JP4599430B2 - 情報処理方法及び情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話機、携帯情報端末等の小型電子機器における情報処理方法及び情報処理装置に関する。
近年、急速に普及している携帯電話機、PHS、家庭用電話機では、「1」キーから「0」キーまでと、幾つかの記号キーによって構成されたテンキー(10キー)を用いて、英記号やひらがな(50音)を入力する文字入力方法が知られている。図12は、携帯電話機等におけるキー入力部1の構成例を示したものである。上記キー入力部1には、「1」、「2」、…「0」のテンキー2とファンクション入力用のキー3が設けられている。上記キー入力部1は、そのエリアが小さく、キーの数も少ないので、各数字キーには、かな・カナ・英大文字・英小文字の合計17個前後の文字が割り当てられている。例えばかな文字の場合、「1」、「2」、…、「0」の数字のキーに対して、次に示すように
「1」:「あいうえおぁぃぅぇぉ」
「2」:「かきくけこ」
「3」:「さしすせそ」
「4」:「たちつてとっ」
「5」:「なにぬねの」
「6」:「はひふへほ」
「7」:「まみむめも」
「8」:「やゆよゃゅょ」
「9」:「らりるれろ」
「0」:「わをん」
の割り当てが行なわれる。同様にして各数字キーには、他の文字も割り当てられる。例えば数字の「6」のキーには、ひらがな文字として「は・ひ・ふ・へ・ほ」が割り当てられる他、カタカナ文字として「ハ・ヒ・フ・ヘ・ホ」、英大文字として「M・N・O」、英小文字として「m・n・o」の文字が割り当てられる。そして、文字入力を行なう場合には、入力モードを対応する文字入力モードに切換えた後、入力したい文字が表示部に表示されるまで、繰り返してキーを押す方法が一般的に用いられている。
しかし、上記従来の文字入力方法では、キー操作の回数が多く、入力に時間が掛かるという問題がある。例えば「きょうは」の文字入力を行なう場合、「モード切換キー」で「かな」モードに切換えた後、図13に示すように
「2」「2」「8」「8」「8」「8」「8」「8」「1」「1」「1」「6」
のキー操作を行なう。なお、図13において、上段は押下するキーを示し、下段は押下されたキーに伴って入力されるデータを示している。また、下線を引いたデータは、最終的に採用されるデータを示している。
上記のように「きょうは」の文字を入力する場合、最初に「2」のキーを押して「か行」を選択し、更に「2」のキーを押して「き」の文字を選択する。次に「8」のキーを押して「や行」を選択した後、更に「8」のキーを5回連続して押して「ょ」を選択する。以下、同様にして「1」のキーを3回押して「う」の文字を選択し、「6」のキーを1回押して「は」を選択する。
一方、パーソナルコンピュータにおいては、QWERTY配列やASCII配列といったキーボードが知られ、容易に文字入力ができるようになっているが、こうした多数のデータキーを持ったキーボードとは違い、携帯電話機等における文字入力の場合、少数のデータキーでデータ入力を行なうため、上記のように入力文字数より遙かに多いデータキー押下が必要となっていた。このためミスを生じ易いと共に操作性が悪く、特に長文のメールなどを入力するには非常に不便であった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、少数のデータキーからなるキー入力部により文字入力を行なう場合に、より少ないキー押下回数で効率的な文字入力を行ない得る情報処理方法及び情報処理装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る情報処理装置は、キーの連続操作回数に応じて、そのキーに割り当てられた文字の1つを入力する文字入力手段と、
1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書と、
前記文字入力手段により入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)当該入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)前記入力文字列の最終文字が入力されたキーで入力可能な文字であって入力に必要な最小キー操作回数が前記入力文字列の最終文字よりも多い文字を最終文字とし、それ以外の文字が前記入力文字列と同一である文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示する表示手段と
を有することを特徴とする。
第2の発明に係る情報処理装置は、複数の文字が割り当てられたキーが連続して操作される度に、所定の順序に従って文字を切換えて入力する文字入力手段と、
1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書と、
前記文字入力手段により入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)当該入力文字列の最終文字を前記所定の順序での順位が下位の文字に置換した文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示する表示手段と
を有することを特徴とする。
第3の発明は、前記第2の発明に係る情報処理装置において、前記文字入力手段は、キーが連続して操作される度に、前記所定の順序での順位が上位の文字から下位の文字に切換え、順位が最下位の文字の状態で前記キーが操作された場合には最上位の文字に切換えて入力することを特徴とする。
第4の発明は、前記第3の発明に係る情報処理装置において、前記所定の順序は、50音順であることを特徴とする。
第5の発明は、1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書を有する情報処理装置の情報処理方法であって、
キーの連続操作回数に応じて、そのキーに割り当てられた文字の1つを入力するステップと、
入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)当該入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)前記入力文字列の最終文字が入力されたキーで入力可能な文字であって入力に必要な最小キー操作回数が前記入力文字列の最終文字よりも多い文字を最終文字とし、それ以外の文字が前記入力文字列と同一である文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示するステップと
を有することを特徴とする。
第6の発明は、1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書を有する情報処理装置の情報処理方法であって、
複数の文字が割り当てられたキーが連続して操作される度に、所定の順序に従って文字を切換えて入力するステップと、
入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)当該入力文字列の最終文字を前記所定の順序での順位が下位の文字に置換した文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示するステップと
を有することを特徴とする。
本発明によれば、入力文字列に対して複数の漢字変換候補が表示されるので、少ないキー操作回数で所望の漢字データを入力することができる。また、漢字変換候補の抽出に際しては、無駄な漢字変換候補の抽出をなくすことができ、漢字入力を効率的に行なうことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1及び図2は本発明を携帯電話機に実施した場合の例を示したもので、図1は携帯電話機の外観構成を示す正面図、図2は内部の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように携帯電話機11には、上端部にアンテナ12が設けられると共に、前面の上部にスピーカ13が設けられる。また、携帯電話機11の前面には、液晶表示パネル等を用いた表示部14、キー入力部15及びマイク16等が設けられる。上記キー入力部15には、例えばカーソルキー17、文字入力モードキー18、メニューキー19、入力文字に対する置換を指示するデータ置換指示キー20、電話を掛けるときの電話開始キー21、クリアキー22、電源のオン/オフを兼ねた電話終了キー23等の各種ファンクションキーが設けられると共に、「テンキー(0〜9)」及び「*」、「#」キーからなるテンキー部24が設けられる。
上記テンキー部24の各数字キーには、例えば次に示すようにかな・カナ・英大文字・英小文字等の複数の文字が割り当てられる。
「1」:「あ行」、
「2」:「か行、ABC」
「3」:「さ行、DEF」
「4」:「た行、GHI」
「5」:「な行、JKL」
「6」:「は行、MNO」
「7」:「ま行、PQRS」
「8」:「や行、TUV」
「9」:「ら行、WXYZ」
「0」:「わをん、記号(,.、。;:・/)」
上記「0」の数字キーは、英文字入力モードで繰り返し押されると、記号を「,」「.」「、」「。」「;」「:」「・」「/」の順番で入力するようになっており、「/」まで入力したときに再度「0」キーを押下すると「,」の入力に戻り、循環的にデータ入力が可能となっている。また、「*」キーには、濁点「 ゛」及び半濁点「 ゜」が割り当てられる。上記「かな・カナ・英大文字・英小文字」等の切換は、文字入力モードキー18によって行なわれる。
次に、上記携帯電話機11内に設けられるキー入力データ処理部の構成について、図2を参照して説明する。上記キー入力部15は、CPU30に接続される。このCPU30は、データ処理部31、データ置換部32、比較部33及びデータ変換部34からなっている。上記データ処理部31は、プログラムメモリ35に格納されているソフトウェア・プログラムを実行することにより各種のデータ処理を実行する。上記データ置換部32は、データ置換テーブル36を参照すると共に、比較部33の比較結果に応じてデータ置換処理を行なう。上記比較部33は、入力された文字とデータ置換テーブル36に設定されている文字の入力順位とを比較し、その比較結果をデータ置換部32に出力する。データ置換部32は、比較部33からの比較結果に応じて置換すべきか否かを判断する。更に、データ変換部34は、かな漢字変換辞書(データ変換テーブル)37を参照すると共に、比較部33の比較結果に応じて漢字変換処理を実行する。
上記データ置換テーブル36には、例えば図4(a)、(b)に示すように各数字キーが押されたときに対応する文字データに置換するための第1のデータ置換テーブル36aを備えると共に、図4(c)に示すように記号データ「,」「、」「。」「;」「・」が入力された場合に、「.」「.」「.」「:」「/」の記号データに変換する第2のデータ置換テーブル36bを備えている。上記図4(a)は[かな入力モード]に対する置換テーブル、同図(b)は[英小文字入力モード]に対する置換テーブルを示したもので、その他のカナ入力モード、英大文字入力モードに対する置換テーブルも同様にして設定される。また、図4(c)は、例えば電子メールにおける「URL」を入力する場合のテーブル例を示したものである。すなわち、「URL」では、「,」「。」「、」「;」「・」の記号は使用しないので、「,」「。」「、」が入力された場合には「.」に変換し、また、「;」は「:」に、「・」は「/」に変換するようにしている。
かな漢字変換辞書37は、かな入力文字を漢字に変換するための辞書であり、例えば図5に示すように「読み」に対応させて変換候補の「漢字、カナ」を記憶している。なお、図5では、かな漢字変換辞書37の一部を示したものである。
次に上記実施形態における文字変換処理について説明する。
この実施形態では、例えば、あるURL「www.input.com」の13文字を入力する場合について説明する。従来の入力方法では、まず、文字入力モードキー18により英小文字入力モードに変更し、その後、図6(a)に示すように連続してキーを押下する。なお、「www」のように同じ文字が連続するときは、文字を入力する度に確定キーもしくは右カーソルキーを押して、データを一旦確定することが一般的である。以下の説明では、「→」で右カーソルキーを示している。また、記号キーは、「0」キーを兼用したものとなっている。図6(a)において、上段は押下するキーを示し、下段は押下されたキーに伴って入力されるデータを示している。また、下線を引いたデータは、最終的に採用されるデータを示している。
従来の入力方法を用いた場合、上記図6(a)に示したように13文字を入力するために、25回のキー操作が必要になる。
本発明は、図6(b)に示すように「www.input.com」の入力を「www,input,com」の入力操作によって行なえるようにしたものである。すなわち、データ「,」の入力操作により「.」を入力できるようにして入力操作回数を少なくしている。
以下、上記入力データの置換処理について図7に示すフローチャートを参照して説明する。
データ処理部31は、キー入力部15からデータが入力されたか否かをチェックし(ステップA1)、データ入力がなければ、そのまま待機する。キー入力部15からデータが入力されると、置換対象か否かを判断し(ステップA2)、置換対象であれば、データ置換部32において第1のデータ置換テーブル36aを参照して置換処理を行なう(ステップA3)。例えば「9」の数字キーが押された場合であれば、「w」の文字に置換し、「記号」キーが押された場合には、「,」の記号に置換する。更に、この置換されたデータが第2のデータ置換テーブル36bに設定されているか否か、つまり、特定置換対象があるか否かを判断し(ステップA4)、特定置換対象がなければそのまま終了し、次のデータ入力に備える。
上記「,」の記号が入力された場合には、この記号「,」は第2のデータ置換テーブル36bに設定されているので、「特定置換対象有り」と判断されてステップA5に進み、例えば「特定置換対象有り」のマークを表示部14に表示する。この「特定置換対象有り」のマークが表示された場合、ユーザは必要に応じてデータ置換指示キー20を操作する。このデータ置換指示キー20の操作は各入力文字毎に行なっても、また、全ての文字入力を終了した後に行なっても良い。
上記のように「特定置換対象有り」のマークを表示部14に表示した後、データ置換指示キー20が押されたか否かを判断し(ステップA6)、データ置換指示キー20が押されると、データ置換部32は第2のデータ置換テーブル36bを参照して特定置換対象データを置換する(ステップA7)。この場合には、記号「,」を「.」に置換し、その置換後のデータを表示部14に表示して入力文字に対する処理を終了する。
上記置換後のデータ表示は、入力されたデータを置き換えて行なっても良いし、置換が指示されたときに行なっても良い。また、上記ステップA6で、データ置換指示キー20が押されないと判断した場合は、上記の変換処理は行なわず、処理を終了する。
上記のように「www,input,com」の入力操作を行なっても、第2のデータ置換テーブル36bが参照されて、「www.input.com」と入力することができる。この場合、「,」の記号は「.」より入力の順番が早いので、その分だけキーを押す回数を減らすことができる。
なお、上記実施形態では、データ置換指示キー20を設けて置換指示を行なう場合について示したが、データ置換指示キー20を設けずに、特定置換対象データをリアルタイムで置換して表示するようにしても良い。
(第2の実施形態)
この第2の実施形態では、第2のデータ置換テーブル36bに特定置換対象データとして設定されている文字であっても、置換したくない場合の処理例について示したものである。例えば「www.input、com」の文字を入力する場合について説明する。この例では、4文字目のデータ「.」を置換対象とし、10文字目のデータ「、」は置換したくない場合について示したものである。この場合には、「www,input、com」の入力操作を行なう。すなわち、4文字目のデータ「.」を「,」と入力し、10文字目のデータ「、」はそのまま入力する。
以下、この第2の実施形態における処理例を図8にフローチャートを参照して説明する。ステップA1〜A4までの処理は、図7の場合と同じであるので、詳細な説明は省略する。すなわち、最初の「www」の文字については、図7の場合と同様にして処理される。そして、4文字目の「,」を入力すると、この「,」の記号は、第2のデータ置換テーブル36bに設定されているので、ステップA4で「特定置換対象有り」と判断され、ステップB1の処理に進む。このステップB1では、比較部33において、上記特定置換対象データと置換した後のデータとの順位を比較する。すなわち、特定置換対象データの順位が置換後のデータの順位以上かどうかを判断し、特定置換対象データの順位が置換後のデータ順位以上であれば、ステップA5に進み、置換後のデータ順位より低ければ、その文字に対する処理を終了する。
上記特定置換対象データが「,」である場合には、置換後のデータが「.」になるので、ステップB1では「,」と「.」について、その入力順位を比較する。記号キーを連続して押した場合、第1の置換テーブル36aには上記したように「,」「.」「、」「。」「;」「:」「・」「/」の順番でデータが入力するように設定されているので、データ「,」は「.」より上の順位であると判断される。この場合には、ステップA5に進み、「特定置換対象有り」のマークを表示部14に表示する。この状態で、データ置換指示キー20が操作されると(ステップA6)、置換処理を実行する(ステップA7)。
その後、10文字目のデータ「、」が入力された場合、このデータ「、」は第2のデータ置換テーブル36bに設定されているので、ステップA4で「特定置換対象有り」と判断され、データ「,」の場合と同様にステップB1の処理に進み、比較部33において置換後のデータの順位と比較される。
上記特定置換対象データが「、」である場合には、置換後のデータが「.」になるので、ステップB1では「、」と「.」のデータについて順位が比較される。この場合、データ「、」は「.」より下の順位であるので、置換処理は行なわず、そのまま入力文字として処理される。
上記のように入力文字が特定置換対象であっても、置換後のデータより入力順位が低い場合、つまり、置換後のデータ位置を通り過ぎた場合には、置換処理は行なわない。すなわち、置換後のデータより順位の低いデータが入力された場合には、第2のデータ置換テーブル36bに設定されている特定置換対象であっても、置換を意図しているものでないと判断し、データ置換処理は実行しないようにしている。
(第3の実施形態)
この第3の実施形態では、かな漢字変換によりデータ入力処理を行なう場合について示したものである。例えばかな漢字変換において「せんす」と入力し、「扇子」という結果を得て、次の処理例えばメール文作成エディタで用いるような場合には、まず、文字入力モードキー18により「かな入力モード」を指定した後、図9に示すように「せんす」に対応する数字キーを押下する。
図9において、上段は押下するキーを示し、下段押下されたキーに伴って入力されるデータを示している。また、下線を引いたデータは、かな漢字に採用される「せんす」のデータを示している。図9では、「せんす」のデータを入力した場合について示しているが、この実施形態では「せんさ」まで入力されたときに「扇子」を含む複数の漢字変換候補を表示する。
以下、この第3の実施形態における処理動作を図10に示すフローチャートを参照した説明する。
データ処理部31は、キー入力部15からデータが入力されたか否かをチェックし(ステップC1)、データ入力がなければ、そのまま待機する。キー入力部15からデータが入力されると、置換対象か否かを判断し(ステップC2)、置換対象であれば、データ置換部32において図4(a)に示す第1のデータ置換テーブル36aを参照してデータ置換処理を行ない、表示部14に表示する(ステップC3)。例えば「3」の数字キーが押された場合であれば「さ」の文字に置換し、続いて「3」の数字キーが連続して押される毎に、「し」→「す」→「せ」と順次置換する。次に「0」の数字キーが押されると「わ」の文字に置換すると共に、その直前に入力された「せ」の文字入力を確定する。以下、同様にして文字入力が行なわれる。
そして、上記のデータ置換を行なった後、データ変換部34が自動的にあるいは変換指示キー、例えばデータ置換指示キー20の操作により、かな漢字変換辞書37を参照してかな漢字変換処理を実行する(ステップC4)。今、例えば図5に示すかな漢字変換辞書37が準備され、「せんさ」まで入力された状態で、かな漢字変換が行なわれるものとすると、「せんさ」の語尾である「さ」が図4(a)に示した第1のデータ置換テーブル36aにおける「“3”さしすせそ」と比較される。このデータ置換テーブル「“3”さしすせそ」は、「3」キー繰り返し押されると、「さ」「し」「す」「せ」「そ」の順にデータが入力されることを示している。
データ置換部32は、まず、「せんさ」を読みとしてかな漢字変換を行なうデータ変換部34を呼び出す。データ変換部34は、図5に示したかな漢字変換辞書37を用いて「せんさ」に対応(前方一致)する「千差・繊細・詮索」を得る。その後、ステップC5において、未だ、置換データがあるか否かを判断し、置換データがあればステップC3に戻って置換処理を行なう。この場合の例では、データ置換部32は、第1のデータ置換テーブル36aにおける文字を1つ進め、「せんし」を読みとしてかな漢字変換を行なうデータ変換部34を呼び出す。これによりデータ変換部34は、「せんし」に対応(前方一致)する「戦死・戦史・先進・専心・線審」を得る。
データ置換部32は、同様にして「せんす」、「せんせ」、「せんそ」についても読みとしてデータ変換部34を呼び出すことにより、最終的に「千差・繊細・詮索・戦死・戦史・先進・専心・線審・扇子・センス・先生・先制・戦争」を得る。
上記のようにして変換した入力漢字候補をそれぞれ「1、2、3、…」の番号と共に表示部14に表示する(ステップC6)。表示部14に一度に表示しきれない場合は、例えば5候補位づつに分けて表示部14に表示する。これらの候補文字は、例えば上下方向のカーソルキーによって切換えて表示させることができる。そして、所望の漢字が表示された場合に、例えばその漢字の番号を数字キーにより選択することにより(ステップC7)、その漢字の入力を確定する。
上記「せんす」と入力するには10回のキー押下が必要であるが、上記の入力処理によって「せんさ」までの8回のキー押下で所望する「扇子」の候補が得られることになり、キー押下回数の低減を図ることができる。
(第4の実施形態)
この第4の実施形態は、上記第3の実施形態において、読みの最後の文字を第1のデータ置換テーブル36aの対応する行と比較し、その行における順位の大きい文字に対するデータ置換は行なわないようにしたものである。
この第4の実施形態では、図11のフローチャートに示すように上記図10の第3の実施形態に対し、更に、ステップD1、D2の処理を設けたもので、その他の処理は第3の実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
今、「せんし」まで入力された状態で、かな漢字変換が行なわれるものとすると、ステップC1〜C3までは上記第3の実施形態と同様の入力処理が行なわれる。そして、上記のように「せんし」までのデータが入力されると、この「せんし」の語尾である「し」と図4(a)に示した第1のデータ置換テーブル36aにおける対応行のデータ、すなわち「“3”さしすせそ」の入力順位を比較する(ステップD1)。
データ置換部32は、まず、比較部33により上記「し」と「さ」のデータを比較し、「し」のデータが「さ」の入力順位以上か否かを判断する(ステップD2)。この場合、「し」のデータは「さ」の入力順位より下であるので、データ置換は行なわない。次に、データ置換部32は、「し」と「し」の入力順位を比較するが、両者は順位が等しいので、「せんし」を読みとしてかな漢字変換を行なうデータ変換部34を呼び出す。このデータ変換部34は、図5に示したかな漢字変換辞書37を用いて「せんし」に対応(前方一致)する「戦死・戦史・先進・専心・線審」を得る(ステップC4)。
更に、データ置換部32は、データ置換テーブル36における文字を1つ進め、「せんす」読みとしてかな漢字変換を行なうデータ変換部34を呼び出す。これによりデータ置換部32は、「せんす」に対応する「扇子・センス」を得る。
同様にして「せんせ」、「せんそ」についても読みとしてデータ変換部34を呼び出すことにより、最終的に「戦死・戦史・先進・専心・線審・扇子・センス・先生・先制・戦争」を得る。
上記のようにして変換した入力漢字候補をそれぞれ「1、2、3、…」の番号と共に表示部14に表示する(ステップC6)。そして、所望の漢字が表示された場合に、その漢字の番号を数字キーにより選択し(ステップC7)、その漢字の入力を確定する。
上記のように読みの最後の文字を第1のデータ置換テーブル36aの対応する行と比較し、その行における前の順位の文字に対してはデータ置換を行なわないようにすることにより、漢字候補の数を減少することができる。
また、最近のかな漢字変換処理に使用されているように、例えば同一文章内の漢字の種類等から入力文字を予測する入力予測機能を応用することにより、漢字候補の数を更に減少することができる。更に、その他の入力補完・入力支援方法等を応用しても良いことは勿論である。
なお、上記第3及び第4の実施形態では、読みの最後の文字を第1のデータ置換テーブル36aの対応する行と比較し、その行における各読みに応じてかな漢字変換を行なう場合について示したが、読みの最初の文字から第1のデータ置換テーブル36aの対応する行と順に比較し、これらの各読みに応じてかな漢字変換を行なうようにしても良い。このように読みの最初の文字から読みを変化させた場合には、漢字候補数が多くなるが、キー押下の回数を更に低減することが可能となる。
また、上記実施形態では、携帯電話機に実施した場合について示したが、その他、少ないキー数でデータを入力する小型電子機器に実施して大きな効果を発揮し得るものである。
本発明の第1の実施形態に係る携帯電話機の構成を示す正面図。 同実施形態における携帯電話機の回路構成を示すブロック図。 同実施形態におけるメモリの構成例を示す図。 同実施形態におけるデータ置換テーブルのデータ設定例を示す図。 同実施形態におけるかな漢字変換辞書の一部を示す図。 同実施形態における文字入力例を示す図。 同実施形態における入力データの置換処理を示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係る入力データの置換処理を示すフローチャート。 本発明の第3の実施形態に係る文字入力例を示す図。 同実施形態における入力データの置換処理を示すフローチャート。 本発明の第4の実施形態に係る入力データの置換処理を示すフローチャート。 従来の携帯電話機におけるキー入力部の構成を説明するための図。 従来の携帯電話機における文字入力例を示す図。
符号の説明
11…携帯電話機、12…アンテナ、13…スピーカ、14…表示部、15…キー入力部、16…マイク、17…カーソルキー、18…文字入力モードキー、19…メニューキー、20…データ置換指示キー、21…電話開始キー、22…クリアキー、23…電話終了キー、24…テンキー部、30…CPU、31…データ処理部、32…データ置換部、33…比較部、34…データ変換部、35…プログラムメモリ、36…データ置換テーブル、37…かな漢字変換辞書。

Claims (6)

  1. キーの連続操作回数に応じて、そのキーに割り当てられた文字の1つを入力する文字入力手段と、
    1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書と、
    前記文字入力手段により入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)当該入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)前記入力文字列の最終文字が入力されたキーで入力可能な文字であって入力に必要な最小キー操作回数が前記入力文字列の最終文字よりも多い文字を最終文字とし、それ以外の文字が前記入力文字列と同一である文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 複数の文字が割り当てられたキーが連続して操作される度に、所定の順序に従って文字を切換えて入力する文字入力手段と、
    1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書と、
    前記文字入力手段により入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)当該入力文字列の最終文字を前記所定の順序での順位が下位の文字に置換した文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示する表示手段と
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記文字入力手段は、キーが連続して操作される度に、前記所定の順序での順位が上位の文字から下位の文字に切換え、順位が最下位の文字の状態で前記キーが操作された場合には最上位の文字に切換えて入力することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
  4. 前記所定の順序は、50音順であることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
  5. 1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書を有する情報処理装置の情報処理方法であって、
    キーの連続操作回数に応じて、そのキーに割り当てられた文字の1つを入力するステップと、
    入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)当該入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)前記入力文字列の最終文字が入力されたキーで入力可能な文字であって入力に必要な最小キー操作回数が前記入力文字列の最終文字よりも多い文字を最終文字とし、それ以外の文字が前記入力文字列と同一である文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示するステップと
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  6. 1以上の文字で構成される文字列と変換候補文字列とを対応付けて記憶する変換辞書を有する情報処理装置の情報処理方法であって、
    複数の文字が割り当てられたキーが連続して操作される度に、所定の順序に従って文字を切換えて入力するステップと、
    入力された入力文字列に対して前記変換辞書を参照し、A)入力文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、B)当該入力文字列の最終文字を前記所定の順序での順位が下位の文字に置換した文字列に前方一致する文字列に対応する変換候補文字列と、を表示するステップと
    を有することを特徴とする情報処理方法。
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