JP4602623B2 - マイクロタイタープレートおよびそれを製造する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、マイクロタイターテストプレートを製作する方法に関する。さらに、本発明は、本発明の方法に関連して製造することができる特定のマイクロタイターテストプレートに関する。
【0002】
発明の背景
マイクロタイタープレートまたはマイクロタイターテストプレートとも呼ばれるマルチウェルテストプレートは、周知であり、生体または生化学物質に関連する分析評価のためにしばしば使用される。マイクロタイターテストプレートは、米国特許第4,948,442号、米国特許第3,540,856号、米国特許第3,540,857号、米国特許第3,540,858号、米国特許第4,304,865号、米国特許第4,948,564号、米国特許第5,620,663号、米国特許第5,464,541号、米国特許第5,264,184号、国際公開第WO97/41955号、国際公開第WO95/22406号、欧州特許第645187号および欧州特許第98534号を含む多数の特許において説明されてきた。
【0003】
マイクロタイターテストプレートの選択されたウェルを使用して、それぞれのミクロ培養をインキュベートするか、または、後に収穫するためにさらに処理することになる生体または生化学物質を分離することができる。各ウェルは濾過手段を有し、プレートの一方の面を真空状態にした時、各ウェルの流体が、そのウェルに捕らえられた細菌等の固形物を残してフィルタ内を急速に流れるようになっている。また、濾過手段は、膜としての役割を果たすことも可能であり、それによって、供試体内の所定の物質がフィルタ手段に選択的に付着されるかまたは他の方法で保持される。保持された物質は、その後、別の溶剤によって収穫されることが可能である。個々のウェルからフィルタ手段を急速に流れた液体は、更なる処理が不要である場合は共通の収集器に収集されてよく、あるいは代替的に、個々のウェルからの液体は、米国特許第5,464,541号および欧州特許第98534号に開示されているような個別の収集容器に収集されてよい。
【0004】
最近まで、各々8つのウェルからなる12の列を有する85.47×127.76mmの標準寸法に準拠するマイクロタイタープレートが使用されてきた。多くの高価なオートメーション装置が、この規格に対して設計されてきた。しかしながら、今では、かかる自動試料採取の生産性を増大させることが望まれている。それは、好ましくは最も費用効率のよい方法で達成されなければならず、マイクロタイタープレートの寸法はおよそ保持するがその中のウェルの数を増加させることが提案されてきた。これは、オートメーション装置において微小な変更を必要とする。
【0005】
マイクロタイタープレートを製作する種々の方法が周知である。これら方法は、一般に、96個のウェルを有する標準マイクロタイタープレートを製造するように設計されている。例えば、かかるプレートは、すべてのウェルの底部開口を被覆するように配置された単一シートのフィルタ材を有する多層構造として製造されてよく、濾過材はウェル開口のうちの1つまたは複数の周縁部に結合されてよい。かかる構造には、隣接するウェルからの流体が例えば毛管現象、重力または圧力の印加により混合する「クロストーク(cross−talk)」と呼ばれる問題がもたらされる可能性がある。
【0006】
米国特許第4,304,865号に開示されているように、マイクロタイター、多層プレートは、ウェルに対しより広い開口を結合する直立縁かまたはリムを有するウェルが設けられた、実質的に剛性の培養トレイを有し、培養は、培養トレイが「逆さまに」保持されている間、すなわちリムがシートより下に配置されている間に行われる。かかるウェルから物質を収穫するために、各々が、培養トレイの対応するウェルのリムの周縁部に対して堅く押込まれて適合するように配置され寸法が決められた、同様の複数のウェルを有する、実質的に剛性のハーベスタトレイの上部に亙って、シート状のフィルタ紙が配置される。そして、培養トレイは、ハーベスタトレイのウェル内にリムを押込むようにハーベスタトレイに対して押圧され、それによってフィルタディスクがフィルタトレイから型抜きされる。また、かかる型抜きは、ハーベスタトレイに対して未使用の培養トレイを押圧することにより行われてもよい。そして、フィルタディスクを備えたハーベスタトレイは、培養された物質を支持している培養トレイに対して押圧されてよい。ハーベスタトレイの底面が真空状態とされることにより、培養トレイからの流体がそれぞれのフィルタディスク内に引入れられる。ウェルを覆っているフィルタシートを切断するこの技術は、切断動作中に形成される塵がウェルの壁とフィルタ媒体との間に捕らえられ、分離性能が低下する可能性があるという欠点を有する。かかるマイクロタイタープレートは、米国特許第4,948,442号により「クロストーク」を受け易いものであると教示されている。
【0007】
したがって、後者の米国特許は、培養トレイとハーベスタトレイとのウェルが、それらの間にウェルの開口に亙って延在するフィルタシートをおいて互いに溶接される製造の方法を提案している。しかしながら、この方法はまだ、クロストークの問題を完全には解決しない。特に、ウェルの溶接は、隣接するウェルからの流体の混合をもたらす毛管現象を避けるためには十分ではない可能性がある。さらに、この問題は、単位面積辺り非常に多くのウェルを有するマイクロタイタープレートによりさらに大きくなる。
【0008】
また、対向する入口開口と出口開口とを有する互いに連結されたウェルのアレイを提供し、フィルタシートからウェルの開口に適合するフィルタ手段を切離すように型抜きし、その後フィルタ手段をマイクロタイタープレートの個々のウェルに挿入することにより、マイクロタイタープレートを製作することも考えることができる。しかしながら、この方法は、個々のフィルタ手段の扱いが複雑かつ厄介でありそのため高性能で高価な装置を必要とするため、自動化が困難である、という欠点を有する。さらに、面積当りのウェルの数が増加すると、複雑性の程度と製造中の故障の危険が実質的に増大する。
【0009】
したがって、好ましくは便利であり、費用効率がよく、単位面積当りに多くのウェルを有するマイクロタイタープレートを製作することができ、そのマイクロタイタープレートが好ましくはクロストークの問題を低減し優れた分離性能を有するものである、マイクロタイタープレートを製作する別の方法を見つけることが望ましい。
【0010】
発明の開示
本発明の方法によれば、互いに連結された複数の試料容器を有するマイクロタイターテストプレートである。各試料容器は、上記試料容器の内部を包囲する1枚以上の側壁と、出口開口を有する底壁と、開口し入口開口を画定する対向する上端と、を有する。マイクロタイタープレートは、第1および第2部分から製作される。第1部分は、互いに連結された複数のウェルを有し、第2部分は、互いに連結された適合する数および配置の複数のスパウトを有する。第1部分のウェルの各々は、ウェルの内部を包囲する1枚以上の側壁を有し、ウェルの各々は、開口し試料容器の入口開口を画定する上端と対向する底部開口とを有する。底部開口において、ウェルの各々は、第2部分に結合される。典型的には、ウェルは、管状となるが、底部開口の平面に対して平行な異なる形状の断面を有してもよい。さらに、ウェルの軸方向の断面の寸法が異なってよい。
【0011】
2つの部分が互いに結合されることによってマイクロタイタープレートが形成されると、第2部分のスパウトの各々は、その第1端において、試料容器の出口開口を画定する開口を包囲する。また、スパウトの第1端は、試料容器の底壁も画定する。第1端に対向して、第2端がスパウトの自由端によって画定される。本発明に関連する特定の実施形態によれば、スパウトには、それらの第1端において、フィルタ手段を収容するように適合された上部開口を包囲する1枚以上の壁が設けられてよい。これらの壁は、スパウトの第2端から離れるように軸方向に延在する。本発明に関連する好ましい実施形態では、スパウトはそれらの第2端に向かって先細となっており、第1端から同軸に延在するカラーによって取囲まれてよい。
【0012】
第1および第2部分は、概して熱可塑性物質から形成され、射出成形によって製作することができる。一般に、使用することができる熱可塑性材料には、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル(その単独重合体および共重合体を含む)、ポリエチレンおよびポリ塩化ビニリデンが含まれる。
【0013】
第1部分の側には、フィルタシートが、第1部分のウェルの各々に亙って延在するように配置される。好ましくは、シートは、第1部分のウェルの底部開口を有する側に配置される。第2部分がスパウトの第1端においてフィルタ手段を収容するように適合された上部開口を有する場合、フィルタシートは、第2部分のこの側に配置されてよく、それにより上部開口の各々に亙って延在することになる。フィルタシートは、ウェルの開口かまたは第2部分の上部開口に直接重なるように配置されてよいが、好ましくは、フィルタシートとウェルの開口かまたは第2部分の上部開口との間にダイカットプレートが設けられる。かかるダイカットプレートは、所望のフィルタ手段の形状および寸法に適合する開口を有し、ウェルの開口かまたは第2部分の上部開口に見当を合せて配置される。そして、切断ステムが、ダイカットプレートの開口に貫通することにより、フィルタシートからフィルタ手段を切取ってよい。その後、切断ステムは、フィルタ手段をウェルの開口かまたは第2部分の上部開口に押込んでよい。フィルタ手段は、ウェルの開口内に配置された場合、それらの周縁部に沿って、ウェルの内部を包囲する1枚以上の側壁の内面に当接する。フィルタ手段は、第2部分の上部開口内に配置される場合、好ましくは、それらの周縁部に沿って、スパウトの第1端と同様に上部開口を包囲する側壁の内面に当接する。また、レーザ切断およびウォータジェットによる切断等の他の切断技術によるか、あるいは、第1部分のウェルの底部開口に外接するかまたは第2部分のスパウトのフィルタ手段を収容するように適合された上部開口に外接するシャープエッジを提供することにより、フィルタシートからフィルタ手段を切取ることも可能である。これらの場合、ダイカットプレートは必ずしも必要ではなく、フィルタ手段は、ウェルまたはスパウトに重なっている間に切取られ、その後、ウェルの底部開口かまたは提供される場合はスパウトの第1端の上部開口内に押込まれる。
【0014】
本発明に関連する「フィルタ手段」および「フィルタシート」という用語は、構成要素の混合物から1つ以上の構成要素の分離をもたらすことができるあらゆる手段またはシートを意味する。例えば、「フィルタ手段」および「フィルタシート」という用語には、選択的に固着させることにより溶解されることが可能な成分を分離することできる膜またはシートと同様に、液体から分散している固体成分を分離することができるシートが含まれる。本発明のフィルタ手段は、例えば、特に、完全な植物、動物または人間の細胞かあるいはその一部を含む液体からの核酸および蛋白質の、選択的吸着を可能とする手段である。本発明に関するフィルタシートおよびフィルタ手段は、単層シートまたは手段であってよいが、好ましくは、複数層からなる積層体である。例えば、特定実施形態によれば、フィルタシートおよびフィルタ手段は、プレフィルタ層と、好ましくは膜の形態である固相抽出媒体と、多孔性支持層と、からなる積層体とすることができる。本発明のフィルタ手段は、一般に、マイクロタイターテストプレートにおいてその分離作用を行うことができるように、実質的に変形せず使用されている間に実質的に適所に留まるような、剛性を有する。
【0015】
本発明に関連する特定の実施形態によれば、フィルタシートにおいて複数のフィルタ手段が事前形成される。「フィルタシートにおいて事前形成される」という表現は、複数のフィルタ手段の形状および寸法が実質的にフィルタシートにおいて形成されるが、フィルタ手段は取扱い中にフィルタシートから偶発的に分離することのないようにフィルタシート内に保持され続ける、ということを意味する。フィルタ手段を事前形成することは、第1または第2部分の一方側にフィルタシートを配置する前に、フィルタシートからフィルタ手段を部分的に切取ることによって行うことができる。かかる部分的切断は、ナイフ、レーザまたはウォータジェットによる切断を含む、当業者には周知のいかなる手段によって行ってもよい。フィルタ手段は、それらの周縁部の1つ以上のポイントでフィルタシートに接続された状態を維持するように切取られる。「周辺部の1つ以上のポイントにおいて接続された状態を維持する」という表現は、フィルタ手段の周縁部の主な部分が切取られ、周縁部のわずかな部分のみが切断されないことを意味する。少なくとも、周縁部の切断されない部分は、マイクロタイタープレートの製造時のその後の取扱い中にフィルタ手段をフィルタシートに保持するために十分でなければならない。一般に、フィルタ手段をそれらの周縁部の1、2、3または4つのポイントで接続することで十分である。かかる接続のポイントは、一般に、0.1mm〜2mmの寸法を有する。
【0016】
代替実施形態によれば、フィルタシートは、間に固相抽出媒体があるプレフィルタ層と多孔性支持層とからなる積層体である。そして、フィルタ手段は、プレフィルタ層と多孔性支持層とをフィルタ手段の周縁部において共に超音波溶接することにより、フィルタシートにおいて事前形成することができる。好ましくは、プレフィルタ層と多孔性支持層とは、フィルタ手段の完全な周縁部において互いに溶接される。したがって、事前形成されたフィルタ手段は、互いに溶接されるプレフィルタ層と多孔性支持層とによって包囲される固相抽出媒体からなる。かかる事前形成されたフィルタ手段は、その後、試料容器のアレイに重なっている時のフィルタシートから、実質的な塵の形成無しにフィルタシートから事前形成されたフィルタ手段を穿孔することによって分離することができる。しかしながら、フィルタシートからのフィルタ手段の分離中における塵形成は、プレフィルタ層と支持層とが互いに溶接されているそれらの周縁部において事前形成されたフィルタを部分的に切断することによってもさらに低減され得る。さらなる部分的切断は、上述したように行うことができる。
【0017】
内部固相抽出媒体(SPE)は、繊維、粒子状材料、膜、高表面積を有する他の多孔性材料、またはその組合せ等、あらゆる形態とすることができる。好ましくは、SPE媒体は、フィブリルマトリックスとその中に巻込まれる収着性粒子とを含む膜の形態である。フィブリルマトリックスは、一般に、開放構造の絡み合ったマイクロファイバの塊である。収着性粒子は、一般に、活性材料を形成する。「活性」とは、その材料が、当該検体を捕獲しそれを吸着によるかまたは吸収によって保持することができることを意味する。フィブリルマトリックス自体もまた活性材料を形成してもよいが、一般にはそうしない。さらに、フィブリルマトリックスは、流量を増大させるためにガラス玉または他の材料等の非活性粒子を含んでもよい。
【0018】
プレフィルタ層は、種々の材料から製造することができる多孔性材料である。一般におよび好ましくは、不織布材料からなる。より好ましくは、メルトブローンマイクロファイバの不織ウェブである。かかる「メルトブローンマイクロファイバ」あるいは単に「ブローンマイクロファイバ」または「BMF」は、流体のファイバ形成材料をダイの細孔から押出し、押出された材料を高速ガス流内に向けることにより希釈し、その後ファイバの塊を凝固させ収集することによって製造される、個別の、微細な短繊維ファイバである。好ましい実施形態では、プレフィルタ層は、メルトブローンポリオレフィンファイバ、特にポリプロピレンファイバの不織ウェブを含む。
【0019】
プレフィルタ層は、好ましくは以下の特徴を有する。すなわち、約20%以下の固体性(solidity)と、少なくとも約0.5ミリメータ(mm)の厚さと、少なくとも約70グラム/平方メートル(g/m2)の坪量と、である。本明細書で使用するように、固体性とは、所与の体積における固形物の量を言い、ウェブの重量測定値と厚さ測定値との間の関係を使用して計算される。すなわち、固体性は、ポリマ密度で除算したウェブの質量をウェブの体積で除算した値に等しく、体積のパーセンテージで求められる。厚さは、当該試料が流れるプレフィルタの寸法であり、mmで求められる。坪量とは、単位面積当りの材料の体積であり、g/m2で求められる。
【0020】
支持層は、当該試料の液体の流れを実質的に妨げない、様々な多孔性材料から製造することができる。多孔性材料は、一般に、取扱いおよび使用中に固相抽出媒体を摩滅およびは摩損から保護することができる材料である。その材料は、液体試料がそれを通って流れるのを可能にするのに十分多孔性であるが、固相抽出媒体内にある可能性のある粒子が試料を汚染しないようにする。好ましくは、支持層は、不織布材料から製造される。一般におよび好ましくは、プレフィルタおよび支持層の材料は、組成が非常に似ており(構造とは対照的に)、より好ましくは同じである。
【0021】
複数の事前形成されたフィルタ手段が、ウェルの底部開口かまたは第2部分の任意の上部開口の配置、数および形状と、配置、数および形状において適合する。さらに、フィルタ手段の寸法は、一般に、フィルタ手段がウェルの底部開口かまたは第2部分の上部開口に配置されると、フィルタ手段の周縁部がウェルの側壁の内面かまたは上部開口を形成する側壁の内面に当接するようなものとなる。使用時、フィルタシートは、ウェルの底部開口かまたは第2部分の上部開口に見当を合せて配置され、その後フィルタ手段を、フィルタシートから分離して開口に挿入することができる。フィルタ手段の分離は、フィルタ手段を試料容器内に押込み、それによってフィルタ手段をフィルタシートの残りから引きちぎることによってもたらすことができ、あるいは代替的に、事前形成されたフィルタ手段が、フィルタ手段を切断しその後または同時にウェルの底部開口かまたは第2部分の上部開口内に押込むことにより、分離されてよい。
【0022】
本発明の方法によれば、フィルタ手段が分離されるフィルタシートの残りは取除かれ、その後第1および第2部分は互いに結合される。2つの部分を互いに結合することは、ウェルの底部開口が第2部分のスパウトの上部第一端に面するように第1および第2部分を互いに接触させることによって行われる。両部分は、第1部分のウェルの各々を第2部分のスパウトの各々に不可逆的かつ永久的に結合することによって互いに結合される。「不可逆的かつ永久的」という用語は、2つの部分が、もはやマイクロタイタープレートに損傷を与えずには互いから分離することができないことを意味する。2つの部分を互いに結合することは、さらに、互いに連結された複数の形成された試料容器の各々が互いに対して密閉されるようにして行われる。ウェルをスパウトに固着させる好ましい手段には、熱結合と特に超音波溶接が含まれる。ウェルとスパウトとが互いに熱結合される時、第1部分のウェルの底部開口に、溝および畝のうちの一方が外接してよい。そして、スパウトの第1端には、溝および畝のうちの他方が設けられる。代替的に、ウェルは、互いにはめ込む手段を、形成されたマイクロタイタープレートに損傷を与えずには解放することができないように機械的に相互に係合することにより、スパウトに結合されてよい。また更に、ウェルを、スパウトに接着することができ、あるいはスパウトに成形してもよい。後者の場合、第1および第2部分が互いに係合された後、スパウトとウェルとの間の接触面近くにおいて試料容器の各々に外接する小さい開口が残る。そして、この開口には、射出成形により熱可塑性ポリマが充填される。
【0023】
2つの部分が互いに結合されると、互いに連結された試料容器を備えるマイクロタイタープレートが得られる。形成された試料容器の各々は、試料容器の内部を包囲する1枚以上の側壁と、開口し入口開口を画定する上端と、スパウトによって包囲される出口開口を有する対向底壁と、を有する。出口開口を備えた試料容器の底壁は、スパウトの第1端によって形成され、入口開口は、第1部分のウェルの開口する上端によって形成される。フィルタ手段は、底壁に接し、その周縁部に沿って、試料容器の内部を包囲する1枚以上の側壁の内面に当接する。
【0024】
試料容器は、さらに、開口を包囲するバンドを含んでよい。このバンドは、フィルタ手段を試料容器の底壁に対して押圧するために、試料容器の各々に挿入することができる。バンドは、その周縁部に沿って試料容器の側壁の内面に当接する。バンドは、概して、試料容器の形状に適合し、好ましくは試料容器が管状である場合はリングである。バンドは、好ましくはプラスチック製であるかまたは弾性である。
【0025】
しかしながら、本発明に関連する好ましい実施形態によれば、第1部分のウェルの壁を、ウェルの底部開口に近接した部分に対して他の部分より薄くなるようにすることにより、底部開口をフィルタ手段を収容するように適合させてよい。フィルタ手段を収容するように適合された底部開口にフィルタ手段が挿入されたかかる第1部分が、スパウトを有する第2部分に結合されると、フィルタ手段は、試料容器の底壁を形成するスパウトの第1端に対して押圧される。
【0026】
代替的に、ウェルの壁は、底部開口から所定距離離れた地点に亙って肉厚にされてよい。底部開口からの距離は、概して、第1および第2部分が互いに結合される時にフィルタ手段が試料容器の底部に対して押圧されるように、底部開口をフィルタ手段を収容するよう適合させるように選択される。
【0027】
さらなる代替例として、第2部分は、スパウトの第1端において、フィルタ手段を収容するように適合された上部開口を有してよい。本発明によれば、フィルタ手段は、切取られて、スパウトの第1端と第2部分の上部開口を画定する壁の内面とに当接するように上部開口内に配置される。上部開口の寸法が、第1部分のウェルの底部開口の寸法より幾分か大きくなるように選択される場合、第1および第2部分が互いに結合されると、第1部分のウェルの壁は、フィルタ手段をそのように製作されたマイクロタイタープレートの試料容器の底壁に対して押圧する。
【0028】
このように、本発明の特定の態様では、バンドかまたは同様の手段がフィルタ手段を試料容器の底壁に対して押圧するために必要ではないマイクロタイタープレートもまた提供される。本発明のこの態様によるマイクロタイタープレートは、互いに連結された複数の試料容器を備え、各試料容器が、試料容器の内部を包囲する1枚以上の側壁と、入口開口を画定する開口した上壁と、出口開口を画定する開口を有する底壁と、を有し、出口開口が、試料容器の軸方向に延在するスパウトに連結されおり、試料容器が試料容器の底壁と側壁とに当接するフィルタ手段を含み、試料容器の側壁のうちの1枚以上がフィルタ手段を底壁に押圧するように適合される。
【0029】
本発明によって製作されるマイクロタイタープレートは、概して、クロストークがより起こり難く、製作に非常に都合がよく、適切な分離性能を有する。本発明のマイクロタイタープレートを用いることにより、植物、動物または人間の細胞を含む流体の、物理的分離、化学的分離または生物高分子質分離あるいは抽出を行うことが可能であり、特に、細胞の核酸および/または蛋白質の分離を行うことが可能である。この趣旨で、試料容器内の液体は、選択的吸着材料を有するフィルタ手段に浸透し、フィルタ手段を離れて収集容器に入る。好ましくは、選択的吸着材料を有するフィルタ手段は、クロマトグラフ特性を有し、フィルタ手段が適当な親和性リガンドを含む場合、その特性はイオン交換特性かまたはアフィニティ・クロマトグラフ特性を含むことができる。好ましいフィルタ手段には、米国特許第4,810,381号と同第4,699,717号とにそれぞれ開示されているような吸収性誘導体化シリカ微粒子が巻込まれたフィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンマトリクスが含まれる。その後、収集容器は他の容器と交換され、溶剤を含む液体がフィルタ手段に与えられ、フィルタ手段は、フィルタ手段に吸着された物質の所定部分を選択的に除去して、それが収集容器に入ることができるようにする。
【0030】
本発明の装置のフィルタ手段は、1枚以上の層を備えてよい。好ましいフィルタ手段は、例えば米国特許第4,810,381号に開示されているように、吸着性微粒子が巻込まれたフィブリル化されたポリテトラフルオロエチレンマトリックスを含む。一実施形態では、フィルタ手段は、間に粒子を有する2つの多孔性固定手段、特にフリットによって形成されてよい。好ましくは、粒子は、バルク材の形態とすることができ、上述したようなクロマトグラフ特性を有する。好ましい粒子は、シリカゲル、デキストランまたはアガロースをベースとする材料から作成される。フリットは、ガラス、ポリエチレン(PE)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなってよく、約0.1〜250μm、好ましくは約100μmの孔径を有する。
【0031】
粒子層の厚さは、約1〜10mm、好ましくは2.5mmであり、粒子寸法は1〜300μm、好ましくは16〜23μmである。
【0032】
別の実施形態によれば、フィルタ手段は、吸着性粒子が埋め込まれている支持膜を有する。支持膜は幾分弱く、部分的な真空状態(比較的高い圧力差の)が与えられると張裂ける可能性があるため、支持膜の下に裏打ちファブリックまたは繊維層を配置することができ、それは、試料容器の底壁上の支持膜に完全性を提供し、好ましくは、ポリプロピレンかまたはポリエチレン等の不織ポリアルキレン繊維材料からなる。
【0033】
本発明のマイクロタイタープレートは、本明細書で述べた個々の部品の寸法に限定されない。概して、本発明のマイクロタイタープレートは、いかなる所望の寸法で製作することも可能である。それにも関らず、本発明の方法は、特に、クロストークの実質的な危険無しに面積の単位当りに多数の試料容器を有するマイクロタイタープレートを製作することに適している。例えば、本発明の方法を、11cmと13cmとの間の長さと8cmと9cmとの間の幅とを有し90から400の試料容器を有するマイクロタイタープレート製造するために使用することができる。例えば、上述した寸法であり96かまたは384の試料容器を有するマイクロタイタープレートを、本発明の方法によって製作することができる。
【0034】
本発明を、本発明を限定する意図なく本発明の好ましい実施形態を表す以下の図面を参照してさらに例証する。
【0035】
好適な実施形態の説明
図1を参照すると、本発明の方法を用いて製作することができるマイクロタイターテストプレートの3次元図が示されている。マイクロタイターテストプレートは、互いに連結された複数の試料容器10を有する。図1に示すように、試料容器は、入口開口14においてプレート72によりおよびプレート42によりスパウト24近くで互いに連結されている。図1のマイクロタイターテストプレートは、本発明の方法により互いに永久的かつ不可逆的に結合される第1および第2部分を使用して製作される。
【0036】
図2aおよび図2bは、本発明の製造方法の第1実施形態を示す。図2aには、互いに連結された複数のウェル30を有する第1部分60の部分的断面図が示されている。ウェル30の各々は、ウェルの内部を包囲する側壁31を有する。壁30の各々は、試料容器の入口開口14と対向する底部開口16とを形成する開口を有する。図2aに示すように、底部開口16は、側壁31に底壁部分33’を有する肉厚部分33を提供することにより、フィルタ手段を収容するように適合される。肉厚部分33は、底部開口から所定距離12に設けられる。この所定距離12は、概して、フィルタ手段39がそこに配置され第1部分60が第2部分80に結合された時に、フィルタ手段39が試料容器(図2cおよび図2d参照)の底壁を形成する第2部分80の第1端23に押圧されるように選択される。一般に、所定距離12は、フィルタ手段39の厚さに対応するかまたは幾分かそれより小さくなる。図2a乃至図2dに示すように、底部開口近くの側壁の肉厚部分33は、側壁を壁の内部に向けて第1ポイントから底部開口16に向かって下方向に徐々に厚くし、その後第2ポイントにおいて側壁の厚さを好ましくは第1ポイントの側壁の厚さまで急峻に低減することによって、提供されてよい。厚さが底壁部分33’を形成して急峻に低減される第2ポイントは、概して、壁の底部開口16から所定距離12に配置される。第1部分の代替構成として、側壁は、入口開口14から底部開口に向かって第1厚さを有してよく、この第1厚さを、その底部開口をフィルタ手段を収容するよう適合させるように底部開口において所定距離12に亙って第2厚さまで低減してよい。この実施形態を図4aおよび図4bに示す。
【0037】
ここで図2aに戻ると、形状および寸法が第1部分60のウェルの底部開口16に適合する開口102を有するダイカットプレート100もさらに示されている。ダイカットプレートはさらに、底部開口16に外接する対応する畝36と結合する溝101を有する。ダイカットプレート100は、第1部分60と係合され、それによって畝36が溝101と結合する。ダイカットプレート上にフィルタシート1が設けられ、フィルタ手段39は、複数の切断ステム90によってフィルタシート1から切取られ、切断ステム90はまた、フィルタ手段39を収容手段用に適合された底部開口16に押込む(図2b参照)。そして、複数の切断ステム90は、フィルタシート1の残りおよびダイカットプレート100と同様に取除かれる。フィルタシート1の残りは、切取られたフィルタ手段39に対応する穴を有するシートとなる。そして、第1端23において開口22を包囲する互いに連結された複数のスパウト24を有する第2部分80(図2c参照)が提供される。第1端23は、試料容器10(図1参照)の底壁を形成し、開口22は、試料容器10の出口開口を画定する。第1端の反対側には、スパウト24の第2端81がある。図に示すように、スパウト24は、第2端81に向かって先細になっている。スパウト24は、プレート42を介して互いに連結されている。溝35が設けられており、それらは、スパウト24の第1端23に外接している。フィルタ手段39がウェルの底部開口16に挿入された第1部分は、底部開口16がスパウトの第1端に面するように第2部分80上に配置される。図2dは、第1部分60と第2部分80とが互いに接触した時に畝36が溝35に挿入され、畝36を溝35とともに超音波溶解することにより第2部分80の対応するスパウトと結合されたことを示す。したがって、試料容器がクロストークの可能性がほとんど無いかまたはまったく無いように互いに対して密閉されたマイクロタイタープレートが得られる。
【0038】
本発明の方法に関してマイクロタイタープレートを製作する代替実施形態を、図3a〜図3dに示す。本実施形態によれば、互いに連結された複数のスパウト24を有する第2部分50が提供される。スパウト24は各々、第1端23において開口22を包囲する。スパウトの第1端の反対側には、第2端81がある。スパウト24は、第2端81に向かって先細になっている。スパウト24は、プレート42によって互いに連結されている。また、第2部分50のスパウト24の各々は、第1端23に外接しフィルタ手段39を収容するように適合された上部開口55を画定する側壁51も有する。側壁51の高さは、概して、第2部分50が第1部分110と結合される時に、その第1部分110のウェルの側壁がフィルタ手段39を試料容器10の底壁を形成するスパウト24の第1端に対して押圧することができるように(図3d参照)、選択される。したがって、一般に、高さは、フィルタ手段39の厚さと等しいかまたはそれより幾分か小さくなる。
【0039】
壁51に設けられている畝52と結合し上部開口55と外接することが可能な溝101を有するダイカットプレート100が、提供される。ダイカットプレート100は、溝101が畝52と結合するように第2部分と接触する。その上には、フィルタシート1が、第2部分の上部開口55の各々に亙って延在するように配置される。そして、切断ステム90が、フィルタ手段39を切取り、それらを上部開口55内に押込む(図3b)。その後、ダイカットプレート100とフィルタシート1の残りとが取除かれ、第2部分50と結合するための第1部分110が提供される。図3cに示すような第1部分110は、互いに連結された複数のウェル115を有し、それらの各々は、ウェルの内部を画定する側壁113を有する。ウェル115の各々は、さらに、一端に入口開口114を画定する開口と、他端に底部開口116を画定する開口と、を有する。側壁113は、底部開口116近くの部分117において徐々に肉厚になることにより、第1部分110が第2部分50に結合された時に、第2部分50のスパウトの第1端23に対してフィルタ手段を押圧するように、側壁113の底壁部分113’がそのフィルタ手段39と部分的にオーバラップする。さらに、側壁113の底壁部分113’には、底部開口16と外接し第2部分50の畝52を挿入することができる溝111が設けられる。それにより、超音波結合かまたは他の熱結合技術によって、畝52を溝111と溶解することにより第1部分110のウェルの各々を第2部分50の対応するスパウトに永久的かつ不可逆的に結合することができる。
【0040】
図6a〜図6dに、第1および第2部分が機械的手段を相互に係合させることにより互いに永久的にかつ不可逆的に結合される、本発明のさらなる実施形態が示されている。図6aに示すように、各々がウェルの内部を包囲する側壁121を有する、互いに連結された複数のウェル125を有する第1部分120が、提供される。一端には、入口開口124を画定する開口があり、その反対側には、底部開口126がある。図2a乃至図2dに示すものと同様に、底部開口126は、その底部開口126に近接する底壁部分123’を有する肉厚部分123を提供することにより、フィルタ手段39を収容するように適合されている。第1部分120のウェル125の各々の側壁121には、相互に係合し連動する機械的手段の雌部分128が設けられる。雌部分128は、スナップイン式穴129を有し、対応する雄ヘッド203(図6c参照)は、一旦その穴129にはめ込まれるとそこから引出すことができない。さらに、雌部分128は、少なくともいくつかのフィルタシートを切断することができるシャープエッジを有する。
【0041】
フィルタ手段39を第1部分120に挿入するために、底部開口とシャープエッジ127を備えた雌部分128とを有する第1部分120の側に、フィルタシート1が提供される。フィルタシート1は、第1部分120とプレート105との間に提供される。フィルタ手段39を底部開口126内に配置するために、第1部分120がフィルタシート1上に押圧され、それによってフィルタ手段39が切取られ同時に底部開口126内に挿入される。図6bから分かるように、これによって、フィルタシート1の残り部分45が雌部分128内に押込まれる結果にもなる。フィルタシート1のこれら残り部分45は、溝46を通してプレート105に真空を与えることにより、雌部分128から取除くことができる。真空を与えている間にプレート105を取除くことにより、フィルタシート1の残り部分45は、雌部分128から取除かれる。図7に示すように、残り部分45は、そこから取除かれたフィルタ手段39に形状、寸法および数が対応する穴を備えたシートを形成する。図7に示すように、これら穴は円形であるが、底部開口126の形状によって異なる形状とすることができる。
【0042】
図6cは、フィルタ手段39が底部開口126に挿入された第1部分120を示し、そこでは、フィルタシート1の残り部分45が取除かれている。さらに、マイクロタイタープレートを製作するために第1部分120と結合する第2部分200が示されている。第2部分200は、互いに連結された複数のスパウト24を有する。各スパウト24は、最終的に試料容器の底壁を形成する第1端201を有する。第1端201は、スパウトによって包囲される出口開口202を有する。第1端201には、各々、第1部分120の雌部分128と係合する雄部分204が外接している。第1部分120を第2部分200に結合するために、ヘッド203を備えた雄部分204は、雌部分128内に押込まれ、それによりヘッド203が雌部分128の穴129にはめ込まれる。これによって、図6dに示すようなマイクロタイタープレートがもたらされる。マイクロタイタープレートの第1部分120と第2部分200とはもはや、ヘッド203が不可逆的に穴129内に係止されているため、互いから分離することができない。
【0043】
上述した実施形態に関して、フィルタシート1からフィルタ手段を切取ることは、ダイカッティングプレート100と切断ステム90とを使用することによって行われ、あるいは図6a〜図6dに示すような第1部分120のシャープエッジ127によって行われる。しかしながら、上述した実施形態の変形として、フィルタシートは、部分的に切取ることによりフィルタ手段39が事前形成されてよい。図5に示すように、フィルタ手段39はフィルタシート5において部分的に切取られる。第1部分のウェルの複数の底部開口かまたはそれらが挿入される第2部分の上部開口に配置、形状および数が適合する複数のフィルタ手段39が、部分的に切取られる。図5は、フィルタシート5において部分的に切取られたかかるフィルタ手段39のうちのいくつかを示す。図5のフィルタ手段39は、第1部分の円形の底部開口かまたは第2部分の上部開口に適合する円形周縁部を有する。図に示すように、図5のフィルタ手段39は、フィルタ手段39がフィルタシート5に連結されたままである2つの対向しているポイント2、3を除いて、それらの周縁部に沿って切断されている。図5は、フィルタ手段39を円形として示すが、フィルタ手段39はまた、正方形の断面を有する開口に適合する正方形の周縁部を有してもよい。フィルタシート1の代りに、部分的に切取られたフィルタ手段39を備えたフィルタシート5が使用される場合、概して、ダイカットプレートを使用する必要はなくなる。この例では、フィルタシート5は、フィルタ手段39が、それらが配置される開口と見当が合うように第1または第2部分上に配置される。そして、それらは、フィルタ手段39を適切な開口に押込むと同時に、フィルタ手段をそれらがまだフィルタシートに連結されていたポイントで引きちぎる複数のステムにより、フィルタシートから分離することが可能である。本実施形態は、フィルタ手段がフィルタシートから分離される時に生成される塵が少なくなり、したがって、塵が、製造されたマイクロタイタープレートの個々の試料容器のフィルタ性能に干渉する危険が少なくなる、という利点を有する。さらに、フィルタ手段39が部分的に切取られたフィルタシート5を使用することにより、第1または第2部分のうちの一方にフィルタシートを切断するシャープエッジが備えられた場合に、切断が容易になる、という利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連して製作することができるマイクロタイターテストプレートの3次元図を示す。
【図2a】 本発明の製造方法の第1実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図2b】 本発明の製造方法の第1実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図2c】 本発明の製造方法の第1実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図2d】 本発明の製造方法の第1実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図3a】 本発明の製造方法の第2実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図3b】 本発明の製造方法の第2実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図3c】 本発明の製造方法の第2実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図3d】 本発明の製造方法の第2実施形態を例証する断面図の一部を示す。
【図4a】 図2a〜図2dにおいて例証する本発明の方法の実施形態とともに使用するための代替的な第1部分を示す。
【図4b】 図2a〜図2dにおいて例証する本発明の方法の実施形態とともに使用するための代替的な第1部分を示す。
【図5】 部分的に切取られたフィルタ手段を有するフィルタシートを示す。
【図6a】 本発明の製造方法の第3実施形態を例証するための断面図の一部を示す。
【図6b】 本発明の製造方法の第3実施形態を例証するための断面図の一部を示す。
【図6c】 本発明の製造方法の第3実施形態を例証するための断面図の一部を示す。
【図6d】 本発明の製造方法の第3実施形態を例証するための断面図の一部を示す。
【図7】 フィルタ手段が分離されたフィルタシートの残りを示す。

Claims (2)

  1. 互いに連結された複数の試料容器を備え、それら試料容器の各々が、該試料容器の内部を包囲する1つ以上の側壁と、出口開口を備えた底壁と、開口して入口開口を画定する反対側の上端とを有してなる、マイクロタイターテストプレートを製造する方法であって、
    (a)互いに連結される複数のウェルを備え、それらウェルの各々が、開口して前記試料容器の前記入口開口を画定する上端と反対側の底部開口とを有してなる第1部分と、互いに連結される複数のスパウトを備え、それらスパウトが該第1部分の該ウェルと同一の配置および個数を有し、各スパウトが、第1端から反対側の第2端にかけて先細に形成されるとともに、前記試料容器の前記出口開口を画定する開口を前記第1端で包囲してなる第2部分とを用意するステップと、
    (b)前記第1部分の一側に、該第1部分の前記ウェルの各々に沿って延在するフィルタシートを配置するか、または前記第2部分の前記第1端を有する側に該第2部分の前記スパウトの各々に沿って延在するフィルタシートを配置するステップと、
    (c)前記第1部分の前記ウェルの前記底部開口に対して形状、寸法、配置および数が一致するフィルタ手段を、前記フィルタシートから分離するステップと、
    (d)前記フィルタ手段を、前記ウェルの前記底部開口の各々に配置するステップと、
    (e)前記フィルタ手段を分離した前記フィルタシートの残りを取除くステップと、
    (f)前記第1部分と前記第2部分とを、前記ウェルの前記底部開口が前記スパウトの前記第1端に面するように互いに接触させるステップと、
    (g)前記第1部分と前記第2部分とを、該第1部分の前記ウェルの各々を該第2部分の前記スパウトの各々に永久的かつ不可逆的に結合することにより互いに結合し、それにより、互いに対してシールされる相互連結された複数の試料容器を形成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
  2. 互いに連結された複数の試料容器を備え、それら試料容器の各々が、該試料容器の内部を包囲する1つ以上の側壁と、出口開口を備えた底壁と、開口して入口開口を画定する反対側の上端とを有してなる、マイクロタイターテストプレートを製造する方法であって、
    (a)互いに連結される複数のウェルを備え、それらウェルの各々が、開口して前記試料容器の前記入口開口を画定する上端と反対側の底部開口とを有してなる第1部分と、互いに連結される複数のスパウトを備え、それらスパウトが該第1部分の該ウェルと同一の配置および個数を有し、各スパウトが、第1端から反対側の第2端にかけて先細に形成されるとともに、前記試料容器の前記出口開口を画定する開口を前記第1端で包囲し、各スパウトがフィルタ手段を収容するための上部開口を該第1端に有してなる第2部分とを用意するステップと、
    (b)前記第1部分の一側に、該第1部分の前記ウェルの各々に沿って延在するフィルタシートを配置するか、または前記第2部分の前記第1端を有する側に該第2部分の前記スパウトの各々に沿って延在するフィルタシートを配置するステップと、
    (c)前記スパウトの前記第1端に設けられる前記上部開口に対して形状、寸法、配置および数が一致するフィルタ手段を、前記フィルタシートから分離するステップと、
    (d)前記フィルタ手段を、前記スパウトの前記第1端に設けられる前記上部開口の各々に配置するステップと、
    (e)前記フィルタ手段を分離した前記フィルタシートの残りを取除くステップと、
    (f)前記第1部分と前記第2部分とを、前記ウェルの前記底部開口が前記スパウトの前記第1端に面するように互いに接触させるステップと、
    (g)前記第1部分と前記第2部分とを、該第1部分の前記ウェルの各々を該第2部分の前記スパウトの各々に永久的かつ不可逆的に結合することにより互いに結合し、それにより、互いに対してシールされる相互連結された複数の試料容器を形成するステップと、を含むことを特徴とする方法。
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