JP4608417B2 - 連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法 - Google Patents

連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4608417B2
JP4608417B2 JP2005332417A JP2005332417A JP4608417B2 JP 4608417 B2 JP4608417 B2 JP 4608417B2 JP 2005332417 A JP2005332417 A JP 2005332417A JP 2005332417 A JP2005332417 A JP 2005332417A JP 4608417 B2 JP4608417 B2 JP 4608417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling
load
steel strip
speed
temper rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005332417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007136492A (ja
Inventor
修 外川
資文 武村
弘樹 村山
康司 簗場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2005332417A priority Critical patent/JP4608417B2/ja
Publication of JP2007136492A publication Critical patent/JP2007136492A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4608417B2 publication Critical patent/JP4608417B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、焼鈍及び/又はめっき後の鋼帯を調質圧延する調質圧延機を備え、その後段側に出側ルーパーを備えた、溶接部のある鋼帯の連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備と、この連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備による鋼帯の調質圧延方法に関するものである。
鋼帯(帯鋼)の連続溶融めっき設備は、一般的には、ペイオフリールからの帯鋼を溶接機、洗浄設備、入側ルーパーなどの入側設備を通過させた後、加熱帯、均熱帯、冷却帯を有する連続焼鈍炉で連続焼鈍後、溶融めっき工程を経て調質圧延機により連続的に調質圧延し、その後、出側ルーパーを経てテンションリールによってコイル状に巻き取るように構成されている。
調質圧延機にコイル接合部(溶接部)を通過させる際には、調質圧延ロールヘの疵入りや溶接部の破断事故を防止するために、圧延荷重を一定値以下に下げて逃がす操業を行なうことがあるが、この間、規定された伸び率が確保できないので調質圧延の不良部を生じる。
一般材を対象とする連続溶融めっき設備では、連続焼鈍炉及びめっき設備と調質圧延機が直結しているため、極力、速度変更しない安定操業が必要であることから溶接部通過時に圧延荷重を変更するために、圧延速度を変更する場合は殆どない。ここでの圧延荷重が数千kN程度と小さいこともあり、圧延荷重を一定値以下に下げても伸び率が確保できない不良部の長さが短いためである。したがって、調質圧延機の前段に、圧延荷重変更を行うことを前提とした設備配置にしていない。
一方、近年、例えばハイテン材(ここでは引張強さ590〜1470MPaレベルの高強度鋼を意味し、以下「ハイテン材」という)鋼帯を製造する要請が高まってきている。このハイテン材鋼帯を製造する場合では、調質圧延荷重を5000〜15000kNと、一般材の場合より格段に大きくする必要があるために、特に溶接部通過時の圧延荷重変更は不可欠で、荷重変更に掛かる時間は数十秒に及び調質圧延不良部の増大による歩留り悪化が無視できない。この問題の解決策として、例えば調質圧延機の前段に荷重変更のための圧延速度変更に対応して連続操業を可能にするルーパーを配置することも考えられる。
調質圧延機の前段(ただし連続焼鈍炉の出側)に出側ルーパーを配置し、後段側に検査ルーパーを配置することについては、例えば特許文献1の図1において、鋼帯(帯状体)の連続焼鈍ラインとして、ペイオフリールからの鋼帯を入口設備を通過させた後、連続焼鈍炉で連続焼鈍後、出側ルーパーを経て、調質圧延機により連続的に調質圧延し、その後、検査ルーパーを経て検査室で目視などにより検査後、テンションリールによってコイル状に巻き取るように構成されたものが開示されている。
この連続焼鈍ラインでは、調質圧延速度は200m/分以上と高速であり、鋼帯の溶接部が調質圧延機を通過時に、調質圧延速度を一時的に30m/分程度まで減速するため、調質圧延機の前段にコイル切替等も考慮して決定される大容量の出側ルーパーを設置し、さらに調質圧延機の後段に検査ルーパーを設置して、出側ルーパーで、コイル切替等に伴う設備停止時の連続操業を安定確保するとともに、調質圧延機での荷重変更による不良部発生を抑制し、また検査ルーパー後段での検査停止時に調質圧延機によるストップマークの発生を防止することが行われる。しかし、この場合では、出側ルーパーに調質圧延前の形状が不安定な鋼帯を高速通過させるため、ウォークや絞り発生の危険がある。出側ルーパーの出側は、コイル切替や検査毎に加速、減速が行われ、調質圧延機における伸び率外れや鋼帯表面性状悪化の危険がある。また、出側ルーパーと検査ルーパーの長さ容量を大きくする必要があるため設備費、建設費が大きくなるなどの問題もある。
また、特許文献1には、連続焼鈍ラインでの調質圧延速度の加・減速と、出側ルーパーと検査ルーパーの制御について開示があるが、調質圧延荷重及びその増・減については全く開示はなく、また、連続焼鈍設備に溶融めっき設備を直結させ、その後段に調質圧延機を設置し、その前段にミルルーパーを設置したハイテン材鋼帯を処理対象とする連続焼鈍及び溶融めっき設備についても全く開示はない。
したがって、この特許文献1に記載のものは、ハイテン材鋼帯を処理対象とする調質圧延荷重Max15000kNの調質圧延機とその前段にミルルーパーを備えた連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備と、この設備の調質圧延における定常圧延時の高圧下操業と溶接部通過時の軽圧下操業と、この高圧下操業と軽圧下操業間の操業移行時の圧延速度及び圧延荷重の変更レート等に特徴を有する本願発明とは全く異なるものである。
特開2000−197917号公報
本発明は、主として溶接部を有するハイテン材鋼帯を対象とする、連続溶融めっき設備又は連続焼鈍・連続溶融めっき設備において、鋼帯を調質圧延する調質圧延機で、定常圧延時の高圧下操業と溶接部通過時の軽圧下操業との操業移行を円滑に行い、圧延ロールの疵入り、溶接部近傍での板破断を防止し、連続操業を安定的に行うことができ、調質圧延不良部ミニマムを実現できる連続溶融めっき設備又は連続焼鈍・連続溶融めっき設備と、鋼帯の調質圧延方法の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の(1)〜()を要旨とするものである。
連続圧延荷重Max15000kNの圧延荷重容量を有する圧延荷重及び圧延速度を変更可能な調質圧延機を設置し、その前段に、定常圧延速度と溶接部通過時の減速・保持・加速操作に伴う減速圧延速度との速度差に対応可能な長さ容量を有するミルルーパー設備を設置し、前記調質圧延機の後段には出側ルーパーを備えた、高強度鋼帯(以下「ハイテン材鋼帯」という。)の連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いるハイテン材鋼帯の調質圧延方法であって、ミルルーパー設備を機能させながら定常圧延速度60〜150m/分から溶接部通過時の圧延速度10〜50m/分に減速・保持した後に減速前の定常圧延速度まで加速するものであり、溶接部通過時の圧延速度に保持中に、定常圧延荷重5000〜15000kNから溶接部通過時の圧延荷重500〜2000kNに減少させて溶接部を軽圧下圧延し、軽圧下圧延荷重から減少前の定常圧延荷重まで増加させることを特徴とするハイテン材鋼帯の調質圧延方法。
) ()において、調質圧延の定常圧延速度60〜150m/分と溶接部通過時の圧延速度10〜50m/分との間の減速・加速レートが10〜30m/分/秒であり、定常圧延荷重5000〜15000kNと溶接部通過時の圧延荷重500〜2000kNとの間の荷重減少・荷重増加の荷重変更レートが1000〜2000kN/秒であることを特徴とするハイテン材鋼帯の調質圧延方法。
本発明では、溶接部を有する鋼帯の連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備において、調質圧延機の前段に、定常圧延速度と溶接部通過時の減速・保持・加速操作に伴う減速圧延速度との速度差に対応可能な長さ容量を有するルーパー設備を配置しているため、特にハィテン材鋼帯を対象として、調質圧延で高圧下操業(圧延荷重5000〜15000kN)と、軽圧下操業(圧延荷重500〜2000kN)との間の操業移行を、調質圧延ロールの疵入り、溶接部近傍の板破断を防止しながら、連続操業を円滑に、かつ安定して行うことができ、調質圧延不良部ミニマムを実現してハイテン材鋼帯の良品歩留りを向上させることが可能である。
なお、本発明のハイテン材鋼帯の連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備では、連続焼鈍後のハイテン材鋼帯に溶融めっきを施してめっき鋼帯を得ることができ、また、溶融めっき設備をショートカットして、溶融めっきを施さないハイテン材鋼帯を得ることもできる。また、この設備は、ハイテン材鋼帯以外の一般鋼帯を対象とする連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備として、操業条件を変えて兼用することもできる。
以下に、本発明を図1に基づき具体的に説明する。図1は、本発明を適用した溶接部のあるハイテン材鋼帯を処理対象とする連続焼鈍及び溶融亜鉛めっき兼用設備での主要設備配置例を概念的に示したものである。
図1において、1はハイテン材鋼帯で、入側ルーパー5を経て連続焼鈍炉6で連続焼鈍後、溶融亜鉛めっき設備(以下「溶融めっき設備」という)7で溶融亜鉛めっき処理され、めっき鋼帯1aとなった後、ミルルーパー8を経て調質圧延機9でMax15000kNの圧延荷重で調質圧延され、出側ルーパー10を経て検査室11で検査を受けた後にテンションリール12で巻き取られ、亜鉛めっきを施したハイテン材鋼帯(ここでは、以下「めっき鋼帯」という)1aとして製品化される。
または、ハイテン材鋼帯1を連続焼鈍炉6で連続焼鈍後、溶融めっき設備7をショートカットして、調質圧延機9で調質圧延することにより、溶融めっきを施さないハイテン材鋼帯1として製品化することもできる。この場合には、図示を省略するが、連続焼鈍炉6とミルルーパー8間に、切替え可能な焼鈍後のハイテン材鋼帯の専用通板路を併設したり、溶融めっき設備7の一部を連続焼鈍炉6とミルルーパー8間のハイテン材鋼帯の通板路として切替え利用可能にする構造を考慮する。
この例では、ハイテン材鋼帯1を処理対象とし、溶融めっき設備7の処理速度をベースにして各設備での処理速度が設定されており、ここでは、この処理速度はMax150m/分に設定され、連続焼鈍炉6の処理速度も略同様に設定されている。調質圧延機9の圧延速度は、ミルルーパー8での鋼帯払出しも考慮して設定されている。
ただし、ハイテン材鋼帯1は、複数のペイオフリール2から払い出されたハイテン材鋼帯1oを切断設備3と溶接設備4によって整端・溶接してなるもので溶接部を有するものである。この溶接部は一般には重ね溶接によって得られるため凸条を形成しており、この溶接部の厚みはハイテン材鋼帯1の厚みの1.2倍程度になり段差を生じるため、めっき鋼帯1aになった後に定常の圧延条件で調質圧延した場合、溶接部が調質圧延機9を通過するとき、調質圧延ロールの損傷、めっき鋼帯1aの溶接近傍の板破断などの発生を防止するため、溶接部通過時、一時的に調質圧延速度を15m/分程度まで、調質圧延荷重を1000kN程度まで下げる低速、軽圧下操業に移行する。
このとき、溶融亜鉛めっき設備7と調質圧延機9との間に、本発明のようなミルルーパー8を設置しない場合では、設置処理速度差を生じて円滑な連続操業ができないという問題を生じる。一方、低速移行なしで、軽圧下操業を行った場合には、その間、溶接部の前後領域に調質圧延不良部を生じ、歩留り低下を生じる。
そこで、本発明では、溶融めっき設備7と調質圧延機9との間に、一時的に、調質圧延速度・圧延荷重が下っている間の処理速度差に対応した長さ容量(貯留能力)を有するミルルーパー8を設置して、連続操業を安定確保できる連続焼鈍・溶融めっき設備とし、併せて低速、軽圧下操業移行時間を短縮できる調質圧延方法を実施する。
ミルルーパー8の長さ容量としては、例えば調質圧延での圧延速度Max150m/分と溶接部通過時の圧延速度Min10m/分との間の減速・保持・加速と、調質圧延での高圧下操業から溶接部通過時の軽圧下操業への移行と軽圧下操業から高圧下操業への移行を、30〜65秒の範囲で完了するために必要な長さ容量であることが好ましい。ここで、最大のルーパー容量を使う条件として、定常圧延速度150m/分、減速及び加速レート10m/分/秒、溶接部通過時の圧延速度10m/分、減速保持時間36秒として必要なルーパー容量を計算すると、約119mとなる。したがって、設備としては、150m程度で十分であり、一般の出側ルーパーが300m程度であるのに比べ小さい設備となる。上記操業移行の時間が30秒より短いと加・減速や荷重変更レートが大きくなり、伸び率外れが生じやすくなる。移行の時間が65秒を超えるとミルルーパー設備が過剰な大きさとなる。
この長さ容量は、上記操業移行を、調質圧延ロールの疵入り、めっき鋼帯1aの溶接部破断を防止し、連続操業を円滑に、かっ安定して行い、調質圧延不良部ミニマムを実現して良品歩留りを向上、維持するために必要な条件である。また、ルーパー規模が大きくないので、ここでのウォークや絞り発生の危険が少ないという利点もある。
本発明の調質圧延方法の操業について以下に説明する。
(1) めっき鋼帯1aの溶接部が調質圧延機9に一定距離接近したら調質圧延機9を、高圧下操業の定常圧延速度60〜150m/分から軽圧下操業の圧延速度10〜50m/分まで減速させ、調質圧延機9前のミルルーパー8にめっき鋼帯1aを貯め込む。このとき、急速に減速させた場合には、ミルルーパー8が円滑に、かつ安定機能せず、めっき鋼帯1aの損傷などのトラブルが発生する懸念が大になるので、10〜30m/分/秒程度のレートで減速することが好ましい。なお、調質圧延機9の出側は出側ルーパー10によって分離されているので、任意の速度での運転が可能であるが、運転中は出側ルーパー10を短端にして操業するので、この場合は出側ルーパー10を調質圧延機9と同調して減速することが好ましい。
(2) 調質圧延機9を減速させたら、調質圧延制御を圧延荷重Max15000kNの伸率制御圧延から圧延荷重一定制御圧延に切り換える。
(3) 調質圧延荷重を高圧下荷重5000〜15000kNから溶接部通過時の一定の軽圧下荷重500〜2000kNまで減少させる。このとき、急速に減少させた場合には、伸び率制御の能力を超え伸び率外れの懸念があるので、1000〜2000kN/秒程度の一定レートで減少させることが好ましい。なお、軽圧下荷重としての500〜2000kNを選択するのは、2000kN超の場合には調質圧延ロールの損傷や、めっき鋼帯1aの溶接部破断などの懸念を解消できない。500kN未満の場合には、ロール疵入りや溶接部破断の危険性は殆どないので、500kN未満まで下げなくてもよい。
(4) 調質圧延荷重を軽圧下荷重500〜2000kNにして、めっき鋼帯1aの溶接部を軽圧下圧延しながら調質圧延機9を通過させる。
(5) 調質圧延荷重を、次鋼帯の圧延条件によって設定された上位計算機等からの指定圧延荷重まで上昇(増加)させる。このとき、一気に上昇させた場合には、伸び率制御の能力を超え伸び率外れの懸念があるので、例えば、1000〜2000kN/秒の一定レートで上昇させることが好ましい。
(6) 調質圧延荷重が定常圧延荷重(5000〜15000kN)に戻ったら、調質圧延制御を圧延荷重5000〜15000kNの通常の伸率制御圧延に切り換える。
(7) 調質圧延機9の速度を加速させ、ミルルーパー8を短端側に移動させる。
(8) 調質圧延機9前のミルルーパー8の短端側移動が完了したら、調質圧延速度を連続焼鈍炉6及び連続溶融亜鉛めっき設備7と同調に戻す。
なお、(1)の減速開始点を、前後材の圧延条件及び通板速度条件に対応して最適な位置を選択することによって、ミルルーパー8の容量を最小限にして効率的に機能させることが可能である。
上記の(1)〜(8)は、めっき鋼帯1aを対象とした調質圧延の場合であるが、溶融めっき設備7をショートカットして連続焼鈍炉6からのハイテン材鋼帯1を調質圧延する場合には、連続焼鈍炉6の処理速度を考慮した調質圧延操業条件を設定するが、基本的には、上記の(1)〜(8)と概ね同じような調質圧操業となる。
この実施例は、本発明を、厚さ0.6〜3.2mm、幅600〜1600mmの冷薄ハイテン材鋼帯(590〜1470MPa)を対象とする、40000t/月(処理べ一ス)の処理能力を有する連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備(基本概念的には図1のような設備配置例を有するもの)において適用した場合のものである。
この調質圧延機9の圧延速度は、基本的には、連続焼鈍及び溶融めっき兼用設の処理速度とミルルーパーでの鋼帯払出しを考慮して設定されており、図3に示すように、定常圧延時(Max)150m/分で、溶接部通過時15m/分であり、定常圧延時150m/分と、溶接部通過時15m/分との間での減速・加速レートは10m/分/秒で、減速・加速の所要時間は各13.5秒、溶接部通過時の軽圧下操業時間のための圧延速度15m/分は36秒に設定している。
調質圧延機9の圧延荷重は、図4に示すように、定常圧延時(Max)15000kNで、溶接部通過時1000kNであり、定常圧延時15000kNと溶接部通過時1000kNとの間の荷重減・荷重増の荷重変更レートは1000kN/秒で、荷重減・荷重増の所要時間は各14秒、溶接部通過時の軽圧下操業1000kNの時間は8秒で、この荷重減(開始)から荷重増(完了)までの所要時間は36秒である。
しかし、この圧延荷重の切替えは、圧延速度15m/分の保持領域の36秒間で行われるため、圧延速度の減速・加速の所要時間各13.5秒を加えると、調質圧延機9での圧延速度と圧延荷重に関する高圧下操業から溶接部通過時の軽圧下操業への移行、この軽圧下操業から高圧下操業への移行のために要する所要時間は63秒で完了する。この63秒の時間は、調質圧延不良部の長さを十分に短縮するために重要な時間である。
上記のような実施条件で、溶接部を有するハイテン材鋼帯1を連続焼鈍後・溶融亜鉛めっき処理を施した鋼帯1aに対して、例えば図2に示すような横型のミルルーパー8を機能させた状態で調質圧延操業を実施した。
「実施結果と評価」
実施結果では、調質圧延で高圧下操業(圧延荷重Max15000kN)と、軽圧下操業(圧延荷重1000kN)との間の操業移行を、調質圧延ロールの疵入り、めっき鋼帯1aの溶接部破断を防止し、連続操業を円滑に、かつ安定して行い、非常に安定した調質圧延を実施することができ、調質圧延後のめっき鋼帯1aの調質圧延不良部長さMax9mを実現して良品歩留りを高位に安定確保することができた。
[比較例1]
ミルルーパー8を使用しないで、調質圧延速度を溶接部通過時に減速させず、圧延荷重を下げた操業(圧延荷重0)を、36秒間行ったところ、調質圧延ロールの疵入り、溶接部破断はなかったが、圧延荷重を下げた操業中に規定の圧延率を確保できないため、調質圧延後の調質圧延不良部長さはMax90mとなり満足できるものではなかった。
本発明は、上記の実施例の内容に限定されるものではない。また、各設備条件(付帯設備を含む)及びその配置条件、操業条件については、処理対象鋼帯条件、設備(処理ライン)の基本条件、操業スケジュールなどに応じて請求項の範囲を満足する範囲内で変更のあるものである。
本発明を適用した溶接部のあるハイテン材鋼帯を処理対象とする連続焼鈍・連続溶融めっき設備での主要設備配置を示す側面概念説明図。 図1で用いているミルルーパーの構造例を示す側面概念説明図。 本発明の実施例での調質圧延機の定常圧延時−溶接部通過時の圧延 速度変更パターン例を示す説明図。 本発明の実施例での調質圧延機の定常圧延時−溶接部通過時の圧延 荷重の変更パターン例を示す説明図。
符号の説明
1、1o ハイテン材鋼帯 1a めっき鋼帯
2 ペイオフリール 3 切断設備
4 溶接設備 5 入側ルーパー
6 連続焼鈍設備 7 溶融めっき設備
8 ミルルーパー 9 調質圧延機
10 出側ルーパー 11 検査室
12 テンションリール

Claims (2)

  1. 連続圧延荷重Max15000kNの圧延荷重容量を有する圧延荷重及び圧延速度を変更可能な調質圧延機を設置し、その前段に、定常圧延速度と溶接部通過時の減速・保持・加速操作に伴う減速圧延速度との速度差に対応可能な長さ容量を有するミルルーパー設備を設置し、前記調質圧延機の後段には出側ルーパーを備えた、高強度鋼帯(以下「ハイテン材鋼帯」という。)の連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いるハイテン材鋼帯の調質圧延方法であって、
    ミルルーパー設備を機能させながら定常圧延速度60〜150m/分から溶接部通過時の圧延速度10〜50m/分に減速・保持した後に減速前の定常圧延速度まで加速するものであり、溶接部通過時の圧延速度に保持中に、定常圧延荷重5000〜15000kNから溶接部通過時の圧延荷重500〜2000kNに減少させて溶接部を軽圧下圧延し、軽圧下圧延荷重から減少前の定常圧延荷重まで増加させることを特徴とするハイテン材鋼帯の調質圧延方法。
  2. 調質圧延の定常圧延速度60〜150m/分と溶接部通過時の圧延速度10〜50m/分との間の減速・加速レートが10〜30m/分/秒であり、定常圧延荷重5000〜15000kNと溶接部通過時の圧延荷重500〜2000kNとの間の荷重減少・荷重増加の荷重変更レートが1000〜2000kN/秒であることを特徴とする請求項に記載のハイテン材鋼帯の調質圧延方法。
JP2005332417A 2005-11-17 2005-11-17 連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法 Active JP4608417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005332417A JP4608417B2 (ja) 2005-11-17 2005-11-17 連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005332417A JP4608417B2 (ja) 2005-11-17 2005-11-17 連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007136492A JP2007136492A (ja) 2007-06-07
JP4608417B2 true JP4608417B2 (ja) 2011-01-12

Family

ID=38199971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005332417A Active JP4608417B2 (ja) 2005-11-17 2005-11-17 連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4608417B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018122047A1 (de) 2018-09-10 2020-03-12 voestalpine Automotive Components Dettingen GmbH & Co. KG Verfahren und vorrichtung zum verbinden von blechteilen zu blechpaketen
JP7040486B2 (ja) * 2019-03-19 2022-03-23 Jfeスチール株式会社 高張力鋼帯の製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000197917A (ja) * 1998-12-28 2000-07-18 Kawasaki Steel Corp ル―パ制御方法及び装置並びに設備列

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62118905A (ja) * 1985-11-20 1987-05-30 Kawatetsu Kohan Kk 鋼帯の連続溶融亜鉛系めつき処理ライン
JP2526180B2 (ja) * 1991-03-12 1996-08-21 日本鋼管株式会社 連続処理ライン用インラインミル及びテンションレベラのブライト仕上材溶接部通過方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000197917A (ja) * 1998-12-28 2000-07-18 Kawasaki Steel Corp ル―パ制御方法及び装置並びに設備列

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007136492A (ja) 2007-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0954392B1 (en) Process for producing a steel strip or sheet
US5463801A (en) Rolling mill coating equipment
JPWO2008062506A1 (ja) 冷間圧延材製造設備および冷間圧延方法
US10335840B2 (en) Production lines and methods for hot rolling steel strip
KR101105897B1 (ko) 연속 처리 설비의 속도 제어 방법
US5412966A (en) Push-pull pickle line
JP5509665B2 (ja) 高強度厚肉熱延鋼板の巻き取り装置および巻き取り方法
JP4608417B2 (ja) 連続焼鈍及び溶融めっき兼用設備を用いた鋼帯の調質圧延方法
JPH0839276A (ja) 連続した金属シートを形成するための2つの金属シートコイルをレーザビームによって突き合せ接合及び溶接する装置
JP5488080B2 (ja) 粗度転写効率に優れた調質圧延機および調質圧延方法
CN111182978A (zh) 多用途轧制设备
JP2018158374A (ja) 走間板厚変更方法および走間板厚変更装置
JP2725545B2 (ja) 冷間圧延機を含む複合ラインの制御方法
JPH05212410A (ja) ステンレス鋼帯用の一連の連続焼鈍及び脱スケール装置に後続配設される冷間圧延設備
JP5609366B2 (ja) 熱延鋼板の巻き取り方法
JP2004034039A (ja) 鋼板の調質圧延方法
JP2006224119A (ja) 冷間タンデム圧延機による圧延方法
JP4551345B2 (ja) 連続焼鈍炉出側の2次冷間圧延機における溶接点通過方法
JP2018126783A (ja) 冷間圧延方法
JP3705226B2 (ja) 冷延鋼板の製造方法
JP3537101B2 (ja) 金属帯の圧延方法および装置
JPH07164008A (ja) 酸洗−冷間圧延設備
KR100805048B1 (ko) 코일의 표면흠 개선을 위한 조질압연의 릴 장력 및 속도제어방법
JP2564016B2 (ja) 冷間圧延における板破断時の運転停止方法
JPH02117708A (ja) 薄鋼板の湿式調質圧延方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101005

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101008

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4608417

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350