JP4602130B2 - 電気機械フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、共振器となる微小振動子、それを励振する機構、および信号を検出する量子素子を備える電気機械フィルタに関する。
無線端末などの情報通信機器の普及に伴い、通信に使用される周波数は、携帯電話等の数百MHzから無線LAN等の数GHz帯と広帯域化が加速している。現在は、各種通信方式に対応した端末を独立に使用している状況であるが、将来的には、一つの無線端末で各種通信方式に対応した端末の実現が望まれている。
また、無線の端末の小型化に伴い、端末の筐体内に内蔵されるフィルタなどの受動部品の小型化が望まれている。近年、特に、無線通信でよく用いられているLC共振回路などによる電気的共振を利用したフィルタは、共振器サイズが電気長に依存するため、フィルタの小型化が難しいという問題があり、新たな信号選択の原理が模索されている。
その中で、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により作製されるRF-MEMSフィルタの開発が活発になっている。RF-MEMSフィルタとは、微小振動子の機械的振動を用いた電気機械フィルタである。その利点として、高周波信号の電気的振動を微小振動子の機械的振動に変換し、この機械的振動を再び電気的振動として出力信号を取り出すことができるため、共振器のサイズが電気長に依存することがなく、フィルタの小型化が可能であることが挙げられる。また、RF-ICと親和性の良いプロセスで製造可能であるため、フィルタをRF-ICに内蔵することも可能であり、無線部の小型化に大きく貢献する技術として期待されている。
GHz帯の微小振動子を用いた電気機械フィルタとして、シリコン基板を用いたものが提案されている(例えば、非特許文献1)。この非特許文献1では、シリコン基板上に円盤型の微小振動子を構成し、微小振動子の機械的共振現象を利用して中心周波数1.14GHzのバンドパスフィルタを実現している。信号フィルタリングの仕組みは、信号入力ポートから駆動電極に入力された高周波信号により、駆動電極と微小振動子の間に静電力が生起せしめられ、高周波信号の周波数で微小振動子が励振される。微小振動子の機械的な自己共振周波数の信号が入力された場合、微小振動子は大きく励振され、微小振動子と検出電極間の距離の変化による静電容量の変化が生ずる。すると、微小振動子に電圧Vが印加されているため、微小振動子の機械的振動を電気的振動として検出電極で取り出し、検出電極から信号出力ポートへと信号が出力される。つまり、微小振動子の自己共振周波数により設定された周波数の信号のみを、選択的に出力することができることになる。
現在、小型GHz帯電気機械フィルタにおいては、適応周波数の高周波化、高Q値(Quality Factor)化が試みられている。適応周波数の高周波化を実現するためには、微小振動子の自己共振周波数を高周波化する必要がある。そのためには、微小振動子のサイズを小さくする方法と、微小振動子の高次モードを使用する方法などが考えられる。
微小振動子のサイズを小さくしようとする場合、マイクロメートルオーダーからナノメートルオーダーへと微細化が進めば、その振動振幅はオングストロームオーダーへと微小となり、量子振動や熱振動のノイズレベルへと近づくため、量子限界の振動変位測定を可能とする超高感度の振動検出方法の実現が必要である。
特表平10-512046 J. Wang, et al., IEEE RFIC Symp., 8-10 June, pp. 335-338, 2003.
しかしながら、現在のところ、微小振動子の自己共振周波数の高周波化を図った場合、微小振動子の振動振幅が小さくなるため、そこから発生する微小な静電容量の変化を電気信号の出力として検出することが困難であるという問題がある。より高感度で微小振動子の微小振動を検出するためには、微小振動子と検出電極間の距離を小さくするか、微小振動子に印加する電圧Vを高くする必要がある。例えば非特許文献1にみられる電気機械フィルタにおいては、半径20μm、厚さ2μmの円盤型の微小振動子において、微小振動子と検出電極間の距離は100nmであり、3μm深さの高アスペクト比エッチングにより形成している。今後、さらなる微小振動子と検出電極間の距離の微細化をはかろうとすると、製造方法の限界に達することが予想される。また、微小振動子に印加する電圧Vは、12.9Vから30.54Vであり、無線端末に適用するには電圧が高いという問題もある。また、高い電圧のVPによって雑音指数が高くなる課題がある。
電気機械フィルタの適応周波数の高周波化を実現するには、製造可能な微小振動子と検出電極間の距離において、微小振動子の微小振動を無線端末に適応可能な微小振動子に印加する電圧VPで検出する方法が必要であり、そのためには、微小振動子と検出電極間に励起される微小な電荷の変化を検出し、かつ電気信号として出力する方法が必要である。
特許文献1においては、MOSFETを用いて振動検出を行う方法が開示されている。本文献における構成においては、微小振動子と対向する振動検出表面の構造に課題がある。平坦な構造では、励起された微小量電荷が検出電極表面で分散してまい、MOSFETを制御するのに十分な電位が出力されない。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、微細でかつ高感度の電気機械フィルタを提供することを目的とする。
そこで本発明の電気機械フィルタでは、検出部に量子素子を用い、微細でかつ高感度の検出を実現しようとするもので、入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、前記検出電極は、基板上の絶縁層上に形成された電荷励起電極と、前記電荷励起電極の前記微小振動子と対向する面上に形成された突起構造と、前記電荷励起電極上に絶縁層を介して形成され前記突起構造に接続された電位検出電極とを具備したことを特徴とする。
この構成によれば、検出部に量子素子を用いているため、微量の電荷を検出することができ、高感度の検出が可能となる。なおここで量子素子とは、微量の電荷を検出できるように構成された素子をいい、MOSFETやSETなどの半導体素子を含む量子素子を指すものとする。本発明におけるSETの導電性島に電荷注入する方法においては、微小量電荷でSETを制御可能であるため、従来の電気機械フィルタにおいて高い電圧を要していたVPを低減することが可能となる。また、VPの低減によってNFを低くすることが可能となる。
また本発明の電気機械フィルタは、前記検出電極が、基板上の絶縁層上に形成された電荷励起電極と、前記電荷励起電極の前記微小振動子と対向する面上に形成された突起構造と、前記電荷励起電極上に絶縁層を介して形成され前記突起構造に接続された電位検出電極を具備しているため、突起構造に電荷を収集し、振動子と対向した微小領域に生ずる拡大された電位を出力、電位検出電極を介してMOSFETのゲートに電位を与えることが可能となる。また、SETの導電性島へ微小量電荷を効率良く注入することが可能となる。
また本発明の電気機械フィルタは、微小振動子が、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された駆動電極を備え、前記駆動電極との間で生起される静電力により前記微小振動子が励振されるようにしたものを含む。
この構成により、信号線路を両持ち梁とするなどの方法により、容易に変位可能である。
また本発明の電気機械フィルタは、微小振動子が、入力信号が前記駆動電極に入力されるものを含む。
この構成により、駆動電極に与える電位を調整することで共振周波数を容易に調整することができ、変調可能な電気機械フィルタを形成することができる。
また本発明の電気機械フィルタは、微小振動子が、磁界に配置され、前記磁界によるローレンツ力で励振されるようにしたものを含む。
この構成により、微小振動子を貫く磁界を、ローレンツ力により変化させることができ、容易に振動方向を変化させることができるため、検出電極のレイアウトに自由度をもたせることができる。
また本発明の電気機械フィルタは、入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、前記微小振動子は、磁界に配置され、前記磁界によるローレンツ力で励振され、入力信号が微小振動子の一端に入力されるようにしたものを含む。
この構成により、別途設けていた駆動電極が不要となり、構造が簡単でより小型化をはかることができる。
また本発明の電気機械フィルタは、前記量子素子が、MOSFETであるものを含む。
この構成により、容易に微細な電荷を検出することができる。
また本発明の電気機械フィルタは、入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、前記量子素子は、MOSFETであり、前記検出電極が、前記量子素子のゲート電極として機能するものを含む。
この構成により、素子の微細化をはかることができるとともに、電荷の移動距離が少なく高速化が可能となる。
また本発明の電気機械フィルタは、前記量子素子が、SETであるものを含む。
この構成により、容易に微細な電荷を検出することができる。
また本発明の電気機械フィルタは、入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、前記量子素子は、SETであり、前記検出電極が、前記量子素子の導電性島として機能するものを含む。
この構成により、素子の微細化をはかることができるとともに、電荷の移動距離が少なく高速化が可能となる。
また本発明の電気機械フィルタは、前記微小共振子および前記量子素子が同一基板上に形成されたものを含む。
この構成により、より小型化を図ることができる。
また本発明の電気機械フィルタは、前記微小共振子および前記量子素子の検出電極は同一材料で構成されたものを含む。
この構成により、製造が容易でかつ信頼性の高いものとなる。
また本発明の電気機械フィルタは、前記量子素子の検出電極またはソース電極またはドレイン電極が半導体材料で構成されたものを含む。
この構成により、量子素子の半導体または導電性島などと同一工程で形成することができ、ドープドシリコンなどの半導体材料を用いることにより、プロセスの簡略化および信頼性の向上をはかることができる。
また本発明の電気機械フィルタは、信号出力ポート側に信号増幅手段を備えたものを含む。
また本発明の電気機械フィルタは、所望の信号増幅率を得るように、前記微小振動子に印加する電圧を調整する電圧調整手段を備えるようにしてもよい。
また本発明の電気機械フィルタは、所望の信号増幅率を得るように、前記量子素子のゲート電圧を調整する電圧調整手段を備えるようにしてもよい。
また本発明の電気機械フィルタは、信号出力ポート側にダウンコンバートした信号をアップコンバートして復元する回路と、ミキシングされた信号を最適化するように前記量子素子のソース・ドレイン電圧を調整する調整手段とを備え、前記量子素子をミキサーとして使用し得るようにしてもよい。
また本発明の電気機械フィルタは、複数個の前記微小振動子を機械的に結合してもよい。
この構成により、微小振動子の共振周波数の帯域幅(バンド幅)や振動のQ値を制御することができ、電気機械フィルタの通過帯域幅や遮断帯域幅、及びQ値を制御することが可能となる。
このように、本発明電気機械フィルタは、微小振動子と、前記微小振動子の振動を電気信号として検出し出力する量子素子を備えることで、従来実現困難であった高感度な検出機構を実現することができる。
この構成により、信号フィルタリング機能を有する高感度の電気機械フィルタを実現することができる。
以上説明したように、本発明によれば、量子素子を用いることにより、微小振動子の微小振動の検出が可能となり、所定の周波数の信号のみを選択して出力するバンドパスフィルタ、所定の周波数の信号のみを選択して阻止するバンドストップフィルタを実現することができる。
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における電気機械フィルタを図1に示す。
図1(a)は、本発明の実施の形態1における電気機械フィルタの構成を模式的に示す斜視図、図1(b)はその等価回路図である。
この電気機械フィルタ100では、表面に絶縁層111が形成された基板112上に、ポスト109と、このポスト109間に架橋された微小振動子101と、スペーサ110と、このスペーサ112上に設けられた駆動電極102とが配設されている。駆動電極102には、信号を入力する信号入力ポートINが接続されており、高周波信号が入力した場合、駆動電極102と微小振動子101との間に電位差が生じ、高周波信号と同じ周波数で振動子に静電力が印加される仕組みになっている。微小振動子101の電位は、微小振動子101に印加する電圧Vにより制御される。
可動電極101の近傍には、可動電極101の変位を静電容量変化として検出する検出電極103が設けられており、検出電極103は、絶縁層108上に設けられたソース電極104、ドレイン電極105、半導体106、ゲート絶縁膜107からなるMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)のゲート電極を構成している。そしてドレイン電極105には、信号を外部に出力する信号出力ポートOUTが接続されている。このゲート電極としての検出電極103は、(アモルファスシリコン層からなる)半導体106の1側面にゲート絶縁膜107を介して形成されている。
次に、この電気機械フィルタ100における微小振動子の振動検出方法と、信号フィルタリングの仕組みについて説明する。
図1(b)は、本発明実施の形態1における電気機械フィルタの構成を示す回路図である。信号入力ポートINより入力された信号は、駆動電極102に伝搬し、高周波信号の周波数で微小振動子101を励振する。微小振動子101の自己共振周波数の信号が入力された場合のみ、微小振動子101は大きな振幅で励振され、微小振動子101と検出電極103との間の距離が変化することによる静電容量Cの変化が生ずる。微小振動子101の振動方向をVで示す。その場合の静電容量Cの変化量をΔCとすると、微小振動子101と検出電極103との間に生ずる電荷の変化量は、ΔQ=VΔCである。
微小振動子101が極微でその振動振幅が小さいほどΔQは小さく、その変化量を直接的に検出する従来の電気機械フィルタの振動検出方法では、信号を取り出すことは困難であった。そこで、本発明電気機械フィルタ100では、検出電極103により検出された極微量の電荷変化量ΔQをMOSFETのゲート電位に入力し、ドレイン電流の変化として検出し、信号を出力する新方式を導入する。
検出電極103は、MOSFETのゲート電極になっており、検出電極103により検出された極微量の電荷変化量ΔQは、ゲート絶縁膜107との界面に電荷を励起する。図3にMOS接合のバンド図を示す。ソース電極104、ドレイン電極105間に配されるチャネルを構成する半導体106としてP型を用いる場合(図3(a))、絶縁膜107と半導体106との界面には、空乏層が形成されるが、検出電極103と絶縁膜107との界面に励起された電荷により、半導体106側に逆極性のキャリア(ホール)が誘導され、空乏層が減少していく。また、半導体106としてN型を用いる場合(図3(b))、検出電極103と絶縁膜107との界面に励起された電荷により、検出電極103の電位が半導体106に対して相対的に降下し、半導体106のバンド構造が、絶縁膜107の界面において低エネルギー側へ引っ張られる形で変形する。この現象により、半導体106のフェルミ準位E上に伝導バンドEがかかり、絶縁膜107と半導体106との界面の空乏層が減少していく。この様にして半導体106の空乏層の減少が起きた場合、ソース電極104とドレイン電極105の間に印加されたソース・ドレイン電圧VSDによりソース・ドレイン電流が流れ、信号がドレイン電極105へ出力される。この信号のスイッチングは、ゲート電極である検出電極103の電荷変化量ΔQの変化する周波数で起き、その周波数は、微小振動子101の自己共振周波数と同じである。つまり、微小振動子101の自己共振周波数の信号が信号入力ポートINより入力された場合のみ、信号出力ポートOUTへ同じ周波数の信号が出力されることになる。
図4(a)は、本発明実施の形態1における電気機械フィルタの信号フィルタリング特性を示す図である。中心周波数fのバンドパスフィルタ特性を有することが可能である。
このように、電気機械フィルタ100によれば、小型化が容易であり、所定の周波数の信号のみを選択して、出力することが可能である。
次に本発明の実施の形態1の変形例について説明する。図2(a)は、図1の電気機械フィルタの変形例を模式的に示す斜視図である。図2(a)に示す電気機械フィルタ200では、電気機械フィルタ100において微小振動子101として両持ち梁を用いているのに対し、円盤を用いた点で異なる。図2(b)は、図1の電気機械フィルタの変形例を示す回路図である。電気機械フィルタ100と同様の構成で信号フィルタリングを可能とする。
なお、図2(a)の電気機械フィルタ200において、図1(a)に示す電気機械フィルタ100と同様の構成については、同名称および同符号を付して説明は省略する。
この様に、微小振動子101として、他にも片持ち梁、角盤等を用いることが可能である。
なお、本発明実施の形態1における電気+機械フィルタは、図4(b)に示すように中心周波数fのバンドストップフィルタ特性を持つように形成することができる。これは図4(a)に示した中心周波数fのバンドパスフィルタ特性をもつ電気機械フィルタを直列に接続することにより、中心周波数fのバンドストップフィルタ特性を呈するようにすることが可能である。
また、信号出力ポートOUT側に、出力信号のパワーを増幅するためのパワーアンプ等を設けることが可能である。
また、最大の信号増幅率を得るために、微小振動子101に印加する電圧Vを調整することが可能である。
また、複数個の微小振動子を機械的に結合させることにより、信号の通過帯域幅を制御することが可能である。
また、本発明電気機械フィルタを並列または直列に接続した多段フィルタ構成にすることが可能である。
次に、前記電気機械フィルタ100の製造方法について説明する。
なお図1および図2は模式的に示す斜視図であり、ゲート絶縁膜107および検出電極103は半導体106の側壁側のみに形成されているが、以下のプロセスでは、ゲート絶縁膜107および検出電極103をわずかに半導体106上までかかるようにし、マージンをとることにより断線や短絡を防止している。
図5(a)〜(d)、図6(e)〜(i)は、本発明の実施の形態1における電気機械フィルタの製造工程を段階的に説明する断面説明図である。
先ず、図5(a)に示すように、シリコン基板112上に、熱酸化により膜厚20nmの酸化シリコン膜を堆積し、表面絶縁層111を形成する。次に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、絶縁層108、ポスト109、スペーサ110となる膜厚200nmの酸化シリコン膜を形成する。更に、その上にCVD法により微小振動子101、半導体106となる膜厚80nmのドープドアモルファスシリコンを、堆積する。ここでドーピングは、半導体の導電型およびキャリア濃度を調整するために行うものであり、成膜後にイオン注入などの方法によりP型であれば例えばボロンを、N型であれば例えば燐をドーピングすることによって形成可能である。又、ドーピングは、振動子のインピーダンスを下げる効果もある。なおドーピングは、成膜時に不純物を添加しつつ成膜することによっても形成可能である。また、アモルファスシリコンを成膜後、アニ−ルにより多結晶化し、多結晶シリコンとしてもよい。なお基板112としてはシリコン基板に限定されることなくガリウム砒素(GaAs)などの化合物半導体基板であってもよい。また熱酸化によって形成した酸化シリコン膜からなる絶縁層11は、CVD法やスパッタリングによって形成しても良いしまた、窒化シリコン膜など他の絶縁膜を用いてもよい。
次いで、微小振動子101、半導体106の形成を行う。
図5(b)に示すように、微小振動子101、半導体106となるドープドシリコン層の上に、フォトレジストパターンR1を形成し、これを電子線ビームリソグラフィーやフォトリソグラフィーなどによりパターンニングし、ドライエッチングによりフォトレジストパターンから露呈するアモルファスシリコン層をパターニングし、振動子101およびMOSFETのチャネルとなる半導体106を形成する。
次いで、絶縁膜107の形成を行う。
図5(c)に示ように、フォトレジストR1をアッシングにより除去した後、CVD法によりMOSFETのゲート絶縁膜107となる酸化シリコンをスパッタや堆積する。次いで、このゲート絶縁膜107上に、再度フォトレジストを塗布し、電子線ビームリソフィやフォトリソグラフィーなどによりパターンニングし、フォトレジストパターンR2を形成し、図5(d)に示すように、ドライエッチングによりゲート絶縁膜107のパターニングを行なう。なおこのゲート絶縁膜107としては酸化シリコン膜のほか窒化シリコンや、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層膜であるNO膜あるいはONO膜、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)等の強誘電体膜を用いてもよい。
ゲート絶縁膜として強誘電体膜を用いることにより、メモリ機能をもたせることも可能となる。
次いで、このフォトレジストR2をアッシングにより除去した後、駆動電極102、検出電極103、ソース電極104、ドレイン電極105の形成を行う。なおR2を除去した後異方性エッチングを行なうことにより半導体106の側壁にのみゲート酸化膜107を残留せしめるようにすれば、ゲート幅を半導体106の膜厚全体とすることができる。
図6(e)に示すように、スパッタリング法により、アルミニウムなどの金属材料を堆積し、その上にフォトレジストR3を塗布し、電子線ビームリソグラフィーなどによりパターニングする。
次いで、金属材料をドライエッチングして、図6(f)に示すように、駆動電極102、検出電極103、ソース電極104、ドレイン電極105を形成する。その後、フォトレジストR3をアッシングにより除去する。
なお、駆動電極102、検出電極103、ソース電極104、ドレイン電極105はリフトオフにより形成することも可能である。また、金属材料としてもアルミニウムに限定されることなく、金、銅など他の材料を用いてもよい。
次いで、微小振動子101の形成を行う。
微小振動子101の中空構造を形成する場合に行うエッチングにおいて、エッチング箇所以外の部分にダメージを与えないために、保護層を設ける。例えば、フォトレジスト塗布後、図6(g)に示すように、電子線ビームリソグラフィーやフォトリソグラフィーなどによりパターニングし、フォトレジストR4を形成する。
次いで、図6(h)に示すように、絶縁材料を微小振動子101となるシリコンに対する選択性を持つエッチング条件で除去し、微小振動子101を中空に解放する。エッチャントとして、HFなどを用いる。
最後に、フォトレジストR4をアッシングにより除去し、図6(i)に示すように、中空構造の可動電極101部分を形成する。
なお、高周波信号の基板112による損失の影響がないことが保障される場合には、絶縁層111を形成しないことが可能である。
また、微小振動子101の材料として、アモルファスシリコンのほか、単結晶シリコン、ポリシリコン、ガリウム砒素などの半導体、アルミニウム、金、銅などの金属、または超伝導体等を用いてもよい。また微小振動子101をMOSFETのチャネルを構成する半導体106と同一工程で形成したが、例えばソースドレイン電極と同一工程で形成するなどの変更も可能である。この場合は後続工程で別にドーピングし、所望の不純物濃度となるようにしてもよい。
なお、前記実施の形態1では、このゲート電極としての検出電極103は、半導体106の側面及び上面にかかるように形成されるが、図1に模式図で示したように、半導体106の1側面にのみゲート電極としての検出電極103がゲート絶縁膜107を介して配置されるようにしても良い。
製造に際しては、ソース・ドレイン電極と当接した状態で一体形成した半導体106の周りを酸化処理し、両側面および上面をゲート絶縁膜107を介してこの検出電極103で覆うようにすることにより容易に形成可能である。
また、前記実施の形態では、ゲート絶縁膜107のパターニングの後、図6(d)に示したように、異方性エッチングによる側壁残しにより側壁のみにゲート絶縁膜107を形成したが、図5(b)の工程で半導体106(ソース電極104、ドレイン電極105となる領域を含めて一体的に形成するのが望ましい)および微小振動子101をパターニングした後、堆積または表面酸化により絶縁膜を形成しこれをゲート絶縁膜107とする。そしてゲート電極としての検出電極103を形成しこれをパターニングし、この検出電極103をマスクとしてゲート絶縁膜107のパターニングおよびイオン拡散またはイオン注入によるソース電極104、ドレイン電極105の形成を行う。これにより、ゲート絶縁膜のパターニングのためのフォトリソグラフィー工程が不要となる。
このようにすれば、マスク合わせ工程を1工程減じることができ、プロセスが簡略化される。
(実施の形態2)
図7(a)は、本発明実施の形態2における電気機械フィルタの構成を示す斜視図である。
図7(a)に示す電気機械フィルタ300では、微小振動子101については実施の形態1と同様に形成したが、検出素子としてのMOSFETに代えてSET(Single Electron Transistor)を用いたことを特徴とする。他部は実施の形態1と同様に形成した。すなわち表面に絶縁層111が形成された基板112上に、ポスト109間に架橋された微小振動子101と、スペーサ110上に設けられた駆動電極102が設けられている。駆動電極102には、信号を入力する信号入力ポートINが接続されており、高周波信号が入力した場合、駆動電極102と微小振動子101との間に電位差が生じ、高周波信号と同じ周波数で振動子に静電力が加わる仕組みになっている。微小振動子101の電位は、微小振動子101に印加する電圧Vにより制御される。
可動電極としての微小振動子101の近傍には、検出電極103が設けられており、検出電極103は、絶縁層108上に設けられたソース電極104、ドレイン電極105、絶縁膜107、導電性島114、ゲート電極115からなるSET(Single Electron Transistor)の導電性島114に接続されている。ドレイン電極105には、信号を外部に出力する信号出力ポートOUTが接続されている。
次に、この電気機械フィルタ300における微小振動子の振動検出方法と、信号フィルタリングの仕組みについて説明する。
図7(b)は、本発明実施の形態2における電気機械フィルタの構成を示す回路図である。信号入力ポートINより入力された信号は、駆動電極102に伝搬し、高周波信号の周波数で微小振動子101を励振する。微小振動子101の自己共振周波数の信号が入力された場合のみ、微小振動子101は大きな振幅で励振され、微小振動子101と検出電極103との間の距離が変化することによる静電容量Cの変化が生ずる。微小振動子101の振動方向をVで示す。その場合の静電容量Cの変化量をΔCとすると、微小振動子101と検出電極103との間に生ずる電荷の変化量は、ΔQ=VΔCである。
微小振動子101が極微でその振動振幅が小さいほどΔQは小さく、その変化量を直接的に検出する従来の電気機械フィルタの振動検出方法では、信号を取り出すことは困難である。そこで、本発明電気機械フィルタ300では、検出電極103により検出された極微量の電荷変化量ΔQをSETにより検出し、信号を出力する新方式を導入する。
導電性島114は、ゲート電極との間にギャップを介して形成され低静電容量であるゲート静電容量C、ソース電極104とドレイン電極105との間に絶縁膜107を介して形成される高抵抗のトンネル接合により電気的に分断されている。SETのソース電極104、ドレイン電極105間を流れる電流は、導電性島114に励起される電荷によって単一電子の電荷e単位で制御可能である。図9にSETのバンド図を示す。SETは、極めて高感度な電位計である。
微小振動子101の振動は、微小振動子101と容量結合した検出電極103により検出され、SETの導電性島114にΔQの電荷を励起する。電荷変化量ΔQは極微であり、単一電子の電荷eに対して数えられる程度の電荷がSETの導電性島114に励起された場合、導電性島114の電子状態は変化し、導電性島114の量子化され離散化された電子バンド構造において、伝導バンドに電子が詰まったり詰まらなかったりする状態となる。それは、フェルミ粒子である電子において、同一エネルギー準位を二つの電子までしか占有することができないパウリの排他原理によって支配される。SETにおいては、ソース電極104とドレイン電極105の間に印加されたソース・ドレイン電圧VSDによって信号がドレイン電極105へ出力されるわけであるが、上記の微小振動子101の振動によるSETの導電性島114の電子状態の変化により、ソース電極104とドレイン電極105の間に流れるソース・ドレイン電流が変化する。この信号のスイッチングは、導電性島114に接続された検出電極103の電荷変化量ΔQの変化する周波数で起き、その周波数は、微小振動子101の自己共振周波数と同じである。つまり、微小振動子101の自己共振周波数の信号が信号入力ポートINより入力された場合のみ、信号出力ポートOUTへ同じ周波数の信号が出力されるわけである。
本実施の形態2における電気機械フィルタ300についても、実施の形態1と同様、図4(a)に示したよう信号フィルタリング特性を得ることができ、中心周波数fのバンドパスフィルタ特性を有することが可能である。
このように、電気機械フィルタ300によれば、所定の周波数の信号のみを選択して、出力することを可能とする。また、本発明におけるSETの導電性島に電荷注入する方法においては、微小量電荷でSETを制御可能であるため、従来の電気機械フィルタにおいて高い電圧を要していたVPを低減することが可能となる。また、VPの低減によってNFを低くすることが可能となる。
また、本実施の形態2においても実施の形態1において図2(a)および(b)に変形例を示したのと同様、図8(a)および(b)に変形例を示すように微小振動子101を円盤にすることができる。
図8(a)は、図1の電気機械フィルタの変形例を示す斜視図である。図8(a)に示す電気機械フィルタ400では、電気機械フィルタ300において微小振動子101として両持ち梁を用いているのに対し、円盤を用いた例である。図8(b)は、図1の電気機械フィルタの変形例を示す回路図である。電気機械フィルタ300と同様の構成で信号フィルタリングを可能とする。
なお、図8(a)の電気機械フィルタ400において、図7(a)に示す電気機械フィルタ300と同様の構成については、同名称および同符号を付して説明は省略する。
この様に、微小振動子101として、他にも片持ち梁、角盤等を用いることが可能である。
また、本発明実施の形態2における電気機械フィルタについても、図4(b)に示したように中心周波数fのバンドストップフィルタ特性を有することも可能である。
なお、信号出力ポートOUT側に、出力信号のパワーを増幅するためのパワーアンプ等を設けることが可能である。
また、最大の信号増幅率を得るために、微小振動子101に印加する電圧Vを調整することが可能である。
また、複数個の微小振動子を機械的に結合させることにより、信号の通過帯域幅を制御することが可能である。
また、本発明電気機械フィルタを並列または直列に接続した多段フィルタ構成にすることが可能である。
また、最大の信号増幅率を得るために、ゲート電圧Vを調整することが可能である。
また、SETが例えば1kHz以下の低周波数を使うよう構成された場合、SETをミキサーとして使用することが可能である。その場合、局部発振器の電圧を、検出する信号の周波数f(微小振動子101の自己共振周波数)より1kHz以下の中間周波数fIF分オフセットをかけた周波数fLOでゲート電極115より入力し、ドレイン電極105から中間周波数fIF=|fLO−f|の信号を信号出力ポートOUTへ出力する。このようにして微小振動子101の振動を検出する場合、信号出力ポート側に出力信号の周波数をfIFからfへアップコンバートして復元する回路が必要である。また、ミキシングされた信号を最適化するために、ソース・ドレイン電圧VSDを調整するのがのぞましい。
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について説明する。
実施の形態1では、信号入力ポートINを駆動電極102で構成したが、本実施の形態では微小振動子に直接入力ポートINを接続し、静電力に代えて、ローレンツ力により微小振動子を励振するものである。図10(a)は、本発明実施の形態3における電気機械フィルタの構成を示す斜視図である。
図10(a)に示す電気機械フィルタ500では、実施の形態1における電気機械フィルタ100、200では、微小振動子101を静電力により励振するのに対し、本実施の形態3における電気機械フィルタ500では、その励振方法が異なりローレンツ力により微小振動子101を励振する。他部については実施の形態1と同様に形成されている。
次に、電気機械フィルタ500における微小振動子の励振方法について説明する。微小振動子101に振動させたい方向にローレンツ力が印加されるよう、外部磁場Hを微小振動子101に印加しておく。微小振動子101の振動方向をVで示すが、この場合、外部磁場Hのベクトル方向は基板に対して垂直方向である。高周波信号が信号入力ポートINより入力され、微小振動子101に高周波信号による交流電流が流れた場合、交流電流と外部磁場Hにより微小振動子101にローレンツ力が加えられる。そのローレンツ力の方向は、交流電流の方向により交互に切り替わるが、その周波数は、高周波信号の周波数である。このようにして高周波信号により微小振動子101にローレンツ力を印加し、微小振動子101を励振する。
次に、この電気機械フィルタ500における微小振動子の振動検出方法と、信号フィルタリングの仕組みについて説明する。
図10(b)は、本発明実施の形態3における電気機械フィルタの構成を示す回路図である。信号入力ポートINより入力された信号は、微小振動子101に伝搬し、高周波信号の周波数で微小振動子101を励振する。微小振動子101の自己共振周波数の信号が入力された場合のみ、微小振動子101は大きな振幅で励振され、微小振動子101と検出電極103との間の距離が変化することによる静電容量Cの変化が生ずる。以下については実施の形態1と同様である。
(実施の形態4)
図11(a)は、本発明実施の形態4における電気機械フィルタの構成を示す斜視図である。
実施の形態2では、信号入力ポートINを駆動電極102で構成したが、本実施の形態では微小振動子に直接入力ポートINを接続し、静電力に代えて、ローレンツ力により微小振動子を励振するものである。他部の構成については前記実施の形態2と同様に形成されている。
すなわち図11(a)に示す電気機械フィルタ600では、表面に絶縁層111が形成された基板112上に、ポスト109間に架橋された微小振動子101が設けられている。微小振動子101には、信号を入力する信号入力ポートINが接続されている。微小振動子101の電位は、微小振動子101に印加する電圧Vにより制御される。
可動電極101の近傍には、検出電極103が設けられており、検出電極103は、絶縁層108上に設けられたソース電極104、ドレイン電極105、絶縁膜107、導電性島114、ゲート電極115からなるSET(Single Electron Transistor)の導電性島114に接続されている。ドレイン電極105には、信号を外部に出力する信号出力ポートOUTが接続されている。
図11(b)は、本発明実施の形態4における電気機械フィルタの構成を示す回路図である。
信号入力部については実施の形態3と同様であり、検出部の構成については実施の形態2と同様であるため説明を省略する。
(実施の形態5)
図12(a)は、本実施の形態5における電気機械フィルタの検出電極の構成を示す上面図である。
図12(a)に示す検出電極103bは、電荷励起電極1031と電位検出電極1032で構成され、電位検出電極1032は、途中で2本に分岐され、電荷励起電極1031上に、絶縁膜1034を介して形成され、振動子101と対向する突起構造1033に接続された構造となっている。電位検出電極1032は、MOSFETのゲートもしくはSETの導電性島114に接続されている。
電荷は、微小な領域に凝集し、エネルギー的に安定な状態をとる性質があるため、微小振動子101の振動により電荷励起電極1301上に励起された電荷116は、突起構造1033に集まる。突起構造1033と微小振動子101と対向した領域は微小であるため、同量の電荷量でも電位を拡大してMOSFETのゲートへ出力することが可能となる。
また、本構成により、SETの導電性島114へ微小量電荷を効率良く供給することが可能となる。
微小振動子101が、幅120nm、厚み75nm、長さ1μmの1GHz帯振動子、微小振動子101と電荷励起電極1031間のギャップが100nm、微小振動子101の共振時の振動振幅が1オングストローム、励起電荷量が10e(e:電気素量)、単一構成からなる検出電極103の振動子101に対向する幅が500nmの場合、検出される電位は0.5Vであるのに対し、本実施の形態5における検出電極103bにおいては、電荷励起電極の幅500nm、電位検出電極の幅50nmとすることにより電位を10倍の5Vと拡大することが可能である。
なお、突起構造1033は、単数、または複数個設けることが可能であり、電荷116が突起構造1033に集まることが可能である距離、数10nm〜数100nm間隔で形成することができる。電荷は広域な領域に対し微小な領域に集まる性質があるため、突起構造1033の形状は周囲に対し微小な領域を形成できていれば良いが、三角形のような鋭敏な先端部を有する構造が、電荷をさらに微小領域に凝集する上では望ましい。
図12(b)は、本実施の形態5における電気機械フィルタの検出電極の構成を示す断面図である。
電荷励起電極1031上に形成された電位検出電極1032との間には、絶縁層1034が形成されており、両電極間の絶縁をとっている。本構造は、実施の形態1および実施の形態2で示した製造方法と同様に作製可能であり、材料堆積、パターニング工程を用いる。突起構造1033の形成においては、電位検出電極1032と同じ材料で、同じマスクを用い、マスクパターンの変更により形状を変えることが可能である。
本発明に係る電気機械フィルタは、量子素子を用いることにより、微小振動子の微小振動を検出することを可能にすることができ、高感度な検出機構を備えた高周波信号のフィルタリング機能を有する電気機械フィルタとして有用である。
本発明の実施の形態1における電気機械フィルタを示す図であり、(a)はこの電気機械フィルタの構成を示す斜視図、(b)はこの電気機械フィルタの構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1の変形例の電気機械フィルタを示す図であり、(a)はこの電気機械フィルタの斜視図、(b)はこの電気機械フィルタの構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態1の変形例の電気機械フィルタのバンド図であり、(a)はMOS接合のバンド図(半導体(P型)を用いた場合)(b)はMOS接合のバンド図(半導体(N型)を用いた場合)である。 本発明の実施の形態1乃至4の電気機械フィルタのフィルタリング特性を示す図であり、(a)はバンドストップフィルタ特性を示す図、(b)はバンドストップフィルタ特性を示す図である。 本発明の実施の形態1における電気機械フィルタの製造工程を段階的に説明する断面図である。 本発明の実施の形態1における電気機械フィルタの製造工程を段階的に説明する断面図である。 本発明の実施の形態2における電気機械フィルタを示す図であり、(a)はこの電気機械フィルタの構成を示す斜視図、(b)はこの電気機械フィルタの構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態2の変形例の電気機械フィルタを示す図であり、(a)はこの電気機械フィルタの斜視図、(b)はこの電気機械フィルタの構成を示す回路図である。 実施の形態2および実施の形態4における電気機械フィルタのSETのバンド図である。 本発明の実施の形態3における電気機械フィルタを示す図であり、(a)はこの電気機械フィルタの構成を示す斜視図、(b)はこの電気機械フィルタの構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態4における電気機械フィルタを示す図であり、(a)はこの電気機械フィルタの構成を示す斜視図、(b)はこの電気機械フィルタの構成を示す回路図である。 本実施の形態5における電気機械フィルタの検出電極の構成を示す図であり、(a)はこの検出電極の構成を示す上面図、(b)はこの検出電極の構成を示す断面図である。
符号の説明
100、200、300、400、500、600 電気機械フィルタ
101 微小振動子
102 駆動電極
103、103b 検出電極
1031 電荷励起電極
1032 電位検出電極
1033 突起構造
104 ソース電極
105 ドレイン電極
106 半導体
107 (ゲート)絶縁膜
108、111、1034 絶縁層
109 ポスト
110 スペーサ
112 基板
113 フォトレジスト
114 導電性島
115 ゲート電極
116 電荷

Claims (13)

  1. 力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え
    前記検出電極は、基板上の絶縁層上に形成された電荷励起電極と、前記電荷励起電極の前記微小振動子と対向する面上に形成された突起構造と、前記電荷励起電極上に絶縁層を介して形成され前記突起構造に接続された電位検出電極とを具備した電気機械フィルタ。
  2. 請求項記載の電気機械フィルタであって、前記微小振動子は、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された駆動電極を備え、前記駆動電極との間で生起される静電力により前記微小振動子が励振されるようにした電気機械フィルタ。
  3. 請求項記載の電気機械フィルタであって、前記入力信号は前記駆動電極に入力される電気機械フィルタ。
  4. 請求項1記載の電気機械フィルタであって、前記微小振動子は、磁界に配置され、前記磁界によるローレンツ力で励振されるようにした電気機械フィルタ。
  5. 入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、
    前記微小振動子は、磁界に配置され、前記磁界によるローレンツ力で励振され、
    前記入力信号は前記微小振動子の一端に入力されるようにした電気機械フィルタ。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の電気機械フィルタであって、前記量子素子は、MOSFETである電気機械フィルタ。
  7. 入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、
    前記量子素子は、MOSFETであり、
    前記検出電極は、前記量子素子のゲート電極として機能する電気機械フィルタ。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の電気機械フィルタであって、前記量子素子は、SETである電気機械フィルタ。
  9. 入力信号に対して共振可能な微小振動子と、前記微小振動子と所定の間隔を隔てて配設された検出電極を備え、前記微小振動子と前記検出電極との間の静電容量の変化を検出することにより、前記微小振動子の電気信号として出力する量子素子とを備え、
    前記量子素子は、SETであり、
    前記検出電極は、前記量子素子の導電性島として機能する電気機械フィルタ。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の電気機械フィルタであって、前記微小振動子および前記量子素子は同一基板上に形成された電気機械フィルタ。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電気機械フィルタであって、前記微小振動子および前記量子素子の検出電極は同一材料で構成された電気機械フィルタ。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電気機械フィルタであって、前記量子素子の検出電極は半導体材料で構成された電気機械フィルタ。
  13. 請求項1記載の電気機械フィルタであって、前記量子素子には、信号を外部に出力する信号出力ポートが接続されており、前記信号出力ポート側に信号増幅手段を備えた電気機械フィルタ。
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