JP4604220B2 - 有機・有機金属化合物内包デンドリマー - Google Patents

有機・有機金属化合物内包デンドリマー Download PDF

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Description

本発明は、発光材料、電子デバイス、ドラックデリバリーシステム(DDS)、触媒、印刷、写真等の広範囲な分野において有用な、新しい機能物質としての有機・有機金属内包デンドリマーとその応用に関するものである。
特異な樹状分子構造をもつデンドリマーあるいはデンドロンが新しい機能性分子として注目されている。しかしながら、その機能の発現については、分子構造やその複合構造の観点から多くの解決すべき課題がある。
たとえば、有機EL素子への応用について概観してみると、まず、有機EL素子は透明ガラス電極(ITO)と電子注入層の低仕事関数金属の間に有機層として正孔輸送層、発光層、電子輸送層などを挟んで、発光層において正孔と電子の再結合により生成される励起子(エキシトン)の失活する際の放出する光エネルギー(蛍光・燐光)を利用する表示素子である。従来、正孔輸送層としては室温で安定なガラス転移を示すアモルファスの低分子系が用いられており、その代表的な例としては低分子系としてはトリフェニルアミン誘導体、さらに有機EL素子の高効率、高安定性を高めるためにトリフェニルアミン基とビニル基を結合させたジスチルベンゼン誘導体や電子輸送材として知られているオキサジアゾール基と結合させた誘導体などが用いられている。または、強い蛍光特性を示す希土類金属錯体系も利用されている。高分子系の場合はπ共役系のポリフェニレンビニレン、非共役系のポリビニルカルバゾール誘導体などもそれぞれ発光層、正孔輸送層材として用いられている。このような有機EL素子を実用するうえで、高輝度、高効率の発光材料の開発のみならず、素子寿命の向上も重要課題である。そのため、薄膜である各々層の膜形成状態、すなわち薄膜のモルフォロジー安定性が極めて要求されている。さらに、有機EL素子の更なる安定性のためには電気化学的安定性(可逆的な酸化還元)も優れた化合物が望まれている。
このような状況において注目されているのがデンドリマーあるいはデンドロンである。たとえば具体的にはモルフォロジー安定性を向上するために簡便にキャストのみできれいに製膜できる樹状の高分子デンドリマーを用いる試みが行われている(たとえば特許文献1−2参照)。
また、ホール移動度の向上のためにデンドリマーの末端に芳香族アミン構造を導入する例もある(特許文献3)。
また、薬剤伝達システムに関しては、近年ドラッグデリバリーシステム(DDS)を確立し、副作用の少ない薬剤の開発が進められており、細胞膜、毛細血管の小さな穴を透過するためにはナノサイズであることが必要であることから、デンドリマーはその点で有効であると考えられている。薬剤を内包させ、電気化学、pHなどの外部刺激、外部環境の変化によって薬剤を放出させることができると期待されている。そして実際にも、デンドリマーを用いたものがすでに提案されている(特許文献4)。
そしてまた、有機カチオン、有機金属カチオンは反応性があり、高濃度に3nm程度の空間に集積できるため、高触媒能が期待でき、さらに発光能を持つ色素も多く、濃度消光や色素の分解を抑えるために、これらをデンドリマー内に共有結合によって取込むことが考えられている(特許文献5)。
しかしながら、これまでに提案されているデンドリマーやその修飾体の場合には、各種の機能を顕著に高め、しかもこれを薄膜や粒子の状態において安定なものとすることは必ずしも満足できるものとなってはいない。また、デンドリマーの構造を修飾するとの従来の提案については、合成そのものが容易ではないという大きな問題があった。
そして、これらの問題を解決に際しては、フェニルアゾメチンデンドリマーのように、デンドリマー単独では絶縁性のためにデバイス(素子)に利用することが難しいという基本的な問題があった。
特開2003−267976号公報 特開2003−267972号公報 特開2004−107651号公報 特開平6−220190号公報 特開2004−55355号公報
本発明は、以上のとおりの背景から、従来の問題点を解消し、その合成が比較的容易であって、しかも薄膜や粒子等としての成形の難しさもほとんどなく、高い機能性を安定して発現することができ、デバイスとしての構成も可能な、新しいデンドリマー(デンドロン)物質を提供し、またそのデバイス等への応用の方策も提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するものとして、以下のことを特徴としている。
<1>次式(1)
〔式中のXは、水素原子または、フェニルアミン基を含むアミン誘導体、芳香環を含む炭素環誘導体、ピロール、チオフェン、またはオキサジアゾール基を含むヘテロ環誘導体、ポルフィリン誘導体、およびフタロシアニン誘導体から選ばれるいずれかの分子基を示し、Zは1以上の整数であり、Yは、次式(2)
(nは1以上の整数を示す)のデンドロンである。〕
で表されるフェニルアゾメチンデンドリマーに、次式
で表されるトリフェニルメチリウム、トリフェニルアミニウム、およびフェロセニウムカチオンから選ばれるいずれかのカチオンが内包あるいは複合化されていることを特徴とする有機・有機金属化合物内包デンドリマー。
<2>Xの分子基は、次式(3)で表されるいずれかのものであることを特徴とする上記の有機・有機金属化合物内包デンドリマー。
<3>上記の有機・有機金属化合物内包デンドリマーをその構成の少なくとも一部としていることを特徴とする発光材料。
<4>上記発光材料を構成の一部としていることを特徴とする有機EL素子もしくは装置。
<5>上記いずれかの有機・有機金属化合物内包デンドリマーをその構成の少なくとも一部としていることを特徴とする電子材料。
<6>上記電子材料を構成の一部としていることを特徴とする電子素子もしくは装置。
<7>上記の素子もしくは装置である太陽電池。
以上のとおりの本発明は、従来、フェニルアゾメチンデンドリマー等のデンドリマー単体では絶縁性のため、デバイスに利用することは難しく、また有機カチオン、有機金属カチオン単体では製膜性、安定性が悪く、デバイスに利用することが難しかったが、合成などの手間を省き、簡単に両者を複合化されることにより有機金属カチオンをデンドリマーへ錯形成反応を利用して導入すると、アモルファス状態で製膜できるようになり、ホール移動度、導電性、発光特性等が発現させ、この機能が安定して維持されることが発明者により見出され、この知見に基づいて完成されたものである。そしてその背景には、すでに発明者が見出しているフェニルアゾメチンデンドリマーの電子供与性のC=N結合と金属塩(たとえば塩化鉄、塩化スズ、塩化金)などが錯形成するとの知見が踏まえられている。
上記の本発明によれば、簡便な合成によって複合化された有機・有機金属化合物内包デンドリマーとして、特徴のある優れた機能を安定して発現でき、デバイス、粒子等への成形も容易に可能とされる。
このため、本発明の有機・有機金属化合物内包デンドリマーは、たとえば、発光材料をはじめ、EL素子、太陽電池、トランジスタ、ダイオード、キャパシター、電池などの電子デバイスに用いることができる。
また薬剤に有機金属カチオンまたは有機カチオン部位を導入、デンドリマーの中へ内包させることができる。またカチオンとイミンの孤立電子対との間の静電相互作用によって内包させているため、電気化学、pHなどの外部刺激、外部環境の変化によって薬剤を放出させることができる。機能性触媒への応用についても同様である。
本発明に用いられるフェニルアゾメチンデンドリマーは、上記式(1)、(2)で表される。この式(1)、(2)においては、Yは、フェニルアゾメチン結合からなる第n世代までのデンドロンを示し、Zは、デンドリマーの置換数を示している。nについては、特に制限はないが、代表的には1〜8の範囲を、置換数Zについては、代表的には1〜6の範囲を好適なものとして例示することができる。
そして、コアの骨格としてのXは、水素原子または、フェニルアミン基を含むアミン誘導体、ベンゼン基、ナフタレン基などの芳香環を含む炭素環誘導体、ピロール、チオフェン、またはオキサジアゾール基を含むヘテロ環誘導体、ポルフィリン誘導体、およびフタロシアニン誘導体から選ばれるいずれかの分子基を示す。前記式(3)は、このXについての代表例を具体例として示したものである。
以上のようなデンドリマーについては、公知の方法をはじめとして、本発明者らが提案している方法等の各種の方法で合成することができる。たとえば四塩化チタンやパラトルエンスルホン酸などの酸存在下で、ジアミノベンゾフェノンの脱水反応によってデンドリマーの世代数(n)を増やしていくことができる。
本発明において、フェニルアゾメチンデンドリマーに内包あるいは複合化させる有機あるいは有機金属化合物のカチオンとしては、上記のトリフェニルメチリウム、トリフェニルアミニウム、およびフェロセニウムカチオンを用いることができる。
なお、これら有機カチオンやカチオンラジカル及び有機金属カチオンのカウンターアニオンの種類については特に制限はなく、たとえばヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロボレート、パークロレート、ヨージド、ブロマイド、クロライド、フォスフェート、サルフェート、1,5−ナフタレンスルホネート、パーフルオロアルキルカルボネート、パーフルオロアルキルスルフォネート、ヘキサクロロアンチモン、塩化亜鉛、塩化スズなどのが挙げられる。
また本発明の有機金属カチオン、有機カチオン、カチオンラジカル内包デンドリマー錯体の合成については、前記各種の方法により合成されたデンドリマーに、有機カチオン、カチオンラジカル、もしくは有機金属カチオンを、カウンターアニオンとともに、もしくはそのものを、混合することで、一般的には、配位錯体を生成させることで可能とされる。この場合配位数については、デンドリマーのアゾメチン結合の総数の範囲内において、所定モル数の金属化合物の混合によって調整が可能とされる。
なお、本発明における内包もしくは複合化は、デンドリマーと上記のカチオンまたはカチオンラジカルとの混合の結果として得られた状態を示している。この状態は、錯位錯体の形成によるものと推定されるが、より現象的に、混合形成体として把握されてもよい。
この内包もしくは複合化のための混合は、通常は室温(10〜25℃)において行ってよいが、さらに低温、あるいはより高い温度であってもよい。大気中もしくは不活性ガス(N2、希ガス等)雰囲気下とすることができる。また、溶媒が適宜に使用されてよい。
以上のような本発明の有機・有機金属化合物内包(複合)デンドリマーによって、以下の実施例においても例示しているように、発光材料、有機EL素子、電子材料、太陽電池等をはじめ、薬物搬送DDSシステム体、触媒等が構成されることになる。
たとえば実施例にも例示したように、有機EL素子においては、本発明のデンドリマーをたとえばスピンキャスト法により成膜して正孔輸送層として構成することや、太陽電池においては、同様にスピンキャスト法により電荷増幅層として構成することができる。
そこで以下に実施例を示す。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
<実施例1>
Zが2、Yのnが4であるフェニルアゾメチンデンドリマー第四世代のクロロホルム:アセトニトリル=1:1混合溶液にテトラフルオロホウ酸トリフェニルメチリウムのアセトニトリル溶液を添加すると、410nm付近の錯形成に由来する吸収が増加し、290nm付近のイミンの吸収が減少した。第四世代のデンドリマーに約24個ものトリフェニルメチリウムが内包されることが分光化学的に確認された。
またクロロホルム:アセトニトリル中、またはアセトニトリル中でのイミン部位とテトラフルオロホウ酸トリフェニルメチリウムの錯形成定数は10H〔M-1〕と見積ることができた。これは非常に大きな値で、テトラフルオロホウ酸トリフェニルメチリウム溶液をデンドリマー溶液に添加するとほぼ定量的に錯形成する。
<実施例2>
Zが2、Yのnが4であるフェニルアゾメチンデンドリマー第四世代のクロロホルム:アセトニトリル=1:1混合溶媒にヘキサクロロアンチモン(V)トリス(4−プロモフェニル)アミニウムのアセトニトリル溶液を添加すると、410nm付近の錯形成に由来する吸収が増加し、290nm付近のイミンの吸収が減少した。第四世代のデンドリマーに約20個ものトリス(4−ロモフェニル)アミニウムが内包されることを分光化学的に確認した。
<実施例3>有機EL素子
有機EL素子を図1に沿って構成した。すなわちガラス基板1に形成したITO電極2上に前記式(1)の構造においてXがp−フェニレンジアミン、Zが2、Yのnが4であるフェニルアゾメチンデンドリマー第四世代にヘキサクロロアンチモン(V)トリス(4−ロモフェニル)アミニウムを少量(0.1〜1当量)添加した有機カチオンラジカル内包錯体のクロロホルム溶液をスピンクアスト法により成膜し、厚さ500オングストロームの正孔輸送層3を形成した。ついで発光・電子輸送層4としてアルミニウム−キノリノール錯体(Alq)を真空蒸着により厚さ500オングストロームに形成した。その後背面電極5としてAlを厚さ1000オングストロームに形成し、面積0.1平方センチの素子を製作した。
この有機EL素子について、室温大気下において電圧−電流、電圧−輝度の測定を行った。本実施例により製作した素子の電圧−輝度特性を図2(実線)に示した11Vで最高輝度2500cd/m2を示し、輝度300cd/m2における発光効率は1.5lm/Wと高い発光効率を示した。さらに0.1cd/m2に達するturn−on電圧は3Vとなり、比較例1に示した有機カチオンラジカル錯体を利用しない素子よりもおよそ2V低下しており、素子の低消費電力化が可能となった。このように比較例1と比べて、有機カチオンラジカルが集積(錯形成)されたデンドリマーを正孔輸送層として利用することにより素子の高発光効率さらに低turn−on電圧特性を有するのは正孔注入電極であるITOと正孔輸送間のエネルギーギャップがより小さくなり、正孔輸送層への正孔の注入効率が高くなるためである。
<比較例1>
正孔輸送層3をZが2、Yのnが4であるフェニルアゾメチンデンドリマー第四世代のクロロホルム溶液をキャストすることにより形成し、実施例3とに記載された方法と同様に作製し、素子の特性を測定した。この素子の電圧−輝度特性を図2(点線)に示した。ITO電極を正極として5V以上の電圧を印加することによりAlq由来の緑色発光が確認され、12V最高輝度300cd/m2を示し、0.1cd/m2に達するturn−on電圧は5V、輝度300cd/m2における発光効率は0.5lm/Wであった。
<実施例4>有機太陽電池素子
有機太陽電池素子を図3に従って構成した。
すなわち、既知方法により作られた酸化チタンペーストを導電性酸化スズ電極付きガラス基板上にスピンキャスト法により塗布し(面積0.3cm2)、室温で1時間乾燥後、さらに450℃の電気炉で30分間焼成により、膜厚約10μmの金属酸化物半導体層を形成した。電子輸送・電荷分離層は、市販のルテニウム錯体(〔Ru(2,2’−bipyridyl −4,4−dicarboxylate (TBA))2(NCS)2l〕を5×10-5mol/1のエタノール溶液を用い、前記の酸化物半導体層の電極をその溶液の中に1日間浸漬した後、エタノールで洗浄、乾燥により電子輸送・電荷分離層を形成した。電荷増幅層である電位傾斜型デンドリマー層は、前記式(1)の構造においてXがp−フェニンジアミン、Zが2、Yのnが4であるフェニルアゾメチンデンドリマー第四世代のクロロホルム:アセトニトリル=1:1溶液(3×10-4mol/1)へ、ヘキサクロロアンチモン(V)トリス(4−ロモフェニル)アミニウムを1当量加えた溶液を用いて、電子輸送・電荷分離層が塗布された半導体電極上にスピンキャスト後、乾燥により膜厚約3μmの電荷増幅デンドリマー層を形成した。電解質溶液としては、ヨウ化リチウム、ヨウ素をそれぞれ0.2モル、0.01モル/リットルの3−メトキシプロピオニトリル溶液を用いた。対極としては金属白金膜をスパッタ法により形成した導電性ガラスを用いた。
上記の電荷増幅層であるデンドリマー層が形成された酸化物半導体層電極の上に導電性ガラスを重ねてクリップなどにより止めた後、電解質を入れ、光電変換素子を得た。素子の特性評価は、キセノンランプを光源として紫外線、赤外線遮断フィルターを通して強度が50W/cm2の模擬太陽光を用いた。本発明の変換素子にこの光を照射したところ、変換効率は3.2%であった。次の比較例2と比べることによりフェニルアゾメチンデンドリマーへ有機アミニウムを添加したものが変換効率が向上していることが確認された。
<比較例2>
電荷増幅層をヘキサクロロアンチモン(V)トリス(4−ロモフェニル)アミニウムを添加していないデンドリマーのみの溶液を用い、実施例4に記載された方法と同様に作製し、特性を測定した結果、変換効率は1.6%であった。
有機EL素子の構成を示した概要図である。 実施例3、比較例1における有機EL素子の特性の差異を例示した図である。 太陽電池の構成を示した概要図である。

Claims (7)

  1. 次式(1)
    〔式中のXは、水素原子または、フェニルアミン基を含むアミン誘導体、芳香環を含む炭素環誘導体、ピロール、チオフェン、またはオキサジアゾール基を含むヘテロ環誘導体、ポルフィリン誘導体、およびフタロシアニン誘導体から選ばれるいずれかの分子基を示し、Zは1以上の整数であり、Yは、次式(2)
    (nは1以上の整数を示す)のデンドロンである。〕
    で表されるフェニルアゾメチンデンドリマーに、次式
    で表されるトリフェニルメチリウム、トリフェニルアミニウム、およびフェロセニウムカチオンから選ばれるいずれかのカチオンが内包あるいは複合化されていることを特徴とする有機・有機金属化合物内包デンドリマー。
  2. Xの分子基は、次式(3)で表されるいずれかのものであることを特徴とする請求項1の有機・有機金属化合物内包デンドリマー。
  3. 請求項1または2の有機・有機金属化合物内包デンドリマーをその構成の少なくとも一部としていることを特徴とする発光材料。
  4. 請求項3の発光材料を構成の一部としていることを特徴とする有機EL素子もしくは装置。
  5. 請求項1または2の有機・有機金属化合物内包デンドリマーをその構成の少なくとも一部としていることを特徴とする電子材料。
  6. 請求項5の電子材料を構成の一部としていることを特徴とする電子素子もしくは装置。
  7. 請求項6の素子もしくは装置である太陽電池。
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