JP4849206B2 - 高比重樹脂複合材料製弾丸 - Google Patents

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Description

本発明は、猟銃用散弾、クレー銃撃用散弾、スラグ弾及びライフル弾等に用いる高比重樹脂複合材料製の弾丸に関するものである。
従来、この種の弾丸としては、鉛製のものが多く使用されてきた。この鉛製の弾丸は、高比重であることから着弾性に優れ、かつ、軟らかく、塑性変形性を備えていることから弾丸発射時に銃身及び弾丸の損傷を防止できるという特徴を有している。
しかしながら、この鉛製の弾丸は、鉛のもつ有毒性からその使用が制限されつつある。そのため、この鉛に代わる無害な材料として、例えば特許文献1に示すように、タングステン粉末と熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマとの複合材料で形成された弾丸の開発がなされてきている。
ところが、上記複合材料で形成された弾丸においては、タングステン粉末のバインダとして熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマを用いているので、弾丸発射時における銃身内での摩擦に対する耐熱性が十分でなく、弾丸の熱変形等により着弾性が低下するという欠点があった。
このため、本件出願人は、更に特許文献2に示すように、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、タングステン粉末および比重調製用の鉄等の粉末からなる高比重樹脂複合材料性弾丸を提案している。この高比重樹脂複合材料性弾丸は、耐熱性があり、熱変形による着弾性の低下を防止することができる。
しかしながら、この高比重樹脂複合材料性弾丸は、寒冷地等において使用する場合に所望の塑性変形性が必ずしも得られないため、弾丸発射時に破損の恐れ、また着弾時に粉砕の恐れがあった。更には、着弾性を追求するために比重の調製を高い精度にて行う必要があるにも拘わらず、鉄等の含有量の範囲が必ずしも適切でなく、比重の調製が非容易であるという問題があった。
特開2000−154256号公報 特開2005−106424号公報
そこで、本発明は、鉛等の有害物質を用いることなく、鉛と同等に高比重であり、かつ、塑性変形性を具備し、更には、比重の調製が容易である高比重複合樹脂材料性弾丸を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ガラス転移温度(Tg)が−15℃以下の熱可塑性樹脂を2.0〜4.0質量%含有し、熱硬化性樹脂を0.3〜1.0質量%含有し、ビスマス、コバルト、マンガン、スズ、クロムまたは亜鉛の添加剤のうち少なくとも1種以上を合計して3〜15質量%含有し、残部がタングステン粉末および/またはタングステン合金粉末と不可避不純物とからなる組成を有し、比重が9〜13に調製されていることを特徴とする高比重樹脂複合材料製弾丸である。
請求項1に記載の発明によれば、ガラス転移温度(Tg)−15℃以下の熱可塑性樹脂を2.0〜4.0質量%と、熱硬化性樹脂を0.3〜1.0質量%と、残部のタングステン粉末および/またはタングステン合金粉末と不可避不純物とを原材料として、この原材料を混練して高温雰囲気下に維持し、これにより熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を溶融させるとともに、熱硬化性樹脂に架橋反応を起こさせ、その後、当該原材料を例えば球体を成形する型に注入した状態で熱可塑性樹脂の硬化温度以下に冷却することによって高比重樹脂複合材料製弾丸を得ることができる。
また、上記原材料を混練後、粉末状としてから、例えば球体を成形する型に投入して圧縮成形を行った後、高温雰囲気下に保持し、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を溶融させると共に、熱硬化性樹脂については硬化反応を起こさせた後、冷却することによっても、高比重樹脂複合材料製弾丸を得ることができる。
すなわち、射出成形や圧縮成形等の成形方法を用いて、所望の形状の高比重樹脂複合材料製弾丸を能率よく生産することができる。この際、比重9.7のビスマス、比重8.9のコバルト、比重7.4のマンガン、比重7.3のスズ、比重7.2のクロムまたは比重7.1の亜鉛のうち少なくとも1種以上を、合計3〜15質量%となるように含有させたため、比重を9〜13の範囲において、弾丸の種類に応じ、容易に調製することができる。更には、高価なタングステンの添加量を減少させてより安価としつつ、タングステンを用いた場合と同等の性能を得ることができる。
また、高比重樹脂複合材料製弾丸は、熱可塑性樹脂を2.0〜4.0質量%含有しているため、加熱による溶融によって上述した型への充填を容易に行うことができ、また粉末圧縮成形を行う際の結合材として作用するため成形体の強度を確保できる。更に、塑性変形性を備え、弾丸発射時の破損及び着弾時の粉砕などを防止することができる。
その上、熱硬化性樹脂を0.3〜1.0質量%含有しているため、弾丸発射時の銃身内での摩擦に十分耐える耐熱性や剛性に優れたものを得ることができる。
したがって、上述の高比重樹脂複合材料製弾丸は、鉛等の有害物質を用いることなく、鉛と同等以上の高比重であり、かつ、比重の調製を容易にすることができる。また、寒冷地等においても塑性変形性を具備して、弾丸発射時の破損や、着弾時の粉砕等を防止することができるとともに、耐熱性や剛性に優れている。
以下、この発明の実施の形態を説明する。
この実施の形態で示す高比重樹脂複合材料は、ガラス転移温度(Tg)が−15℃以下の熱可塑性樹脂を2.0〜4.0質量%含有し、熱硬化性樹脂を0.3〜1.0質量%含有し、残部がタングステン粉末と不可避不純物とからなる組成を有している。
この熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル等の一般的な熱可塑性樹脂を用いることができるが、結晶性又は非晶性の共重合ポリエステルが好ましい。これは、結晶性又は非晶性の共重合ポリエステルが特に塑性変形性に秀でているためである。
なお、熱可塑性樹脂の含有量を2.0〜4.0質量%に設定したのは、2.0質量%未満では、射出成形や圧縮成形の型に充填して成形するための十分な可塑性が得られないとともに、塑性変形性が損なわれ、弾丸発射時の破損や着弾時の粉砕など使用上の問題があるためである。また、4.0質量%を超えると、比重が9を下回り、鉛と同程度以上の比重を得ることができなくなるためである。
また、この熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)を−15℃以下としたのは、寒冷地等においても塑性変形性を得ることができ、弾丸発射時の破損等や、着弾時の粉砕等を阻止することができるからである。すなわち、例えばガラス転移温度(Tg)を0℃以下とした場合には、0℃未満の寒冷地において弾丸発生時に破損や、着弾時に粉砕等する可能性がある。
上述の熱硬化性樹脂としては、例えばアクリル樹脂やエポキシ樹脂等の一般的な熱硬化性樹脂を用いることができるが、フェノール樹脂が好適である。これは、フェノール樹脂が確実に耐熱性及び剛性を具備するためである。
なお、熱硬化性樹脂の含有量を0.3〜1.0質量%に設定したのは、0.3質量%未満では、弾丸発射時の銃身内での摩擦に十分耐える耐熱性や剛性を得ることができないためであり、1.0質量%を超えると、弾性及び塑性変形性の低下が見られ、弾丸発射時の破損や着弾時の粉砕などの外、銃身の損傷、弾丸の跳弾など、様々な使用上の問題が生じうるためである。
また、上記タングステン粉末に代えて、あるいはタングステン粉末とともに、タングステン合金粉末を用いてもよい。このタングステン合金粉末としては、例えばタングステン・ニッケル合金粉末、タングステン・クロム合金粉末等がある。更には、使用済みのタングステン合金または超硬合金スクラップを再生して、リサイクル粉末として用いてもよい。
なお、いずれも0.4〜50μmの粒度分布のものとなっている。
更に、上述の高比重樹脂複合材料は、ビスマス、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、スズ、クロムまたは亜鉛の添加剤のうち少なくとも1種以上を、合計3〜15質量%の範囲において含有してもよい。
これらの添加剤は、それぞれ比重が9.7(ビスマス)、8.9(銅)、8.9(ニッケル、コバルト)、7.9(鉄)、7.4(マンガン)、7.3(スズ)、7.2(クロム)、7.1(亜鉛)であり、上述の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、タングステン粉末またはタングステン合金粉末および不可避不純物に添加することにより、高比重樹脂複合材料を弾丸の種類に応じた比重に調製する。なお、この場合には、この添加剤を含めた上記熱可塑性樹脂組成物および上記熱硬化性樹脂の残部が、上記タングステン粉末および/またはタングステン合金粉末と不可避不純物とからなる。
上述の組成からなる高比重樹脂複合材料弾丸は、猟銃用散弾及びクレー銃撃用散弾の場合、図1に示すように、円柱体2の円形の両端面に、各々略半球体1の円形の平らな外周面が配設され、略球体形状を有している。
そして、この円柱体2の直径を基準寸法Dとすると、略半球体1の半径が0.45〜0.85Dであり、かつ、上記円柱体2の中央断面Cに直交する高さ方向の直径Hが0.9〜1.1Dの球体からなる。また、この基準寸法Dが、例えば1.25〜9mmのものが採用される。
また、図1は、基準寸法Dが4mmの高比重樹脂複合材料製弾丸を示したものであり、(a)は、水平な断面Cに対して上方および下方に半径が0.45D(1.8mm)の略半球体1を有し、上下方向の直径Hが0.9D(3.6mm)の弾丸を示している。また、円柱体2は、高さTが0.2〜0.3D(この実施の形態では0.25D(1mm))となっている。
図1の(b)は、上下の略半球体1の半径が0.45D(1.8mm)であり、断面Cに直交する直径が1.1D(4.4mm)の弾丸を示している。また、円柱体2の高さTが0.45〜0.55D(この実施の形態では0.5D(2mm))となっている。
図1の(c)は、上下の略半球体1の半径が0.5D(2mm)であり、断面Cに直交する直径が0.9D(3.6mm)の弾丸を示している。また、円柱体2の高さTが0.25〜0.35D(この実施の形態では0.3D(1.2mm))となっている。
図1の(d)は、上下の略半球体1の半径が0.5D(2mm)であり、断面Cに直交する直径が1.1D(4.4mm)の弾丸を示している。また、円柱体2の高さTが0.5〜0.6D(この実施の形態では0.55D(2.2mm))となっている。
図1の(e)は、上下の略半球体1の半径が0.85D(3.4mm)であり、断面Cに直交する直径が0.9D(3.6mm)の弾丸を示している。また、円柱体2の高さTが0.6〜0.7D(この実施の形態では0.65D(2.6mm))となっている。
図1の(f)は、上下の略半球体1の半径が0.85D(3.4mm)であり、断面Cに直交する直径が1.1D(4.4mm)の弾丸を示している。また、円柱体2の高さTが0.8〜0.9D(この実施の形態では0.85D(3.4mm))となっている。
また、上述の組成からなる高比重樹脂複合材料弾丸は、スラグ弾の場合、図2に示すように、上下方向に向けて配設された円柱体3の上面に略半球体4の円形の平らな外周面が一体化されて設けられている。更に、円柱体3の下面側から上面近傍まで、内部に空洞5が形成されており、外周側面に、傾斜角を具備する突起6が上下方向に向けて設けられ概略構成されている。
そして、円柱体3の直径をd、上記円柱体3と略半球体4とを一体化した全体の高さをh、上記空洞5の直径をd’、同穴の深さをh’とすると、全体の高さhは、0.8〜1.3dであり、空洞5の直径d’は、0.55〜0.95dであり、更に空洞5の深さh’は0.40〜0.80hである。
また、上記突起6は、円柱体3の下面から0.65〜0.95hの高さ位置から同下面から0.1〜0.25hの高さ位置まで角度9°〜11°の傾斜角を具備して形成され、側面外方に向けて1〜2.5mm突出している。
次に、上記成分からなる高比重樹脂複合材料製弾丸の作用効果について説明する。この高比重樹脂複合材料製弾丸は、2.0〜4.0質量%の共重合ポリエステルと、0.3〜1.0質量%のフェノール樹脂と、残部のタングステン粉末および不可避不純物とからなる原材料を混練した後、弾丸形状の型に投入して高温雰囲気下に維持し、これにより共重合ポリエステルおよびフェノール樹脂を溶融させるとともに、フェノール樹脂に硬化反応を起こさせ、その後、共重合ポリエステルの硬化温度以下に冷却することによって得られる。
このため、射出成形や圧縮成形等の成形方法を用いて、上述のような形状の高比重樹脂複合材料製弾丸を能率よく生産することが可能である。その場合に、高比重のタングステン粉末(又はタングステン合金粉末)に、ビスマス、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、スズ、クロムまたは亜鉛の添加量を調製しつつ添加することにより、比重が9〜13の鉛と同等以上の高比重となる。
また、共重合ポリエステル樹脂を2.0〜4.0質量%含有しているので、加熱によって溶融させることにより上述した型への充填を容易に行うことができると共に、塑性変形性を備えて、弾丸発射時の破損や着弾時の粉砕などを防止する。更に、フェノール樹脂を0.3〜1.0質量%含有しているので、弾丸発射時の銃身内での摩擦に十分耐える耐熱性や剛性に優れたものが得られる。
また、共重合ポリエステル樹脂としてガラス転移温度(Tg)が−15℃以下のものを用いているので、寒冷地においても十分な塑性変形性が得られる。これにより、弾丸発射時の破損及び着弾時の粉砕などを防止することができるとともに、着弾時には変形して、跳弾の発生を防止する。
更に、猟銃用散弾及びクレー銃撃用散弾の場合、断面C位置の基準寸法をDとし、断面Cの側面外方に位置する略半球体1の半径を0.45〜0.85Dとし、断面Cに直交する方向の直径Hを0.9〜1.1Dとする略球体に形成しているので、着弾性の向上を図ることができる。
しかも、図1の(a)〜(f)に示すような形状にすることによって、断面Cや円柱体2の上端若しくは下端を境に分割する金型、又は両者を境に分割する金型によって高比重樹脂複合材料製弾丸を成形することが容易になるので、上述した射出成形や圧縮成形等を用いた場合の生産性の向上を図ることができる。
更に、略半球体1の半径を0.45〜0.85Dとしたのは、0.45D未満では、成形後、金型への貼り付き現象が生じ当該金型からの取り出しが困難になり、0.85超では、真球度が低下し目標とする着弾性が得られなくなるためである。
また、上記直径Hを0.9〜1.1Dとしたのは、この範囲外では真球度が低下し目標とする着弾性が得られなくなるためである。
なお、弾丸は、基準寸法Dの球状に形成してもよいことは言うまでもない。この場合、直径が0.9Dの最小の略半球体と、直径Hが1.1Dの最大の略半球体との間に入る真球度を有する球体状に形成することが着弾性の向上を図る上で好ましい。
更には、断面Cを上下方向の厚さの中心線とする円柱体2と上下の各略半球体1との境に発生するバリ部、境界部又は段差を遠心バレル等により除去或いは極小化(自然R、ダレR)し、より真球に近づけることは、着弾性の向上を図る上で好ましい。
更に、スラグ弾の場合、全体の高さhが0.8〜1.3dとなるように形成しているので、着弾性の向上を図ることができる。また、空洞5の直径d’が0.55〜0.95d、深さh’が0.40〜0.80hとなるように形成されているため、横弾がなく、着弾性の向上を図ると同時に発射時の破損および着弾時の粉砕を防止できる。そして、上記突起6が、円柱体3の下面から0.65〜0.95hの高さ位置から同下面から0.1〜0.25hの高さ位置まで形成され、さらに、角度9°〜11°の傾斜角を具備して側面外方に向けて1〜2.5mm突出しているため、飛行時姿勢が安定し、着弾性の向上が図れる。
ガラス転移温度(Tg)が−15℃以下の共重合ポリエステルを2.0〜4.0質量%、フェノール樹脂樹脂を0.3〜1.0質量%、必要によりビスマス、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、スズ、クロムまたは亜鉛を3〜15質量%、それらの残部がタングステン粉末および/またはタングステン合金粉末と不可避不純物とからなる範囲において、表1に示すように各割合を調製し、試料1〜28を得た。
なお、熱可塑性樹脂は、表1に示すように、ガラス転移温度(Tg)が−15℃〜−20℃の範囲の樹脂および/または−50℃〜−60℃の範囲の樹脂を用いた。
次いで、これらの試料1〜28をそれぞれ混練機にて混練した後、粒状とし、弾丸形状の金型内に投入し、6t/cm2にて加圧成形を行った。
次いで、成形体を金型から取り出し、炉内に投入し、200℃にて120分保持した後、50℃まで冷却し、その後、炉外へと取り出すことにより成形品が得られた。
次いで、この成形品の比重と硬度と塑性変形性とを、以下のようにして測定し、表1に示した。
比重は、各々成形品を比重計に入れ、水中における比重を測定し、硬度は、マイクロビッカースを用い、荷重0.25Nにて測定した。
また、塑性変形性として、各々成形品と同一組成からなるφ9.0の球体を用意し、この球体に圧力(最大1960N)を加えて、クラックが発生するまでの変位量を測定(測定装置:島津オートグラフ)した。
Figure 0004849206
また、試料1〜28と同様にして、表2に示すように、比較試料1〜3を調製して、成形品を得た。更に、参考試料1として鉛を準備した。
次いで、これらの比較試料1〜3および参考資料1について、試料1〜28と同様に比重、硬度および塑性変形性を測定し、表2に示した。
Figure 0004849206
表1および表2に示すように、比重は、試料1〜28の理論比重および実測比重が9.07〜12.99であるのに対し、比較試料1の理論比重が12.81、比較試料2の理論比重が13.36、比較試料3の理論比重が11.43であった。
また、硬度は、試料1〜28が4.3〜33.0、参考試料1が15.8であるのに対し、比較試料1が35.0、比較試料2が43.0と高かった。
更に、塑性変形性は、試料1〜28が3.06%以上と参考試料1と同等以上であるのに対し、比較試料1〜3が、それぞれ2.47%、0.29%、2.61%であり、鉛以下の値であった。
以上のことから、試料1〜28は、鉛と同等の比重9〜14であり、硬度も4.3〜33.0と適切な範囲であり、かつ、鉛と同等以上の塑性変形性を有することが確認された。これに対し、比較試料1は、硬度が高めであり、かつ、塑性変形性に劣り、比較試料2は、実測比重および硬度がともに高めであり、変位量が鉛以下であることが判った。また、比較試料3は、変位量が鉛以下であることが判った。
この発明の一実施の形態として示した高比重樹脂複合材料製の散弾丸を示す図であって、(a)は上下の略半球体の半径が0.45Dで断面Cに直交する直径が0.9Dの弾丸を示す正面図であり、(b)は上下の略半球体の半径が0.45Dで断面Cに直交する直径が1.1Dの弾丸を示す正面図であり、(c)は上下の略半球体の半径が0.5Dで断面Cに直交する直径が0.9Dの弾丸を示す正面図であり、(d)は上下の略半球体の半径が0.5Dで断面Cに直交する直径が1.1Dの弾丸を示す正面図であり、(e)は上下の略半球体の半径が0.85Dで断面Cに直交する直径が0.9Dの弾丸を示す正面図であり、(f)は上下の略半球体の半径が0.85Dで断面Cに直交する直径が1.1Dの弾丸を示す正面図である。 この発明の一実施の形態として示した高比重樹脂複合材料製のスラグ弾丸を示す図であって、(a)は側面図であり、(b)は正面図であり、(c)は背面図である。
符号の説明
1 略半球体
C 断面
D 基準寸法
H 直径

Claims (1)

  1. ガラス転移温度(Tg)が−15℃以下の熱可塑性樹脂を2.0〜4.0質量%含有し、熱硬化性樹脂を0.3〜1.0質量%含有し、ビスマス、コバルト、マンガン、スズ、クロムまたは亜鉛の添加剤のうち少なくとも1種以上を合計して3〜15質量%含有し、残部がタングステン粉末および/またはタングステン合金粉末と不可避不純物とからなる組成を有し、比重が9〜13に調製されていることを特徴とする高比重樹脂複合材料製弾丸。
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