JP4600266B2 - 過給機付きエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、過給機付きエンジンに関し、エンジン制御の技術分野に属する。
従来より、自動車用エンジンの出力向上を目的として例えば排気ターボ過給機や電動過給機等の過給機を設ける場合がある。また、特許文献1に開示されているように、排気ターボ過給機と電動過給機とを組み合わせて利用する場合がある。
ところで、従来よりエンジン燃費の向上等を目的として空燃比を理論空燃比よりもリーンにして運転する場合があるが、このような運転を行うと排気ガス中のNOx成分の量が増加するので、これを浄化するため、排気系にNOx浄化装置が備えられる場合がある。このNOx浄化装置は、NOx吸蔵還元触媒を有しており、リーン運転状態において排気ガス中のNOxをトラップ(吸蔵)すると共に、理論空燃比または理論空燃比よりもリッチな空燃比での運転状態においてNOxを還元して放出するものであるが、リーン運転の頻度が少ないと、NOxのトラップ量がトラップ可能限度を超え、NOxをトラップしきれなくなる虞がある。そこで、例えば、特許文献2に開示されているように、リーン運転領域であっても、NOxのトラップ量が所定量以上になったときに、空燃比をリーンから理論空燃比または理論空燃比よりもリッチな空燃比とすることにより(リッチスパイク)、強制的にNOxを還元して放出させるように構成する場合がある。
特開2002−21573号公報 特許第2586739号公報
ここで、排気系に排気ターボ過給機が設けられているものに対してNOx浄化装置を設ける場合、該NOx浄化装置は、通常、排気ターボ過給機のタービンの下流側に設置されることとなる。この場合、NOx還元のために空燃比をリーンから理論空燃比または理論空燃比よりもリッチな空燃比としたときに、排気ターボ過給機に供給される排気エネルギーが急増し、その結果、過給圧が急増してエンジントルクに急変を生じる虞がある。
本発明は、このような問題に鑑み、排気ターボ過給機と電動過給機とが備えられ、かつ排気通路にNOx浄化装置が設けられた過給機付きエンジンにおいて、リッチスパイクによる過給圧の変動を抑制可能なエンジンを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、排気ターボ過給機と電動過給機とが備えられ、かつ前記排気ターボ過給機のタービン下流の排気通路にNOx浄化装置が備えられた過給機付きエンジンであって、前記排気ターボ過給機のタービンの上流側で排気ガスをリリーフするウエストゲート弁が設けられていると共に、リリーフされた排気ガスを前記タービン下流でNOx浄化装置上流の排気通路に導くリリーフ通路が設けられており、かつ、空燃比をリーンにする所定のリーン運転条件が成立したときに、空燃比を理論空燃比よりもリーンに制御すると共に、リーン運転中に、NOx浄化装置に対してリッチスパイクすべき条件が成立したときは、空燃比をリッチ化する空燃比制御手段と、該空燃比制御手段による空燃比のリッチ化に際し、前記ウエストゲート弁を所定量開くウエストゲート弁制御手段と、該ウエストゲート弁制御手段によってウエストゲート弁が所定量開かれることによる排気ターボ過給機の過給能力低下分を補填するように、前記電動過給機を制御する電動過給機制御手段とが備えられていることを特徴とする。
ここで、前記所定のリーン運転条件は、例えば、エンジン負荷が所定の高負荷よりも小さいこと、エンジン回転数が所定の高回転数よりも小さいこと、あるいはこれらの両条件が成立していること等である。なお、NOx浄化装置に対してリッチスパイクすべき所定の条件は、請求項4で定義している。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の過給機付きエンジンにおいて、前記ウエストゲート弁制御手段は、空燃比制御手段による空燃比のリッチ化に際し、ウエストゲート弁を全開することを特徴とする。
そして、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の過給機付きエンジンにおいて、前記請求項1または請求項2に記載の過給機付きエンジンにおいて、前記電動過給機は排気ターボ過給機のコンプレッサの下流側に配置されていると共に、前記電動過給機の下流側の過給圧と、該電動過給機の上流側でかつ排気ターボ過給機のコンプレッサの下流側の過給圧とを検出する過給圧検出手段が備えられており、前記電動過給機制御手段は、該過給圧検出手段で検出された過給圧に基づいて、電動過給機の下流側の過給圧が、前記ウエストゲート弁制御手段によりウエストゲート弁が所定量開かれる前の過給圧に維持されるように、電動過給機を作動させることを特徴とする。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の過給機付きエンジンにおいて、NOx浄化装置に対してリッチスパイクすべき条件は、NOx浄化装置にトラップされたNOx量が所定量以上となったことと、NOx浄化装置に付着した硫黄量が所定量以上となったこととの少なくとも一方であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の過給機付きエンジンにおいて、前記電動過給機制御手段は、電動過給機を、低回転高負荷時に作動させることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、空燃比をリーンにする所定のリーン運転条件が成立したときに、空燃比が理論空燃比よりもリーンに制御されると共に、リーン運転中に、NOx浄化装置に対してリッチスパイクすべき条件が成立したときに、空燃比がリッチ化される。その場合に、本発明においては、空燃比のリッチ化に際して、ウエストゲート弁が所定量開かれ、排気エネルギーの一部がリリーフ通路を通ってリリーフされる。つまり排気ターボ過給機に供給される排気エネルギーが減少することとなり、その結果、排気ターボ過給機による過給が抑制され、リッチスパイク時における過給圧の上昇等の変動が抑制されることとなる。しかし、このままでは、過給圧が全体的に低下してしまう。そこで、本発明においては、ウエストゲート弁を開く際、ウエストゲート弁が所定量開かれることによる過給能力の低下による過給圧の低下分が補填されるように電動過給機を作動させるようにしたものであり、これによれば、エンジンに対する過給も確実に行うことができる。
ところで、前記請求項1におけるウエストゲート弁を所定量開く状態としては、全て開く全開状態や、一部のみ開く状態があるが、請求項2に記載の発明によれば、リッチスパイクに際し、ウエストゲート弁が全開されるので、該排気エネルギーのほとんどは排気ターボ過給機のタービンをバイパスすることとなり、その結果、過給圧の上昇等の変動が一層抑制されることとなる。
また、前記請求項1における過給能力の低下分の補填態様としては、補填量を一定にする態様と、運転状態等に応じて可変にする態様とがあるが、請求項3に記載の発明によれば、前記電動過給機が排気ターボ過給機のコンプレッサの下流側に配置されている場合に、電動過給機の下流側の過給圧が、ウエストゲート弁が所定量開かれる前の過給圧に維持されるように電動過給機が作動されるので、該過給圧の上昇等の変動が一層良好に抑制されることとなる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、NOx浄化装置にトラップされたNOx量が所定量以上となったことと、NOx浄化装置に付着した硫黄量が所定量以上となったこととの少なくとも一方の条件が成立したときに、確実に、NOxの還元が行われることとなる。したがって、新たに排出されるNOxをトラップしきれなくなるようなことがない。
ところで、電動過給機は、エンジン低回転高負荷時に排気ターボ過給機による過給をアシストしてエンジントルクをさらに向上させることを主目的として設けられる場合があるが、請求項5に記載の発明は、このような目的で設けられた電動過給機を用いるものである。これによれば、新たに電動過給機を設けることなく、前記作用効果を達成することができる。なお、このような用途の電動過給機は、一般に小容量であるので、大きな負荷での長時間の利用にはモータの過熱等の問題があるが、前記各発明で行われるNOx還元のためのリッチスパイクが行われる時間は例えば数秒程度の短い時間であるので、電動過給機駆動用のモータの過熱や消費電力の増加等の問題も無視することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る過給機付きエンジンの排気ガス温度制御装置について説明する。
図1に示すように、本発明にかかる過給機付エンジン1(以下、「エンジン1」という。)は、直列配置された第1〜第4の4つの気筒#1〜#4を備えた直列4気筒エンジンである。このエンジン1の本体2に設けられた各気筒#1〜#4においては、それぞれ、吸気弁(図示せず)が開かれたときに、吸気系10から吸気ポートを経由して燃焼室2a〜2d内に燃料燃焼用のエアが吸入される。そして、各燃焼室2a〜2d内のエア中に、所定のタイミングで燃料噴射弁(図示せず)から吸入エア量に対応する量の燃料(ガソリン)が直接噴射され、混合気が形成される。この混合気は、ピストン(図示せず)によって圧縮され、所定のタイミングで点火プラグ(図示せず)により点火されて燃焼する。なお、このエンジン1においては、点火は、第1気筒#1、第3気筒#3、第4気筒#4、第2気筒#2の順に行われる。そして、燃焼ガスすなわち排気ガスは、排気弁(図示せず)が開かれたときに、排気ポートを経由して排気系20に排出される。
吸気系10には、1つの共通吸気通路11が設けられている。この共通吸気通路11には、エアの流れ方向にみて、上流側から順に、エア取入口(図示せず)と、エア中のダスト等を除去するエアクリーナ(図示せず)と、エアの流量を検出するエアフローセンサ(図示せず)と、ツインスクロール式のターボ過給機12のコンプレッサ12pと、コンプレッサ12pにより加圧されて高温となったエアを冷却するインタクーラ13と、第1過給圧センサ14と、電動過給機15と、エア量を調整するスロットルバルブ16と、第2過給圧センサ17とが設けられている。電動過給機15は、詳しくは図示していないが、コンプレッサと該コンプレッサを駆動するモータとで構成された公知のものである。また、この電動過給機15は、エンジン低回転、高負荷時に排気ターボ過給機12による過給をアシストしてエンジントルクをさらに向上させることを主目的として設けられている。
共通吸気通路11の下流部は、エアの流れを安定させるサージタンクとしての機能を有しており、下流端が第1〜第4気筒#1〜#4の吸気ポートに接続された独立吸気通路18a〜18dが接続されている。
排気系20には、それぞれ上流端が第1〜第4気筒#1〜#4の排気ポートに接続された、第1〜第4気筒#1〜#4用の独立排気通路21a〜21dが設けられている。独立排気通路21a〜21dの下流部は集合して集合排気通路22に接続されている。そして、集合排気通路22の下流端は排気ターボ過給機12のスクロール部12aに接続されている。スクロール部12aの下流端は共通排気通路23に接続されている。
また、共通排気通路23における排気ターボ過給機12のタービン12tの下流には、排気ガスを浄化するための、三元触媒を有する浄化装置24と、NOx吸蔵還元触媒を有するNOx浄化装置25とが設けられている。このNOx浄化装置25は、リーン運転時にNOxをトラップ(吸蔵)し、理論空燃比またはリッチ運転時にNOxを還元して放出する公知のものである。また、NOx浄化装置25及び浄化装置24は、いずれも、低温状態では浄化性能が低いが、所定の活性温度以上において適切な浄化性能を発揮する性質を有している。
排気ターボ過給機12のタービン12tの上流側には、排気ガスをリリーフするウエストゲート弁26が設けられていると共に、リリーフされた排気ガスを前記タービン12tの下流でNOx浄化装置25上流の共通排気通路23に導くリリーフ通路27が設けられている。
図1に示すように、エンジン1の排気ガス温度制御装置には、さらに、コントロールユニット30(ECU)と、エンジン回転数を検出するエンジン回転センサ31とが備えられており、該コントロールユニット30は、エンジン回転センサ31からのエンジン回転数に関する信号と、前記第1、第2過給圧センサ14,17からの過給圧に関する信号とを入力し、前記スロットルバルブ16、ウエストゲート弁26、及び電動過給機15等に制御信号を出力する。
次に、このコントロールユニット30による制御の一例について図2のフローチャートを用いて説明すると、まず、ステップS1で、各種信号を入力する。次いで、ステップS2で、NOx浄化装置25にトラップされているNOx吸蔵量(トラップ量)を推定する。なお、この推定方法は、種々の文献等に開示されているが、例えば、前制御周期において推定されたNOx量に、本制御周期において新たに発生するNOx量を加算し、及びNOx浄化装置25により還元されるNOx量を減算することにより算出される。また、新たに発生するNOx量、及び還元されるNOx量は、現在のエンジン回転数、エンジン負荷、空燃比等に基づいて求められる。
次いで、ステップS3で、現在、リーン運転領域にあるか否かを判定する。なお、この判定は、現在のエンジン回転数とエンジン負荷とに基づいて図3のマップから判定される。なお、このマップによれば、エンジン負荷が中、低負荷以下の場合、空燃比を理論空燃比よりも大きくすべきリーン運転領域にあると判定され、高負荷の場合、空燃比を理論空燃比とするλ1運転領域にあると判定される。なお、図3のマップは一例であり、例えば、エンジン負荷が所定負荷以上の領域、エンジン回転数が所定回転数以上の領域、及びこれらが重なった領域でλ1運転領域にするようにしてもよい。また、前記λ1領域内に、さらに理論空燃比よりもリッチにする領域を設けた場合にも適用可能である。
そして、リーン運転領域にない場合は、ステップS4で、第1〜第4気筒#1〜#4の混合気の空燃比(の目標値)を全て理論空燃比(λ=1)に設定すると共に、ステップS5で、ウエストゲート弁26を閉に設定する。そして、ステップS6で、空燃比が前記ステップS4で設定した空燃比となるように、燃料噴射量を制御すると共に、スロットルバルブ16の開度を制御する。また、ウエストゲート弁26を、ステップS5で設定した状態となるように制御する。
一方、前記ステップS3で、リーン運転領域にある場合は、ステップS7で、リッチスパイクフラグFが1か否かを判定する。そして、1でない場合は、ステップS8で、前記ステップS2で推定されたNOx吸蔵量が第1所定量α以上か否かを判定する。ここで、この第1所定量αは、リッチスパイクを開始すべき量である。そして、第1所定量α以上でない場合は、ステップS9で、空燃比をリーンに設定すると共に、ステップS10で、ウエストゲート弁26を閉に設定する。そして、ステップS6で、空燃比が前記ステップS9で設定した空燃比となるように制御すると共に、第2ウエストゲート弁26がステップS10で設定した状態となるように制御する。
一方、ステップS8でNOx吸蔵量が第1所定量α以上の場合は、ステップS11で、リッチスパイクフラグFを1に設定する。なお、このフラグFは、後述するステップS20で0(ゼロ)に設定されるまでは、1に保持される。次いで、ステップS12において、ステップS1で第2過給圧センサ17により検出された電動過給機15の下流側における過給圧を記憶する。次いで、ステップS13で、前記ステップS2で推定されたNOx吸蔵量が第2所定量β以下か否かを判定する。ここで、第2所定量βは、第1所定量αよりも小さく、ゼロまたはほぼゼロの値である。そして、第2所定量β以下でない場合は、ステップS14において、ステップS18でYESと判定されてから(ウエストゲート弁26を開いてから)所定時間経過したか否かを判定する。ここで、この所定時間は、後述するステップS16でウエストゲート弁26を所定量開いた後、電動過給機15の上流側における過給圧の低下がほぼ停止して安定するのを待つ時間である。そして、所定時間経過していないときは、ステップS15で、空燃比をリーンに設定すると共に、ステップS16で、ウエストゲート弁26を開に設定する。ここで、このときのウエストゲート弁26の開度は、所定の開度(例えば電動過給機15の上流側における過給圧が30%低下する程度の開度)に設定される。
次いで、ステップS17において、前記ステップS12で記憶された第2過給圧センサ17により検出された電動過給機15の下流側における過給圧と、第1過給圧センサ14により検出された電動過給機15の上流側における過給圧との差圧を算出する。そして、ステップS18で、該差圧に基づいて電動過給機15を作動させる。詳しくは、電動過給機15の下流側における過給圧が、前記記憶されている過給圧となるように、電動過給機15の上流側における吸気(過給)を前記差圧分圧縮(加圧)するための電流を、電動過給機15のモータに供給する。そして、前記ステップS6を実行する。ここで、この電流値と差圧との関係は、コントロールユニット30に記憶されたマップに規定されており、おおそよ、差圧が大きいほど、電流値が大きくなるように設定されている。
一方、ステップS14で、所定時間経過したときは、ステップS19で、空燃比を理論空燃比に設定すると共に、ステップS16以後を実行する。すなわち、空燃比がリーンから理論空燃比に変更されることにより、NOx浄化装置25に対するリッチスパイクが行なわれることとなる。
一方、ステップS13で第2所定量β以下の場合は、ステップS20でリッチスパイクフラグFに0(ゼロ)を設定した後、ステップS9に進む。すなわち、リッチスパイクを終えて、通常のリーン運転に復帰する。なお、このフラグFは、ステップS11で1に設定されるまでは、0(ゼロ)に保持される。
一方、ステップS7で、リッチスパイクフラグFが1の場合は、前記ステップS13以後を実行する。
次に、本制御による作用・効果について説明すると、まず、リーン運転条件が成立していない状態においては、全気筒#1〜#4の混合気の空燃比が理論空燃比に制御され、かつウエストゲート弁26が閉じられた状態とされる。したがって、全気筒#1〜#4からの排気エネルギーが排気ターボ過給機12のタービン12tに供給されることとなり、排気ターボ過給機12が良好に駆動されることとなる。
一方、リーン運転条件が成立した状態においては、空燃比が理論空燃比よりもリーンに制御されると共に、リーン運転中に、NOx浄化装置25に対してリッチスパイクすべき条件が成立すると、まず、ウエストゲート弁26が所定量開かれ、排気エネルギーの一部がリリーフ通路27を通ってリリーフされる。したがって、排気ターボ過給機12のタービン12tに供給される排気エネルギーが減少し、その結果、排気ターボ過給機12による過給が抑制され、図4に示すように、電動過給機15の上流側における過給圧が低下する。また、ウエストゲート弁26が開かれると同時に、電動過給機15が作動を開始する。この場合、該電動過給機15には、ウエストゲート弁26が所定量開かれることによる過給圧の低下分、すなわち前記差圧分が補填されるように、電流が供給される。
ここで、電動過給機15のこの制御について図5を用いて詳しく説明すると、NOx浄化装置25に対してリッチスパイクすべき条件が成立すると(時間t1)、まず、本制御周期(時間t0)において第2過給圧センサ17により検出された電動過給機15の下流側における過給圧の現在値Pboが基準圧Pxとして記憶される。そして、この基準圧Pxと本制御周期において第1過給圧センサ17により検出された電動過給機15の上流側における過給圧Pa0との差圧(Δp0=Px−Pa0)が算出される。そして、その差圧(Δp0=Px−Pa0)に対応する分の電流が、前述したマップに基づいて電動過給機15のモータに供給され、これにより、前記差圧Δp0とほぼ同じ圧力p0分加圧される。なお、本制御周期開始時(時間t0)においては、ウエストゲート弁26がまだ開かれていないので、差圧はほぼゼロであり、電動過給機15による発生圧はほぼゼロでなる。そして、次の制御周期(時間t1)においては、電動過給機15上流側の過給圧が低下しており、その値がPa1とすると、その差圧(Δp1=Px−Pa1)に対応する分の電流が、前述したマップに基づいて電動過給機15のモータに供給され、これにより、前記差圧Δp1とほぼ同じ圧力p1分加圧される。そして、次の制御周期(時間t2)やその次の制御周期(時間t3)等、それ以後においても、リッチスパイク制御が終了するまで(NOx吸蔵量がβ以下となるまで)、同様に、差圧Δp2(=Px−Pa2),Δp3(=Px−Pa3)…に対応する分の電流が、前述したマップに基づいて電動過給機15のモータに供給され、これにより、前記差圧Δp2,Δp3…とほぼ同じ圧力p2,p3…分加圧される。この結果、電動過給機15の下流側における過給圧が、ウエストゲート弁26が開かれた後も、リッチスパイク開始前の過給圧Pboにほぼ維持されることとなる。
そして、このように、電動過給機15の下流側における過給圧がリッチスパイク開始前の過給圧Pboにほぼ維持可能な状態で、リッチスパイクが行なわれる。その場合に、リッチスパイクの実行により一時的に排気エネルギーが増加するが、該エネルギーの一部はリリーフ通路26を通ってリリーフされるので、図4に示すように、リッチスパイク時における電動過給機15の上流側における過給圧の上昇を伴う変動幅Xは、このような制御(ウエストゲート弁26を開き、かつ差圧に基づき電動過給機15の発生圧を変更する制御)がされない場合(符号アで示す2点鎖線の場合)の変動幅Wよりも少なくなる。また、電動過給機15は前述のようにリッチスパイク条件が成立した際の過給圧との差圧分を補填するように駆動されているので、電動過給機15の下流側における過給圧、すなわち各気筒に対する過給圧が、リッチスパイク実行前における過給圧Pboでほぼ一定に維持され、エンジントルクの変動が抑制されることとなる。
また、本実施の形態においては、エンジン低回転高負荷時に排気ターボ過給機12による過給をアシストしてエンジントルクをさらに向上させることを主目的として設けられた電動過給機15を用いるので、新たに電動過給機を設けることなく、前記作用効果を達成することができる。なお、このような用途の電動過給機は、一般に小容量であるので、大きな負荷での長時間の利用にはモータの過熱等の問題があるが、NOx還元のためのリッチスパイクが行われる時間は例えば数秒程度の短い時間であるので、電動過給機駆動用のモータの過熱や消費電力の増加等の問題も無視することができる。
また、排気浄化装置25にトラップされたNOx量が所定値以上となると、リッチスパイクが行われるので、確実に、NOxの還元が行われることとなる。したがって、新たに排出されるNOxをトラップしきれなくなるようなことがない。
なお、本実施の形態においては、リッチスパイク条件が成立した場合、ウエストゲート弁を開くと共に、電動過給機15を、該電動過給機15の下流側における過給圧が一定に保持されるように差圧に基づいて制御するようにしたが、電動過給機15の制御については、例えば、ウエストゲート弁26が所定量開ききったときにおける差圧分を(図4におけるΔY)、ウエストゲート弁26が開かれたときからリッチスパイク条件が成立している間、発生(加圧)するようにしてもよい。この場合においても、リッチスパイク時における電動過給機15の下流側における過給圧の変動幅は、符号アで示すWから符号イで示すように(変動幅X)小さくなり、エンジントルクの変動が抑制されることとなる。また、このようにすることにより、構成及び制御が簡素化されることとなる。なお、このように制御した場合、ウエストゲート弁26が開かれる速度と、電動過給機15の発生圧の立ち上がり速度との関係によっては、ウエストゲート弁26が開かれたときに電動過給機15の下流側の過給圧の変動が生じる虞があるが、変動が生じた場合、例えば、電動過給機15の立ち上がり時の発生圧とウエストゲート弁26を開くことによる過給圧の低下分とがほぼ等しくなるように電動過給機15を作動させ、あるいは、ウエストゲート弁26を制御し、あるいは両者を制御すればよい。
また、本実施の形態においては、リッチスパイク条件が成立した場合における、ウエストゲート弁開度は所定開度としたが、全開としてもよい。この場合、排気エネルギーのほとんどが排気ターボ過給機のタービンをバイパスすることとなり、その結果、図6に示すように、リッチスパイク時における電動過給機15の上流側における過給圧の変動幅がZに一層小さくなる。したがって、前述の差圧に基づく制御が行いやすくなると共に、該差圧に基づく制御を行わない場合でも、符号カで示す従来の状態に対し、符号キで示すように過給圧の上昇が抑制されることとなる。
また、本実施の形態においては、排気浄化装置25にトラップされたNOx量が所定量以上となったときにリッチスパイク制御を行うようにしたが、排気浄化装置25に付着した硫黄量が所定量以上となったときに、リッチスパイク制御を行ってもよい。なお、この場合、前記フローチャートにおいて、NOx吸蔵量との記載を硫黄付着量と置き換えればよい。また、これらの条件の両方について検出するようにし、いずれか一方が成立したときに、リッチスパイク制御を行ってもよい。
また、本実施の形態においては、エアの流れ方向にみて、共通吸気通路11上における排気ターボ過給機12のコンプレッサ12pの下流側に電動過給機15を設けたが、差圧制御を行わないで過給圧を一定圧上昇させるような態様においては、この逆の構成でも本発明は適用可能である。
また、本実施の形態においては、直列4気筒エンジンの場合について説明したが、気筒数の異なるエンジンや、V型エンジン、水平対向エンジン等にも適用可能である。
本発明は、過給機付きエンジンに広く適用することができる。
本発明の実施の形態に係る過給機付きエンジンの構成図である。 コントロールユニットによる制御の一例を示すフローチャートである。 空燃比設定に用いるマップである。 本制御による作用の説明図である。 本制御の説明図である。 本制御の別の例による作用の説明図である。
符号の説明
1 エンジン
12 排気ターボ過給機
12t タービン
12p コンプレッサ
14 第1過給圧センサ(過給圧検出手段)
15 電動過給機
17 第2過給圧センサ(過給圧検出手段)
23 共通排気通路(タービン下流の排気通路)
25 NOx浄化装置
26 ウエストゲート弁
27 リリーフ通路
30 ECU(空燃比制御手段、ウエストゲート弁制御手段、電動過給機制御手段)

Claims (5)

  1. 排気ターボ過給機と電動過給機とが備えられ、かつ前記排気ターボ過給機のタービン下流の排気通路にNOx浄化装置が備えられた過給機付きエンジンであって、
    前記排気ターボ過給機のタービンの上流側で排気ガスをリリーフするウエストゲート弁が設けられていると共に、リリーフされた排気ガスを前記タービン下流でNOx浄化装置上流の排気通路に導くリリーフ通路が設けられており、かつ、
    空燃比をリーンにする所定のリーン運転条件が成立したときに、空燃比を理論空燃比よりもリーンに制御すると共に、リーン運転中に、NOx浄化装置に対してリッチスパイクすべき条件が成立したときは、空燃比をリッチ化する空燃比制御手段と、
    該空燃比制御手段による空燃比のリッチ化に際し、前記ウエストゲート弁を所定量開くウエストゲート弁制御手段と、
    該ウエストゲート弁制御手段によってウエストゲート弁が所定量開かれることによる排気ターボ過給機の過給能力低下分を補填するように、前記電動過給機を制御する電動過給機制御手段とが備えられていることを特徴とする過給機付きエンジン。
  2. 前記請求項1に記載の過給機付きエンジンにおいて、
    前記ウエストゲート弁制御手段は、空燃比制御手段による空燃比のリッチ化に際し、ウエストゲート弁を全開することを特徴とする過給機付きエンジン。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の過給機付きエンジンにおいて、
    前記電動過給機は排気ターボ過給機のコンプレッサの下流側に配置されていると共に、
    前記電動過給機の下流側の過給圧と、該電動過給機の上流側でかつ排気ターボ過給機のコンプレッサの下流側の過給圧とを検出する過給圧検出手段が備えられており、
    前記電動過給機制御手段は、該過給圧検出手段で検出された過給圧に基づいて、電動過給機の下流側の過給圧が、前記ウエストゲート弁制御手段によりウエストゲート弁が所定量開かれる前の過給圧に維持されるように、電動過給機を作動させることを特徴とする過給機付きエンジン。
  4. 前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の過給機付きエンジンにおいて、
    NOx浄化装置に対してリッチスパイクすべき条件は、NOx浄化装置にトラップされたNOx量が所定量以上となったことと、NOx浄化装置に付着した硫黄量が所定量以上となったこととの少なくとも一方であることを特徴とする過給機付きエンジン。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の過給機付きエンジンにおいて、
    前記電動過給機制御手段は、電動過給機を、低回転高負荷時に作動させることを特徴とする過給機付きエンジン。
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