JP4601847B2 - 加飾シート及びその製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、射出成形同時積層法、真空成形積層法等の熱圧により成形して被着体に積層する成形同時加飾法に好適な加飾シートとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、樹脂成形品等の被着体に、加熱加圧により加飾シートを成形して積層することで加飾する方法として、例えば、真空成形積層法(特公昭56−45768号公報、特公昭60−58014号公報等参照)、射出成形同時積層法(特公昭45−1758号公報、特公昭42−17113号公報、特公昭50−19132号公報等参照)等が知られている。
【0003】
また、加飾シートとしては、各種形態のものが使用されているが、代表的なものの一種として、間に適宜、絵柄等を表現する装飾層を挟んで、透明熱可塑性樹脂の表面シートと適宜着色不透明とした熱可塑性樹脂の裏面シートとを、熱ラミネートや接着剤等によって接着積層した構成のものがある。この様な構成とするのは、通常、表面シートで表面物性や塗装感等を付与し、裏面シートで被着体との密着性を付与し、またこれら両シートで、適度な成形性、取り扱い性等を付与する為である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、表面シート及び裏面シート等の樹脂シート同士を積層接着させる方法は、古くから知られているが(特公昭28−5036号公報、特公平2−61378号公報等参照)、従来の方法によれば、いずれも、熱可塑性樹脂から成る表面シートと裏面シートとを直接、或いは間に感熱型等の接着剤を介して、2本のローラ間(或いは平板間)で加熱・加圧して熱融着等で接着させている。
【0005】
この為、表面シートが元々鏡面性の樹脂シートであれば、加飾シート使用時の射出成形同時加飾工程、真空成形積層工程等で熱が加わっても、本来は、艶が変化することは無い(元々のシートの艶に戻る為)筈である。ところが、実際には、熱ラミネートを行うと、表面シート表面にラミネートローラの微凹凸がエンボス(賦形)され、このエンボスされた微凹凸は、後工程の射出成形同時加飾工程、或いは真空成形積層工程での加熱により、残留応力開放により、微凹凸の一部又は全部が平坦に復元し、艶は元の艶に戻る方向で変化する。しかし、その変化の仕方も、成形条件、ラミネート条件等に応じて変動し、一定ではない。従って、シート成形前後での加飾シート表面艶が一定しない。また、表面シートに元々微小凹凸表面がエンボスされて成る艶消面のシートであっても、やはり、同様の原理でシート成形前後の表面艶の変化が起きてしまう。もちろん、ラミネートローラ表面の艶(光沢度)を表面シート表面本来の艶に一致させると、成形時加熱による艶変化を防ぐことも可能ではあるが、シートの艶に合わせたローラの管理が必要になる。それは、実際問題として極めて困難である上、生産性もシートに合わローラ交換が必要となってしまい非生産的な事であった。
【0006】
すなわち、本発明の課題は、射出成形同時積層法、真空成形積層法等の熱圧を利用して加飾シートを成形すると同時に被着体に積層して被着体を加飾する成形同時加飾法に用いる加飾シートとして、それに用いる表面シート表面の本来の光沢を保ったまま加飾シートの表面の光沢とする事と、またその光沢を、成形同時加飾時も保持できる様にする事である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決すべく、本発明では、成形同時加飾用の加飾シートとして、透明熱可塑性樹脂中に、透明光拡散性粒子の艶消し剤を含有して成り、表面には該艶消し剤が突出し、加飾シートの状態でJIS K 7105規定の60度鏡面光沢度が30%以下の光拡散性粗面となった表面シートと、該表面シートの裏面に積層された、2液硬化型樹脂の硬化物からなる接着剤層と、該接着剤層の裏面に積層された、熱可塑性樹脂から成る裏面シートと、から成る構成とした。
【0008】
この様な構成とすることで、熱可塑性樹脂の表面シートと裏面シートとは、両シート同士の熱融着では無く、2液硬化型樹脂の接着剤層で接着積層するので、両シート積層時の温度を、ラミネートローラ表面の光沢(或いは微凹凸)が表面シート表面にエンボスされて賦形され無い温度範囲内に留める事が出来る。その為、元々の表面シート自体の本来の光沢を保ったまま積層でき、該光沢をそのまま加飾シート表面の光沢とする事ができる。
しかも、再加熱時の残留応力によって光沢度(表面微凹凸)が復元する性質を内在する熱エンボスによる粗面は持たず、且つ加熱や成形時の応力で変化しない艶消し剤の添加で低光沢を実現できる為、加飾シート利用時に熱が加わる、射出成形同時積層法、真空成形積層法等の成形同時加飾法に好適な加飾シートとなる。
【0009】
また、本発明の加飾シートは、上記構成に対して、更に、表面シートと接着剤層間となる様に、表面シートの裏面に装飾層を有する構成とした。
【0010】
この様な構成とすることで、装飾層で絵柄を表現すれば、更に高意匠にできる。しかも、装飾層による絵柄には、透明な表面シートによって、塗装感、透明感、深み、奥行き等の意匠感も表現できる。また、装飾層を表側及び裏側の両方から保護でき、その耐久性が得られる。従って、装飾層の耐摩耗性等の表面強度が得られる。また、加飾成形品の製造段階に於いては、特に、射出成形同時積層法に好適な加飾シートとなる。それは、特に射出成形同時積層法では、樹脂射出時に射出樹脂が加飾シートの裏側に接する為に、加飾シートの裏面に露出して装飾層が形成された構成では、射出樹脂の熱圧で、装飾層が変形したり流失したする事があるのに対して、本発明では、装飾層が表面シートと裏面シート間にあり射出樹脂と接しない構成であるので、装飾層の上記の如き損傷が防げるからである。
また、本発明の加飾シートは、上記いずれかの構成に対して、更に、表面シートの透明熱可塑性樹脂がアクリル樹脂であり、裏面シートの熱可塑性樹脂がオレフィン系熱可塑性エラストマーである、構成とした。
また、本発明の加飾シートの製造方法は、上記いずれかの構成の加飾シートを製造する方法であって、透明熱可塑性樹脂中に透明光拡散性粒子の艶消し剤を含有して成り、表面には該艶消し剤が突出し、JIS K 7105規定の60度鏡面光沢度が30%以下の光拡散性粗面となった表面シートと、熱可塑性樹脂から成る裏面シートとを、2液硬化型樹脂の接着剤を介して、金属ローラからなるラミネートローラとゴムローラからなる圧着ローラとの間に通してドライラミネートするときに、表面シート側となるラミネートローラの温度を、表面シートの透明熱可塑性樹脂のガラス転移温度+10℃以下となる様にしてラミネートする、構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】
〔概要〕
先ず、図1の断面図で本発明の加飾シートの一形態を示す。同図の加飾シートSは、透明熱可塑性樹脂1中に透明光拡散性粒子の艶消し剤2を含有して成り、表面Pfには該艶消し剤が突出し光拡散性粗面fとなった表面シート3と、該表面シートの裏面に積層された、2液硬化型樹脂の硬化物からなる接着剤層4と、該接着剤層の裏面に積層された、熱可塑性樹脂から成る裏面シート5と、から成り、更に、表面シート3と接着剤層4間となる様に、表面シートの裏面に装飾層6を有する構成の加飾シートである。
【0013】
〔表面シート3〕
表面シート3は、図1の断面図でその一形態を例示の如く、透明熱可塑性樹脂1中に透明光拡散性粒子の艶消し剤2を含有し、該表面シートの表面Pf側は該艶消し剤の突出によって光拡散性粗面fとなったシートである。
なお、表面シート3の裏面側は、粗面でも平滑面でも、どちらでも良い。但し、裏面に装飾層を印刷形成する場合には、その印刷適性の観点から艶消し剤2が突出してい無い平滑面が好ましい〔図1参照〕。なお、ここで表面とは、加飾シートを被着体表面に積層した状態に於いて、外側に露出する側である。また、その反対面、すなわち、被着体側に向く側を裏面と呼称する。また、表面シートは裏面シートに対して、加飾シートを被着体表面に積層した状態に於いて、外側に位置するシートである。
【0014】
表面シートに熱可塑性樹脂を用いるのは、入手が容易な上、射出成形同時積層法、真空成形積層法等の成形同時加飾方法に於いて、加飾シートを加熱する事で成形性を得やすいからである。
また、表面シートに用いる熱可塑性樹脂を透明とするのは、表面シートの裏面側に位置する、裏面シートを着色する場合のその色や、好ましくは設けられる装飾層を透視可能にする為にである。
【0015】
上記の如き成形性を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレン−テレフタレート−イソフタレート共重合体、成形性ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ポリアミド樹脂(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等)等の樹脂を、1種又は2種以上を用いる。なお、2種以上を用いる場合には、別種の樹脂を2種以上混合して単層シートとして用いるか、或いは、別種の樹脂シートを2層以上積層して用いる。
なかでも、成形性と共に、耐擦傷性等の表面強度も有し、且つ透明性、耐候性等にも優れている点で、アクリル樹脂等は好ましい樹脂である。
【0016】
なお、前記アクリル樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなる樹脂を、1種又は2種以上混合して使用する。なお、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
【0017】
また、成形性ポリエステル樹脂としては、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、非晶性ポリエステル等が使用できる。上記ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、ハードセグメントに高結晶で高融点の芳香族ポリエステル、ソフトセグメントにはガラス転移温度が−70℃以下の非晶性ポリエーテル等を使用したブロックポリマー等があり、該高結晶性で高融点の芳香族ポリエステルには、例えばポリブチレンテレフタレートが使用され、該非晶性ポリエーテルには、ポリテトラメチレングリコール等が使用される。また、前記非晶質ポリエステルとしては、代表的には、エチレングリコール−1,4−シクロヘキサンジメタノール−テレフタル酸共重合体がある。
【0018】
また、透明光拡散性粒子の艶消し剤2としては、おおよそ公知の所謂マット剤を使用できる。但し、透明熱可塑性樹脂中に分散させた状態で不透明なもの(表面シートを不透明化するもの)は、本発明で使用できない。すなわち、熱可塑性樹脂中に分散された状態で、該樹脂と透明光拡散性粒子との界面で光が反射して該粒子の内部を光が通過しないもの(酸化チタンの様に樹脂との屈折率が大きいもの)、或いは該粒子自体の内部が光吸収性であるもの(カーボンブラック等)は、使用できない。この様な透明光拡散性粒子からなる艶消し剤としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミノシリケート、雲母等の無機物粒子、或いは、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリアミド(ナイロン)、ポリウレタン等の樹脂(有機物)粒子等が使用できる。平均粒径は1〜20μm程度である。粒子形状は、球形、多面体、鱗片形、その他形状等である。また、添加量は、樹脂分に対して5〜30質量%程度である。
【0019】
そして、上記の如き艶消し剤を含む表面シートの表面は、該艶消し剤が突出して光拡散性粗面fとなっている。表面シート表面の表面粗さは、一般的な触針式等の表面粗さ計で測定できる。通常、JIS B 0601による中心線平均粗さRaで0.5μm以上粗く無いと、表面の艶消(光拡散反射性:通常は、JIS K 7105 規定の60度鏡面光沢度G(60°)で30以下とされる)が得られない。該表面粗さは、要求される艶消程度によれば良い。該表面粗さは、通常、半艶消(半光沢)の程度ならば0.5〜3μm程度である。また、該表面粗を完全艶消しとするのであれば、3μm以上とする。艶消し目的としては、通常、最大30μm程度あれば十分である。
【0020】
なお、表面に透明光拡散性粒子を突出させた表面シートは、例えば、次の様な方法で得る事ができる。但し、本発明で使用し得る表面シートは、以下の方法で得られたシートに限定されるものではない。
【0021】
すなわち、図2の如く、先ず、押出成形法等により、通常通り、透明光拡散性粒子2を添加した透明熱可塑性樹脂組成物を成膜し、透明熱可塑性樹脂1の層の表裏両面に透明光拡散性粒子2が突出し、両面粗面となった素材シート7を作製する〔図2(A)〕。
次いで、公知の熱プレス方式のエンボス加工機(平版式プレス、輪転式プレスのいずれでも可能)を用い、素材シート7を該シートを構成する透明熱可塑性樹脂の軟化温度以上であり且つ融点或いは熔融温度未満の温度に加熱して軟化させ、該素材シート7の粗面とする少なくとも表面は、軟質の弾性体で表面を被覆した弾性体ローラからなる圧胴21で押圧する。この際、裏面を平坦面とする場合は、裏面には鏡面エンボス版胴22で押圧する〔図2(B)〕。図2(B)は、表面は粗面にするが、裏面はそれと同時に平坦面とする場合の方法例である。なお、裏面も粗面とする場合には、裏面にも鏡面エンボス版胴22の代わりに、弾性体ローラからなる圧胴21を用いる。
【0022】
この様にすることにより、前記素材シート7の表面は、軟質の弾性体ローラの圧胴21で押圧される為、反対側の鏡面エンボス版胴22の圧力は受け止めるものの、表面に突出した透明光拡散性粒子2は該シート内に押し込められること無く、表面の粗面、すなわち、艶消しの程度は維持される。その結果、所望の表面シート3が得られる。なお、この製法では、透明光拡散性粒子2に大粒径のものを用いる場合でも、表面シート3の裏面を平滑面に仕上げることも出来る。例えば、表面シート3の厚さが100μm程度の場合、透明光拡散性粒子2の粒径が10μm程度以上の場合は、この製法が好ましい。
そしてまた、図2(B)の様に裏面処理すれば、素材シート7の裏面に突出した透明光拡散性粒子2を該シートの内部に押し込み、表面シートの裏面を平滑面にできる。
【0023】
なお、圧胴21としては、一般的には鉄等の剛体の回転軸芯の周囲を、耐熱性、強度と共に適度な弾性を持つ弾性体で被覆した円筒(弾性体ローラ)から構成する。弾性体としては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴムが用いられる。弾性体の柔軟性としては、JISゴム硬度で、大体60°程度以下、より好ましくは40°程度以下とすることが好ましい。
【0024】
また、鏡面エンボス版胴22としては、通常、金属の円筒表面を所望の表面粗さ(平滑鏡面)に仕上げたものを使用する。表面粗さとしては、JIS B 0601の中心線平均粗さRaで0.5μm未満となる様に研磨したり、メッキしたりして仕上げる。例えば、鉄の円筒表面に(必要に応じて銀メッキ層を介して)銅メッキ層を形成し、該銅メッキ層を所望の表面粗さにまで研磨した後、更にその表面にクロムメッキ層を形成した構成のものが代表的である。
通常は、該鏡面エンボス版胴の内部を中空とし、この中に冷却水を通して、加熱軟化された素材シートを鏡面に賦形すると同時に軟化温度以下に冷却し、賦形された鏡面を固定する。
【0025】
次に図3の概念図で、表面シートの別の一製法を示す。すなわち、透明熱可塑性樹脂中に透明光拡散性粒子を混合、分散してなる透明熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融し、Tダイ23から溶融樹脂24として押出して、回転する鏡面冷却ローラ25の表面に塗工する。塗工された該溶融樹脂は冷却固化すると共に、その鏡面冷却ローラ側(裏面)は平滑化され、一方、鏡面冷却ローラとは反対側(表面)は、透明光拡散性粒子が突出して粗面となる。この様にして、成膜された基材シート3は剥離ローラ26によって、鏡面冷却ローラから剥離される。ここで、鏡面冷却ローラとしては、前記鏡面エンボス版胴と同様の構成のものを用いれば良い。この製法では、透明光拡散性粒子2が比較的小粒径の場合に適している。それは、図3の製法は、図2の製法に比べて、透明光拡散性粒子2を表面シート3中に強制的に押圧する力が弱い為である。例えば、表面シート3の厚さが100μm程度の場合、透明光拡散性粒子2の粒径が10μm程度未満の場合に、この図3の製法を適用することが好ましい。
【0026】
なお、この方法にて、鏡面冷却ローラ25に替えて、ローラ表面を粗面とした粗面冷却ローラを用いた場合、該ローラ側は型押成形(エンボス)による粗面を表面シートに付与されてしまう。しかし、前述の如く、これによる粗面は、加熱・加圧時に粗面の凹凸を保てず、好ましくない為、本発明では採用し無い。
【0027】
なお、表面シート中には、必要に応じて適宜、安定剤、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、体質顔料、帯電防止剤、難燃剤、減摩剤、滑剤、防黴剤、抗菌剤等の公知の各種添加剤を、物性調整の為に添加することができる。
【0028】
なお、上記減摩剤としては、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート等からなる平均粒径3〜30μm程度の粒子等が使用できる。粒子形状としては、球形、多面体、鱗片形等が用いられる。減摩剤の添加量は、通常5〜30質量%程度である。
また上記滑剤としては、木蝋、モンタンワックス、パラフィンワックス等のワックス類、シリコーン樹脂等が使用できる。滑剤の添加量は、通常1〜5質量%程度である。
【0029】
特に、耐候(光)性が要求される用途では、紫外線吸収剤の使用が好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系等の有機物の紫外線吸収剤や、粒径0.2μm以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物の紫外線吸収剤を使用する。また、ヒンダードアミン系光安定剤の添加も好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤は特に紫外線吸収剤との併用が効果的である。紫外線吸収剤、及び光安定剤の添加量は、いずれも0.1〜5質量%程度である。
【0030】
なお、表面シートを着色する場合は、もちろん透明着色とする。着色は、公知の着色剤、例えば、後述装飾層で列記する如き、着色剤が使用できる。
【0031】
なお、表面シートの厚みは、意匠性(塗装感、透明感等)、コスト面、成形適性、取り扱い性等の観点から、通常50〜300μm程度が好ましいが、特に限定は無い。
【0032】
また、表面シートの裏面は、必要に応じ適宜、公知の易接着処理、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理、2液硬化型ウレタン樹脂等によるプライマー層形成等を行い、他層(接着剤層、装飾層等)との密着性強化を行う。
【0033】
〔裏面シート〕
次に、裏面シート5としては、透明熱可塑性樹脂からなる樹脂シートを用いる。表面シートに熱可塑性樹脂を用いるのは、裏面シートの場合と同様に、入手が容易な上、射出成形同時積層法、真空成形積層法等の成形同時加飾方法に於いて、加飾シートを加熱する事で成形性を得やすいからである。
【0034】
裏面シートに用いる熱可塑性樹脂としては、前述表面シートで列記した如き熱可塑性樹脂を使用することができる。この他、用途によっては、不透明な樹脂でも使用できるので、ABS樹脂等の不透明樹脂も使用することができる。裏面シートの場合も1種の樹脂からなる単層シート、2種以上の樹脂を混合して成る単層シート、或いは、異種の樹脂の単層シート2層以上から成る積層体のいずれの形態でも良い。
【0035】
また、加飾シートを射出成形同時積層法に用いる場合には、最裏面に位置させる形態の場合の裏面シートは、加飾シートを積層すべき被着体となる射出樹脂との熱融着性の高い樹脂を選ぶことで、最裏面層として裏面接着剤層を設けずに、被着体との密着良く積層接着させる事もできる。
【0036】
例えば、代表的な裏面シートと表面シートとの組合わせは、裏面シートがポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、或いはABS樹脂で、表面シートがアクリル樹脂の組合わせである。ポリオレフィン系樹脂、或いはABS樹脂等からなる被着体に密着良く、かつ透明性、耐擦傷性、耐候性に優れた成形性を有する加飾シートとなる。
【0037】
なお、裏面シート中には、必要に応じて適宜、安定剤、可塑剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、体質顔料、帯電防止剤、難燃剤等の公知の各種添加剤を、物性調整の為に添加することができる。
【0038】
また、裏面シートを着色する場合は、不透明着色、透明着色どちらでも良いが、加飾シートを貼着する被着体の色や表面模様を隠蔽する場合には、不透明着色として隠蔽性の裏面シートとするのが良い。
また、通常は、裏面シートには、チタン白、カーボンブラック(墨)等の高隠蔽性の着色剤を添加し、加飾シートに隠蔽(不透明)性及び基調色を付与する形態を採用する。
【0039】
なお、裏面シートの厚みは、コスト面、成形適性、取り扱い性等の観点から、通常50〜300μm程度(多層の場合は総厚)が好ましいが、特に限定は無い。
【0040】
また、裏面シートの表面、裏面、或いは表裏両面等の他層(接着剤層、装飾層、被着体、裏面接着剤層等)との接触面は、必要に応じ適宜、公知の易接着処理、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理、2液硬化型ウレタン樹脂等によるプライマー層形成等を行い、他層との密着性強化を行う。
【0041】
〔接着剤層〕
接着剤層4は、裏面シート5と表面シート3とを、意匠性向上の為には好ましくは後述する装飾層6を間に挟んで、貼り合わせる為の層である。この接着剤層に用いる接着剤としては、裏面シートと表面シートとを貼り合わせる事ができる接着剤であれば基本的には特に制限は無い。但し、本発明では密着性及び耐熱性が得やすい点で、2液硬化型樹脂を硬化させて用いる。
【0042】
2液硬化型樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等の公知の硬化性樹脂を用いることができる。2液硬化型樹脂を用い、これの硬化物として接着剤層を形成する。密着性と共に、接着剤層の耐熱性を考慮するのは、成形同時加飾に用いる加飾シートは、加飾シートを成形する為に好ましくはシートを加熱して用いるために、加熱時に表面シートと裏面シートとが剥離しない様な耐熱性を有することが望ましいからである。
【0043】
なお、上記2液硬化型ウレタン樹脂は、ポリオールを主剤とし、多価イソシアネートを架橋剤とする。ポリオールとしては、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオール等が、また、多価イソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート等の脂肪族(乃至は脂環式)イソシアネートが用いられる。或いは、イソシアネートとしては、これらイソシアネートの多量体、又は付加体を用いても良い。
【0044】
特に、後述の如く、ドライラミネーション工程での加熱温度をラミネートローラ表面の形状がエンボスされ無い程度の低温に抑えるためには、2液硬化型ウレタン樹脂中に、硬化反応促進の作用を持つ触媒を添加するのが好ましい。該触媒としては、トリエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン等の三級アミン、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅等のナフテン酸金属塩、塩化第一錫、テトラ−n−ブチル錫、ジブチル錫、ジメチルカプタイト等の錫化合物を2液硬化型ウレタン樹脂中に0.5〜10質量%程度添加する。
【0045】
なお、接着剤層は、グラビア印刷、ロールコート等の公知の印刷又は塗工法により形成することができる。また、接着剤層の厚さは特に制限は無いが、通常は1〜20μm程度である。
【0046】
そして、接着剤層によって、裏面シートと表面シートを、適宜間に装飾層を挟んで積層する方法は特に限定は無いが、所謂ドライラミネーション法によって行うことができる。
図4は、ドライラミネーション法等でラミネートローラにて積層する工程を説明する概念図であり、金属ローラから成るラミネートローラ31とゴムローラから成る圧着ローラ32間に、シート33とシート34とを通し加熱加圧することでラミネートして、積層シート35とする。なお、ドライラミネーション法では、シート33又はシート34の一方のシートの重ね合わせ面に接着剤を塗工しておく(図示略)。なお、図中の矢印は、シート送り方向を示す。
【0047】
なお、ドライラミネーションの際は、表面シートの表面にラミネートローラの表面形状(表面粗さ)がエンボスされることを防ぐ為、表面シートの温度を低く保つ必要がある。例えば、表面シートの樹脂にガラス転移温度100℃のアクリル樹脂を用いているならば、表面シートの温度が、該ガラス転移温度+10℃以下、すなわち、110℃以下となる様に、ラミートローラの温度を110℃(ラミネート温度)とするのが好ましい。なお、ラミネートローラの温度に対して、表面シートの温度は、ラミネートローラ温度以下の温度で、ローラ圧力、ラミネート速度等により変化する。
【0048】
ラミネート温度は室温(通常20℃前後)でも良いが、接着剤層のレベリング、接着剤の活性化等の点では、表面シート表面の光沢度(光拡散性粗面度合い)に影響しない範囲での加温が好ましい。
【0049】
〔装飾層〕
また、装飾層6を、表面シートの裏面に、表面シートと接着剤層との間となる様に設けると、より高意匠に出来る点で好ましい。この装飾層による絵柄は、透明な表面シートによって、塗装感、透明感、深み、奥行き等の意匠感も表現できる。
【0050】
また、装飾層は、裏面シートの裏面や表面シートの表面にでは無く、裏面シートと表面シートとの間とすることで、装飾層を表側及び裏側の両方から保護でき、その耐久性が得られる。従って、装飾層の耐摩耗性等の表面強度が得られる。
なお、この作用効果に於いては、装飾層を裏面シートの表面に単独で、或いは表面シート裏面と併用して設ける事でも得られるが、裏面シート表面に設けた装飾層は、接着剤層を通して表面シート表面側から観察することになるので、接着剤層に透明性を考慮したものを用いる必要性が出てくる点で、材料選定の制約事項が増えてしまう。しかし、表面シート裏面であれば、この様な制約事項は無い。
【0051】
また、装飾層を、裏面シートの裏面や表面シートの表面にでは無く、裏面シートと表面シートとの間とすることで、加飾シートを成形して通常は被着体表面に積層した加飾成形品の製造段階に於いては、特に、射出成形同時積層法に好適な加飾シートとなる。それは、特に射出成形同時積層法では、樹脂射出時に射出樹脂が加飾シートの裏側に接する為に、加飾シートの裏面に露出して装飾層が形成された構成では、射出樹脂の熱圧で、装飾層が変形したり流失したする事があるのに対して、本発明では、装飾層が表面シートと裏面シート間にあり射出樹脂と接しない構成であるので、装飾層の上記の如き損傷が防げるからである。
【0052】
装飾層の形成は、グラビア印刷、活版印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷、インキジェット印刷等公知の印刷法、或いは手描き法等の従来公知の形成法によって形成することができる。装飾層としては、インキ(或いは塗料)を用いた絵柄インキ層、或いは真空蒸着等による金属薄膜層等を形成する。装飾層は、全面に、或いは所望のパターン状に部分的に形成する。なお、全面に形成する場合には、グラビアコート、ロールコート等の従来公知の塗工法を用いて形成することもできる。
装飾層で表現する絵柄は、例えば、木目、石目、布目、砂目、タイル貼模様、煉瓦積模様、皮絞模様、幾何学模様、文字、記号、全面ベタ等が、用途に合わせて、1種又は2種以上組み合わせて使用される。
【0053】
なお、装飾層の形成(印刷や塗工等)に用いるインキは、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える各種添加剤からなるが、バインダーの樹脂には、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂等の単体又は混合物が用いられる。
【0054】
なお、上記アクリル樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等のアクリル樹脂、或いは、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとを共重合させて得られるアクリルポリオール等のアクリル樹脂を、単体又は2種以上混合して使用する。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
【0055】
上記ウレタン樹脂としては、前述接着剤層で列記した如き2液硬化型ウレタン樹脂の他、熱可塑性ウレタン樹脂等も用いられる。
【0056】
なお、上記着色剤としては、チタン白、亜鉛華、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、クロムバーミリオン、群青、コバルトブルー、黄鉛、チタンイエロー等の無機顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、ペリレンレッド、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、或いは、アルミニウム、真鍮、等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢顔料(パール顔料)等を用いる。
【0057】
なお、装飾層の絵柄としては、目視不可能な絵柄模様として、例えば可視光に対しては透明で紫外線照射で蛍光を発する蛍光インキで印刷した絵柄、赤外線吸収性インキで印刷したバーコード等でも良い。
また、上記の如き絵柄表現目的の装飾層の他に、導電体層、磁性体層等の機能性付与層を設けても良い。すなわち、加飾シートに於ける加飾とは機能性付与も包含する。
【0058】
また、装飾層として金属薄膜層を設ける場合は、アルミニウム、クロム、金、銀等の金属を、公知の真空蒸着、パッタリング等の方法で製膜して、部分的或いは全面に形成することができる。
【0059】
〔裏面接着剤層〕
なお、加飾シートの最裏面には、裏面接着剤層を射出樹脂等の被着体との密着性向上の為に適宜設けても良い。裏面接着剤層は、公知の材料及び方法で形成すれば良い。例えば、アクリル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル変性ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂、アクリルゴム等のゴム系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等の樹脂の1種又は2種以上の混合物を含む塗液を、塗工して接着剤層を形成する。
なかでも、被着体が樹脂成形物で、その樹脂が、ポリオレフィン系樹脂である場合には、アクリル変性ポリオレフィン系樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が好ましく、更に耐熱性の点では前者のアクリル変性ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
裏面接着剤層は、上記樹脂による接着剤を、グラビア印刷、ロールコート等の公知の印刷又は塗工法により形成すれば良いが、その厚さは特に制限は無く、通常は1〜20μm程度である。
【0060】
〔成形同時加飾方法〕
なお、成形同時加飾方法としては、例えば、(1) 射出成形同時積層方法、(2) 真空成形積層方法等の、加飾シートを成形して被着体表面を加飾して加飾成形品を得る方法である。また、(3)所謂ラッピング加工方法等も挙げられる(この方法も成形同時加飾方法に含む)。これらについて更に説明しておく。
【0061】
(1) 射出成形同時積層方法:特公昭50−19132号公報、特公昭43−27488号公報等に記載されるように、加飾シートを射出成形の雌雄両型間に配置した後、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、樹脂成型物の成形と同時にその表面に加飾シートを積層する方法である。なお、この方法は、転写形態等も有する射出成形同時加飾方法の中の特に積層形態による方法である。
(2) 真空成形積層方法:特公昭56−45768号公報(オーバーレイ法)、特公昭60−58014号公報(真空プレス法)等に記載されるように、成形品等の立体形状の被着体の表面に加飾シートを間に接着剤を介して対向又は載置し、被着体側からの少なくとも真空吸引による圧力差により加飾シートを被着体に積層する方法である。
(3) ラッピング加工方法:円柱、多角柱等の柱状の被着体に対して、特公昭61−5895号公報、特公昭56−23771号公報等に記載されるように、柱状の被着体の長軸方向に、加飾シートを間に接着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラ(弾性体ローラを使用しない場合も含む)により、被着体を構成する複数の側面に順次加飾シートを加圧接着して加飾シートを積層してゆく方法である。通常、加飾シートは加熱しながら折り曲げて積層してゆく。
【0062】
次に、上記の中でも、特に射出成形同時積層方法ついて更に詳述する。
【0063】
射出成形同時積層方法では、加飾シートの予熱無しの場合でも、射出樹脂による熱圧を加飾シートが受ける。従って、射出成形同時積層方法は、加飾シートの予備成形は行う形態でも行わない形態でも、いずれでも本発明の加飾シートに対して良好な効果を奏する。また、加飾シートの予熱を行っても良く、行わなくても良い。なお、予備成形時には通常は加飾シートは予熱する。
【0064】
なお、もちろんの事だが、加飾シートの絞りが大きい場合は、予備成形を行うのが好ましい。一方、加飾シートの絞りが少ない場合は、射出される流動状態の樹脂の樹脂圧と樹脂熱で加飾シートを成形しても良い。この際、絞りが浅ければ、予備成形無しで樹脂射出と同時に型内に充填される流動状態の樹脂の樹脂圧と樹脂熱のみで加飾シートを成形しても良い。また、樹脂圧と樹脂熱で加飾シートを成形する場合でも、加飾シートの加熱は射出樹脂の樹脂熱のみを利用し予熱はしない事もある。また、加飾シートの予備成形は、通常は、射出成形型を真空成形型と兼用して行うが、型間に加飾シートを供給する前に、射出成形型外部で別の真空成形型で加飾シートを真空成形する様な予備成形(オフライン予備成形)でも良い。但し、予備成形は、射出成形型と真空成形型とを兼用して行う形態が効率的且つ精度良く加飾シートを積層できる点で好ましい。しかし、予備成形済みの加飾シートを予め別の場所で纏めて製造しておく場合等では、予備成形はオフライン予備成形の形態が好ましい。なお、本発明の説明に於いて真空成形とは真空圧空成形も包含する。
【0065】
図5の概念図によって、射出成形同時積層方法を、その或る一形態で説明する。なお、ここで説明する形態は、型締めする前に、加飾シートを型間で加熱し軟化させて射出成形型で真空成形により予備成形した後に、型締めして樹脂を射出する形態である。
また、この形態は、上記した加飾シートの予備成形、予熱の各種組合わせ形態の中で、加飾シートの絞りが深い場合に、より好ましい形態である。
【0066】
先ず、図5(A)の如く、射出成形型としては、射出ノズルと連通する湯道(ランナー)及び湯口(ゲート)を有する型(雄型)Maと、キャビティ面に吸引孔41を有しシートの予備成形型を兼用する型(雌型)Mbの一対の成形型を用いる。これらの型は鉄等の金属、或いはセラミックスからなる。型開き状態に於いて両型Ma、Mb間に加飾シートSを供給し、型Mbに加飾シートSを平面視枠状のシートクランプ42で押圧する等して固定する。この際、(表面シートに対して)裏面シート側は、図面右側の射出樹脂側となる様にする事はもちろんである。次いで、図5(B)の如く、型外部(図面では型上方)の退避位置で退避させておいたヒータ43を、適宜移動させて両型間に挿入し、ヒータ43で加飾シートを加熱軟化させる。加熱は例えば非接触の輻射加熱とするが、接触による伝導加熱でも良い。そして、吸引孔から吸引して真空成形して、加飾シートを型Mbのキャビティ面に沿わせ予備成形する。次いで、ヒータ43を両型間から型外部の退避位置まで退避させ、図5(C)の如く両型を型締めし、両型で形成されるキャビティに加熱熔融状態等の流動状態の樹脂を充填する。そして、樹脂が冷却等によって固化した後、型開きして成形物を取り出し、加飾シートの不要部分があれば適宜トリミングする事で、加飾成形品が得られる。
【0067】
なお、上記工程において、予備成形時及び樹脂射出時に加飾シートに熱及び圧が加わり、このとき、加飾シート表面の光拡散性粗面とする微凹凸が熱エンボスで形成されたものであると、微凹凸が平坦化し、光拡散性粗面を維持できない。しかし、本発明よれば、加飾シートは艶消し剤突出で光拡散性粗面としてあるので、維持できることになる。
【0068】
以上は、射出成形同時積層方法の説明であったが、加飾シート使用時に熱圧が加わる積層法である、前記(2) の真空成形積層方法でも同様に粗面の平坦化は起こり、また、前記(3) のラッピング加工方法でも粗面の平坦化は起こる。
【0069】
〔被着体〕
なお、本発明の加飾シートの積層対象となる被着体としては、特に制限は無い。被着体の材質は、樹脂、金属、木材、無機非金属等と任意である。また、被着体の形状は、加飾シートをその積層面に積層できる形状であれば、板状(平板、曲面板)、柱状、三次元立体物等と任意である。なお、射出成形同時積層方法の場合には、被着体の素材は樹脂となる。
【0070】
基材の材質例としては、樹脂では、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、2液硬化型ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂等が挙げられる。また、金属では、鉄、アルミニウム、銅等が挙げられ、木材では、杉、檜、樫、ラワン、チーク等からなる単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材等が挙げられ、無機非金属では、押し出しセメント、スラグセメント、ALC(軽量気泡コンクリート)、GRC(硝子繊維強化コンクリート)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、ケイ酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料、土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス等が挙げられる。
【0071】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳述する。
【0072】
〔実施例1〕
図1の断面図の如き加飾シートSを次の様にして作製した。
透明なアクリル樹脂(ポリメチルメタクリレートにアクリルゴムとベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等を添加した樹脂から成り、ガラス転移温度は100℃)を透明熱可塑性樹脂1として用い、この樹脂100質量部に、透明光拡散性粒子2としてシリカ粒子(平均粒径5μm)からなる艶消し剤て5質量部添加した透明熱可塑性樹脂組成物を、成膜した厚み125μmの表面シート3を用意した。この表面シート表面は、JIS K 7105 による光沢度Gs(60°)が25%であった。
【0073】
そして、該表面シート3の裏面に、平均粒径14μmのアルミニウムの鱗片状箔片の光輝性顔料を含みアクリル樹脂をバインダーの主成分とする光輝性インキで全面ベタ調の柄の絵柄インキ層をグラビア印刷で形成して装飾層6とした。
【0074】
一方、裏面シート5として、高密度ポリエチレンのハードセグメント75質量部とエチレン−プロピレン共重合体ゴムのソフトセグメント20質量部に、体質顔料として炭酸カルシウム粉末、着色剤としてチタン白、カーボンブラック、黄鉛、及びフタロシアニンブルーを、添加した灰緑色のオレフィン系熱可塑性エラストマーから成る厚み400μmの樹脂シートを用意した。
【0075】
そして、前記表面シート3の装飾層印刷面に、ポリエステルポリオール100質量部にイソホロンジイソシアネート8質量部を添加してなるポリエステルウレタン系の接着剤を、乾燥時塗布量が5g/m2となる様に塗布し乾燥した後、100℃の温度に温調されたラミネートローラ(金属ローラ)を表面シート側から、圧着ローラ(ゴムローラ)を裏面シート側から押し当てて、ドライラミネーションを行って、加飾シートSを得た。なお、ラミネート速度は30m/min、シート温度は100℃で、ラミネート後の加飾シート(表面シート)表面の艶が光沢度Gs(60°)で26%であった。
【0076】
更に、この加飾シートを、真空成形機にかけて、加飾シートを180℃まで加熱し軟化させて、真空成形を行った。成形後も、加飾シート表面の光沢度は変わらなかった。
従って、シート製造前(表面シート)、シート製造後(加飾シート)、成形後(成形品)の各段階での艶が同じである為に、表面艶(光沢度合い)の品質管理が容易な加飾シートとなった。
【0077】
〔比較例1〕
実施例1に於いて、ドライラミネート時のラミネートローラの温度を120℃に上げて行った他は、実施例1と同様にして加飾シートを作製した。
その結果、ラミネートローラの表面の光沢が加飾シート(表面シート)表面にエンボスされて移り、加飾シート(表面シート)表面の艶は、光沢度Gs(60°)で40%に変化してしまった。
【0078】
更に、この加飾シートを、真空成形機で実施例1と同様の条件で真空成形を行った。その結果、加飾シート表面の光沢度は、加飾シートを加熱した時点で、表面にエンボスされた微凹凸がエンボス前に復元して、元来の艶の光沢度Gs(60°)で25%に戻ってしまった。この結果、得られた成形品の表面艶は、実施例1で得られた成形品の表面艶と殆ど同じであった。
従って、得られる成形品は、実施例1の場合と結果的に同様な表面艶の物が出来るが、加飾シート表面の艶が成形前の艶と成形後の艶が違うため、品質の管理が難しくなる。
【0079】
【発明の効果】
(1)本発明の加飾シートによれば、熱可塑性樹脂の表面シートと裏面シートとが接着積層された構成であっても、両シート積層時のラミネートローラ表面光沢(或いは微凹凸)が表面シート表面にエンボスされて賦形されること無く、元々の表面シート自体の本来の光沢を保ったまま積層でき、該光沢をそのまま加飾シート表面の光沢とする事ができる。
しかも、再加熱時の残留応力によって光沢度(表面微凹凸)が復元する性質を内在する熱エンボスによる粗面は持たず、且つ加熱や成形時の応力で変化しない艶消し剤の添加で低光沢を実現できる為、加飾シート利用時に熱が加わる、射出成形同時積層法、真空成形積層法等の成形同時加飾法に好適な加飾シートとなる。
(2)更に、表面シートと接着剤層間となる様に、表面シートの裏面に装飾層を設ければ、より高意匠にできる。しかも、装飾層の絵柄には、塗装感、透明感、深み、奥行き等の意匠感も表現できる。また、装飾層は、表側及び裏側の両方から保護でき、耐摩耗性等の表面強度が得られる等、その耐久性が良くなる。また、特に射出成形同時積層法に好適な加飾シートにもなり、射出樹脂の熱圧で、装飾層が変形したり流失したするのを防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加飾シートの一形態を例示する断面図。
【図2】本発明の加飾シートに用いる表面シートを得る一方法例を説明する概念図。
【図3】本発明の加飾シートに用いる表面シートを得る別の方法例を説明する概念図。
【図4】本発明の加飾シートとして表面シートと裏面シートの積層法の一例としての、ラミネートローラによる積層工程を概念的に示す説明図。
【図5】本発明の加飾シートの一用途である、射出成形同時積層方法をその一形態で説明する概念図。
【符号の説明】
1 透明熱可塑性樹脂
2 透明光拡散性粒子(艶消し剤)
3 表面シート
4 接着剤層
5 裏面シート
6 装飾層
7 素材シート
21 圧胴
22 鏡面エンボス版胴
23 Tダイ
24 (透明光拡散性粒子入り)溶融樹脂
25 鏡面冷却ローラ
26 剥離ローラ
31 ラミネートローラ
32 圧着ローラ
33 シート
34 シート
35 積層シート
41 吸引孔
42 シートクランプ
43 ヒータ
f 艶消し面
Ma 射出成形型(雄型)
Mb 射出成形型(雌型)
Pf 表面シートの表面
S 加飾シート

Claims (4)

  1. 透明熱可塑性樹脂中に、透明光拡散性粒子の艶消し剤を含有して成り、表面には該艶消し剤が突出し、加飾シートの状態でJIS K 7105規定の60度鏡面光沢度が30%以下の光拡散性粗面となった表面シートと、該表面シートの裏面に積層された、2液硬化型樹脂の硬化物からなる接着剤層と、該接着剤層の裏面に積層された、熱可塑性樹脂から成る裏面シートと、から成る成形同時加飾用の加飾シート。
  2. 更に、表面シートと接着剤層間となる様に、表面シートの裏面に装飾層を有する、請求項1記載の加飾シート。
  3. 表面シートの透明熱可塑性樹脂がアクリル樹脂であり、裏面シートの熱可塑性樹脂がオレフィン系熱可塑性エラストマーである、請求項1又は2に記載の加飾シート。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の加飾シートを製造する方法であって、
    透明熱可塑性樹脂中に透明光拡散性粒子の艶消し剤を含有して成り、表面には該艶消し剤が突出し、JIS K 7105規定の60度鏡面光沢度が30%以下の光拡散性粗面となった表面シートと、熱可塑性樹脂から成る裏面シートとを、2液硬化型樹脂の接着剤を介して、金属ローラからなるラミネートローラとゴムローラからなる圧着ローラとの間に通してドライラミネートするときに、表面シート側となるラミネートローラの温度を、表面シートの透明熱可塑性樹脂のガラス転移温度+10℃以下となる様にしてラミネートする、加飾シートの製造方法。
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