JP4597580B2 - 高周波電源装置 - Google Patents
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Description
プラズマ処理装置等の電源として用いる高周波電源装置の一つとして、増幅部にAB級プッシュプル方式の電力増幅器を用いた高周波電源装置がある。この高周波電源装置は、基本的には、図4に示したように、所定の周波数の高周波信号を出力する発振部1と、この発振部1の出力を増幅する増幅部2と、増幅部2に直流電源電圧Vdcを供給する直流電源部3と、増幅部2が出力する高周波電力を検出する高周波電力検出部4と、高周波電力検出部4により検出される高周波電力を高周波電力設定値に保つように制御する主制御部5とにより構成され、増幅部2の出力が負荷6に供給される。
また、電力供給信号SW3が、直流電源部3へ電力が供給されていることを示す所定値(たとえばHighレベル)である場合に、直流電源部3のスイッチング回路(図略)を駆動させて、増幅部2へ直流電源電圧Vdcを供給するように制御を行う。
図5に示した増幅器は、周知のプッシュプル式増幅器で、一次コイルW11と中間タップ付きの二次コイルW12とを備えた入力トランスT1と、ソースが共通接続されて接地された1対のnチャンネル型電界効果トランジスタFET1及びFET2と、FET1のゲートとトランスT1の二次コイルW12の一端との間、及びFET2のゲートと二次コイルW12の他端との間にそれぞれ接続された抵抗R11及びR12と、二次コイルW12の中間タップに抵抗R13を通して正極端子が接続され、負極端子が接地されたバイアス電源B1と、トランスT1の二次コイルW12の一端と接地間及び他端と接地間にそれぞれ接続された抵抗R14及びR15と、FET1のドレインとFET2のドレインとの間に接続された中間タップ付きのコイルL1と、コイルL1の中間タップと接地間に、負極端子を接地側に向けて接続されて直流電源電圧Vdcを出力する直流電源B2と、コイルL1の両端に一次コイルW21が接続された出力トランスT2とを備えており、出力トランスT2の二次コイルW22の両端に負荷6が接続されている。そして、発振器から入力される高周波信号Vinを増幅して出力する。
すなわち、サーキットプロテクタ8が閉になって、商用電源7から直流電源部3へ電力が供給されると、高周波電源装置から高周波電力を出力しているか否かに関わらず、バイアス電流が流れてしまうので、高周波電源装置から高周波電力を出力していない待機期間であっても、無駄に電力が消費されてしまう問題があった。
また、高周波電源装置の出力電力を上げるために、図6に示したように、増幅部を複数の増幅器により構成している場合は、無駄に消費される電力がさらに多くなる。
高周波信号を出力する発振部と、前記発振部の出力を増幅して負荷に高周波電力を供給するAB級プッシュプル方式の増幅器と、前記増幅部に直流電源電圧を供給する直流電源部とを備えた高周波電源装置において、
前記直流電源部への電力供給状態を検出し、電力供給状態を示す電力供給信号を出力する入力電力検出部と、
前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ外部から入力される出力禁止信号が所定値の場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給しないように制御を行い、前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ前記出力禁止信号が所定値の状態から所定値でない状態になった場合は、所定値でない状態になってから所定時間が経過した後に、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行う直流電源制御部と、
前記直流電源部から前記増幅部へ供給される直流電源電圧からバイアス電圧を生成し、前記増幅器を構成する電界効果トランジスタのゲートに前記バイアス電圧を与えることによってバイアス電流を流すためのバイアス電源と、
を備えたことを特徴としている。
高周波信号を出力する発振部と、前記発振部の出力を増幅して負荷に高周波電力を供給するAB級プッシュプル方式の増幅器と、前記増幅部に直流電源電圧を供給する直流電源部とを備えた高周波電源装置において、
前記直流電源部への電力供給状態を検出し、電力供給状態を示す電力供給信号を出力する入力電力検出部と、
外部から入力される制御切替信号が所定値でない場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ外部から入力される出力禁止信号が所定値の場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給しないように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ前記出力禁止信号が所定値の状態から所定値でない状態になった場合は、所定値でない状態になってから所定時間が経過した後に、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行う直流電源制御部と、
前記直流電源部から前記増幅部へ供給される直流電源電圧からバイアス電圧を生成し、前記増幅器を構成する電界効果トランジスタのゲートに前記バイアス電圧を与えることによってバイアス電流を流すためのバイアス電源と、
を備えたことを特徴としている。
高周波信号を出力する発振部と、前記発振部の出力を増幅して負荷に高周波電力を供給するAB級プッシュプル方式の増幅器と、前記増幅部に直流電源電圧を供給する直流電源部とを備えた高周波電源装置において、
前記直流電源部への電力供給状態を検出し、電力供給状態を示す電力供給信号を出力する入力電力検出部と、
外部から入力される制御切替信号が所定値でない場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ外部から入力される出力禁止信号が所定値の場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給しないように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ前記出力禁止信号が所定値でない場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行う直流電源制御部と、
前記直流電源部から前記増幅部へ供給される直流電源電圧からバイアス電圧を生成し、前記増幅器を構成する電界効果トランジスタのゲートに前記バイアス電圧を与えることによってバイアス電流を流すためのバイアス電源と、
を備えたことを特徴としている。
前記直流電源制御部が、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するか否かの制御を行うとともに、制御するための信号を外部に出力することを特徴としている。
前記出力禁止信号が、高周波電力を出力するか否かの信号であることを特徴としている。
この機能によって、従来技術を用いた高周波電源装置が故障した場合に、請求項2及び請求項3の発明の技術を用いた高周波電源装置を代替品として使用することができるという効果がある。
図1に示したブロック図は、図4に示した従来技術の高周波電源装置の構成を示すブロック図に、直流電源制御部10が追加されたものである。
(1)制御切替信号SW1は、「従来制御」又は「省エネルギー制御」のどちらの制御を行うかを切替える信号であり、高周波電源装置の外部から入力される。この例では、従来制御の場合がLowレベルの信号であり、省エネルギー制御の場合がHighレベルの信号である。
なお、従来制御とは、従来技術で用いられていた制御で、直流電源部3に電力が供給されていれば、直流電源部3から増幅部2へ直流電源電圧Vdcを供給する制御のことである。また、省エネルギー制御とは、後述する出力禁止信号SW2によって、高周波電源装置から高周波電力を出力していない待機期間であるか否かを判別し、待機期間の場合は、商用電源7から直流電源部3に電力が供給されていても、直流電源部3から増幅部2へ直流電源電圧Vdcを供給しない制御である。
待機期間であるか否かは、プラズマ処理プロセスを管理する上位制御装置において判断され、待機期間になったときに、上位制御装置からHighレベルの信号が出力されて、直流電源制御部10に入力される。そのために、出力禁止信号SW2は、待機期間に同期させるために、高周波電力出力開始信号を用いると一番効率が良い。
この場合、高周波電力を出力するか否かを示す高周波電力出力開始信号が出力許可状態(高周波電力を出力するように指令されている状態)の場合にLowレベルの信号となるようにし、出力停止状態(高周波電力を出力しないように指令されている状態)の場合にHighレベルの信号となるようにする。
図2は、図1に示した直流電源制御部10の回路構成図の一例である。
直流電源制御部10は、待機期間判定回路11と、制御切替回路12とから構成されている。
(a)待機期間判定回路11は、AND回路IC1、抵抗R1、抵抗R2、ダイオードD1、コンデンサC1、コンパレータIC2、抵抗R3及び抵抗R4によって構成されている。
AND回路IC1には、制御切替信号SW1及び出力禁止信号SW2が入力されている。しかし、後述するように、待機期間判定回路11が機能するのは、制御切替信号SW1がHighレベルの場合だけなので、制御切替信号SW1はHighレベルとして以下の説明をする。
出力禁止信号SW2がHighレベルの場合は、AND回路IC1の出力がHighレベルになるので、コンパレータIC2にHighレベルの信号が入力されるとともに、コンデンサC1が充電される。コンパレータIC2の+側端子の電圧をV1とすると、AND回路IC1の出力がHighレベルのときは、電圧V1は、制御電圧源Ecの電圧Veと同じである。これに対して、コンパレータIC2の比較電圧V2は、制御電圧源Ecの電圧Veを分圧した電圧(V1>V2)であるので、コンパレータ出力電圧V3はHighレベルになる。
出力禁止信号SW2がLowレベルの場合は、AND回路11の出力はLowレベルになるので、抵抗R1を通してコンデンサC1が放電を開始する。そして、コンデンサC1の放電が進むと、コンパレータ入力電圧V1が抵抗R1及びコンデンサC1の時定数によって定まる特性に従って小さくなる。
さらにコンデンサC1の放電が進んで、コンパレータ入力電圧V1が比較電圧V2よりも小さくなる(V1<V2)と、コンパレータIC2の出力電圧V3がLowレベルに変化する。
また、制御切替信号SW1が省エネルギー制御を示すHighレベルになると、NAND回路IC3の出力は、コンパレータIC2の出力V3によって定まる。よって、この場合のAND回路IC4の出力は、コンパレータIC2の出力V3及び電力供給信号SW3によって定まるので、「従来制御」とは異なり、出力禁止信号SW2を制御に加えた「省エネルギー制御」を行うことができる。
したがって、制御切替信号SW1によって、「従来制御」又は「省エネルギー制御」を切替えることができる。
また、AND回路IC4の出力が直流出力許可信号SW4として、図1に示したように、主制御部5に入力される。そして、直流出力許可信号SW4がHighレベルの場合に、直流電源部3から増幅部2へ直流電源電圧Vdcを供給するように制御され、直流出力許可信号SW4がLowレベルの場合に、直流電源部3から増幅部2へ直流電源電圧Vdcを供給しないように制御される。
これによって、待機期間中には増幅器2にバイアス電流が流れないので、無駄に電力が消費されることがなくなり、電力損失が低減できる。そのために、電力にかかるコストが低減できるという効果もある。
また、待機期間中には、増幅部2における熱損失が減少するので、必要となる冷却水の流量が減少する。このような状態で、必要以上の冷却水流量にすると冷却用の銅板等に結露が発生するので、直流電源制御部10の出力を冷却水の流量調整のための制御信号として用いれば、結露防止にもなる。
2 増幅部
3 直流電源部
4 高周波電力検出部
5 主制御部
6 負荷
7 商用電源
8 サーキットプロテクタ
9 電磁接触器
10 直流電源制御部
Claims (5)
- 高周波信号を出力する発振部と、前記発振部の出力を増幅して負荷に高周波電力を供給するAB級プッシュプル方式の増幅器と、前記増幅部に直流電源電圧を供給する直流電源部とを備えた高周波電源装置において、
前記直流電源部への電力供給状態を検出し、電力供給状態を示す電力供給信号を出力する入力電力検出部と、
前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ外部から入力される出力禁止信号が所定値の場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給しないように制御を行い、前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ前記出力禁止信号が所定値の状態から所定値でない状態になった場合は、所定値でない状態になってから所定時間が経過した後に、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行う直流電源制御部と、
前記直流電源部から前記増幅部へ供給される直流電源電圧からバイアス電圧を生成し、前記増幅器を構成する電界効果トランジスタのゲートに前記バイアス電圧を与えることによってバイアス電流を流すためのバイアス電源と、
を備えたことを特徴とする高周波電源装置。 - 高周波信号を出力する発振部と、前記発振部の出力を増幅して負荷に高周波電力を供給するAB級プッシュプル方式の増幅器と、前記増幅部に直流電源電圧を供給する直流電源部とを備えた高周波電源装置において、
前記直流電源部への電力供給状態を検出し、電力供給状態を示す電力供給信号を出力する入力電力検出部と、
外部から入力される制御切替信号が所定値でない場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ外部から入力される出力禁止信号が所定値の場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給しないように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ前記出力禁止信号が所定値の状態から所定値でない状態になった場合は、所定値でない状態になってから所定時間が経過した後に、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行う直流電源制御部と、
前記直流電源部から前記増幅部へ供給される直流電源電圧からバイアス電圧を生成し、前記増幅器を構成する電界効果トランジスタのゲートに前記バイアス電圧を与えることによってバイアス電流を流すためのバイアス電源と、
を備えたことを特徴とする高周波電源装置。 - 高周波信号を出力する発振部と、前記発振部の出力を増幅して負荷に高周波電力を供給するAB級プッシュプル方式の増幅器と、前記増幅部に直流電源電圧を供給する直流電源部とを備えた高周波電源装置において、
前記直流電源部への電力供給状態を検出し、電力供給状態を示す電力供給信号を出力する入力電力検出部と、
外部から入力される制御切替信号が所定値でない場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ外部から入力される出力禁止信号が所定値の場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給しないように制御を行い、外部から入力される制御切替信号が所定値の場合で、且つ前記電力供給信号が前記直流電源部に電力が供給されている状態を示す場合で、且つ前記出力禁止信号が所定値でない場合は、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するように制御を行う直流電源制御部と、
前記直流電源部から前記増幅部へ供給される直流電源電圧からバイアス電圧を生成し、前記増幅器を構成する電界効果トランジスタのゲートに前記バイアス電圧を与えることによってバイアス電流を流すためのバイアス電源と、
を備えたことを特徴とする高周波電源装置。 - 前記直流電源制御部が、前記直流電源部から前記増幅部へ直流電源電圧を供給するか否かの制御を行うとともに、制御するための信号を外部に出力することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高周波電源装置。
- 前記出力禁止信号が、高周波電力を出力するか否かの信号であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の高周波電源装置。
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