JP4608202B2 - 成膜装置 - Google Patents

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本発明は、粉体を高速で基板に吹き付けて堆積させることにより構造物を形成する成膜装置に関する。
近年、微小電気機械システム(MEMS:micro electrical mechanical system)の分野では、圧電セラミックスを利用したセンサやアクチュエータ等をさらに集積化して実用に供するために、成膜によってそれらの素子を作製することが検討されている。その1つとして、セラミックスや金属等の成膜技術として知られるエアロゾルデポジション法が注目されている(非特許文献1)。エアロゾルデポジション法(以下、AD法ともいう)とは、原料の粉体を含むエアロゾルを生成して基板に噴射し、その際の衝突エネルギーにより粉体を堆積させて成膜する方法であり、噴射堆積法、又は、ガスデポジション法とも呼ばれている。ここで、エアロゾルとは、気体中に浮遊している固体や液体の微粒子のことをいう。
特許文献1には、エアロゾルデポジション法を用いたセラミック構造物作製装置が開示されている。エアロゾルデポジション法においては、原料として、サブミクロンオーダーの微小な粉体が用いられる。特許文献1の図1に示すように、原料の微小な粉体をエアロゾル発生器13内に配置し、搬送管2を介してガスボンベ11から窒素(N)等のキャリアガスを噴き出させると、原料の粉体が噴き上げられ、キャリアガス中に浮遊してエアロゾルが生成される。一方、構造物形成室14の内部は、排気ポンプ18によって排気されると共に、基板ホルダ17によって保持された基板16が配置されている。エアロゾル発生器13から搬送管12を介して導入されたエアロゾルを、ノズル15から基板16に向けて噴射すると、原料の粉体が高速気流によって加速され、基板16に衝突して堆積する。
このようなAD法においては、エアロゾル発生容器と構造物形成室との圧力差により、ノズルから噴射されるエアロゾルの流速を得ると共に、所定の流速を有するエアロゾルを基板に吹き付けることによって得られる原料の粉体と基板との衝突エネルギーを利用して成膜を行っている。従って、必要となる所定の圧力差を得るために、エアロゾルを噴射するノズルの開口の大きさが制限されていた。即ち、ノズルから基板に向けてエアロゾルを噴射して成膜する際に、単位時間あたりに成膜できる面積が限られていた。そのため、大きな面積を有する領域を成膜する場合であっても、1つのノズルを用いて1列ずつ走査しなくてはならないので、成膜のタクトタイム、即ち、基板上の所望の範囲を成膜するために要するトータルの時間が大きくなっていた。また、基板に対してノズルを何度も往復させるという複雑な走査を行う必要があるので、形成された膜の表面が均一にならないという問題も生じていた。
このような成膜範囲の大面積化に伴う問題を解決するためには、ノズルの開口を大きくすることが考えられる。しかしながら、開口を大きくすることにより、ノズルから噴出するエアロゾルの流速が低下してしまうので、成膜速度が低下したり、成膜できなくなってしまうことがある。また、成膜に適切なエアロゾルの流速を得るために、エアロゾル発生容器内のガス流量を増加することが考えられる。しかしながら、その場合には、エアロゾル発生容器内に気流の乱れが生じてしまうので、成膜に適切と考えられる所望のエアロゾル濃度を安定して得ることができなくなる。さらに、ノズルの開口面積を一定に保ちながらノズル開口の長辺の幅を長くすることも考えられるが、この場合には、短辺の幅が短くなるので、ノズルの開口部において根詰まりが生じるおそれがある。そのため、長辺の幅を長くする場合にも制限が課されている。
特開2001−348659号公報(第1頁、図1) 賀集誠一郎、「超微粒子のガス・デポジション」、真空、1992年、第35巻、第7号、P.649−653
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、エアロゾルデポジション法を用いた成膜装置において、大きな面積を有する領域を成膜する際のタクトタイムを短縮すると共に、膜質を均一化したり、特殊な形状を有する膜を形成することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る成膜装置は、原料の粉体をガス中に分散させることによってエアロゾルを生成する複数のエアロゾル生成手段と、基板を保持する保持手段と、開口の長辺が一列に並ぶように配置され、複数のエアロゾル生成手段によって生成されたエアロゾルを基板に向けてそれぞれ噴射する複数のノズルと、複数のエアロゾル生成手段によって消費された原料の粉体の量をそれぞれ求める複数の測定手段と、複数の測定手段の測定結果に基づいて、複数のノズルから所望の流速及び/又は濃度を有するエアロゾルがそれぞれ噴射されるように、複数のノズルに対するエアロゾルの供給を制御する制御手段とを具備する。
本発明の1つの観点によれば、複数のエアロゾル生成手段によって生成されたエアロゾルを、それらのエアロゾル生成手段にそれぞれ接続された複数のノズルを用いて噴射させる。従って、エアロゾルの流速を低下させることなく、単位時間に成膜できる面積を全体として大きくすることができるので、大きな面積を有する領域を成膜する際のタクトタイムを短縮することが可能になる。また、複数のエアロゾル生成手段によって消費された原料の粉体の量をそれぞれ求める複数の測定手段の測定結果に基づいて制御を行うことにより、開口の長辺が一列に並ぶように配置された複数のノズルの各々から所望の流速や濃度を有するエアロゾルが噴射されるようにするので、膜質が均一化された良質な膜を形成したり、ストライプ形状の膜を形成したり、交互に配置される導電膜と絶縁膜とを同時に形成することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る成膜装置の外観を示す模式図である。エアロゾルの生成が行われる複数のエアロゾル生成容器10a〜10dと、成膜が行われる成膜室20と、エアロゾル生成容器10a〜10dが戴置されている振動台30と、制御部33とを含んでいる。ここで、エアロゾルとは、気体中に浮遊している固体や液体の微粒子のことをいう。
エアロゾル生成容器10a〜10dは、成膜材料となる原料の微小な粉体100を配置する容器である。エアロゾル生成容器10aには、キャリアガス導入部11及びエアロゾル導出部12が設けられている。キャリアガス導入部11には、搬送管13を介してエアロゾル生成容器内にキャリアガスを供給するためのガスボンベ14が接続されている。キャリアガスとしては、窒素(N)や、ヘリウム(He)や、アルゴン(Ar)や、酸素(O)や、乾燥空気等が用いられる。また、ガスボンベ14には、キャリアガスの噴射量又は噴射速度を調節するための圧力調整部15aが設けられている。また、エアロゾル生成容器10b〜10dも同様の構成を有している。
キャリアガス導入部11からキャリアガスを導入することにより、エアロゾル生成容器10a〜10dに配置された原料の粉体が噴き上げられて分散しエアロゾルが生成される。そのようにして生成されたエアロゾルは、エアロゾル導出部12から搬送管16を介して成膜室30に向けて導出される。

成膜室20には、複数のノズル21a〜21dと、基板ホルダ22と、基板ホルダ駆動部23と、排気管24と、真空ポンプ25とが備えられている。複数のノズル21a〜21dは、エアロゾル生成容器10a〜10dにおいて生成され、搬送管16を介して運ばれてきたエアロゾルを、基板110に向けてそれぞれ噴射する。
図2に示すように、ノズル21a〜21dは、開口26a〜26dをそれぞれ有している。開口26a〜26dの大きさは、噴射されるエアロゾルについて所定の流速を得るために、その面積が所定の値以下となるように規定されている。開口の面積が大きくなるとノズルから噴射されるエアロゾルの流速が低下するので、成膜できなくおそれがあるからである。例えば、所定のエアロゾルの流量に対して、開口の長辺を50mm以下、短辺を0.3mm以下とすることが適当である場合に、長辺を長く(例えば、100mm以下)したいときには、開口面積を所定の値以下に維持するために、短辺の長さを短く(例えば、0.15mm以下)する必要がある。反対に、長辺を短く(例えば、30mm以下)したいときには、短辺を長く(例えば、0.5mm以下)することができる。本実施形態においては、開口26a〜26dの大きさを、長辺10mm×短辺0.3mmとしている。複数のノズル21a〜21dは、これらの開口の長辺が横に並ぶように配置されている。
図1において、基板110を保持する基板ホルダ22は、基板ホルダ駆動部23によって駆動されることにより、3次元に移動することができる。これにより、基板110と複数のノズル21a〜21dとの相対位置及び相対速度が調節される。排気管24及び真空ポンプ25は、成膜室20の内部を排気することによって所定の真空度に保っている。この成膜室20の内部の気圧と、エアロゾル生成容器10a〜10d内部の気圧との差により、複数のノズル21a〜21dからエアロゾルが噴射される。
振動台30には、複数のエアロゾル生成容器10a〜10dに、微小な振動やゆっくりとした運動をそれぞれ与える複数の駆動部31a〜31dが設けられている。ここで、エアロゾル生成容器10に配置されている原料の粉体(1次粒子)100は、時間の経過と共に、静電気力やファンデルワールス力等によって結合して凝集粒子を形成してしまう。その中でも、数μm〜数mmの巨大な凝集粒子は質量も大きいため容器の底部に溜まるが、それらがキャリアガス導入部11の出口付近に留まると、キャリアガスによって1次粒子を噴き上げることができなくなる。そのため、駆動部31a〜31dは、エアロゾル生成容器10a〜10dに振動等をそれぞれ与えることにより、凝集粒子が1箇所に留まらないように、配置された粉体を攪拌している。これにより、効率良くエアロゾルを生成することができる。
図3は、本実施形態に係る成膜装置における制御機構を示すブロック図である。図1に示す成膜装置においては、成膜速度を上げるために、複数のエアロゾル生成容器10a〜10dにおいて生成されたエアロゾルを、複数のノズル21a〜21dから並行して噴射させている。そのため、良質な膜を形成するためには、複数のノズル21a〜21dから噴射されるエアロゾルの流速や、エアロゾルに含まれる粉体の濃度を均一にしなくてはならない。そのため、本実施形態に係る成膜装置には、図3に示すような制御機構が設けられている。
振動台30(図1)には、複数のエアロゾル生成容器10a〜10dの重量をそれぞれ測定する重量センサ32a〜32dが設けられている。重量センサ32a〜32dは、エアロゾル生成容器10a〜10dの重量変化に基づいて、その内部に配置されている原料の粉体100(図1)の消費量を監視する。制御部33は、重量センサ32a〜32dの測定結果に基づいて、エアロゾル生成容器10a〜10dにそれぞれ配置されている原料の粉体100が均一な速度で消費されるように、各部を制御する。即ち、制御部33の制御の下で、圧力調整部15a〜15dは、エアロゾル生成容器10a〜10dに導入されるキャリアガスの流量を調節し、駆動部31a〜31dは、エアロゾル生成容器10a〜10dに与えられる振動や運動を調節する。これにより、ノズル21a〜21dから噴射されるエアロゾルの流速やエアロゾルに含まれる粉体の濃度を均一にすることができる。
次に、本実施形態に係る成膜装置の動作について、図1〜図3を参照しながら説明する。
まず、成膜室20の基板ホルダ22に、例えば、ステンレスの基板110を配置すると共に、排気ポンプ25を用いて成膜室20の内部を約10Paまで排気する。次に、エアロゾル生成容器10a〜10d内に、例えば、平均粒子径0.3μmのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)の粉体約40gをそれぞれ配置する。また、エアロゾル生成容器10a〜10dに、ガスボンベ14からキャリアガス(窒素)を、流量が5L/minとなるように供給することにより、エアロゾル生成容器の内部を約70kPaにする。これにより、エアロゾル生成容器10a〜10dにおいて原料の粉体が噴き上げられ、エアロゾルが生成される。なお、このとき、成膜室20の内部の圧力は、約50Paとなっている。この成膜室20とエアロゾル生成容器10a〜10dとの間の圧力差により、生成されたエアロゾルは、搬送管16を介してノズル21a〜21dにそれぞれ供給され、ノズル21a〜21dの開口26a〜26dから基板110に向けて噴射される。これにより、エアロゾルに含まれる原料の粉体が基板110や先に形成された堆積物に衝突して破砕され、その破砕エネルギーによって基板110等に付着して膜が形成される。また、その間に、制御部33は、重量センサ32a〜32dの測定結果に基づいて、各部を制御する。これにより、ノズル21a〜21dから、流速や濃度が均一なエアロゾルが噴射される。このような状態の下で、基板ホルダ駆動部23により、基板110をノズル21a〜21dに対して40mm間隔で往復走査させる。その結果、基板110上に幅40mmを有する膜が形成される。
このように、本実施形態によれば、複数のノズルから並行してエアロゾルを噴射させるので、成膜速度を低下させることなく、単位時間あたりの成膜面積を全体として増加させることができる。
ところで、図4の(a)に示すように、1つの開口を有する単一のノズルを基板110に対して矢印方向に走査しながら成膜を行う場合には、形成された膜120の端部120a及び120bが傾斜してしまう。この傾斜部分の幅dは、例えば、ノズルの開口と基板とが約10mm離れている場合に、片側約0.5mmとなる。これは、図4の(b)に示すように、単一のノズル115から噴射されたエアロゾル130の流れが流速と開口幅との関係から広がってしまうからである。しかしながら、図5の(a)に示すように、複数のノズル21a〜21dを用いる場合には、図5の(b)に示すように、それらのノズル21a〜21dから噴射されたエアロゾルによって形成された膜140a〜140dの端部が互いに重なり合うので、全体として平坦な膜が形成される。
また、図4の(a)に示すように、単一のノズルを用いる場合には、傾斜した膜120の端部120a及び120bにおいては、膜の中央部と比較して膜質が悪いという問題がある。これは、ノズルの内部においては、ノズルの内壁付近におけるエアロゾルの流速がノズルの中心部と比較して遅くなるので、エアロゾルに含まれる原料の粉体が集まって凝集粒子を形成し易いからである。しかしながら、図5の(a)に示すように、複数のノズル21a〜21dを用いる場合には、隣接する開口から噴射されたエアロゾルが互いに衝突しあうので、そこに含まれる凝集粒子が解砕され易くなる。その結果、エアロゾルに含まれる1次粒子の割合が増加するので、図5の(b)に示すように、膜140a〜140dの継ぎ目においても膜質が低下することがなくなる。
なお、図5の(b)に示す膜140a〜140dの継ぎ目が平坦になるように、エアロゾルの広がり角や、開口と基板との距離に応じて、図2に示す開口26a〜26dの間隔を調節することが望ましい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る成膜装置について説明する。図6は、本実施形態に係る成膜装置の一部を示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態に係る成膜装置は、複数のノズル21a〜21dの開口側に設けられたアタッチメント27を有している。その他の構成については、本発明の第1の実施形態と同様である。
図6に示すように、アタッチメント27は、連続する1つの開口28を有している。これにより、複数のノズル21a〜21dから噴射されたエアロゾルは、アタッチメント27の内部において1つの流れになる。そのため、アタッチメント27から噴射されるエアロゾルにおける流速分布が均一になるので、より平滑な膜を形成することができる。その場合においても、アタッチメント27の内部においては、隣接するノズル21a〜21dからそれぞれ噴射されたエアロゾルが互いに衝突するので、凝集粒子が解砕されるという効果を得ることができる。
以上説明した成膜装置を用いて、特殊な成膜を行うことが可能である。例えば、図1に示す成膜装置において、制御部33の制御の下で、エアロゾル生成容器10a及び10cにおけるキャリアガスの流量を増加させ、エアロゾル生成容器10b及び10dにおけるキャリアガスの流量を減少させる。これにより、対応するノズル21a〜21dから噴射されるエアロゾルの流速や濃度を変化させることができる。その結果、エアロゾルが噴射される領域ごとに成膜速度が変化するので、図7に示すようなストライプ形状の膜を形成することができる。
或いは、図1に示す成膜装置において、エアロゾル生成容器10a及び10cに金属の粉体を配置し、エアロゾル生成容器10b及び10dに絶縁体の粉体を配置する。これにより、図8に示すように、ストライプ電極160と、それらを絶縁する絶縁領域170とを、同時に形成することができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る成膜装置について説明する。図9は、本実施形態に係る成膜装置の一部を示す斜視図である。本実施形態に係る成膜装置は、図1に示すノズル21a〜21dの替わりに、図9に示す複数のノズル41a〜41dを備えている。複数のノズル41a〜41dは、図1に示す搬送管16を介して、エアロゾル生成容器10a〜10dとそれぞれ接続されている。その他の構成については、本発明の第1の実施形態と同様である。
図9に示すように、複数のノズル41a〜41dは、互いに所定の間隔だけ離れるように、並列に配置されている。これらのノズル41a〜41dに、図1のエアロゾル生成容器10a〜10dにおいて生成されたエアロゾルをそれぞれ供給することにより、開口42a〜42dから基板に向けてエアロゾルを噴射させる。その際に、図1に示す制御部33によって各部を制御することにより、開口42a〜42dから噴射されるエアロゾルの流速や濃度が均一になるようにする。その結果、図10に示すようなストライプ形状の膜を形成することができる。
本実施形態によれば、基板上の複数の領域に、均質な膜を並行して形成することができる。従って、基板上の所定の範囲に成膜する場合には、基板に対してノズルを往復させる回数を減らし、高速に成膜を行うことができる。また、基板上の複数の領域に所定のパターンを並行して成膜することにより、例えば、超音波トランスデューサアレイのように、多数の素子を含むデバイスを効率良く作製することが可能になる。
以上説明したように、本発明によれば、複数のエアロゾル生成容器がそれぞれ接続された複数のノズルからエアロゾルを噴射させるので、エアロゾルの流速を低下させることなく、全体としてノズルの開口面積を大きくすることができる。従って、複雑な走査が不要となり、膜質の低下を招くことなく、低コスト且つ安全に、成膜のタクトタイムを短縮化させることが可能になる。また、複数のエアロゾル生成容器の重量変化を常に監視することにより、流速や濃度の均一なエアロゾルをノズルに供給することができるので、基板上の所定の範囲に均質な膜を形成することが可能になる。
本発明は、セラミックス等の構造物を形成する際に用いられる成膜装置において利用可能である。
本発明の第1の実施形態に係る成膜装置の構成を示す模式図である。 図1に示すノズルの開口部分を拡大して示す斜視図である。 図1に示す成膜装置の制御機構を示すブロック図である。 単一のノズルから噴射されるエアロゾルの様子と、それによって形成される膜の断面形状とを示す図である。 複数のノズルから噴射されるエアロゾルの様子と、それによって形成される膜の断面形状とを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る成膜装置の一部を示す斜視図である。 図1に示す成膜装置を用いて形成することができる膜のバリエーションを示す図である。 図1に示す成膜装置を用いて形成することができる膜の他のバリエーションを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る成膜装置の一部を示す斜視図である。 図9に示す成膜装置を用いて形成される膜を示す図である。
符号の説明
10a〜10d エアロゾル生成容器
11 キャリアガス導入部
12 エアロゾル導入部
13、16 搬送管
14 ガスボンベ
15a〜15d 圧力調整部
20 成膜室
21a〜21d、41a〜41d、115 ノズル
22 基板ホルダ
23 基板ホルダ駆動部
24 排気管
25 真空ポンプ
26a〜26d、28、42a〜42d 開口
27 アタッチメント
30 振動台
31a〜31d 駆動部
32a〜32d 重量センサ
33 制御部
100 原料の粉体
110 基板
120、140a〜140d、150、160、170、180 膜
120a、120b 端部
130 エアロゾル

Claims (4)

  1. 原料の粉体をガス中に分散させることによってエアロゾルを生成する複数のエアロゾル生成手段と、
    基板を保持する保持手段と、
    開口の長辺が一列に並ぶように配置され、前記複数のエアロゾル生成手段によって生成されたエアロゾルを前記基板に向けてそれぞれ噴射する複数のノズルと、
    前記複数のエアロゾル生成手段によって消費された原料の粉体の量をそれぞれ求める複数の測定手段と、
    前記複数の測定手段の測定結果に基づいて、前記複数のノズルから所望の流速及び/又は濃度を有するエアロゾルがそれぞれ噴射されるように、前記複数のノズルに対するエアロゾルの供給を制御する制御手段と、
    を具備する成膜装置。
  2. 前記複数のエアロゾル生成手段の各々が、原料の粉体を配置する容器と、前記容器内に原料の粉体を噴き上げるガスを導入するガス導入手段とを有し、
    前記複数の測定手段が、それぞれの容器に配置されている原料の粉体の重量を測定することにより、前記複数のエアロゾル生成手段による原料の粉体の消費量をそれぞれ求め、
    前記制御手段が、前記複数の測定手段の測定結果に基づいて、それぞれの容器において所望の濃度を有するエアロゾルが生成され、及び/又は、前記複数のノズルから所望の流速を有するエアロゾルがそれぞれ噴射されるように、前記複数のガス導入手段を制御する、
    請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記複数の容器に振動及び/又は所定の運動をそれぞれ与える複数の駆動手段をさらに具備し、
    前記制御手段が、前記複数のノズルから所望の濃度を有するエアロゾルがそれぞれ噴射されるように、前記複数の駆動手段を制御する、請求項2記載の成膜装置。
  4. 前記複数のノズルの開口の長辺が100mm以下、短辺が50mm以下であり、且つ、開口の面積が15mm以下である、請求項1〜のいずれか1項記載の成膜装置。
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