移動されたときにその抜止めリングを摺動させて縮径させることによりその抜止めリングの内周縁を上記樹脂製スリーブに喰い付かせるとともに、その抜止めリングを上記第1滑り面から上記第2滑り面側に案内する機能を有し、上記第2滑り面は、この第2滑り面に当接している抜止めリングが上記抜出し方向に移動されたときにその外径を一体に保ったまま上記抜出し方向に摺動させる機能を有し、上記作用部は、上記第2滑り面を摺動して上記抜出し方向に移動されてきた抜止めリングに当たってその抜止めリングの抜出し方向の移動を阻止する機能を有している。
【0007】
この異種管接続変換継手において、樹脂製スリーブ接続部では、抜止めリングがテーパ状の第1滑り面で囲まれた空間に配備されているので、抜止めリングの内周縁が樹脂製スリーブの管壁に喰い込むほどには縮径されていない。そのため、樹脂製スリーブ接続部に差し込んだ樹脂製スリーブに抜止めリングとの擦り傷が残るといったおそれが少なく、たとえ擦り傷が残ったとしてもその傷は小さいので、その傷付き箇所にパッキンを密着させてシール性を確保することが容易である。
【0008】
また、この異種管接続変換継手において、樹脂製スリーブが抜出し方向に移動されると、抜止めリングが樹脂製スリーブと共に抜出し方向に移動する。このときの移動の初期段階で、抜止めリングが第1滑り面と摺動して縮径すると共に、その抜止めリングの内周縁が樹脂製スリーブに喰い付く。その後、さらに樹脂製スリーブが抜出し方向に移動されると、抜止めリングは樹脂製スリーブに伴って第1滑り面から第2滑り面側に案内されて第2滑り面と摺動するようになる。
【0009】
第2滑り面は、抜止めリングが抜出し方向に移動されたときに、この第2滑り面に当接している抜止めリングの外径を一定に保ったまま摺動させる機能を有しているので、第2滑り面の長さに見合うだけ樹脂製スリーブを抜出し方向に移動させることが可能である。したがって、樹脂製スリーブ接続部に差し込んだ樹脂製スリーブが直ちに抜止めリングで抜止めされてしまって、樹脂製スリーブを抜出し方向に移動させることができなくなるといった事態が起こらない。
【0010】
第2滑り面を摺動して抜出し方向に移動されてきた抜止めリングは、作用部に当たって抜出し方向の移動が阻止される。これにより樹脂製スリーブが抜止めされる。
【0011】
本発明では、上記継手本体の外周面が樹脂層によって被覆されていると共に、その被覆層の一方側及び他方側の各端部が軸方向に延出されており、上記各端部から延出されたそれぞれの延出層のうち、上記樹脂製スリーブ接続部側の延出層には上記樹脂製スリーブに密着したパッキンが保持され、上記金属管接続部側の延出層には、その金属管接続部に差し込まれる金属管に密着するパッキンが保持されているという構成を作用することができる。これによると、当該異種管接続変換継手を地中に埋設した場合に、継手本体の内部への土や水の侵入がパッキンによって防止される。
【0012】
本発明では、上記樹脂製スリーブ接続部の作用部が、樹脂製スリーブ接続部側の第2滑り面の一端から延出された先窄まりテーパ状をなす当り面を有し、この当り面が、樹脂製スリーブ接続部の第2滑り面を摺動して抜出し方向に移動されてきた抜止めリングに当たってその抜止めリングに縮径方向の締付力を付与する機能を有していることが望ましい。このようになっていると、抜止めリングが作用部の当り面に当たった状態で樹脂製スリーブが抜出し方向に引っ張られたときには、樹脂製スリーブに対する抜止めリングの締付力がそのときの引張力に見合って増大して優れた抜止め性能が発揮される。なお、上記抜止めリングの内周縁は尖った喰込み歯として形成されていることが望ましい。
【0013】
本発明では、上記樹脂製スリーブ接続部が、その第1滑り面の径大側端部から延出された円筒面を有し、この円筒面で囲まれた空間(円筒面内)に配備され、かつ、樹脂製スリーブ接続部の第1滑り面で囲まれた空間に配備された上記抜止めリングをその第1滑り面と同心状に位置決めする抜止めリング保持部材を有している。このものでは、円筒面で囲まれた空間に配備された抜止めリング保持部材の作用によって、抜止めリングが第1滑り面と同心状に位置決めされるので、樹脂製スリーブを差し込むときに、その樹脂製スリーブが抜止めリングに当たって差し込めなくなるという事態が起こらない。
【0014】
本発明では、上記抜止めリング保持部材が、樹脂製スリーブ接続部の第1滑り面で囲まれた空間に配備された上記抜止めリングをその第1滑り面と共働して弾性的に挟み付けることによりその抜止めリングを樹脂製スリーブ接続部の第1滑り面と同心状に位置決めする機能を有してい
【0015】
なお、本発明において、金属管接続部は次のように構成することが可能である。すなわち、上記金属管接続部に、テーパ状の第1滑り面と、この第1滑り面の径小側端部から延出された円筒面状の第2滑り面と、この第2滑り面を挟んで上記第1滑り面の反対側でその第2滑り面の一端に連設された作用部とが設けられていると共に、金属管接続部に差し込まれた金属管に弾接状態で外嵌される弾性材でなる拡縮径可能な抜止めリングが上記第1滑り面で囲まれた空間に配備され、金属管接続部側の上記第1滑り面は、金属管に外嵌された上記抜止めリングが金属管の抜出し方向に金属管と共に移動されたときにその抜止めリングを摺動させて縮径させることによりその抜止めリングの内周縁を上記金属管に喰い付かせる機能と、金属管に喰い付いた抜止めリングを金属管接続部側の上記第2滑り面側に案内する機能とを有し、金属管接続部側の上記第2滑り面は、この第2滑り面に当接している抜止めリングが上記抜出し方向に移動されたときにその外径を一定に保ったまま上記抜出し方向に摺動させる機能を有し、上記作用部は、金属管接続部側の上記第2滑り面を摺動して上記抜出し方向に移動されてきた抜止めリングに当たってその抜止めリングの抜出し方向の移動を阻止する機能を有している、という構成を採用することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る実施形態の一部破断側面図である。この異種管接続変換継手Aは、薄肉鋼管を加工することによって形成されている。すなわち、筒状の継手本体10の軸方向中央部に径小に加工された連結壁部11を有していると共に、その継手本体10の左右に樹脂製スリーブ接続部12と金属管接続部13とが備わっている。
【0017】
樹脂製スリーブ接続部12において、継手本体10には、内周面がテーパ状の第1滑り面21として形成された第1壁部20と、この第1壁部20の一端に連設されて、内周面が、第1滑り面21の径小側端部から延出された円筒面状の第2滑り面31として形成された第2壁部30と、この第2壁部30を挟んで上記第1壁部20の反対側でその第2壁部30の一端に連設された作用部40とが設けられている。また、第1壁部20の他端に連設されて内周面が第1滑り面21の径大側端部から延出された円筒面51として形成された第3壁部50が設けられている。
【0018】
第1壁部20で囲まれた空間には抜止めリング60が配備されている。この抜止めリング60は、たとえば円周方向の一箇所が欠除された金属製の欠円リングによって形成され、それ自身の弾性に抗して拡縮径可能である。また、この抜止めリング60は、その内周縁に喰込み歯61が備わっている。そして、無負荷状態(自然状態)での抜止めリング60の内径は、後述する樹脂製スリーブ100の外周直径よりもわずかに短い長さになっている。したがって、第1壁部20で囲まれた空間に抜止めリング60が配備されているときに、継手本体10に樹脂製スリーブ100が差し込まれたときには、その樹脂製スリーブ100が抜止めリング60の内側に差し込まれると共に、抜止めリング60が樹脂製スリーブ100に弾接状態で外嵌する。そして、抜止めリング60に樹脂製スリーブ100が差し込まれるときにその外周面が抜止めリング60の喰込み歯61と擦れても、喰込み歯61が樹脂製スリーブ100の外周面を傷付けるという事態は起こりにくく、たとえ傷付けたとしても、その傷は微細な傷に過ぎなくなる。
【0019】
第3壁部50で囲まれた空間には抜止めリング保持部材70が配備されている。この抜止めリング保持部材70は、一端部の周方向複数箇所に突出部71を有し、かつ、内周側に環状突出片72を備えたゴム輪によって形成されている。また、この抜止めリング保持部材70は、上記第3壁部50に弾接して定位置に保持されていると共に、その突出部71が、第1壁部20で囲まれた空間に配備されている抜止めリング60を第1滑り面21に弾圧してその抜止めリング60を第1滑り面21と同心状に位置決めしている。この抜止めリング保持部材70は、第3壁部50の円筒面51と継手本体10に差し込まれた樹脂製スリーブ100の外周面とに密着してそれらの密着箇所を封止するシール機能を有している。
【0020】
図1のように、端部外周が面取りされた樹脂製スリーブ100が連結壁部11に当たるまで差し込まれると、その差込み途中で抜止めリング60や抜止めリング保持部材70が樹脂製スリーブ100に外嵌される。この場合、抜止めリング60は樹脂製スリーブ100に弾接状態で外嵌し、抜止めリング保持部材70は、樹脂製スリーブ100の外周面に密着し、同時に、第3壁部50の円筒面51にも密着する。そのため、継手本体10に樹脂製スリーブ100を適正長さだけ差し込んだ段階で、抜止めリング保持部材70と第3壁部50の円筒面51及び樹脂製スリーブ100の外周面との各密着箇所が封止されてシール性が発揮されるようになる。
【0021】
図2は異種管接続変換継手が抜止め機能を発揮している状態の要部拡大断面図である。
【0022】
第1滑り面21は、抜止めリング60の喰込み歯61を樹脂製スリーブ100に喰い付かせる機能と、抜止めリング60を第2滑り面31側に案内する機能とを有している。すなわち、図1の状態から樹脂製スリーブ100を引張って図2に矢印Pで示す抜出し方向に移動させたときには、樹脂製スリーブ100に弾接している抜止めリング60が樹脂製スリーブ100に伴って引抜き方向Pに移動するので、それまでは第1滑り面21に当接していた抜止めリング60を摺動させて縮径させる。こうして抜止めリング60が縮径すると、その喰込み歯61が樹脂製スリーブ100の外周面に喰い付き、この後、さらに樹脂製スリーブ100が抜出し方向に引張られて移動すると、抜止めリング60が第2滑り面31側に案内されて移行する。
【0023】
第2滑り面31は、抜止めリング60が抜出し方向Pに移動されたときに第2滑り面31に当接している抜止めリング60の外径を一定に保ったまま摺動させる機能を有する。したがって、抜止めリング60が第1滑り面21から第2滑り面31側へ移行した後では、樹脂製スリーブ100を、抜止めリング60が作用部40に当たるまでの長さ分だけ、必ず引抜き方向Pに移動させることができるようになる。このため、不測に抜止め作用が働いて樹脂製スリーブ100が不慮に抜止めされてしまうといった事態は起こらない。
【0024】
上記作用部40は、第2滑り面31を摺動して抜出し方向Pに移動されてきた抜止めリング60に当たってその抜止めリング60の抜出し方向の移動を阻止する機能を有している。このため、図2のように、管100の引抜き方向Pの移動によって抜止めリング60が作用部40に当たると、もはや樹脂製スリーブ100が引抜き方向Pには移動できなくなって抜止め作用が発揮される。
【0025】
この実施形態では、作用部40が、第2滑り面31の一端から延出された先窄まりテーパ状をなす当り面41として形成された内周面を有し、この当り面41が、抜止めリング60に当たってその抜止めリング60に縮径方向の締付力を付与する機能を有している。したがって、図2のように、抜止めリング60が作用部40の当り面41に当たった状態で樹脂製スリーブ100が引抜き方向Pに引張られたときには、管100に対する抜止めリング60の締付力ないし喰込み歯61の喰付き力がそのときの引張力に見合って増大して優れた抜止め性能が発揮される。
【0026】
以上では継手本体10の樹脂製スリーブ接続部12の構造や作用を説明したけれども、継手本体10の金属管接続部13の構造や作用についても同様である。すなわち、金属管接続部13には、テーパ状の第1滑り面21aと、この第1滑り面21aの径小側端部から延出された円筒面状の第2滑り面31aと、この第2滑り面31aを挟んで上記第1滑り面21aの反対側でその第2滑り面31aの一端に連設された作用部40aとが設けられている。また、金属管接続部13に差し込まれた金属管(不図示)に弾接状態で外嵌される弾性材でなる拡縮径可能な抜止めリング60aが上記第1滑り面21aで囲まれた空間に配備されている。そして、第1滑り面21aは、金属管に外嵌された抜止めリング60aが金属管の抜出し方向に金属管と共に移動されたときにその抜止めリング60aを摺動させて縮径させることによりその抜止めリングの内周縁を上記金属管に喰い付かせる機能と、金属管に喰い付いた抜止めリング60aを第2滑り面31a側に案内する機能とを有している。また、第2滑り面31aは、この第2滑り面31aに当接している抜止めリング60aが抜出し方向に移動されたときにその外径を一定に保ったまま抜出し方向に摺動させる機能を有している。さらに、作用部40aは、第2滑り面31aを摺動して抜出し方向に移動されてきた抜止めリング60aに当たってその抜止めリング60aの抜出し方向の移動を阻止する機能を有している。さらに、第1滑り面21aの径大側端部から延出された円筒面51aを有し、この円筒面51aで囲まれた空間に抜止めリング保持部材70aが配備されて抜止めリング60aを第1滑り面21aと同心状に位置決めしている。
【0027】
この実施形態では、継手本体10の外周面を樹脂層80によって被覆し、その樹脂層(被覆層)80の一方側及び他方側の各端部を軸方向に延出させてそれぞれの延出層81の端部内側に、シール用パッキン82を保持させてある。このものにおいて、樹脂製スリーブ接続部12側のパッキン82は、継手本体10に差し込まれた樹脂製スリーブ100に密着してその箇所にシール性を付与する機能を有している。また、金属管接続部13側のパッキン82は、継手本体10に差し込まれた金属管に密着してその箇所にシール性を付与する機能を有している。したがって、このように構成した場合には、抜止めリング保持部材70によってシール性を発揮させる必要性が必ずしもない。そのため、抜止めリング保持部材70には、抜止めリング60を第1滑り面21と同心状に位置決めする機能が備わっていれば十分であり、必ずしもシール性を発揮する機能が備わっている必要はない。
【0028】
図3は継手本体10が厚肉鋼管を切削することによって製作されている異種管接続変換継手Aの一部破断側面図、図4は図3の異種管接続変換継手Aが抜止め機能を発揮している状態の要部拡大断面図である。
【0029】
図3及び図4に示した実施形態の異種管接続変換継手Aは、継手本体10が厚肉鋼管を切削することによって製作されている点、継手本体10の外面や内面などに防錆などのために溶融亜鉛めっきや塗装が施されている点、抜止めリング保持部材70が抜止めリング60を第1滑り面21と同心状に位置決めする機能を備えているけれども、シール性を発揮する機能を備えていない点、樹脂層80を有していない点、詳細は後述する継手本体延出部10Aの端部内側にシール用パッキン82を保持させている点、において、図1及び図2で説明したものと異なっているだけであり、その他の構成や作用は図1及び図2で説明したものと同様であるので、同一又は相応する部分に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図3、図4において、「符号10A」は、継手本体10の軸方向一方側及び他方側の各端部から延出されたそれぞれの継手本体延出部を指し示している。この実施形態では、継手本体10の軸方向一方側及び他方側の各端部それぞれから延出された継手本体延出部10Aの端部内部に、シール用パッキン82を保持させている。詳しくは、樹脂製スリーブ接続部12側の継手本体延出部10Aには樹脂製スリーブ100に密着したパッキン82が保持され、当該パッキン82は継手本体10に差し込まれた樹脂製スリーブ100に密着してその箇所にシール性を付与する機能を有している。また、金属管接続部13側の継手本体延出部10Aには、その金属管接続部13に差し込まれる金属管(不図示)に密着するパッキン82が保持され、当該パッキン82は継手本体10に差し込まれた金属管(不図示)に密着してその箇所にシール性を付与する機能を有している。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、樹脂製スリーブに樹脂管を接続し、金属管接続部に金属管を接続することによって樹脂管と金属管とを接続することができるようになる。また、継手本体に差し込んだ樹脂製スリーブの抜出し方向への移動長さを設計上適宜変更して適切な長さに定めることが可能であり、しかも、良好な抜止め機能が発揮される異種管接続変換継手を提供することが可能になる。
【0035】
本発明に係る異種管接続変換継手は、電線や通信ケーブルの保護管の管工作業に好適に用い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の一部破断側面図である。
【図2】図1の異種管接続変換継手が抜止め機能を発揮している状態の要部拡大断面図である。
【図3】本発明に係る他の実施形態の一部破断側面図である。
【図4】図3の異種管接続変換継手が抜止め機能を発揮している状態の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
10 継手本体
10A 継手本体延出部
12 樹脂製スリーブ接続部
13 金属管接続部
21,21a 第1滑り面
31,31a 第2滑り面
40,40a 作用部
41 当り面
60,60a 抜止めリング
70,70a 抜止めリング保持部材
80 樹脂層
81 延出層
82 パッキン
100 樹脂製スリーブ

Claims (5)

  1. 筒状の継手本体に樹脂製スリーブ接続部と金属管接続部とが具備され、樹脂製スリーブ接続部に樹脂製スリーブが差し込まれてなる異種管接続変換継手であって、
    上記樹脂製スリーブ接続部の内周面に、上記樹脂製スリーブの差し込み方向に向かって漸次拡径するテーパ状であって上記樹脂製スリーブの差し込み側である一端が径小側端部であり他端が径大側端部である第1滑り面と、この第1滑り面の径小側端部から延出された円筒面状の第2滑り面と、この第1滑り面の径大側端部から延出された円筒面と、この第2滑り面を挟んで上記第1滑り面の反対側でその第2滑り面の一端に連設された作用部とが設けられていると共に、樹脂製スリーブ接続部に差し込まれた樹脂製スリーブに弾接状態で外嵌された弾性材でなる拡縮径可能な抜止めリングが上記第1滑り面で囲まれた空間に配備され、
    上記第1滑り面は、上記抜止めリングが樹脂製スリーブの抜出し方向に樹脂製スリーブと共に移動されたときにその抜止めリングを摺動させて縮径させることによりその抜止めリングの内周縁を上記樹脂製スリーブに喰い付かせるとともに、その抜止めリングを上記第1滑り面から上記第2滑り面側に案内する機能を有し、
    上記第2滑り面は、この第2滑り面に当接している抜止めリングが上記抜出し方向に移動されたときにその外径を一体に保ったまま上記抜出し方向に摺動させる機能を有し、
    上記作用部は、上記第2滑り面を摺動して上記抜出し方向に移動されてきた抜止めリングに当たってその抜止めリングの抜出し方向の移動を阻止する機能を有し、
    上記第1滑り面の径大側端部から延出された上記円筒面内には、上記第1滑り面で囲まれた空間に配備された上記抜止めリングをその第1滑り面と共働して弾性的に挟み付けることによりその抜止めリングを上記第1滑り面と同心状に位置決めする抜止めリング保持部材を有していることを特徴とする異種管接続変換継手。
  2. 上記金属管接続部に、テーパ状の第1滑り面と、この第1滑り面の径小側端部から延出された円筒面状の第2滑り面と、この第2滑り面を挟んで上記第1滑り面の反対側でその第2滑り面の一端に連設された作用部とが設けられていると共に、金属管接続部に差し込まれた金属管に弾接状態で外嵌される弾性材でなる拡縮径可能な抜止めリングが上記第1滑り面で囲まれた空間に配備され、
    金属管接続部側の上
    記第1滑り面は、金属管に外嵌された上記抜止めリングが金属管の抜出し方向に金属管と共に移動されたときにその抜止めリングを摺動させて縮径させることによりその抜止めリングの内周縁を上記金属管に喰い付かせる機能と、金属管に喰い付いた抜止めリングを金属管接続部側の上記第2滑り面側に案内する機能とを有し、
    金属管接続部側の上記第2滑り面は、この第2滑り面に当接している抜止めリングが上記抜出し方向に移動されたときにその外径を一定に保ったまま上記抜出し方向に摺動させる機能を有し、
    上記作用部は、金属管接続部側の上記第2滑り面を摺動して上記抜出し方向に移動されてきた抜止めリングに当たってその抜止めリングの抜出し方向の移動を阻止する機能を有している請求項1に記載した異種管接続変換継手。
  3. 上記継手本体の外周面が樹脂層によって被覆されていると共に、その被覆層の一方側及び他方側の各端部が軸方向に延出されており、上記各端部から延出されたそれぞれの延出層のうち、上記樹脂製スリーブ接続部側の延出層には上記樹脂製スリーブに密着したパッキンが保持され、上記金属管接続部側の延出層には、その金属管接続部に差し込まれる金属管に密着するパッキンが保持されている請求項1又は請求項2に記載した異種管接続変換継手。
  4. 上記継手本体の軸方向一方側及び他方側の各端部それぞれから延出された継手本体延出部のうち、上記樹脂製スリーブ接続部側の継手本体延出部には上記樹脂製スリーブに密着したパッキンが保持され、上記金属管接続部側の継手本体延出部には、その金属管接続部に差し込まれる金属管に密着するパッキンが保持されている請求項1又は請求項2に記載した異種管接続変換継手。
  5. 上記樹脂製スリーブ接続部の作用部が、樹脂製スリーブ接続部側の第2滑り面の一端から延出された先窄まりテーパ状をなす当り面を有し、この当り面が、樹脂製スリーブ接続部の第2滑り面を摺動して抜出し方向に移動されてきた抜止めリングに当たってその抜止めリングに縮径方向の締付力を付与する機能を有している請求項1ないし請求項のいずれかに記載した異種管接続変換継手。
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