JP2013527131A - テトラブロモフタル酸ジエステル難燃剤及びその製造 - Google Patents

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テトラブロモフタル酸ジエステル組成物を製造するための方法において、テトラブロモフタル酸無水物(TBPA)、C2〜C6多価脂肪族アルコール(PAA)並びにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドからなる群から選択されるアルキレンオキシド(AO)を含有する液状の反応混合物が準備され、当該反応混合物は実質的に有機溶媒フリーである。反応混合物を撹拌し、その間に反応混合物の温度を少なくとも50℃に上げてTBPAをPAA及びAOと反応させて、ジエステル組成物を製造する。ジエステル組成物が0.25mgKOH/gm以下の酸価を有したら反応を終了させる。

Description

この出願は、2010年1月7日出願の米国仮出願第61/292,988号及び参照として取り込まれているその開示の優先権を主張する。この発明はテトラブロモフタル酸ジエステル難燃剤及びその製造に関する。
テトラブロモフタル酸無水物の末端ヒドロキシル化誘導体は難燃剤としてよく知られている。そしてテトラブロモフタル酸無水物(TBPA)は高臭素含量(68.9%)を有し、故に、それ又はその誘導体は、ポリウレタン及び特にポリウレタンフォーム等のさまざまなプラスチックの系に難燃性を付与し得る。テトラブロモフタル酸無水物の末端ヒドロキシル化誘導体に基づく市販の難燃剤の具体例は、Chemtura Corporationにより供されるPHT−Diol(商標)(テトラブロモフタル酸無水物とジエチレングリコール及びプロピレンオキシドとの混合エステル)並びにAlbemarle Corporationにより供されるSaytex(登録商標)RB−79(テトラブロモフタル酸無水物とジエチレングリコール及びプロピレングリコールとの混合エステル)がある。
従来のエステル化技術を使用したTBPAのジエステル化は難しいため、TBPAを多価アルコール(例えばグリコール)と反応させてハーフエステルを形成して続いてそのハーフエステルをプロピレンオキシド又はエチレンオキシド等のアルキレンオキシドと反応させてジエステルを形成することを含む方法に変わった。そのような方法の例が米国特許第3,455,886号に開示されており、そこでは無水物をまず多価アルコールと80〜150℃の温度で反応させて、そして、実質的に全ての無水物がアルコールと反応したときのみエポキシドを反応混合物に加えて、最終ジエステルを形成する反応を60〜160℃の温度にて完了させる。
テトラブロモフタル酸ジエステル組成物を製造するための、単一工程でバッチごとのプロセスが、より最近に米国特許第5,332,859号で提案された。本プロセスは、
(a)不活性有機溶媒−通常トルエン−で、約150℃までの温度で、テトラブロモフタル酸無水物(TBPA)、C〜C多価脂肪族アルコール(PAA)並びにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドからなる群から選択されるアルキレンオキシド(AO)を反応させることにより第一バッチを準備する工程であって、当該反応は1.6〜1.9:1.3〜1.5:1のPAA:AO:TBPAモル比で行われ、テトラブロモフタル酸ジエステル組成物及び有機溶媒を含む反応混合物を得る、工程;
(b)蒸留により反応混合物から有機溶媒を回収する工程;
(c)回収した有機溶媒を分析する工程であって、それによりそのAO含量レベルを調べる工程;並びに、
(d)上記工程(a)を繰り返すことにより第二バッチを準備する工程であって、使用する有機溶媒は前のバッチから回収した有機溶媒を含み、当該PAA:AO:TBPAモル比を満たすように調べたAOレベルを考慮する、工程、
を備える。
当該‘859号特許のプロセスのジエステル生成物は粘性液体であり、それは温度を上げるとより低い粘性になる。典型的には、生成物は25℃で80,000〜150,000cpsの範囲の粘度を有し、プロセス中に生成物をハンドリングするのに大きな問題を抱えている。その結果、生成物をプラント装置内で移動するためには、配合者は一般に生成物を加熱しなければならない。加えて、配合者は調整剤を加えて、配合された生成物の粘度を減らす。それ故、生成物の粘度を減らし得るテトラブロモフタル酸ジエステル組成物を製造するための、改善された単一工程方法を開発することが望まれているであろう。
本発明によって、トルエン溶媒なしで当該’859特許の単一工程方法を実行することにより、より低粘度な生成物を製造し得ることを今回見出した。トルエン溶媒なしであっても、残りの原料物質は粘性だが撹拌できる溶液を形成する。それ故、そのトルエンは撹拌プロセスには必要ではない。そのプロセスからそのトルエンを完全に取り除くことにより、生成物からトルエンを蒸留して回収するプロセス工程もまた排除される。これは、トルエン除去に関連する費出費を避けるだけでなく、反応の終わりにトルエンを除去しなければならないことが生成物の粘度にとって重要であるのもまた明白である。具体的には、トルエン除去温度に反応生成物を延長期間保持することは、過剰なアルキレンオキシドをさらに反応させそれが故にジオール側鎖が伸長させる結果になると思われる。側鎖が長くなり、増加する鎖のもつれ合いにより、ある所定温度でより高粘度となる可能性がある。
一側面において、本発明はテトラブロモフタル酸ジエステル組成物を製造するための方法に関しており、当該方法は、
(a)テトラブロモフタル酸無水物(TBPA)、C〜C多価脂肪族アルコール(PAA)及びC〜Cアルキレンオキシド(AO)を含有する液状の反応混合物を準備する工程であって、当該反応混合物は実質的に有機溶媒フリーである、工程;
(b)反応混合物を撹拌する工程であって、その間に反応混合物の温度を少なくとも50℃に上げてTBPAをPAA及びAOと反応させる工程であり、それによりジエステル組成物を製造する、工程;並びに、
(c)ジエステル組成物が0.25mgKOH/gm以下の酸価を有したら反応を終了させる工程、
を備える。
一形態において、C〜C多価脂肪族アルコール(PAA)はジエチレングリコールを含有し、アルキレンオキシド(AO)はプロピレンオキシドを含有する。
都合よくは、(a)で準備される反応混合物は約1〜約2.5:1のPAA:TBPAモル比を有する。
都合よくは、(a)で準備される反応混合物は約1.5〜約2:1のAO:TBPAモル比を有する。
都合よくは、反応混合物は、TBPAのモル当たり約0.001〜約0.05モルの量で水酸化カリウムも含有する。
都合よくは、ジエステル組成物が約0.04〜約0.10mgKOH/gm以下の酸価を有したら反応を終了させる。
都合よくは、ジエステル組成物が25℃で約7,500〜100,000cpsの粘度を有する。
都合よくは、(b)で反応混合物の温度を冷却して、120℃以下にその温度を維持する。
都合よくは、本方法はさらに、
(d)反応を終了させた後に、約60〜約90℃の温度で反応混合物をエバポレートすることにより未反応アルキレンオキシドを除去する工程、
を備える。
さらなる側面において、本発明はテトラブロモフタル酸とC〜C多価脂肪族アルコール(PAA)及びC〜Cアルキレンオキシド(AO)とのジエステルであって、25℃で約7,500〜約50,000cpsの粘度を有するジエステルに関する。
さらなる側面において、本発明はここに記載したテトラブロモフタル酸ジエステル組成物の、難燃性ポリマー組成物−具体的にはポリウレタンを用いる組成物−での使用に関する。
ここに記載するのは、テトラブロモフタル酸のジエステルジオール、その製造及び難燃剤としてのその使用であり、限定されないが具体的にはポリウレタン、特にポリウレタンフォームでの使用のためである。本ジエステルジオールは、テトラブロモフタル酸無水物(TBPA)、C〜C多価脂肪族アルコール(PAA)、好ましくはジエチレングリコール、及び置換又は無置換C〜Cアルキレンオキシド(AO)、好ましくはプロピレンオキシド、の反応生成物である。一実践的な形態において、PAAはジエチレングリコールでありAOはプロピレンオキシドであり、ジエステルジオールは下記式:
Figure 2013527131


を有し、
式中、nは典型には約1〜約5の範囲にある。
本ジエステルジオールは25℃で約7,500〜約100,000cpsの粘度を、典型的には約7,500〜約50,000cpsそして特には約15,000〜約40,000cpsの粘度を有し、それは、より高粘度の等価物質のために以前は除外されていた、泡(フォーム)用途での使用に適したより低粘度な生成物を作る。具体的には、その低粘度フォームで、本ジエステルジオールは室温で流動可能であり、標準的な機械ポンプを使用して押し出し(pump)され得る。標準的な機械ポンプとはすなわち、接着剤用途の他、スプレーポリウレタンフォーム、柔軟スラブストック、柔軟箱注ぎ、硬質非連続性ラミネートパネル、硬質連続性ラミネートパネル、現場出し/成型用途に一般に使用されるものである。
本ジエステルジオールは液相プロセスで製造され、そこではテトラブロモフタル酸無水物(TBPA)がC〜C多価脂肪族アルコール(PAA)及びアルキレンオキシド(AO)の両方と、単一段階で、並びにトルエン等の有機溶媒なしで、反応する。典型的には、当該プロセスはTBPAをPAAに加えることを含み、それにより濃いが撹拌可能なスラリーを形成する。通常その後に水酸化カリウムをスラリーに加えてTBPAから残った酸を部分的に中和して及び鎖伸長触媒として部分的に働いて、生成物の全対分子量及び粘度を制御する。その後にAOをスラリーに加え、成分を合わせてブレンドして、下記分子組成を有する均一反応混合物を形成する。
PAA:TBPA=約1〜約2.5:1、
AO:TBPA=約1.5〜約2.0:1、及び、
KOH:TBPA=約0.001〜約0.05:1。
アルキレンオキシド(AO)は反応の開始に全てが加えられてよく、又は全AOの少なくとも一部が開始時に存在しているという前提の下で、多段階で加えられてもよい。例えば、一形態において、約20〜35%のAOを反応の開始時に加え、そして反応がある量進行した後にAOの残りを加える。いくつかの事例において、AOの各付加は段階的であり、例えば0.2〜0.5時間にわたる。またケースによっては、しばしば高温で、AOの一部の第一付加と残りの第二付加との間で、時間を経過させてよい。
最終ジエステルジオールの粘度を調整するために、反応混合物に加えるPAAの量を、低粘度生成物となるように上記のPAA:TBPAの範囲内のより高い値で変更し得る。低粘度生成物(25℃で約15,000〜約50,000cps)を製造するために、PAA:TBPAモル比が概して約1.5〜約2:1の範囲であるように調整される。
その後、生じた反応混合物を撹拌下で少なくとも50℃、概して約60℃〜約65℃の温度に加熱して、エステル化反応を開始させる。反応が発熱的であるため、反応が進行すると温度が上昇し得る。そのため、概して反応混合物に冷却を適用して、120℃以下に温度を保持する。そして、反応混合物を約2時間〜約8時間この温度に維持して、反応を完了させる。ジエステル組成物が0.25mgKOH/gm以下、概して約0.04〜約0.10mgKOH/gmの酸価を有したら、反応を終了させる。反応を終了させた後、残ったプロピレンオキシドをスクラバーに出し、及び反応混合物を真空下で保持して揮発性物質を除去する。
得られるテトラブロモフタル酸のジエステルジオールは多くの異なるポリマー樹脂の系、例えばポリスチレン、高衝撃ポリスチレン(HIPS)、ポリ(アクリロニトリルブタジエンスチレン)(ABS)、ポリカーボネート(PC)、PC−ABSブレンド、ポリオレフィン、ポリエステル及び/又はポリアミド並びにポリウレタン、に難燃剤として使用され得る。熱安定性、臭素含量及び反応性のため、生成物はポリウレタン、特にポリウレタンフォーム用の難燃剤として特に有用である。難燃性ポリウレタンにおいて、本ジエステルジオールは反応性添加剤として使用され、最終配合樹脂で約1%〜55%ものレベルで存在し得る。好ましくは、その量は3〜30%の範囲であり、特に好ましい量は5〜15%の範囲である。
本ジエステルジオールは単独で使用されポリマー組成物の難燃性質を増強し得るが、ケースによっては本ジエステルジオールを他の難燃性物質とブレンドすることを所望してもよい。一つの具体的に有用なブレンドは、少なくとも1種のヒンダードフェノール性抗酸化剤とのブレンドである。なぜならそのようなブレンドは難燃性だけでなく抗焦げ付き性/抗変色性をを提供するからである。適したヒンダードフェノール性抗酸化剤はフェノール環がアルカン酸アルキルエステル基により置換されているものであり、当該アルカン酸アルキルエステル基はアルカン酸部分が約2〜約4個の範囲で炭素原子を有しており及びアルキル基が約6〜約16個の範囲で炭素原子を有している。そのようなヒンダードフェノール性化合物の具体的な例として、Anox1315、Anox70、Anox330、Naugard431、及びNaugard BHTが挙げられ、それらは全てChemtura Corporationから供されている。同様に、他のサプライヤーから利用できるフェノール性抗酸化剤の他の例も数多くある。典型的には、ジオールエステル対ヒンダードフェノール性抗酸化剤の比は約100:0.1〜約100:1の範囲である。
本発明はここで以下の非限定的な例の参照により、より具体的に記載されるであろう。
例1
240グラム(2.26モル)のジエチレングリコール(DEG)をスターラーを備えた1リットルのワンピースリアクタに充填して、640グラム(1.38モル)のテトラブロモフタル酸無水物(TBPA)を撹拌下にゆっくりと加える。そして0.8グラム(0.014モル)のKOHを、続いて152グラム(2.62モル)のプロピレンオキシド(PO)を、撹拌混合物に加える。撹拌を続けながら、生じた混合物を60〜65℃に加熱する。その温度で混合物は発熱し始めて、混合物の温度は約5〜10分で約140℃に上昇し、リアクタ内の圧力は上がり始める。
発熱が始まったら外部加熱を取り除き、昇温中は温度及び圧力を注意深く観察する。必要なら、温度が200℃を超えるなら、及び/又は圧力が45psig(411kPa)を越えるなら、反応混合物に冷却を適用する、及び/又は混合物からPOを逃す。反応混合物がその最大発熱温度に到達したら、混合物を冷却して120℃に戻し、そして4時間この温度に保持する。保持時間の間中、撹拌を続ける。
4時間の保持時間の後、生成物を冷却してハンドリングのための適切な温度にし、そして生成物が冷えたら、反応器の蒸気を硫酸スクラバー又はトラップ内へ逃すことにより過剰な圧力を開放した後、リアクタの封を取り除く。ここで撹拌をやめて生成物の酸性度を分析する。生成物の酸性度が>0.25mgKOH/gならば、追加のプロピレンオキシドを生成物に加え、及び生成物をさらに0.5時間120℃に加熱して、酸性度を再チェックする。生成物の酸性度が<0.25mgKOH/gになるまでこの操作を繰り返す。
生成物の酸性度が0.25mgKOH/g以下に到達したら、リアクタの内容物を1リットルの1口丸底フラスコに移す。そしてフラスコをロータリーエバポレータにセットして、75℃で最大アスピレーター真空で濃縮して(rotovapped)、揮発物を除去する。そして生じた生成物を貯蔵及び使用のために移した。それは表1に列挙した性質を有している。
例2
反応混合物が200グラム(1.88モル)のDEG及び1.6グラム(0.028モル)のKOHで構成されること以外は、例1のプロセスが繰り返される。TBPA及びPOの量は未変更のままである。より高粘度ジエステルジオールが製造され、それは表1に列挙する性質を有している。
例3
5リットルのピース圧力リアクタにスケールアップされ、並びに反応混合物が990グラムの(9.32モル)のDEG、2881グラム(6.21モル)のTBPA、3.6グラム(0.063モル)のKOH及び663グラム(11.43 モル)のPOで構成されること以外は、例1のプロセスが繰り返される。中粘度ジエステルジオールが製造され、それは表1に列挙する性質を有している。
例4(比較)
この例では、トルエンを溶媒として使用する、TBPAとDEG及びPOとのジエステルジオールを作るルートを記載する。
スターラーを備えた1リットルのワンピース圧力リアクタにトルエン(285g)を充填して、721グラム(1.6モル)のTBPA及び29グラム(0.5モル)のKOHを撹拌下でリアクタに加える。トルエンにTBPAが溶解したら、234グラム(2.2モル)のDEG及び160グラム(2.7モル)のPOをリアクタに加える。撹拌を続けながら、生じた混合物を55〜60℃に加熱する。その温度で混合物は発熱し始めて、混合物の温度は上がり始める。
混合物の温度が105℃を超えないように必要に応じて冷却を行い、発熱反応を制御する。この温度に到達したら撹拌を1時間行って混合物をこの温度に保持する。毎時間酸価試験のために混合物の試料を取り出して、酸価が仕様(<0.25mgKOH/g)内であれば、リアクタ内容物を真空下で加熱して、最大120℃に温度を上げながらトルエン溶媒を除去し始める。1時間の真空蒸留の後、生成物混合物に水をゆっくり加えて、共沸物形成でトルエン除去を改善する。水を添加してさらに4時間蒸留の後、トルエンレベルの試験のために生成物混合物のサンプリングを開始する。トルエン濃度が仕様内(<0.10%)であれば、注水をやめて除去を続ける。1時間のさらなる除去後、水レベルの試験のために生成物混合物のサンプリングを開始する。水濃度が仕様内(<0.15%)であれば、除去を停止してリアクタ内容物を回収する。生じた生成物は表1に列挙した性質を有している。
Figure 2013527131

例5
DEG、TBPA及びKOHを加えた後におよそ25〜33%のPOを0.5〜1時間かけて加えその後に反応混合物を0.5時間保持すること以外は、例1又は3のプロセスが繰り返される。保持時間の間、50〜90℃に到達する温度で反応が発熱し始める。保持後、残りのPOを3〜4時間にわたって加える。この時間反応は発熱し続けるであろう。そしてこの付加段階で140℃の温度に到達し得る。付加完了後、例1又は3で記載したように反応を続ける。
本発明を特定の実施形態を参照することにより記載し、説明してきたが、本発明は本明細書で必ずしも例示されていない改変形態にも適合することを当業者であれば期待するであろう。

Claims (16)

  1. テトラブロモフタル酸ジエステル組成物を製造するための方法であって、
    (a)テトラブロモフタル酸無水物(TBPA)、C〜C多価脂肪族アルコール(PAA)及びC〜Cアルキレンオキシド(AO)を含有する液状の反応混合物を準備する工程であって、当該反応混合物は実質的に有機溶媒フリーである、工程;
    (b)反応混合物を撹拌する工程であって、その間に反応混合物の温度を少なくとも50℃に上げてTBPAをPAA及びAOと反応させる工程であり、それによりジエステル組成物を製造する、工程;並びに、
    (c)ジエステル組成物が0.25mgKOH/gm以下の酸価を有したら反応を終了させる工程、
    を備える方法。
  2. 〜C多価脂肪族アルコール(PAA)がジエチレングリコールを含有する、請求項1の方法。
  3. アルキレンオキシド(AO)がプロピレンオキシドを含有する、請求項1又は請求項2の方法。
  4. (a)で準備された反応混合物が1〜2.5:1の、好ましくは1.5〜2.0:1のPAA:TBPAモル比を有する、請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 反応混合物が、TBPAのモル当たり0.001〜0.05モルの量で水酸化カリウムも含有している、請求項1〜4のいずれかの方法。
  6. ジエステル組成物が0.04〜0.10mgKOH/gmの酸価を有したら反応を終了させる、請求項1〜5のいずれかの方法。
  7. ジエステル組成物が25℃で7,500〜100,000cpsの粘度を有する請求項1〜6のいずれかの方法。
  8. 反応混合物の温度を(b)で冷却して、120℃以下にその温度を維持する、請求項1〜7のいずれかの方法。
  9. 全アルキレンオキシド(AO)の少なくとも一部が反応の開始時に存在しているという前提の下で、AOを多段階に加える、請求項1の方法。
  10. 反応の開始時にAOの20〜35%を加え、そして反応がある量進行した後に残りのAOを加える、請求項9の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかの方法であって、
    (d)反応を終了させた後に、60〜90℃の温度で反応混合物をエバポレートすることにより未反応アルキレンオキシドを除去する工程、
    を備える方法。
  12. 請求項1〜12のいずれかの方法で製造されるテトラブロモフタル酸ジエステル組成物。
  13. テトラブロモフタル酸とC2〜C6多価脂肪族アルコール(PAA)及びC3〜C8アルキレンオキシド(AO)とのジエステルであって、25℃で7,500〜50,000cpsの粘度を有する、ジエステル。
  14. (a)可燃性高分子物質及び(b)請求項10又は請求項11のテトラブロモフタル酸ジエステル、を含有する難燃性ポリマー組成物。
  15. 可燃性高分子物質がlポリウレタンである、請求項12の難燃性ポリマー組成物。
  16. さらに(c)ヒンダードフェノール性抗酸化剤を含有する、請求項12又は請求項13の難燃性ポリマー組成物。
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