JP4599626B1

JP4599626B1 - スマートエコ空調システム

Info

Publication number: JP4599626B1
Application number: JP2010019484A
Authority: JP
Inventors: 敬治井上
Original assignee: 株式会社ワールドルームブリス
Priority date: 2010-01-12
Filing date: 2010-01-12
Publication date: 2010-12-15
Anticipated expiration: 2030-01-12
Also published as: WO2011086738A1; JP2011145046A

Abstract

【課題】２４時間換気が義務化された新築住宅などにおいて、２４時間換気しながら、環境に優しくて設備費が安価で光熱費が安く、尚且つ、建物内すべてが快適環境になり、実用性がある空調システムを提供する。
【解決手段】１台のエアコン装置１と建物１００の構造体を組み合せた空調システムにより、外気空気Ａと室内空気Ｂをフィルターボックス２に吸気し、さらに地中埋設パイプ３に送り込み予冷暖房空気Ｃとし、さらに温度調節や風量調節した空調空気Ｄを各部屋と床下蓄熱層５に噴き出し、さらに床下蓄熱層５から発生する蓄熱空気Ｅが１階の床すべてを冷暖房し、浴室から排気空気Ｆを排気する。
【選択図】図１

Description

この発明は、建物内すべてを２４時間換気する住宅において、空気を地中熱で予冷暖房し、その空気を空調し、さらにその空気を蓄熱して住宅、集合住宅や施設などの建物全体を冷暖房及び換気する地熱を利用した２４時間冷暖房換気空調システム。

従来の冷暖房空調は２４時間換気システムや個室別の冷暖房器具によって、夏場はエアコンや熱交換機で冷房し、冬場は各種ストーブやホットカーペットなどで暖房し、多種の器具を購入して冷暖房を行なっている。近年では、単独システムで高額なセントラルエアコンや床暖房システム、地中熱交換システムなどもあります。しかし、セントラルエアコンは暖房時に乾燥する、足元が寒い。床暖房は設備費及び光熱費が高い。地中熱交換システムは設備費が高額な上に補助冷暖房設備が必要になる。

前記の中で地中熱を利用したシステムは数多くの文献が知られている（たとえば、特許文献１、特許文献２、特許文献３、特許文献４参照）。これらの地熱を利用したシステムは設備費用が高額であり複雑なものである。また、循環式ではなく、外部からの空気を地中の熱交換パイプに送り込み、熱交換した空気を直接室内に吹き出し、冷暖房の空調負荷を軽減することを目的としている。本当に必要な真冬や真夏には、外気の気温が真冬で０℃以下、真夏では３５℃以上になりこの地熱の熱交換作用だけでは無理が生じる。
：特開２００３−３５４３３号公開：特開２００４−３０１４７０号公開：特開平１１−１０１４７５号公開：特開２００６−２６６５７５号公開

上記の地熱を利用したシステムは、特許文献１では地熱の空気を送風ファンと熱交換機と２台でコントロールし、床下らか直接吹き出すものであり、２４時間換気システムではない。特許文献２では送風ファン、熱交換機など組合せたものであり、２４時間換気システムではない。特許文献３では、地熱によって熱交換された予冷暖房を外壁の壁内部をダクトに利用するには熱損失が多く実用性に欠けるし、２４時間換気システムではない。特許文献４では、絶えず外気を地中熱交換して２４時間涼温房効果を目的としたものである。

本発明は従来の課題に着目したもので、２４時間換気が義務化された新築住宅などにおいて、２４時間換気しながら、環境に優しくて設備費が安価で光熱費が安く、尚且つ、建物内すべてが快適環境になり、実用性があることを目的とする。

発明が解決するための手段

本発明は義務化された２４時間換気を行ないながら、２４時間建物内をすべて快適環境するために、１台のエアコン装置と建物の構造体を組み合せた空調システムで外気の吸気、地熱で予冷暖房し、床下蓄熱、床冷暖房や排気まで行うことが達成したものである。

本発明は１台のエアコンと建物の構造体を利用して、外気を吸気して熱交換パイプを経由しながら循環して排気する２４時間換気を行なうことが可能となる。

本発明は１台のエアコンと建物の構造体を利用して、地熱交換パイプで熱交換された空気を室内設定温度に従って冷暖房及び湿度をコントロールし、建物内をすべて快適環境にすることが達成したものである。

本発明は１台のエアコンと建物の構造体を利用して、地熱交換パイプで予冷暖房した空気及び冷暖房した空気を１階床下の蓄熱コンクリートに蓄熱し、その蓄熱された空気が１階すべてを床冷暖房になることを達成したものである。長時間にわたり蓄熱温度を保持するために光熱費がセーブされる。

発明の効果

本発明は高気密、高断熱化された建物において、外気の吸気、地熱で予冷暖房し、床下蓄熱、床冷暖房や排気まですべてを１台のエアコンと建物の構造体で行うことにより、１台のエアコンとダクトの工事費のみである為に、施工が簡単で施工費が安く、メンテナンスが容易である。また、地中熱及び蓄熱を利用するために光熱費が安くなる。同時に、エアコンの暖房の欠点である足元の寒さが無くなり、室内の乾燥が無くなる。また、床下の換気問題及び白アリ問題が解消される。したがって、高気密、高断熱化された新築の建物であれば、このエコ空調システムは、２４時間換気工事費と各部屋のエアコン工事費の合計金額と同じ金額で施工することが可能となり、そして建物内を２４時間快適環境にすることが可能となる。
仮に、２４時間換気工事、セントラルエアコン工事、床暖房工事、地下熱交換工事などを単独で工事した場合は高額な出費が必要となる。

本発明に好ましい高気密、高断熱化された建物１００を図１に示す。例として、２ｘ４工法と外断熱工法と窓がすべて２重ガラスの建物ある。このように、構造及び仕様は一般的な建物に、本発明である１台のエアコン装置を施工することにより、建物内がすべて２４時間快適環境になり、建物内の結露やカビの発生が抑制され建物寿命が長くなり、ヒートショックなどの予防対策にもなる。これまでの建物の空調には多種の空調システムが提案されているが、実用的にはほとんどが活用されていないのが実情である。エコでありながら実用的な空調システムを開発したものである。

この発明の実施形態の図１おいて。この様な構成されたエコ空調システムについて空調方法を説明する。まず建物１００おいて、屋根や外壁、基礎などは外断熱工法を採用し、窓は２重ガラスを採用した高気密高断熱の構造が望ましい。１例として、外断熱工法はスタイロンホームを外壁に施工し、窓は樹脂タイプの２重ガラス（ＬＯＷ−ＥＴｙｐｅ）など高気密高断熱の建物が望ましい。

この発明の実施形態において、エアコン装置１による循環式空調システムを利用して外気空気Ａはアルミダクト４ａを経由してフィルターボックス２に取り込む。フィルターボックス２は、建物の構造体内部に箱を製作し、その箱に２枚のフィルターを設置し、１枚目のフィルター２ａは室内空気Ｂのホコリなどを除去し、２枚目のフィルター２ｂは外気空気Ａと室内空気Ｂはホコリを除去し、これらの２枚のフィルターが２４時間ダストなどを除去するため、ホコリなどが極めて少ない室内環境ができる。同時に２枚目のフィルター２ｂの上にトルマリン（マイナスイオンを発生）や備長炭（消臭作用）などを置くことできて、お客様により室内環境を自由にアレンジすることが可能となる。

さらにこの発明の実施形態において、地下熱交換パイプ３は建物１００の地下に深さ１ｍに埋設したパイプであり、エアコン装置１による循環式空調システムを利用して、フィルターボックス２に吸気された外気吸気Ａと室内空気Ｂは、地下熱交換パイプ３に送られ熱交換が行なわれ予冷暖房空気Ｃになる。たとえば地下１ｍの地中温度は真夏で約２２℃前後になり、エアコン装置１の室内設定温度２８℃の場合、室内１０３の約２８℃前後の室内空気Ｂが地中温度２２℃前後により予冷房温度が約２５℃前後となり、エアコン装置１の冷房作動時間が減少することが可能となる。しかし真冬は地下１ｍの地中温度が約１７℃前後になる為、エアコン装置１の室内設定温度２０℃の場合、室内１０３の約２０℃前後の室内空気Ｂが地中温度により多少冷やされる。しかし、冬場にエアコンで暖房すると湿度が４０％前後になるが地下交換パイプ３の内部結露を利用して、乾燥した室内空気Ｂを５０％前後まで加湿することが可能となる。したがって、加湿器が不要になる。

さらにこの発明の実施形態において、エアコン装置１の空調システムを利用して予冷暖房空気Ｃは断熱ダクト４ｂを経由してエアコン装置１に取り入れられる。エアコン装置１は希望する温度及び風量を設定する主装置である。同時に、２４時間換気や建物内の室内空気Ｂを２４時間循環する装置である。地下熱交換パイプ３による熱交換作用を重視すると風量は静寂が好ましい。次にエアコン装置１で温度設定や風量設定された空調空気Ｄになり、断熱ダクト４ｂを経由して天井１０１から各部屋（一般的には２階の寝室など）に吹き出し、また同時に１階床１０２と蓄熱層５の間に吹き出す。

さらにこの発明の実施形態において、エアコン装置１の空調システムを利用して１階床１０２と蓄熱層５の空間に吹き出された空調空気Ｄにより、蓄熱層５は建物の構造体のベタ基礎又は防湿コンクリートを採用し、空調空気Ｄの熱量が蓄熱され、蓄熱された熱により蓄熱空気Ｅが発生する。また１階床１０２と蓄熱層５の空間は密閉された空間［外周基礎には断熱工事を施工］で空調空気Ｄと蓄熱空気Ｅが混ざりあって、１階床１０２のすベてを床冷暖房することが可能となる。特に冬場の床暖房は足元がほんのり暖かくとても快適環境となる。さらに１階床１０２と蓄熱層５の空間にある空調空気Ｄと蓄熱空気Ｅが１階床１０２に７か所前後取り付けた吹き出し口から室内１０３に吹き出す。吹き出す空気は、蓄熱空気Ｅと空調空気Ｄが混ざりあった空気の場合と蓄熱空気Ｅのみの場合があり、蓄熱空気Ｅのみの場合は光熱費が０円である。この床冷暖房システムは、吹き出し口の取り付けと外周基礎断熱工事のみである為に、本来の床暖房システムの施工費と比較するととても安く、実質、床暖房光熱費は￥０円である。

さらにこの発明の実施形態において、外断熱と２重ガラスを施工した総２階２４坪の建物において、冬場で外気温度１０℃前後の日中でエアコン装置１の設定温度を２０℃した場合、１階床１０２吹き出し口から吹き出す温度は約２２℃前後であり、ＡＭ１１時前後〜ＰＭ７時前後までエアコンが作動しない。尚、このデーターは新築の状態で生活実態が無い状態である為、生活実態になればエアコンの作動しない時間がもっと長くなると予測できる。また、このシステムの電気代金は２００９年１２月分で￥７，３００円である。夏場は、まだデーターがありませんが、予測ですが冬場は外気と室内設定温度との温度が１０℃前後に対して、夏場は４℃前後である為、冬場より夏場方がよりエアコンの作動しない時間が長いと考えられる。後日、結果報告を提出致します。

さらにこの発明の実施形態において、２４時間換気システムの排気システムとして、エアコン装置１から断熱ダクト４ｂを経由して浴室に空調空気Ｄが吹き出だされ、浴室室内が冷暖房され浴室の湿気問題が解消される。また同時に浴室に吹き出した空調空気Ｄの量と同じ量だけアルミダクト４ａを経由して排気空気Ｆが建物１００の外に押し出され２４時間換気が行なわれるシステムである。

上記の実施形態で説明した様に、１台のエアコン装置１と建物の構造体を組み合せた空調システムが２４時間換気を行ない、床下冷暖房を行ない、地中熱交換を行ない、浴室乾燥を行ない、更に建物１００内のすべてを冷暖房空調することが可能となり、単体で行なう２４時間システム、暖房器具「各種ストーブ」、床暖房システムや地中熱交換システムなどの購入費や施工費が大幅に節約することが可能となる。同時に、建物１００内の湿気も平均的に５０％前後に保持することが可能となり、建物自体の寿命が長くなる。また、ソーラーパネルやエコ給湯器などと組合せて施工することにより、よりエコな空調システムとなる。空気清浄機などの設備を加えることにより、クリーンな空気が発生することが可能となり、ゼンソクの方、花粉症の方、のどが弱い方などは特に良い室内環境が整う。

この発明は実施の形態１を示す１台のエアコン装置と建物１００の構造体を組み合せた空調システムの構成面図である。

１エアコン装置
２フィルターボック／２ａフィルター／２ｂフィルター
３地下熱交換パイプ、
４ダクト／４ａアルミダクト／４ｂ断熱ダクト
５蓄熱層
１００建物
１０１建物の天井
１０２建物の１階床
１０３室内
Ａ外気空気
Ｂ室内空気
Ｃ予冷暖房空気
Ｄ空調空気
Ｅ蓄熱空気
Ｆ排気空気

Claims

１台のエアコン装置と建物の構造体とを組み合せた冷暖房換気システムにおいて、建物内の室内機（エアコン装置）を利用して、建物外部からダクト配管で室内に取り入れた外部空気と建物内の室内空気を建物内部に設置したフィルターボックスで混合した後に、建物の地下に埋設した熱交換パイプに送り込み地熱より、予冷暖房空気となり、室内機（エアコン装置）に取り入れ、快適な空調空気（冷暖房空気）にコントロールされて、室内機（エアコン装置）からダクト配管にて各部屋や床下に送り込み、さらに床下に送り込んだ空調空気は床下蓄熱層を冷暖房して、さらに床冷暖房しながら室内に吹き出し、水周りの個室に送り込まれた空調空気は、送り込まれた加圧空気量分が当該、個室から建物外に排気空気が排気され、前記建物内の空気の吸気、循環、排気を１台のエアコン装置のファンのみで行われることを特徴とし、２４時間強制換気システム、冷暖房空調システム、床冷暖房システム、地中熱交換システムがすべて備わった２４時間冷暖房空調システム。