JP4608691B2 - 蛋白質のカルボニル化抑制剤、皮膚外用剤及び方法 - Google Patents

蛋白質のカルボニル化抑制剤、皮膚外用剤及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は蛋白質、特に皮膚の角質細胞などを構成している蛋白質のカルボニル化を抑制するカルボニル化抑制剤、ならびにそれを用いた保湿性向上効果のある皮膚外用剤および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚の最表層は角質細胞からなり、その85%がケラチンから構成されている。ケラチンは、450〜500個のアミノ酸からなる繊維状の分子であり、基底層から角層へと分化するのに従い、細胞内で繊維化して角層の構造を形成する。近年、このケラチンが、日常的に皮膚が受ける酸化的ストレス(例えば、紫外線、タバコの煙)等によってカルボニル化されることが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、角質細胞を構成するケラチンがカルボニル化されることによって、皮膚がどのようなダメージをうけるかについてはなんら報告がない。
【0003】
一方、従来、天然物由来の成分は、安全であることから、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール剤、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等の種々の皮膚外用剤に種々の薬効剤として添加されている。例えば、エーデルワイスの抽出物に美白効果があること(例えば、特許文献1参照)、およびエーデルワイスの抽出物が活性酸素消去剤として有効であること(例えば特許文献2参照)が報告されている。しかし、前記ケラチンのカルボニル化との関連については、なんら記載されていない。
【0004】
【非特許文献1】
Jens J. Thiele et al.; Protein Oxidation in Human Stratum Corneum: Susceptibility of Keratins to Oxidation In Vitro and Presence of a Keratin Oxidation Gradient In Vivo.; THE JOURNAL OF INVESTIGATIVE DERMATOLOGY, vol. 113, No. 3, p.335,339(1999)
【特許文献1】
特開2002−138027号公報
【特許文献2】
特開2001−288032号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、蛋白質、特に角質細胞を構成するケラチン等の蛋白質のカルボニル化を抑制し得る蛋白質のカルボニル化抑制剤を提供することである。また、本発明の他の課題は、皮膚に対する安全性が良好であるとともに、皮膚の保湿性を高める効果を有する皮膚外用剤および方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、角質細胞を構成しているケラチンのカルボニル化について鋭意検討した結果、通常、ケラチンは水分子を多く取り込んでいるが、カルボニル化されることによって水分子を排除してしまい、カルボニル化された後のケラチンは水分子を取り込むことができないとの知見を得た。さらに、このことが皮膚を乾燥させ、皮膚の外観を損なうとの知見を得た。さらに、この知見に基いて検討を進めた結果、エーデルワイス由来の成分は、蛋白質のカルボニル化を抑制すること、および該成分を含有する皮膚外用剤は皮膚の保湿性を高める効果があることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明の一態様として、エーデルワイス由来の成分を有効成分とする蛋白質のカルボニル化抑制剤が提供される。
また、本発明の他の態様として、エーデルワイス由来の成分を蛋白質のカルボニル化抑制剤として含有する皮膚外用剤;エーデルワイス由来の成分を有効成分として含有する保湿性皮膚外用剤;さらに紫外線防止剤を含有する前記皮膚外用剤;エーデルワイス由来の成分を供給することによって、蛋白質のカルボニル化を抑制する方法;エーデルワイス由来の成分を供給することによって、皮膚の保湿性を向上させる方法;が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるエーデルワイス(Leontopodium alpinum)は、キク科のレオントポディウム属に属しており、ヨーロッパアルプスを象徴する植物として知られている。エーデルワイスは非常に稀な高山植物で、摘み取りが禁止されているため、従来、化粧品などの素材として入手することは非常に困難であった。本発明に用いられるエーデルワイスは正式な許可を得て入手し、栽培を行うことによって供給されたものである。本発明においては、エーデルワイスの産地等については特に限定されない。
【0009】
上記エーデルワイス由来の成分の調製については、特に限定されるものではないが、その例としては、全草、又は根、茎、幼芽、葉、花及び種子等のいずれか1以上の部位から、一般的な抽出方法を利用して調製することができる。より具体的には、これらを乾燥、細切、圧搾又は発酵等、適宜処理を施した後、低温もしくは室温〜加温下で溶媒中に浸漬し、抽出する方法を挙げることができる。抽出中には、溶媒を適宜攪拌してもよいし、また、溶媒を加温してもよい。用いる溶媒としては、例えば水、低級1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等)、液状多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、低級アルキルエステル(酢酸エチル等)、炭化水素(ベンゼン、ヘキサン、ペンタン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジプロピルエーテル等)、アセトニトリル等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。
【0010】
上記方法で得られた抽出物をそのまま、または、適宜の期間そのまま放置して熟成させた後に、蛋白質のカルボニル化抑制剤として種々の用途に供することができる。必要ならば、本発明の効果に影響のない範囲で、更に、濾過又はイオン交換樹脂等により、脱臭、脱色等の精製処理を施して用いることもできる。又、液体クロマトグラフィー等の分離手段を用い、活性の高い画分を取り出して用いることもできる。
【0011】
好ましい抽出方法の例としては、含水濃度0〜100vol%のエチルアルコール又は1,3−ブチレングリコール又はグリセリンを用い、室温で、又は加温して1〜5日間抽出を行ったのち濾過し、得られた濾液をさらに1週間ほど放置して熟成させ、再び濾過を行う方法が挙げられる。また、エーデルワイス由来の成分としては、「エーデルワイスGC」(ペンタファーム社製)が好適に用いられる。
【0012】
本発明の蛋白質のカルボニル化抑制剤は、エーデルワイス由来の成分を有効成分として含む限り、その形態については特に制限はない。液状、ペースト状、ゲル状等いずれの形態で用いることもできる。又は液状等の抽出物を、乾固させて固体状としたり、あるいはスプレードライ等により乾燥させて粉末として用いることもできる。
【0013】
エーデルワイス由来の成分は、蛋白質のカルボニル化抑制剤として機能する。本発明のカルボニル化抑制剤は、蛋白質の中でも特に角層、表皮及び真皮の構成蛋白質、より具体的には、ケラチン、コラーゲン及びエラスチンなどのカルボニル化を抑制する効果に優れる。また、酵素蛋白質のカルボニル化の抑制剤としても優れている。上記した様に、蛋白質、特に角質細胞を構成しているケラチンがカルボニル化されると、皮膚の保湿性が低下し、肌荒れや、皮膚のうるおい感、つや、はり等の低下など、皮膚の外観を損なう。本発明の蛋白質のカルボニル化抑制剤を皮膚外用剤に配合し、該皮膚外用剤を皮膚に適用することにより、蛋白質、特にケラチンがカルボニル化されるのを抑制し、その結果、皮膚の保湿性を向上させ、皮膚の外観を改善することができる。
なお、本明細書において「皮膚の保湿性向上効果」の用語は、実施例において行われる水分保持能試験によって直接確認できる効果の他、皮膚の乾燥による肌荒れ、並びに皮膚のうるおい感、つや及びはり等の低下などを予防あるいは改善する効果などを含めて最も広義に解釈するものとする。
【0014】
以下、本発明の蛋白質のカルボニル化抑制剤を含む皮膚外用剤について説明する。
本発明の皮膚外用剤は、前記カルボニル化抑制剤を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤における前記カルボニル化抑制剤、即ち、エーデルワイス由来の成分の含有量は、乾燥固形分として0.00001〜5質量%(以下単に「%」で示す)であるのが好ましく、0.0001〜2%であるのがより好ましい。この範囲内であれば、該成分を安定的に配合することができ、かつ高いカルボニル化抑制効果、さらにその効果に基づく保湿性向上効果を発揮することができる。また、抽出液を使用する場合は、溶質である乾燥固形分の含有量が上記範囲内であれば、その抽出液濃度は何ら限定されるものではない。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態として、前記エーデルワイス由来の成分と、紫外線防止剤の一種又は二種以上とを含有する皮膚外用剤が挙げられる。
本実施の形態において、用いられる紫外線防止剤としては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン及びその誘導体(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等)、2,4,6,−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛及び微粒子酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等が挙げられる。特に酸化チタンや酸化亜鉛等の無機粉体は、微粒子のものを用いるとより高い効果が発揮される。
【0016】
これらの紫外線防止剤のうち、特に好ましいものとしては、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルへキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛及び微粒子酸化亜鉛が挙げられる。
【0017】
本実施の形態の皮膚外用剤における紫外線防止剤の配合量としては、好ましくは0.001〜30%、より好ましくは0.01〜25%の範囲である。この範囲であれば蛋白のカルボニル化を抑制する効果が相乗的に発揮され、優れた老化防止効果、保湿効果及び肌荒れ効果を示す皮膚外用剤を得ることができる。
【0018】
本発明の皮膚外用剤の配合形態の例としては、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等の、いずれの形態の化粧料であっても外用医薬品等であってもよい。
【0019】
又、本発明の皮膚外用剤は、前記エーデルワイス由来成分及び紫外線防止剤以外に、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等に通常使用される各種の成分、即ち、水、アルコール、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、保湿剤、美白剤、抗炎症剤、細胞賦活剤等の各種薬効剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。
【0020】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
【0021】
[例1:蛋白質のカルボニル化抑制試験]
牛血清アルブミンをSDS及びメルカプトエタノールを含有するトリスバッファーに溶解し、アルブミン溶液を調製した後に、エーデルワイス抽出物(ペンタファーム社製;乾燥固形分7.5%)を最終濃度が0(対照)、1.3、2.5、5%になるように添加した。この混合液に、ベンゾイルペルオキシド溶液を0.1mmol/l加え、過酸化反応を行なって各濃度の試料を調製した。次に、各試料について、インタジェン社のOxyBlot Protein Oxidation Detection Kitを用いてドットブロットを行い、カルボニル基を化学発光により検出し、その強度を対照の強度と比較することにより、カルボニル化抑制率を算出した。結果を下記表1に示す。
なお、本試験では、便宜のために、牛血清アルブミンのカルボニル化抑制率によって評価したが、ケラチン等の真皮、表皮及び角層を構成している蛋白質を対象とした試験でも、同様の結果が得られるものと推定できる。
【0022】
【表1】
Figure 0004608691
【0023】
[例2:ケラチンの水分保持能試験]
6cmシャーレにケラチン(東京化成製)を一定量入れ、例1にも使用したエーデルワイス抽出物(ペンタファーム社製;乾燥固形分7.5%)を、最終濃度が0、2.5、5%になるようケラチンと混合した。次に、ベンゾイルペルオキシド溶液を0及び0.1mM加え、過酸化反応を行ない、一晩減圧乾燥後、重量を測定した。最後に、温度22℃、湿度95%の恒温恒湿器に入れ、1日後の重量を測定した。下記の計算式に基づいてケラチンの抱水能を求めた。結果を下記表2に示す。
【0024】
【数1】
Figure 0004608691
【0025】
但し、式中、Webはエーデルワイス抽出物を混合した後に、過酸化反応を行ったサンプルの水分量の変化、Wvbはベヒクル(グリセリン55%、エチルアルコール45%)を混合した後に、過酸化反応を行ったサンプルの水分量の変化、Wvはベヒクルを混合した後に、過酸化反応を行わなかったケラチンの水分量の変化を示す。
【0026】
表1より、エーデルワイス抽出物は高いカルボニル化抑制効果を示すことが明らかとなった。更に、表2よりエーデルワイス抽出物に明らかな抱水能の上昇が認められた。このことから、エーデルワイス抽出物を肌に適用することにより、カルボニル化が抑制され、保湿効果が発揮されることが期待できる。
【0027】
【表2】
Figure 0004608691
【0028】
[例3:クリーム]
表3に示す組成で、下記製法によりクリームを調製し、エーデルワイス抽出物の保湿性向上効果を下記試験方法により調べた。この結果を下記表3に示す。
(製法)
下記表3に示す成分(1)〜(6)、(8)〜(12)を混合し、加熱して70℃に保った混合物に、成分(14)を加熱して70℃に保った後に加えて乳化した。この乳化物に、成分(7)と(13)を加えた後、冷却してクリームを得た。
【0029】
(試験方法)
被験クリーム1品につき35〜48才の女性6名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、14週間にわたって洗顔後に被験クリームの適量を顔面に塗布した。塗布による保湿効果を皮膚水分量(測定機器;SKICON-200[アイ・ビィ・エス社製])及び経表皮水分蒸散量(測定機器;エバポリメーターEP1A[Molndal社製]を測定することにより評価した。保湿能の向上により、皮膚水分量は上昇し、経表皮水分蒸散量は減少する。
【0030】
(組成及び結果)
【表3】
Figure 0004608691
【0031】
表3の結果に示される如く、種々の薬効剤を配合した本発明品1を皮膚に適用することにより、皮膚水分量の上昇及び経表皮水分蒸散量の減少が認められ、保湿効果を有することが認められた。さらに、紫外線防止剤と併用した本発明品2〜5、即ち、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシルを配合した本発明品2、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンを配合した本発明品3、微粒子酸化チタンを配合した本発明品4、微粒子酸化亜鉛を配合した本発明品5は、これらを皮膚に適用することにより、エーデルワイス抽出物を単独で配合したときと比較して皮膚水分量の上昇及び経表皮水分蒸散量の減少が認められた。従って、紫外線防止剤を併用することにより、相乗的な保湿効果の向上が認められた。
【0032】
[例4:洗顔料]
下記成分(1)〜(11)及び(17)を加熱混合し、室温まで冷却した後、(12)〜(16)を添加混合することにより洗顔料を得た。
Figure 0004608691
【0033】
例4で調製した洗顔料は、経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、うるおいを皮膚内にとどめ、それによって肌荒れを改善し、うるおいのある美しい肌にする洗顔料であった。
【0034】
[例5:化粧水]
下記成分(1)〜(9)及び(14)、(15)を混合溶解した混合液を、混合溶解した成分(10)〜(13)及び(16)〜(19)の混合物に添加し、混合して化粧水を得た。
Figure 0004608691
【0035】
[例6:化粧水]
下記成分(1)〜(10)を混合溶解した混合液と、成分(11)〜(14)を混合溶解した混合液とを混合して均一にし、化粧水を得た。
Figure 0004608691
【0036】
[例7:乳液]
下記成分(12)〜(16)及び(20)を加熱混合し、70℃に保った混合物に、成分(1)〜(11)を加熱混合し、70℃に保った混合物を加えて混合し、均一に乳化した。この乳化物を冷却後、(17)〜(19)、(21)及び(22)を加え、均一に混合して乳液を得た。
Figure 0004608691
【0037】
例5〜7で得られた各化粧水及び乳液は、いずれも経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、うるおいを皮膚内にとどめることができ、それによって、肌荒れを改善し、つや、張りのある美しい肌にする化粧水及び乳液であった。
【0038】
[例8:軟膏]
下記成分(6)、(7)及び(8)の一部を加熱混合し、75℃に保った混合物を、成分(1)〜(5)を加熱混合し、75℃に保った混合物に徐々に加えた。この混合物を冷却しながら、(8)の残部で溶解した(9)〜(12)を加え、軟膏を得た。
Figure 0004608691
【0039】
例8の軟膏は、経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、肌荒れを改善し、うるおい、つや、張りのある美しい肌にする軟膏であった。
【0040】
[例9:パック]
下記成分(1)〜(7)を混合し、70℃に加熱して溶解した混合物に、成分(8)及び(9)を混合して溶解した混合物を加え、混合した後、冷却して(10)〜(12)を均一に分散してパックを得た。
Figure 0004608691
【0041】
例9のパックは、経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、肌荒れを改善し、うるおい、つや、張りのある美しい肌にするパックであった。
【0042】
[例10:リキッドファンデーション]
下記成分(1)〜(7)を加熱し混合溶解した混合物に、成分(13)〜(18)を加え、均一に混合し、70℃に保った。この混合物に、成分(8)〜(12)を均一に溶解し、70℃に保った混合物を添加して、均一に乳化した。この乳化物を冷却後、成分(19)〜(22)を添加してリキッドファンデーションを得た。
Figure 0004608691
【0043】
[例11:油性ファンデーション]
下記成分(1)〜(8)及び(13)〜(17)を80℃で加熱溶解した混合物に、成分(9)〜(12)を加えて均一に混合し、冷却固化して油性ファンデーションを得た。
Figure 0004608691
【0044】
[例12:日焼け止め乳液]
下記成分(1)〜(13)を混合分散した混合物に、成分(14)〜(17)を混合溶解した混合物を添加して、均一に乳化した。この乳化物に、成分(18)〜(20)を添加して日焼け止め乳液を得た。
Figure 0004608691
【0045】
例10〜12は経時安定性に優れ、皮膚に適用することにより、肌荒れを改善し、うるおい感やつや、張りのある美しい肌にする改善するリキッドファンデーション、油性ファンデーション及び日焼け止め乳液であった。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、蛋白質、特に角質細胞を構成するケラチン等の蛋白質のカルボニル化を抑制し得る蛋白質のカルボニル化抑制剤を提供することができる。また、本発明によれば、皮膚に対する安全性が良好であるとともに、皮膚の保湿性を高める効果を有する皮膚外用剤および方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. エーデルワイス抽出物を供給することによって、蛋白質のカルボニル化を抑制、該蛋白質の抱水能低下を抑制する方法(但し、皮膚の保湿性を向上することを目的とする方法に限る)。
  2. 前記蛋白質が角層、表皮及び真皮の構成蛋白質である、請求項1に記載の方法。
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