JP4606611B2 - 厚紙製仕切材 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ビール缶とジュース缶の詰め合わせ等に使用する厚紙製仕切材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、飲料の家庭向けギフト用パッケージとして、ビール缶とジュース缶とを箱に詰め合わせたものが販売されている。
【０００３】
このような詰め合わせの場合、大径のビール缶と、小径のジュース缶の高さを揃えておかなければ、ジュース缶の部分で箱の蓋が陥没する恐れがある。
【０００４】
このため、従来のパッケージでは、樹脂成形品の仕切材を箱に内挿し、この仕切材により小径缶を底上げ状態で支持するようにしている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、樹脂成形品を廃棄すると、環境に悪影響を及ぼす恐れがあるため、上記のような底上げ用の仕切材を紙で製作することが求められている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、厚紙製の仕切材であって、基材に大径缶を位置決めする基仕切と共に貫窓を設け、受架材に襞状の折り曲げにより受仕切を形成し、基材の下方に受架材を重ねて、貫窓から受仕切を上方へ突出させ、受仕切に弧状の切込を設け、受仕切の屈曲に伴い露出した切込の端縁で小径缶を支持するものを提供する。
【０００７】
このように小径缶を支持し、大径缶と小径缶の高さを揃えると、箱詰め時に小径缶の部分における蓋の陥没を防止することができる。
【０００８】
また、前記受仕切に対し、受架材の下方から補強材を嵌め、その端縁の弧状部を前記切込の端縁の内側に沿わせると、小径缶の荷重による切込の端縁の潰れが防止される。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【００１０】
図１に示すように、この発明に係る仕切材１は、紙箱の身２に内挿されるものであり、身２には大径のビール缶Ａと小径のジュース缶Ｂとが収納され、蓋３が被せられる。
【００１１】
仕切材１は、図２に示すように、段ボールから成る基材１１、受架材２１及び補強材３１から構成されている。
【００１２】
基材１１には、複数の折目線１２及び貫窓１３が形成され、各貫窓１３の端縁には突片１４が設けられている。
【００１３】
受架材２１には、複数の折目線２２及び弧状の切込２３が形成され、折目線２２に沿って差込穴２４が設けられている。
【００１４】
また、受架材２１の両端部には、差込片２５と補強板２６とが設けられ、補強板２６には弧状縁を有する貫穴２７が形成されている。
【００１５】
補強材３１には、２本の折目線３２とこれに沿う差込穴３３とが形成され、補強材３１の端縁には複数の弧状部３４が設けられている。
【００１６】
上記部材から仕切材１を組み立てるには、まず、図３に示すように、基材１１を折目線１２に沿って襞状に折り曲げ、その折曲部の内面同士を貼り合わせて基仕切１５を形成する。
【００１７】
次に、受架材２１を折目線２２に沿って襞状に折り曲げ、両端部を筒状に巻き込んで受仕切２８を形成し、差込片２５を差込穴２４に差し込み、補強板２６が筋交をなすように折り曲げる。
【００１８】
そして、図４に示すように、基材１１の下方に受架材２１を重ね、貫窓１３から受仕切２８を上方へ突出させ、突片１４を差込穴２４に差し込んで、基材１１に受架材２１を固定する。
【００１９】
さらに、中間の受仕切２８に対し、補強材３１を折目線３２に沿って折り曲げつつ、受架材２１の下方から嵌め、突片１４を差込穴３３に差し込んで、補強材３１を固定し、その端縁の弧状部３４を切込２３の端縁の内側に沿わせる。
【００２０】
このように組み立てた仕切材１を使用して、大径のビール缶Ａと小径のジュース缶Ｂとを箱詰めする際には、図１及び図４に示すように、ビール缶Ａを基仕切１５で仕切られた仕切材１の上面に直接置く。
【００２１】
そして、ジュース缶Ｂを受仕切２８の間に押し込むように挿入して受仕切２８を屈曲させ、その屈曲に伴い露出した切込２３の端縁にジュース缶Ｂの両端部を嵌め、ジュース缶Ｂを浮き上がった状態で支持する。
【００２２】
このように箱詰めすると、ビール缶Ａとジュース缶Ｂの高さが揃うので、ジュース缶Ｂの部分における蓋３の陥没を防止することができる。
【００２３】
また、切込２３の端縁が補強材３１の弧状部３４又は貫穴２７の端縁で補強されるので、ジュース缶Ｂの荷重による切込２３の端縁の潰れが防止される。
【００２４】
そのほか、仕切材１を予め組み立てておけば、箱詰め作業時には、従来の成形品と同様に身２にセットすることができ、作業の負担となることがない。
【００２５】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る厚紙製仕切材では、基材の貫窓から突出させた受仕切に弧状の切込を形成し、この切込の端縁で小径缶を支持することとしたので、大径缶と小径缶の高さを揃えることができ、箱詰め時に小径缶の部分における蓋の陥没を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係る仕切材を使用した箱詰め状態を示す斜視図
【図２】同上の仕切材をなす各部材のブランクを示す図
【図３】同上の仕切材の組立過程を示す分解斜視図
【図４】同上の仕切材の使用状態を示す断面図
【符号の説明】
１ 仕切材
２ 身
３ 蓋
１１ 基材
１３ 貫窓
１５ 基仕切
２１ 受架材
２３ 切込
２８ 受仕切
３１ 補強材
３４ 弧状部

Claims (2)

1. 基材１１に大径缶を位置決めする基仕切１５と共に貫窓１３を設け、受架材２１に襞状の折り曲げにより受仕切２８を形成し、基材１１の下方に受架材２１を重ねて、貫窓１３から受仕切２８を上方へ突出させ、受仕切２８に弧状の切込２３を設け、受仕切２８の屈曲に伴い露出した切込２３の端縁で小径缶を支持する厚紙製仕切材。
2. 前記受仕切２８に対し、受架材２１の下方から補強材３１を嵌め、その端縁の弧状部３４を前記切込２３の端縁の内側に沿わせた請求項１に記載の厚紙製仕切材。

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