JP4603678B2 - 視野選択性フィルムおびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、視野選択性フィルムおよびその製造方法に関するものである。さらに、詳しくは、この発明は、カラーに着色された視野選択性フィルムおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、正面から見ると透明であるが、斜めから見ると不透明になる視野選択性フィルムが、例えば、パソコン等のディスプレイ、建築物の窓、自動車や飛行機等の乗り物用窓、計器類等における可視の範囲を限定する用途に使用されてきている。
【0003】
本発明者等は、透明な高分子樹脂フィルムにクレージング処理することで、クレーズ領域を縞状に形成させて得られたフィルムを、視野選択性フィルムの一つとして使用できることを提案している(特開平6−82607号公報参照)。
【0004】
図11に示すように、クレーズ領域1とは、高分子樹脂フィルム2の表面に現れる表面クレーズと内部に発生する内部クレーズを含むものであって、微細なひび状の模様を有する領域をさす。
【0005】
透明な高分子樹脂フィルム2に形成されたクレーズ領域1は、図12に模式的に示すように、一般に、分子束(フィブリル)3とボイド4とから構成され、全体がスポンジに似た構造となっており、これが縞状に形成されることで、視野選択性を示すことになる。なお、図12において、矢印d方向がクレーズ領域の幅方向を、矢印L方向がクレーズ領域の長さ方向を意味する。
【0006】
クレーズ領域が縞状に形成された透明な高分子樹脂フィルムによる視野選択性とは、例えば、クレーズ領域がフィルムを表から裏まで貫通して形成されたものとして例示した場合、図13(a)に示すように、略平行な光がフィルム2に略垂直に入射した時、クレーズ領域1の間を光が透過することから、フィルムの裏側に置いた文字、図形等パターンが表側から確認できるが、(b)に示すように、フィルム2に斜めに入射した時は、光はクレーズ領域1で主に散乱され、フィルムは不透明となって、文字、図形等のパターンが表側から確認ができなくなることを意味する。
【0007】
上記特開平6−82607号公報では、視野選択性フィルムの機能を高めるための一つとして、クレーズ領域に油溶染料等の着色剤等からなる添加剤層を設けることでカラーバリエーションを付与することも提案している。
【0008】
しかしながら、クレーズ領域を油溶染料等によって染着すると、染着前の視野選択性フィルムの視野選択性と比べ、染着時のクレーズ領域の緩和、フィルムの収縮等により、視野選択性が乱れたり劣化したりして、所定の視野選択性を保つことが困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような実情に鑑み鋭意研究の結果創案されたものであり、所定の視野選択性を有する染着された視野選択性フィルム、および、その製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明の視野選択性フィルム及びその製造方法は、以下の構成からなることを特徴とする。以下において「クレーズ領域」は、前述したものを意味し、「縞状」とは、クレーズ領域がほぼ平行して形成されていることを意味する。また、「フィルム」とはウエッブだけでなくシートをも含むことを意味する。
【0011】
この発明の視野選択性フィルムとしては、クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムが、延伸処理されてなることを特徴とする。
これによれば、クレーズ領域を染料で染着すること等で、視野選択性が乱れたり劣化したりした高分子樹脂フィルムの視野選択性を改善し、しかも、延伸の程度をコントロールすることで所定の視野選択性を有するクレーズ領域が染料で染着されたフィルムを得ることができる。
前記延伸処理がクレーズ領域の幅方向にされてなるものであることが好ましい。
本発明におけるクレーズ領域の幅方向とは、図12における矢印d方向を意味する。
また、この発明の別の視野選択性フィルムとしては、クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムが、熱処理された後、延伸処理されてなるものであることが好ましい。
熱処理にされることで、少なくとも染着した染料の余色の吸収波長付近に対し視野選択性を有するフィルムを得ることができる。そして、このフィルムが延伸処理されたものは、その視野選択性が改善されたものである。
【0012】
この発明の視野選択性フィルムの製造方法としては、クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムを、延伸処理することを特徴とする。
前記延伸処理をクレーズ領域の幅方向に行うことが好ましい。
また、この発明の別の視野選択性フィルムの製造方法としては、クレーズ領域が縞状に形成され、クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムを、熱処理した後、延伸処理することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示し、さらに詳しくこの発明について説明する。もちろんこの発明は以下の実施の形態によって限定されるものではない。
【0014】
この発明において、クレーズ領域を縞状に形成させる素材である高分子樹脂としては、透明であってフィルムの成形が可能な熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂であれば、特に制限されることなくいずれも採用可能であるが、クレーズ領域の形成の容易性等からは、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ハロゲン含有熱可塑性樹脂、ニトリル樹脂等が例示できる。
これらの熱可塑性樹脂の中でも、フィルムへの成形性や経済的観点から、ポリオレフィン、ポリエステル、スチレン系樹脂、ハロゲン含有熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
これらの熱可塑性樹脂は、単独でも複合した組成物として用いても、或いは、別の高分子樹脂をブレンドしたりしても良く、さらには二種以上の樹脂を多層化して用いても良い。
もちろん、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とをブレンドしたフィルム、または、多層化したフィルムであってもよい。
また、室温でのクレーズ領域の形成の容易さからは、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−45℃以上、好ましくは−30℃以上、特に好ましくは−15℃以上の樹脂を使用することが望ましい。組成物として使用するときや多層化して使用するときは、主な構成成分である熱可塑性樹脂のガラス転移温度が上記範囲内にあることが好ましい。これより低いガラス転移温度を示す熱可塑性樹脂の場合は、柔軟過ぎるために室温でのクレーズ領域の効率的な形成は難しい。もちろん、クレージング処理時の雰囲気温度を適切な温度に設定すれば、上記ガラス転移温度に限定されるものではない。
【0015】
ポリオレフィンとしては、低密度分岐ポリエチレン、高密度線状ポリエチレン、低密度線状ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)等が例示できる。
【0016】
ポリアミドとしては、ナイロン−4、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−4,6、ナイロン−12、非晶性ナイロン等が例示でき、好ましいポリアミドは、ナイロン−6、ナイロン−6,6、非晶性ナイロンである。
【0017】
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートが例示できる。
【0018】
スチレン系樹脂としては、ポリステレン、ゴムグラフトポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体が例示できる。
【0019】
ポリカーボネートとしては、2,2−ビス(4−オキシフェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、ビス(4−オキシフェニル)スルフォン、スルフィド又はスルフォキサイド系のビスフェノール類からなる芳香族ポリカーボネートが例示できる。
【0020】
ハロゲン含有熱可塑性樹脂としては、ポリ弗化ビニリデンのホモ重合体及びテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレンとの共重合体並びビニリデンクロライドが例示できる。
【0021】
ニトリル樹脂としては、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル及びそれらの混合物が例示できる。
【0022】
上記熱可塑性樹脂を高分子樹脂フィルムとし、該高分子樹脂フィルムをクレージング処理をしてクレーズ領域を縞状に形成する。
【0023】
上記熱可塑性樹脂を用いて得られる高分子樹脂フィルムは、その製造方法において特別な制約はなく、各種の成形方法を適用することにより得ることができるが、一般に広く行なわれているTダイ押出成形法やブローアップを行なうインフレーション成形法を適用して得られたものが工業的には有利である。
【0024】
また、高分子樹脂フィルムの厚みは、一般に0.5〜1,000μm、好ましくは1〜800μm、特に好ましくは2〜500μmである。
【0025】
また、配向した高分子樹脂フィルムであることが、クレーズ領域を縞状に形成させることが容易であることから好ましい。
配向度は、該フィルムの成形時の、樹脂温度、引き取り速度、冷却速度、樹脂の分子量、分子量分布、タクティスティ等の分子構造を、特にTダイ法であればドロー比を、特にインフレーション法であればブローアップ比等を変えることにより制御することができるので、これらを適当に制御して目的とする好ましい範囲の配向度のフィルムを製造することができる。配向度が不十分な場合は、延伸処理して適切な配向度とすればよい。
【0026】
このような高分子樹脂フィルムに分子配向方向と平行にクレーズ領域を縞状に形成させる。
高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成するには、例えば、図1に示すような装置によってクレーズ領域を縞状に形成することが、クレーズ領域の幅、クレーズ領域の隔たり等を調節することが容易であることから好ましい。
すなわち、図1に示されるクレーズ形成装置は、概略、先端部が鋭角なエッジ11aとなった支持体11とガイドローラ12で構成されるクレージング処理機13と、張力付与機構(図示せず)とからなる。緊張状態に保持された高分子樹脂フィルム14をその分子配向方向と略平行方向に支持体のエッジ11aに当接して、該高分子樹脂フィルム14を局部的に折り曲げて変形域を形成し、その折り曲げ変形域を、該高分子樹脂フィルムに対して相対的に徐々に移動させることで、移動方向と略直角の方向に連続的にクレーズ領域を縞状に形成することができる。高分子樹脂フィルムに対し折り曲げ変形域を相対的に移動させるには、(ア)高分子樹脂フィルム14の変形の屈曲角度を維持して支持体11とガイドローラ12を一体として高分子樹脂フィルム14に対し移動させる構造、または、(イ)高分子樹脂フィルム14の変形の屈曲角度を維持しつつ支持体11とガイドローラ12に対し高分子樹脂フィルム14を移動させる構造により可能である。(ア)の構造によると、高分子樹脂フィルムの長さ方向にわたり、必要とする任意の距離だけクレージング処理を複数回繰り返し行うことが可能であり、高分子樹脂フィルムに、より容易に規則的で連続したクレーズ領域を形成することができることから好ましい。また、規則的で連続したクレーズ領域を形成するには、高分子樹脂フィルムに付与する張力を比較的低く設定し、クレージング処理を複数回繰り返し行うことが好ましい。
【0027】
このようにクレーズ領域を分子配向方向と平行の方向に形成するのは、分子鎖の配向の方向と直角の方向に引っ張ることによって比較的容易にクレーズ領域が形成され、分子鎖の配向の方向と直角の方向にクレーズ領域を形成することが難しいことによる。
縞状に形成されたクレーズ領域は、高分子樹脂フィルムの分子配向の方向と平行であって、幅は0.5〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましい。そして、縞状とは、クレーズ領域が、0.1〜1,000μm、好ましくは、1〜800μmの間隔で形成された状態をいう。
【0028】
無配向の高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成させる場合も、図1に示すような装置によってクレーズ領域を縞状に形成することが、クレーズ領域の幅、クレーズ領域の隔たり等を調節することが容易であることから好ましい。
すなわち、図1に示されるクレーズ形成装置においては、緊張状態に保持された高分子樹脂フィルム14を支持体のエッジ11aに当接して、該高分子樹脂フィルム14を局部的に折り曲げて変形域を形成し、その折り曲げ変形域を、該高分子樹脂フィルムに対して相対的に徐々に移動させることで、移動方向と略直角の方向に、連続的にクレーズ領域を縞状に形成することができる。
なお、特開平11−231108号公報において開示されているように、高分子樹脂フィルムを引き伸ばすようにしてクレーズ領域を縞状に形成するようにしてもよい。
【0029】
高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成させるには、高分子樹脂フィルムに付与する張力は、高分子樹脂フィルムの材質により異なるが、破断応力の90%以上〜100%未満が好ましい。支持体のエッジ角度αは、50度以下が好ましく、30度以下がより好ましい。また、高分子樹脂フィルムの折り曲げ角度θは、140度以下が好ましく、120度以下がより好ましく、110度以下が望ましい。また、移動速度は100mm/min以下が好ましく、特に10mm/min〜4mm/minが望ましい。
もちろん、形成されるクレーズ領域は、高分子樹脂フィルムの材質、厚さ等によっても相違することはいうまでもない。
【0030】
高分子樹脂フィルムに形成されたクレーズ領域の幅、クレーズ領域間の隔たり、クレーズ領域の貫通された数の割合等は、高分子樹脂フィルムの分子配向の度合いやクレーズ領域を形成させる時の温度、高分子樹脂フィルムの緊張度(緊張状態における張力)、支持体のエッジ角度α、フィルムの折り曲げ角度θ等によって調節することができる。
例えば、クレーズ領域を形成させる時の張力を増大させたり、折り曲げ角度θを小さくすると、縞状に形成されるクレーズ領域の間隔は小さくなり、クレーズ領域の貫通された数の割合が増大する。ただし、クレーズ領域の幅が大きすぎると、染着した後、延伸処理する際、フィルムが破断しやすくなる。
なお、クレージング処理を複数回行うと、クレーズ領域を深さ方向へも成長させることができ、優れた視野選択性が得られる。
【0031】
前記したクレージング処理によって得られる高分子樹脂フィルムのクレーズ領域中に存在するボイドは、光の波長に比べ著しく小さく、光の散乱は起こらず、高分子樹脂フィルムの素材が透明であれば、その透明性が残ったものとなる。
【0032】
クレージング処理されてクレーズ領域が縞状に形成された高分子樹脂フィルム(以下、「クレージングフィルム」という)のクレーズ領域を染着する染料としては、分散染料、カチオン系染料等が使用できる。
【0033】
クレージングフィルムのクレーズ領域への染料の染着には、染料液中に浸漬する方法、染料液をローラ、ドクターによって塗布する方法、または、スプレー等によって塗布する方法が例示できる。
染料液の溶媒としては、水、有機溶媒が使用可能である。また、界面活性剤等を添加してもよい。
クレージングフィルムへの染着は、フィルムの材質、染料、溶媒、界面活性剤等に応じ、染料等の使用量、染着時間、染着温度等が適宜決定される。
【0034】
浸漬による染着において、染料や溶媒の種類によって、クレーズ領域が緩和したり、フィルムが収縮等したりする場合には特に、例えば、簡易な引張試験機(延伸機)で、クレージングフィルムに、浸透中常に一定の張力(クレージング処理時とほぼ同じ張力)が加わるように保持しておくと、染着時での視野選択性の乱れや劣化を少なくしたり、染着時間を短縮したりすることができる。また、染着時間を短縮するには、クレージングフィルムを、例えば、湾曲させた状態で浸漬することが好ましい。とりわけ、クレージング領域のボイドがフィルムの厚み方向に貫通していない場合は、ボイドを外側になるように湾曲させて染色すると染着時間を短縮するのに極めて有効である。クレージングフィルムを湾曲させるには、例えば、円筒の表面に巻き付ける方法が採用できる。本発明者等の経験によれば、厚さ約0.7mmのクレージング処理されたポリエチレンフィルムの浸漬による染着が、通常数日では完了しなかったが、フィルムを湾曲させたことで24時間以内で可能となった。
【0035】
染液中で高分子樹脂フィルムをクレージング処理することで、クレーズ領域の形成と同時に染着するようにすると、クレーズ領域に気泡が残りにくく、染着が良好となる。
【0036】
塗布による染着においては、クレージングフィルムの片面または両面から染料液の塗布を行えばよい。ローラ、または、ドクターによる塗布では、ローラ、または、ドクターをクレージングフィルムと相対的に移動させて、クレージングフィルムの表面に傷を付けないようにしつつ、クレーズ領域に染料液を圧入するようにすると、短時間で染着が可能となる。
ローラ、または、ドクターによる塗布、または、スプレーによる塗布であって、フィルムを貫通するボイドを多数有するクレージングフィルムにおいて、染料液を片面塗布する場合、塗布面の反対面側を減圧したり、塗布面側から加圧したりするようにすれば、より深部までの迅速な染着が可能となる。本発明者等の経験によれば、厚さ25μmのポリフッ化ビニリデンフィルムへの染着が、浸漬では数日かかるのが、減圧塗布によれば数分で完了している。
【0037】
このようにして、クレージングフィルムを染着することによって得られたフィルムは、その視野選択性が局部的に乱れたり劣化していることが通常であることから、そのままでは視野選択性が不十分な場合が多いが、延伸処理することにより、視野選択性を改善することができる。
その根拠ははっきりしていないが、延伸張力によるクレーズ領域やボイドへの応力集中が上手く分散緩和され、先ず、視野選択性が局部的に乱れたり劣化している箇所のフィブリルが塑性的に伸長したり、ボイドの孔径を塑性的に拡大したりし、次いで、染料がボイドと混在した状態となり、フィルム全体として、視野選択性が均一化することによると考えられる。
延伸方向は、クレーズ領域の幅方向に行うことが、延伸処理が効率よく、容易に染着されたフィルムの視野選択性を改善することができることから好ましいが、これに限定されるものではなく、クレーズ領域の幅方向に対し斜め方向であっても、延伸処理が可能な角度であればよい。延伸張力、延伸率、時間等の処理条件は、クレージングフィルムの材質、配向度、染着されたクレーズ領域の状態等に応じ適宜決定される。延伸処理は、常温で行うことが操作上好ましいが、これに限られるものではない。
従って、延伸の程度をコントロールすることで、クレーズ領域が染料で染着された所定の視野選択性を有するフィルムを得ることができる。
【0038】
クレージングフィルムを染着することによって得られたフィルムを、熱処理することでクレーズ領域を緩和させ、一旦、染料をボイドに密に充填させた後、延伸処理するようにすると、延伸処理の設定が容易であり、より均一な視野選択性のあるフィルムを得ることができる。
熱処理の温度、時間等の処理条件は、クレージングフィルムの材質、配向度、染着されたクレーズ領域の状態等に応じ適宜決定される。
そして、クレージングフィルムを染着することによって得られたフィルムを熱処理してクレーズ領域を緩和させ、染料をボイドに密に充填させたフィルムは、少なくとも染着した染料の余色の吸収波長付近に対し視野選択性を有する。
その根拠は、はっきりしていないが、クレーズ領域が染着された高分子樹脂フィルムの熱処理により、クレーズ領域が緩和され、染料がボイドに密に充填されるため、染料の色素の吸収波長付近においては、ボイド内の色素によって光が吸収、散乱により損失し、視野選択性を示すが、それ以外の波長においては、色素による吸収、散乱がほとんどないため、光の損失がほとんどなく、視野選択性が現れないものと考えられる。
このような染着した染料の余色の吸収波長付近に対し視野選択性を有するフィルムは、例えば、秘密事項のみを特定の色で記述すると、秘密事項以外は斜めからも見えるが、秘密事項は正面からは見えるが斜めからは見えないため、プライバシー保護フィルム等として使用することができる。
【0039】
図2(a)はクレージングフィルムのクレーズ領域、(b)は染着後、クレーズ領域が緩和され染料の余色の吸収波長付近に対し視野選択性を有するフィルムのクレーズ領域、(c)は(b)のフィルムを延伸した視野選択性を有するフィルムのクレーズ領域の概念図を示す。図2(a)では、クレーズ領域1のボイド4は中空となっていることを示す。図2(b)では、ボイド4中に染料5が密に充填されていることを示す。図2(c)では、染料5がボイド4と混在していることを示す。
【0040】
このようにして染着された視野選択フィルムの片面または両面に透明基板を積層して視野選択性積層板としてもよい。
【0041】
【実施例】
次に、以下に示す実施例によってこの発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0042】
<参考例>
素材フィルムとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)のTダイ法により成形された厚さ50μmの1軸延伸フィルム(三菱化学(株)製、KYNAR720)を使用した。
このフィルムを以下のようにしてクレージング処理し、参考例とした。
【0043】
クレージング処理におけるクレージング処理機としては、図1に示すクレージング処理機であって、支持体とガイドローラを一体としてフィルムに対し移動させる構造のものを採用した。
具体的には、引張試験機(TOYO BALDWIN製、TENSILON−UTM−4−200)の下部チャックに、図1のクレージング処理機を取り付けて、クレージング処理機を上下に移動できるようにし、フィルムの上端を引張試験機の上部チャックに固定し、支持体のエッジをフィルムの幅方向に当接させてフィルムを折り曲げ、ガイドローラを介して下方に案内し、下端に荷重をかけて一定張力をフィルムに付与し、折り曲げ変形域をフィルムに対し移動させることを繰り返し行えるようにした。
【0044】
PVDFフィルムは、幅50mm、長さ350mm、厚さ50μmとした。支持体のエッジ角度αは30度、フィルムの屈曲角度θは107度、張力は16N/cm、クレージング処理速度は10mm/minとし、PVDFフィルムの分子配向方向と平行にエッジを接触させ、分子配向方向と直交する方向にエッジを移動させ、室温で、クレージング処理を行った。支持体は、ステンレス製のものを用いた。
【0045】
得られたクレージングフィルム(参考例)の視野選択性を、以下の試験方法によって測定した。
<透過率試験方法>
図3に示すように、可視UV装置(自記分光光度計 U−4000形 (株)日立製作所製))20の試料台21に、試料フィルムFをクレージング処理方向と垂直となるようにセットし、光源22からの光線の光軸に対してフィルムFが垂直の時の入射角を0°とし、試料台21を左右に10°ごとに光源に対し±60°まで回転させながら透過する光の強度を光量計23(レーザーパワーメーター PM−201 日本化学エンジニアリング(株)製)によって測定し、光の透過率を求めた。光源の波長範囲は、300〜850nm、スキャンスピードは、600nm/minである。
試料のサイズは、20mm×20mmとした。
【0046】
参考例のフィルムの透過率は、図4のとおりである。すなわち、このフィルムの入射角0°の方向の透過率は、光のいずれの波長でも高いが、略30°の方向までは急激に透過率が低下し、それ以上の角度60°まで、大きな変化はなくなるといった視野選択性を示す。そして、いずれの入射角度についても波長による違いは見られない。
【0047】
対照例1)
参考例のクレージングフィルムを、水100重量部に対し赤色分散染料(Color Index No.207と111のミックス 三井東圧(株)製)5重量部を混合した染料液中に1週間浸漬し、室温で、染料をクレーズ領域に染着させた。その後、フィルム表面の染料を水洗いによって除去し、室温下、デシケーター中で乾燥させた。そして、約90℃の加熱雰囲気中で、5分間熱処理を行い、フリー状態で、クレーズ領域を緩和させた。得られたフィルムは、元の長さの約95%になった。
得られたフィルム(以下、「フィルム1」という)の表面を光学顕微鏡観察したところ、染料がクレーズ領域のボイドに密に充填されていることが確認できた。
そして、フィルム1の透過率を参考例において示した透過率試験方法によって測定した。得られた結果は、図5に示すとおりである。すなわち、フィルム1の透過率は、光源が染料の色(赤)の余色の吸収波長500nm付近である時は、フィルム1への入射角度を大きくすると大きく低下するが、500nm付近から離れた波長においては、入射角に対する透過率は、変化が小さい。フィルム1は、少なくとも染料の色(赤)の余色の吸収波長500nm付近の光に対して視野選択性を示すことになる。
【0048】
対照例2)
参考例のクレージングフィルムを、水100重量部に対し青色分散染料(Color Index No.148と149のミックス 三井東圧(株)製)5重量部を混合した染料液によって、実施例1と同様にして染料をクレーズ領域に染着させ、表面の染料を水洗いによって除去し、室温下、デシケーター中で乾燥させた。そして、対照例1と同様約90℃の加熱雰囲気中で、5分間熱処理を行い、フリー状態で、クレーズ領域を緩和させた。得られたフィルムは、元の長さの約95%になった。
得られたフィルム(以下、「フィルム2」という)の表面を光学顕微鏡観察したところ、染料がクレーズ領域のボイドに密に充填されていることが確認できた。
そして、フィルム2の透過率を参考例において示した透過率試験方法によって測定した。得られた結果は、図6に示すとおりである。すなわち、フィルム2の透過率は、光源が染料の色(青)の余色の吸収波長600nm付近である時は、フィルム2への入射角度を大きくすると大きく低下するが、600nm付近から離れた波長、とりわけ、800nm付近においては、入射角に対する透過率は、変化が小さい。フィルム2は、少なくとも染料の色(青)の余色の吸収波長600nm付近の光に対して視野選択性を示すことになる。
【0049】
対照例3)
参考例のクレージングフィルムを、水100重量部に対し黄色分散染料(Color Index No.42と64のミックス 三井東圧(株)製)5重量部を混合した染料液によって、対照例1と同様にして染料をクレーズ領域に染着させ、表面の染料を水洗いによって除去し、室温下、デシケーター中で乾燥させた。そして、対照例1と同様約90℃の加熱雰囲気中で、5分間熱処理を行い、フリー状態で、クレーズ領域を緩和させた。得られたフィルムは、元の長さの約95%になった。
得られたフィルム(以下、「フィルム3」という)の表面を光学顕微鏡観察したところ、染料がクレーズ領域のボイドに密に充填されていることが確認できた。
そして、フィルム3の透過率を参考例において示した透過率試験方法によって測定した。得られた結果は、図7に示すとおりである。すなわち、フィルム3の透過率は、光源が染料の色(黄)の余色の吸収波長400nm付近である時は、フィルム3への入射角度を大きくすると大きく低下するが、400nm付近から離れた波長においては、入射角に対する透過率は、変化が小さい。フィルム3は、少なくとも染料の色(黄)の余色の吸収波長400nm付近の光に対して視野選択性を示すことになる。
【0050】
(実施例
対照例1で得られたフィルム1を幅10mm、長さ50mmとし、引張試験機(TOYO BALDWIN製、TENSILON−UTM−4−200)によって、クレージング処理時と同じ張力を加え、延伸処理し、元の長さとほぼ同じ長さのフィルム4を得た。
得られたフィルム4の表面を光学顕微鏡観察したところ、クレーズ領域には染料がボイドと混在した状態であることが確認できた。染料がボイド内に偏在したり、ボイドの内面に膜状に付着していた。クレーズの幅、長さは染着前のクレージング処理フィルムとほぼ同じであった。
そして、フィルム4の透過率を参考例において示した透過率試験方法によって測定した。得られた結果は、図8に示すとおりである。すなわち、フィルム4は、染料の色(赤)の余色の吸収波長500nm付近の光源での視野選択性が、対照例1のフィルム1と比べ改善されている。例えば、吸収波長500nm付近の光源での透過率は、入射光が30゜以上になるとほとんど0になり、顕著な視野選択性が現れている。また、その他の波長においても入射光に対する視野選択性が改善されている。そして、各波長に対する透過率も改善されている。
従って、例えば、フィルム4の裏側に置かれた文字、図形等パターンをフィルムの表側から見ると、白色光では、フィルム4に対し略垂直の場合は、赤色の透明のフィルムであって、フィルム4を通して裏側に置いた文字、図形等パターンが確認できるが、斜めから見ると赤色の不透明フィルムとなって文字、図形等のパターンが確認できなくなる。
【0051】
(実施例
対照例2で得られたフィルム1を幅10mm、長さ50mmとし、実施例と同様にして延伸処理し、フィルム5を得た。
得られたフィルム5の表面を光学顕微鏡観察したところ、クレーズ領域には染料がボイドと混在した状態であることが確認できた。染料がボイド内に偏在したり、ボイドの内面に膜状に付着していた。クレーズの幅、長さは染着前のクレージング処理フィルムとほぼ同じであった。
そして、フィルム5の透過率を参考例において示した透過率試験方法によって測定した。得られた結果は、図9に示すとおりである。すなわち、フィルム4は、染料の色(青)の余色の吸収波長600nm付近の光源での視野選択性が、対照例2のフィルム2と比べ改善されている。例えば、吸収波長600nm付近の光源での透過率は、入射光が30゜以上になるとほとんど0になり、顕著な視野選択性が現れている。また、その他の波長においても入射光に対する視野選択性が改善されている。そして、各波長に対する透過率も改善されている。
従って、例えば、フィルム5の裏側に置かれた文字、図形等パターンをフィルムの表側から見ると、白色光では、フィルム5に対し略垂直の場合は、青色の透明のフィルムであって、フィルム5を通して裏側に置いた文字、図形等パターンが確認できるが、斜めから見ると青色の不透明フィルムとなって文字、図形等のパターンが確認できなくなる。
【0052】
(実施例
対照例3で得られたフィルム1を幅10mm、長さ50mmとし、実施例と同様にして延伸処理し、フィルム6を得た。
得られたフィルム6の表面を光学顕微鏡観察したところ、クレーズ領域には染料がボイドと混在した状態であることが確認できた。染料がボイド内に偏在したり、ボイドの内面に膜状に付着していた。クレーズの幅、長さは染着前のクレージング処理フィルムとほぼ同じであった。
そして、フィルム6の透過率を参考例において示した透過率試験方法によって測定した。得られた結果は、図10に示すとおりである。すなわち、フィルム6は、染料の色(黄)の余色の吸収波長400nm付近の光源での視野選択性が、対照例3のフィルム3と比べ改善されている。例えば、吸収波長400nm付近の光源での透過率は、入射光が30゜以上になるとほとんど0になり、顕著な視野選択性が現れている。また、その他の波長においても入射光に対する視野選択性が改善されている。そして、各波長に対する透過率も改善されている。
従って、例えば、フィルム6の裏側に置かれた文字、図形等パターンをフィルムの表側から見ると、白色光では、フィルム6に対し略垂直の場合は、黄色の透明のフィルムであって、フィルム6を通して裏側に置いた文字、図形等パターンが確認できるが、斜めから見ると黄色の不透明フィルムとなって文字、図形等のパターンが確認できなくなる。
【0053】
【発明の効果】
この発明は、以上詳しく説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムが、延伸処理されてなるフィルムによれば、クレーズ領域が染料で染着された視野選択性フィルムを得ることができ、しかも、延伸の程度をコントロールすることで、所定の視野選択性を有するクレーズ領域が染料で染着されたフィルムを得ることができる。
そして、この視野選択性フィルムは、染着されたフィルムを延伸をすることで得ることができ、その製造が容易で、確実であり、製造コストが低く、得られたフィルムは安価でもある。
また、クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムが、熱処理されてなるフィルムによれば、少なくとも染着した染料の余色の吸収波長付近に対し視野選択性を有するフィルムを得ることができ、得られたフィルムを延伸処理することで、その視野選択性を改善することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 高分子樹脂フィルムにクレーズ領域を縞状に形成させるための装置の一例を示す概略図である。
【図2】 この発明におけるクレーズ領域を説明するための概念図であって、(a)はクレージングフィルムのクレーズ領域、(b)は染着後、クレーズ領域が緩和され染料の余色の吸収波長付近に対し視野選択性を有するフィルムのクレーズ領域、(c)は(b)のフィルムを延伸した視野選択性を有するフィルムのクレーズ領域を示す。
【図3】 透過率を測定するための装置の概略図である。
【図4】 参考例としてのクレーズ処理された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図5】 この発明の対照例である染着された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図6】 この発明の他の対照例である染着された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図7】 この発明のさらに他の対照例である染着された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図8】 この発明の例である染着された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図9】 この発明の他例である染着された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図10】 この発明のさらに他例である染着された視野選択性フィルムの透過率と入射光の角度との関係を示す図である。
【図11】 高分子樹脂フィルムにおけるクレーズ領域の一例を示す図である。
【図12】 クレーズ領域の模式図である。
【図13】 クレーズ領域が形成された高分子樹脂フィルムの視野選択性の説明図で、(a)は光がフィルムに略垂直に入射した場合、(b)は斜めに入射した場合を示す。
【符号の説明】
1 クレーズ領域
3 分子束
4 ボイド
5 染料

Claims (6)

  1. クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムが、延伸処理されてなることを特徴とする視野選択性フィルム。
  2. 前記延伸処理がクレーズ領域の幅方向にされてなるものであることを特徴とする請求項1記載の視野選択性フィルム。
  3. クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムが、熱処理された後、延伸処理されてなるものであることを特徴とする請求項1または2記載の視野選択性フィルム。
  4. クレーズ領域が縞状に形成され、該クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムを、延伸処理することを特徴とする視野選択性フィルムの製造方法。
  5. 前記延伸処理をクレーズ領域の幅方向に行うことを特徴とする請求項4記載の視野選択性フィルムの製造方法。
  6. クレーズ領域が縞状に形成され、クレーズ領域が染料で染着されてなる高分子樹脂フィルムを、熱処理した後、延伸処理することを特徴とする請求項4または5記載の視野選択性フィルムの製造方法。
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