JP4603457B2 - 曲面印刷方法 - Google Patents
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Description
図5は従来の技術の基本原理を説明する図であり、101はスプレーガン、102は描画面、103は傾斜面である。
(a)において、点Pを含む描画面102へは距離Lを保ちながらスプレーガン101で描画を行う。
(b)において、ワーク100を矢印Xの通りに移動させると、スプレーガン101は斜面103に臨む。このときには、スプレーガン101をワーク100に接近させて、距離Lを維持しながら、描画を行う。
(a)は図5のa−a矢視拡大図であり、スプレーガン101(図5参照)で発射したインクは描画面102に着弾し、その着弾跡104は正円になる。
(b)は図5のb−b矢視拡大図であり、スプレーガン101(図5参照)で発射したインクは傾斜面103に着弾し、その着弾跡105は横長の楕円になる。
(a)は描画面102に、正円形着弾跡104A・・・(・・・は複数個を示す。以下同様)の集合で第1の画111を印刷し、この第1の画111に隣接して、正円形着弾跡104B・・・の集合で第2の画112を印刷した形態を示す。描画面102が単純平板であるため、第2の画112を第1の画111に良好に連続させることができる。
対策として、着弾位置を修正し過ぎると、(c)に示すように正円形着弾跡104Aと楕円形着弾跡105Bとの間に隙間114ができ、明るい筋目となって現れる。
(b)及び(c)から曲面における境界処理が難しいことが分かる。そこで、曲面印刷における第1の画111と第2の画112との境界の処理方法が求められる。
前記濃度mのインクで印刷した印刷面と前記濃度mのインクに前記濃度nのインクが重なった部分とにおける、前記印刷面と前記インクが重なった部分との色差を計測し、0〜100%の濃度mと0〜100%の濃度nと許容色差との相関を求める工程と、
印刷対象の曲面に、第1の画をインクジェットにより描かれるドットで印刷するに当たり、前記第1の画は、縁を除く大部分の領域が前記濃度mのドットで構成され、この大部分の領域に隣接する部位は前記濃度mより薄い濃度のドットで構成され、前記大部分の領域に隣接する部位に隣接し且つ前記第1の画の縁寄りの部位はさらに薄い濃度のドットで構成されるようにして、前記第1の画の縁は端に向かって濃度が徐々に薄くなるようにして第1の画を印刷する工程と、
前記第1の画に隣接して第2の画をインクジェットにより描かれるドットで印刷するに当たり、前記第2の画は、縁を除く大部分の領域が前記濃度nのドットで構成され、この大部分の領域に隣接する部位は前記濃度nより薄い濃度のドットで構成され、前記大部分の領域に隣接する部位に隣接し且つ前記第2の画の縁寄りの部位はさらに薄い濃度のドットで構成されるようにして、前記第2の画の縁は端に向かって濃度が徐々に薄くなるようにし、且つ前記第1の画の縁に前記第2の画の縁が重なるようにして、第2の画を印刷する工程とからなる曲面印刷方法であって、
前記第2の画の縁の濃度は、前記相関を求める工程で得た相関に前記第1の画の縁の濃度を当てはめることで定めることを特徴とする。
この結果、曲面を印刷対象とし、第1の画に隣接して第2の画を印刷するときに、境界を綺麗に繋ぐことのできる。
図1は本発明に係る印刷サンプルの作製説明図であり、(a)にて、台紙11に濃度mのインクを噴射して印刷面12を作製する。
次に、(b)にて、印刷面12に濃度nのインクを重ねて印刷サンプル13を作製する。濃度mのインクと濃度nのインクが重なった部分14の色差を測定する。
1番目(印刷面12)の色については、L*がL1、a*がa1、b*がb1であったとする。
2番目(インクが重なった部分14)の色については、L*がL2、a*がa2、b*がb2であったとする。
なお、色差は、小さいほど2つの色の差がない。そして、2.0以下であれば許容できる色の差であると言われている。
なお、この相関グラフはシアンについて調べた。同様にして、マゼンダ、イエロー、ブラックについても調べ、各々の相関グラフ(図示は省略)を作製することができた。
また、相関は、数式、テーブル、その他の形式で表すことは可能であるから、グラフに限らない。
図3は本発明に係る曲面印刷の手順を説明する図である。
(a)は、曲面20に噴射した第1の画21の要部拡大図であり、第1の画21は、大部分が所定濃度の着弾跡22・・・の集合体であり、縁23は、着弾跡22・・・より薄い濃度の着弾跡24・・・と、これらの着弾跡24・・・よりさらに薄い着弾跡25・・・で構成する。
すなわち、曲面20に、第1の画21をインクで印刷するに当たり、第1の画21の縁23は端に向かって濃度が徐々に薄くなるようにした。
第1の画21側の着弾跡25の濃度がm2であれば、図2に基づいて、縦軸のn2を求める。そして第2の画26側の着弾跡29に濃度n2を割り当てる。
先に述べた図7(b)では、符号113で示す重なり部と、それ以外の非重なり部とで印刷面を構成したために、暗い筋目が現れた。
したがって、着弾跡が楕円化しやすい曲面においても、本発明によれば色差の大きな変化を抑えることができ、第1の画21に隣接して第2の画を印刷するときに境界を綺麗に繋ぐことのできる。
エンブレム36は、曲面を描くが、この曲面を平面に近似できる程度に分割することで、近似平面分割面37・・・にする。近似平面分割面37・・・の1個のを便宜的に拡大表示した。この拡大表示した近似平面分割面37は、平面であり、この平面に垂直線38を立て、この垂直線38に沿って、ガン39を配置し、このガン39からインクを噴射する。
これに縁同士を重ねる本発明方法を加えれば、安定した濃度の綺麗なエンブレム36を描くことができる。
Claims (2)
- 濃度mのインクで印刷した印刷面に濃度nのインクを重ねて印刷サンプルを作製する工程と、
前記濃度mのインクで印刷した印刷面と前記濃度mのインクに前記濃度nのインクが重なった部分とにおける、前記印刷面と前記インクが重なった部分との色差を計測し、0〜100%の濃度mと0〜100%の濃度nと許容色差との相関を求める工程と、
印刷対象の曲面に、第1の画をインクジェットにより描かれるドットで印刷するに当たり、前記第1の画は、縁を除く大部分の領域が前記濃度mのドットで構成され、この大部分の領域に隣接する部位は前記濃度mより薄い濃度のドットで構成され、前記大部分の領域に隣接する部位に隣接し且つ前記第1の画の縁寄りの部位はさらに薄い濃度のドットで構成されるようにして、前記第1の画の縁は端に向かって濃度が徐々に薄くなるようにして第1の画を印刷する工程と、
前記第1の画に隣接して第2の画をインクジェットにより描かれるドットで印刷するに当たり、前記第2の画は、縁を除く大部分の領域が前記濃度nのドットで構成され、この大部分の領域に隣接する部位は前記濃度nより薄い濃度のドットで構成され、前記大部分の領域に隣接する部位に隣接し且つ前記第2の画の縁寄りの部位はさらに薄い濃度のドットで構成されるようにして、前記第2の画の縁は端に向かって濃度が徐々に薄くなるようにし、且つ前記第1の画の縁に前記第2の画の縁が重なるようにして、第2の画を印刷する工程とからなる曲面印刷方法であって、
前記第2の画の縁の濃度は、前記相関を求める工程で得た相関に前記第1の画の縁の濃度を当てはめることで定めることを特徴とする曲面印刷方法。 - 前記第1の画及び前記第2の画は、前記曲面を平面に近似できる程度に分割した近似平面分割面であり、前記近似平面分割面に垂直に前記インクを噴射することを特徴とする請求項1記載の曲面印刷方法。
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