JP4598624B2 - 皮膜密着性の極めて優れた方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は変圧器、回転機、リアクトル等の鉄心材料として、工業的に最も一般的に用いられる軟磁性材料である方向性電磁鋼板およびその製造方法に関するものである。
方向性電磁鋼板は変圧器、回転機、リアクトル等の鉄心材料として、工業的に最も一般的に用いられる軟磁性材料である。方向性電磁鋼板は、物理学で用いられるミラー指数で<100>と表現される、結晶の格子を基準にした際の最も容易に磁化される方位を、圧延方向に揃えられており、従って多結晶鋼板でありながら単結晶鋼板であるかのごとく特定方向への磁化特性が優れた、工業製品として望ましい材料である。方向性電磁鋼板は、一般に二次再結晶と呼ばれる現象を活用して結晶の磁化容易軸を特定方向に揃えるが、工業技術として公に開示された例はP.N.Gossによる特許文献1、田口と坂倉の特許文献2、今井と斎藤の特許文献3等である。これらの技術に依れば、二次再結晶はSiを多く含んだ鋼に、インヒビターと通称される第二分散相としてMnS他、種々の化合物を析出させ、冷間圧延と焼鈍を組み合わせることで二次再結晶を発現させている。これらの製造方法の共通の特徴として、冷延後、仕上高温焼鈍に先立って、脱炭焼鈍を行う。炭素は、二次再結晶の進行それ自体には全く不要な元素であるが、田口と坂倉の特許文献2の方法では、MnSとAlNを適切に分布析出させるための成分、即ち二次再結晶の準備のための元素であり、二次再結晶のための焼鈍工程前に鋼中から除去しなければならない。また、この方法では、熱延に先立って鋼塊またはスラブの加熱を1350℃以上という超高温で実施しなければならない。この負担を回避するために菅らは特許文献4に開示される新たな技術を発明し、そしてこの方法であれば炭素を予め鋼中に含有させる必要性が低下し脱炭焼鈍を省略する事も可能と考えられるが、この方法では冷間圧延から仕上高温焼鈍(二次再結晶焼鈍)に至るまでに鋼板外部から窒素を鋼中にドープする必要があり結果としての焼鈍工程導入は避けられない。よって、従来技術においては、二次再結晶の冶金原理に鑑みて元来不要な脱炭焼鈍もしくは冷延と仕上高温焼鈍(二次再結晶焼鈍)に挟まれた独立工程としての脱炭焼鈍工程を、省略することが困難である。
この課題については、河面らによる発明、例えば特許文献5等が更なる検討対象と成りうる。彼らは旧来の方法を応用し、溶製段階で鋼中に炭素を含有させず、二次再結晶鋼板を得ることに成功した。しかし実際には仕上高温焼鈍(二次再結晶焼鈍)に先立つ冷延後の焼鈍を完全には省略できない。なぜなら、方向性電磁鋼板の製品要件である皮膜を形成するために、鋼板表面に僅かな酸化層を形成させて仕上高温焼鈍(二次再結晶焼鈍)に必要な焼鈍分離剤の一部と反応させなければならず、そのための湿潤雰囲気中焼鈍を導入することが技術的に必須だからである。さらに、熱延に先立つ鋼塊あるいはスラブの加熱温度が1350℃以上の超高温でなければならず大きな負担を強いられる技術であることに変わりはない。
これに対して、本発明者らは、鋼にTi,Cを適量添加しTiC析出物をインヒビターとして析出させて、冷延板を直接仕上焼鈍に供する事で方向性電磁鋼板を製造する方法を開発した。この方法に依れば、二次再結晶後不要となったTiCインヒビターはやがて鋼板表面に偏析析出し皮膜となって、方向性電磁鋼板の製品要件を満たすに至る。即ち、仕上焼鈍に先立つ鋼板表面での酸化層形成を不要とすることができる。さらにはスラブ加熱温度は1250℃と普通鋼と同等であり、負担の少ない製造技術として成立しうることを明らかにした。即ち、従来工程は、製鋼、熱延(1350℃のスラブ加熱を含む)、冷延、脱炭焼鈍、焼鈍分離剤塗布、仕上高温焼鈍という工程であるのに対し、本発明による製造工程は製鋼、熱延(1250℃のスラブ加熱を含む)、冷延、純化剤塗布、仕上高温焼鈍という工程であり、脱炭焼鈍工程の省略と仕上焼鈍前の塗布剤の成分が異なることが特徴である。
ところが、TiCインヒビターには改善すべき点があった。TiCは、TiとCを含有する鋼板をスラブ加熱により溶体化させた後、熱延後冷却時に鋼中に微細析出され、適正な数密度および大きさにすることにより、二次再結晶時に<100>方位を選択的に成長させるためのインヒビターとしての役割を果たす。しかしながら、インヒビターとして用いられる析出物は、最終製品の電磁鋼板としては、磁化過程における180°磁区の動きを著しく妨げる効果を持ち、従って最も重要な磁気特性である鉄損特性を発揮させるには、二次再結晶完了後に完全に除去されなければならない。即ち、いわゆる純化が行われなければならない。従来用いられていた例えばMnSやAlNのインヒビターにおいては、二次再結晶完了後、時として1200℃に及ぶ仕上高温焼鈍で乾水素を雰囲気に導入することにより、高温で固溶したSはH2Sの気体化反応(図1)により、また固溶したNはNガスを形成(図2)して完全に除去することが可能であった。しかしながら、TiCの場合、CH生成反応はこのような高温では不安定で、純化を完了させるには不十分である。鋼中に析出したTiCインヒビターが、乾水素中で高温長時間焼鈍する事で鋼板表面にTiC皮膜を形成し(図3)、実質的に鋼板中に介在物が無くなることもあるが、良好な磁性を得るためには膨大な熱エネルギーの消費を要してしまい、またTiC皮膜が薄いために絶縁膜としての機能が充分ではないという課題があった。
U.S.Pat.1965559号公報 特公昭33−4710号公報 特公昭38−8214号公報 特開昭59−56522号公報 特開昭55−73818号公報
本発明は、方向性電磁鋼板の製造において、一般の鋼と比較した際の大きな工程負担を減ずることのできる、TiCをインヒビターとする方向性電磁鋼板の製造方法において、磁気特性発現のための最終工程である仕上高温焼鈍工程の純化を効率良く実施し、製造に際してのエネルギー消費を減ずるとともに、絶縁性を有した美麗な表面皮膜を付与することを目的とする。
本発明においては、Ti,Nb等の親炭素元素を含有する化合物を粉末状で、仕上高温焼鈍に供される鋼板に塗布し、仕上高温焼鈍中に炭素を吸収・固定する効果があれば効率的に鋼中介在物(TiC)を除去することが出来るのではないかと考え、それを試みた。一例として、TiS、Nb、TaNの粉末を水スラリー化して塗布し、乾燥して付着状態とし、仕上焼鈍に供した。その結果、板厚0.23mmの鋼板で、励磁力800A/mにおける磁束密度:B8値が1.92Tとなり、励磁磁束密度1.7Tにおける50Hzでの鉄損W17/50が0.83w/kgと十分良好な効果を確認した。
ところが、この鋼板は皮膜性状の点で、まだ不充分であった。一つはこれらの親炭素化合物の塗布性があまりよくなく、不均一塗布による皮膜性状バラツキが生じること、もう一つは塗布剤の親炭素元素分が炭化して皮膜を形成する際に、O,N,Sから焼鈍雰囲気で生じるHO、N、HS等を発生し、皮膜性状を劣化させることが判明した。皮膜は、電磁鋼板を電気機器に組み込むに際して、板間を絶縁する重要な役割を担っており、この特性が劣化することは、機器の電気火災を引き起こす可能性がある等、努めて改善しなければならないものである。
そこで本発明者らは、この皮膜性状劣化の実態がいかなるものであるのか、数多くの実験結果を注意深く解析した。その結果、三種の化合物のうち、酸化物を用いた場合の皮膜劣化が最も軽微であることが判明した。さらに酸化物を用いた場合の皮膜構成を詳細に分析したが、必ずしも炭化物皮膜ばかりではなく、酸化物、とりわけSiOが構成物質に含まれている場合が多く生じた。実際に、酸化物が炭化されるに際して、余剰酸素がSi含有鋼板と反応してSiOを形成する事は十分考えられる。
本発明者らは、むしろ酸化皮膜を積極的に形成するプロセスの方が工業的に有利ではないかと考え、酸化物純化で副生されるSiO皮膜の性能向上を図る事とした。ここで得られるSiOは必ずしも純物質ではなく、チタン酸化物が多く混入されていた。チタン酸化物とは、例えば、ルチルやアナターゼといった二酸化チタン(TiO)や三酸化二チタン(Ti)、一酸化チタン(TiO)のようにチタンと酸素からなる化合物やそれに他の金属元素を含んで形成されるチタン複合酸化物を指す。これはインヒビターであるTiCのうちCが純化されて残ったTiがフリーになり酸化反応に預かったと考えられる。しかしながらこの状態では、皮膜外観の美麗さが損なわれるばかりでなく、膜性状も不均一で、とても実用的ではなかった。そこで更に新たな皮膜成分を探索したところ、皮膜反応に酸化マグネシウムを関与させることで、酸化チタンと混在したケイ酸マグネシウムからなる皮膜を生成することができた。酸化マグネシウムを混合した水スラリーにすることにより、塗布性・分散性が向上したことも皮膜改善の一因である。
ケイ酸マグネシウムとは、別名フォルステライトと呼ばれ、通常の方向性電磁鋼板においてグラス皮膜とも称されるものの主成分であるが、チタン酸化物が本開発材ほど含まれることはなく、また本開発材はグラス皮膜より遥かに黒色である。またさらに本皮膜にはグラス皮膜に無い大きな特徴が見出された。まず、皮膜厚みが1〜3μmと、グラス皮膜と同等でありながら、皮膜が基材に負荷する張力は1kgf/mmを超え、通常グラス皮膜の2倍以上の値を示した。これはおそらくフォルステライトと比較して熱膨張係数の低い結晶性チタン酸化物の含有によるものと考えられる。また皮膜界面は、凹凸の激しいグラス皮膜に比べて相当に平滑な密着界面が実現されていた。従来のグラス皮膜は脱炭焼鈍において極短時間で形成されたSiO膜が反応に預かるが、短時間焼鈍で十分な厚みを確保するために内部酸化反応を適用せねばならず、その構造をひきずった結果、界面の平滑性が失われたと思われる。一方、本開発材は、仕上高温焼鈍中の固相反応を通じて、焼鈍分離剤から放出される酸素によって極めて緩やかにSiO形成反応を進めるために、界面平滑性が保たれたことが理由と考えられる。
次に、この開発技術を更に発展させうる方法を検討した。純化のために焼鈍分離剤に使用したTi、Nb等の酸化物は、鋼板の側から見れば、即ち酸素供給材でもあり、純化の過程で塗布剤は還元され、その後、炭化物を形成して脱炭を行う。この考え方を発展させれば、塗布剤を積極的に還元させて炭化反応を促進する方法があっても良い。現に、上記反応に預かっている鋼成分であるSiとTiは、塗布剤を還元することで酸化膜を形成しているのであり、還元された脱炭反応を促進しているのでもある。即ちSiやTi同様、添加剤に対して還元力のある元素を鋼中に合金化させるという発想に、本発明者らは辿り着いた。この様な元素には、Al、Mg等がある。試みに、当該鋼板にAlを0.05%含ませて一貫工程試験を実施したところ、純化反応は極めて迅速に完了し、皮膜も黒色美麗かつ高張力高密着性であった。またこの時の皮膜中には一部アルミン酸マグネシウムが存在する。
また、このように形成した皮膜は何れも密着性に優れており、直径10mmの丸棒を使用して180°曲げ試験を実施しても皮膜剥離が生じない。これは界面にTiCが形成されていないものの、鋼中から皮膜に向けてTiの濃度勾配が生じていることによると考えられる。
そこで、この考え方に従って条件詰めの実験を繰り返し、本発明に至ったのである。即ち本発明の骨子は次のとおりである。
(1)質量%で、Siを2.0〜4.5%、Tiを0.001〜0.015%および、C,N,SおよびOをそれぞれ0.005%以下含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板であって、その表面に、チタン酸化物およびケイ酸マグネシウムの混合物を含む一次皮膜を有し、チタン酸化物の前記皮膜量に占める割合が質量比で10〜90%でかつ、鋼板の磁束密度B8が1.88T以上であることを特徴とする方向性電磁鋼板。
(2)一次皮膜がチタン酸化物、ケイ酸マグネシウムおよびアルミン酸マグネシウムの混合物を含み、チタン酸化物の前記皮膜量に占める割合が質量比で10〜90%でかつ、アルミン酸マグネシウムの前記皮膜量に占める割合が重量比で10%以下であることを特徴とする(1)記載の方向性電磁鋼板。
(3)一次皮膜と地鉄との間の界面粗度Raが0.1〜3μmでかつRmaxが10μm以下であり、かつ皮膜が鋼板に与える張力が1kgf/mm以上3kgf/mm以下であることを特徴とする(1)または(2)記載の方向性電磁鋼板。
(4)質量%で、Si:2%〜4.5%、Ti:0.1%〜0.4%、C:0.035%〜0.15%、Al:0.001%〜0.1%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物をからなる鋼を鋳造し、熱延し、冷延して製品板厚とした後、仕上高温焼鈍を施すに先立って、鋼板表面に、MgOを質量%で10%以上90%以下を含有しかつ残部にTi,V,Nb,Ta,Crの1種または2種以上の酸素含有化合物を含む焼鈍分離剤を塗布し、仕上高温焼鈍を施すことを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
本技術の発明により、TiCをインヒビターとする方向性電磁鋼板において、二次再結晶完了後のインヒビター除去を効率よく行いながら、美麗で高張力高密着性かつ均一な皮膜を得ることができる。
次に本発明の実施形態について述べる。尚、以下で記載する%表示はいずれも質量分率を意味する。まず鋼の成分について述べる。
Si量は、4.5%を超えると脆化が激しくなり、スリット、剪断等の加工で所定の形状を得ることが困難になることから4.5%以下とした。2%を下回ると、商用周波数における使用で発生するエネルギー損失のうちの渦電流損が増大して磁気特性が劣化するので、2.0%以上とした。磁気特性の観点からは3%以上がより望ましい。
C、N、S、Oは0.005%を超えると前記エネルギー損失のうちの直流損が増大するので、0.005%以下とした。
Ti量は、純化後のTi量が0.015%を越えると直流損が著しく増大するので、0.015%以下とした。歪取焼鈍時の磁気特性を考慮すると0.005%以下がさらに望ましい。また比較的平滑な皮膜−地鉄界面において密着性の発現に必要であることから0.001%以上とした。
次に一次皮膜の組成・形態であるが、ここで一次皮膜とは、仕上高温焼鈍工程において焼鈍分離剤や焼鈍雰囲気ガスおよび鋼成分との反応により鋼の直上に形成される皮膜のことを指し、仕上高温焼鈍後に張力付与や絶縁性付与を目的として成膜する皮膜(二次皮膜)とは異なる。ここで仕上高温焼鈍の温度は、1000℃〜1250℃の範囲で行われ1000℃を未満だと純化が不十分であり、1250℃を超えるとエネルギー的にコストがかかる。
一次皮膜中に存在するチタン酸化物には結晶性のTi、TiOやMgOとの複合酸化物が含まれる。また、チタン酸化物は還元雰囲気である仕上高温焼鈍中に形成されることから、チタンと酸素は必ずしも化学量論比とは限らず、酸素欠損になっている場合もある。チタン酸化物は鋼中のインヒビターであるTiCが高温下で鋼中に固溶した後に、表面に拡散し、焼鈍分離剤の添加物により酸化され形成されたものと考えられ、形成量はインヒビター量によって制御される。チタン酸化物は仕上高温焼鈍の高温下で形成されるために結晶性の酸化物となり、結晶粒径も例えばドライプロセス等で成膜した場合と比較的して1μm以上と大きい。チタン酸化物はケイ酸マグネシウムと比較して熱膨張係数が小さいために、一次皮膜中でケイ酸マグネシウムと混合物となることにより皮膜の圧縮応力は上昇し、鋼板へ付与される引張張力を大きくする。
これらのチタン酸化物の皮膜中の割合が10%を下回ると皮膜張力が低下するうえ、皮膜外観の不均一性が増したので、10%以上とした。また90%を上回ると皮膜靭性が劣化し、局所的な剥離や外観上の不均一が目立つようになるので、90%以下としたが、より安定的に美麗な皮膜を得るためには、20%以上、80%以下が望ましい。また、アルミン酸マグネシウムが存在する場合は、10%を上限とする。これ以上存在すると、皮膜の割れが顕著になり、曲げ試験で合格に達しなくなるためである。なお、皮膜中には鋼中成分に起因する他元素の酸化物や硫化物が含まれても問題なく、一部脱炭反応で形成された炭化物も取り込まれることもある。
一次皮膜中のチタン酸化物やアルミン酸マグネシウム等の質量比の測定方法としては、例えばグロー発光分光分析(GDS)や蛍光X線分析により表層部の各元素の強度を求め、標準試料による検量線から定量化する方法がある。本発明における分析は、非水溶媒(例えば10%アセチルアセトン+1%(CH3)4NCl+メタノール)中で定電位電解を行って、皮膜を剥離し、有機質ミクロフィルターで回収し、これをX線回折により各酸化物の存在形態・存在量を測定する方法や回収した皮膜成分を酸溶解し、ICP分析により定量化する方法で求めた。
ケイ酸マグネシウムはTi,Nb等の酸化物から仕上焼鈍中に放出される酸素によって形成した表面SiO層と焼鈍分離剤中のMgOとが反応して形成されると考えられる。その存在により皮膜の絶縁性に有効であるが、皮膜の膜厚が薄い場合は、絶縁性、皮膜張力が不充分となるので皮膜の全膜厚は1μm以上が望ましく、また電磁鋼板の積層時の占積率を下げないために10μm以下が望ましい。
チタン酸化物はケイ酸マグネシウムと比較して酸化物の平衡酸素解離圧が高いため、より皮膜表面で形成されやすい特徴を有しており、本発明において形成される混合皮膜は、ケイ酸マグネシウム層中に島状にチタン酸化物を含有する場合もあるが、チタン酸化物膜とケイ酸マグネシウム膜の二層構造になることが多い。この場合、張力が大きいチタン酸化物が上層になることでケイ酸マグネシウム層が応力緩和層となり、密着性の改善効果を有する。
チタンは鋼中から拡散して表面で酸化物を形成することからケイ酸マグネシウム中には拡散したチタンがわずかに取り込まれ、チタンをわずかに含有する鋼板との界面密着性を向上させるとともに、チタン酸化物界面との密着性も高める。
皮膜と地鉄の界面であるが、通常のグラス皮膜を有する方向性電磁鋼板においても光学顕微鏡で解析する限り、皮膜と地鉄の界面は比較的平滑に見えることもあるが、空間分解能が10nmに及ぶ電解放出型電子銃を搭載した走査型電子顕微鏡で鋼板断面観察を行うと、界面が凹凸状態になっている様子が観察できる(図4)。一方本発明材は、この電子顕微鏡を用いたとしても界面が平滑であると認められる(図5)。前記走査型電子顕微鏡を用いた板厚断面観察法による界面トレース測定によると本発明材は、界面長さ100μmに対する中心線平均粗さRaが0.1〜3μm、Rmax値は最大で10μm以下であって、これをはずれると明らかに直流損が劣化し、下回ると皮膜密着性が劣化した。ここでRaとは算術平均粗さを指し、図6に示すように界面の粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、縦倍率の方向にY軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに(1)式で求められる値をいう。
本発明においては基準長さLを100μmとする。一方、Rmaxは最大粗さを指し、図7に示すように界面の粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の山頂線(Rp)と谷底線(Rv)との間隔を粗さ曲線の縦倍率の方向に測定した値を言う。
これらの界面粗さが実現される時、皮膜張力は1kgf/mmを超え、異常渦電流損を大きく低減できた。また3kgf/mmを超えると、鉄損低減量は飽和してしまい、占積率が低下するので不利である。よって皮膜張力は1〜3kgf/mmとした。なお、これらの鉄損低減効果はB8値が1.88T以上の時に顕在化する効果であったので、B8を1.88T以上とする。
次に、製造方法について述べる。
溶製成分において、Si量は最終製品まで持ち来たされるので、Siを2.0〜4.5%とした。Tiは、0.1%を下回ると仕上焼鈍に際して二次再結晶不良が生じ、0.4%を上回ると純化が極端に困難になるので、0.1〜0.4%とした。また二次再結晶の安定化の観点からは、0.15〜0.25%の範囲がより好ましい。Cは、0.035%を下回ると仕上焼鈍に際して二次再結晶不良が生じ、0.15%を上回ると純化が極端に困難になるので、0.035〜0.15%とした。Alは、それを含むことにより純化の促進効果をもたらす。その原因は以下のように想定している。純化に用いる酸化物から炭化物を形成するCarbothermal反応の代表的な反応式を(2)式で表すと、この反応は(3)、(4)、(5)、(6)式の素反応に分解される。
MO2 + 3C → MC + 2CO (2)
MO2 → MO + O (3)
MO + C → MCO (4)
MCO → MC + O (5)
O + C → CO (6)
M:金属元素
これらの素反応の内、律速反応が(3)式の酸化物の還元反応と考えられ、この反応を促進することが、Carbothermal反応つまり純化反応を促進することにつながる。この還元反応は仕上高温焼鈍工程の乾水素雰囲気中で水素との反応においても進行するが、鋼中にこの酸化物よりも酸化物の標準生成自由エネルギーが低い、つまり、Alのように酸化物になりやすい元素が存在すると、(7)式により還元反応をより促進する。
MO2 + 4/3Al → MO +2/3Al23 (7)
Alを鋼中に0.001%以上含有すると純化能力の促進効果が確認され、Al添加量の増加とともに純化能力が向上するが、0.1%を超えると皮膜界面下部にアルミン酸マグネシウムの析出物が形成され、直流損が劣化することから、0.001%〜0.1%とした。また直流損と純化の両立から0.005%〜0.05%がさらに望ましい。
仕上高温焼鈍に先立つ鋼板への塗布剤は、周期律表にあるLiからUまでの金属元素の酸化物を全て塗布実験に供して調べた結果、効果が認められたのが、IVa、Va族のTi、Nb、Ta、VとCrの酸化物であった。これらについては混合して用いても効果は十分発揮された。これらはいずれも仕上高温焼鈍温度近傍以下の温度でCarbothermal反応により炭化物を形成する酸化物であることが判明した。鋼中のCと反応して炭化物を形成し、酸素を放出するCarbothermal反応が熱力学的に安定となる温度領域が、仕上高温焼鈍で二次再結晶が完了後、さらに純化焼鈍を実施するためにTiCを鋼中に固溶させていく過程の温度領域(800〜1250℃)と一致することがその効果を発揮している理由と推定される。つまりこれらの酸化物によるCarbothermal反応が生じやすい温度領域に、鋼中にCが充分固溶し、拡散速度も速いことを意味する。一方、Carbothremal反応が進行する温度が高すぎれば、設備的・コスト的に不利であり、低すぎれば、TiCが固溶していないために純化が促進されないことにより、酸化物種が限定されると考えられる。またCarbothermal反応で放出される酸素は鋼板表面を酸化させ、SiOを形成することにより、一次皮膜の性状を良好にする副次的な効果も有すると考えられる。
これらの酸化物の中でも特にNbの酸化物、とりわけNbは比較的安価である上に効果が最も顕著に現れ、望ましい原料であった。また焼鈍分離剤の原料としては、酸化物以外の水酸化物、硫酸塩等のように酸素を含有している化合物(酸素含有化合物)であれば、仕上焼鈍工程中に分解して酸化物になり、同様な効果があることが確認された。またこれらの化合物は固相反応を促進する上で平均粒径で0.5〜20μmのものを使用することが望ましい。また皮膜の主成分がケイ酸マグネシウムとなることから、従来の皮膜性状の改善に使用されることが公知の添加剤であるSb(SO、SrSO、Sr(OH)、MgCl、Na等を添加してもよい。
これらの塗布剤は単独の水スラリーでは鋼材への塗布時の付着力が低く、工業的には適合しにくいが、通常の方向性電磁鋼板の焼鈍分離剤の主成分として一般に用いられる酸化マグネシウムと混合スラリーにすることにより、付着力が向上する。酸化マグネシウムの焼鈍分離剤中の添加量は、乾燥重量の内の10%を下回ると、ケイ酸マグネシウムの生成量が不十分となること、また、スラリーの塗布性の低下が生じることから10%以上とした。また酸化マグネシウムの添加量が多すぎると純化の機能が低下することから90%以下が望ましい。さらには20%以上80%以下がより望ましい。塗布量は焼鈍分離の機能と塗布性の関係より、5〜20g/mが望ましい。スラリー中の酸化マグネシウムの残部としてTi、V、Nb、Ta、Crの1種または2種以上の酸素含有化合物が望ましいのは、これらがCarbotheraml反応を利用して最終的に残存すると不純物として磁気特性に悪影響を与えるTiCインヒビターのCを純化する機能を有することにより、TiCをインヒビターとする方向性電磁鋼板の良好な鉄損を発現させるために必須でありかつこれらがCarbothermal反応で放出した酸素と反応して鋼板表面に形成されたSiO2膜が酸化マグネシウムと反応して性状が良好なケイ酸マグネシウム皮膜を形成する効果を有することによる。
表1に示す成分の鋼を溶製し、連続鋳造し、1250℃で1時間加熱した後熱間圧延し、3mm厚のストリップコイルを作成した。1100℃で60秒焼鈍した後、酸洗によって酸化スケールを除去し、0.3mm厚さまで冷間圧延した。乾燥した不活性雰囲気中で950℃で60秒焼鈍した後、表2に示す組成で平均粒径10μmの粉末を質量比で5倍の水に溶き、攪拌してスラリー状にして該鋼板に10g/m2塗布し、300℃の温度で乾燥させた。これをコイル状に巻き、乾水素中で1150℃まで昇温し、20時間保定した。実際に実験を行った鋼成分と塗布剤組成の組み合わせ、および得られた最終製品の組成および特性をまとめて表3に示す。皮膜による付与張力は片面の皮膜を除去した後の基板の反りより求め、また密着性は直径10mmの丸棒で180°曲げを行った際の皮膜の剥離の程度で評価を行った。
即ち、表3の3は、初期の鋼中Ti量が低く外れているのでインヒビター量が不足し、磁束密度(B8)が低くなっている。4は、初期の鋼中Ti量が高く純化不良のために、仕上高温焼鈍後の鋼中のTiとCの濃度が高く外れ、結果として鉄損が劣化している。7は、初期の鋼中Al量が高く外れ、アルミン酸マグネシウムの一次皮膜中の比率が高くなり、界面粗さが大きくなるために鉄損が劣化している。9は、一次皮膜中のチタン酸化物の比率が高く外れているため、皮膜性状が悪く密着性が劣化している。11は、一次皮膜中のチタン酸化物の比率が高く外れて密着性が悪く、界面粗さが大きく、鋼中Ti濃度も高いために鉄損が劣化している。13は、スラリー中のMgO比が高く、純化能力が低かったために鋼中C濃度が高く外れていることとチタン酸化物の比率が低いために張力が低く鉄損が劣化している。
MnSインヒビターのSが乾水素中で純化される模式図である。 AlNインヒビターのNが乾水素中で純化される模式図である。 TiCインヒビターのCが乾水素中で純化される模式図である。 従来の電磁鋼板の皮膜断面の走査電子顕微鏡写真(5000倍)を示す図である。 本発明の電磁鋼板の皮膜断面の走査電子顕微鏡写真(5000倍)を示す図である。 平均粗さRaを説明する図である。 最大粗さRmaxを説明する図である。

Claims (4)

  1. 質量%で、Siを2.0〜4.5%、Tiを0.001〜0.015%および、C,N,SおよびOをそれぞれ0.005%以下含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼板であって、その表面に、チタン酸化物およびケイ酸マグネシウムの混合物を含む一次皮膜を有し、チタン酸化物の前記皮膜量に占める割合が質量比で10〜90%でかつ、鋼板の磁束密度B8が1.88T以上であることを特徴とする方向性電磁鋼板。
  2. 一次皮膜がチタン酸化物、ケイ酸マグネシウムおよびアルミン酸マグネシウムの混合物を含み、チタン酸化物の前記皮膜量に占める割合が質量比で10〜90%でかつ、アルミン酸マグネシウムの前記皮膜量に占める割合が重量比で10%以下であることを特徴とする請求項1記載の方向性電磁鋼板。
  3. 一次皮膜と地鉄との間の界面粗度Raが0.1〜3μmでかつRmaxが10μm以下であり、かつ皮膜が鋼板に与える張力が1kgf/mm以上3kgf/mm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の方向性電磁鋼板。
  4. 質量%で、Si:2%〜4.5%、Ti:0.1%〜0.4%、C:0.035%〜0.15%、Al:0.001%〜0.1%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物をからなる鋼を鋳造し、熱延し、冷延して製品板厚とした後、仕上高温焼鈍を施すに先立って、鋼板表面に、MgOを質量%で10%以上90%以下を含有しかつ残部にTi,V,Nb,Ta,Crの1種または2種以上の酸素含有化合物を含む焼鈍分離剤を塗布し、仕上高温焼鈍を施すことを特徴とする請求項1から3のいずれかの請求項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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