JP4607286B2 - 深井戸水中ポンプ用井戸ふた - Google Patents

深井戸水中ポンプ用井戸ふた Download PDF

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敏也 中村
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、井戸ケーシングの地上開口部を塞ぐ簡易形の深井戸水中ポンプ用井戸ふたに関する。
【0002】
【従来の技術】
深井戸水中ポンプの据え付けに用いられる井戸ふたは、地中に埋設された井戸ケーシングの地上開口部に取り付けられている。この種の井戸ふたは、井戸ケーシングの地上開口部を閉塞する円盤状の井戸ふた本体を有し、この井戸ふた本体の中央部に深井戸水中ポンプに連なる揚水管を通すための挿通孔が開口されている。そして、井戸ふた本体を貫通して地上に導出された揚水管の上流端は、エルボのような管継手や各種の弁装置を介して給水用の配管に接続されている。
【0003】
ところで、深井戸水中ポンプを井戸ケーシングの内部に設置するに当たっては、まず、揚水管が接続された深井戸水中ポンプを井戸ケーシングの内部に降ろし、この揚水管の上端部を治具等により井戸ケーシングの地上開口部に仮固定する。次に、井戸ふた本体の挿通孔に揚水管の上端部を挿入することで、井戸ふた本体を揚水管に取り付け、この井戸ふた本体で井戸ケーシングの地上開口部を閉塞する。
【0004】
このことにより、深井戸水中ポンプが揚水管を介して井戸ふた本体から吊り下げられ、井戸ケーシングの内部の所定位置に設置されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の井戸ふた本体は、井戸ケーシングの地上開口部を閉塞し得るような大きさを有する一体構造をなしている。そのため、井戸ふた本体を井戸ケーシングの地上開口部に固定する際には、予め専用の治具を用いて揚水管の上端部を井戸ケーシングの地上開口部に仮固定しなくてはならず、その分、作業工数が多くなる。
【0006】
しかも、揚水管の上流端に接続されるエルボのような管継手は、通常、揚水管の端部外周面にねじ込まれるので、揚水管に管継手を接続してしまうと、この管継手が邪魔となって井戸ふた本体の挿通孔に揚水管を差し込むことができなくなる。そのため、揚水管に管継手を接続する以前の段階で、揚水管を井戸ふた本体の挿通孔に通しておく必要があり、井戸ふた本体が一体構造物であるが故に、この井戸ふた本体の据え付け手順に大幅な制約が生じてくる。
【0007】
したがって、井戸ふた本体を据え付ける際の作業性が悪化し、この井戸ふた本体の固定に要する作業工数が多くなることと合わせて作業に多大な手間と労力を要することがあり、この点においていま一歩改善の余地が残されている。
【0008】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、井戸ふた本体の据え付け時の作業性を改善することができ、しかも、構造簡単で安価な深井戸水中ポンプ用井戸ふたの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る深井戸水中ポンプ用井戸ふたは、
井戸ケーシングの地上開口部を閉塞する井戸ふた本体を有している。井戸ふた本体は、上記井戸ケーシングに挿入された揚水管を境として揚水管の径方向に突き合わせ可能に分割された一対のふた体を備えるとともに、上記井戸ふた本体の中央部を上記揚水管が貫通している。
上記一対のふた体は、夫々の分割端に上記ふた体の突き合わせ方向とは直交する方向に延びる壁部を有している。これらふた体の壁部は、連結手段によって分離可能に連結されるとともに互いに突き合わされる合面を有し、上記各壁部の合面に、上記壁部を上記連結手段によって連結した時に上記揚水管を挟み込んで保持する保持部を形成したことを特徴としている。
【0010】
このような構成に置いて、井戸ふた本体を用いて井戸ケーシングの地上開口部を閉塞するには、予め井戸ふた本体を一対のふた体に分離させる。そして、ふた体の合面間に揚水管が位置するように、これらふた体を井戸ケーシングの地上開口部に被せたならば、ふた体の合面を互いに突き合わせるとともに、これらふた体の壁部を連結手段を介して連結する。この連結により、ふた体が一体的に結合されて井戸ふた本体として組み立てられ、この井戸ふた本体によって井戸ケーシングの地上開口部が塞がれるとともに、ふた体の保持部によって揚水管が保持される。
【0011】
したがって、井戸ふた本体で井戸ケーシングの地上開口部を塞ぐ際に、この地上開口部から突出する揚水管を井戸ふた本体に通しておく必要はなく、井戸ふた本体の据え付け手順の自由度が増大する。
【0012】
また、ふた体は、揚水管の径方向に突き合わされるので、これらふた体を突き合わせて連結すると同時に揚水管が井戸ふた本体に保持される。このため、井戸ふた本体が揚水管の上端部を井戸ケーシングに仮固定する治具としての機能を兼ねることになり、従来必要としていた仮固定用の治具およびこの治具の取り付け作業を不要とすることができる。
【0013】
しかも、井戸ふた本体は、単に一対のふた体に二分割するだけで良いので、その形状や構成が複雑化することはなく、安価に提供することができる。加えて、壁部の存在により、ふた体の接触面積を充分に確保できるとともに、壁部がふた体の突き合わせ部分を補強するリブとしての機能を果たし、ふた体の突き合わせ部分の強度を高めることができる。
【0014】
請求項2によれば、一対のふた体は、互いに同一の形状を有しているので、これらふた体を型成形する場合に、成形型は一種類のみで済むことになり、その分、製造コストを低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図6にもとづいて説明する。
【0022】
図1は、例えば地下水を汲み上げるために地中深く掘られた円筒状の井戸1を示している。井戸1の内壁は、この井戸1内に挿入された円筒状の井戸ケーシング2によって構成されている。井戸ケーシング2は、その上端に地面から僅かに突出された地上開口部2aを有している。
【0023】
井戸ケーシング2の内部には、円柱状の深井戸水中ポンプ3が設置されている。深井戸水中ポンプ3は、ポンプケーシング4と、このポンプケーシング4の下端部に同軸状に連結された水中モータ5とを備えている。ポンプケーシング4の内部には、複数の羽根車(図示せず)が同軸状に一列に並べて収容されており、これら羽根車は、水中モータ5によって回転駆動されるようになっている。
【0024】
ポンプケーシング4の上端部には、吐出口(図示せず)に連なる揚水管6が接続されている。揚水管6は、ポンプケーシング4から上向きに延びて、井戸ケーシング2の地上開口部2aから地上に引き出されている。地上に引き出された揚水管6の上端部には、エルボ7を介して給水配管8が接続されている。エルボ7は、揚水管6よりも大きな外径を有し、このエルボ7と揚水管6との接続部分には、揚水管6の径方向外側に向けて直角に張り出す段差部9(図6に示す)が形成されている。
【0025】
また、水中モータ5から導出されたモータケーブル10は、揚水管6の外周面に沿って上方に導かれている。このモータケーブル10は、揚水管6の地上開口部2aから外方に引き出されている。
【0026】
井戸ケーシング2の地上開口部2aは、本発明に係る井戸ふた12によって塞がれている。井戸ふた12は、地上開口部2aを塞ぐとともに、揚水管6を介して深井戸水中ポンプ3を吊り下げるためのものであり、以下この井戸ふた12について詳細に説明する。
【0027】
図3に示すように、井戸ふた12は、円盤状の井戸ふた本体13を有している。井戸ふた本体13は、井戸ケーシング2よりも大径な円盤状をなしており、この井戸ふた本体13の中央部に上向きに突出する円筒状の座部14が形成されている。この座部14の内部空間は、揚水管6を通すための挿通孔15を構成しており、この挿通孔15の口径は、上記エルボ7の外径よりも小さく設定されている。
【0028】
図6に示すように、井戸ふた本体13は、その中央の座部14から径方向外側に進むに従い下向きに傾斜されている。そのため、井戸ふた本体13は、下向きに開放するような略椀状をなしている。
【0029】
井戸ふた本体13は、井戸ケーシング2の地上開口部2aと向かい合う裏面13aを有している。この裏面13aには、リング状の第1ないし第3の受け座18a,18b,18cが形成されている。第1ないし第3の受け座18a,18b,18cは、直径が互いに異なっており、上記座部14を中心として同心円状に並べて配置されている。
【0030】
すなわち、最も小径の第1の受け座18aは、例えば口径が100mmの井戸ケーシング2に対応するものであり、この第1の受け座18aに井戸ケーシング2の地上開口部2aの開口縁が突き当たるようになっている。第1の受け座18aを取り囲む第2の受け座18bは、例えば口径が125mmの井戸ケーシング2に対応するものであり、この第2の受け座18bに井戸ケーシング2の地上開口部2aの開口縁が突き当たるようになっている。第2の受け座18bを取り囲む第3の受け座18cは、例えば口径が150mmの井戸ケーシング2に対応するものであり、この第3の受け座18cに井戸ケーシング2の地上開口部2aの開口縁が突き当たるようになっている。
【0031】
そして、図5に最も良く示されるように、第2の受け座18bは第1の受け座18aよりも下方に張り出しているとともに、第3の受け座18cは第2の受け座18bよりも下方に張り出している。このことから、第1の受け座18aと第2の受け座18bとの間および第2の受け座18bと第3の受け座18cとの間には、夫々上下方向の段差19が形成されており、これら段差19の内側に口径100mmの井戸ケーシング2又は口径125mmの井戸ケーシング2の開口縁が夫々位置されるようになっている。
【0032】
第3の受け座18cの外周縁部には、下向きに張り出すフランジ部20が形成されている。フランジ部20は、第3の受け座18cの周方向に連続しており、このフランジ部20の内側に口径150mmの井戸ケーシング2の開口縁が位置されるようになっている。
【0033】
したがって、井戸ふた本体13で井戸ケーシング2の地上開口部2aを塞ぐに当たり、井戸ケーシング2の口径が100mm又は125mmの時は、段差19の内側に井戸ケーシング2の開口縁が位置するように、井戸ふた本体13を井戸ケーシング2の地上開口部2aに被せれば、この段差19の存在によって井戸ふた本体13の径方向の自由な移動が制限され、井戸ふた本体13と井戸ケーシング2との位置合わせがなされる。
【0034】
同様に井戸ケーシング2の口径が150mmの時は、フランジ部20の内側に井戸ケーシング2の開口縁が位置するように、井戸ふた本体13を井戸ケーシング2に被せれば、フランジ部20の存在によって井戸ふた本体13の径方向の自由な移動が制限され、井戸ふた本体13と井戸ケーシング2との位置合わせがなされる。
【0035】
図3および図4に示すように、井戸ふた本体13は、上記揚水管6が通る座部14を境として第1のふた体22と第2のふた体23とに径方向に二分割されている。第1および第2のふた体22,23は、互いに同一の形状を有する鋳造成形品にて構成されている。
【0036】
第1および第2のふた体22,23の分割端には、上向きに張り出す壁部24が形成されている。壁部24は、各ふた体22,23の分割端に平坦な合面25を構成しており、夫々のふた体22,23の合面25は、互いに突き合わされるようになっている。このため、壁部24は第1および第2のふた体22,23の突き合わせ方向とは直交するように、井戸ふた本体13の直径方向に沿って一直線上に延びている。
【0037】
壁部24の中央部には、合面25とは反対側に向けて張り出す凸部26が形成されている。そして、合面25における凸部26に対応する位置には、円弧状に窪むような保持部27が形成されている。保持部27は、壁部24の上端面および井戸ふた本体13の裏面13aに夫々開口されており、第1および第2のふた体22,23を突き合わせた時に、互いに協働して上記挿通孔15を構成するようになっている。
【0038】
また、各ふた体22,23の合面25には、夫々一対の凹部29a,29bが形成されている。凹部29a,29bは、保持部27を挟んだ両側において壁部24の上端面および井戸ふた本体13の裏面13aに夫々開口されており、上記最も小径な第1の受け座18aよりも井戸ふた本体13の径方向内側に位置されている。
【0039】
凹部29a,29bは、第1および第2のふた体22,23を突き合わせた時に、互いに協働して一対のケーブル挿通孔30a,30bに構成しており、この一方のケーブル挿通孔30aを通じて上記モータケーブル10が井戸ケーシング2の外方に引き出されている。
【0040】
なお、他方のケーブル挿通孔30bは、ゴム製の栓体31によって塞がれている。
【0041】
図4に示すように、第1および第2のふた体22,23の壁部24には、一対の通孔34a,34bが開口されている。通孔34a,34bは、壁部24の両端部に位置され、第1および第2のふた体22,23を突き合わせた時に互いに連通するようになっている。
【0042】
第1および第2のふた体22,23は、連結手段としてのボルト35およびナット36を介して分離可能に連結されている。ボルト35は、第1および第2のふた体22,23の通孔34a,34bを貫通しており、この貫通端にナット36がねじ込まれている。このナット36のねじ込みにより、第1および第2のふた体22,23は、その合面25を互いに突き合わせた状態で連結され、井戸ふた本体13として組み立てられている。
【0043】
そして、第1および第2のふた体22,23を連結した状態では、座部14の上端面に揚水管6とエルボ7との接続部分に生じた段差部9が引っ掛かっており、このことにより揚水管6を介して深井戸水中ポンプ3が井戸ケーシング2内に吊り下げられている。
【0044】
このような構成において、井戸ふた12を用いて深井戸水中ポンプ3を井戸ケーシング2内に吊り下げるには、予めボルト35およびナット36による第1および第2のふた体22,23の連結を解除し、これらふた体22,23を互いに分離させる。
【0045】
次に、第1および第2のふた体22,23を井戸ケーシング2の地上開口部2aに載せ、これらふた体22,23の合面25を互いに突き合わせる。この際、揚水管6の上端部を各ふた体22,23の保持部27の間に導き、これら保持部27で揚水管6を挟み込むとともに、モータケーブル10を各ふた体22,23の凹部29aの間に導き、これら凹部29aでモータケーブル10を挟み込む。
【0046】
次に、通孔34a,34bに夫々ボルト35を挿入し、これらボルト35の挿入端にナット36をねじ込んでいく。このことにより、第1および第2のふた体22,23が合面25を互いに突き合わせた状態で連結され、井戸ふた本体13として組み立てられる。
【0047】
第1および第2のふた体22,23が連結されると、保持部27によって挿通孔15を有する座部14が構成され、この挿通孔15を揚水管6が貫通するとともに、この揚水管6とエルボ7との接続部分に生じた段差部9が座部14の上端面に引っ掛かる。このため、揚水管6が井戸ふた本体13に連結され、この揚水管6を介して深井戸水中ポンプ3が井戸ケーシング2の内部に吊り下げ保持される。
【0048】
それとともに、第1および第2のふた体22,23の連結に伴い、その壁部24の凹部29a,29bによってケーブル挿通孔30a,30bが構成され、一方のケーブル挿通孔30aを通じてモータケーブル10が地上に引き出される。
【0049】
このような構成によれば、井戸ふた本体13は、第1および第2のふた体22,23とに径方向に二分割されているので、揚水管6を通す挿通孔15やモータケーブル10を通すケーブル挿通孔30aは、上記ふた体22,23を突き合わせることによって構成される。このため、井戸ふた本体13で井戸ケーシング2の地上開口部2aを塞ぐ際には、揚水管6やモータケーブル10を間に挟み込むようにして第1および第2のふた体22,23を互いに突き合わせて連結すれば良く、揚水管6やモータケーブル10を井戸ふた本体13に差し通すといった面倒な作業が不要となる。
【0050】
よって、井戸ふた本体13を井戸ケーシング2の地上開口部2aに取り付けるに先立って、揚水管6やモータケーブル10を井戸ふた本体13に通しておく必要はなく、井戸ふた本体13の据え付け手順の自由度が増大する。
【0051】
それとともに、井戸ふた本体13は、揚水管6を挟み込むようにして井戸ケーシング2の地上開口部2aに取り付けられるので、この揚水管6の上端部に予めエルボ7を介して給水配管8を接続しておくことができる。このため、揚水管6への配管接続作業が完了した後に、この揚水管6に井戸ふた本体13を取り付けることができ、上記井戸ふた本体13の据え付け手順の自由度が増大することと合わせて、作業性が良好となる。
【0052】
しかも、揚水管6は、第1および第2のふた体22,23の保持部27によって挟み込まれるので、これらふた体22,23が揚水管6を井戸ケーシング2に仮固定する治具としての機能を兼用することになり、従来必要としていた仮固定用の治具およびこの治具の取り付け作業を不要とすることができる。
【0053】
また、第1および第2のふた体22,23の凹部29a,29bは、これらふた体22,23を突き合わせた時に互いに協働してケーブル挿通孔30a,30bを構成するので、モータケーブル10をケーブル挿通孔30aに通すに当たっては、単にモータケーブル10を凹部29a,29bの間で挟み込めば良い。このため、モータケーブル10をケーブル挿通孔30aに差し込む必要はなく、このケーブル挿通孔30aの口径を必要最小限に抑えることができる。
【0054】
したがって、モータケーブル10とケーブル挿通孔30aとの間から隙間を排除できるので、ケーブル挿通孔30aを通じて土砂や埃等の異物が井戸ケーシング2の内部に侵入することはなく、水質を良好に維持することができる。
【0055】
また、井戸ふた本体13は、単に第1および第2のふた体22,23に二分割すれば良いので、個々のふた体22,23の形状や構成が複雑化することはない。それとともに、第1および第2のふた体22,23は、互いに同一の形状を有するので、これらふた体22,23を鋳造成形する場合に、成形型は一種類あれば良いことになる。そのため、高価な成形型を数多く準備する必要はなく、井戸ふた本体13の製造コストを低減することができる。
【0056】
さらに、第1および第2のふた体22,23は、その分割端にふた体22,23の突き合わせ方向と直交する方向に延出された壁部24を有し、これら壁部24が平坦な合面25を構成するので、第1および第2のふた体22,23の接触面積を十分に確保できる。それとともに、第1および第2のふた体22,23を突き合わせた状態では、壁部24が井戸ふた本体13の径方向に延びるので、これら壁部24が第1および第2のふた体22,23の突き合わせ部分を補強するリブとしての機能を果たし、井戸ふた本体13の強度が増大する。
【0057】
このため、井戸ふた本体13の薄肉化が可能となり、その分、井戸ふた本体13が軽量化されて取り扱いを容易に行うことができる。
【0058】
さらに、第1および第2のふた体22,23は、その通孔34a,34bにボルト35を通した後、このボルト35の挿通端をナット36で締め付けることにより結合されるので、これらふた体22,23を連結するに当たって大掛かりな手間のかかる作業は一切不要となる。このため、第1および第2のふた体22,23の連結作業を手作業により容易に行うことができ、この点でも井戸ふた本体13の据え付け時の作業性向上に寄与することになる。
【0059】
加えて、上記構成の井戸ふた12によると、井戸ふた本体13の裏面13aに直径が異なるリング状の第1ないし第3の受け座18a〜18cが同心円状に形成され、隣り合う受け座18a〜18cの間に上下方向の段差19が形成されている。このため、井戸ふた本体13を井戸ケーシング2の地上開口部2aに被せるに当たり、井戸ケーシング2の口径に対応するような受け座18a〜18cを選択してこの受け座18a〜18cを井戸ケーシング2の開口縁に突き当てれば、この井戸ケーシング2の開口縁は、隣り合う受け座18a〜18cの間の段差19又は最外周のフランジ部20で取り囲まれることになる。
【0060】
したがって、井戸ふた本体13の径方向へのずれを防止することができ、井戸ケーシング2と井戸ふた本体13との位置合わせを容易に行えるとともに、一つの井戸ふた本体13で口径が異なる複数の井戸ケーシング2に対応することができる。
【0061】
その上、井戸ふた本体13は、揚水管6が引っ掛かる中央部から径方向外側に進むに従い下向きに傾斜されているので、この井戸ふた本体13で揚水管6を保持した時に、この井戸ふた本体13が水平な場合に比べて井戸ふた本体13が変形し難くなり、揚水管6の吊り下げ強度が増大する。このため、井戸ふた本体13を薄肉化なものとして軽量化を図ることができる。
【0062】
また、同心円状に並んだ第1ないし第3の受け座18a〜18cは、径方向外側に進むに従い階段状に下向きに突出されているので、上記井戸ふた本体13の傾斜方向と第1ないし第3の受け座18a〜18cの突出方向とが互いに合致する。この結果、井戸ふた本体13の裏面13aに階段状に第1ないし第3の受け座18a〜18cを形成した構成でありながら、井戸ふた本体13の肉厚が急激に変化したり、偏りを生じることはなく、この井戸ふた本体13の各部の肉厚を均等化することができる。
【0063】
したがって、井戸ふた本体13を鋳造成形によって量産する場合に好都合となり、コスト的な面で有利となるとともに、寸法誤差や鋳造欠陥の少ない製品を容易に得ることができる。
【0064】
そして、井戸ふた本体13が薄肉で、かつ肉厚が均等化されれば、井戸ふた本体13として鍛造成形品、板金プレス加工品あるいは合成樹脂材料を用いた射出成形品を採用することができ、材質や成形方法の自由が増大するといった利点がある。
【0065】
なお、上記第1の実施の形態では、井戸ふた本体13の他方のケーブル挿通孔30bを栓体31によって閉塞したが、例えば揚水管6の途中に水位検出用の電極を取り付けた場合には、この電極から延びるケーブルを他方のケーブル挿通孔30bに導くようにしても良い。
【0066】
また、井戸ケーシング2の内部に降水弁を設置する場合には、この降水弁のワイヤを他方のケーブル挿通孔30bを通して地上に引き出すようにしても良い。
【0067】
さらに、本発明は上記第1の実施の形態に特定されるものではなく、図7に本発明の第2の実施の形態を示す。
【0068】
この第2の実施の形態は、第2のふた体23にモータケーブル10を通すケーブル挿通口41を形成した点が上記第1の実施の形態と相違しており、それ以外の井戸ふた本体13の基本的な構成は、第1の実施の形態と同様である。そのため、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成部分には、同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0069】
図7に示すように、ケーブル挿通口41は、座部14の近傍から井戸ふた本体13の径方向外側に向けて延びる切り欠きにて構成され、この井戸ふた本体13の最外周のフランジ部20に開口されている。そして、第2のふた体23には、ケーブル挿通口41とモータケーブル10との間を埋めるゴム製のケーブルブッシュ42が取り付けられており、モータケーブル10はこのケーブルブッシュ42を貫通している。
【0070】
このような構成によれば、第1および第2のふた体22,23の合面25にモータケーブル10を通すための凹部を形成する必要はなく、この合面25の形状を簡略化できる。それとともに、合面25の接触面積をより多くして、第1および第2のふた体22,23の突き合わせ強度をより高めることができる。
【0071】
また、図8は本発明の第3の実施の形態を開示している。
【0072】
この第3の実施の形態は、井戸ケーシング2と井戸ふた本体13とを位置合わせするための構成が上記第1の実施の形態と相違しており、それ以外の井戸ふた本体13の基本的な構成は、上記第1の実施の形態と同様である。
【0073】
井戸ふた本体13は、平坦な円盤状をなしており、井戸ケーシング2の地上開口部2aに水平に設置されている。この井戸ふた本体13の裏面13aには、円筒状をなす一対のケーシングガイド51a,51bが同軸状に形成されている。ケーシングガイド51a,51bは、直径が互いに異なっており、井戸ふた本体13の裏面13aから下向きに突出されている。
【0074】
径の小さな内側のケーシングガイド51aは、例えば口径が100mmの井戸ケーシング2に対応するものであり、このケーシングガイド51aの外側に井戸ケーシング2の地上開口部2aが嵌まり込むようになっている。径の大きな外側のケーシングガイド51bは、例えば口径が150mmの井戸ケーシング2に対応するものであり、このケーシングガイド51bの内側に井戸ケーシング2の地上開口部2aが嵌まり込むようになっている。
【0075】
このような構成において、井戸ふた本体13を井戸ケーシング2の地上開口部2aに被せるに当たり、井戸ケーシング2の口径に対応するようなケーシングガイド51a,51bを選択してこのケーシングガイド51a,51bを井戸ケーシング2の地上開口部2aに嵌め込めば、井戸ケーシング2と井戸ふた本体13との位置合わせがなされる。
【0076】
したがって、ケーシングガイド51a,51bの存在により井戸ふた本体13の径方向へのずれを防止することができ、一つの井戸ふた本体13で口径が異なる二種類の井戸ケーシング2に対応することができる。
【0077】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、井戸ふた本体で井戸ケーシングの地上開口部を塞ぐに当たっては、揚水管を間に挟み込むようにして一対のふた体を互いに突き合わせて連結すれば良く、揚水管を井戸ふた本体に差し通すといった面倒な作業が不要となる。このため、井戸ふた本体を井戸ケーシングの地上開口部に取り付けるに先立って、揚水管を井戸ふた本体に通しておく必要はなく、井戸ふた本体の据え付け手順の自由度が増大する。それとともに、井戸ふた本体は、揚水管を挟み込むようにして井戸ケーシングの地上開口部に取り付けられるので、この揚水管の上端部に予め大径な管継手や他の配管類を接続しておくことができる。よって、揚水管に対する配管接続作業が完了した後に、この揚水管に井戸ふた本体を取り付けることができ、井戸ふた本体の据え付け時の作業性が良好となる。
【0078】
しかも、揚水管は、ふた体の保持部によって挟み込まれるので、これらふた体が揚水管を井戸ケーシングに仮固定する治具としての機能を兼ねることになる。このため、従来必要としていた仮固定用の治具およびこの治具の取り付け作業が不要となり、この点でも作業性の向上に寄与することになる。
【0079】
また、井戸ふた本体は、単に一対のふた体に二分割するだけで良いので、その形状や構成が複雑化することはなく、安価に提供することができる。加えて、壁部の存在により、ふた体の接触面積を充分に確保できるとともに、壁部がふた体の突き合わせ部分を補強するリブとしての機能を果たし、ふた体の突き合わせ部分の強度を高めることができるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】井戸ケーシングの底部に井戸ふたを介して深井戸水中ポンプを吊り下げた状態を示す井戸の断面図。
【図2】井戸ケーシングの地上開口部に井戸ふたを取り付けた状態を示す側面図。
【図3】揚水管やモータケーブルが通された井戸ふたの平面図。
【図4】(A)は、第1および第2のふた体を互いに分離させた状態を一部断面で示す井戸ふたの平面図。(B)は、第1および第2のふた体を互いに分離させた状態を一部断面で示す井戸ふたの側面図。
【図5】図4の(A)の5F−5F線に沿う断面図。
【図6】井戸ケーシングの地上開口部に井戸ふたを取り付けた状態を示す断面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態において、揚水管やモータケーブルが通された井戸ふたの平面図。
【図8】本発明の第3の実施の形態において、井戸ケーシングの地上開口部に井戸ふたを取り付けた状態を示す断面図。
【符号の説明】
2…井戸ケーシング、2a…地上開口部、3…深井戸水中ポンプ、6…揚水管、12…井戸ふた、13…井戸ふた本体、22,23…ふた体(第1のふた体、第2のふた体)、24…壁部、25…合面、27…保持部、35,36…連結手段(ボルト、ナット)。

Claims (2)

  1. 井戸ケーシングの地上開口部を閉塞する井戸ふた本体を有し、この井戸ふた本体は、上記井戸ケーシングに挿入された揚水管を境として揚水管の径方向に突き合わせ可能に分割された一対のふた体を備えるとともに、上記井戸ふた本体の中央部を上記揚水管が貫通する深井戸水中ポンプ用井戸ふたにおいて、
    上記一対のふた体は、夫々の分割端に上記ふた体の突き合わせ方向とは直交する方向に延びる壁部を有し、これらふた体の壁部は、連結手段によって分離可能に連結されるとともに互いに突き合わされる合面を有し、上記各壁部の合面に、上記壁部を上記連結手段によって連結した時に上記揚水管を挟み込んで保持する保持部を形成したことを特徴とする深井戸水中ポンプ用井戸ふた。
  2. 請求項1の記載において、上記一対のふた体は、互いに同一の形状を有していることを特徴とする深井戸水中ポンプ用井戸ふた。
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