JP6076780B2 - 粉体処理装置および粉体処理方法 - Google Patents

粉体処理装置および粉体処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉体処理装置および粉体処理方法に関する。
従来より、大気圧プラズマを用いた粉体の表面処理が行なわれている。このような大気圧プラズマを用いた粉体の表面処理方法としては、粉体が設置された領域に大気圧プラズマを発生させて粉体の表面処理を行なうダイレクト方式と、粉体の設置領域とは異なる領域で発生させた大気圧プラズマを粉体の設置領域まで導いて粉体の表面処理を行なうリモート方式とがある。
たとえば、特許文献1には、ガスの導入口及び排出口を有する密閉容器内にプラズマ発生用電極を設置し、該電極の一方の上に誘電体よりなる容器を載置し、該容器内に超微粒子を充填し、密閉容器内を大気圧プラズマ発生雰囲気とし、両電極間に大気圧プラズマを発生させて微粒子表面を処理するダイレクト方式による大気圧プラズマ処理方法が開示されている。
また、特許文献2には、粉体の浮遊搬送過程において、粉体を希ガス、もしくは希ガスおよび反応性ガスとの混合ガスによって浮遊搬送するとともに、大気圧グロー放電させて粉体表面をプラズマ処理する大気圧プラズマによるダイレクト方式の粉体の表面処理方法が開示されている。
また、特許文献3には、金属電極を誘電体で覆ってなる高電圧印加電極及び接地電極を有する反応容器内に粉体を入れ、反応容器内に希ガス及び/又はモノマーガスを含む反応ガスを導入し、高電圧印加電極及び接地電極に電力を供給して大気圧下でプラズマ励起し粉体表面を処理する方法であって、反応容器内にメッシュを設けるとともに、メッシュ上に粉体を設置し、メッシュ下部よりガスを送入しながらプラズマ処理する大気圧プラズマによるダイレクト方式の粉体の表面処理方法が開示されている。
また、特許文献4には、粉末粒子の表面処理方法であり、a)微粒子粉末材料を誘電体バリア放電トーチアセンブリに供給する段階と、b)誘電体バリア放電トーチにおいて粒子の表面特性をインフライト修飾し、表面処理された粒子を製造する段階と、c)表面処理された粒子を回収する段階と、を含む大気圧プラズマによるリモート方式の粉体粒子の表面処理方法が開示されている。
また、特許文献5には、吹き出し口端縁に突先部を設けた金属筒を電極とし、この電極金属筒の吹き出し口より希ガス、不活性ガスおよび/または空気、もしくはこれらと反応性ガスとの混合ガスを吹き出して電圧を印加し、大気圧下で放電プラズマを発生させてなる大気圧プラズマによるリモート方式の粉体の表面処理方法が開示されている。
さらに、特許文献6には、プラズマ生成用ガスが流出する複数の貫通孔を絶縁基材に形成するとともに、各貫通孔内で放電を発生させるための電極を絶縁基材に設け、絶縁基材の上方から貫通孔を通して絶縁基材の下側に設置された被処理物に対してプラズマ処理する大気圧プラズマによるリモート方式の被処理物の表面処理方法が開示されている。
特開平6−134296号公報 特開平6−228739号公報 特開2004−27370号公報 特表2009−544854号公報 特開平6−108257号公報 特開2006−302623号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載されているダイレクト方式による大気圧プラズマ処理方法においては、低周波(300kHz以下)電圧を印加した場合には、被処理物である粉体が帯電して凝集することにより、粉体を均一に処理することが困難であるという問題があった。また、高周波(1MHz以上)電圧を印加した場合には、放電周波数が高いため、質量の大きいイオンの移動速度が遅くなり、粉体の帯電は抑制されるが、放電が不安定となる。したがって、この場合にも、粉体を均一に処理することが困難であるという問題があった。
また、特許文献4および5に記載されているリモート方式による大気圧プラズマ処理方法においては、ダイレクト方式に比べると粉体の帯電を抑えることができるが、放電ユニットからの距離が離れるにしたがって、大気圧プラズマによる粉体の処理効果が激減するという問題があった。また、被処理物である粉体の空間での保持が極めて難しいため、収率が低くなるという問題もあった。
さらに、特許文献6に記載されているリモート方式による大気圧プラズマ処理方法は、平板状の被処理物の処理効果は高いが、粉体の処理効果は低いという問題があった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、より均一に、高収率で、かつ高い処理効果で、粉体を処理することができる粉体処理装置および粉体処理方法を提供することにある。
本発明は、放電ユニットと、放電ユニットの上方に設けられた粉体配置部と、放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、放電ユニットは、絶縁性基材と、絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、ガス導入ユニットは、絶縁性基材の下面側から、貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、第1電極および第2電極は、第1電極と第2電極との間に電圧を印加することによって貫通孔に導入されたガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、絶縁性基材がセラミックであって、貫通孔と第1電極および/または第2電極との間の間隔が、絶縁性基材の中心から周縁にかけて増加する粉体処理装置である。また、本発明は、放電ユニットと、放電ユニットの上方に設けられた粉体配置部と、放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、放電ユニットは、絶縁性基材と、絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、ガス導入ユニットは、絶縁性基材の下面側から、貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、第1電極および第2電極は、第1電極と第2電極との間に電圧を印加することによって貫通孔に導入されたガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、絶縁性基材が樹脂であって、貫通孔と第1電極および/または第2電極との間の間隔が、絶縁性基材の中心から周縁にかけて減少する粉体処理装置である。
また、本発明は、放電ユニットと、放電ユニットの上方から粉体を連続的に供給可能な粉体供給部と、放電ユニットの上方から連続的に供給された粉体を連続的に回収可能な粉体回収部と、放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、放電ユニットは、絶縁性基材と、絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、ガス導入ユニットは、絶縁性基材の下面側から、貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、第1電極および第2電極は、第1電極と第2電極との間に電圧を印加することによって貫通孔に導入されたガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、絶縁性基材がセラミックであって、貫通孔と第1電極および/または第2電極との間の間隔が、絶縁性基材の中心から周縁にかけて増加する粉体処理装置である。また、本発明は、放電ユニットと、放電ユニットの上方から粉体を連続的に供給可能な粉体供給部と、放電ユニットの上方から連続的に供給された粉体を連続的に回収可能な粉体回収部と、放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、放電ユニットは、絶縁性基材と、絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、ガス導入ユニットは、絶縁性基材の下面側から、貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、第1電極および第2電極は、第1電極と第2電極との間に電圧を印加することによって貫通孔に導入されたガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、絶縁性基材が樹脂であって、貫通孔と第1電極および/または第2電極との間の間隔が、絶縁性基材の中心から周縁にかけて減少する粉体処理装置である。
ここで、本発明の粉体処理装置は、絶縁性基材の上面を傾斜させるための傾斜機構をさらに備えていることが好ましい。
また、本発明の粉体処理装置においては、貫通孔の開口部の径が、0.1mm以上3mm以下であり、貫通孔の開口部の間隔が、0.1mmを超え5mm以下であり、好ましくは0.1mm以上3mm以下であり、貫通孔の開口部の形状が、円形状であることが好ましい。
また、本発明の粉体処理装置においては、絶縁性基材の厚さが、0.3mm以上20mm以下であることが好ましい。
また、本発明の粉体処理装置は、粉体を振動させるための振動機構をさらに備えていることが好ましい。
また、本発明の粉体処理装置は、粉体の帯電を除去するための除電機構をさらに備えていることが好ましい。
また、本発明の粉体処理装置において、ガス導入ユニットは、ガス導入ユニットの内部空間を仕切る区画部材と、区画部材よりもガスの導入側に、貫通孔の内部領域と放電ユニットの上方領域との間で発生する圧力損失よりも大きな圧力損失を生じさせるフィルターとを備えていることが好ましい。
さらに、本発明は、上記のいずれかに記載の粉体処理装置を用いて粉体を処理する方法であって、放電ユニット上に粉体を配置する工程と、ガス導入ユニットから貫通孔にガスを導入する工程と、第1電極と第2電極との間に電圧を印加することによって貫通孔に導入されたガスのプラズマを発生させる工程と、プラズマを貫通孔から上方に吹き上げることによって、放電ユニットの上方で粉体を流動させながらプラズマにより粉体を処理する工程と、を含む、粉体処理方法である。
また、本発明の粉体処理方法においては、プラズマを発生させる工程において、プラズマは、大気圧近傍の圧力で発生させることが好ましい。
また、本発明の粉体処理方法においては、貫通孔にガスを導入する工程において、ガスは、貫通孔の内部のガスの平均ガス流速が、25℃換算で、0.5m/分以上200m/分以下となるように導入されることが好ましい。
本発明によれば、大気圧プラズマによって、より均一に、高収率で、かつ高い処理効果で、粉体を処理することができる粉体処理装置および粉体処理方法を提供することができる。
実施の形態1の粉体処理装置の模式的な断面図である。 (a)は図1に示す放電ユニットを上面から見たときの模式的な平面図であり、(b)は(a)に示す放電ユニットの模式的な断面図であり、(c)は(b)に示す放電ユニットの模式的な拡大断面図である。 実施の形態1の粉体処理装置を用いた粉体処理方法の一例の工程の一部を図解する模式的な断面図を示す。 実施の形態1の粉体処理装置を用いた粉体処理方法の一例の工程の他の一部を図解する模式的な断面図を示す。 実施の形態1の粉体処理装置を用いた粉体処理方法の一例の工程のさらに他の一部を図解する模式的な断面図を示す。 (a)〜(c)は粉体の流動の一例を図解する模式的な断面図であり、(d)は粉体のスラッギングの状態の一例を図解する模式的な断面図であり、(e)は粉体が浮遊・飛散する状態の一例を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の粉体処理装置の模式的な側面透視図である。 比較例1のダイレクト方式による大気圧プラズマ処理装置の模式的な構成図である。 比較例2のリモート方式による大気圧プラズマ処理装置の模式的な構成図である。 比較例3の放電装置の模式的な断面図である。 (a)は実施の形態3の粉体処理装置の模式的な平面図であり、(b)は(a)のXIb−XIbの模式的な断面図であり、(c)および(d)は実施の形態3の粉体処理装置における貫通孔と絶縁性基材と第1電極との関係を図解する模式的な断面図である。 (a)は実施の形態4の粉体処理装置の模式的な断面図であり、(b)は実施の形態4の粉体処理装置の模式的な平面図である。 粉体の堆積量の偏りによって放電ユニット上に導入されるガスの量に偏りが生じることを図解する模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<実施の形態1>
図1に、本発明の粉体処理装置の一例である実施の形態1の粉体処理装置の模式的な断面図を示す。図1に示すように、実施の形態1の粉体処理装置は、放電ユニット1と、放電ユニット1の上方に設けられた粉体配置部6と、放電ユニット1の下方に設けられたガス導入ユニット10とを備えている。
ここで、放電ユニット1は、絶縁性基材2と、絶縁性基材2の上面と下面との間を貫通する貫通孔3と、絶縁性基材2の内部に設けられた第1電極4および第2電極5と、を有している。
絶縁性基材2としては、たとえば、アルミナ若しくはジルコニアなどの絶縁性のセラミック、絶縁性かつ耐熱性に優れたフッ素樹脂若しくはエンジニアリングプラスチック、石英若しくは耐熱性のガラス、またはポリイミド樹脂、エポキシ樹脂若しくはBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂などの耐熱性樹脂などを用いることができる。
第1電極4および第2電極5としては、たとえば、タングステン、銅、銀、金またはチタンなどを用いることができる。また、第1電極4の形状および第2電極5の形状としては、それぞれ、たとえば、ペースト状、板状、または薄膜状などにすることができる。
また、第1電極4は接地され、第2電極5は電源9に接続されている。電源9によって、第1電極4と第2電極5との間に高周波電圧を印加することにより、貫通孔3の内部に電界を発生させて、ガス導入ユニット10から貫通孔3の内部に導入されたガスのプラズマを発生させることができる。
図2(a)に図1に示す放電ユニット1を上面から見たときの模式的な平面図を示し、図2(b)に図2(a)に示す放電ユニット1の模式的な断面図を示し、図2(c)に図2(b)に示す放電ユニット1の模式的な拡大断面図を示す。
図2(a)に示すように、貫通孔3は、第1電極4および第2電極5が形成されている電極形成領域11の内側の貫通孔形成領域12内に形成されている。貫通孔3は、貫通孔形成領域12内において、円形状の開口部の複数が千鳥状に配置されるようにして設けられている。より具体的には、貫通孔3の開口部は、縦方向および横方向にそれぞれ直線状に配列されて列を為すように形成されているが、隣り合う貫通孔3の開口部の列同士は、縦方向または横方向において互いに斜め方向にずれるようにして配置されている。ここで、隣り合う横方向の列における貫通孔3の開口部同士が為す角度αは、約60°となっている。なお、貫通孔3の開口部の配置は、これに限定されるものではなく、たとえば、角千鳥状または並列状であってもよい。
図2(a)に示す貫通孔3の開口部の間隔aおよびbは、それぞれ、0.1mmを超え5mm以下であり、好ましくは0.1mm以上3mm以下であることが好ましい。貫通孔3の開口部の間隔aおよびbが0.1mmを超える場合、特に0.1mm以上である場合には、第1電極4および第2電極5の加工が容易となり、また、図2(c)の距離gに示される貫通孔3と、第1電極4および第2電極5との距離が相対的に広くなるため、異常放電が生じにくくなる。また、貫通孔3の開口部の間隔aおよびbが5mm以下である場合、特に3mm以下である場合には、絶縁性基材2の上面の貫通孔3の存在しない領域に粉体が堆積しないようにすることができるため、粉体の処理効率が向上する。
絶縁性基材2の上面の縦方向の長さcおよび横方向の長さdは、特に限定されないが、それぞれ、たとえば180mm以下とすることができる。
図2(b)に示す絶縁性基材2の厚さeは、0.3mm以上20mm以下であることが好ましく、0.6mm以上10mm以下であることがより好ましい。絶縁性基材2の厚さeが0.3mm以上である場合、特に0.6mm以上である場合には、熱などの影響によって絶縁性基材2が破損しにくくなる。絶縁性基材2の厚さeが20mm以下である場合、特に10mm以下である場合には、絶縁性基材2の熱伝導率が低くなりすぎないことから、絶縁性基材2が高温になるのを防止して、絶縁性基材2の破損を有効に抑止でき、粉体に熱的に悪影響を及ぼしにくくなる。
また、第1電極4と第2電極5との間隔fは、たとえば0.2mm以上とすることができる。また、絶縁性基材2には、絶縁性基材2の内部の第1電極4と電気的に接続された第1接続用電極13と、絶縁性基材2の内部の第2電極5と電気的に接続された第2接続用電極14とが設けられている。第1接続用電極13および第2接続用電極14は、それぞれ、放電ユニット1の外部から、第1電極4と第2電極5との間に電圧を印加するために設けられている。
貫通孔3の開口部の径hは、0.1mm以上3mm以下であることが好ましく、0.2mm以上3mm以下であることがより好ましい。貫通孔3の開口部の径hが0.1mm以上である場合、特に0.2mm以上である場合には、粉体が絶縁性基材2の貫通孔3に詰まりにくくなり、粉体の処理をより効率的に行なうことができる。貫通孔3の開口部の径hが3mm以下である場合には、粉体が絶縁性基材2の貫通孔3を通して下方に落下しにくくなり、処理後の粉体の収率を高くすることができる。
また、図1に示す粉体配置部6は、処理される粉体が載置される空間である粉体収容部7と、粉体収容部7の外部に粉体が飛散しないように絶縁性基材2の上面の周縁に設置された飛散防止部材8とから構成されている。なお、飛散防止部材8としては、たとえばアクリル樹脂板などを用いることができる。
ガス導入ユニット10は、絶縁性基材2の下面側から、貫通孔3に、ガスを導入できるように設けられていればよく、たとえば、ガスを導入するためのガス導入管と、ガス導入管から導入されたガスを緩衝するための容器とを備えたものなどを用いることができる。
また、実施の形態1の粉体処理装置は、粉体を振動させるための振動機構をさらに備えていることが好ましい。この場合には、粉体の処理の均一性および処理効果をさらに高くすることができる。
振動機構としては、たとえば、ボールバイブレータ、タービンバイブレータ、ローラーバイブレータ、若しくはピストン式バイブレータなどの絶縁性基材2等に接触させることにより粉体に振動を継続的に与えることができる機構、または、ノッカーなどの絶縁性基材2等に接触させることにより粉体に衝撃を継続的に与えることができる機構などを用いることができる。このようなバイブレータやノッカーの材質としては、たとえば、耐久性に優れたプラスチックまたは金属などを用いることができる。
また、実施の形態1の粉体処理装置は、粉体の帯電を除去するための除電機構をさらに備えていることが好ましい。この場合には、粉体の処理の均一性をさらに高くすることができる。
除電機構としては、たとえば、従来から公知の除電機構を特に限定なく用いることができる。
以下、図3〜図5を参照して、実施の形態1の粉体処理装置を用いた粉体処理方法の一例について説明する。まず、図3の模式的断面図に示すように、放電ユニット1上に粉体21を配置する。ここで、粉体21は、絶縁性基材2の上面上の粉体配置部6の粉体収容部7に配置される。
粉体21としては、たとえば、有機物および無機物を問わず、融点(昇華点)が常温(25℃)以上の粉体を用いることができる。また、粉体21の粒径は、たとえば、0.01μm以上1mm以下とすることができ、なかでも0.05μm以上1mm以下とすることができる。
次に、図4の模式的断面図に示すように、ガス導入ユニット10から貫通孔3にガス22を導入する。ここで、ガス22は、たとえば、ガス導入ユニット10のガス導入管からガス22を緩衝するための容器を通して、貫通孔3に導入することができる。
粉体21の親水処理をするためには、ガス22としては、たとえば、(i)He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種とO2(0.1〜2%)との混合ガス、(ii)He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種とH2O(0.1〜2%)との混合ガス、(iii)He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種と、各種有機溶剤(有機酸)、重合性の有機化合物および有機シリコーン化合物からなる群から選択された少なくとも1種(0.1〜2%)との混合ガス、(iv)He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種と各種無機溶剤(無機酸)(0.1〜2%)との混合ガス、または(v)N2の単体ガスなどを用いることができる。
粉体21の撥水処理をするためには、ガス22としては、たとえば、(i)He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種とCF4などのハロゲン化炭化水素(0.1〜3%)との混合ガス、または(ii)He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種と脂肪酸(0.1〜2%)との混合ガスなどを用いることができる。
粉体21の表面改質処理をするためには、ガス22としては、たとえば、He、Ne、ArおよびN2からなる群から選択された少なくとも1種とH2(0.1〜2%)との混合ガスなどを用いることができる。
また、ガス22は、貫通孔3の内部のガス22の平均ガス流速が、25℃換算で、好ましくは0.5m/分以上200m/分以下、より好ましくは0.6m/分以上60m/分以下となるように貫通孔3に導入されることが好ましい。当該平均ガス流速が、25℃換算で、0.5m/分以上である場合、特に0.6m/分以上である場合には、粉体21を貫通孔3から下方に落下させることなく、粉体21を処理することができるため、粉体21を高収率で処理することができる。当該平均ガス流速が、25℃換算で、200m/分以下である場合、特に60m/分以上である場合には、粉体21の層全体が塊状で上昇と落下・崩壊とを繰り返すスラッギングの状態(図6(d))、および粉体21が浮遊・飛散する状態(図6(e))に陥りにくくすることができるため、粉体21の処理効果をより高くすることができる。
なお、貫通孔3の内部のガス22の平均ガス流速(m/分)は、たとえば、貫通孔3を通過するガス22の流量(m3/分)を25℃におけるものに換算し、その換算した値を貫通孔3の開口部の総面積(m2)で割ることによって算出することができる。
次に、図5の模式的断面図に示すように、第1電極4と第2電極5との間に電圧を印加することによって貫通孔3に導入されたガス22のプラズマ23を発生させる。ここで、第1電極4と第2電極5との間への電圧の印加は、電源9によって行なうことができる。
電源9によって第1電極4と第2電極5との間に印加される電圧の波形は、たとえば、周波数1kHz以上100MHz以下の正弦曲線状、または周波数1kHz以上100MHz以下のパルス状とすることができる。
プラズマ23は、大気圧近傍の圧力で発生させることが好ましい。この場合には、より容易にプラズマ23を発生させることができる。なお、大気圧近傍の圧力とは、900hPa以上1120hPa以下の圧力のことを意味する。
次に、プラズマ23を貫通孔3から上方に吹き上げることによって、放電ユニット1の上方で粉体21を流動させながらプラズマ23により粉体21を処理する。
図6(a)〜図6(c)に、粉体21の流動の一例を図解する模式的な断面図を示す。図6(a)に示すように、容器31の内部で静止している粉体21は、図6(b)に示すように、容器31の下方から上方に吹き上げられるプラズマ23によって流動を開始する。その後、図6(c)に示すように、粉体21の下部から気泡33が生じ、粉体21間の抵抗が小さくなって、粉体21の流動が激しくなる。
ここで、図6(d)に示される粉体21の層全体が塊状で上昇と落下・崩壊とを繰り返すスラッギングの状態、および図6(e)に示される粉体21が浮遊・飛散する状態に陥らないように粉体21の処理を行なうことによって、粉体21の処理効果をより高くすることができる。
なお、粉体収容部7に配置される粉体21の厚さ(粉体21の充填高さ)は、ガスの流速を秒速に換算した値を基準として、その1/10倍以上1倍以下とすることが好ましい。たとえば、0.5m/分のガス流速は、0.83cm/秒のガス流速であるため、粉体21の充填高さは0.083cm以上0.83cm以下であることが好ましい。これは、上述の粉体21の好ましい流動状態がガス流速に依存しており、粉体21の充填高さが上記の範囲内にある場合には、粉体21の好ましい流動状態が実現できることに加えて、プラズマ活性種が失活せずに粉体21と反応できる時間をおよそ1秒以内とすることができる。
以上のように、実施の形態1の粉体処理装置を用いた粉体処理方法によれば、放電ユニット1の絶縁性基材2に設けられた複数の貫通孔3の内部で発生し、貫通孔3の開口部から上方に吹き出したプラズマ23によって、絶縁性基材2の平面状の上面に配置された粉体21の処理を行なうことができる。
したがって、実施の形態1によれば、リモート方式で粉体21の処理を行なうことができるため、粉体21の帯電を抑制することができ、さらには粉体21を流動させながらプラズマ23によって処理することができるため、粉体21の処理の均一性をより高くすることができる。
また、実施の形態1によれば、複数の貫通孔3からプラズマ23を上方に吹き出しながら粉体21の処理を行なっているため、粉体21が貫通孔3から下方に落下するのを抑制することができるとともに、重力によって粉体21の飛散が抑えられるため、高い収率で粉体21の処理を行なうことができる。
さらに、実施の形態1によれば、被処理物である粉体21の近傍で発生したプラズマ23によって粉体21を処理することができるため、粉体21の処理効果より高くすることができる。
以上の理由により、実施の形態1によれば、より均一に、高収率で、かつ高い処理効果で、粉体21を処理することができる。
なお、プラズマ23による粉体21の処理時に、振動機構によって粉体を振動させながら処理することによって、粉体21の流動を活発化することができるため、粉体21の処理をより均一に、かつより高い処理効果で行なうことができる。
また、プラズマ23による粉体21の処理時に、除電機構によって、粉体21の帯電を除去することによって、粉体21の処理をより均一に行なうことができる。
<実施の形態2>
図7に、本発明の粉体処理装置の他の一例である実施の形態2の粉体処理装置の模式的な側面透視図である。実施の形態2の粉体処理装置は、粉体21を連続的に処理することができる構造となっていることを特徴としている。
図7に示す実施の形態2の粉体処理装置は、放電ユニット1と、放電ユニット1の上方から粉体21を連続的に供給可能な粉体供給部45と、放電ユニット1の上方から連続的に供給された粉体21を連続的に回収可能な粉体回収部46と、放電ユニット1の下方に設けられたガス導入ユニット10と、を備えている。
ここで、放電ユニット1は、中空の容器41の内部に設けられており、放電ユニット1の第1電極および第2電極は、中空の容器41の外部の電源9と接続されている。放電ユニット1としては、実施の形態1と同様に、絶縁性基材と、絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔3と、絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極とを有するものが用いられる。なお、図7においては、説明の便宜のため、絶縁性基材、第1電極および第2電極の記載は省略されている。
粉体供給部45としては、たとえば、容器41の内部の放電ユニット1の上面に粉体21を連続的に供給可能な機構を特に限定なく用いることができる。
粉体回収部46としては、たとえば、放電ユニット1の上方から連続的に供給された粉体21を連続的に回収可能な機構を特に限定なく用いることができる。
ガス導入ユニット10も、実施の形態1と同様に、絶縁性基材の下面側から、貫通孔3に、ガスを導入できるように設けられている構成のものを特に限定なく用いることができる。
さらに、実施の形態2の粉体処理装置は、絶縁性基材の上面を傾斜させることが可能な傾斜機構44をさらに備えている。傾斜機構44は、鉤状の支持台43と、平板状の可動軸42とを有している。鉤状の支持台43の鉤部が、容器41の一端に取り付けられており、容器41の他端には可動軸42の一端が取り付けられている。なお、可動軸42の容器41が取り付けられている側と反対側の端部は支持台43に可動な状態で取り付けられている。
傾斜機構44は、上記の構造を有していることから、可動軸42が支持台43への取り付け部を軸として左右に移動することにより、容器41の内部の放電ユニット1の絶縁性基材2の上面を傾斜させることができる。
このような傾斜機構44の可動軸42の動作により、容器41の内部の放電ユニット1の絶縁性基材2の上面を傾斜させた状態で、容器41に設けられた粉体供給部45から絶縁性基材2の上面に粉体21を連続的に供給する。そして、ガス導入ユニット10によって絶縁性基材2の下面側から貫通孔3にガスを導入し、電源9によって第1電極と第2電極との間に電圧を印加して、貫通孔3の内部にプラズマ23を発生させる。これにより、絶縁性基材2の上面の貫通孔3の開口部から上方にプラズマ23が吹き上がり、絶縁性基材2の上面上において粉体21が流動しながら粉体21の処理が連続的に行なわれる。
プラズマ23による処理後の粉体21は、容器41に設けられた粉体回収部46から容器41の外部に連続的に取り出されて回収される。また、粉体21の処理に用いられたプラズマ23は、容器41の上方に取り付けられた排出口47から外部に排出される。
実施の形態2の粉体処理装置を用いた粉体処理方法においては、放電ユニット1の絶縁性基材2に設けられた複数の貫通孔3の内部で発生し、貫通孔3の開口部から上方に吹き出したプラズマ23によって、絶縁性基材2の平面状の上面を移動する粉体21を連続的に処理することができる。
したがって、実施の形態2においては、リモート方式で粉体21の連続処理を行なうことができるため、粉体21の帯電を抑制することができ、さらには粉体21を流動させながらプラズマ23によって連続処理することができるため、粉体21の連続処理の均一性をより高くすることができる。
また、実施の形態2においては、複数の貫通孔3からプラズマ23を上方に吹き出しながら粉体21の連続処理を行なっているため、粉体21が貫通孔3から下方に落下するのを抑制し、かつ重力によって粉体21の飛散を抑えることができるため、高い収率で粉体21の連続処理を行なうことができる。
さらに、実施の形態2によれば、被処理物である粉体21の近傍で発生したプラズマ23によって粉体21を連続処理することができるため、粉体21の連続処理の処理効果より高くすることができる。
以上の理由により、実施の形態2によれば、より均一に、高収率で、かつ高い処理効果で、粉体21を連続処理することができる。
実施の形態2における上記以外の説明は、実施の形態1と同様であるため、その説明については省略する。
<実施の形態3>
図11(a)に、本発明の粉体処理装置の他の一例である実施の形態3の粉体処理装置の模式的な平面図を示し、図11(b)に図11(a)のXIb−XIbの模式的な断面図を示す。
実施の形態3の粉体処理装置においては、放電ユニットの絶縁性基材に設けられた貫通孔と電極との間の間隔を、絶縁性基材の中心から周縁にかけて、変化させることを特徴としている。
すなわち、図11(a)に示すように、実施の形態3の粉体処理装置の放電ユニット1の絶縁性基材2においては、絶縁性基材2の上面と下面との間を貫通する貫通孔3a,3b,3c,3d,3eが、絶縁性基材2の中心から周縁にかけて、貫通孔3a、貫通孔3b、貫通孔3c、貫通孔3dおよび貫通孔3eの順に配置されている。
そして、図11(b)に示すように、貫通孔3aと第1電極4(および第2電極5)との間の間隔はgaとなっており、貫通孔3bと第1電極4(および第2電極5)との間の間隔はgbとなっており、貫通孔3cと第1電極4(および第2電極5)との間の間隔はgcとなっている。なお、図11(b)には図示されていないが、貫通孔3dと第1電極4(および第2電極5)との間の間隔はgdとなっており、貫通孔3eと第1電極4(および第2電極5)との間の間隔はgeとなっている。
代表して、図11(c)に、貫通孔3aと絶縁性基材2と第1電極4との関係を図解する模式的な断面図を示し、図11(d)に、貫通孔3cと絶縁性基材2と第1電極4との関係を図解する模式的な断面図を示す。図11(c)および図11(d)に示すように、貫通孔3a,3cと第1電極4との間には、絶縁性基材2が配置されており、貫通孔3a,3cと第1電極4との間の絶縁性基材2の厚さが、それぞれ、gaおよびgcに相当している。すなわち、上記の間隔ga,gb,gc,gd,geは、それぞれ、絶縁性基材2の表面と平行な方向における貫通孔3a,3b,3c,3d,3eと、第1電極4(および第2電極5)との間の距離ということができる。
本発明者が鋭意検討した結果、たとえば70mm角(縦方向の長さc70mm×横方向の長さd70mm)以上といった大型の表面を有する放電ユニット1の絶縁性基材2の第1電極4と第2電極5との間に電圧を印加してプラズマを発生させた場合には、絶縁性基材2の中心においては電界が複雑となり、電界が干渉し合い、プラズマが不安定となって、放電ユニット1の絶縁性基材2の表面全面でプラズマが均一に発生しない可能性があることを見出した。仮に、放電ユニット1の絶縁性基材2の表面全面でプラズマが均一に発生しない場合には、粉体21を均一に処理することができず、処理効果が低くなるおそれがある。
そこで、本発明者は、放電ユニット1の絶縁性基材2に設けられた貫通孔3a,3b,3c,3d,3eと第1電極4(および第2電極5)との間の間隔を、絶縁性基材2の中心から周縁にかけて変化させることによって、放電ユニット1の絶縁性基材2の表面全面でプラズマを均一に発生させることができることを見出した。
たとえば、シミュレーション結果によれば、放電ユニット1の絶縁性基材2としてセラミックを用いた場合には、絶縁性基材2の周縁で放電が強く、絶縁性基材2の中心で放電が弱くなる。そこで、上記の間隔ga,gb,gc,gd,geの関係を、ga<gb<gc<gd<geとする。これにより、絶縁性基材2の表面全面で均一に放電を発生させることができるため、放電ユニット1の絶縁性基材2の表面全面でプラズマを均一に発生させることができる。
また、シミュレーション結果によれば、放電ユニット1の絶縁性基材2として樹脂を用いた場合には、絶縁性基材2の周縁で放電が弱く、絶縁性基材2の中心で放電が強くなる。そこで、上記の間隔ga,gb,gc,gd,geの関係を、ga>gb>gc>gd>geとする。これにより、絶縁性基材2の表面全面で均一に放電を発生させることができるため、放電ユニット1の絶縁性基材2の表面全面でプラズマを均一に発生させることができる。
このように、放電ユニット1の絶縁性基材2の材質によって、貫通孔と電極との間の間隔の関係が変えられる。ここで、セラミックとしては、たとえば、アルミナ若しくはジルコニアなどの絶縁性のセラミック、または石英若しくは耐熱性のガラスなどを用いることができる。また、樹脂としては、たとえば、フッ素樹脂、エンジニアリングプラスチック、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂若しくはBT樹脂などを用いることができる。
なお、貫通孔と電極との間の間隔は、絶縁性基材2の中心から周縁にかけて、たとえば直線状または曲線状などに連続的に増加または減少させることが好ましいが、たとえば階段状などのように一部の間隔を同一にして不連続的に増加または減少させてもよい。
また、上記においては、貫通孔と第1電極との間の間隔と、貫通孔と第2電極との間の間隔とが同一である場合について説明したが、本発明においては、貫通孔と第1電極との間の間隔と、貫通孔と第2電極との間の間隔とが異なっていてもよい。
実施の形態3における上記以外の説明は、実施の形態1および実施の形態2と同様であるため、その説明については省略する。
<実施の形態4>
図12(a)に、本発明の粉体処理装置の他の一例である実施の形態4の粉体処理装置の模式的な断面図を示し、図12(b)に実施の形態4の粉体処理装置の模式的な平面図を示す。
実施の形態4の粉体処理装置においては、ガス導入ユニットにフィルターおよび区画部材が設けられており、ガス導入ユニットに導入されたガスをフィルターを通過させた後に区画部材によって区分けすることを特徴としている。
すなわち、図12(a)に示すように、実施の形態4の粉体処理装置のガス導入ユニット10の下部にはフィルター82が設けられており、フィルター82上にはガス導入ユニット10の内部空間を仕切る区画部材81が設けられている。これにより、図12(b)に示すように、放電ユニット1上の領域が区画部材81によって複数の領域に仕切られることになる。
本発明者が鋭意検討した結果、たとえば図13の模式的断面図に示すように、ガス導入ユニット10に区画部材81およびフィルター82を設けることなく、70mm角(縦方向の長さc70mm×横方向の長さd70mm)以上といった大型の表面を有する放電ユニット1の絶縁性基材2の貫通孔3にガス22を導入した場合には、放電ユニット1上の粉体21の堆積量の偏りによって、放電ユニット1上に導入されるガス22の量に偏りが生じることを見出した。すなわち、放電ユニット1上の粉体21が存在しない領域における圧力損失△Ppaは、粉体21が存在する領域における圧力損失△Ppbよりも小さくなるため、粉体21が存在しない領域の貫通孔3には多量のガス22が流れ込むが、粉体21が存在する領域の貫通孔3には少量のガス22しか流れ込まない。
その結果、多量のガス22が流れ込む領域に位置する粉体21のみが流動化し、その粉体21は、少量のガス22しか流れ込まない領域に吹き飛ばされ、少量のガス22しか流れ込まない領域に配置された貫通孔3の周りに堆積していき、ガス22の流れ込む量に偏りが生じていく。これにより、放電ユニット1上の全領域において、粉体21を均一に流動化させることができないため、粉体21を均一に処理することができず、処理効果が低くなるおそれがある。
そこで、本発明者は、シミュレーション結果から、ガス導入ユニット10の下部(ガス22の導入側)にガス導入ユニット10の内部空間を仕切る区画部材81を設け、区画部材81の下部(ガス22の導入側)に、放電ユニット1の貫通孔3の内部領域と放電ユニット1の上方領域との間で発生する圧力損失△Ppよりも大きな圧力損失△Pfを生じさせるフィルター82を設ける(△Pp<△Pf)ことにより、放電ユニット1上の粉体21の堆積量の偏りに関わらず、放電ユニット1上に導入されるガス22の量に偏りが生じるのを低減できることを見出した。これにより、放電ユニット1上の全領域において、粉体21をより均一に流動化させることができるため、粉体21をより均一に処理することができ、処理効果をより高めることができる。
なお、区画部材81としては、ガス導入ユニット10の内部空間を仕切ることができる部材であれば特に限定なく用いることができる。また、フィルター82としては、区画部材81の下部に、放電ユニット1の貫通孔3で発生する圧力損失△Ppよりも大きな圧力損失△Pfを生じる部材であれば特に限定なく用いることができ、たとえば焼結金属などを用いることができる。
また、図12(a)に示す区画部材81の高さtも特に限定されないが、フィルター82を通過した後のガス22をより安定的に整流させる観点からは、区画部材81の高さtは5mm以上であることが好ましい。
また、図12(b)に示す区画部材81によるガス導入ユニット10上の領域の区分け数も特に限定されないが、フィルター82を通過した後のガス22をより安定的に整流させる観点からは、区画部材81による区分け数は4以上400以下であることが好ましい。
さらに、図12(b)に示す区画部材81によって区分けされるガス導入ユニット10上の区画1つ当たりの幅wおよび長さlも特に限定されないが、フィルター82を通過した後のガス22をより安定的に整流させる観点からは、それぞれ、10mm以下であることが好ましく、9mm以下であることがより好ましい。
実施の形態4における上記以外の説明は、実施の形態1〜3と同様であるため、その説明については省略する。
<実施例1>
まず、図2(a)〜図2(c)に示す形状の放電ユニット1を用意した。ここで、放電ユニット1は、アルミナセラミックからなる絶縁性基材2の内部に、互いに向かい合う金属性の第1電極4および第2電極5が設けられた構造を有している。電極形成領域11は、幅50mm×長さ50mmの正方形状であり、貫通孔形成領域12は、幅40mm×長さ40mmの正方形状となっている。
また、絶縁性基材2の上面および下面を貫通する貫通孔3の開口部は直径0.6mmの円形状であって、貫通孔3の開口部の間隔aは2.1mmであった。また、隣り合う横方向の列における貫通孔3の開口部同士が為す角度αは、60°であった。また、絶縁性基材2の表面における貫通孔3の開口部の総数は420個であった。さらに、絶縁性基材2の厚さeは、1.5mmであって、第1電極4と第2電極5との間隔fは、0.5mmであった。
次に、図1に示すように、絶縁性基材2の上面の周縁を取り囲むように、アクリル樹脂板からなる飛散防止部材8を取り付けた。飛散防止部材8にはエアーバイブレータを取り付け、エアーバイブレータに圧縮空気を送ると、装置全体が振動する構造とした。さらに、放電ユニット1の下部には、ガス導入管とバッファータンクとを備えたガス導入ユニット10を設置して、実施例1の粉体処理装置を作製した。
上記のようにして作製した実施例1の粉体処理装置の放電ユニット1の絶縁性基材2の上面上の粉体配置部6に、平均粒径1μmのMgO粒子からなる20gの粉体21を配置した。
次に、Ar(400mL/min)とCF4(8mL/min)との混合ガスからなるガス22を、大気圧との差圧が500Paとなるように、絶縁性基材2の下面から貫通孔3を通って、絶縁性基材2の上面の貫通孔3から吹き出すように、放電ユニット1の下部のガス導入ユニット10に導入した。ここで、ガス22は、貫通孔3の内部のガス22の平均ガス流速が、25℃換算で、3.4m/分となるように導入された。なお、粉体収容部7に配置される粉体21の厚さ(粉体21の充填高さ)は、2.15cmであった。この厚さは、ガス流速3.4m/分(5.67cm/分)の約38%に相当する。
粉体処理装置の内部が上記の混合ガスで置換された後、高周波電源である電源9を用いて、第1接続用電極13および第2接続用電極14を通して、第1電極4と第2電極5との間に電圧を印加することによって、貫通孔3に導入されたガス22のプラズマ23を発生させた。ここで、電圧としては、最大電圧4.5kV、周波数18kHzの正弦曲線状の波形の電圧が印加された。これにより、橙色のグロー放電が起こり、ガス22のプラズマ23が発生した。
このグロー放電の発生後、エアーバイブレータへのガスラインを開いて、エアーバイブレータに圧縮空気を送り、装置全体を振動させて、粉体21の流動をさらに活発化させた。このように粉体21を流動させながらプラズマ23で処理する状態を3分間保ち、その後、処理後の粉体21を粉体処理装置から取り出した。粉体処理装置から取り出された処理後の粉体21の質量は19gで、収率は95%であった。
また、上記の粉体21の静電気をSIMCO製静電気測定器FMX−002で測定したところ、粉体21の50Vでの帯電が確認された。
未処理のMgO粒子からなる粉体21は難溶性であるが、フェノールフタレインが溶解した水に入れると溶解し、アルカリ性を示して、5秒以内に赤く着色する。これは、未処理のMgO粒子からなる粉体21の表面が水に触れると、その表面でMgO+H2O→Mg(OH)2の反応を起こし、アルカリ性を示すためである。
しかしながら、上記の処理後の粉体21をフェノールフタレインが溶解した水に投入したところ、2分経過した後でも水が赤く着色しなかった。これは、上記のプラズマ23処理をした粉体21は、その表面に耐水性の被膜が形成され、水への溶解が阻害されたものと考えられる。
<実施例2>
まず、実施例1と同一の粉体処理装置の放電ユニット1の絶縁性基材2の上面上の粉体配置部6に、平均粒径30μmのポリエチレン粒子からなる20gの粉体21を配置した。
次に、N2(6L/min)とO2(60mL/min)とからなるガス22を、大気圧との差圧が500Paとなるように、絶縁性基材2の下面から貫通孔3を通って、絶縁性基材2の上面の貫通孔3から吹き出すように、放電ユニット1の下部のガス導入ユニット10に導入した。ここで、ガス22は、貫通孔3の内部のガス22の平均ガス流速が、25℃換算で、51m/分となるように導入された。なお、粉体収容部7に配置される粉体21の厚さ(粉体21の充填高さ)は、8.03cmであった。この厚さは、ガス流速51m/分(85cm/分)の約9%に相当する。
粉体処理装置の内部が上記の混合ガスで置換された後、高周波電源である電源9を用いて、第1接続用電極13および第2接続用電極14を通して、第1電極4と第2電極5との間に電圧を印加することによって、貫通孔3に導入されたガス22のプラズマ23を発生させた。ここで、電圧としては、最大電圧4.5kV、周波数18kHzの正弦曲線状の波形の電圧が印加された。これにより、紫色のグロー放電が起こり、ガス22のプラズマ23が発生した。
このグロー放電の発生後、エアーバイブレータへのガスラインを開いて、エアーバイブレータに圧縮空気を送り、装置全体を振動させて、粉体21の流動をさらに活発化させた。このように粉体21を流動させながらプラズマ23で処理する状態を3分間保ち、その後、処理後の粉体21を粉体処理装置から取り出した。粉体処理装置から取り出された処理後の粉体21の質量は18gで、収率は90%であった。
また、上記の粉体21の静電気をSIMCO製静電気測定器FMX−002で測定したところ、粉体21の帯電がほとんど確認されなかった。
未処理のポリエチレン粒子からなる粉体21は著しく疎水性であり、水に入れても単に浮かぶだけで、全く溶解および分散しない。しかしながら、上記の処理後のポリエチレン粒子からなる粉体21は、水に投入した後、直に分散して、白く濁る状態となった。
<比較例1>
図8に示すダイレクト方式による大気圧プラズマ処理装置を用いて粉体の処理を行なった。まず、直径100mmの円盤状の上電極53と下電極54との間に誘電体51を配置した。誘電体51は、それぞれ、直径150mm、厚さ2mmの円盤状の石英製であって、誘電体51の間の間隔は、5mmであった。次に、下電極54の誘電体51上に、平均粒径1μmのMgO粒子からなる20gの粉体21を設置した。
次に、Ar(400mL/min)とCF4(8mL/min)との混合ガスからなるガス22を誘電体51間に導入した。処理室55の内部が、上記の混合ガスからなるガス22で置換された後、上電極53と下電極54との間に、最大電圧4.5kV、周波数18kHzの正弦曲線状の波形の電圧を印加した。これにより、橙色のグロー放電が起こり、大気圧近傍の圧力下で、ガス22のプラズマ23が発生し、プラズマ23による粉体21の処理を3分間行なった。
上記の粉体21の処理後、上下の誘電体51に粉体21の一部が付着していた。誘電体51間に残留したMgO粒子からなる粉体21を回収したところ、回収された粉体21の質量は10gで、収率は50%であった。
また、上記の粉体21の静電気をSIMCO製静電気測定器FMX−002で測定したところ、粉体21の400Vでの帯電が確認された。
上記の処理後の粉体21をフェノールフタレインが溶解した水に投入したところ、30秒経過後に水が赤く着色した。
<比較例2>
図9に示すリモート方式による大気圧プラズマ処理装置を用いて粉体の処理を行なった。まず、石英製円管(外径8mm、内径5mm)の誘電体64として、誘電体64に幅10mmの上電極62と下電極63とを、これらの電極の間隔が5mmとなるように設置した。
次に、ガラス製(直径50mm、高さ150mm)の容器61の底部に、平均粒径1μmのMgO粒子からなる20gの粉体21を設置した。
次に、Ar(400mL/min)とCF4(8mL/min)との混合ガスからなるガス22を誘電体64の内部に導入し、上電極62と下電極63との間に、最大電圧4.5kV、周波数18kHzの正弦曲線状の波形の電圧を印加した。これにより、橙色のグロー放電が起こり、大気圧近傍の圧力下で、ガス22のプラズマ23が発生し、プラズマ23による粉体21の処理を3分間行なった。
上記の粉体21の処理時において、粉体21の大部分は誘電体64の吹き出し口下部から飛散し、誘電体64の吹き出し口下部の周辺に堆積した。また、粉体21の一部は、処理中に容器61外に飛び出して、容器61の周辺に堆積した。
上記の粉体21の処理後、容器61の内部の粉体21を回収したところ、回収された粉体21の質量は8gで、収率は40%であった。
また、上記の粉体21の静電気をSIMCO製静電気測定器FMX−002で測定したところ、粉体21の50Vの帯電が確認された。
上記の処理後の粉体21をフェノールフタレインが溶解した水に投入したところ、30秒経過後に水が赤く着色した。
<比較例3>
図10に示す放電装置を用いて大気圧プラズマによる粉体の処理を行なった。まず、上部に蓋72を設置したアクリル樹脂板からなる容器71の底部に、平均粒径1μmのMgO粒子からなる20gの粉体21を設置した。
次に、Ar(400mL/min)とCF4(8mL/min)とからなるガス22を、大気圧との差圧が500Paとなるように、絶縁性基材2の上面から貫通孔3を通って、絶縁性基材2の下面の貫通孔3から吹き出すように導入した。
粉体処理装置の内部が上記の混合ガスで置換された後、高周波電源である電源9を用いて、第1接続用電極および第2接続用電極を通して、第1電極4と第2電極5との間に電圧を印加することによって、貫通孔3に導入されたガス22のプラズマ23を発生させた。ここで、電圧としては、最大電圧4.5kV、周波数18kHzの正弦曲線状の波形の電圧が印加された。これにより、橙色のグロー放電が起こり、ガス22のプラズマ23を発生させ、プラズマ23による粉体21の処理を3分間行なった。
上記の粉体21の処理時において、粉体21の大部分は貫通孔3の下部から飛散し、放電ユニット1の下部の周辺に堆積した。また、その一部は、容器71外に飛び出して、容器71の周辺に堆積した。
上記の粉体21の処理後、容器71の内部の粉体21を回収したところ、回収された粉体21の質量は10gで、収率は50%であった。
また、上記の粉体21の静電気をSIMCO製静電気測定器FMX−002で測定したところ、粉体21の50Vの帯電が確認された。
上記の処理後の粉体21をフェノールフタレインが溶解した水に投入したところ、30秒経過後に水が赤く着色した。
<まとめ>
上記のように、プラズマ23を放電ユニット1の絶縁性基材2の貫通孔3から上方に吹き上げることによって、放電ユニット1の上方で粉体21を流動させながらプラズマ23により粉体21を処理した実施例1および実施例2においては、そのように粉体21を処理していない比較例1〜3と比較して、処理後の粉体21の帯電が抑えられてより均一な処理が可能となり、収率が高く、かつ処理効果も高かったことが確認された。
<実施例3>
まず、図11(a)に示すような表面形状を有する放電ユニット1を用意した。ここで、放電ユニット1は、アルミナセラミックからなる絶縁性基材2の内部に、互いに向かい合う金属性の第1電極4および第2電極5が設けられた構造を有している。電極形成領域11は、幅150mm×長さ150mmの正方形状であり、貫通孔形成領域12は、幅140mm×長さ140mmの正方形状となっている。
また、絶縁性基材2の上面および下面を貫通する貫通孔3の開口部は直径0.6mmの円形状であって、貫通孔3の開口部の間隔は2.1mmであった。また、隣り合う横方向の列における貫通孔3の開口部同士が為す角度αは、60°であった。また、絶縁性基材2の中心の貫通孔と第1電極4(および第2電極5)との間の間隔を0.22mmとし、絶縁性基材2の周縁の貫通孔と第1電極4(および第2電極5)との間の間隔を0.3mmとして、絶縁性基材2の中心から周縁にかけて、貫通孔と第1電極4(および第2電極5)との間の間隔が連続的に大きくなるように設定した。
また、絶縁性基材2の表面における貫通孔3の開口部の総数は4913個であった。さらに、絶縁性基材2の厚さは1.5mmであって、第1電極4と第2電極5との間隔は0.5mmであった。
粉体21を導入する前の放電状態の確認として、実施例2と同様の条件で放電したところ、放電ユニット1の全面で紫色のグロー放電が起こり、ガス22のプラズマが発生した。ここで、電圧としては、最大電圧5.0kV、周波数18kHzの正弦曲線状の波形の電圧が印加された。
次に、図12(a)に示すように、放電ユニット1の絶縁性基材2の直下のガス導入ユニット10の内部空間に厚さtが1.6mmのアクリル板からなる区画部材81を設置して、絶縁性基材2の表面の貫通孔形成領域12を1区画が幅w:22mm×長さl:22mmの正方形状となるように等分して、36区画を形成した。また、図12(a)に示すように、区画部材81の下部には厚さが2.5mmであって、濾過精度が20μmの焼結金属によるフィルター82を設けた。フィルター82による圧力損失△Pfは、ガス22として、流量74L/minの空気をガス導入ユニット10の内部に導入したとき、約1kPaとなった。また、粉体21による放電ユニット1の貫通孔3で発生する圧力損失△Pp(貫通孔3における圧力と大気圧との差圧)は500Paであると想定されるため、△Pp<△Pfとなり、放電ユニット1上の全領域において、ガス22を均一に導入することができるようにした。
次に、実施例2と同様にして、放電ユニット1の絶縁性基材2の上面上の粉体配置部6に、平均粒径30μmのポリエチレン粒子からなる613gの粉体21を配置した。そして、N2(73.5L/min)とO2(735mL/min)とからなるガス22を、大気圧との差圧が500Paとなるように、絶縁性基材2の下面から貫通孔3を通って、絶縁性基材2の上面の貫通孔3から吹き出すように、放電ユニット1の下部のガス導入ユニット10に導入した。他の条件は実施例2と同様にして、粉体21の処理を行なった。
その後、処理後の粉体21を粉体処理装置から取り出した。粉体処理装置から取り出された処理後の粉体21の質量は582gで、収率は95%であった。処理効果は実施例1と同様であった。
<実施例4>
絶縁性基材2としてフッ素樹脂を用い、絶縁性基材2の中心の貫通孔と第1電極4(および第2電極5)との間の間隔を0.3mmとし、絶縁性基材2の周縁の貫通孔と第1電極4(および第2電極5)との間の間隔を0.22mmとして、絶縁性基材2の中心から周縁にかけて、貫通孔と第1電極4(および第2電極5)との間の間隔が連続的に小さくなるように設定したこと以外は実施例3と同様にして、粉体21の処理を行なった。その結果、処理効果は実施例3と同様であった。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および各実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、粉体処理装置および粉体処理方法に利用することができる。
1 放電ユニット、2 絶縁性基材、3,3a,3b,3c,3d,3e 貫通孔、4 第1電極、5 第2電極、6 粉体配置部、7 粉体収容部、8 飛散防止部材、9 電源、10 ガス導入ユニット、11 電極形成領域、12 貫通孔形成領域、13 第1接続用電極、14 第2接続用電極、21 粉体、22 ガス、23 プラズマ、33 気泡、41 容器、42 可動軸、43 支持台、44 傾斜機構、45 粉体供給部、46 粉体回収部、47 排出口、51 誘電体、53 上電極、54 下電極、55 処理室、61 容器、62 上電極、63 下電極、64 誘電体、71 容器、72 蓋、81 区画部材、82 フィルター。

Claims (13)

  1. 放電ユニットと、
    前記放電ユニットの上方に設けられた粉体配置部と、
    前記放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、
    前記放電ユニットは、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、前記絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、
    前記ガス導入ユニットは、前記絶縁性基材の下面側から、前記貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、
    前記第1電極および前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって前記貫通孔に導入された前記ガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、
    前記絶縁性基材がセラミックであって、
    前記貫通孔と前記第1電極および/または前記第2電極との間の間隔が、前記絶縁性基材の中心から周縁にかけて増加する、粉体処理装置。
  2. 放電ユニットと、
    前記放電ユニットの上方に設けられた粉体配置部と、
    前記放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、
    前記放電ユニットは、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、前記絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、
    前記ガス導入ユニットは、前記絶縁性基材の下面側から、前記貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、
    前記第1電極および前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって前記貫通孔に導入された前記ガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、
    前記絶縁性基材が樹脂であって、
    前記貫通孔と前記第1電極および/または前記第2電極との間の間隔が、前記絶縁性基材の中心から周縁にかけて減少する、粉体処理装置。
  3. 放電ユニットと、
    前記放電ユニットの上方から粉体を連続的に供給可能な粉体供給部と、
    前記放電ユニットの上方から連続的に供給された前記粉体を連続的に回収可能な粉体回収部と、
    前記放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、
    前記放電ユニットは、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、前記絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、
    前記ガス導入ユニットは、前記絶縁性基材の下面側から、前記貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、
    前記第1電極および前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって前記貫通孔に導入された前記ガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、
    前記絶縁性基材がセラミックであって、
    前記貫通孔と前記第1電極および/または前記第2電極との間の間隔が、前記絶縁性基材の中心から周縁にかけて増加する、粉体処理装置。
  4. 放電ユニットと、
    前記放電ユニットの上方から粉体を連続的に供給可能な粉体供給部と、
    前記放電ユニットの上方から連続的に供給された前記粉体を連続的に回収可能な粉体回収部と、
    前記放電ユニットの下方に設けられたガス導入ユニットと、を備え、
    前記放電ユニットは、絶縁性基材と、前記絶縁性基材の上面と下面との間を貫通する複数の貫通孔と、前記絶縁性基材の内部に設けられた第1電極および第2電極と、を有し、
    前記ガス導入ユニットは、前記絶縁性基材の下面側から、前記貫通孔に、ガスを導入できるように設けられており、
    前記第1電極および前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって前記貫通孔に導入された前記ガスのプラズマを発生させることができるように設けられており、
    前記絶縁性基材が樹脂であって、
    前記貫通孔と前記第1電極および/または前記第2電極との間の間隔が、前記絶縁性基材の中心から周縁にかけて減少する、粉体処理装置。
  5. 前記絶縁性基材の前記上面を傾斜させるための傾斜機構をさらに備えた、請求項3または4に記載の粉体処理装置。
  6. 前記貫通孔の開口部の径が、0.1mm以上3mm以下であり、
    前記貫通孔の前記開口部の間隔が、0.1mmを超え5mm以下であり、
    前記貫通孔の前記開口部の形状が、円形状である、請求項1からのいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  7. 前記絶縁性基材の厚さが、0.3mm以上20mm以下である、請求項1からのいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  8. 前記粉体を振動させるための振動機構をさらに備えた、請求項1からのいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  9. 前記粉体の帯電を除去するための除電機構をさらに備えた、請求項1からのいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  10. 前記ガス導入ユニットは、前記ガス導入ユニットの内部空間を仕切る区画部材と、前記区画部材よりも前記ガスの導入側に、前記貫通孔の内部領域と前記放電ユニットの上方領域との間で発生する圧力損失よりも大きな圧力損失を生じさせるフィルターとを備えた、請求項1からのいずれか1項に記載の粉体処理装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の粉体処理装置を用いて粉体を処理する方法であって、
    前記放電ユニット上に粉体を配置する工程と、
    前記ガス導入ユニットから前記貫通孔にガスを導入する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することによって前記貫通孔に導入された前記ガスのプラズマを発生させる工程と、
    前記プラズマを前記貫通孔から上方に吹き上げることによって、前記放電ユニットの上方で前記粉体を流動させながら前記プラズマにより前記粉体を処理する工程と、を含む、粉体処理方法。
  12. 前記プラズマを発生させる工程において、前記プラズマは、大気圧近傍の圧力で発生させる、請求項11に記載の粉体処理方法。
  13. 前記貫通孔にガスを導入する工程において、前記ガスは、前記貫通孔の内部の前記ガスの平均ガス流速が、25℃換算で、0.5m/分以上200m/分以下となるように導入される、請求項11または12に記載の粉体処理方法。
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