JP4604633B2 - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents
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はんだ付けする半導体装置は、半導体の表面にアルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜を備えている。さらに、アルミニウム金属膜の表面にニッケルを主成分とするニッケル金属膜を備えている。アルミニウム金属膜とニッケル金属膜によって電極(典型的には、エミッタ電極やソース電極)を構成している。ニッケル金属膜は、はんだがアルミニウム金属膜と直接に接触するのを防止するために必要とされる。アルミニウム金属膜とはんだ(すずを含んでいる)が直接に接触すると脆い合金が生成する。脆い合金が生成してしまうとアルミニウム金属膜とはんだが剥がれる原因となる。したがって、ニッケル金属膜が必要とされる。ニッケル金属膜は、例えば、無電解めっき法を用いることでアルミニウム金属膜の表面に選択的に析出させることができる。無電解めっき法を用いると、パターニング処理をしなくても、アルミニウム金属膜の表面にニッケル金属膜を形成することができる。
なお、ニッケル金属膜とはんだとの間の濡れ性を確保するために、必要に応じてニッケル金属膜上に金(Au)を主成分とする金薄膜を形成する場合もある。
特許文献1は、この加熱処理において、アルミニウム金属膜とニッケル金属膜の界面から両者の金属間化合物が生成する現象を記載する。生成した金属間化合物がアルミニウム金属膜の全域に生成されると、金属間化合物の相変化に伴う体積の収縮によってアルミニウム金属膜と半導体の間に空隙が形成される現象を説明している。特許文献1では、アルミニウム金属膜の層厚をニッケル金属膜の層厚の5倍以上に調整することで、生成する金属間化合物が半導体に到達するのを回避し、アルミニウム金属膜と半導体の間に空隙が形成されるのを防止しようとするものである。
しかしながら、特許文献1の技術は、アルミニウム金属膜とニッケル金属膜の間の密着性、特にアルミニウム金属膜の面的広がりが大きい場合のニッケル金属膜との密着性を考慮していない。はんだ付けする際の加熱処理によって、ニッケル金属膜は相転移を起こし結晶化が進行する。これにより、ニッケル金属膜の体積が収縮する。これに対して、アルミニウム金属膜の体積の収縮はニッケル金属膜に比して小さいことから、ニッケル金属膜には引張り応力が発生し、アルミニウム金属膜には圧縮応力が発生する。アルミニウム金属膜の面的広がりが大きくなると、ニッケル金属膜に発生する引張り応力は大きくなり、アルミニウム金属膜に発生する圧縮応力は大きくなる。面的広がりが大きいほど、応力の蓄積ないしは累積効果が大きくなる。アルミニウム金属膜の面的広がりが大きくなると、ニッケル金属膜に発生する引張り応力が過大となって、クラックが発生することがあり、ニッケル金属膜がアルミニウム金属膜から剥がれたり、あるいははんだがニッケル金属膜から剥がれる事態が発生し、半導体装置の信頼性が低下してしまう。
本発明によって、アルミニウム金属膜とニッケル金属膜の界面に発生する応力の大きさを低減することができると、ニッケル金属膜にクラックが発生し、ニッケル金属膜がアルミニウム金属膜から剥がれたり、あるいははんだがニッケル金属膜から剥がれるといった事態を防止できる。また、アルミニウム金属膜を介して半導体に作用する圧縮応力も低減できることから、アルミニウム金属膜の厚みが薄い場合であっても、半導体に過大な圧縮応力が作用することを低減できる。半導体に過大な圧縮応力が作用すると、半導体のキャリア移動度が大きくなったり、バンドギャップが変化するといった半導体の特性変化が生じ得る。また、圧縮応力に起因して半導体が物理的に破壊されると、半導体内にMOSゲートあるいは高耐圧を保持する領域が形成されている場合は、その領域においてリーク電流が多くなることによって、半導体装置の特性が変化する場合がある。本発明は、前記した圧縮応力に起因して起こる半導体あるいは半導体装置の特性劣化を抑制することもでき得る。
本明細書で開示される1つの形態の半導体装置は、半導体の表面に形成されているアルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜と、そのアルミニウム金属膜の表面を複数の領域に分割する分割部材を備えている。さらに、そのアルミニウム金属膜の表面に形成されているとともに、分割部材の上方において結晶構造が不連続となっている境界を有するニッケルを主成分とするニッケル金属膜を備えている。アルミニウム金属膜は、半導体の表面に直接に形成されていてもよく、あるいは他の導電性部材を介して形成されていてもよい。また、必要に応じてニッケル金属膜上に金(Au)を主成分とする金薄膜、あるいは他の導電性膜を形成してもよい。
なお、ここでいう結晶構造が不連続となる境界とは、結晶構造の規則性が連続していない境界のことをいう。ニッケル金属膜に溝が形成されている場合も、その溝はここでいう不連続となる境界として解釈される。
本発明では、ニッケル金属膜に結晶構造が不連続となる境界が形成されている点に特徴がある。したがって、アルミニウム金属膜の形状等に制限はない。
このニッケル金属膜はあらゆる方向に分断されており、それぞれの領域において連続して伸びる距離を短くすることができ、最大の引張り応力を小さくすることができる。同時に、アルミニウム金属膜に発生する最大の圧縮応力も効果的に緩和することができる。したがって、はんだ付け際の加熱処理によって、ニッケル金属膜とアルミニウム金属膜の界面に過大な応力が発生することがない。また、過大な応力が半導体に伝播することによって、リーク電流などの現象に起因する半導体装置の特性劣化を抑制することができる。
バッファ部材の存在によって、ニッケル金属膜が確実に分割される。発生する引張り応力を緩和する現象を確実に得ることができる。同時に、アルミニウム金属膜に発生する圧縮応力を緩和する現象を確実に得ることができる。したがって、はんだ付け際の加熱処理によって、ニッケル金属膜とアルミニウム金属膜の界面に過大な応力が発生することがない。また、過大な応力が半導体に伝播することによって、リーク電流などの現象に起因する半導体装置の特性劣化を抑制することができる。
本明細書で開示される1つの態様の半導体装置の製造方法は、次の各工程を備えている。第1に、半導体の表面にアルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜を形成する工程を備えている。第2に、そのアルミニウム金属膜の表面を複数の領域に分割する位置に、ニッケルとの反応性が低い分割部材を形成する工程を備えている。第3に、アルミニウム金属膜の表面にニッケルを主成分とするニッケル金属膜を形成する工程を備えている。
ニッケルとの反応性の低い材料とは、例えば、無電解めっき法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の反応方法を用いた場合、分割部材からニッケルが成長しない材料のことをいう。この無電解めっき法、CVD法等を利用することで、分割部材間において露出するアルミニウム金属膜の表面から、ニッケル金属膜を等方的に成長させることができる。したがって、分割部材の上方においては、分割部材の両端縁の外側に位置するアルミニウム金属膜の表面から成長するニッケル金属膜が、その分割部材の両端縁から分割部材の内側に向けて横方向に成長して形成することになる。これにより、分割部材の上方において結晶構造が不連続となる境界を有するニッケル金属膜を得ることができる。ニッケルとの反応性の低い分割部材と、例えば、無電解めっき法、CVD法等の反応方法を利用することで、本発明の半導体装置を簡単に得ることができる。
この製造方法によると、分割部材の上方において、分割部材の両端縁の対向する位置から分割部材の内側に向けて横方向に成長するニッケル金属膜が、分割部材の略中心において接触することが禁止される。これにより、分割部材の上方において溝を有するニッケル金属膜を得ることができる。本発明の半導体装置を簡単に得ることができる。
一般的に、この種の半導体装置では、アルミニウム金属膜を一巡する酸化シリコン又は窒化シリコン又は有機系材料を主成分とする絶縁層が形成される。従来では、この絶縁層はアルミニウム金属膜上を覆うように形成された後に、アルミニウム金属膜上に形成された絶縁層を後の工程で除去することで、アルミニウム金属膜を一巡する絶縁層を得ていた。上記製造方法では、アルミニウム金属膜上の絶縁層を全て除去するのではなく、一部を残存させて除去することで、その残部を分割部材として活用する。したがって、上記製造方法によると、分割部材を形成するための専用の工程を追加することなく、絶縁膜を形成するのと同時に分割部材を得ることができる。製造に要する時間や、製造コストを増大させることなく、本発明の半導体装置を得ることができる。
(第1形態) 半導体の素子領域に対応する領域にアルミニウム金属膜を形成する工程を備えている。そのアルミニウム金属膜の周縁を一巡するパッシベーション(典型的には、酸化シリコン又は窒化シリコンの絶縁膜と、ポリイミド膜の積層構造である)を形成する工程を備えている。パッシベーションとは、例えば、機械的応力からの保護、アルミニウム金属膜と半導体の間に不純物が侵入することからの保護、また半導体の素子領域をアルミニウム金属膜以外のものに対して絶縁するために形成されている。なお、素子領域とは、半導体スイッチング素子が形成されている領域である。
(第2形態) ニッケル金属膜(あるいは金薄膜を介する場合がある)の表面に、はんだを介して導電性部材(典型的にはバスバーである)を接着固定する工程を備える。この工程の際に、ニッケル金属膜内の結晶構造が不連続な境界において間隙が形成され、この間隙間にはんだが侵入することがあるが、この侵入したはんだは間隙下方の分割部材の存在によってアルミニウム金属膜と接触することが防止される。
(第1実施例) 図1〜図8を参照して、第1実施例の半導体装置の製造方法を説明する。図1に示すように、この要部断面図は半導体装置の裏面側構造を省略して示している。以下に説明するように、本実施例の製造方法は、半導体装置の表面側においてその特徴を有しているので、裏面側構造は敢えて省略して示す。また、本実施例では、トレンチゲート電極32を備えるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を例にしており、図示しない裏面構造には、コレクタ電極とp+型コレクタ層とn+型バッファ層の積層構造が形成されている。なお、この例に限定されず、例えばMOSFET(Metal Oxide Silicon Field Effect Transistor)やダイオード等の他の種類の半導体装置、あるいはプレーナ型ゲート電極を用いる場合においても同様に、本実施例の技術が適用され得ることに留意されたい。
図1に示すように、このIGBTはn−型のドリフト層22を備えている。そのドリフト層22上にp型のボディ層24が形成されている。このドリフト層22とボディ層24と図示しない裏面側のp+型コレクタ層とn+型バッファ層で構成される積層構造を半導体20と称する。この半導体20内にIGBTの各構成要素が形成されている。ボディ層24の表面に選択的にn+型のエミッタ領域26とp+型のボディコンタクト領域28が形成されている。エミッタ領域26とドリフト層22を隔てるボディ層24を貫通してトレンチゲート電極32が形成されている。トレンチゲート電極32は、ゲート絶縁膜34に囲繞されている。図1に示すように、これらIGBTの表面側の構造が形成されている半導体20内の領域を素子領域30と称し、他の領域と区別する。なお、本実施例では、この素子領域30内のトレンチゲート電極32は5本で示されているが、この数に限定されるものではない。また、この素子領域30の周囲のボディ層24内には、例えばガードリング等の周辺領域において耐圧を確保するための構造が形成されていてもよい。
半導体20上にアルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜42が形成されている。このアルミニウム金属膜42は、エミッタ領域26とボディコンタクト領域28の両者と電気的に接続している。このアルミニウム金属膜42は、トレンチゲート電極32とは層間絶縁膜36によって電気的に絶縁されている。アルミニウム金属膜42は、例えばスパッタリング法によって半導体20の全表面に蒸着して形成することができる。
図2に戻る。加工されたアルミニウム金属膜42の表面を覆って半導体20表面全体に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって酸化シリコンを主成分とする絶縁層52を形成する。なお、CVD法に代えて、スパッタリング法やその他の手法を用いて絶縁層42を形成してもよい。また、絶縁層42の主成分は、酸化シリコンに代えて窒化シリコンであってもよい。
次に、絶縁層52上にフォトレジスト技術を用いてレジスト膜(62、64)をパターニングする。図示62のレジスト膜は、アルミニウム金属膜42の周縁を一巡する位置を含んで形成されている。図示64のレジスト膜は、アルミニウム金属膜42の表面に形成されている絶縁層52の表面の領域に格子状に形成されている。
図10に、この状態の平面図を示す。また、格子状のレジスト膜64の一部を拡大した拡大平面図も合わせて示す。図10に示すように、レジスト膜(62、64)は一体の膜で構成されており、アルミニウム金属膜42の上に形成されている絶縁層52表面を格子状に露出させていると評価することができる。なお、格子状のレジスト膜64に関して、図10の要部平面図と図2の要部断面図に示される数に不一致があるが、これは便宜上であることに留意されたい。
次に、図5に示すように、レジスト膜66から露出するポリイミド膜72を、エッチング技術を用いて除去し、格子状に形成された分割絶縁層52bとアルミニウム金属膜42を露出させる。なお、ポリイミド膜72自体が感光性を有する場合は、ポリイミド膜72を所定の光源を用いて感光し、直接に除去することができる。この場合、レジスト膜66を利用しないので、製造工程数が削減され、製造コストを低減し得る。
次に、必要に応じて、この段階でドリフト層22の裏面側を研磨し(例えば、370μm程度の薄板構造とすることができる)、裏面側にn+型バッファ層、p+型コレクタ層をイオン注入技術等を用いて作成した後に、スパッタ技術を用いてコレクタ電極を蒸着することができる。なお、この段階に先立って、裏面側にn+型バッファ層、p+型コレクタ層、コレクタ電極を予め作成していても構わない。
なお、ニッケル金属膜82の層厚82Hが、分割マスク材52bの幅52Lの1/2倍以内に調整されていると、分割マスク材52b上の略中心において、分割マスク材52bの両端縁から横方向に成長するニッケル金属膜82の接触が禁止され、この分割絶縁層52bの略中心に沿って空間を有する溝を形成することができる。ここでいう分割マスク材52bの幅52Lとは、分割マスク材52bを挟んで露出しているアルミニウム金属膜42を結ぶ距離が最小となる距離を指すのが好ましい。この最小となる分割マスク材52bの距離に対して、ニッケル金属膜82の層厚82Hを1/2以内に調整すると、全ての分割マスク材52b上の略中心において溝を形成することができる。
次に、ダイシング技術などを用いて、この半導体装置はチップ毎に切り出される。チップ毎に切り出された半導体装置は、例えばプリント基板上に配置される。
また、図8に示すように、結晶の境界82Gが広がることで、使用したはんだがこの境界82G内に侵入する場合があるかもしれないが、この場合、分割絶縁層52bがアルミニウム金属膜42との間に介在した状態で存在するので、このはんだとエミッタ電極42が直接に接触することが禁止される。したがって、はんだ(すずを含有する)とアルミニウム金属膜(アルミニウム)の合金が形成されない。もし、合金が形成されてしまうと、その合金は脆いことから、ニッケル金属膜82が剥離する事態や、はんだが剥離する事態が生じ得る。本実施例では分割絶縁層52bの存在によってこの事態に対しても対策が講じられることになる。
図11に示すように、まず、半導体120の表面側の素子領域を形成した後に、アルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜142を半導体120の表面全体に形成する。次に、このアルミニウム金属膜142を、フォトレジスト技術とエッチング技術を用いて素子領域に対応する広がりを持つように加工する。その平面形状は矩形状である。アルミニウム金属膜142を覆って半導体120の表面全体に酸化シリコンを主成分とする絶縁層152を形成し、さらにその絶縁層152の表面全体にポリイミドを主成分とするポリイミド膜172を成膜する。次に、そのポリイミド膜172の表面にレジスト膜(164、166)をパターニングする。図示164のレジスト膜は、アルミニウム金属膜142の周縁を一巡する位置に形成される。図示166のレジスト膜は、アルミニウム金属膜142の表面を複数の領域に分割する格子状に形成される。
次に、必要に応じて、この段階でドリフト層122の裏面側を研磨し(例えば、370μm程度の薄板構造とすることができる)、裏面側にn+型バッファ層、p+型コレクタ層をイオン注入技術等を用いて作成した後に、スパッタ技術を用いてコレクタ電極を蒸着することができる。なお、この段階に先立って、裏面側にn+型バッファ層、p+型コレクタ層、コレクタ電極を予め作成していても構わない。
次に、無電解めっき法を用いてニッケル金属膜を形成する。析出されるニッケル金属膜は、バッファ用パーシベーション膜172bの存在によって、確実に複数の領域に分割して形成される。これにより、はんだ付けする際の加熱処理によって、ニッケル金属膜の相転移に伴う体積の収縮に起因する最大の引張り応力は緩和される。同時に、アルミニウム金属膜に発生する最大の圧縮応力は緩和される。第1実施例と同様の作用効果を奏することができる。
図13に示すように、まず、半導体220の表面側の素子領域を形成した後に、アルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜242を半導体220の表面全体に形成する。次に、アルミニウム金属膜242を、フォトレジスト技術とエッチング技術を用いて素子領域に対応する広がりを持って加工する。その平面形状は矩形状である。アルミニウム金属膜242を覆って半導体220の表面全体にチタンナイトライド(TiN)を主成分とする金属層(分割部材の一例)を形成する。次に、この金属層を、フォトレジスト技術とエッチング技術を用いて、アルミニウム金属膜242表面を複数に分割する格子状に加工する(図示254参照)。
次に、図16に示すように、露出する絶縁層252をエッチング法を用いて除去した後に、レジスト膜264を剥離する。この工程を経て、アルミニウム金属膜242の表面に格子状に形成された金属層254が露出した状態を得ることができる。
次に、無電解めっき法によって、ニッケル金属膜を析出する。ニッケル層は、金属層254から析出しないので、露出するアルミニウム金属膜242の表面からのみ等方的に析出する。金属層254に沿って結晶構造が不連続な境界を有するニッケル金属膜を得ることができる。即ち、ニッケル金属膜は、その境界によって複数の領域に分割して形成される。これにより、はんだ付けをする際の加熱処理によって、ニッケル金属膜の相転移に伴う体積の収縮に起因する最大の引張り応力は緩和される。同時に、アルミニウム金属膜に発生する最大の圧縮応力は緩和される。第1実施例と同様の作用効果を奏することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
22:ドリフト層
24:ボディ層
26:エミッタ領域
28:ボディコンタクト領域
32:トレンチゲート電極
34:ゲート絶縁膜
36:層間絶縁膜
42:アルミニウム金属膜
52:絶縁層
52a:パッシベーション用絶縁層
52b:分割絶縁層
72:ポリイミド膜
82G:境界
254:金属層
Claims (6)
- 半導体の表面に形成されているアルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜と、
そのアルミニウム金属膜の表面の領域を複数に分割しており、酸化シリコン、窒化シリコン、及びチタンナイトライドの群から選択される分割部材と、
そのアルミニウム金属膜の表面に形成されているとともに、分割部材の上方において結晶構造が不連続となっている境界を有するニッケルを主成分とするニッケル金属膜と、
そのニッケル金属膜の表面に形成されているはんだと、
前記の結晶構造が不連続となっている境界に充填されるポリイミドのバッファ部材と、を備えており、
前記結晶欠陥が不連続となっている境界は、無電解めっき法又はCVD法を利用して、分割部材を間に置いて露出するアルミニウム金属膜の表面からニッケル金属膜を等方的に成長させたときに、分割部材の上方に形成される半導体装置。 - 前記の結晶構造が不連続となっている境界は、ニッケル金属膜の長手方向を複数に分断していること特徴とする請求項1の半導体装置。
- 前記の結晶構造が不連続となっている境界は、ニッケル金属膜を格子状に分断していることを特徴とする請求項2の半導体装置。
- 半導体の表面にアルミニウムを主成分とするアルミニウム金属膜を形成する工程と、
そのアルミニウム金属膜の表面の領域を複数に分割する位置に、ニッケルとの反応性が低い酸化シリコン、窒化シリコン、及びチタンナイトライドの群から選択される分割部材を形成する工程と、
無電解めっき法又はCVD法を利用して、分割部材を間に置いて露出するアルミニウム金属膜の表面からニッケルを主成分とするニッケル金属膜を等方的に成長させ、分割部材の上方に結晶欠陥が不連続となっている境界を有するようにニッケル金属膜を形成する工程と、
ニッケル金属膜の表面にはんだを形成する工程と、
を備えており、
ニッケル金属膜を形成する工程では、ニッケル金属膜の層厚を、分割部材の幅の1/2倍以内に調整する半導体装置の製造方法。 - ニッケル金属膜は、無電解めっき法を用いて形成することを特徴とする請求項4の半導体装置の製造方法。
- 分割部材を形成する工程は、アルミニウム金属膜の周縁を一巡する酸化シリコン又は窒化シリコンを主成分とする絶縁膜を形成する工程と同時に実施することを特徴とする請求項4又は5の半導体装置の製造方法。
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