JP4600908B2 - 送風装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヘアードライヤーに代表される送風装置、なかでもイオンを発生させるための手段を備えた送風装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のヘアードライヤーは、実用新案登録第2534856号公報に公知である。そこでは、ケース本体内の風導部にイオン電極とオゾン電極とを隣接して配置し、両電極間に高電圧のパルス電流を印加することによりマイナスイオンを発生させ、ファンから送出されて来る空気流でマイナスイオンを毛髪に吹き付けるようになっている。先のイオン電極とオゾン電極とは、それぞれ隣接配置した個別のガラス管に収容されており、イオン電極に接続したイオン出力針とオゾン電極との間でコロナ放電を生じさせ、空気中の酸素および水の微少塊をイオン化することによってマイナスイオンが発生する。マイナスイオンを毛髪に吹き付けると、プラスに帯電していることが多い毛髪を電気的に中和でき、さらに毛髪の内部深くまで水分が浸透し、その水分率を高めて毛髪の状態を好適化できるとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のヘアードライヤーによれば、マイナスイオンを毛髪へ吹き付けることができる。しかし、十分な量のマイナスイオンを毛髪に吹き付けることができる訳ではない。ヘアードライヤーにおいては、イオン生成電極が風導部の中央付近に配置されて、ファンから送出されて旋回する空気流に晒されている。そのため、生成されたマイナスイオンが旋回する空気流の中に拡散し、分布密度が低下するのを避けられない。空気流の中に薄く拡散したマイナスイオンは、イオン生成電極と吹出口との間の送風通路や、該当通路に組み込まれた部品の表面に接触し中和されて消失する。さらに、本体ケースの吹出口から吹き出された空気流の一部は、毛髪へ届かず周辺へ拡散するうえ、人体頭部によって向きが変わった空気流に含まれるマイナスイオンは毛髪と接触できないまま空気中に拡散してしまう。
【0004】
とくに、ケース本体の吹出口にブラシユニットを連結して使用するヘアーブロッサの場合には、風導部とブラシユニットとを通過する間に消失するマイナスイオンの個数が多く、その減耗の度合いはイオン生成電極で生成した個数の約半分にも達することが確認されている。このように、イオン生成電極を備えた従来例では、イオン生成電極で生成したマイナスイオンの個数と、実際に毛髪へ到達できるマイナスイオンの個数との間に大きな開きがあり、送給途中におけるマイナスイオンの消失度が高く、マイナスイオンを毛髪に効果的に送給できない点に改善の余地があった。
【0005】
この発明の目的は、イオン発生部で生成したイオンが送風経路で消滅したり、あるいは対象物(毛髪)と接触できないまま無駄に放出されてしまうのを解消して、より効果的にイオンを対象物(毛髪)へ吹き付けることができるヘアードライヤー等の送風装置を提供することにある。この発明の目的は、イオンがファンから送出されて旋回する空気流の中に薄く拡散するのを防止し、さらに本体ケースの吹出口から吹き出された空気流におけるイオンの減耗を低下でき、イオンを対象物(毛髪)に対して分布密度が高い状態で効果的に送給できるヘアードライヤー等の送風装置を提供することにある。この発明の目的は、本体ケースの吹出口から吹き出された空気流のほぼ中心にイオンの流れを形成することにより、吹出口から吹き出された空気流におけるイオンの減耗を著しく削減できるうえ、イオンをより遠くまで到達させることができ、従って対象物(人体頭部)によって空気流の向きが変わる場合にも、イオンを対象物(毛髪)に対して効果的に接触させて浸透させることができるヘアードライヤー等の送風装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の送風装置は、図2に示すごとくファン6およびファン駆動用のモータ7を収容する筒状の本体ケース1と、イオンを生成するイオン発生部15と、イオン発生部15で生成されたイオンを移行案内するイオン通路21とを備えており、イオン通路21の出口41が、ファン6で生起した空気流の吹出口11に臨むよう配置してあり、イオン通路21の出口41が、図1に示すごとく吹出口11のほぼ中央に位置されていることを特徴とする。
【0007】
上記のイオン通路21の断面積は、ファン6で生起した空気流を移行案内する通路の断面積より充分に小さく設定する。
【0008】
具体的には、本体ケース1にファン6で生起した空気流を流動案内する風導体1Aが装着してある。風導体1Aの内部には、例えばマイナスイオンを生成するイオン発生部15と、イオン発生部15で生成されたイオンを風導体1Aの吹出口11へ向かって移行案内するイオン通路21とを設ける。そのイオン通路21の出口41は、風導体1Aの吹出口11に臨むよう配置されている。
【0009】
イオン通路21の風上側の端部には、ファン6で生起した空気流の一部を受け入れる入口40が開口しており、イオン発生部15が、イオン通路21の入口40と出口41との間に配置されて、イオン発生部15で生成したイオンをイオン通路21を流れる空気流によって送給する
【0010】
イオン発生部15は、図1に示すごとく電極ホルダー25と、電極ホルダー25の中央部に固定される針状電極26、針状電極26の周りを囲む周囲電極27と、針状電極26と周囲電極27との間の空間を区分する絶縁筒28とで構成することができる。
【0011】
風導体1Aの内部には、ファン6で生起した空気流を直線状の空気流に整流するための整流翼20を配置する。
【0012】
更に、本体ケース1側の吹出口11には、図1に示すごとくファン6で生起した空気流を流動案内するノズル33を接続し、ノズル33の内部に、イオン通路21の出口41から出たイオンをノズル33の吹出口39の開口面へ移行案内する案内通路38が設けられている。
【0013】
【発明の作用効果】
この発明の送風装置は、イオン発生部15と、イオン発生部15で生成したイオンを移行案内するイオン通路21とを備えていて、イオン発生部15で生成したイオンをイオン通路21によって吹出口11の近傍まで隔離案内するので、イオンがイオン発生部15と吹出口11との間を通過する空気流の中に拡散したり、分布密度が低下したりするの防止できるうえ、イオンが風導部内に組み込まれた部品の表面と接触して電気的に中和するのを確実に防止できる。例えばヘアードライヤーに適用すると、イオンを毛髪に対して分布密度が高い状態で送給できるので、効果的に毛髪を電気的に中和でき、さらに毛髪の内部深くまで水分を浸透させ、その水分率を高めて毛髪の状態を好適化できる。
【0014】
イオン通路21の断面積を、ファン6で生起した空気流の通路断面積より充分に小さくすると、たとえイオン通路21の周壁がプラス(またはマイナス)に帯電していたとしても、イオン発生部15で生成したマイナスイオン(またはプラスイオン)によって、ごく短い時間で帯電状態を中和でき、従って、即時に多くのマイナスイオン(またはプラスイオン)を対象物に送給できる。なお、イオン通路21の断面積と、ファン6で生起した空気流の通路断面積との比較は、両通路の内面表面積の違いとして把握してもよく、要はマイナスイオン(またはプラスイオン)が通路内面で中和されて減少する時の、イオン総量の違いを意味する物理量でありさえすればよい。
【0015】
本体ケース1に装着した風導体1Aの内部に、イオン発生部15とイオン通路21とを設け、イオン通路21の出口41が、風導体1Aの吹出口11に臨むよう配置した送風装置によれば、イオン発生部15とイオン通路21とを風導体1Aに組み付けてユニット化したうえで、ユニット化された風導体1Aを本体ケース1に組み付けることができるので、本体ケース1に対するイオン発生部15とイオン通路21との組み立てが簡単に行える。
【0016】
イオン通路21の入口40と出口41との間にイオン発生部15を配置して、入口41から導入した空気流の一部を利用して生成したイオンを風導体1Aの吹出口11へ送給するようにした送風装置によれば、イオン通路21を流れる空気流によってイオンを吹出口11の外方遠くまで確実に送給でき、吹出口11から吹き出された主たる空気流にイオンが拡散するのを抑止して、より効果的にイオンを毛髪へ吹き付けることができる。
【0017】
イオン通路21の出口41が吹出口11のほぼ中央に位置していると、イオン通路21から出たイオンの流れの周りを、吹出口11から吹き出された主たる空気流で包み込んだ状態で毛髪へ送給できるので、吹出口11から吹き出された後のイオンの減耗を低下して、イオンを毛髪に対して分布密度が高い状態で効果的に送給できる。また、空気流のほぼ中央にイオンの流れが位置しているので、例えば人体頭部によって空気流の向きが変わる場合にも、イオンの流れを毛髪に対して効果的に接触させて浸透させることができる。
【0018】
電極ホルダー25と、その中央部に固定される針状電極26と、針状電極26の周りを囲む周囲電極27と、両電極26・27間を区分する絶縁筒28とで構成したイオン発生部15によれば、両電極26・27間にスパークが生じるのを確実に防止しながら、イオンを効果的に生成できるので、イオンを毛髪に対して分布密度がさらに高い状態で効果的に送給し、毛髪へ到達するイオンの総量を増加できる。
【0019】
風導体1Aの内部に整流翼20を設け、ファン6で生起した空気流を整流翼20で直線状の空気流に整流するようにした送風装置によれば、吹出口11から吹き出される主たる空気の流れが旋回するのを抑止できるので、イオン通路21から出たイオンが主たる空気流に拡散するのをよく防止して、イオンの毛髪への接触機会が向上する。
【0020】
本体ケース1側の吹出口11にノズル33を接続して使用する場合には、ノズル33の内部に、イオン通路21の出口41から出たイオンをノズル33の吹出口39の開口面へ移行案内する案内通路38を設けておくことにより、イオンがノズル内部を通過する空気流の中に拡散するのを防止できるので、ノズル33を併用する場合にも、イオンを毛髪に対して分布密度が高い状態で効果的に送給することができる。
【0021】
【実施例】
図1ないし図7は、この発明をヘアードライヤーに適用した実施例を示す。図2においてヘアードライヤー(送風装置)は、横長筒状の本体ケース1と、その下面一側に設けられるハンドル2とを基体にして、これらの内部に送風ユニットや、制御用の電気部品等を収容してなる。本体ケース1の先端側には、ファン6で生起した空気流を流動案内する風導体1Aが装着してある。ハンドル2の前面および後面には、風量制御とヒータースイッチとを兼ねる電源スイッチノブ3と、イオン発生部15への通電をオン・オフするイオンスイッチノブ4とが設けてある。ハンドル2の内部には、先のスイッチノブ3・4で切り換え操作されるスイッチが収容してある。想像線で示すように、ハンドル2は本体ケース1に対して折り畳み可能に連結されている。
【0022】
送風ユニットは、図2に示すごとくモータケース5と、モータケース5に組み付けられるファン6およびモータ7と、十文字状に組まれた絶縁枠8に螺旋状に巻き付けられるヒーター9などで構成する。ファン6は一方向へ回転駆動されて、本体ケース1の後端の吸込口10から吸い込んだ空気を加圧して前端に装着した風導体1Aの吹出口11から吹き出す。このとき、ヒータ7を通電していれば、温風が吹き出る。風導体1Aはポリカーボネイト製の成形品からなる。
【0023】
ヘアードライヤーにはマイナスイオンを生成するためのイオン生成手段が組み込んである。そのイオン生成手段としては、図2に示すごとく整流回路およびパルス発生回路が実装された回路基板13と、昇圧用のトランス14と、イオン発生部15などで構成されており、前二者13・14は、ヒーター9用の絶縁枠8を切り欠いて形成した空間に配置されており、イオン発生部15は風導体1Aの内部に組み込まれている。
【0024】
図3において風導体1Aの内部には、整流筒17と吹出グリル18とを組み込んであり、整流筒17を利用して先のイオン発生部15が、ファン6で生起した空気流のほぼ中央に位置するよう保持されている。整流筒17は、断面円形の筒壁19と、その内部前端に放射状に設けた整流翼20と、筒壁19の中央に設けたイオン通路21とを一体に形成したポリカーボネイト製のプラスチック成形品からなる。図5において吹出グリル18は、同心円状の円弧リブ18aと、長短2種の放射状の直線リブ18bとを備えたプレス成形品からなる。吹出グリル18を風導体1Aの内部に嵌め込んだ後、整流筒17を風導体1Aに内嵌固定することにより、これら三者を1個のユニット部品として取り扱うことができる。図6の組み付け状態における整流筒17の整流翼20と、長寸の直線リブ18bとは、前後に重なるようにしてあり、これによってファン6で生起された空気流と、整流翼20で整流した後の直線状の空気流とが、直線リブ18bによって乱されるのを防いでいる。
【0025】
図3においてイオン通路21は、先すぼまりテーパ状の第1筒部23と第1筒部23の前方の小径端に連続して前方へ突出する第2筒部24とからなり、第1筒部23の内部にイオン発生部15を組み込んである。第2筒部24の前端は、風導体1Aの吹出口11の中央に位置する状態で吹出口11の開口面より前方外側へ突出している。従って、吹出口11が床面と対向する状態でヘアードライヤーを載置したような場合にも、第2筒部24が床面と接当して、吹出口11と床面との間に隙間を形成することができる。図1の符号40はイオン通路21の入口、41はイオン通路21の出口である。第2筒部24におけるイオン通路21の断面積は、風導体1Aにおける空気流の通路断面積に比べて充分に小さい。そのため、たとえ第2筒部24がプラスに帯電していたとしても、ごく短い時間で帯電状態を中和でき、従ってより多くのマイナスイオンを送給できることになる。後述するノズル本体34と通路筒29との関係においても、同様の理由でマイナスイオンを効果的に送給できる。因みに、この実施例においては、第2筒部24におけるイオン通路21の直径寸法を9mmとするとき、整流筒17の内面の直径寸法を53mmとした。
【0026】
図3および図5においてイオン発生部15は、電極ホルダー25と、電極ホルダー25の中央部に固定される針状電極26と、針状電極26の周りを囲む周囲電極27と、針状電極26と周囲電極27との間の空間を区分する絶縁筒28とで構成されている。電極ホルダー25は、ボス部30と、ボス部30の周面に設けた放射状の保持腕31とを一体に形成したプラスチック成形品からなり、耐オゾン性と耐熱性とを有し、しかも絶縁性に優れたプラスチック、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)で成形する。保持腕31を先の第1筒部23の内面に設けた凹部23a(図5参照)に嵌め込み固定することにより、電極ホルダー25を整流筒17と一体化できる。
【0027】
ボス部30の軸中心には針状電極26を固定し、ボス部30の周面に周囲電極27を同心円状に装着してあり、この装着状態において両電極26・27の前端は同一平面状に位置する。絶縁筒28は雲母、ガラス、セラミックスなどの高度の絶縁特性を備えた素材で円筒状に形成する。絶縁筒28をボス部30の前端の凹部に内嵌固定した状態において、絶縁筒28の前端は針状電極26と周囲電極27の前端より前方へ大きく突出するように設けられており、第1筒部23の前端に臨んでいる。このように絶縁筒28が前方に大きく突出していると、針状電極26と周囲電極27とでスパークが生じるのを防いで、効果的にマイナスイオンを生成できる。図3に示すように針状電極26および周囲電極27とトランス14とは、それぞれリード線で接続するが、リード線が半田付けされた個所の間でスパークが生じるのを防ぐために、針状電極26とリード線とは、ボス部30の後ろ側の凹部に充填した絶縁性の接着剤32で封入してある。
【0028】
図8にマイナスイオンを発生するための電気回路の概略を示している。そこでは、商用電源(100V)からの電流を整流回路で半波整流したうえで、パルス発生回路でパルス電流に変換する。ついでパルス電流をトランス14で昇圧して、例えば4Kvに昇圧した高電圧を針状電極26に印加し、同針状電極26から周囲電極27に向けて電子を放出させる。これによって、空気中の酸素、微少水滴、塵等がマイナスに帯電してマイナスイオン化する。なお、図8におけるダイオードは、針状電極26に負の出力のみを得るため設けたものであるが、省略することができる。その場合には、プラスイオンとマイナスイオンとが交互に生成される。
【0029】
ヘアードライヤーでは、図1に示すように、必要に応じて風導体1Aの前端側すなわち吹出口11にノズル33を付加して使用することがある。そのノズル33は、先すぼまり円筒状(先広がりでもよい)のノズル本体34と、ノズル本体34の内面に装着される内筒35とからなり、本体ケース1側の吹出口11に着脱自在に装着されている。内筒35の内部には、木の葉形の整流翼36を設け、その中央部に前後向きの保持ボス37が一体に設けてあり、この保持ボス37の中空内部に、通路筒29を装填して前後方向に走る案内通路38が設けられている。案内通路38の断面積は、ノズル本体34における空気流の通路断面積に比べて充分に小さい。そのため、イオン通路21において述べたのと同様に、たとえ通路筒29がプラスに帯電していたとしても、ごく短い時間で帯電状態を中和でき、従ってより多くのマイナスイオンを送給できることになる。
【0030】
図1に示すように、ノズル33を風導体1Aの吹出口11に装着した状態において、案内通路38の後端開口面はイオン通路21の出口41に隣接する状態で設けてあり、イオン通路21から出たマイナスイオンをノズル33の前端の吹出口39の開口面へ移行案内する。ノズル本体34、内筒35、通路筒29は、それぞれポリカーボネイト製の成形品からなる。なお、ノズル本体34と内筒35のそれぞれを、透明ないし半透明のプラスチック材で成形し、通路筒29と透明な保持ボス37との間に光沢に富む装飾シート46を装填しておくと、保持ボス37を透かして装飾シート46を見通すことができるので、ノズル33のデザイン効果を向上できる。
【0031】
以上のように構成したヘアードライヤーによれば、イオン発生部15で生成したマイナスイオンは、イオン通路21内に封じ込んだ状態で吹出口11まで供給できるので、マイナスイオンがイオン発生部15と吹出口11との間の風導部を通過する主たる空気流の中に拡散してその分布密度が低下するの防止でき、マイナスイオンが風導部内に組み込まれたケースや吹出グリル18などの部品の表面と接触して電気的に中和することも確実に防止できる。さらに、イオン通路21の出口41が吹出口11の中央に位置し、しかも吹出口11の開口面より前方に突出しているので、イオン通路21の出口41から放出されたマイナスイオンは、吹出口11から吹き出される空気流の中心に包まれて毛髪へ到達できる。吹出口11の直前に整流翼20を設けて、吹出口11から吹き出される主たる空気の流れが旋回するのを抑止できるので、イオン通路21から出たマイナスイオンが主たる空気流の中に拡散するのをよく防止でき、この点でもマイナスイオンの毛髪への到達量が向上する。マイナスイオンによって、毛髪の内部深くまで水分を浸透させ、その水分率を高めて毛髪の状態を好適化できる。
【0032】
風導体1Aの吹出口11にノズル33を接続して使用する場合には、イオン通路21の出口41から出たマイナスイオンは、ノズル33内の案内通路38でノズル33の吹出口39へ移行案内できるので、マイナスイオンがノズル内部を通過する主たる空気流の中に拡散するのを防止できるうえ、マイナスイオンの流れの周囲を吹出口39から吹き出される空気流で包み込んで送給できるので、マイナスイオンを毛髪に対して分布密度が高い状態で効果的に送給することができる。なお、この実施例のヘアードライヤーにおいては、マイナスイオンを送給対象としたが、イオンの発生と同時に生成されるオゾンを送給対象とする場合にも、以上に述べた作用効果を同様に発揮できる。但し、オゾンは脱臭等を目的として送給する。なお、マイナスイオンを送給する第1筒部23、第2筒部24、通路筒29は、それぞれの帯電列が他の通路構成部材に比べて下位(マイナス寄り)の素材を用いて形成することが好ましい。このように帯電列を考慮して素材を選定すると、使用時には、先の筒部材23、24、39と他の通路構成部材との結合部での接触摩擦によって、通路構成部材がマイナスに帯電するので、通路構成部材に沿って流動するマイナスイオンが通路壁に吸着されるのを防止でき、送給経路途中におけるマイナスイオンの減耗を減らすことができるからである。
【0033】
以下、図9から図13は本発明の別実施例を示す。なお、個々の別実施例においては、先の実施例と大きく異なる点のみを説明し、先の実施例と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。図9のヘアードライヤーにおいては、イオン通路21を前後方向に走る直管状に形成する点と、風導体1Aにノズル33を外嵌装着する点が先の実施例と異なる。イオン通路21の内部には、先の実施例と同様にイオン発生部15が組み込まれている。
【0034】
図10は参考例を示す。この図10においては、イオン通路21を風導体1Aの筒壁19の内面1個所に偏寄する状態で区画配置して、イオン通路21に流入する空気流量がより多くなるようにした。イオン通路21に連続して、先の実施例の案内通路38に相当する通路43を筒壁19と一体に設ける。この場合のマイナスイオンを含む空気の流れは、主たる空気流の周辺部に形成されるので、毛髪へ到達する間のマイナスイオンの減耗が若干ある。しかし、マイナスイオンを含む空気の流れに強い勢いがあるので、頭皮に近い側の毛髪にまでマイナスイオンを吹き付けることができる。なお、必要に応じてイオン通路21を通路43とは一体に成形してもよい。
【0035】
図11においては、イオン通路21の入口40を、図10のイオン通路21と同様に風導体1Aの筒壁19の内面1個所に偏寄させて配置するが、イオン通路21は屈曲させて、その出口41が吹出口11の中央部に位置するようにした。
【0036】
図12においては、本体ケース1の外面上部から吹出口11にわたって鉤形のイオン通路21を配置し、その入口40の近傍にイオン発生部15を設けた。イオン発生部15は、イオン通路21の内面に固定したリング状の周囲電極27と、周囲電極27の中心軸線上で、周囲電極27の開口面から離れ対置に配置した針状電極26とで構成して、イオン風を効果的に発生できるようにする。この実施例においては、ファン6で生起した空気流を利用してマイナスイオンを移行させるのではなく、コロナ放電に伴って発生するイオン風の送出作用のみでマイナスイオンを出口41へと送給する。イオン通路21の出口41は、図1に示す実施例と同様に本体ケース1の吹出口11の中央部に配置してある。
【0037】
図13はこの発明をヘアブロッサー(送風装置)に適用した実施例を示す。そこでは、直線筒状の本体ケース1の内部にファン6、モータ7、ヒーター9などを収容している。本体ケース1の右側の後端には吸込口10が設けられ、左側の前端の吹出口11に、アタッチメントとして選択使用されるブラシ体45が着脱可能に装着される。ブラシ体45には、本体ケース1との接続口の内部に風導体1Aを組み付け、その内部にイオン通路21とイオン発生部15とを設けてある。ブラシ体45の内部の風導部にはイオン通路21に連続する案内通路38を設け、その出口46が、一群の小孔から成るブラシ体45の吹出口47の中央部に臨んでいる。本体ケース1の上面には電源スイッチ3とイオンスイッチ4とを設けてある。本発明におけるノズル33の概念は、本実施例のようなヘアブロッサー用のアタッチメントも含むものとする。
【0038】
上記以外に、イオン発生部15とイオン通路21とは、吹出口11に着脱自在に装着されるノズル33の内部に設けることができ、本体ケース1が左右二つ割り構造にしてある場合には、本体ケース1の内部にイオン発生部15とイオン通路21とを直接に組み付けることができる。イオン通路21は弾性変形可能なチューブで形成することができる。マイナスイオンは、イオン発生部15に設けた専用の送風ファンで送給してもよい。イオン発生部15は、マイカ、セラミック等からなる板状の絶縁体(誘電体)の表と裏とに放電電極と誘導電極を配置した沿面放電型の構造や、2個の針状電極を対向配置した電極構造などに変更でき、イオンの発生が可能であればその構造は何ら限定しない。この発明の送風装置は、ハンドドライヤーや足乾燥機等の機器も含むこととする。また、ヒーターを備えていない送風装置や扇風機などもこの発明の送風装置に含むこととする。
【0039】
風導体1Aは本体ケース1と一体に成形することができる。その場合には、整流筒17やイオン発生部15を、本体ケース1に対してその吸込口10の側から組み込んだ後、絶縁枠8、ヒーター9、回路基板13、トランス14を本体ケース1に組むとよい。ノズル33を併用する場合には、周面に外気取り入れ用の開口が設けてあるノズル本体34を用いてもよい。その場合には、ファン6で生起した空気流によるエジェクター作用によって、前記開口部から外気をノズル33内に導入し、ノズル33内を通過する温風に湿気を含む外気を混ぜた状態で送給できるので、温風のみを吹き付ける場合に比べて、毛髪のダメージを減少できる。なお、実施例においては、マイナスイオンを送給する場合について説明したが、送給対象はプラスイオンであってもよく、その場合にも送給経路途中におけるプラスイオンの減耗をよく防止して、効果的に送給できる。プラスイオンを生成する際には、図8におけるダイオードを左右に反転した状態で接続する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオン発生装置の要部の縦断側面図である。
【図2】 全体の縦断側面図である。
【図3】 イオン発生部とイオン通路とを示す縦断側面図である。
【図4】 風導体およびノズルの分解斜視図である。
【図5】 整流筒とイオン発生部との関係構造を示す分解斜視図である。
【図6】 図3におけるA−A線断面図である。
【図7】 ノズルの正面図である。
【図8】 イオン発生回路の概略を示す説明図である
【図9】 イオン発生部の第1の別実施例を示す縦断側面図である。
【図10】 イオン発生部の参考例を示す縦断側面図である。
【図11】 イオン発生部の第2の別実施例を示す縦断側面図である。
【図12】 イオン発生部の第3の別実施例を示す縦断側面図である。
【図13】 この発明をヘアーブロッサーに適用した別実施例を示す縦断側面図と側面図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
1A 風導体
6 ファン
7 モータ
9 ヒーター
11 吹出口
15 イオン発生部
20 整流翼
21 イオン通路
25 電極ホルダー
26 針状電極
27 周囲電極
28 絶縁筒
33 ノズル
38 案内通路
39 吹出口
40 入口
41 出口

Claims (6)

  1. ファン(6)およびファン駆動用のモータ(7)を収容する筒状の本体ケース(1)と、イオンを生成するイオン発生部(15)と、イオン発生部(15)で生成されたイオンを移行案内するイオン通路(21)とを備えており、
    イオン通路(21)の出口(41)が、ファン(6)で生起した空気流の吹出口(11)に臨むよう配置されており、
    イオン通路(21)の出口(41)が、吹出口(11)のほぼ中央に位置しており
    イオン発生部(15)が、電極ホルダー(25)と、電極ホルダー(25)の中央部に固定される針状電極(26)と、針状電極(26)の周りを囲む周囲電極(27)と、針状電極(26)と周囲電極(27)との間の空間を区分する絶縁筒(28)とで構成されていることを特徴とする送風装置。
  2. イオン通路(21)の断面積が、ファン(6)で生起した空気流を移行案内する通路の断面積より充分に小さく設定してある請求項1記載の送風装置。
  3. 本体ケース(1)に、ファン(6)で生起した空気流を流動案内する風導体(1A)が装着されており、
    風導体(1A)の内部に、イオンを生成するイオン発生部(15)と、イオン発生部(15)で生成されたイオンを風導体(1A)の吹出口(11)へ向かって移行案内するイオン通路(21)とが設けられており、
    イオン通路(21)の出口(41)が、風導体(1A)の吹出口(11)に臨むよう配置してある請求項1または2記載の送風装置。
  4. イオン通路(21)の風上側の端部に、ファン(6)で生起した空気流の一部を受け入れる入口(40)が開口しており、
    イオン発生部(15)が、イオン通路(21)の入口(40)と出口(41)との間に配置されて、イオン発生部(15)で生成したイオンをイオン通路(21)を流れる空気流によって送給することを特徴とする請求項1、2または3記載の送風装置。
  5. 風導体(1A)の内部に、ファン(6)で生起した空気流を直線状の空気流に整流するための整流翼(20)が配置してある請求項3記載の送風装置。
  6. 本体ケース(1)側の吹出口(11)に、ファン(6)で生起した空気流を流動案内するノズル(33)が接続されており、
    ノズル(33)の内部に、イオン通路(21)の出口(41)から出たイオンをノズル(33)の吹出口(39)の開口面へ移行案内する案内通路(38)が設けてある請求項1記載の送風装置。
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