JP4597026B2 - 鉄道レール用の可変パッド及びその施工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道レールとタイプレートや枕木等のレール支持体との間に軌道パッドとともに挿入される可変パッド及びその施工方法に関する。
従来、鉄道レール(以下単にレールとする)とタイプレートや枕木等のレール支持体との間に軌道パッドと可変パッドとを軌道パッドを上側に、可変パッドを下側にしてレール長手方向に所定間隔ごとに、例えば60cmごとに挿入し、それらを介してレールを支持する技術が公知である。
例えば下記特許文献1,特許文献2にこれらの技術が開示されている。
ここで軌道パッドはゴム等の弾性板から成る部材で、レール上を列車が走行する際の緩衝材としての働きをなし、その緩衝作用により騒音防止したり、レールからタイプレート等のレール支持体を介して設置面に振動が伝達されるのを防止したり、或いは列車内の乗員の乗り心地を良くする働きをなす。
一方可変パッドは、袋体の内部に反応硬化型樹脂を充填し、その樹脂の硬化によりレールを水平且つ適正高さに保持する働きをなす。
図12はそれら軌道パッド及び可変パッドの一例を施工完了状態で周辺部とともに示したものである。
同図において200はレールで、202はコンクリート基盤であり、このコンクリート基盤202上に金属製のタイプレート(レール支持体)204が、ボルト206にて絶縁板208を介し固定されている。
ここでボルト206は、コンクリート基盤202内に埋設された埋込栓209にねじ込まれている。
このタイプレート204には、レール200の基底部200Aの幅に対応した間隔で突出する一対の突出部210が設けられていて、それら突出部210と210との間に、レール200の基底部200Aが嵌め入れられて位置決めされている。
各突出部210にはレール固定用のばね(板ばね)212がボルト214及びナット216により取り付けられており、そのばね212の自由端部がレール200の基底部200Aを下向きに押圧している。
レール200とタイプレート204との間には、弾性板から成り、列車走行時に緩衝作用をなす軌道パッド218と、可変パッド220とが挿入されている。
可変パッド220の内部には反応硬化型樹脂の主剤液と硬化剤液との混合液が注入され、その後にこれが硬化されている。
可変パッド220は、その混合液の注入量に応じて膨張によりその厚みを増し、そしてその厚みが適正に調整されることによって軌道パッド218とともに、レール200を適正高さ且つ水平に保持する。
図13は可変パッド220を、樹脂の混合液の注入により膨らませる前の状態で表している。
レール200は可変パッド220を膨らませる前に、図14に示すレール高さ調節用のスペーサ222により事前に高さ調整されており、従って図13に示しているように可変パッド220を膨らませる前において、レール200と軌道パッド218との間には隙間Sが生じている。
可変パッド220は、この状態で隙間Sが埋るまで内部に樹脂の混合液が注入されて膨張により厚みを増し、その状態で注入された混合液が硬化させられて、レール200を予め調整された高さに保持する。
尚ここでは軌道パッド218の上面にSUS鋼板が滑り板224として固着され、その滑り板224に対してレール200の基底部200Aが接触せしめられている。
ここで滑り板224は、レール200が熱により膨張或いは収縮したときにレール200を滑り板224の上面で滑らせることで、レール200の膨張,収縮による位置移動により軌道パッド218及び可変パッド220が変形したり、或いはタイプレート204等のレール支持体から位置ずれし、または場合によって外れてしまうのを防ぐ働きをなす。
図15は、可変パッド220を軌道パッド218とともに施工する手順を表している。
同図に示しているように可変パッド220を施工するには、別体を成す軌道パッド218と可変パッド220の袋体とを、軌道パッド218を上にして予め上下に重ねて揃えておき、その状態で軌道パッド218と可変パッド220の袋体とを、タイプレート204の一対の突出部210と210との間且つレール200とタイプレート204の上面との間にレール長手方向に挿入する。
この挿入を終わった状態が図13に示す状態であり、この状態で可変パッド220の袋体内部に樹脂の混合液がポンプにより注入されてその後硬化せしめられる。
ここで予め軌道パッド218と可変パッド220の袋体とを上下に重ね揃えた状態で挿入作業するのは、何れか一方を先に挿入した後に他方を挿入すると、その他方の挿入によって先に挿入したものが位置ずれを起してしまい、両者をともに適正な位置にセットするのが難しくなるためで、そのためにこれら2つを揃えておいて同時に挿入作業する。
以上のように従来にあっては、可変パッド220の施工に際して袋体をレール200とタイプレート204との間に軌道パッド218とともに挿入した後、可変パッド220の袋体の内部に反応硬化型樹脂の混合液を作業者がポンプで押して注入する工程が必要であって、施工に際しての工程数が多くなるとともに、加えてその注入工程が難しい作業であり、所要時間も長時間となる問題を生じていた。
この反応硬化型樹脂の混合液の注入工程では、先ず主剤液と硬化剤液とを計量してそれらを所定比率に混合した上で注入する作業が必要であり、またその混合液を過不足のない適正量で袋体の内部に注入することが必要で、その作業が困難且つ時間を要する作業となっていた。
図14に示しているように可変パッド220にあっては、袋体の内部に混合液を注入するための注入口228と、内部の空気を排出するための排気口230とが、タイプレート204等のレール支持体に対してレール長手方向の反対側に設けてあり、しかもその排気口230は、注入口228の側から見てレール200の下側に隠れた状態となる。
可変パッド220への樹脂の混合液の注入工程では、注入口228側で作業者がそこから可変パッド220の袋体内部に混合液を注入し、そして排気口230から混合液が流出し始めたところで混合液の注入を停止することで混合液を過不足なく注入するようにするが、上記のように排気口230は注入口228側の作業者から見てタイプレート204の向こう側且つレール200の下側に隠れた状態にあるため、排気口230からの混合液の流出のし始めの時期を正しく監視することは困難である。
従って従来にあっては、注入口228から混合液を注入する作業者と、その反対側に位置して排気口230から混合液が流出し始める時期を監視する作業者との2人の作業者が必要で、その作業者のためのコストが高くなる問題があった。
また注入口228から混合液を注入する作業者と、排気口230から混合液が流出し始めるのを監視する作業者とが別々であって、その後者の作業者からのストップの声に基づいて前者の作業者が混合液の注入を停止させなければならないため、そのストップの声から注入停止までの間に時間差が生じ、その間混合液が注入され続けてしまう。
その間の混合液の無駄な注入量を極力少なくするために、混合液の注入をゆっくりした速度で行わざるを得ず、これにより注入のための作業に時間がかかってしまって、このこともまたコストを高める要因となっていた。
特公昭48−5644号公報 実公平4−5532号公報
本発明はこのような事情を背景とし、施工現場において可変パッドの袋体への反応硬化型樹脂の混合液の注入工程を不要となし得、施工を容易なものとなすとともに、施工時間を短縮化でき、施工コストを安価となすことのできる鉄道レール用の可変パッド及びその施工方法を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1は可変パッドに関するもので、鉄道レールとタイプレート等のレール支持体との間に、鉄道車両の走行の際の緩衝材として働くゴム等の弾性板から成る軌道パッドを上にして該軌道パッドとともに挿入され、該軌道パッドと前記レールとの間の隙間を埋めるように厚み調節される、袋体の内部に反応硬化型樹脂が充填された可変パッドであって、一対の可撓性のシートにて形成された前記袋体に、互いに独立した第1及び第2の袋部と、それら第1の袋部及び第2の袋部の間を仕切る仕切部とが設けてあって、該第1の袋部に前記反応硬化型樹脂の主剤液が、該第2の袋部に硬化剤液がそれぞれ封入されているとともに、前記仕切部は半接着の弱シール部とされていて、該第1の袋部及び第2の袋部の少なくとも何れか一方に加えた圧力で接着剥離してそれら第1の袋部と第2の袋部とを互いに連通した1つの大袋部となし、前記主剤液と硬化剤液とを混合可能とするものとなしてあり、且つ前記主剤液と硬化剤液の総液量は前記隙間を埋めるのに必要な量よりも過剰量とされているとともに、それら主剤液と硬化剤液との混合液に対して前記レールからの下向きの押圧力が加わったときに接着剥離して該混合液の過剰分を逃す、半接着の弱シール部を有する液逃し部が前記大袋部に連続して設けてあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記液逃し部は、前記袋体の前記レール支持体からレール長手方向の両側にはみ出した部分且つ袋体周縁部の完全接着の強シール部の内側を互いに重ね合せて半接着した弱シール部として構成してあり、接着剥離によって前記大袋部に連通し且つ外部に対して閉鎖された液逃し用の収容空間を形成するものとなしてあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1において、前記袋体には前記レール支持体からレール長手方向にはみ出した部分に、前記大袋部に連通状態となって前記混合液を外部に排出する液排出通路が設けてあるとともに、前記レールから下向きの押圧力が加わる以前においては該液排出通路を閉鎖状態に保ち、該押圧力の作用で接着剥離して該液排出通路を開いて該液排出通路を通じ前記混合液を排出させる半接着の弱シール部から成る通路閉鎖部が設けてあり、それら液排出通路と通路閉鎖部とで前記液逃し部が構成してあることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記第1の袋部と第2の袋部とには、硬化した樹脂が割れたときに破片を繋ぎ止めて飛散防止する可撓性且つシート状の繋ぎ材が前記主剤液,硬化剤液とともに埋設してあることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項4において、前記繋ぎ材は前記第1の袋部及び第2の袋部の内部に丸めて収めてあり、前記主剤液及び硬化剤液の混合時にそれら液の流れで各端部が広がって該各端部が互いに重なり合うようになしてあることを特徴とする。
請求項6は請求項1〜5の何れかの可変パッドの施工方法であって、前記レールを最終設置位置よりも高位置に保持した状態とし、その状態で前記独立した第1の袋部と第2の袋部とのそれぞれに前記主剤液,硬化剤液を封入した状態の可変パッドの該第1の袋部及び第2の袋部の少なくとも何れか一方に圧力を加えて前記仕切部を接着剥離させ、両液を混合状態とした上で、該可変パッドを前記軌道パッドとともに前記レールとレール支持体との間に挿入し、その後高さ調節用に予めセットしたスペーサに当る位置まで該レールを下降させて、その過程で該レールを前記軌道パッドに押し当てるとともに前記可変パッドに対して該レールの荷重を作用させ、該荷重の作用若しくはその後におけるレール固定用のばねの力を付加した力を該可変パッドに対して前記下向きの押圧力として加え、該下向きの押圧力にて前記混合液の過剰分を前記液逃し部へと逃がして該可変パッドの厚みを調節し、その後において前記混合液を反応硬化させることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、一対の可撓性のシートにて形成された袋体に互いに独立した第1及び第2の袋部と、それらを仕切る仕切部とを設けて、第1の袋部に反応硬化型樹脂の主剤液を、第2の袋部に硬化剤液をそれぞれ封入するとともに、その仕切部を半接着の弱シール部となして、第1の袋部又は第2の袋部若しくはその両方に加えた圧力でこれを接着剥離させて第1の袋部と第2の袋部とを互いに連通した1つの大袋部となし、そこで主剤液と硬化剤液とを混合可能となしたものである。
即ち、施工前において事前に予め袋体内部に主剤液と硬化剤液とを封入した形態で、且つ圧力をかけてそれら主剤液及び硬化剤液を容易に混合できる形態で可変パッドを構成したものである。
かかる本発明の可変パッドは、レールとレール支持体との間にこれを挿入した時点で、袋体内部に既に反応硬化型樹脂の混合液が収容充填された状態にあり、従ってその後において改めて袋体の内部に混合液をポンプにて注入する作業を要しない。
即ち、従来必要とされていた混合液の注入工程を省略することが可能となる。
従ってその混合液の注入に起因して生じていた従来の問題を解決することができる。
即ち混合液の注入工程を不要化できることによって、可変パッドの施工に必要な工程数を少なくすることができる。
従ってまた、従来混合液の注入の際に生じていた2人作業の問題、更にポンプによる混合液の注入をゆっくりとしなければならず、これにより混合液の注入に長時間を要していた問題の何れも解消することができる。
かかる本発明によれば、施工に要する作業者を減らすことができ、また施工も短時間で終了し得て、施工に要するコストを安価となすことができる。
尚、互いに独立した袋部のそれぞれに別々の液を封入しておき、そしてその仕切部を接着剥離させることによって両液を混合する技術それ自体は既に公知の技術である。
本発明はこれを鉄道レール用の可変パッドに適用した点に特徴を有するものである。
加えて本発明は、更に進んで可変パッドの袋体に混合液の逃し部を設けた点を別の特徴としている。
可変パッドは、レールと軌道パッドとの間の隙間に応じて自身の厚みを調整し、レールと軌道パッドとの隙間を埋める働きが求められるものであり、一方で、独立した袋部のそれぞれに主剤液と硬化剤液とを予め封入して可変パッドを構成する場合、予め封入してある液の量は定まっており、従って可変パッドを単に独立した2つの袋部のそれぞれに主剤液と硬化剤液とを封入しただけのものとしておくと、レールとレール支持体との間への挿入状態で自身の厚みを、軌道パッドとレールとの間の隙間に応じて調整するといったことができない。
そこで本発明では、主剤液と硬化剤液の総液量を、隙間を埋めるのに必要な量よりも過剰量となしておくとともに、それら主剤液と硬化剤液との混合液に対してレールからの下向きの押圧力を作用させ、そしてその下向きの押圧力により混合液の過剰分を逃がす液逃し部を袋体に設けておいて、その過剰分を液逃し部に逃がすことによって、レールとレール支持体との間に挟まれる部分の厚みを自動的に適正厚みに調整するようになしたものである。
本発明は、このようにすることによって、独立した袋部に主剤液と硬化剤液とを事前に封入した形態で可変パッドを構成することを可能ならしめたものであり、そしてこのことによって、従来必要とされていた施工現場での袋体内部への混合液の注入工程を不要となし得るとともに可変パッドの厚み、詳しくはレールとレール支持体との間に挟まれる部分の厚みを、自動的に適正厚みとなるようにしたものである。
次に請求項2は、上記液逃し部を、袋体のレール支持体からレール長手方向の両側にはみ出した部分を互いに重ね合わせて半接着した弱シール部として構成し、接着剥離によって上記の大袋部に連通し且つ外部に対して閉鎖された液逃し用の収容空間を形成するものとなしたものである。
この請求項2によれば、レールから混合液に加わる下向きの押圧力で自動的に半接着の弱シール部を接着剥離させて液逃し用の収容空間を形成し、そこに混合液の過剰分を逃がすことができる。これによりレールとレール支持体との間に挟まれる部分の厚みを自動的に適正厚みとなすことができるとともに、混合液の過剰分を外部へと逃がすこと無く袋体内部に留めておくことができる。
加えてこの請求項2によれば、液逃し部に逃げた混合液の過剰分が、袋体を形成する可撓性シートとともに上下に突出した状態となってその状態で固まるため、その突出部分がストッパとなって、レールが長手方向に伸縮した場合においても、これに伴って軌道パッド、更に可変パッド自体がレール長手方向に位置ずれするのを防止することができる。
前述したようにレールは夏期には膨張、冬期には収縮してこれに伴いレール長手方向に伸縮する。
このとき、軌道パッド及び可変パッドがこれに伴ってレール長手方向に位置ずれすると、場合によってそれら軌道パッド,可変パッドがレール支持体から外れてしまう恐れが生ずる。
しかるにこの請求項2によれば、そうした問題を良好に解決することができる。
一方請求項3は、袋体に液排出通路を設けるとともに、レールから下向きの押圧力が加わる以前においてはその液排出通路を閉鎖状態に保ち、レールからの下向きの押圧力の作用で接着剥離して液排出通路を開き、混合液の過剰分を排出させる半接着の弱シール部から成る通路閉鎖部を設けて、それら液排出通路と通路閉鎖部とで液逃し部を構成したもので、この請求項3においても、混合液の過剰分だけを良好に排除し得て、レールとレール支持体との間の可変パッドの厚みを自動的に適正な厚みに調節することができる。
次に請求項4は、上記第1の袋部と第2の袋部との内部に、硬化した樹脂が割れたときに破片を繋ぎ留めて飛散防止する可撓性且つシート状の繋ぎ材を主剤液,硬化剤液とともに埋設したもので、この請求項4によれば、鉄道車両の通過時等の衝撃によって袋体内部の反応硬化型樹脂が割れた場合であっても、その破片が周囲に飛び散るのを良好に防止することができる。
この繋ぎ材はまた、反応硬化型樹脂を補強し、破壊強度を高める働きもなす。
この場合において上記繋ぎ材は第1の袋部,第2の袋部の内部に丸めて納めておき、主剤液及び硬化剤液の混合時にそれら液の流れで端部が広がって、互いの各端部が互いに重なり合うようになしておくことができる(請求項5)。
このようにしておけば、袋体の内部への収納状態で互いに別体をなしていた繋ぎ材が、硬化後の樹脂を介して連結状態となり、その働きを有効に発揮するとともに、仕切部が接着剥離した部分で硬化した樹脂が割れを生じた場合にも、その破片の飛散を防止することができる。
次に請求項6は可変パッドの施工方法に関するもので、この施工方法では、レールを最終設置位置よりも高位置に保持した状態とし、その状態で主剤液と硬化剤液とを混合した後の可変パッドを軌道パッドとともにレールとレール支持体との間に挿入し、その後にレールを下降させて、その過程で可変パッドに対しレールの荷重を作用させ、その荷重を若しくはその後におけるレール固定用のばねの力を付加した力を下向きの押圧力として加え、混合液の過剰分を逃がして厚み調節し、その状態で混合液を反応硬化させるものである。
この施工方法によれば、最終設置位置よりも高位置に保持したレールを単に降ろすだけで、或いはまたレール固定用のばねの力を付加するだけで、自動的に可変パッドの厚みを適正厚みとして、軌道パッドをレールに対し隙間無く接触した状態となすことができ、可変パッドの施工を極めて簡単に行うことができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
先ず図1は、本実施形態の可変パッド10を周辺部とともに施工完了状態で表している。
同図において12はレール、14はコンクリート基盤、16は金属製のタイプレート(レール支持体)、18は絶縁板をそれぞれ表している。
タイプレート16は、ボルト20にて絶縁板18を介しコンクリート基盤14の上面に固定されている。
ここでボルト20は、コンクリート基盤14に埋設された埋込栓22にねじ込まれている。
24はタイプレート16に設けられた一対の突出部で、そこにレール固定用のばね(板ばね)26がボルト28及びナット30により取り付けられている。
一対の突出部24と24との間には、レール12の基底部12Aが嵌め込まれて位置決めされ、その基底部12Aがばね26の自由端部にて下向きに押圧されている。
そしてレール12の基底部12Aが、軌道パッド32及び可変パッド10を介してタイプレート16により支持されている。
尚34はSUS鋼板から成る滑り板で、軌道パッド32の上面に固着されている。尚この滑り板34は省略することも可能である。
軌道パッド32はゴム板(弾性板)から成るもので、図2にも示しているようにその上面と下面とにはレール長手方向に延びる凹溝35が、図1及び図2の左右方向に所定ピッチで形成されている。
図1において、36は可変パッド10の袋体でその内部に反応硬化型樹脂の硬化体38が充填されている。
図2及び図3において、10Aは施工前の可変パッドを表したもので、袋体36は可撓性を有する一対の熱可塑性の樹脂シートを周縁部に沿って完全接着(強接着)して構成してある。
図3中40は、その周縁部に沿って形成された完全接着の強シール部を示している。
この袋体36には、半接着の弱シール部から成る仕切部42が設けられていて、その仕切部42にて、互いに独立した第1の袋部44及び第2の袋部46が区画形成されている。
そして第1の袋部44に反応硬化型樹脂(ここではエポキシ樹脂)の主剤液48が、また第2の袋部46に硬化剤液50がそれぞれ封入されている。
尚周縁部の強シール部40及び半接着の弱シール部から成る仕切部42は、ともに一対の樹脂シートをヒートシールして形成したものである。
但し仕切部42は半接着状態のもので接着力が弱く、第1の袋部44又は第2の袋部46の一方又は両方に圧力を加えることで容易に接着剥離して、第1の袋部44及び第2の袋部46が互いに連通した形態の単一の大袋部47(図2及び図5(II)参照)を形成する。
そしてこのことによって、第1の袋部44に封入された主剤液48と、第2の袋部46に封入された硬化剤液50とを互いに混合状態とする。
尚この実施形態では、図3に示しているように強シール部40が周縁部に沿って一様な幅dで形成され、また仕切部42は幅dで形成されている。
ここではd=10mm,d=8mmとされている。
本実施形態において、主剤液48の封入量は120g,硬化剤液50の封入量は60gである。
図3(B)に示しているように上記第1の袋部44及び第2の袋部46には、可撓性且つシート状の繋ぎ材としてのガラスクロス52が、それぞれ丸めた状態で主剤液48,硬化剤液50とともに収納してある。
ここでガラスクロス52は、ガラスを細長く引き延ばして繊維状としたものを織ったもので、主剤液48と硬化剤液50を混合して硬化反応させたとき、樹脂の硬化体38に対する繋ぎ材となって、衝撃により樹脂が割れることがあっても、その破片が飛散するのを防止する働きをなす。
このガラスクロス52はまた、樹脂の硬化体38に対する補強機能も備えている。
尚上記主剤液48,硬化剤液50及びガラスクロス52は、図6に示しているように一対の樹脂シートの三方を閉鎖しておいて一方を開口54となし、その開口54を通じて第1の袋部44及び第2の袋部46内部に注入及び挿入する。
そしてそれら主剤液48,硬化剤液50及びガラスクロス52の注入及び挿入後において、開口54をヒートシールにて閉鎖する。
図3はこのようにして一対の樹脂シートの周縁部を全周に亘ってヒートシールした状態を表している。
本実施形態において、主剤液48,硬化剤液50は全体の総液量が図1の軌道パッド32とレール12との間の隙間を埋めるのに必要な量よりも過剰量とされている。
そして袋体36には、図2及び図3に示しているように主剤液48と硬化剤液50を混合して成る混合液の過剰分を逃がすための液逃し部56が、第1の袋部44の図中左側と第2の袋部46の図中右側とにそれぞれ設けられている。
ここで一対の液逃し部56のそれぞれは、一対の樹脂シートを半接着して弱シール部となしたもので、図4(III)に示しているように液圧により接着剥離して、そこに混合液の過剰分を逃し込み収容する収容空間を形成する。
これらの液逃し部56は、長方形状をなす袋体36の長手方向各端部、詳しくはレール支持体としての上記タイプレート16に対してレール12の長手方向両側にはみ出す位置に設けられている。
これら液逃し部56は、強シール部40で囲まれた内側に且つ第1の袋部44,第2の袋部46に連続して形成されており、外部に対しては閉鎖された状態にある。
図2に示しているように、この実施形態では可変パッド10Aの第1の袋部44,第2の袋部46の何れか又は両方に手で圧力を加えることにより(図5(I)参照)、半接着の弱シール部から成る仕切部42を接着剥離させ、第1の袋部44及び第2の袋部46を互いに連通した一つの大袋部47となして、主剤液48及び硬化剤液50をそこで混合する。
その際、大袋部47を手で揉むようにして両液をより良く混合させる。
仕切部42を接着剥離させて主剤液48及び硬化剤液50を混合する際、第1の袋部44,第2の袋部46にそれぞれ丸めて収容してあるガラスクロス52が、液の流れに伴ってそれぞれの端部で重なり合った状態となる(図5(II)参照)。
図2の10Bは、このようにして第1の袋部44,第2の袋部46が一体の大袋部47を形成し、その内部に主剤液48と硬化剤液50との混合液を封入した状態の可変パッドを表している。
ところで、ここで用いられるガラスクロス52については、第1の袋部44、第2の袋部46にそれぞれ丸めて収容された後、開口54側のガラスクロス52の外周縁部の任意の複数箇所を袋体36の内周面に溶着固定させておいても良い。
更に、ガラスクロス52の丸め方についても、第1の袋部44、第2の袋部46にそれぞれ収容されるガラスクロス52の内、どちらか一方のみのガラスクロス52を丸めて収容させても良い。
また、ガラスクロス52と袋体36の内周面とを溶着固定させるときに、溶着位置を開口54側のガラスクロス52の外周縁部だけでなく、開口54側の反対側の外周縁部の任意の複数箇所に設けても良い。
更に、ここではガラスクロス52を第1の袋部44,第2の袋部46に、それぞれ分けて収容させているが、分けずに1枚のガラスクロス52を収容させて、袋体36の2つある液逃し部56,56の内、1つの液逃し部56側でガラスクロス52の外周縁部を溶着させて、溶着部位にてガラスクロス52を巻物状に巻いたり、若しくは折りたたんでおいたりして袋部内に収容させても良い。
その際は、主剤液48,硬化剤液50を混合させる時に、巻いた若しくは折りたたんだガラスクロス52を延ばして、袋体36内全体に広げるようにさせることができる。
また、1枚のガラスクロス52を丸めたり、巻物状に巻いたり、折りたたんだりさせずに、延ばしたままで袋体36内に収容させることも可能であり、その時は熱で粘着力が出るようなものをガラスクロス52の仕切部42に当たる位置に溶かし込んでおき、熱負荷により袋体36の内周面と仕切部42とを溶着させて、ガラスクロス52を1枚で延ばした状態で、第1の袋部44,第2の袋部46を作製することもできる。
本実施形態では、このようにして第1の袋部44及び第2の袋部46の一方又は両方に手で圧力を加えて仕切部42を接着剥離させる際に、更にはまた後述するようにレール12による下向きの押圧力で半接着の液逃し部56を接着剥離させる際に袋体36が破れることのないように一対の樹脂シートとして高強度のものが用いられている。
本実施形態ではかかる樹脂シートとして、PET(ポリエチレンテレフタレート)とLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の複合材が用いられている。
図7及び図8は、可変パッド10の本実施形態の施工方法を表している。
この施工方法では、先ず図7(I)に示しているようにレール12を最終設置位置よりも高位置にクレーンにて吊り上げた状態としておく。
図7(I)において、58はレール12の高さ調節用に予めセットしてあるスペーサを表しているが、図示のようにレール12を高位置にクレーン等にて吊った状態の下で、レール12はスペーサ58から所定距離浮き上った状態にある。
この状態で、図2に示す可変パッド10Bを軌道パッド32及び滑り板34とともにレール12とタイプレート16との間に且つレール長手方向に挿入する。
この状態の下でレール12と軌道パッド32との間には隙間Sが生じている。
この後、図8(III)に示しているようにレール12をスペーサ58に当る位置まで下降させる。
このとき可変パッド10Bの大袋部47内の混合液は、レール12の荷重により下向きに押圧され、その過剰分が図3の弱シール状態にある液逃し部56を接着剥離させながら、その内部に逃げ込み、レール12とタイプレート16とで上下に挟まれた部分が、その過剰分の逃込みによって自動的に適正厚みとなる。
混合液はこの状態の下で反応硬化せしめられて、図1に示す硬化体38となる。
而して混合液が反応硬化したところで、図8(IV)に示すようにスペーサ58が取り除かれ、レール12が軌道パッド32及び可変パッド10を介してタイプレート16により適正高さ位置に支持された状態となる。
図9はこのときの状態を表している。
このとき、液逃し部56に逃げ込んで硬化した樹脂は袋体36の一部とともに上,下に膨出(突出)した状態となって、同図に示しているようにストッパ部60を形成する。
そしてこのストッパ部60のストッパ作用によって、可変パッド10及びその上側の軌道パッド32が、レール長手方向に位置ずれするのが防止される。
尚上記第1の袋部44,第2の袋部46に主剤液48,硬化剤液50とともに納められたガラスクロス52は、それらの混合液が液逃し部56に逃げ込む際に、液の流れによって図5(III)に示しているように互いに反対側の端部が液逃し部56の側に広がり、液逃し部56に逃げ込んだ混合液の硬化体に対する繋ぎ材として働く。
即ち液逃し部56に逃げ込んで硬化した樹脂に対しても、ガラスクロス52が破片の飛散防止のための繋ぎ材として働く。
以上のような本実施形態では、可変パッド10をレール12とタイプレート16との間に挿入した時点で、既に袋体36内部に樹脂の混合液が収容充填された状態にあり、従ってその後において改めて袋体36の内部に混合液をポンプにて注入する作業を要しない。
即ち、従来必要とされていた混合液の注入工程を省略することでき、混合液の注入に起因して生じていた従来の問題を解決することができる。これにより可変パッド10の施工に必要な工程数を少なくすることができる。
また混合液の注入の際に生じていた2人作業の問題及び注入に長時間を要していた問題の何れも解消することができ、施工に要する作業者を減らすことができるとともに施工も短時間で終了し得て、施工作業に要するコストを安価となすことができる。
本実施形態では、可変パッド10の袋体36に混合液の液逃し部56を設けるとともに、主剤液48と硬化剤液50の総液量を、隙間を埋めるのに必要な量よりも過剰量となしており、そして主剤液48と硬化剤液50との混合液に対してレール12からの下向きの押圧力を作用させて、その下向きの押圧力にて、混合液の過剰分を液逃し部56へと逃がすようになしており、このことによって可変パッド10の厚み、詳しくはレール12とタイプレート16との間に挟まれる部分の厚みを自動的に適正厚みに調整することができる。
また混合液の過剰分を逃す際、これを外部へと逃がすことなく、袋体16内部に留めておくことができる。
加えて液逃し部56に逃げた混合液の過剰分が、袋体36を形成する可撓性シートとともに上,下に突出した状態となって、その状態で硬化するため、その突出部分がストッパ部60となって、レール12が長手方向に伸縮した場合においても、これに伴って軌道パッド32、更に可変パッド10自体がレール12長手方向に位置ずれするのを防止することができる。
本実施形態では、更に、ガラスクロス52を主剤液48,硬化剤液50とともに第1及び第2の袋部44,46の内部に埋設しており、鉄道車両の通過時等の衝撃によって可変パッド10の硬化体38が割れた場合であっても、その破片が周囲に飛び散るのを良好に防止することができる。
加えてそのガラスクロス52は第1の袋部44,第2の袋部46の内部に丸めて納められ、主剤液48及び硬化剤液50の混合時に、それら液の流れで端部が広がって互いの各端部が重なり合うため、袋体36の内部への収納状態で互いに別体をなしていたガラスクロス52が硬化後の樹脂を介して連結状態となり、その働きを有効に発揮するとともに、半接着の仕切部42が接着剥離した部分で硬化した樹脂が割れを生じた場合であっても、その破片が飛散するのを良好に防止することができる。
また本実施形態の施工方法によれば、最終設置位置よりも高位置に保持したレール12を単に降ろすだけで或いはまたレール固定用のばね26の力を付加するだけで、自動的に可変パッド10の厚みを適正厚みとなし得て、軌道パッド32をレール12に対し隙間無く接触した状態となすことができ、可変パッド10の施工を極めて簡単に行うことができる。
次に図10は、図3に示す可変パッド10Aの他の形態例を示している。
同図に示しているようにこの実施形態では、タイプレート16に対しレール長手方向にはみ出した位置において液逃し部68が設けられている。
但しこの液逃し部68は、上記の液逃し部56に代えて、混合液を外部に排出するための液排出通路64と、レール12による下向の押圧力が加わる以前において液排出通路64を閉鎖状態に保つ半接着の弱シール部から成る通路閉鎖部66とで液逃し部68を構成してある。
尚他の点については基本的に上記の実施形態と同様である。
この実施形態の場合、レール12から下向きの押圧力が加わると、図11に示しているように混合液に加わる圧力で半接着の通路閉鎖部66が接着剥離して液排出通路64を開き、混合液の過剰分を、この液排出通路64を通じて外部に排出する。
これにより、レール12とタイプレート16とで挟まれる部分の混合液の厚み、詳しくはその混合液を含む可変パッド10Bの厚みが適正厚みに自動的に厚さ調節される。
本実施形態においても、混合液の過剰分だけを良好に排除し得て、レール12とタイプレート16との間の可変パッド10の厚みを自動的に適正な厚みに調節することができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらはあくまで一例示である。
例えば本発明においては繋ぎ材としてネット状のもの、その他形態のものを用いることも可能であるし、また液逃し部を上例以外の他の様々な形態で設けることも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態,態様で構成,実施可能である。
本発明の一実施形態の可変パッドを施工完了状態で周辺部とともに示す図である。 同可変パッドを施工前の状態で軌道パッド等とともに示す斜視図である。 図2の可変パッドの平面図及び縦断面図である。 同可変パッドの作用説明図である。 同可変パッドの作用を図4とは異なった断面で示す作用説明図である。 液剤注入前の可変パッドの袋体の平面図である。 本実施形態の可変パッドの施工手順を示す説明図である。 図7に続く手順の説明図である。 同可変パッドの施工完了状態を示す図である。 本発明の他の実施形態の可変パッドの図である。 図10の可変パッドの施工途中の状態の説明図である。 従来の可変パッドを軌道パッド及び周辺部とともに施工完了状態で示す図である。 図12の可変パッドを膨らませる前の状態で周辺部とともに示した図である。 図12の可変パッドを周辺部とともに示す平面図である。 図12の従来の可変パッド及び軌道パッドの施工手順及びその問題点を説明するための説明図である。
符号の説明
10,10A,10B 可変パッド
12 レール
16 タイプレート
32 軌道パッド
36 袋体
40 強シール部
42 仕切部
44 第1の袋部
46 第2の袋部
47 大袋部
48 主剤液
50 硬化剤液
52 ガラスクロス
56,68 液逃し部
64 液排出通路
66 通路閉鎖部

Claims (6)

  1. 鉄道レールとタイプレート等のレール支持体との間に、鉄道車両の走行の際の緩衝材として働くゴム等の弾性板から成る軌道パッドを上にして該軌道パッドとともに挿入され、該軌道パッドと前記レールとの間の隙間を埋めるように厚み調節される、袋体の内部に反応硬化型樹脂が充填された可変パッドであって
    一対の可撓性のシートにて形成された前記袋体に、互いに独立した第1及び第2の袋部と、それら第1の袋部及び第2の袋部の間を仕切る仕切部とが設けてあって、該第1の袋部に前記反応硬化型樹脂の主剤液が、該第2の袋部に硬化剤液がそれぞれ封入されているとともに、前記仕切部は半接着の弱シール部とされていて、該第1の袋部及び第2の袋部の少なくとも何れか一方に加えた圧力で接着剥離してそれら第1の袋部と第2の袋部とを互いに連通した1つの大袋部となし、前記主剤液と硬化剤液とを混合可能とするものとなしてあり、
    且つ前記主剤液と硬化剤液の総液量は前記隙間を埋めるのに必要な量よりも過剰量とされているとともに、それら主剤液と硬化剤液との混合液に対して前記レールからの下向きの押圧力が加わったときに接着剥離して該混合液の過剰分を逃す、半接着の弱シール部を有する液逃し部が前記大袋部に連続して設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
  2. 請求項1において、前記液逃し部は、前記袋体の前記レール支持体からレール長手方向の両側にはみ出した部分且つ袋体周縁部の完全接着の強シール部の内側を互いに重ね合せて半接着した弱シール部として構成してあり、接着剥離によって前記大袋部に連通し且つ外部に対して閉鎖された液逃し用の収容空間を形成するものとなしてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
  3. 請求項1において、前記袋体には前記レール支持体からレール長手方向にはみ出した部分に、前記大袋部に連通状態となって前記混合液を外部に排出する液排出通路が設けてあるとともに、前記レールから下向きの押圧力が加わる以前においては該液排出通路を閉鎖状態に保ち、該押圧力の作用で接着剥離して該液排出通路を開いて該液排出通路を通じ前記混合液を排出させる半接着の弱シール部から成る通路閉鎖部が設けてあり、それら液排出通路と通路閉鎖部とで前記液逃し部が構成してあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第1の袋部と第2の袋部とには、硬化した樹脂が割れたときに破片を繋ぎ止めて飛散防止する可撓性且つシート状の繋ぎ材が前記主剤液,硬化剤液とともに埋設してあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
  5. 請求項4において、前記繋ぎ材は前記第1の袋部及び第2の袋部の内部に丸めて収めてあり、前記主剤液及び硬化剤液の混合時にそれら液の流れで各端部が広がって該各端部が互いに重なり合うようになしてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
  6. 請求項1〜5の何れかの可変パッドの施工方法であって、前記レールを最終設置位置よりも高位置に保持した状態とし、その状態で前記独立した第1の袋部と第2の袋部とのそれぞれに前記主剤液,硬化剤液を封入した状態の可変パッドの該第1の袋部及び第2の袋部の少なくとも何れか一方に圧力を加えて前記仕切部を接着剥離させ、両液を混合状態とした上で、該可変パッドを前記軌道パッドとともに前記レールとレール支持体との間に挿入し、その後高さ調節用に予めセットしたスペーサに当る位置まで該レールを下降させて、その過程で該レールを前記軌道パッドに押し当てるとともに前記可変パッドに対して該レールの荷重を作用させ、該荷重の作用若しくはその後におけるレール固定用のばねの力を付加した力を該可変パッドに対して前記下向きの押圧力として加え、該下向きの押圧力にて前記混合液の過剰分を前記液逃し部へと逃がして該可変パッドの厚みを調節し、その後において前記混合液を反応硬化させることを特徴とする鉄道レール用の可変パッドの施工方法。
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