JP4603713B2 - 視野選択性フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、視野選択性フィルムおよびその製造方法に関するものである。さらに、詳しくは、この発明は、優れた視野選択性とともに導電性の機能を備えた視野選択性フィルムおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、正面から見ると透明であるが、斜めから見ると不透明になる視野選択性フィルムが、例えば、パソコン等のディスプレイ、建築物の窓、自動車や飛行機等の乗り物用窓、計器類等における可視の範囲を限定する用途に使用されてきている。また、タッチパネル、帯電防止等のため、導電性を有するフィルムが使用されてきている。
【0003】
本発明者等は、透明な高分子樹脂フィルムにクレージング処理することで、クレーズ領域を縞状に形成させて得られたフィルムを、視野選択性フィルムの一つとして使用できることを提案している(特開平6−82607号公報参照)。
【0004】
図10に示すように、クレーズ領域1とは、高分子樹脂フィルム2の表面に現れる表面クレーズと内部に発生する内部クレーズを含むものであって、微細なひび状の模様を有する領域をさす。
【0005】
透明な高分子樹脂フィルム2に形成されたクレーズ領域1は、図11に模式的に示すように、一般に、分子束(フィブリル)3とボイド4とから構成され、全体がスポンジに似た構造となっており、これが縞状に形成されることで、視野選択性を示すことになる。なお、図11において、矢印d方向がクレーズ領域の幅方向を、矢印L方向がクレーズ領域の長さ方向を意味する。
【0006】
クレーズ領域が縞状に形成された透明な高分子樹脂フィルムによる視野選択性とは、例えば、クレーズ領域がフィルムを表から裏まで貫通して形成されたものとして例示した場合、図12(a)に示すように、ほぼ平行な光がフィルム2にほぼ垂直に入射した時、クレーズ領域1の間を光が透過することから、フィルムの裏側に置いた文字、図形等パターンが表側から確認できるが、(b)に示すように、フィルム2に斜めに入射した時は、光はクレーズ領域1で主に散乱され、フィルムは不透明となって、文字、図形等のパターンが表側から確認ができなくなることを意味する。
【0007】
上記特開平6−82607号公報では、視野選択性フィルムの機能を高めるため、クレーズ領域にカーボンブラック等からなる添加剤層を設けることも提案している。
【0008】
しかしながら、カーボンブラックでは多様なクレーズ形態に十分対応ができるものとはいえない。すなわち、クレーズ領域の幅(ボイドの口径)が十分広くないと、クレーズ領域のボイド内部にまでカーボンブラックを確実に充填させることは困難であり、カーボンブラックが充填できる程にまでクレーズ領域の幅を広くすることは、フィルムが脆弱となり好ましくない。クレーズ領域の幅が狭いと、カーボンブラックはクレーズ領域のボイド内部まで浸透せず、フィルムの表面近傍に留まり、視野選択性が不足することになる。そして、カーボンブラックをクレーズ領域に充填しても十分な導電性を得ることができない。また、使用中にカーボンブラック等が粉末状となってフィルム表面に浮き上がったり、フィルムから脱落したりする不都合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような実情に鑑み鋭意研究の結果創案されたものであり、多様なクレーズ形態であっても、良好な視野選択性と導電性とが得られ、しかも、使用中に不都合のない視野選択性フィルムおよびその製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の視野選択性フィルムおよびその製造方法は、以下の構成からなることを特徴とする。以下において「クレーズ領域」は、前述したものを意味し、「縞状」とは、後述するようにクレーズ領域がほぼ平行して形成されていることを意味する。また、「フィルム」とはウエッブだけでなくシートをも含むことを意味する。
【0011】
この発明の視野選択性フィルムは、クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内に、導電性ポリマーが充填されてなることを特徴とする。
この発明における素材である高分子樹脂フィルムは、得られた視野選択性フィルムを介して後方の画像等が視認できることが必要であることから、透明であることが好ましいが、透明着色されたものであってもよく、また半透明であってもよい。
この視野選択性フィルムは、良好な視野選択性と導電性を備えており、しかも、使用中に導電性ポリマーが粉末状になってフィルム表面に浮き上がったり、フィルムから脱落したりする等といった不都合が生じない。
そして、前記導電性ポリマーが暗色を呈しているものであることが好ましい。
これによれば、主に導電性ポリマーによる光の吸収で遮光され視野選択性が発現されることから、視野角範囲をシャープにすることができる。
導電性ポリマーとしては、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリアニリンが例示できる。
このうち、ポリピロールが好ましい。
そして、前記クレーズ領域の長さ方向と平行な方向の導電率が1.0×10−9S・cm−1以上であることが好ましい。
これによれば、視野選択性を備えたタッチパネル、帯電防止用のフィルム等、多様な分野において利用できることになる。
そして、前記クレーズ領域の長さ方向が、高分子樹脂フィルムの分子配向方向と平行であることが好ましい。
【0012】
この発明の視野選択性フィルムの製造方法は、クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内に導電性ポリマー用のモノマーを浸透させた後、重合させ、導電性ポリマーとしてクレーズ領域のボイド内に充填させることを特徴とする。
ここにおいて、モノマー中に、オリゴマーが含まれていてもよい。クレーズ領域のボイド内へのモノマーの浸透は、モノマー単独で行うことができるが、モノマーを可溶とする適宜な溶媒に溶解した溶液にして行ってもよい。モノマーが、ピロールの場合、有機溶媒としてはアセトニトリルが例示でき、水溶液ならばヨウ素を加えた蒸留水が例示できる。なお、モノマーには、重合触媒等が通常添加される。クレーズ領域のボイド内への浸透のし易さからは、モノマー溶液が好ましいが、溶媒をクレーズ領域のボイド内から除去する必要がない点からは、溶媒を使用しないモノマー単独のほうが好ましい。
モノマーとしては、ピロール、パラフェニレン、チオフェン、3−メチルチオフェン、アニリンが例示できる。
この製造方法は、モノマーを浸透させ、重合させればよいことから、多様なクレーズ形態に対応することができ、また、製造操作が簡便で容易であって、目的とする視野選択性フィルムを確実にかつ安価に製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示し、さらに詳しくこの発明について説明する。もちろんこの発明は以下の実施の形態によって限定されるものではない。
【0014】
この発明において、クレーズ領域を縞状に形成させる素材である高分子樹脂としては、透明または半透明であってフィルムの成形が可能な熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂であれば、特に制限されることなくいずれも採用可能であるが、クレーズ領域の形成の容易性等からは、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ハロゲン含有熱可塑性樹脂、ニトリル樹脂等が例示できる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、フィルムへの成形性や経済的観点から、ポリオレフィン、ポリエステル、スチレン系樹脂、ハロゲン含有熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
これらの熱可塑性樹脂は、単独でも複合した組成物として用いても、或いは、別の高分子樹脂をブレンドしたりしても良く、さらには二種以上の樹脂を多層化して用いても良い。
もちろん、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とをブレンドしたフィルム、または、多層化したフィルムであってもよい。
また、室温でのクレーズ領域の形成の容易さからは、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−45℃以上、好ましくは−30℃以上、特に好ましくは−15℃以上の樹脂を使用することが望ましい。組成物として使用するときや多層化して使用するときは、主な構成成分である熱可塑性樹脂のガラス転移温度が上記範囲内にあることが好ましい。これより低いガラス転移温度を示す熱可塑性樹脂の場合は、柔軟過ぎるために室温でのクレーズ領域の効率的な形成は難しい。もちろん、クレージング処理時の雰囲気温度を適切な温度に設定すれば、上記ガラス転移温度に限定されるものではない。
【0015】
ポリオレフィンとしては、低密度分岐ポリエチレン、高密度線状ポリエチレン、低密度線状ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)等が例示できる。
【0016】
ポリアミドとしては、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4,6、ナイロン−12、非晶性ナイロン等が例示でき、好ましいポリアミドは、ナイロン−6、ナイロン−6,6、非晶性ナイロンである。
【0017】
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートが例示できる。
【0018】
スチレン系樹脂としては、ポリステレン、ゴムグラフトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体が例示できる。
【0019】
ポリカーボネートとしては、2,2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4−オキシフェニル)スルフォン、スルフィド又はスルフォキサイド系のビスフェノール類からなる芳香族ポリカーボネートが例示できる。
【0020】
ハロゲン含有熱可塑性樹脂としては、ポリ弗化ビニリデンのホモ重合体及びテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンとの共重合体並びビニリデンクロライドが例示できる。
【0021】
ニトリル樹脂としては、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル及びそれらの混合物が例示できる。
【0022】
上記熱可塑性樹脂を高分子樹脂フィルムとし、該高分子樹脂フィルムをクレージング処理をしてクレーズ領域を縞状に形成する。
【0023】
上記熱可塑性樹脂を用いて得られる高分子樹脂フィルムは、その製造方法において特別な制約はなく、各種の成形方法を適用することにより得ることができるが、一般に広く行なわれているTダイ押出成形法やブローアップを行なうインフレーション成形法を適用して得られたものが工業的には有利である。
【0024】
また、高分子樹脂フィルムの厚みは、一般に0.5〜1,000μm、好ましくは1〜800μm、特に好ましくは2〜500μmである。
【0025】
また、配向した高分子樹脂フィルムであることが、クレーズ領域を縞状に形成させることが容易であることから好ましい。
配向度は、該フィルムの成形時の樹脂温度、引き取り速度、冷却速度、樹脂の分子量、分子量分布、タクティスティ等の分子構造を、特にTダイ法であればドロー比を、特にインフレーション法であればブローアップ比等を変えることにより制御することができるので、これらを適当に制御して目的とする好ましい範囲の配向度のフィルムを製造することができる。配向度が不十分な場合は、延伸処理して適切な配向度とすればよい。
【0026】
このような高分子樹脂フィルムに分子配向方向とクレーズ領域の長さ方向とを平行とするクレーズ領域を縞状に形成させる。
高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成するには、例えば、図1に示すような装置を用いると、クレーズ領域の幅、クレーズ領域の隔たり等を調節することが容易であることから好ましい。
すなわち、図1に示されるクレーズ形成装置は、概略、先端部が鋭角なエッジ11aとなった支持体11とガイドローラ12で構成されるクレージング処理機13と、張力付与機構(図示せず)とからなる。緊張状態に保持された高分子樹脂フィルム14をその分子配向方向とほぼ平行方向に支持体のエッジ11aに当接して、該高分子樹脂フィルム14を局部的に折り曲げて変形域を形成し、その折り曲げ変形域を、該高分子樹脂フィルムに対して相対的に徐々に移動させることで、移動方向とほぼ直角の方向に連続的にクレーズ領域を縞状に形成することができる。高分子樹脂フィルムに対し折り曲げ変形域を相対的に移動させるには、(ア)高分子樹脂フィルム14の変形の屈曲角度を維持して支持体11とガイドローラ12を一体として高分子樹脂フィルム14に対し移動させる構造、または、(イ)高分子樹脂フィルム14の変形の屈曲角度を維持しつつ支持体11とガイドローラ12に対し高分子樹脂フィルム14を移動させる構造により可能である。(ア)の構造によると、高分子樹脂フィルムの長さ方向にわたり、必要とする任意の距離だけクレージング処理を複数回繰り返し行うことが可能であり、高分子樹脂フィルムに、より容易に規則的で連続したクレーズ領域を形成することができることから好ましい。また、規則的で連続したクレーズ領域を形成するには、高分子樹脂フィルムに付与する張力を比較的低く設定し、クレージング処理を複数回繰り返し行うことが好ましい。
【0027】
このようにクレーズ領域の長さ方向と分子配向方向とを平行の方向に形成するのは、分子鎖の配向の方向と直角の方向に引っ張ることによって比較的容易にクレーズ領域が形成され、分子鎖の配向の方向と直角の方向にクレーズ領域を形成することが難しいことによる。
縞状に形成されたクレーズ領域の長さ方向は、高分子樹脂フィルムの分子配向の方向と平行であって、幅は0.5〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。そして、縞状とは、クレーズ領域が、0.1〜1,000μm、好ましくは、1〜800μmの間隔で形成された状態をいう。
【0028】
無配向の高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成させる場合も、図1に示すような装置によってクレーズ領域を縞状に形成することが、クレーズ領域の幅、クレーズ領域の隔たり等を調節することが容易であることから好ましい。
すなわち、図1に示されるクレーズ形成装置においては、緊張状態に保持された高分子樹脂フィルム14を支持体のエッジ11aに当接して、該高分子樹脂フィルム14を局部的に折り曲げて変形域を形成し、その折り曲げ変形域を、該高分子樹脂フィルムに対して相対的に徐々に移動させることで、移動方向とほぼ直角の方向に、連続的にクレーズ領域を縞状に形成することができる。
なお、特開平11−231108号公報において開示されているように、高分子樹脂フィルムを引き伸ばすようにしてクレーズ領域を縞状に形成するようにしてもよい。
【0029】
高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成させるには、高分子樹脂フィルムに付与する張力は、高分子樹脂フィルムの材質により異なるが、破断応力の90%以上〜100%未満が好ましい。支持体のエッジ角度αは、50度以下が好ましく、30度以下がより好ましい。また、高分子樹脂フィルムの折り曲げ角度θは、140度以下が好ましく、120度以下がより好ましく、110度以下が望ましい。また、移動速度は100mm/min以下が好ましく、特に10mm〜4mm/minが望ましい。
もちろん、形成されるクレーズ領域は、高分子樹脂フィルムの材質、厚さ等によっても相違することはいうまでもない。
【0030】
高分子樹脂フィルムに形成されたクレーズ領域の幅、クレーズ領域間の間隔、クレーズ領域の貫通された数の割合等は、高分子樹脂フィルムの分子配向の度合いやクレーズ領域を形成させる時の温度、速度、高分子樹脂フィルムの緊張度(緊張状態における張力)、支持体のエッジ角度α、フィルムの折り曲げ角度θ等によって調節することができる。
例えば、クレーズ領域を形成させる時の張力を増大させたり、折り曲げ角度θを小さくすると、縞状に形成されるクレーズ領域の間隔は狭くなり、クレーズ領域の貫通された数の割合が増大する。
なお、クレージング処理を複数回行うと、クレーズ領域を深さ方向へも成長させることができ、優れた視野選択性が得られる。
【0031】
前記したクレージング処理によって得られる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域中に存在するボイドは、光の波長に比べ著しく小さく、光の散乱は起こらず、高分子樹脂フィルムの素材が透明であれば、その透明性が残ったものとなる。
【0032】
クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内にモノマーを浸透させた後、重合させる。
モノマーとしては、重合後のポリマーによりフィルムの視野選択性に支障が生ぜず、導電性を呈するものであれば、特に限定されるものではないが、ポリマーが暗色、とりわけ、ほぼ黒色を呈するものであれば、後述するように、遮光による視野選択性と導電性とが得られることから、ピロール、パラフェニレン、チオフェン、3−メチルチオフェン、アニリンが好適である。
このうち、ピロールは、溶媒等を使用しないで各種の重合方法が採用でき、しかも、重合操作が容易であること、また、得られたポリピロールの導電率が良好なこと等の点から好ましい。
すなわち、ポリピロールは、ピロールを電気化学的重縮合、過酸化水素、過硫酸カリウム、亜硝酸、二酸化鉛、三塩化鉄、キノン、ジアゾニウム塩、オゾン等の酸化剤を触媒とする酸化的重合で得ることができる。また、溶融塩電解(AgCl−塩化ブチルピリジン)重合、超音波下での重合、水銀電極上での重合等の重合により、ポリピロールの性質を改善することができる。また、ドーパントの種類により、ポリピロールの導電率、機械的性質等を広範囲に制御することができる利点もある。また、例えば、支持電解質としてパラトルエンスルホン酸ナトリウムを用いると、導電性、機械的強度、安定性の優れたポリピロールを得ることができる。
【0033】
モノマーをクレージングフィルムのクレーズ領域のボイド内へ浸透させる。具体的には、モノマー中に浸漬する方法、モノマーをローラ、ドクターによって塗布する方法、または、スプレー等によって塗布する方法が例示できる。
クレージングフィルムへのモノマーの浸透には、フィルムの材質、モノマー等により、モノマーの使用量、処理温度等が適宜決定される。
【0034】
浸漬によるモノマーの浸透において、例えば、クレージング領域のボイドがクレージングフィルムの厚み方向に貫通していない場合は、クレージングフィルムのボイドが外側になるように湾曲させてモノマーを浸透させることも時間を短縮するのに有効である。クレージングフィルムを湾曲させるには、例えば、円筒の表面に巻き付ける方法が採用できる。
【0035】
塗布によってクレージングフィルムのクレーズ領域のボイド内にモノマーを浸透させるには、クレージングフィルムの片面または両面からモノマーの塗布を行えばよい。ローラ、または、ドクターによる塗布では、ローラ、または、ドクターをクレージングフィルムと相対的に移動させて、クレージングフィルムの表面に傷を付けないようにしつつ、クレーズ領域のボイド内にモノマーを圧入するようにすると、短時間で浸透が可能となる。
ローラ、または、ドクターによる塗布、または、スプレーによる塗布であって、フィルムを貫通するボイドを多数有するクレージングフィルムにおいて、モノマーを片面塗布する場合、塗布面の反対面側を減圧したり、塗布面側から加圧したりするようにすれば、より深部までの迅速な浸透が可能となる。
【0036】
クレージングフィルムのクレーズ領域のボイド内へ浸透したモノマーを重合させ、本発明の視野選択性フィルムを得る。
モノマーの重合条件は、モノマーの種類等により適宜決定される。
【0037】
このようにして得られた視野選択フィルムの片面または両面に透明基板を積層して視野選択性積層板としてもよい。
【0038】
【実施例】
次に、以下に示す実施例によってこの発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0039】
<参考例>
素材フィルムとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のTダイ法により成形された厚さ50μmの1軸延伸フィルム(三菱化学(株)製、KYNAR720)を使用した。このPVDFフィルムを参考例1とする。
このフィルムを以下のようにしてクレージング処理し、参考例2〜8とした。
【0040】
クレージング処理におけるクレージング処理機としては、図1に示すクレージング処理機であって、支持体とガイドローラを一体としてフィルムに対し移動させる構造のもの(前記(ア)参照)を採用した。
具体的には、引張試験機(TOYO BALDWIN製、TENSILON−UTM−4−200)の下部チャックに、図1のクレージング処理機を取り付けて、クレージング処理機を上下に移動できるようにし、フィルムの上端を引張試験機の上部チャックに固定し、支持体のエッジをフィルムの幅方向に当接させてフィルムを折り曲げ、ガイドローラを介して下方に案内し、下端に荷重をかけて一定張力をフィルムに付与し、折り曲げ変形域をフィルムに対し移動させることを繰り返し行えるようにした。
【0041】
PVDFフィルムは、幅50mm、長さ350mm、厚さ50μmとした。支持体のエッジ角度αは30度、フィルムの屈曲角度θは107度、クレージング処理速度は10mm/minとし、PVDFフィルムの分子配向方向と平行にエッジを接触させ、分子配向方向と直交する方向にエッジを移動させ、室温で、クレージング処理を行った。支持体の材質は、ステンレスを用いた。参考例2〜8は、それぞれクレージング処理における張力を8N/cm、10N/cm、12N/cm、14N/cm、16N/cm、18N/cm、20N/cmとしたものである。
【0042】
光透過率の試験方法は、以下の通りである。
<透過率試験方法>
図2に示すように、レーザー光散乱測定装置(SALS−100G イストプランニング(株)製)20の試料台21に、試料フィルムFをクレージング処理方向と垂直となるようにセットし、光源22からの光線の光軸に対してフィルムFが垂直の時の入射角を0°とし、試料台21を左右に2°ごと光源22に対し±60°まで回転させながら透過する光の強度を受光器23(イストプランニング(株)製)によって測定し、光の透過率を求めた。光源22には、He−Neレーザーを用いた。
試料のサイズは、20mm×20mmとした。
【0043】
素材フィルムである参考例1、および、得られたクレージングフィルム(参考例2〜8)の視野選択性を、透過率試験方法によって測定した。測定においては、各フィルムを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
得られた参考例1〜8のフィルムの透過率は、図3の通りである。処理張力10N/cm以下においては、クレージング処理を行っていない素材フィルムとほぼ同様な傾向を示す。12N/cmにおいて、ようやく実質的な視野選択性を発現し、14N/cm以上においては、入射角0゜の透過率と比べ入射角10゜のそれは半減し、入射角30゜以上となるとほとんど0、すなわち、不透明になり、顕著な視野選択性を発現する。また、これらの参考例2〜8のクレーズ領域の長さ方向は、いずれもPVDFフィルムの分子配向に平行に生じていた。
【0044】
(実施例1)
参考例3のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、フィルムの表面側に、ピロールを塗布したところ、毛管現象により速やかにクレーズ領域に浸透した。次いで、フィルム表面のモノマーを拭き取った後、フィルムを室温で乾燥させ、0.1mol塩化鉄(III)のエタノール溶液をフィルム表面側に塗布し、ピロールを重合させた。
得られたフィルム(以下、「PPy複合フィルムi」という)の表面と断面を透過光学顕微鏡で観察したところ、ポリピロールは、分子配向に平行に縞状に形成され、厚さ方向に貫通したクレーズ領域のボイド内に充填されていた。
PPy複合フィルムiを、透過率試験方法に基づき光透過率を測定した。測定においては、PPy複合フィルムiを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図4に示すとおりである。これによると、低い張力によるクレージング処理では、十分な視野選択性を示さなかったクレージングフィルムであっても、ポリピロールをクレーズ領域のボイド内に充填することで、視野選択性が向上することになる。
【0045】
(比較例)
参考例2のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、実施例1と同様にしてピロールを塗布し、重合させたところ、クレーズ領域がフィルムの厚さ方向に貫通しておらず浅く、クレーズ領域の幅も狭いため、クレーズ領域のボイド内にポリピロールが十分充填されなかった。
【0046】
(実施例2)
参考例4のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、実施例1と同様にしてピロールを塗布し、重合させた。
得られたフィルム(以下、「PPy複合フィルムii」という)の表面と断面を透過光学顕微鏡で観察したところ、ポリピロールは、分子配向に平行に縞状に形成され、厚さ方向に貫通したクレーズ領域のボイド内に充填されていた。
PPy複合フィルムiiを、透過率試験方法に基づき光透過率を測定した。測定においては、PPy複合フィルムiiを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図4に示すとおりである。
【0047】
(実施例3)
参考例5のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、実施例1と同様にしてピロールを塗布し、重合させた。
得られたフィルム(以下、「PPy複合フィルムiii」という)の表面と断面を透過光学顕微鏡で観察したところ、ポリピロールは、分子配向に平行に縞状に形成され、厚さ方向に貫通したクレーズ領域のボイド内に充填されていた。
PPy複合フィルムiiiを、透過率試験方法に基づき光透過率を測定した。測定においては、PPy複合フィルムiiiを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図4に示すとおりである。
【0048】
(実施例4)
参考例6のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、実施例1と同様にしてピロールを塗布し、重合させた。
得られたフィルム(以下、「PPy複合フィルムiv」という)の表面と断面を透過光学顕微鏡で観察したところ、ポリピロールは、分子配向に平行に縞状に形成され、厚さ方向に貫通したクレーズ領域のボイド内に充填されていた。
PPy複合フィルムivを、透過率試験方法に基づき光透過率を測定した。測定においては、PPy複合フィルムivを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図4に示すとおりである。
【0049】
(実施例5)
参考例7のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、実施例1と同様にしてピロールを塗布し、重合させた。
得られたフィルム(以下、「PPy複合フィルムv」という)の表面と断面を透過光学顕微鏡で観察したところ、ポリピロールは、分子配向に平行に縞状に形成され、厚さ方向に貫通したクレーズ領域のボイド内に充填されていた。
PPy複合フィルムvを、透過率試験方法に基づき光透過率を測定した。測定においては、PPy複合フィルムvを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図4に示すとおりである。
【0050】
(実施例6)
参考例8のクレージングフィルムを手回し延伸機にたるまないように固定し、実施例1と同様にしてピロールを塗布し、重合させた。
得られたフィルム(以下、「PPy複合フィルムvi」という)の表面と断面を透過光学顕微鏡で観察したところ、ポリピロールは、分子配向に平行に縞状に形成され、厚さ方向に貫通したクレーズ領域のボイド内に充填されていた。
PPy複合フィルムviを、透過率試験方法に基づき光透過率を測定した。測定においては、PPy複合フィルムviを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図4に示すとおりである。
【0051】
以上の実施例等から明らかなように、視野選択性を示すクレージングフィルムのクレーズ領域内にポリピロールを充填したPPy複合フィルムは、同一のクレージング処理張力によって得られたクレージングフィルムよりも視野角範囲をシャープにすることができる。従って、例えば、銀行のオンライン端末のディスプレイに、このPPy複合フィルムを使用すると、フィルムを透して見える文字、図形等は、シャープな視野角範囲内に限られることから、他人からは文字、図形等の内容が覗き難くなり、安全である。
また、図5に、参考例3のフィルムと、PPy複合フィルムiの透過率試験方法による試験結果を用いて示すように、充分な視野選択性を示さない程度のクレージング処理張力によるクレージングフィルムにおいても、そのクレーズ領域のボイド内にポリピロールを充填することで、顕著な視野選択性を発現させることができる。
【0052】
<光散乱特性試験方法>
実施例2、4、6において得られたPPy複合フィルムii、iv、viの光散乱特性を以下の光散乱特性試験法に基づき測定した。
すなわち、透過率試験方法で使用したと同じ装置を用い、試料台を固定し、光源に対し試料フィルムを垂直にセットし、受光部23を0.5°ごとに0°から10°まで回転させたときの散乱光の強度を測定し、散乱量を求めた。試料のサイズは、20mm×20mmとした。測定においては、PPy複合フィルムii、iv、viを試料台にクレージング処理方向と垂直となるようにセットした。
結果は、図6に示すとおりである。
なお、参考例6のフィルムについても、同様にして光散乱特性を測定した。結果は図7に示す通りであり、PPy複合フィルムivの光散乱特性試験法の結果と比較すると、PPy複合フィルムivは、同一のクレージング処理張力によって得られたクレージングフィルム(参考例6)よりも大幅に光散乱を低減させることができることがわかる。
ただし、PPy複合フィルムの光散乱に及ぼすクレージング処理張力の影響は、図6に示されるようにそれ程顕著ではない。
【0053】
クレージングフィルムのクレージング領域のボイド内にポリピロールが充填されたPPy複合フィルムによるこのような光透過率、光散乱特性は、ポリピロールがほぼ黒色を呈するとともにボイド内にほぼ全体にわたって充填されていることによるものと考えられる。PPy複合フィルムの優れた視野選択性の発現は、ポリピロールが充填された領域が一種のブラインドの羽根のように作用し、主に、遮光、すなわち、光を吸収することによるものと説明づけることができ、主にボイドによる光の散乱に基づくクレージングフィルムの視野選択性の発現とのメカニズムの相違によるものと考えられる。
そのため、クレージングフィルムでは、フィルムの裏面とフィルムの裏側においた文字や図形等のパターンとは僅かな空間を保つことが、視野選択性を発現させるには必要であるが、このPPy複合フィルムでは、フィルムを文字や図形等のパターンに密着させることによっても、視野選択性を発現させることができる。
【0054】
実施例2〜6において得られたPPy複合フィルムii、iii、iv、v、viの導電性を以下の試験方法により測定した。
【0055】
<導電性試験方法>
図8に示すようにPPy複合フィルム30のクレイズ領域1に対し平行方向(H)、垂直方向(S)、厚さ方向(T)の抵抗率をデジタル超抵抗計(ADVANTEST(株)製)によって測定し、これに基づき導電度を求めた。
【0056】
結果は、図9に示すとおりであり、導電率はフィルムの方向による異方性がある。
このような導電率の異方性は、ポリピロールをボイド内に内包しているクレーズ領域が、PVDFフィルムの分子配向に平行に存在しているために、電流がクレーズ領域内を優先的に流れているためと考えられる。実施例3〜6のクレーズ領域と平行な方向の導電率が1.0×10−9S・cm−1以上であることは、良好な帯電防止機能を備えることになり、埃等が付着し難く、タッチパネルを含め幅広い用途に使用できる。
【0057】
【発明の効果】
この発明は、以上詳しく説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内に、導電性ポリマーが充填されてなる視野選択性フィルムは、良好な視野選択性と導電性を備えており、しかも、使用中に導電性ポリマーが粉末状になってフィルム表面に浮き上がったり、フィルムから脱落したりする等といった不都合が生じない。そのため、視野選択性を備えたタッチパネル、帯電防止用のフィルム等、多様な分野において利用できることになる。
そして、この視野選択性フィルムは、クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内に導電性ポリマー用のモノマーまたはモノマーを浸透させた後、重合させ、導電性ポリマーとしてクレーズ領域のボイド内に充填させることで得られるものであって、モノマーを浸透させ、重合させればよいことから、多様なクレーズ形態に対応することができ、また、製造操作が簡便で容易であって、目的とする視野選択性フィルムを確実にかつ安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成させるための装置の一例を示す概略図である。
【図2】透過率を測定するための装置の概略図である。
【図3】参考例としてのクレーズ処理された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図4】この発明の実施例1〜6の視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図5】参考例3の視野選択性フィルムとこの発明の1例である実施例1の視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を比較するために示した図である。
【図6】この発明の実施例2、4、6の視野選択性フィルムの光散乱特性と散乱角度との関係を示す図である。
【図7】参考例6の視野選択性フィルムとこの発明の1例である実施例4の視野選択性フィルムの光散乱特性と散乱角度との関係を比較するために示した図である。
【図8】この発明の視野選択性フィルムの導電率の測定方向を示す概念図である。
【図9】この発明の実施例2〜6の視野選択性フィルムの導電率とクレーズ処理張力との関係を示す図である。
【図10】高分子樹脂フィルムにおけるクレーズ領域の一例を示す図である。
【図11】クレーズの模式図である。
【図12】クレーズが形成された高分子樹脂フィルムの視野選択性の説明図で、(a)は光がフィルムにほぼ垂直に入射した場合、(b)は斜めに入射した場合を示す。
【符号の説明】
1 クレーズ領域
3 分子束
4 ボイド

Claims (8)

  1. クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内に、導電性ポリマーが充填されてなることを特徴とする視野選択性フィルム。
  2. 前記導電性ポリマーが暗色を呈していることを特徴とする請求項1記載の視野選択性フィルム。
  3. 前記導電性ポリマーがポリピロールであることを特徴とする請求項1または2記載の視野選択性フィルム。
  4. 前記クレーズ領域の長さ方向と平行な方向の導電率が1.0×10−9S・cm−1以上であることを特徴とする請求項1、2または3記載の視野選択性フィルム。
  5. 前記クレーズ領域の長さ方向が、高分子樹脂フィルムの分子配向方向と平行であることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の視野選択性フィルム。
  6. クレーズ領域が縞状に形成されてなる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域のボイド内に導電性ポリマー用のモノマーを浸透させた後、重合させ、導電性ポリマーとしてクレーズ領域のボイド内に充填させることを特徴とする視野選択性フィルムの製造方法。
  7. 前記モノマーは、重合して暗色を呈する導電性ポリマーとなるものであることを特徴とする請求項6記載の導電フィルムの製造方法。
  8. モノマーがピロールであることを特徴とする請求項6または7記載の視野選択性フィルムの製造方法。
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