JP4597129B2 - 高ハロゲン含量低粘度難燃剤 - Google Patents

高ハロゲン含量低粘度難燃剤 Download PDF

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Description

本発明はポリウレタンおよびポリイソシアヌレートに使用するのに適した難燃剤、並びにこのような難燃剤の製造法、およびポリウレタンおよびポリイソシアヌレート組成物に対するその使用に関する。
テトラブロモフタル酸無水物のジエステル/エーテルは公知の反応性難燃剤である。例えば特許文献1参照。このような製品は臭素含量が40重量%以上であることができる。しかし、これらの製品は25℃における粘度が80,000〜200,000cpsの範囲の、典型的には100,000cpsの粘稠な液体である。このような液体生成物を圧入するためにはこれを高温に加熱する必要がある。例えば一市販品は25℃における粘度が80,000〜135,000cpsであるが、60℃に加熱すると典型的には1400〜2100の粘度範囲をもつようになる。粘度を減少させるために製品を加熱することを避けるために、市販の反応性難燃剤はテトラブロモフタル酸無水物のジエステル/エーテルジオール、ポリオール、および液体の燐酸エステルの配合物として製造されてきた。この製品は典型的には25℃において6000〜10,000cpsの範囲の粘度をもっているが、その臭素含量は典型的には36重量%まで減少している。
従って、難燃剤として有効であるテトラブロモフタル酸無水物をベースにしたポリオールであって、25℃における粘度が低く(例えば少なくとも約20,000cps以下)、ハロゲン含量が高く(少なくとも約40重量%)、且つ経済的に、特に該ポリオールを製造するために効果的な製造技術で製造できるポリオールが必要とされている。
B.J.Sutkerに対する米国特許第4,564,697号明細書。
本発明の概要
本発明によれば、上記の要求を満たす(i)新規難燃剤化合物、および(ii)新規な難燃剤調合物が提供される。ハロゲン含量が高く粘度が低いために、本発明の新規難燃剤化合物および新規な難燃剤調合物は難燃性をもったポリウレタンおよびポリイソシアヌレートをつくるのに特に適している。本発明はまたこのような難燃剤化合物および難燃剤調合物を経済的に製造する方法を含み、またさらに難燃性のポリウレタン重合体、特にポリウレタン発泡体、並びに難燃性のポリイソシアヌレート重合体およびそれからつくられる発泡体つくるための該化合物および調合物の使用を含む。
新規化合物および新規組成物
本発明の第1の具体化例においては、新規難燃剤化合物が提供される。本発明のこれらの新規難燃剤化合物は
(A)テトラブロモフタル酸無水物;
(B)ジエチレングリコール;
(C)(1)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール;または
(2)少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール;および
(D)少なくとも1種のアルキレンジオキシドからつくられる臭素含有ジオールであるが、該化合物は25℃における粘度が約60,000cps以下、好ましくは約40,000cps以下、さらに好ましくは約25,000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約43重量%、好ましくは約45重量%以上である。
本発明の第2の具体化例においては新規難燃剤調合物が提供される。これらの新規難燃剤調合物は(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、(b)脂肪族ジオール、および(c)エポキシドの反応からつくられる少なくとも1種の臭素含有ポリオール難燃剤、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルを含んで成っているが、但しこの場合該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、さらに好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である。
本発明の第3の具体化例においては、調合物の中に本発明の新規化合物が使用されている調合物が提供される。本発明のこれらの新規難燃剤調合物は(1)(A)テトラブロモフタル酸無水物;(B)ジエチレングリコール;(C)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール;および(D)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられる少なくとも1種の臭素含有ジオール、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルを含んで成っているが、該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、もっと好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である。
本発明の第4の具体化例においては、その中にハロゲン含有成分を使用することにより第2の具体化例または第3の具体化例の調合物が変性される。従って、本発明のこの第4の具体化例では、さらにその中に(X)ハロゲンを、1分子当たり1個またはそれ以上の塩素及び/または臭素原子として含む少くとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素;(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のポリハロゲン化炭素;または(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満である直前の二つの節のいずれかに記載された調合物が提供される。第4の具体化例のこれらの調合物は25℃における粘度が典型的には約20,000cps以下、好ましくは約10,000cps以下、さらに好ましくは約6000cps以下、もっと好ましくは約4000cps以下であり、臭素含量は少なくとも40重量%、好ましくは約43重量%以上である。
製造技術
経済的ベースでこのような難燃剤化合物および調合物を製造するための本発明の製造技術にはいくつかの具体化例が含まれる。
このような一具体化例は、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
(B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて液体生成物の調合物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
この際(i)、(ii)、(iii)および(iv)の使用量は、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり約1mgKOH未満である調合物を生じるような割合であることを特徴とする方法である。
他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
(B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて第2の中間体組成物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
(C)該第2の中間体組成物の全部または一部を(v)少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素および/または少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭素と混合する過程を含んで成り、この際(v)の粘度は25℃において約100cps未満であり、(v)はハロゲンを、1分子当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子としてを含んでおり、
またこの際(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の使用量は、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり約1mgKOH未満であるような生成物の調合物を生じる割合であることを特徴とする方法が提供される。
さらに他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを製造する方法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および/または(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を110〜140℃の範囲の温度に加熱して反応生成物を生成させ;
(B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり約1mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくることを特徴とする方法が提供される。
本発明のさらに他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、および(b)脂肪族ポリオールを、(a)1当量当たり(b)を0.5〜10当量の割合で反応させて中間体生成物をつくり、しかる後この中間体生成物と(c)少なくとも1種のエポキシドとを反応させ、この際該(c)と反応させる量の中間体生成物をつくるのに使用された(a)1当量当たり(c)を0.5〜20当量の割合で用いてつくられた臭素含有ポリオール、および
(2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルと一緒に混合し、
このようにして(1)および(2)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下になるようにすることを特徴とする方法が提供される。
本発明の他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール,または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を反応させ;
(B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも約40重量%、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり0.4mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物を生成させることによってつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール;および、
(2)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを一緒に混合し、
このようにして(1)および(2)から得られる混合物が少なくとも40重量%の臭素含量、約20,000cps以下の25℃における粘度をもつようにすることを特徴とする方法が提供される。
本発明のさらに他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(iv)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物を110〜140℃の範囲の温度に加熱し、該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルが溶媒として混合された反応生成物をつくり;
(B)110〜140℃の範囲の温度において、(i)(A)でつくられた該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルとの混合物である反応生成物を、(ii)(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合で少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくることを特徴とする方法が提供される。
本発明のさらに他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物および(b)脂肪族ポリオールを、(a)1当量当たり(b)を0.5〜10当量含む割合で反応させて中間体生成物をつくり、しかる後この中間体生成物および(c)少なくとも1種のエポキシドと反応させ、この際該(c)と反応させる量の中間体生成物をつくるのに使用された(a)1当量当たり(c)を0.5〜20当量の割合で用いてつくられた臭素含有ポリオール;
(2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステル:および
(3)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のモノまたはポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方、を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満のものを用い、
このようにして(1)、(2)および(3)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物調合物1g当たりKOH約0.5mg未満であるような組成物をつくることを特徴とする方法が提供される。
本発明のさらに他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール,または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールの反応からつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を反応させ;
(B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも約40重量%、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり約0.4mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物を生成させることによってつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール;
(2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステル:および
(3)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のモノ又はポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方、を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満のものを用い、
このようにして(1)、(2)および(3)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下の調合物をつくることを特徴とする方法が提供される。
本発明さらに他の具体化例においては、少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1) (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(iv)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物を110〜140℃の範囲の温度に加熱し、該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルが溶媒として混合された反応生成物をつくり;そして
(B)110〜140℃の範囲の温度において、(i)(A)でつくられた該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルとの混合物である反応生成物を、(ii)(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合で少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくる方法によりつくられた臭素含有ポリオール生成物混合物;および
(2)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のモノ又はポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満のものを用い、
このようにして(1)および(2)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下であり、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満である調合物をつくることを特徴とする方法が提供される。
上記の種々の製造技術に関する具体化例において、25℃における粘度は好ましくは15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、もっと好ましくは6000cps以下である。この工程に少なくとも1種の上記のモノまたは−ポリハロゲン化炭化水素および/または少なくとも1種の上記のモノまたは−ポリハロゲン化炭素を使用する具体化例においては、25℃における粘度は最も好ましくは約4000cps以下である。上記の具体化例の各々において臭素含量は好ましくは約43重量%以上である。
上記のように、本発明の上記方法によりつくられた難燃剤調合物はそれ自身新規組成物である。また本発明の適当な方法を使用することにより或る種の新規化合物を製造することができる。
本発明のこれらのおよび他の具体化例および特徴は下記の説明および添付特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明の詳細な説明
I.新規化合物および新規調合物
本発明の調合物の優秀性の例証
本発明を実施することによって得られる優れた結果を例証するために調合物をつくったが、この中には市販の臭素含有ポリオール難燃剤(特定的にはテトラブロモフタル酸無水物のジエステル/エーテルジオール)からつくられた三系列の配合物が含まれていた。このような配合物の第1の系列においては、配合物の他の材料はトリス(クロロプロピル)フォスフェート、即ち上記の市販の臭素含有ポリオール難燃剤の粘度を減少させる手段として工業的に使用されている材料であった。このような配合物の第2の系列においては配合物の他の材料はジエチレングリコールであった。このような配合物の第3の系列は本発明の実施を例示するものであるが、この配合物の他の材料は数種の脂肪族二塩基酸のジメチルエステルの混合物であった。配合物の各系列において各成分を種々の割合で混合し、これらの配合物の物理的性質を決定した。この方法は特に減圧下において生成物からすべての溶媒材料を除去するためにSAYTEX RB−79難燃剤(Albemarle Corporation)のストリッピングを行う方法が含まれていた。この分離された臭素含有ポリオールを加圧瓶の中に入れ、これに秤量した量の燐酸トリス(クロロプロピル)を加えた。次いで加圧瓶にキャップと弁を取り付け、密閉した瓶を約60〜80℃の炉の中に入れた。瓶の内容物が高温に達したら、瓶を振盪して内容物を緊密に混合した。瓶および内容物を室温に冷却し、瓶から試料を取り出し、25℃に温度制御された水冷ジャケットの中に保持された小さい試料アダプターのカップの中に入れた。次いでBrookfield粘度計を用いて粘度を決定した。次に加圧瓶の内容物を秤量した量の燐酸トリス(クロロプロピル)でさらに希釈し、この希釈された配合物に対して粘度の決定を行うために同じ方法を繰り返した。さらに、他の材料が存在しない分離された臭素含有ポリオールに対して粘度の決定を行った。この方法全体を繰り返したが、この場合は分離した臭素含有ポリオールと共に使用した材料はジエチレングリコールであり、またこの場合異なった既知の性質をもつ配合物に対して全部で4回粘度測定を行なった。
本発明を代表する第3の系列においては、粘度を試験される配合物は分離された臭素含有ポリオール、およびグルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、および琥珀酸ジメチルの混合物(アジピン酸ジメチル10〜25重量%、グルタル酸ジメチル55〜65重量%、および琥珀酸ジメチル15〜25重量%の規格の二塩基酸エステル、DBE;DuPont製)からつくられた。この場合異なった既知の割合の配合物を用いて粘度の決定を全部で3回行った。
これらの各系列の試験の結果を下記の表に詳細に示し、図1にグラフで示す。表AにおいてはDuPontのDBEは上記の文節におけるよりも詳細に定義されている。
表A
添加剤 第1の系列 第2の系列 第3の系列
% (燐酸トリス (ジエチレン (DuPontの
(クロロプロピル)) グリコール) DBE)
粘度(cps) 粘度(cps) 粘度(cps)
0.00 1425000 1375000 1425000
5 − 96560 −
10 − 16870 11000
20 22120 4250 −
25 − − 375
40 − 500 83
55 875 − −

本発明を実施した場合、少なくとも1種が市販品の代表である他の配合物に比べ、実質的に粘度の減少が大きいことが図1から分かる。
第1の具体化例 − 本発明の化合物
上に述べたように、本発明の新規化合物は(A)テトラブロモフタル酸無水物;(B)ジエチレングリコール;(C)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール;および(D)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられ、この場合該化合物は25℃における粘度が約60,000cps以下、好ましくは約40,000cps以下、さらに好ましくは約25,000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約43重量%であり、好ましくは約45重量%以上である。
これらの新規化合物は典型的には二段階の反応によってつくられる。第1段階では(i)テトラブロモフタル酸無水物、および(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールを、(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合で一緒にする。この点に関連して(iii)として少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールの組合せを使用する場合には、α−ωアルカンジオールと脂肪族モノオールの相対的な割合は任意の割合で使用すことができる。
この第1段階の反応は典型的にはほぼ大気圧において110〜140℃、好ましくは120〜130℃の温度範囲で行われる。
この第1段階の反応を行うのに種々のα−ωアルカンジオールを使用することができる。即ち1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、およびこれらの高級同族列のようなアルカンジオールを使用することができる。使用されるα−ωアルカンジオールは1分子当たり2〜約8個、もっと好ましくは2〜約4個の範囲の炭素原子を含んでいるであろう。
1種またはそれ以上の脂肪族モノオールを第1段階の反応に使用する場合には、脂肪族モノオールは直鎖または分岐していることができ、飽和または不飽和であることができる。不飽和の場合にはオレフィン型の不飽和であることが好ましい。これに加えてモノオールの脂肪族部分は1個またはそれ以上のエーテル型の酸素を含んでいることができる。このような脂肪族モノオールの本発明を限定しない例には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、アリルアルコール、3−ブテノール、1−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、イソデシルアルコール等が含まれる。典型的には脂肪族モノオールは1分子当たり1〜約10個の範囲の炭素原子を含んでいるであろう。好ましくは使用される脂肪族モノオールは1分子当たり1〜約4個の範囲の炭素原子を含んでいるであろう。
第2段階においては、上記反応の生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させる。本発明の目的に対しては、特記しない限り「アルキレンオキシド」と言う言葉はハロゲン化アルキレンオキシドを含むものとする。従ってエチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、1,2−エポキシペンタン、2,3−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキサン、2,3−エポキシヘキサン、3,4−エポキシヘキサン、およびこれらの高級同族列のようなアルキレンオキシドを使用することができる。このようなアルキレンオキシドの2種以上の混合物も必要に応じ使用することができる。使用されるアルキレンオキシドは典型的には1分子当たり2〜約10個の炭素原子を含んでいるであろう。好適なアルキレンオキシドは1分子当たり2〜約4個の炭素原子を含んでいるであろう。使用される割合は、第1段階の反応に使用されたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1種またはそれ以上のアルキレンオキシドが1.2〜1.9モル存在し、酸価(水酸化ナトリウム水溶液の滴定によって決定され水酸化カリウムとして表される)が希釈しない生成物1g当たり0.4mgKOHより、好ましくは0.2mgKOHより小さくなるような割合である。この第2段階の反応は典型的には110〜140℃、好ましくは120〜130℃の範囲の温度で行われ、また10〜100psi、好ましくは20〜50psiの圧力下で行われる。
α−ωアルカンジオール、およびもし使用するなら脂肪族モノオールを選ぶ場合、このような化合物の分子量および反応中に使用されるそれらの割合は互いに反比例する傾向をもっている。例えば、1種またはそれ以上の高分子量のα−ωアルカンジオールだけを上記の反応物(iii)として使用する場合、最終生成物が臭素含量のパラメータに合致することを確保するためには、その割合は上記の規定の範囲内で比較的低く保たなければならない。1種またはそれ以上の高分子量の脂肪族モノオールを1種またはそれ以上の高分子量のα−ωアルカンジオールと共に使用する場合にも同様な考慮が行われる。
典型的には必要なことではないが、上記の二段階の反応のいずれかまたは両方は不活性な液体炭化水素のような不活性溶媒を存在させて行うことができる。しかしこのような炭化水素溶媒を使用する場合には、反応が完了した際にフラッシュ蒸発または蒸溜のような方法で溶媒を除去することが望ましい。
第2の具体化例 − 本発明の調合物
本発明の第2の具体化例においては、新規難燃剤調合物は(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、(b)脂肪族ポリオール、および(c)エポキシドの反応から得られる少なくとも1種の臭素含有ポリオール難燃剤、および(2)少なくとも1種の、アルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルを含んで成り、但しこの際該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、なおさらに好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である。望ましくは、この調合物の水酸価(ヒドロキシル価)は約90〜約220の範囲にある。これに加えて、典型的にはこの調合物の酸価は該調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
上記成分(2)の脂肪族エステル基は同一または相異なることができ、直鎖または分岐していることができるC1〜10の脂肪族の基である。またこれらの脂肪族の基は飽和または不飽和であることができ、特に一つまたはそれ以上のオレフィン結合をもっていることができる。直鎖の脂肪族エステル基をもつエステルを使用することが好適であり、直鎖のアルキルエステル基を有するエステルがさらに好適である。アルカンの部分は最高10個の炭素原子を含んでいることができるが、C〜Cの飽和ジカルボン酸の脂肪族ジエステルが好適である。
完全に飽和した直鎖ジカルボン酸エステルの特に好適な基は、単一のエステル又は式
OOC−RCOO−R
によって表されるエステルの組合せから成っている。ここでRは−(CH−;Rは−(CH−CHであり;Rは−(CH−CHであり;wは2〜4の数、各xおよびyは独立に0〜5の数である。さらに好ましくは単一のエステル、又はこの式のエステルの組合せにおいて、RおよびRはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、またはイソブチルであり、このようなC1〜4アルキル基が同一であることが特に好適である。琥珀酸またはグルタル酸またはアジピン酸のジメチルエステル、或いはこれらの任意の2種または3種の混合物がさらに好ましい。
(1)のポリオール難燃剤は種々の脂肪族ポリオールおよびエポキシドからつくることができる。適当な脂肪族ポリオールの中には例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、各種異性体のブチレングリコール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスルトール、テトラエチレングリコール、ジペンタエリスルトール、ソルビトール、シュークローズ、およびα−メチルグリコシドが含まれる。必要に応じこのような脂肪族ポリオールの二つ以上の混合物を使用すことができる。典型的には使用される脂肪族ポリオールは一分子中に最高約18個の炭素原子を含んでいるであろう。
(1)のポリオール難燃剤の製造に使用できるエポキシドの本発明を限定しない例には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、1,2−ペンチレンオキシド、2,3−ペンチレンオキシド、および数種のヘキシレンオキシドのいずれか、ヘプチレンオキシド、オクチレンオキシドの任意のもの、1,2−エポキシドデカン,スチレンオキシド等が含まれる。このようなエポキシドの2種以上の混合物も使用できる。典型的には使用できるエポキシドは1分子中に最高約12個の炭素原子を含んでいることができる。
(1)のポリオール難燃剤を製造する際、典型的には二段階の反応を使用する。第1の段階においては、テトラブロモフタル酸無水物を脂肪族ポリオールと反応させる。反応混合物中に適当な触媒を加える。適当な触媒には例えば酸化マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムが含まれる。トリアルキルアミンも適当な触媒である。必要に応じこの第1段階で不活性溶媒、例えば不活性の液体炭化水素を使用することができる。第2段階においては、第1段階で生じた反応生成混合物の中にエポキシドまたはエポキシドの混合物を導入する。
(1)のポリオール難燃剤をつくる場合、反応物は種々の割合で使用することができる。典型的にはこれらの割合は当量で表される。テトラブロモフタル酸無水物の1当量はその分子量の半分である。脂肪族ポリオールの1当量はその分子量を反応性のヒドロキシル基の数で割った値である。モノエポキシドの1当量はその分子量の半分である。反応物の典型的な割合は、テトラブロモフタル酸無水物1当量について脂肪族ポリオールは0.5〜10当量、エポキシドは0.5〜20当量である。もっと好適な反応物の割合は、テトラブロモフタル酸無水物1当量についてポリオールは0.75〜2.0当量、エポキシドは1〜10当量である。最も好適な反応物の割合は、テトラブロモフタル酸無水物1当量について脂肪族ポリオールは0.9〜1.5当量、エポキシドは1〜5当量である。
反応のこの二つの段階に使用される温度は典型的には100〜150℃の範囲内に入る。
(1)のポリオール難燃剤の製造に関するこれ以上の詳細な点は例えば米国特許第3,455,886号明細書;同第4,144,395号明細書;同第4,564,697号明細書;および同第5,332,859号明細書に記載されている。
本発明の第2の具体化例の調合物に使用される他の成分は少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルである。このようなジエステルの本発明を限定しない例には、蓚酸ジメチル、蓚酸ジエチル、蓚酸ジ−n−プロピル、蓚酸−ジ−n−ブチル、蓚酸ジイソプロピル、蓚酸ジイソブチル、蓚酸ジペンチル、蓚酸メチルエチル、蓚酸メチルブチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジ−n−プロピル、マロン酸ジ−n−ブチル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジペンチル、マロン酸メチルエチル、マロン酸メチルブチル、琥珀酸ジメチル、琥珀酸ジエチル、琥珀酸ジ−n−プロピル、琥珀酸ジ−n−ブチル、琥珀酸ジイソプロピル、琥珀酸ジイソブチル、琥珀酸ジペンチル、琥珀酸メチルエチル、琥珀酸メチルブチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジ−n−プロピル、グルタル酸ジ−n−ブチル、グルタル酸ジイソプロピル、グルタル酸ジイソブチル、グルタル酸ジペンチル、グルタル酸メチルエチル、グルタル酸メチルブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジ−n−プロピル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジペンチル、アジピン酸メチルエチル、アジピン酸メチルブチル、並びに液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルの同族列が含まれる。この具体化例の(2)の成分としてはこのようなエステル、特にジメチルエステルの混合物が好適である。このような好適な混合物の本発明を限定しないいくつかの例としては、グルタル酸ジメチル55〜65重量%、アジピン酸ジメチル10〜25重量%、および琥珀酸ジメチル15〜25重量%の混合物;グルタル酸ジメチル72〜77重量%およびアジピン酸ジメチル20〜28重量%の混合物;アジピン酸ジメチル85〜95重量%およびグルタルジメチル5〜15重量%の混合物;グルタル酸ジメチル65〜69重量%および琥珀酸ジメチル31〜35重量%の混合物;グルタル酸ジイソブチル55〜70重量%、アジピン酸ジイソブチル10〜20重量%、および琥珀酸ジイソブチル20〜30重量%の混合物が含まれる。この種の混合物はDuPont Companyの市販品として入手できる。
成分(1)と一緒に使用する成分(2)の量は、調合物の臭素含量を少なくとも約40重量%に維持しながら、得られる調合物の粘度を25℃において約20,000cps以下の適切な低い値に低下させるのに十分な量である。好ましくは得られる調合物は粘度が約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、最も好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である。この調合物の水酸価は90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物の酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
調合物をつくるためには、適当な混合装置、例えば撹拌槽を使用しなければならない。好ましくは窒素のような不活性雰囲気下において、生成される混合物の温度を50〜100℃に上昇させるのに十分な熱エネルギーを加えて混合を行うことが好ましい。成分の添加順序はあまり重要ではなく、従っていずれか一つの成分を他の成分を加える前に導入することができ、或いは両方の成分を同時に混合装置の中に導入することができる。混合段階に使用される時間および撹拌速度は均一な調合物を生成するのに十分な値でなければならない。
第3の具体化例 − 本発明の調合物
本発明のこの好適具体化例においては、本発明の新規難燃剤調合物は(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、(b)ジエチレングリコール、(c)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(d)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられた少なくとも1種の臭素含有ジオール、および(2)少なくとも1種の直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る難燃剤調合物であって、該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、最も好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である難燃剤調合物である。この調合物の水酸価は約90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物の酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
この第3の具体化例を実施する場合、使用する方法および材料は、成分(1)が本発明の第1の具体化例として上記に記載した本発明の新規化合物の1種または混合物であること以外、上記第2の具体化に関連して説明したものと同じである。これに加えて、この配合物は成分(1)をつくった後、この好適具体化例の成分を配合することによってつくることができるが、新規化合物または新規化合物の混合物をつくるための不活性溶媒として成分(2)を使用し、この方法で得られる最終生成物が既に所望の成分(2)を含んでいることが望ましい。従って、溶媒として使用する成分(2)の量を本発明の新規化合物をつくる際に使用する反応物に対して調節し、最終生成物中の成分(1)および(2)の割合が調合物の所望の割合に対応するようにすることができる。他方、本発明の新規化合物をつくる際の溶媒として使用する成分(2)の量を、得られる調合物において望まれるよりも少なくすることができる。この場合、この方法でつくられる生成物に余分の量の成分(2)を加え、得られた調合物中の成分(2)の量が所望の割合に達するようにしなければならない。逆に、本発明の新規化合物を製造する反応に対する溶媒として成分(2)の量を過剰に使用することもできるが、この場合には得られる反応生成物は成分(1)に対して成分(2)を望ましい量よりも多量に含んでいるであろう。この場合には、減圧蒸溜によってこのような過剰の成分(2)を得られた反応生成物から除去し、この好適具体化例で得られる最終生成物が成分(1)に対して望ましい割合の量の成分(2)を含むようにすることができる。
第4の具体化例 − 本発明の調合物
本発明の特に好適な具体化例は、第2の具体化例または第3の具体化例に関連して上記に説明した調合物であって、これがさらに(X)ハロゲンとして分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子を含む少なくとも1種の液体の、モノ−またはポリハロゲン化炭化水素;(Y)ハロゲンとして塩素および/または臭素原子を含む少なくとも1種のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方と配合され、ここで各(X)、(Y)および(Z)の25℃における粘度は約100cps未満であるような調合物である、これらの調合物は典型的には25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約10,000cps以下、さらに好ましくは約6000cps以下、最も好ましくは約4000cps以下であり、臭素含量は少なくとも40重量%、好ましくは約43重量%以上である。この調合物の水酸価は90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物の酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
これらの特に好適な具体化例の調合物をつくるのに使用することができる液体のモノハロゲン化炭化水素およびポリハロゲン化炭化水素の本発明を限定しない例には、塩化n−プロピル、臭化n−プロピル、塩化イソプロピル、臭化イソプロピル、塩化ブチル、臭化ブチル、塩化イソブチル、臭化イソブチル、これらのアルキルモノハロゲン化物の高級同族体、塩化メチレン、ブロモクロロメタン、臭化メチレン、二塩化エチレン、二臭化エチレン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロフォルム、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、塩化シクロヘキシル、臭化シクロヘキシル、およびこれらハロゲン化炭化水素の同族列でハロゲンとして塩素または臭素、或いは両方を含むものが含まれる。使用できるポリハロゲン化炭素の本発明を限定しない例には、四塩化炭素、四臭化炭素、パークロロエチレン等が含まれる。不飽和性をもたない液体のモノハロゲン化炭化水素およびポリハロゲン化炭化水素が好適である。
この特に好適な具体化例の調合物を製造するのに使用される液体のモノ−又はポリハロゲン化炭化水素および/または液体のポリハロゲン化炭素の量は、得られる調合物の粘度が約20,000cps以下であり、得られる調合物の臭素含量が少なくとも約40重量%である限り変化させることができる。一般的に言って、液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素および/または液体のポリハロゲン化炭素の量は典型的には調合物の全重量に関し0.1〜15重量%の範囲内に入るであろう。しかし、必要と思われる場合、或いは所望の粘度および臭素含量パラメータを達成するために推奨される場合には、この範囲から逸脱することが許され、その量は本発明の目的および範囲内に入るものとする。
配合方法、混合装置、および混合および配合に対する条件(温度を含む)は上記と同じである。
本発明の調合物の使用
上記のように、本発明の調合物はポリウレタンおよびポリイソシアヌレート、特に剛性および可撓性をもったポリウレタンの発泡体およびポリイソシアヌレートの発泡体を製造する際の難燃剤として使用するのに特に適している。ポリウレタンおよびポリイソシアヌレート、およびその発泡体、並びにこのような重合体を製造する方法は当業界において公知であり、文献に報告されている。例えばEncyclopedia of Polymer Science and Technology、第11巻、506〜563頁(1969年、Wiley & Sons発行)、および第15巻、445〜479頁(1971年、Wiley & Sons発行)、並びに例えば米国特許第3,974,109号明細書;同第4,209,609号明細書;同第4,405,725号明細書;同第4,468,481号明細書;同第4,468,482号明細書;および同第5,102,923号明細書参照のこと。本発明の調合物はこのような重合体を製造する任意の公知方法を行う際に難燃性を与える量で使用することができる。典型的には本発明の調合物は重合体の製造工程に使用される種々の添加物の一つとして含まれ、典型的な重合体製造条件を用いて使用される。またこの難燃性を与える量は典型的にはポリウレタンまたはポリイソシアヌレート組成物の全重量に関し本発明の調合物を1〜20重量%含む範囲に入るような量である。
II.製造技術
上記に説明はしたが、上記の製造技術の具体化例を詳細にまとめておくことが望ましいと思われる。
少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物を製造する本発明の一つの方法は、
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
(B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて液体生成物の調合物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
この際(i)、(ii)、(iii)および(iv)の使用量は、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり約1mgKOH未満であるような調合物を生じるような割合であることを特徴とする方法であることを想起されたい。
上記の方法を行う場合、少なくとも一つの化学反応を起こさせることにより上記(A)に挙げられた少なくとも1種の成分を中間体組成物が生成する温度に加熱する。この温度は成分混合物の構成に依存して変えることができるが、通常この混合物を50〜200℃、好ましくは80〜160℃、さらに好ましくは100〜130℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度に加熱する。加熱を行う時間も使用する温度に依存してかなりの程度変化させることができる。一般に、温度が高いほど、反応による加熱時間を短くすることができる。典型的には上記範囲の温度における反応時間は10〜48時間、好ましくは16〜30時間であろう。上記の温度範囲および反応時間の範囲からずれることも許され、所望の中間体が生じるように適切な反応を起こさせることは本発明の範囲内に入るものとする。一般に、反応を起こさせる圧力はあまり重要ではなく、従って反応はほぼ大気圧の圧力か、或いは大気圧より高いまたは低い適当な圧力で行うことができる。
該混合物をつくるのに使用される成分(ii)は少なくとも1種の脂肪族ポリオールである。一般に、分子中に2〜約6個の範囲のヒドロキシル基、好ましくは2〜約4個の範囲のヒドロキシル基、2〜18個の炭素原子を含み、また0〜約9個のエーテル型酸素原子を含む脂肪族ポリオールを、上記(A)における接触段階に効果的に使用することができる。このような脂肪族ポリオールの本発明を限定しないいくつかの例には、エチレングリコール、プロピレングリコール、各種異性体のブチレングリコール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスルトール、テトラエチレングリコール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークローズ、およびα−メチルグリコシドが含まれる。必要に応じこのような脂肪族ポリオールの2種以上の混合物を使用することができる。特に好ましい脂肪族ポリオールはジエチレングリコールである。典型的には使用される脂肪族ポリオールは一分子中に最高約18個の炭素原子を含んでいるであろう。
上記段階(A)において混合物をつくるのの用いられる成分(iii)は少なくとも1種の液体の、直鎖脂肪族ジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルである。典型的にはこのようなエステルは式
COORCOOR
で表せるものである.ここでRは最高約10個の、好ましくは2〜6個の範囲の炭素原子をもつ直鎖アルキレン(−R−)基であり、RおよびRは独立にそれぞれ最高約10個の炭素原子をもつ直鎖または分岐したアルキル、或いは直鎖または分岐したアルケニル基である。好ましくはRおよびRは同一であり、またそれぞれ1〜約4個の炭素原子を含む直鎖または分岐したアルキル基である。成分(iii)として使用される好適なエステルは琥珀酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、またはアジピン酸ジメチル、或いはこれらの混合物である。
成分(i)、(ii)、および(iii)を一緒にする任意の方法を使用してこれらの混合物をつくることができる。即ち、(i)を(ii)に加えた後(iii)を加えるか、(ii)を(i)に加えた後(iii)を加えることができる。また(i)を(iii)に加えた後(ii)を加えるか、(ii)を(iii)に加えた後(i)を加えることができる。同様に,(iii)を(i)に加えた後(ii)を加えるか、(iii)を(ii)に加えた後(i)を加えることができる.これに加えて(i)、(ii)および(iii)の中の任意の二つを同時に(i)、(ii)および(iii)の中の他の一つに加えるか、或いは(i)、(ii)および(iii)の三つをすべて同時に容器または他の混合装置に加えることができる。
段階(B)を行う場合、段階(A)でつくられた中間体組成物のすべてまたは一部を1回またはそれ以上(iv)1種のアルキレンオキシドと接触させ、液体生成物の調合物をつくる。通常はアルキレンオキシドをすべてのまたは実質的にすべての中間体組成物と接触させる。「実質的に」と言う言葉は、中間体組成物の若干がそれを注ぎ出すかまたは何らかの方法で取り出す容器の壁に付着し、或いは床または他の表面に落下する事実があることを意味する。しかし、(A)でつくられた中間体組成物の一部を他の何らかの用途に使用することができ、勿論このことも本発明の範囲内に入るものとする。何故ならば中間体組成物のすべてを段階(B)で使用する必要はないからである。
段階(B)における接触は、アルキレンオキシドを中間体組成物に加えるか、または中間体組成物をアルキレンオキシドに加えることにより行うことができる。別法として、アルキレンオキシドおよび中間体組成物を同時に適当な容器に導入することもできる。この接触を行う温度は典型的には90〜160℃、好ましくは110〜140℃の範囲内にある。この操作は大気圧、或いは大気圧よりも高いまたは低い適当な圧力で行うことができる。
上記のように、(i)、(ii)、(iii)および(iv)の割合は、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり約1mgKOH未満であるような調合物を生じるような割合である.従って、段階(A)を行う場合、(i)、(ii)、および(iii)の間の相対的割合を変えることができる。一般的に言えば、(ii)がジオールの場合、(i):(ii):(iv)のモル比は典型的には1:1.1:1.3〜1:1.6:1.8の範囲、好ましくは1:1.2:1.4〜1:1.4:1.6の範囲内にある。(iii)の(i)に対する重量比は3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%、さらに好ましくは約7〜11重量%の範囲内である。
本発明による新規化合物の製造
上記のように本発明を実施することによりこれらの新規化合物を製造することができる。特に、これらの化合物は(A)テトラブロモフタル酸無水物;(B)ジエチレングリコール;(C)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール;および(D)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられ、この場合該化合物は25℃における粘度が約60,000cps以下、好ましくは約40,000cps以下、さらに好ましくは約25,000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約43重量%であり、好ましくは約45重量%以上である。
上記新規化合物は典型的には二段階の反応でつくられる。第1段階では(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールを、(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合で一緒にする。この点に関連して(iii)として少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールの組合せを使用する場合には、α−ωアルカンジオールと脂肪族モノオールの相対的な割合は任意の割合で使用すことができる。この第1段階の反応は典型的にはほぼ大気圧において110〜140℃、好ましくは120〜130℃の温度で行われる。
この第1段階の反応を行うのに種々のα−ωアルカンジオールを使用することができる。即ち、即ち1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、およびこれらの高級同族列のようなアルカンジオールを使用することができる。好ましくは使用されるα−ωアルカンジオールは1分子当たり2〜約8個、もっと好ましくは2〜約4個の範囲の炭素原子を含んでいるであろう。
1種またはそれ以上の脂肪族モノオールを第1段階の反応に使用する場合には、脂肪族モノオールは直鎖または分岐していることができ、飽和または不飽和であることができる。不飽和の場合にはオレフィン型の不飽和であることが好ましい。これに加えてモノオールの脂肪族部分は1個またはそれ以上のエーテル型の酸素原子を含んでいることができる。このような脂肪族モノオールの本発明を限定しない例には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、アリルアルコール、3−ブテノール、1−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、イソデシルアルコール等が含まれる。典型的には脂肪族モノオールは1分子当たり1〜約10個の範囲の炭素原子を含んでいるであろう。好ましくは使用される脂肪族モノオールは1分子当たり1〜約4個の範囲の炭素原子を含んでいるであろう。
第2段階においては、上記反応の生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させる。本発明の目的に対しては、特記しない限り「アルキレンオキシド」と言う言葉はハロゲン化アルキレンオキシドを含むものとする。従ってエチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、1,2−エポキシペンタン、2,3−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキサン、2,3−エポキシヘキサン、3,4−エポキシヘキサン、およびこれらの高級同族列を使用することができる。このようなアルキレンオキシドの2種以上の混合物も必要に応じ使用することができる。使用されるアルキレンオキシドは典型的には1分子当たり2〜約10個の炭素原子を含んでいるであろう。好適なアルキレンオキシドは1分子当たり2〜約4個の炭素原子を含んでいるであろう。使用される割合は、第1段階の反応に使用されたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1種またはそれ以上のアルキレンオキシドが1.2〜1.9モル存在し、酸価(水酸化ナトリウム水溶液の滴定によって決定され水酸化カリウムとして表される)が希釈しない生成物1g当たり0.4mgKOH未満、好ましくは0.2mgKOH未満になるような割合である。この第2段階の反応は典型的には110〜140℃、好ましくは120〜130℃の範囲の温度で行われ、また10〜100psig、好ましくは20〜50psigの圧力下で行われる。
α−ωアルカンジオール、およびもし使用するなら脂肪族モノオールを選ぶ場合、このような化合物の分子量および反応中に使用されるそれらの割合は互いに反比例する傾向をもっている。例えば、1種またはそれ以上の高分子量のα−ωアルカンジオールだけを上記の反応物(iii)として使用する場合、最終生成物が臭素含量のパラメータに合致することを確保するためには、その割合は上記の規定の範囲内で比較的低く保たなければならない。1種またはそれ以上の高分子量の脂肪族モノオールを1種またはそれ以上の高分子量のα−ωアルカンジオールと共に使用する場合にも同様な考慮が行われる。
典型的には必要なことではないが、上記の二段階の反応のいずれかまたは両方は不活性な液体炭化水素のような不活性溶媒を存在させて行うことができる。しかしこのような炭化水素溶媒を使用する場合には、反応が完了した際にフラッシュ蒸発または蒸溜のような方法で溶媒を除去することが望ましい。
新規調合物の第1のグループの製造
本発明の適切な方法を使用して第1のグループの新規難燃剤調合物をつくることができる。これらの調合物は(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物;(b)脂肪族ポリオール;および(c)エポキシドの反応からつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール難燃剤、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルを含んで成り、この場合該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、もっと好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%であり、好ましくは約43重量%以上である。この調合物の水酸価は90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物の酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
上記成分の(2)の脂肪族エステル基は、同一または相異なることができ、直鎖または分岐していることができるC1〜10の脂肪族の基である。またこれらの脂肪族の基は飽和または不飽和の基であることができ、特に一つまたはそれ以上のオレフィン結合をもっていることができる。直鎖の脂肪族エステル基をもつエステルを使用することが好適であり、直鎖のアルキルエステル基を有するエステルがさらに好適である。アルカンの部分は最高10個の炭素原子を含んでいることができるが、C〜Cの飽和ジカルボン酸の脂肪族ジエステルが好適である。完全に飽和した直鎖ジカルボン酸のエステルの特に好適な基は、単一のエステルまたは式
OOC−RCOO−R
によって表されるエステルの組合せから成っている。ここでRは−(CH−;Rは−(CH−CHであり;Rは−(CH−CHであり;wは2〜4の数、各xおよびyは独立に0〜4の数である。さらに好ましくは単一ののエステル又はこの式のエステルの組合せにおいて、RおよびRはメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、またはイソブチルであり、このようなC1〜4基が同一であることが特に好適である。琥珀酸、またはグルタル酸、或いはアジピン酸のジメチルエステル、或いはこれらの任意の2種または3種の混合物がさらに好ましい。
(1)のポリオール難燃剤は種々の脂肪族ポリオールとエポキシドとからつくることができる。適当な脂肪族ポリオールの中には例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、各種異性体のブチレングリコール、ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラエチレングリコール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークローズ、およびα−メチルグリコシドが含まれる。必要に応じこのような脂肪族ポリオールの2種以上の混合物を使用すことができる。典型的には使用される脂肪族ポリオールは一分子中に最高約18個の炭素原子を含んでいるであろう。
(1)のポリオール難燃剤の製造に使用できるエポキシドの本発明を限定しない例には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、1,2−ペンチレンオキシド、2,3−ペンチレンオキシド、および数種のヘキシレンオキシド、ヘプチレンオキシド、オクチレンオキシドの任意のもの、1,2−エポキシドデカン,スチレンオキシド等が含まれる。このようなエポキシドの2種以上の混合物も使用できる。典型的には使用できるエポキシドは1分子中に最高約12個の炭素原子を含んでいることができる。
(1)のポリオール難燃剤を製造する際、典型的には二段階の反応を使用する。第1の段階においては、テトラブロモフタル酸無水物を脂肪族ポリオールと反応させる。反応混合物中に適当な触媒を加える。適当な触媒には例えば酸化マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、および炭酸カリウムが含まれる。トリアルキルアミンも適当な触媒である。必要に応じこの第1段階で不活性溶媒、例えば不活性の液体炭化水素を使用することができる。第2段階においては、第1段階で生じた反応生成混合物の中にエポキシドまたはエポキシドの混合物を導入する。
(1)のポリオール難燃剤をつくる場合、反応物は種々の割合で使用することができる。典型的にはこれらの割合は当量で表される。テトラブロモフタル酸無水物の1当量はその分子量の半分である。脂肪族ポリオールの1当量はその分子量を反応性のヒドロキシル基の数で割った値である。モノエポキシドの1当量はその分子量の半分である。反応物の典型的な割合は、テトラブロモフタル酸無水物1当量に対し脂肪族ポリオール0.5〜10当量、エポキシド0.5〜20当量である。もっと好適な反応物の割合は、テトラブロモフタル酸無水物1当量に対しポリオール0.75〜2.0当量、エポキシド1〜10当量である。最も好適な割合は、テトラブロモフタル酸無水物1当量に対し脂肪族ポリオール0.9〜1.5当量、エポキシド1〜5当量である。
反応のこの二つの段階に使用される温度は典型的には100〜150℃の範囲内に入る。
(1)のポリオール難燃剤の製造に関するこれ以上の詳細な点は例えば米国特許第3,455,886号明細書;同第4,144,395号明細書;同第4,564,697号明細書;および同第5,332,859号明細書に記載されている。
第1のグループの新規調合物の製造に使用される他の成分は少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルである。このようなジエステルの本発明を限定しない例には、蓚酸ジメチル、蓚酸ジエチル、蓚酸ジ−n−プロピル、蓚酸ジ−n−ブチル、蓚酸ジイソプロピル、蓚酸ジイソブチル、蓚酸ジペンチル、蓚酸メチルエチル、蓚酸メチルブチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロンジ−n−プロピル、マロン酸ジ−n−ブチル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジペンチル、マロン酸メチルエチル、マロン酸メチルブチル、琥珀酸ジメチル、琥珀酸ジエチル、琥珀酸ジ−n−プロピル、琥珀酸ジ−n−ブチル、琥珀酸ジイソプロピル、琥珀酸ジイソブチル、琥珀酸ジペンチル、琥珀酸メチルエチル、琥珀酸メチルブチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジ−n−プロピル、グルタル酸ジ−n−ブチル、グルタル酸ジイソプロピル、グルタル酸ジイソブチル、グルタル酸ジペンチル、グルタル酸メチルエチル、グルタル酸メチルブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジ−n−プロピル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジペンチル、アジピン酸メチルエチル、アジピン酸メチルブチル、並びに液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルの同族列が含まれる。この具体化例の(2)の成分としてはこのようなエステルの混合物、特にジメチルエステルの混合物が好適である。このような好適な混合物の本発明を限定しないいくつかの例としては、グルタル酸ジメチル55〜65重量%、アジピン酸ジメチル10〜25重量%、および琥珀酸ジメチル15〜25重量%の混合物;グルタル酸ジメチル72〜77重量%およびアジピン酸ジメチル20〜28重量%の混合物;アジピン酸ジメチル85〜95重量%およびグルタル酸ジメチル5〜15重量%の混合物;グルタル酸ジメチル65〜69重量%および琥珀酸ジメチル31〜35重量%の混合物;グルタル酸ジイソブチル55〜70重量%、アジピン酸ジイソブチル10〜20重量%、および琥珀酸ジイソブチル20〜30重量%の混合物が含まれる。この種の混合物はDuPont Companyの市販品として入手できる。
成分(1)と一緒に使用する成分(2)の量は、調合物の臭素含量を少なくとも40重量%に維持しながら、得られる調合物の粘度を25℃において約20,000cps以下の適切な低い値に低下させるのに十分な量である。好ましくは得られる調合物は粘度が約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、最も好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である。この調合物の水酸価(hydroxyl number)は90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
調合物をつくるためには、適当な混合装置、例えば撹拌槽を使用しなければならない。好ましくは窒素のような不活性雰囲気下において、生成される混合物の温度を50〜100℃に上昇させるのに十分な熱エネルギーを加えて混合を行うことが好ましい。成分の添加順序はあまり重要ではなく、従っていずれか一つの成分を他の成分を加える前に導入することができ、或いは両方の成分を同時に混合装置の中に導入することができる。混合段階に使用される時間および撹拌速度は均一な調合物を生成するのに十分な値でなければならない。
新規調合物の第2のグループの製造
本発明の適切な方法でつくり得る本発明の第2のグループの新規難燃剤調合物は(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、(b)ジエチレングリコール、(c)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(d)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられた少なくとも1種の臭素含有ジオール、および(2)少なくとも1種の直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る難燃剤調合物であって、該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、さらに好ましくは約10,000cps以下、最も好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である難燃剤調合物である。この調合物の水酸価は90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
この第2のグループの新規調合物をつくるのに使用される方法および材料は、成分(1)が上記に記載した本発明の新規化合物の1種または混合物であること以外、上記第1のグループの調合物に関連して説明したものと同じである。これに加えてこの調合物は、成分(1)をつくった後、特定の成分を配合することによってつくることができるが、新規化合物または新規化合物の混合物をつくるための不活性溶媒として成分(2)を使用し、この方法で得られる最終生成物が既に所望の成分(2)を含んでいることが望ましい。従って、溶媒として使用する成分(2)の量を本発明の新規化合物をつくる際に使用する反応物に対して調節し、最終生成物中の成分(1)および(2)の割合が調合物の所望の割合に対応するようにすることができる。他方、本発明の新規化合物をつくる際の溶媒として使用する成分(2)の量を得られる調合物において望まれるよりも少なくすることができる。この場合、この方法でつくられる生成物に余分の量の成分(2)を加え、得られた調合物中の成分(2)の量が所望の割合に達するようにしなければならない。
逆に、新規化合物を上記のようにして製造する際、該新規化合物を製造する反応に対する溶媒として成分(2)の量を過剰に使用することもできるが、この場合には得られる反応生成物は成分(1)に対して成分(2)を望ましい量よりも多量に含んでいるであろう。この場合には、減圧蒸溜によってこのような過剰の成分(2)を得られた反応生成物から除去し、最終生成物が成分(1)に対して望ましい割合の量の成分(2)を含むようにすることができる。
新規調合物の第3のグループの製造
第3のグループの特に好適な具体化例は、上記第1のグループの新規調合物または上記第2のグループの新規調合物に関連して上記に説明した調合物であって、これがさらに(X)ハロゲンとして、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子を含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素;(Y)ハロゲンとして塩素および/または臭素原子を含む少なくとも1種のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方と配合され、ここで各(X)、(Y)および(Z)の25℃における粘度は100cps未満であるような調合物である、これらの調合物は典型的には25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約10,000cps以下、さらに好ましくは約6000cps以下、最も好ましくは約4000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である。この調合物の水酸価は90〜220の範囲にあることが望ましい。これに加えて、典型的には該調合物の酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH以下、好ましくは約0.2mgKOH以下である。
この第3のグループの調合物は好適なグループの調合物を構成している。第3のグループの調合物をつくるのに使用することができる液体のモノハロゲン化炭化水素およびポリハロゲン化炭化水素の本発明を限定しない例には、塩化n−プロピル、臭化n−プロピル、塩化イソプロピル、臭化イソプロピル、塩化ブチル、臭化ブチル、塩化イソブチル、臭化イソブチル、これらのアルキルモノハロゲン化物の高級同族体、塩化メチレン、ブロモクロロメタン、臭化メチレン、二塩化エチレン、二臭化エチレン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロフォルム、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、塩化シクロヘキシル、臭化シクロヘキシル、およびこれらのハロゲン化炭化水素の同族列でハロゲンとして塩素または臭素、或いは両方を含むものが含まれる。使用できるポリハロゲン化炭素の本発明を限定しない例には、四塩化炭素、四臭化炭素、パークロロエチレン等が含まれる。不飽和性をもたない液体のモノハロゲン化炭化水素およびポリハロゲン化炭化水素が好適である。
この特に好適な第3のグループの調合物を製造するのに使用される液体のモノ−又はポリハロゲン化炭化水素および/または液体のポリハロゲン化炭素の量は、得られる調合物の粘度が約20,000cps以下であり、得られた調合物の臭素含量が少なくとも約40重量%である限り変化させることができる。一般的に言って、液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素および/または液体のポリハロゲン化炭素の必要量は典型的には調合物の全重量に関し0.1〜15重量%の範囲内に入るであろう。しかし、必要と思われる場合、或いは所望の粘度および臭素含量パラメータを達成するために推奨される場合には、この範囲から逸脱することが許され、その量は本発明の目的および範囲内に入るものとする。
配合方法、混合装置、および混合および配合に対する条件(温度を含む)は上記と同じである。
下記実施例により本発明を例示するが、これらの実施例は本発明を本明細書に記載された主要項目または具体化例だけに限定するものではない。下記のすべての具体化例において、酸価の決定は秤量した量の試料を容積基準で50%のイソプロパノール、2%の水および48%のトルエンから成る溶液に溶解して行った。この混合物中にフェノールフタレイン指示薬の1%溶液を4〜6滴加え、淡いピンク色の終点に達するまで0.1NのNaOH溶液で滴定を行った。酸価(AN)は次の式に従って計算した:AN=(NaOH溶液の規定度×使用したNaOH溶液の容積×56.1)/試料の重量。
さらに特定的に述べれば、水酸価の決定は次の式に従い試料の大きさを決定することによって行った:試料の重量(g)=561/[期待されるOH数]。試料をフラスコの中に入れ、注意深く秤量して差をとることにより所望の量の試料を得た。このフラスコの中に一定量のフタル化剤(試薬級の材料だけを用い111〜116gのフタル酸無水物および16〜18gのイミダゾールを700mlのピリジンに溶解し、次いでこの混合物を撹拌し、使用する前に12時間放置することにより予めつくったもの)を秤量して加え、その重量を記録した。このフラスコを100〜110℃に予熱しておいた油浴の中に注意して入れる。全ての試料を確実に溶解させるため約5分後にフラスコを注意して旋回させる。試料溶液を最低30分間浴の中に放置する。油浴からフラスコを取り出し、5分間以上氷水浴の中に入れて冷却する。迅速に滴定ができない場合には、きれいな栓を用いてフラスコを閉じ、冷凍器の中に入れる。蒸溜水(10ml)を小さいリピペット(repipet)からフラスコに加え、フラスコをかき回して混合する。この混合物を2分間静置させる。フェノールフタレイン溶液(1%、5〜6滴)をフラスコに加える。適当な緩衝液を用いてpH計を標準化する。磁気撹拌機の上にフラスコを載せ、ピンク色の終点に達するまで0.5NのNaOHで滴定する。終点の所でpHを測定し、使用された滴定液の容積を記録する。それぞれのフラスコの中に試料を入れなかったこと以外は上記と同じ方法でブランクの試料をつくる。水酸価(HN)は次の式によって計算する:HN=((試料に使用した0.5NのNaOH容積の容積−ブランクに使用した0.5NのNaOH容積の容積)× NaOH溶液の規定度×56.1)/試料の重量。
下記実施例の生成物の臭素の重量%は蛍光X線分光法を用いて決定した。
実施例1および2はそれぞれ、本発明に従い粘度を減少させる量のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルの中で難燃剤ポリオールをつくる本発明の調合物の製造法を示す。
実施例1
ジエチレングリコール(415g)、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、および琥珀酸ジメチルの混合物(アジピン酸ジメチル10〜25重量%、グルタル酸ジメチル55〜65重量%、および琥珀酸ジメチル15〜25重量%の規格をもつDBE二塩基酸エステル、DuPont社)(250g)、およびNaCO(3.6g)を2Lの反応器に装入し、120〜130℃に加熱した。最初のテトラブロモフタル酸無水物を加える前に、反応器の塔頂部に若干の溜出物が集まるのが認められた。この材料は反応器の中へ戻したが、大部分は反応器の開口部を通って放出した。次いでテトラブロモフタル酸無水物(1800g)を四つの等しい部分に分けて15分間の間隔で加えた。最初テトラブロモフタル酸無水物を加えた際にさらに放出が起こった。この混合物を130℃で1時間撹拌した後、320gのプロピレンオキシドを1時間20分に亙って加えた。酸価を決定するために試料を取り出した。酸価は約6.7と推定された。さらに43gのプロピレンオキシドを加え、この混合物を30分間撹拌し、この時点で酸価は約0.68であることが分かった。さらに15gのプロピレンオキシドを加え、この混合物を1時間加熱した。この混合物に約185mmHgの真空をかけた。混合物をこの条件下約10分間撹拌し、真空を解放した。反応器の塔頂部に全部で10gの液体が捕集された。この高温の生成物に対してDBE二塩基酸エステル(20g)を撹拌しながら加えて溜出物と置き換え、放出された材料の量を推定した。最終生成物を次いで底部に抜き取り分析した。分析結果を表1にまとめる。
表1
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 34,500
臭素(重量%) 45%
水酸価 130
酸価(mgKOH/g) 0.33

実施例2
ジエチレングリコール(495g)、DBE二塩基酸エステル(DuPont)(290g)およびNaCO(3.6g)を2Lの反応器の中に900gのRB−49を添加しながら装入した。この混合物を130℃に加熱し、固体分を溶解させた。固体分が溶解したら、残りのテトラブロモフタル酸無水物を加え、この混合物を130℃で1時間撹拌した。次に370gのプロピレンオキシドを1時間に亙って加えた。130℃おいて2時間後酸価を決定するために試料を採取し、その値は約0.3であると推定された。さらに17gのプロピレンオキシドを加え、この混合物を30分間撹拌した。この時点において酸価は約0.17であることが分かった。この混合物に約50mmHgの真空をかけた。これらの条件下においてこの混合物を約30分間撹拌し、真空を解放した。反応器の塔頂部に全部で65gの液体が捕集された。この高温の生成物に対してDBE二塩基酸エステル(65g)を撹拌しながら加えて溜出物と置き換え、放出された材料の量を推定した。仕上げられた生成物を次いで底部に抜き取り分析した。分析結果を表2にまとめる。
表2
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 5,927
臭素(重量%) 42.5%
水酸価 171
酸価(mgKOH/g) 0.04

実施例3および4はそれぞれ、本発明に従って粘度を減少させる量のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルの中で新規難燃剤化合物をつくる本発明の調合物の製造法を示す。
実施例3
ジエチレングリコール(144g)、DBE二塩基酸エステル(DuPont)(195g)、1,4−ブタンジオール(122g)およびNaCO(2.5g)およびテトラブロモフタル酸無水物(625g)を2Lの反応器に装入し、120〜130℃に加熱した。10分後、反応混合物は透明になり、残りのテトラブロモフタル酸無水物(630g)を一度に加えた。この混合物は透明になるのに10分を要した。これを0.5時間130℃で撹拌した。次に320gのプロピレンオキシドを1時間に亙って加えた。酸価を決定するために試料を採取したが、この値は約0.15であると推定された。高温の混合物に約125mmHgの真空を10分間かけた。反応器の塔頂部に全部で25gの液体が捕集された。この高温の生成物に対してDBE二塩基酸エステル(25g)を撹拌しながら加えて溜出物と置き換え、放出された材料の量を推定した。最終生成物を次いで底部に抜き取り分析した。分析結果を表3にまとめる。
表3
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 14,600
臭素(重量%) 45%
水酸価 149
酸価(mgKOH/g) 0.26

実施例4
ジエチレングリコール(206g)、DBE二塩基酸エステル(DuPont)(300g)、1,4−ブタンジオール(87g)、2−メトキシジエタノール(74g)、NaCO(3.6g)およびテトラブロモフタル酸無水物(900g)を2Lの反応器に装入し、120〜130℃に加熱した。10分後、反応混合物は透明になり、さらに900gのテトラブロモフタル酸無水物を一度に加えた。この混合物は透明になるのに20分を要した。これを0.5時間130℃で撹拌した。次に350gのプロピレンオキシドを1時間に亙って加えた。酸価を決定するために試料を採取したが、この値は約0.9であると推定された。さらに25gのプロピレンオキシドを加え、この混合物を30分間撹拌し、この時点における酸価は約0.5であると推定された。高温の混合物に約50mmHgの真空を20分間かけた。反応器の塔頂部に全部で98gの液体が捕集された。この高温の生成物に対してDBE二塩基酸エステル(80g)を撹拌しながら加えて溜出物と置き換え、放出された材料の量を推定した。最終生成物を次いで底部に抜き取り分析した。分析結果を表4にまとめる。
表4
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 5,483
臭素(重量%) 44.6%
水酸価 114
酸価(mgKOH/g) 0.27

実施例5〜8はそれぞれ、アルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルの混合物と臭素含有ジオールを調合する本発明の種々の調合物の製造法を示す。
実施例5
ヘキサンジオール(460g)およびKOAc(3.0g)を2Lの反応器に装入し、120〜130℃に加熱した。テトラブロモフタル酸無水物(1400g)を4回に分けて15分間間隔で加えた。この混合物を130℃で0.5時間撹拌した。次に300gのプロピレンオキシドを1時間に亙って加えた。酸価を決定するために試料を採取したが、この値は約6.9であると推定された。さらに30gのプロピレンオキシドを加え、30分後において酸価は約0.1であると推定された。この混合物の中に1.5時間窒素を通した。次いで淡褐色/黄褐色の最終生成物を底部に抜き取り分析した。調合物でないこの生成物の分析結果を表5にまとめる。
表5
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 47,300
臭素(重量%) 40.5%
水酸価 197
酸価(mgKOH/g) 0.01

実施例6
ブタンジオール(455g)およびNaCO(3.6g)を2Lの反応器に装入し、120〜130℃に加熱した。テトラブロモフタル酸無水物(1800g)を4回に分けて15分間間隔で加えた。この混合物を130℃で0.5時間撹拌した。次に361gのプロピレンオキシドを1時間に亙って加えた。酸価を決定するために試料を採取したが、この値は約14であると推定された。さらに102gのプロピレンオキシドを加え、30分後において酸価は0.2より小さいと推定された。次いで淡褐色/黄褐色の最終生成物を底部に抜き取り分析した。調合物でないこの生成物の分析結果を表6にまとめる。
表6
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 23,760
臭素(重量%) 47.2%
水酸価 198
酸価(mgKOH/g) 0.12

実施例7
ブタンジオール(455g)およびNaCO(3.6g)を2Lの反応器に装入し、120〜130℃に加熱した。テトラブロモフタル酸無水物(1800g)を4回に分けて15分間間隔で加えた。この混合物を130℃で0.5時間撹拌した。次に460gのブチレンオキシドを1時間に亙って加えた。酸価を決定するために試料を採取したが、この値は約3.0であると推定された。さらに50gのブチレンオキシドを加え、30分後において酸価は0.2より小さいと推定された。次いで淡褐色/黄褐色の最終生成物を底部に抜き取り分析した。調合物でないこの生成物の分析結果を表7にまとめる。
表7
性質 結果
粘度(25℃におけるcps) 22,360
臭素(重量%) 45.9%
水酸価 194
酸価(mgKOH/g) 0.11

実施例8
これらの製造法においてはジエチレングリコール(DEG)および炭酸ナトリウムを窒素雰囲気下において反応器に装入した。この混合物の表面に15分間窒素を通した後、125〜130℃の温度に加熱した。次にテトラブロモフタル酸無水物(TBPA)を0.5〜1時間に亙って加えた。次にテトラブロモフタル酸無水物の添加が完了した後に得られた混合物を30分間撹拌した。次に、反応温度が120〜140℃に保たれるのに十分な速度でエチレンオキシド(EO)を加えた。エチレンオキシドの添加完了後、得られた混合物を30分間撹拌し、生成物の酸価を決定した。酸価が0.2より大きい場合、さらにエチレンオキシドを加え、得られた混合物を30分間保持し、酸価を再度チェックした。酸価が所望の範囲内、即ち0.2よりも小さくなるまでこの操作を繰り返した。所望の酸価に達したら、得られた高温の混合物のストリッピングを20〜30分間行った。得られた混合物のストリッピングを行った後、分析のために試料を採取した。この四つの生成物における反応物のそれぞれのモル比を表8に示す。
表8
生成物番号 TBPA DEG EO
1 1 1.4 1.8
2 1 1.6 1.9
3 1 1.5 1.9
4 1 1.5 1.9

得られた生成物の性質を表9にまとめる。
表9
生成物 25℃における 酸価 水酸価 臭素、重量%
番号 粘度、cps mgKOH/g
1 65,380 0.31 208 46.9%
2 27,550 0.14 247 45.6%
3 38,920 0.04 232 46.2%
4 41,910 0.06 227 46.1%

実施例8でつくられた4種の生成物を含む実施例5〜8でつくられた各生成物の試料を用い二つの調合物をつくった。これは全部で14個の調合物が含まれている。この調合物をつくる方法では各試料を加圧瓶の中に入れ、この中に5重量%のDBE二塩基酸エステル(DuPont)を加える。次に加圧瓶にキャップと弁を取り付け、瓶を密封し、瓶を約60〜80℃の炉の中に入れる。瓶の内容物が高温に達すると、瓶を振盪して密に内容物の混合を行う。瓶の内容物を室温に冷却し、試料を瓶から取り出し、25℃に温度制御された水冷ジャケットの中に保持された小さい試料アダプターの中に入れる。次にBrookfield粘度計を用いて粘度を決定し、5重量%DBE調合物の粘度を得た。加圧瓶の内容物を秤量した量のDBE二塩基酸エステル(DuPont)でさらに希釈して10重量%DBEの調合物を得、同じ方法を繰り返してこのさらに希釈された配合物に対する粘度を決定した。各配合物の臭素含量は、試料の臭素含量(個々の実施例で決定された値)に配合物中の試料の割合(即ち5重量%DBE配合物では0.95、10重量%DBE配合物では0.9)を乗じて計算した。このような試料配合物の各々の粘度および臭素含量を表10に示す。
表10
実施例 5wt%DBE 5wt%DBE 10wt%DBE 10wt%DBE
配合物 配合物 配合物 配合物
粘度(cps) 臭素含量 粘度(cps) 臭素含量
(重量%) (重量%)
5 7750 38.5 2500 36.4
6 5375 44.8 1875 42.5
7 5250 43.6 1750 41.3
8(1) 9250 44.5 3125 42.2
8(2) 6875 43.3 2000 41.0
8(3) 8500 43.9 2500 41.6
8(4) 9250 43.8 2625 41.5

本発明の配合物は、通常の配合物に実質的に均等な量でポリウレタンまたはポリイソシアヌレートの発泡体の中に装入された場合、従来公知の配合物と少くとも実質的に均等な難燃性をもち、同時に粘度を減少させ、また従来法に記載された比較的高い臭素含量を得る上で実質的に利点があることが見出だされた。さらに、従来公知の燐含有配合物に比べ、本発明の難燃剤は加水分解に対する安定性が高く、含水量の高い(例えば樹脂の1重量%より多い)発泡体配合物に対し改善された加工特性を賦与することが見出だされた。
対照例
下記の対照例は、低粘度生成物をつくるために最適化された従来公知の技術を使用してつくり得る最低の粘度をもった公知のテトラブロモフタル酸無水物のジエステル/エーテルジオールの二つの異なった生成物を含んでいる。この二つの生成物を一緒にし、一緒にした生成物の分析を行い、その物理的性質を決定した。
これらの生成物においては、ジ−エチレングリコール(DEG)および炭酸ナトリウムを窒素雰囲気下において反応器に装入した。この混合物の表面に窒素を15分間通し、125〜130℃の範囲に加熱する。次いでテトラブロモフタル酸無水物(TBPA)を0.5〜1時間の範囲の間に亙って加えた。テトラブロモフタル酸無水物の添加完了後得られた混合物を次に30分間撹拌した。反応温度を120〜140℃の間に保つのに十分な速度でプロピレンオキシド(PO)を加えた。プロピレンオキシドの添加完了後得られた混合物を30分間撹拌し、生成物の酸価を決定した。酸価が0.2より大きい場合、さらにプロピレンオキシドを加え、得られた混合物を30分間保持し、酸価を再度チェックした。酸価が所望の範囲内、即ち0.2よりも小さくなるまでこの操作を繰り返した。所望の酸価に達したら、得られた高温の混合物の真空ストリッピングを20〜30分間行った。得られた混合物のストリッピングを行った後、分析のために試料を採取した。この二つの生成物における反応物のそれぞれのモル比を表11に示す。
表11
生成物番号 TBPA DEG PO
1 1 1.6 1.8
2 1 1.6 1.8

得られた生成物の性質を表12にまとめる。
表12
生成物 25℃における 酸価 水酸価 臭素、重量%
番号 粘度、cps mgKOH/g
1と2の 48,750 0.09 226 44.6%
組合せ

本発明の上記の説明において、25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、もっと好ましくは約10,000cps以下、それよりも好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である本発明の臭素含有ジオールを参照した。最も好適な具体化例において本発明の臭素含有ジオールは、それぞれ25℃における粘度が20,000cps以下、好ましくは約15,000cps以下、もっと好ましくは約10,000cps以下、それよりも好ましくは約6000cps以下であり、臭素含量は少なくとも40重量%、好ましくは43重量%以上である。
これに加えて上記参照において、(A)ハロゲンとして分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素を含む液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素;(B)ハロゲンとして塩素および/または臭素原子を含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(C)(A)および(B)の両方を含んで成り、但しこの際各(A)、(B)および(C)はその25℃における粘度が約100cps未満である調合物であって、該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下、好ましくは約10,000cps以下、もっと好ましくは約6000cps以下、それよりも好ましくは約4000cps以下であり、臭素含量は少なくとも約40重量%、好ましくは約43重量%以上である調合物を参照した。最も好適な具体化例においてこれらの配合物は、それぞれ25℃における粘度が20,000cps以下、好ましくは10,000cps以下、もっと好ましくは6000cps以下、それよりも好ましくは4000cps以下であり、臭素含量は少なくとも40重量%、好ましくは約43重量%以上である。
本明細書の任意の場所において化学名または式によって参照された化合物は、単数または複数のいずれにおいても、化学名または化学的なタイプによって参照される他の物質(例えば他の成分、溶媒等)と接触させる前に存在したものとして同定される。得られる混合物または溶液の中で化学変化が起こったとしてもそれは重要なことではない。何故ならば、そのような変化は本明細書に従って要求される条件下において指定された物質を一緒にした当然の結果だからである。
特許請求の範囲は現在形で書かれている(例えば「含んで成る」、「である」)が、物質は本発明に従って1種またはそれ以上の他の物質と最初に接触、配合または混合させる前に存在したものとして参照される。上記における説明または特許請求の範囲において、明白に特記した場合を除き、本明細書に使用される単数形の不定冠詞はそれが参照する要素を単数の要素に限定するものではなく、またそのように考えるべきではない。むしろこれらの不定冠詞は、本明細書において使用された場合、特記しない限り、一つまたはそれ以上の要素を示すことを意図しているものである。
本発明は特許請求の範囲の精神および範囲を逸脱することなくかなり変更することができる。従って、上記の説明は本発明を上記に述べられた特定の例に限定する意図はなく、またそうであると考えるべきではない。添付特許請求の範囲に記載された事項およびその均等物はすべて本発明に包含されるものとする。
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1. (1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、(b)脂肪族ポリオール、および(c)エポキシドの反応からつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール難燃剤、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルを含んで成る難燃剤調合物であって、該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下であり、臭素含量が少なくとも約40重量%であることを特徴とする難燃剤調合物。
2. 該粘度は約15,000cps以下であることを特徴とする上記1記載の調合物。
3. 該粘度は約10,000cps以下であることを特徴とする上記1記載の調合物。
4. 該粘度は約6000cps以下であることを特徴とする上記1記載の調合物。
5. 該臭素含量は約43重量%以上であることを特徴とする上記1〜4のいずれか一つに記載された調合物。
6. 該調合物の臭素含量は約40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする上記1〜4のいずれか一つに記載された調合物。
7. 該得られる調合物の粘度は4000cps以下に減少していることを特徴とする上記6記載の調合物。
8. (1)(A)テトラブロモフタル酸無水物、(B)ジエチレングリコール、(C)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(D)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられた少なくとも1種の臭素含有ジオール、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステル、から成る難燃剤調合物であって、該調合物は25℃における粘度が約20,000cps以下であり、臭素含量が少なくとも約40重量%であることを特徴とする難燃剤調合物。
9. 該粘度は約15,000cps以下であることを特徴とする上記8記載の調合物。
10. 該粘度は約10,000cps以下であることを特徴とする上記8記載の調合物。
11. 該粘度は約6000cps以下であることを特徴とする上記8記載の調合物。
12. 該臭素含量は約43重量%以上であることを特徴とする上記8〜11のいずれか一つに記載された調合物。
13. 該調合物の臭素含量は約40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする上記8〜11のいずれか一つに記載された調合物。
14. 該得られる調合物の粘度は4000cps以下に減少していることを特徴とする上記13記載の調合物。
15. (A)テトラブロモフタル酸無水物、(B)ジエチレングリコール、(C)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(D)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられた難燃剤化合物であって、該化合物は25℃における粘度が約60,000cps以下であり、臭素含量が少なくとも約43重量%であることを特徴とする難燃剤化合物。
16. 該粘度は約40,000cps以下であることを特徴とする上記15記載の化合物。
17. 該粘度は約25,000cps以下であることを特徴とする上記15記載の化合物。
18. 該臭素含量は約45重量%以上であることを特徴とする上記15〜17のいずれか一つに記載されたの化合物。
19. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の上記1〜4のいずれか一つに記載された調合物を含んで成る成分からつくられていることを特徴とする重合体組成物。
20. 臭素含量が約43重量%以上であることを特徴とする上記19に記載された重合体組成物。
21. 該調合物の臭素含量は約40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも約40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする上記19記載の重合体組成物。
22. 該得られる調合物の粘度は4000cps以下に減少していることを特徴とする上記21記載の重合体組成物。
23. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の上記5記載の調合物を含んで成る成分からつくられることを特徴とする重合体組成物。
24. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の上記6記載の調合物を含んで成る成分からつくられることを特徴とする重合体組成物。
25. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の上記7記載の調合物を含んで成る成分からつくられることを特徴とする重合体組成物。
26. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の上記8〜11のいずれか一つに記載された調合物を含んで成る成分からつくられることを特徴とする重合体組成物。
27. 臭素含量が約43重量%以上であることを特徴とする上記26記載の重合体組成物。
28. 該調合物の臭素含量は約40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする上記26記載の重合体組成物。
29. 該得られる調合物の粘度は4000cps以下に減少していることを特徴とする上記28記載の重合体組成物。
30. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
(B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて液体生成物の調合物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
この際(i)、(ii)、(iii)および(iv)の使用量は、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり約1mgKOH未満である調合物を生じるような割合であることを特徴とする方法。
31. (B)において過剰のアルキレンオキシドを除去することを特徴とする上記30記載の方法。
32. 該粘度は約15,000cps以下であることを特徴とする上記31記載の方法。
33. 該粘度は約10,000cps以下であることを特徴とする上記31記載の方法。
34. 該粘度は約6,000cps以下であることを特徴とする上記31記載の方法。
35. 該酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH未満であることを特徴とする上記31記載の方法。
36. 該酸価は調合物1g当たり約0.2mgKOH未満であることを特徴とする上記31記載の方法。
37. 該臭素含量は少なくとも約43重量%であることを特徴とする上記31記載の方法。
38. 該粘度は約6,000cps以下であり、該酸価は調合物1g当たり約0.2mgKOH未満であり、該臭素含量は少なくとも約40重量%であることを特徴とする上記31記載の方法。
39. 該粘度は約10,000cps以下であり、該酸価は調合物1g当たり約0.2mgKOH未満であり、該臭素含量は少なくとも約43重量%であることを特徴とする上記31記載の方法。
40. (A)および(B)は80〜150℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において独立に行われ、(B)は0〜100psigの範囲の圧力において行われることを特徴とする上記31記載の方法。
41. (A)および(B)は100〜140℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において行われ、(B)は5〜50psigの範囲の圧力において行われることを特徴とする上記31記載の方法。
42. (A)および(B)は120〜140℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において行われ、(B)は10〜30psigの範囲の圧力において行われることを特徴とする上記31記載の方法。
43. (ii)は少なくとも1種の脂肪族ジオールであることを特徴とする上記30〜42のいずれか一つに記載された方法。
44. 該少なくとも1種の脂肪族ジオールはジエチレングリコールであることを特徴とする上記43記載の方法。
45. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
(B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて第2の中間体組成物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
(C)該第2の中間体組成物の全部または一部を(v)少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素および/または少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭素と混合する過程を含んで成り、この際(v)の粘度は25℃において約100cps未満であり、(v)は1分子当たりハロゲンを1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含んでおり、
またこの際(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の使用量は、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり約1mgKOH未満であるような生成物の調合物を生じる割合であることを特徴とする方法。
46. (B)において過剰のアルキレンオキシドを除去することを特徴とする上記45記載の方法。
47. 該粘度は約15,000cps以下であることを特徴とする上記46記載の方法。
48. 該粘度は約10,000cps以下であることを特徴とする上記46記載の方法。
49. 該粘度は約6,000cps以下であることを特徴とする上記46記載の方法。
50. 該粘度は約4,000cps以下であることを特徴とする上記46記載の方法。
51. 該酸価は調合物1g当たり約0.5mgKOH未満であることを特徴とする上記46記載の方法。
52. 該酸価は調合物1g当たり約0.2mgKOH未満であることを特徴とする上記46記載の方法。
53. 該臭素含量は少なくとも約43重量%であることを特徴とする上記46記載の方法。
54. 該粘度は約6,000cps以下であり、該酸価は調合物1g当たり約0.2mgKOH未満であり、該臭素含量は少なくとも約40重量%であることを特徴とする上記46記載の方法。
55. 該粘度は約10,000cps以下であり、該酸価は調合物1g当たりKOH約0.2mg未満であり、該臭素含量は少なくとも約43重量%であることを特徴とする上記46記載の方法。
56. (A)および(B)は80〜150℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において独立に行われ、(B)は0〜100psigの圧力において行われることを特徴とする上記46記載の方法。
57. (A)および(B)は100〜140℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において行われ、(B)は5〜50psigの圧力において行われることを特徴とする上記46記載の方法。
58. (A)および(B)は120〜140℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において行われ、(B)は10〜30psigの圧力において行われることを特徴とする上記46記載の方法。
59. (ii)は少なくとも1種の脂肪族ジオールであることを特徴とする上記45〜58のいずれか一つに記載された方法。
60. 該少なくとも1種の脂肪族ジオールはジエチレングリコールであることを特徴とする上記59記載の方法。
61. (v)は実質的に少なくとも1種のモノクロロアルカンおよび/または少なくとも1種のモノブロモアルカンから成ることを特徴とする上記45〜58のいずれか一つに記載された方法。
62. 該少なくとも1種のモノクロロアルカンおよび/または少なくとも1種のモノブロモアルカンは実質的に塩化イソプロピルおよび/または臭化イソプロピルから成ることを特徴とする上記61記載の方法。
63. 該少なくとも1種の脂肪族ジオールはジエチレングリコールであり、(v)は実質的に塩化イソプロピルおよび/または臭化イソプロピルから成ることを特徴とする上記59記載の方法。
64. 該液体生成物の混合物は水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定されKOHのmgとして表された水酸価が希釈しない液体生成物の混合物1g当たり90〜220の間であることを特徴とする上記30、38、42、45、54および58のいずれか一つに記載された方法。
65. 該液体生成物の混合物は水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定されKOHのmgとして表された水酸価が希釈しない液体生成物の混合物1g当たり120〜155の間であることを特徴とする上記64記載の方法。
66. 該液体生成物の混合物は水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定されKOHのmgとして表された水酸価が希釈しない液体生成物の混合物1g当たり155〜190の間であることを特徴とする上記64記載の方法。
67. (ii)はジエチレングリコールであり;(v)は実質的に少なくとも1種のモノクロロアルカンおよび/または少なくとも1種のモノブロモアルカンから成り;該難燃剤調合物は水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定されKOHのmgとして表された水酸価が希釈しない液体生成物の混合物1g当たり90〜220の間であることを特徴とする上記45記載の方法。
68. (ii)はジエチレングリコールであり;(v)は実質的に塩化イソプロピルおよび/または臭化イソプロピルから成り;該難燃剤調合物は水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定されKOHのmgとして表された水酸価が希釈しない液体生成物の混合物1g当たり90〜220の間であることを特徴とする上記45記載の方法。
69. 該水酸価は120〜190の間である上記67または68に記載された方法。
70. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを製造する方法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および/または(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を110〜140℃の範囲の温度に加熱して反応生成物とし;
(B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり1mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくることを特徴とする方法。
71. 該粘度は約6000cps以下であることを特徴とする上記70記載の方法。
72. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、および(b)脂肪族ポリオールを、(a)1当量当たり(b)を0.5〜10当量の割合で反応させて中間体生成物をつくり、しかる後この中間体生成物と(c)少なくとも1種のエポキシドとを反応させ、この際該(c)と反応させる量の中間体生成物をつくるのに使用された(a)1当量当たり(c)を0.5〜20当量の割合で用いてつくられた臭素含有ポリオール、および
(2) 少なくとも1種の液体の直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルと一緒に混合し、
このようにして(1)および(2)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下になるようにすることを特徴とする方法。
73. 該粘度は約6000cps以下であることを特徴とする上記72記載の方法。
74. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および/または(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール,または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を反応させ;
(B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも約40重量%、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり約0.4mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物を生成させることによってつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール;および、
(2)少なくとも1種の液体の直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを一緒に混合し、
このようにして(1)および(2)から得られる混合物が少なくとも40重量%の臭素含量、約20,000cps以下の25℃における粘度をもつようにすることを特徴とする方法。
75. 該粘度は約6000cps以下であることを特徴とする上記74記載の方法。
76. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(iv)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物を110〜140℃の範囲の温度に加熱し、該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルが溶媒として混合された反応生成物をつくり;
(B)110〜140℃の範囲の温度において、(i)(A)でつくられた該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルとの混合物である反応生成物を、(ii)(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合で少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくることを特徴とする方法。
77. 該粘度は約6000cps以下であることを特徴とする上記76記載の方法。
78. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(a)テトラブロモフタル酸無水物および(b)脂肪族ポリオールを、(a)1当量当たり(b)を0.5〜10当量含む割合で反応させて中間体生成物をつくり、しかる後この中間体生成物および(c)少なくとも1種のエポキシドと反応させ、この際該(c)と反応させる量の中間体生成物をつくるのに使用された(a)1当量当たり(c)を0.5〜20当量の割合で用いてつくられた臭素含有ポリオール;
(2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステル:および
(3)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノまたはポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満のものを用い、
このようにして(1)、(2)および(3)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満であるような調合物をつくることを特徴とする方法。
79. 該粘度は約4000cps以下であることを特徴とする上記78記載の方法。
80. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1)(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール,または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を反応させ;
(B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも約40重量%、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり0.4mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物を生成させることによってつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール;
(2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステル:および
(3)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満のものを用い、
このようにして(1)、(2)および(3)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下の調合物をつくることを特徴とする方法。
81. 該粘度は約4000cps以下であることを特徴とする上記80記載の方法。
82. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
(1) (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(iv)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物を110〜140℃の範囲の温度に加熱し、該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルが溶媒として混合された反応生成物をつくり;
(B)110〜140℃の範囲の温度において、(i)(A)でつくられた該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルとの混合物である反応生成物を、(ii)(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合で少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして臭素含量が少なくとも約40重量%、25℃における粘度が約20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくる方法によりつくられた臭素含有ポリオール生成物;および
(2)(X)ハロゲンを分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、および(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ又はポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が約100cps未満のものを用い、
このようにして(1)および(2)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が約20、000cps以下であり、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH約0.5mg未満である調合物をつくることを特徴とする方法。
83. 該粘度は約4000cps以下であることを特徴とする上記82記載の方法。
対数尺度で3種の異なった組成物の25℃における粘度の測定値を示すグラフであり、その組成物の一つは本発明の組成物であり、それ以外は典型的な従来法の組成物である。

Claims (38)

  1. (1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、(b)脂肪族ポリオール、および(c)エポキシドの反応からつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール難燃剤、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステルを含んで成る難燃剤調合物であって、該調合物は25℃における粘度が20,000cps以下であり、臭素含量が少なくとも40重量%であることを特徴とする難燃剤調合物。
  2. 該臭素含量は43重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載された調合物。
  3. 該調合物の臭素含量は40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする請求項1に記載された調合物。
  4. (1)(A)テトラブロモフタル酸無水物、(B)ジエチレングリコール、(C)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(D)少なくとも1種のアルキレンオキシドからつくられた少なくとも1種の臭素含有ジオール、および(2)少なくとも1種のアルカンジカルボン酸の脂肪族ジエステル、から成る難燃剤調合物であって、該調合物は25℃における粘度が20,000cps以下であり、臭素含量が少なくとも40重量%であることを特徴とする難燃剤調合物。
  5. 該臭素含量は43重量%以上であることを特徴とする請求項4に記載された調合物。
  6. 該調合物の臭素含量は40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素
    原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする請求項4に記載された調合物。
  7. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の請求項1〜3のいずれか一つに記載された調合物を含んで成る成分からつくられていることを特徴とする重合体組成物。
  8. 臭素含量が43重量%以上であることを特徴とする請求項に記載された重合体組成物。
  9. 該調合物の臭素含量は40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする請求項記載の重合体組成物。
  10. (a)ポリウレタンまたはポリイソシアヌレートのいずれか、および(b)難燃効果を与える量の請求項4に記載された調合物を含んで成る成分からつくられることを特徴とする重合体組成物。
  11. 臭素含量が43重量%以上であることを特徴とする請求項10記載の重合体組成物。
  12. 該調合物の臭素含量は40重量%より高く、該調合物はさらに(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種の液体のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1個のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を含んで成り、但しこの際各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満であり、(X)、(Y)および(Z)は、得られる調合物の粘度が減少し且つ(X)、(Y)および(Z)以外の臭素含量が少なくとも40重量%になるような量で含まれていることを特徴とする請求項10記載の重合体組成物。
  13. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
    (B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて液体生成物の調合物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
    この際(i)、(ii)、(iii)および(iv)の使用量は、臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり1mgKOH未満である調合物を生じるような割合であることを特徴とする方法。
  14. (B)において過剰のアルキレンオキシドを除去することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 該酸価は調合物1g当たり0.5mgKOH未満であることを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 該臭素含量は少なくとも43重量%であることを特徴とする請求項14記載の方法。
  17. 該粘度は10,000cps以下であり、該酸価は調合物1g当たり0.2mgKOH未満であり、該臭素含量は少なくとも43重量%であることを特徴とする請求項14記載の方法。
  18. (A)および(B)は80〜150℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において独立に行われ、(B)は0〜100psigの範囲の圧力において行われることを特徴とする請求項14記載の方法。
  19. (ii)は少なくとも1種の脂肪族ジオールであることを特徴とする請求項1318のいずれか一つに記載された方法。
  20. 該少なくとも1種の脂肪族ジオールはジエチレングリコールであることを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)少なくとも1種の脂肪族ポリオール、および(iii)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを含んで成る成分からつくられた混合物を加熱して中間体組成物をつくり;
    (B)該中間体組成物の全部または一部を(iv)少なくとも1種のアルキレンオキシドと1回以上接触させて第2の中間体組成物をつくり、随時過剰のアルキレンオキシドを除去し;
    (C)該第2の中間体組成物の全部または一部を(v)少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素および/または少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭素と混合する過程を含んで成り、この際(v)の粘度は25℃において100cps未満であり、(v)は1分子当たりハロゲンを1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含んでおり、
    またこの際(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の使用量は、臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が調合物1g当たり1mgKOH未満であるような生成物の調合物を生じる割合であることを特徴とする方法。
  22. (B)において過剰のアルキレンオキシドを除去することを特徴とする請求項21記載の方法。
  23. 該酸価は調合物1g当たり0.5mgKOH未満であることを特徴とする請求項22記載の方法。
  24. 該臭素含量は少なくとも43重量%であることを特徴とする請求項22記載の方法。
  25. 該粘度は10,000cps以下であり、該酸価は調合物1g当たりKOH0.2mg未満であり、該臭素含量は少なくとも43重量%であることを特徴とする請求項22記載の方法。
  26. (A)および(B)は80〜150℃の範囲の一つまたはそれ以上の温度において独立に行われ、(B)は0〜100psigの圧力において行われることを特徴とする請求項22記載の方法。
  27. (ii)は少なくとも1種の脂肪族ジオールであることを特徴とする請求項2126のいずれか一つに記載された方法。
  28. 該少なくとも1種の脂肪族ジオールはジエチレングリコールであることを特徴とする請求項27記載の方法。
  29. (v)は実質的に少なくとも1種のモノクロロアルカンおよび/または少なくとも1種のモノブロモアルカンから成ることを特徴とする請求項2126のいずれか一つに記載された方法。
  30. 該少なくとも1種のモノクロロアルカンおよび/または少なくとも1種のモノブロモアルカンは実質的に塩化イソプロピルおよび/または臭化イソプロピルから成ることを特徴とする請求項29記載の方法。
  31. 該液体生成物の混合物は水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定されKOHのmgとして表された水酸価が希釈しない液体生成物の混合物1g当たり90〜220の間であることを特徴とする請求項13又は21に記載された方法。
  32. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを製造する方法であって、該方法は
    (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および/または(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を110〜140℃の範囲の温度に加熱して反応生成物とし;
    (B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり1mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくることを特徴とする方法。
  33. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (1)(a)テトラブロモフタル酸無水物、および(b)脂肪族ポリオールを、(a)1当量当たり(b)を0.5〜10当量の割合で反応させて中間体生成物をつくり、しかる後この中間体生成物と(c)少なくとも1種のエポキシドとを反応させ、この際該(c)と反応させる量の中間体生成物をつくるのに使用された(a)1当量当たり(c)を0.5〜20当量の割合で用いてつくられた臭素含有ポリオール、および
    (2) 少なくとも1種の液体の直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルと一緒に混合し、
    このようにして(1)および(2)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20、000cps以下になるようにすることを特徴とする方法。
  34. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (1)(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および/または(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール,または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を反応させ;
    (B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも40重量%、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり0.4mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物を生成させることによってつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール;および、
    (2)少なくとも1種の液体の直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルを一緒に混合し、
    このようにして(1)および(2)から得られる混合物が少なくとも40重量%の臭素含量、20,000cps以下の25℃における粘度をもつようにすることを特徴とする方法。
  35. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(iv)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物を110〜140℃の範囲の温度に加熱し、該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルが溶媒として混合された反応生成物をつくり;
    (B)110〜140℃の範囲の温度において、(i)(A)でつくられた該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルとの混合物である反応生成物を、(ii)(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合で少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH0.5mg未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくることを特徴とする方法。
  36. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (1)(a)テトラブロモフタル酸無水物および(b)脂肪族ポリオールを、(a)1当量当たり(b)を0.5〜10当量含む割合で反応させて中間体生成物をつくり、しかる後この中間体生成物および(c)少なくとも1種のエポキシドと反応させ、この際該(c)と反応させる量の中間体生成物をつくるのに使用された(a)1当量当たり(c)を0.5〜20当量の割合で用いてつくられた臭素含有ポリオール;
    (2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステル:および
    (3)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノまたはポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満のものを用い、
    このようにして(1)、(2)および(3)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20、000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH0.5mg未満であるような調合物をつくることを特徴とする方法。
  37. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (1)(A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、および(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール,または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオールからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物、並びに随時(iv)不活性溶媒を反応させ;
    (B)110〜140℃の範囲の温度において随時不活性溶媒を存在させ、(A)でつくられた反応生成物を少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際該アルキレンオキシドの割合を(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合にし、またこの際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして、もし使用した場合には随時加えられた不活性溶媒を除去した後、臭素含量が少なくとも40重量%、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物1g当たり0.4mgKOH未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物を生成させることによってつくられた少なくとも1種の臭素含有ポリオール;
    (2) 少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステル:および
    (3)(X)ハロゲンを、分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満のものを用い、
    このようにして(1)、(2)および(3)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20、000cps以下の調合物をつくることを特徴とする方法。
  38. 少なくとも1種の臭素含有ポリオールを含んで成る難燃剤調合物の製造法であって、該方法は
    (1) (A)(i)テトラブロモフタル酸無水物、(ii)ジエチレングリコール、(iii)少なくとも1種のα−ωアルカンジオール、または少なくとも1種のα−ωアルカンジオールと少なくとも1種の脂肪族モノオール、および(iv)少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルからつくられた混合物であって、該混合物をつくるのに用いられた(i)の1モル当たり(ii)が0.1〜1.1モル、(i)の1モル当たり(iii)が0.1〜1.1モル、且つ(i)の1モル当たり(ii)および(iii)の全量が0.5〜1.8モルになるような割合でつくられた混合物を110〜140℃の範囲の温度に加熱し、該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルが溶媒として混合された反応生成物をつくり;
    (B)110〜140℃の範囲の温度において、(i)(A)でつくられた該少なくとも1種の液体の、直鎖アルカンジカルボン酸の直鎖脂肪族ジエステルとの混合物である反応生成物を、(ii)(B)において使用される反応生成物をつくるのに用いられたテトラブロモフタル酸無水物1モル当たり1.2〜1.9モルの範囲の割合で少なくとも1種のアルキレンオキシドと接触させ、この際反応混合物を10〜100psigの範囲に加圧し、このようにして臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20,000cps以下、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH0.5mg未満であるような臭素含有ポリオール生成物の混合物をつくる方法によりつくられた臭素含有ポリオール生成物;および
    (2)(X)ハロゲンを分子1個当たり1個またはそれ以上の塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ−またはポリハロゲン化炭化水素、および(Y)ハロゲンを塩素および/または臭素原子として含む少なくとも1種のモノ又はポリハロゲン化炭素;或いは(Z)(X)および(Y)の両方を一緒に混合し、ここで各(X)、(Y)および(Z)は25℃における粘度が100cps未満のものを用い、
    このようにして(1)および(2)からつくられた混合物の臭素含量が少なくとも40重量%、25℃における粘度が20、000cps以下であり、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して決定され水酸化カリウムとして表した酸価が希釈しない生成物の調合物1g当たりKOH0.5mg未満である調合物をつくることを特徴とする方法。
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