JP4598902B2 - 走査露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路または液晶表示素子等を製造する際のフォトリソグラフィ工程で用いられる走査露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は静止露光装置(ステッパ)のフォーカスアルゴリズムを示す。ウエハステージにロードされたウエハはウエハ内で代表する数ショットにおけるフォーカス計測ショットにおいてフォーカス計測される(ステップ101)。これによって求められたフォーカス計測データから、例えば最小2乗近似などの方法でグローバル近似平面を計算する(ステップ102)。
【0003】
次にXYウエハステージは対象露光ショットの位置にステップ移動し(ステップ103)、同時にグローバル近似平面から推定した露光ショットにおけるフォーカス・ティルトポジションにZ・ティルト・ウエハステージを移動させる。移動完了後、再度露光ポジションにおいてフォーカス計測105を行ない、フォーカストレランス判定(ステップ106)にパスするまで追い込み駆動(ステップ107)および計測(ステップ105)を行なう。
【0004】
フォーカストレランスにパスしたら、フォーカス駆動・アッベ補正駆動(ステップ107)によるステップで発生したXY方向の残留振動の収束を待ち(ステップ108)、露光を開始する(ステップ109)。ステップ110では全ショットにわたる露光シーケンスが終了したかを判別し、終了していなければ最初に計測したグローバル近似平面のデータを用いて上記フォーカスアルゴリズム(ステップ103〜110)を繰り返す。
【0005】
静止露光装置においては、フォーカス計測(ステップ105)はショットの露光位置にウエハステージを位置決めしてから行なう方式(オンアクシス)であった。すなわち、フォーカス残差を取り除くためのウエハステージの駆動による残留振動の収束が遅れてもフォーカストレランス判定(ステップ106)やXYトレランスチェック(ステップ108)が長引く結果、トータル的なスループットに僅かに影響するだけで露光ショットの不良を引き起こすものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図12は、走査露光装置におけるフォーカシングの動作概念図である。露光スリット201とフォーカス計測点202は露光装置の投影レンズに対して所定の位置に固定されている。203はウエハステージに搭載されたウエハ上の露光ショットであり、204はレチクルステージに搭載されたレチクル上のレチクルパターンである。レチクルステージとウエハステージは少なくとも走査露光方向(図中の矢印)に関して駆動可能であり、所定の走査速度比率で走査することにより走査露光を行なう。図12では説明の便宜上、これらのステージが等倍で走査駆動され、露光ショットに視点をおいた状態、すなわち固定されたレチクルパターン204と露光ショット203に対して露光スリット201とフォーカス計測点202が動く状態を仮定して説明する。
【0007】
露光スリット201は図中のP側の方向からQに向けて走査する。チャート1はウエハステージのフォーカス方向の座標値、チャート2はウエハステージ(または露光スリット201)の走査方向の速度を表わしたものである。フォーカス計測点202は露光スリット201に先駆けて露光ショット203を通過するが、ウエハステージはフォーカス計測点202が露光ショット203を通過した後、露光スリット201が通過する時点でウエハステージのフォーカス計測データに基づいたフォーカス方向の位置決めと残留振動(ts )が収束していなければならない。しかし、特に露光開始時(t0 )では、フォーカス方向の目標値が不連続になるので大きなステップ入力がウエハステージのフォーカス制御目標値に関して印加されることになり、残留振動による収束時間(ts )が長引いてしまう。その結果、露光スリットが露光エリア内に到達した時点でフォーカス方向の位置決めが完結していないことになり、不良ショットを作ってしまう。すなわち走査露光装置においては、フォーカス方向の位置決め時間の遅延は従来の静止露光装置のようにスループットの僅かな低下をもたらすだけでなく不良ショット発生の原因になり、歩留まりの低下を引き起こすものである。
【0008】
上記残留振動による収束時間(ts )は、特に前の露光ショットから現露光ショット203へステップ移動する際に、フォーカス計測点202がウエハ外を通過すると特に長引いてしまう。これに対し、特開平7−161614では、ウエハの外周部に位置するショットについてウエハの内側から外側に向けて走査する方法が提案されている。しかしながら、この従来例においてはフォーカス計測点202がウエハ内を通過するようにステップ移動する場合の収束時間(ts )は何ら短縮するものではないばかりか、ショットレイアウトによって走査露光を行なうショットの走査方向や順番を、装置側の条件から束縛することになるという問題があった。
【0009】
本発明は、上述の従来例における問題点に鑑みてなされたもので、走査露光装置において、ショットの露光開始時のフォーカスを低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の走査露光装置は、原版のパターンの一部を、投影光学系を介して感光基板上に投影し、該投影光学系の光軸に対し垂直に前記原版と前記感光基板とを共に走査することにより前記原版のパターンを前記感光基板上に転写する走査露光装置であって、前記感光基板上のショット内の位置のフォーカスをその位置が露光される前に計測するフォーカス計測を行ない、そのフォーカス計測値に基づいてフォーカス制御目標値を算出し、そのフォーカス制御目標値に基づいて該位置を前記パターンの像面に位置決めする走査露光装置において、
第1の感光基板上の第1のショットに対するフォーカス計測値から得られたフォーカス制御目標値を記憶する手段と、前記第1の感光基板とは異なる第2の感光基板上の、前記第1のショットと同じ位置の第2のショットに対してフォーカス計測を開始するときの計測点でのフォーカス制御目標値を前記記憶手段に記憶された対応する計測点での前記フォーカス制御目標値を用いて設定する手段と、を有することを特徴とする走査露光装置である
【0015】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図3は本発明の一実施例に係る走査露光装置の構成図である。レチクルステージ308上に搭載されたレチクル309はレチクルステージコントローラ303の制御によって紙面上の矢印方向に等速度で走査される。レチクル309上のパターン像の一部は投影光学系310によって左右反転してフォーカスステージ312上の結像面上に投影される。フォーカスステージ312はアライメントステージ313上に搭載されており、Z方向およびティルト方向(ωx,ωy)の位置決めを行なう。アライメントステージ313はX,Y,θ方向へ駆動可能であり走査露光中は図中の矢印の方向、すなわちレチクルステージの駆動方向とは反対の方向にウエハステージコントローラ301によって等速度で走査される。アライメントステージ313とレチクルステージ308の走査速度比率は投影光学系の投影倍率と転写像の偏倍比率から決定される。
【0016】
フォーカス計測センサ311は投影光学系310が取り付けられた装置筐体に固定されており、フォーカスステージ312上に搭載されたウエハのフォーカス方向の計測を行なっている。フォーカス計測センサ311によって得られた信号はフォーカス信号処理ユニット302によってウエハステージの座標系に合わせた表現形式であるフォーカス計測値305に変換され、ウエハステージコントローラ301に渡される。ウエハステージコントローラ301はショット露光の際に予めメインシーケンスコントローラ304から渡された露光コマンド307の引数に含まれている結像面に対するフォーカス目標値にウエハ表面が到達するようにフォーカスステージの操作量を制御する。
【0017】
メインシーケンスコントローラ304は、ショットごとに発行されるコマンドの中において露光コマンド307の中でアライメントステージ313に対しては走査駆動目標値を指示し、フォーカスステージ312に対しては結像面に対するフォーカス目標値と走査露光に入る前にプリセットするフォーカス初期目標値(以後、近傍フォーカス目標値という)を指示する。1ショットの露光が終了すると、該当ショットのフォーカス方向のアライメントを行なうためにウエハステージコントローラ301が計算したフォーカスステージの制御目標値306をメインシーケンスコントローラ304に返す。ここで返されるデータは以降のショットの近傍フォーカス目標値として用いられる。
【0018】
図4は図3の走査露光装置における露光スリットとフォーカス計測点の結像面上の位置関係を表わす図である。アライメントステージ313が矢印1の方向に走査する場合はa,b,cのフォーカス計測点が用いられ、矢印2の方向に走査する場合はA,B,Cのフォーカス計測点が用いられる。すなわち、フォーカスはウエハ上のスリット状レチクルパターンが投影される位置よりも先行する点で計測する、いわゆる先読み計測により行なわれる。
【0019】
図5は図3におけるウエハステージコントローラ301とフォーカス信号処理ユニット302のより詳細なブロック図である。501はメインシーケンスコントローラ304から渡される結像面に対するフォーカス目標値であり、一方、近傍フォーカス目標値502はメインシーケンスコントローラ304からバッファ514に対して図中の点線のようにプリセットデータとして渡される。これら2つの目標値は走査露光が始まる前に露光コマンドの引数として予めウエハステージコントローラ301に渡される。フォーカス目標値501は加算器506において露光位置におけるウエハの厚みの計算結果Zwaf(expo),Qy(expo)と比較され、その差分を逐次目標値(フォーカス制御目標値)505として出力する。近傍フォーカス目標値502のデータは、フォーカス計測点(A,B,Cまたはa,b,c)がフォーカスステージ312上に載置されたウエハ上の露光対象ショットに到達する位置である走査露光領域にアライメントステージ313が到達するまではバッファ514に保持されて、アライメントステージ313が走査露光領域に入るとその代わりに時々刻々と変化する逐次目標値505が通り抜ける構成になっている。507は緩衝処理部であり、バッファ514から出力される目標値、特に近傍フォーカス目標値502から逐次目標値505に切り替わった瞬間のステップ入力をなまらせることでフォーカスステージ508の残留振動を抑える役割を持つ。513は着目点(フォーカス計測点a,b,cまたはA,B,C)におけるウエハ厚みの形状によるフォーカス成分の長さであり、フォーカスステージ312の位置に加算(加算器509)されることで装置上の原点に対する着目点におけるウエハ表面のフォーカス方向の位置を表わす。510はZ方向アッベ補正計算手段であり、フォーカスステージ312の位置Zt(meas),Qtx(meas),Qty(meas)を変数としてZ方向アッベ補正値Zabbe(meas)を算出する。
【0020】
着目点におけるウエハ表面のフォーカス方向の位置はフォーカス計測センサ311によって計測され、各着目点における計測値Za(meas),Zb(meas),Zc(meas)は座標変換手段51lによりフォーカスステージの座標系Z,Qyに座標変換される。加算器512では着目点計測時のフォーカスステージ312の位置Zt(meas),Qtx(meas),Qty(meas)と、そのステージの位置によって決定されるZ方向のアッベ補正値Zabbe(meas)と、上記着目点におけるウエハ表面のフォーカス方向の位置から着目点でのウエハの厚みZ(meas),Qx(meas)を求める。504は遅延処理手段であり、着目点において計測したウエハの厚みデータを着目点が(アライメントステージ313が等速運動することによって)露光ポジション(スリット状光束下)に達する時間まで遅延させる。503は補間計算処理手段であって、フォーカス計測センサ311が離散的なフォーカス計測値を返すので離れた計測点の間を直線補間する役割を持つ。
【0021】
以上のように本実施例におけるフォーカス制御は、露光ポジションにおけるウエハの表面が結像面に位置するように行なわれ、そのためにフォーカスステージ312のZ方向の座標とウエハの厚みの合計が結像面に位置するようなループが組まれている。また、この方法の拡張として、着目点の傾き方向(Qx,Qy)の制御に対しても同様に適用することができることは明らかである。
【0022】
図6は本実施例における近傍フォーカスデータの参照先と参照元の位置関係を表示したものである。このような位置関係は本発明が適用される露光装置のマンマシンインターフェースからユーザーに対して表示できるようになっている。例えばショット6からショット7に移動する場合は、ショット6(参照元)における露光完結時のフォーカス制御目標値がショット7(参照先)を露光する際の初期目標値(近傍フォーカスデータ)として使われる。一方、ショット26(参照先)を露光する際の初期目標値はショット19(参照元)の露光開始時におけるフォーカス制御目標値が使われる。
【0023】
本実施例における近傍フォーカスデータの参照元は、露光エリアの開始点と完結点におけるフォーカス制御目標値を用いるが、例えばウエハ端にさしかかった場合(例えばショット39からショット40)の対処として、なるべく次回のショット開始点に近い近傍フォーカスデータを得るにはショットの途中におけるフォーカス制御目標値を採用することも考えられる。また、前ショットの完結点のフォーカス制御目標値を次回の近傍フォーカス目標値に使う場合は、メインシーケンスコントローラ304とフォーカスデータのやりとりをすることなしに、バッファ514で前ショットの完結点のフォーカス制御目標値を保持したまま、次回の近傍フォーカス目標値として使っても良い。また図6に示したような近傍フォーカスデータの参照先と参照元の関係はショットのレイアウトと露光順序、走査方向の関係から決定される。通常は両者の関係は装置が自動的に判断して決定するが、ユーザーインターフェースを介してマニュアルで参照先と参照元の関係を編集しても良い。
【0024】
図1および2は本発明を適用した近傍フォーカスの2ショットにわたるアルゴリズムの実施例を示す。ステップ701aはm枚目のウエハのウエハ搬入手順であり、ウエハ搬送ハンドからウエハを搭載していない状態でのウエハステージがウエハをロードする手順である。ステップ101aおよび102bはグローバルチルト計測であり、図11の従来例と同様にウエハ表面の一次近似平面を計測・算出する。ステップ702aはステップ駆動であり、ウエハステージを任意の場所から走査露光開始まで移動させる手順である。このときに同時に近傍フォーカスの目標値を投入し、フォーカス・チルト方向のステップ移動も行なう(ステップ703a)。本実施例においてはフォーカス・チルト方向のステップ移動の際に用いるデータは近傍フォーカスデータであり、m枚目のウエハのn番目のショットのフォーカスデータを用いるという意味で、F(n)W(m)[Z,θx,θy]というデータ形式で表現している。すなわち、ここにおける例では同じウエハ上の過去に露光したショットのフォーカス制御目標値を近傍フォーカス目標値として引用している。ステップ704aはアライメントステージを走査露光開始位置から加速してレチクルステージと同期走査を行なうことにより走査露光を行なう手順である。走査露光が終了した後、今回のショットのフォーカス計測データをメインシーケンスコントローラ304に戻し、次回以降の近傍フォーカス計測データF(k)W(m)[Z,θx,θy]として用いることができるようにしている。
【0025】
ステップ110aはウエハ内の全ショットの露光シーケンスが終了したかどうかを判断し、終了していなければステップ702aに戻り、全ショットの露光シーケンスが終了していればウエハを搬出し(ステップ706a)次のウエハに移る(ステップ701b以降)。
【0026】
同じロット内におけるウエハにおいてウエハのテーパー成分を除いたあとの表面形状がウエハ間で差が少ない場合は、グローバルチルト計測を行なって基準平面を設定し、該基準平面に対するフォーカス目標値をウエハ間で近傍フォーカス目標値として引用することができる。ステップ701b以降の動作は、上記ステップ701a〜706aの動作に対し、ステップ703bの近傍フォーカス目標値がF(k)W(n)[Z,θx,θy]となり、ステップ705bのフォーカス計測データがF(k)W(m+1)[Z、θx,θy]となることを除いて同じである。すなわち701b以降の露光シーケンスは近傍フォーカスデータとして前回露光したウエハの同じショット位置における近傍フォーカスデータを用いる。
【0027】
対象ショットのフォーカス初期値にプリセットする近傍フォーカスデータは、過去の複数のショットにおけるフォーカス目標値を用いても良い。すなわち、同じウエハ内の対象ショット周囲における近傍ショットの近傍フォーカスデータを平均して用いる方法、同じウエハ上の位置におけるショッ卜のフォーカス計測データを複数枚のウエハ分を用意し、近傍フォーカスデータを上記データの平均値をとる方法、上記平均値をとる計測を所定のウエハ枚数を経過するごとに繰り返す方法が挙げられる。
【0028】
【他の実施例】
先読みフォーカス制御でフォーカス精度を向上させるためには、スキャン開始時のフォーカス第一計測点のフォーカス計測値(フォーカス誤差)ができるだけ小さい値になるようにウエハステージの初期目標値(飛び込み目標座標)を指定する必要がある。しかしながら、スキャン開始時のフォーカス第一計測点のフォーカス計測値はウエハ表面であることから、ウエハのロットやユーザープロセスに応じて変動要素を持っている。
【0029】
そこで、本実施例ではフォーカス計測値から計算した近傍フォーカスデータをウエハ間にまたがって保持するようにした。図7はその概念図である。近傍フォーカスデータは各露光ショットごとにn点計測され、1ショットの露光の都度メインシーケンスコントローラ304(図3)に転送される。1枚のウエハに関してjショットの露光ショットがあれば1枚のウエハあたり合計n*j点の近傍フォーカスデータが蓄積される。メインシーケンスコントローラ304は、予め決められた枚数分のウエハの近傍フォーカスデータを蓄積できるようになっており、決められた枚数分より古いデータもしくは規格値を外れたデータは新しい近傍フォーカスデータによって更新されるようになっている。また、第一露光ショットの位置がロット内で変更されることは希なので、メインシーケンス304において維持・更新されるべき近傍フォーカスデータは図6の露光順序および走査方向の例に基づくと図7のshot lのpoint lのデータ(一点鎖線枠111で囲まれた部分)のみとなり、プログラム実装上非常に現実的な構成となる。
【0030】
従って、実装上の都合でウエハのショットレイアウトに依存して変動する最初に露光する露光ショットのみの第一計測点の近傍フォーカスデータを保存して新しいウエハの最初の露光の際の初期目標値に用いてもよい。また、図6の31番目のショットのように近傍フォーカスデータが近接している場所からとれない場合、ウエハ間にまたがって計測された31番目のショットの露光開始点の近傍フォーカスデータを使うことも可能である。
【0031】
さらに、ウエハのロットの違いによりウエハの表面形状がロットごとのプロセスに依存して変動することも考えられる。そこで複数のウエハにまたがる近傍フォーカスデータをロットごとに区別して保存し、ロットを統一した中で近傍フォーカスデータの再利用を行なうことにより、さらにフォーカス飛び込み時の精度の向上が期待できる。
【0032】
図8は図7における概念図に基づいて保持された近傍フォーカスデータを用いて構成した1ショットの露光シーケンスである。複数枚にまたがって計測された近傍フォーカスのデータから同じショット位置における近傍フォーカス値の平均を取ったものを該当ショットにおける統計フォーカス値と呼ぶものとする。該当ショットがウエハ内で露光する最初のショットである場合は統計フォーカス値が初期目標値に指定される(ステップ804)。2番目以降のショットを露光しようとする場合、通常は同じウエハ内の近傍フォーカスデータを使った(ステップ803)方が精度がよいのであるが、不運にも近接した場所に近傍フォーカスデータを取ることができない場合第一ショットと同様に統計フォーカス値が初期目標値に指定される(ステップ804)。これらのシーケンスによれば近傍フォーカス値もしくは、統計フォーカス値のどちらかがウエハステージの初期目標値に指定され、スキャン露光を開始することになる(ステップ805)。露光が終了したら近傍フォーカスデータを取得し(ステップ806)、メインシーケンスコントローラ内の近傍フォーカスデータテーブルを更新する(ステップ807)。取得した近傍フォーカスデータが同じロット内の同じショットポジションにおける近傍フォーカスデータと比較して予め設定した許容値に入っているかどうかを判断し(ステップ808)、許容値に入っていなければユーザーに警告画面を表示する(ステップ809)。
【0033】
また、本実施例は先読みフォーカスシステムであるので、計測したフォーカスデータが統計フォーカスデータに対して大きく外れていることはウエハの露光に入る前に知ることができるから、不図示の露光光源(たとえばエキシマレーザー光源)に対して発光禁止を指令することにより、該当ショットの露光を中断することも可能である。
【0034】
【デバイス生産方法の実施例】
次に上記説明した露光装置または露光方法を利用したデバイスの生産方法の実施例を説明する。
図9は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0035】
図10は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では上記説明したフォーカス装置を有する露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0036】
本実施例の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明のように、本発明によれば、走査露光装置において、ショットの露光開始時のデフォーカスを低減することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るウエハ2枚分の近傍フォーカスアルゴリズムの前半分を示す図である。
【図2】 図1の近傍フォーカスアルゴリズムの後半分を示す図である。
【図3】 本発明の一実施例に係る露光装置の構成図である。
【図4】 図3の露光装置の露光スリットとフォーカス計測点の関係を示す図である。
【図5】 図3の露光装置のブロックチャートである。
【図6】 図3の装置における近傍フォーカス参照先の例を示す図である。
【図7】 近傍フォーカスデータ保持の概念図である。
【図8】 統計フォーカスを用いた露光シーケンスチャートである。
【図9】 微小デバイスの製造の流れを示す図である。
【図10】 図9におけるウエハプロセスの詳細な流れを示す図である。
【図11】 従来の静止露光装置におけるフォーカスアルゴリズムを示す図である。
【図12】 従来の走査露光装置におけるフォーカシングの概念図である。
【符号の説明】
201,A,B,C,a,b,c:露光スリット、202:フォーカス計測点、203:露光ショット、204:レチクルパターン、301:ウエハステージコントローラ、302:フォーカス信号処理ユニット、303:レチクルステージコントローラ、304:メインシーケンスコントローラ、305:フォーカス計測値、306:制御目標値、307:露光コマンド、308:レチクルステージ、309:レチクル、310:投影光学系、311:フォーカス計測センサ、312:フォーカスステージ、313:アライメントステージ、501:結像面に対するフォーカス目標値、502:近傍フォーカス目標値(露光開始時に設定されるフォーカス制御目標値)、503:補間計算処理手段、504:遅延処理手段、505:逐次目標値(フォーカス制御目標値)、506,509,512:加算器、507:緩衝処理部、508:フォーカスステージ、510:Z方向アッベ補正計算手段、511:座標変換手段、513:着目点におけるウエハ厚みの形状によるフォーカス成分の長さ、514:バッファ。

Claims (5)

  1. 原版のパターンの一部を、投影光学系を介して感光基板上に投影し、該投影光学系の光軸に対し垂直に前記原版と前記感光基板とを共に走査することにより前記原版のパターンを前記感光基板上に転写する走査露光装置であって、前記感光基板上のショット内の位置のフォーカスをその位置が露光される前に計測するフォーカス計測を行ない、そのフォーカス計測値に基づいてフォーカス制御目標値を算出し、そのフォーカス制御目標値に基づいて該位置を前記パターンの像面に位置決めする走査露光装置において、
    第1の感光基板上の第1のショットに対するフォーカス計測値から得られたフォーカス制御目標値を記憶する手段と、前記第1の感光基板とは異なる第2の感光基板上の、前記第1のショットと同じ位置の第2のショットに対してフォーカス計測を開始するときの計測点でのフォーカス制御目標値を前記記憶手段に記憶された対応する計測点での前記フォーカス制御目標値を用いて設定する手段と、を有することを特徴とする走査露光装置。
  2. 前記記憶する手段に記憶された前記フォーカス制御目標値は、同じロット内の複数の感光基板にわたって前記第1のショットと同じ位置のショットに対して得られたフォーカス制御目標値であって、それらの平均が前記設定する手段によるフォーカス制御目標値の設定に用いられるものである、ことを特徴とする請求項1に記載の走査露光装置。
  3. 前記設定する手段は、前記第2の感光基板上の最初のショットに対してフォーカス計測を開始するときの計測点でのフォーカス制御目標値を前記記憶手段に記憶された対応する計測点での前記フォーカス制御目標値に基づいて設定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の走査露光装置。
  4. 同じロット内の感光基板の計測点でのフォーカス計測値から得られたフォーカス制御目標値が、前記記憶手段に記憶された対応する計測点での前記フォーカス制御目標値に対して予め設定された許容範囲に入っているか否かを判断し、否であれば警告の表示または露光の中断を行う手段を有する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の走査露光装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装置を用いて感光基板を露光する工程と、
    前記工程で露光された基板を現像する工程と、
    を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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