JP3994116B1 - 鉄道レール用の可変パッド及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軌道パッドとレールとの間の隙間を埋めるように厚み調節される可変パッド10の袋体36には、第1の袋部44に反応硬化型樹脂の主剤液48が、第2の袋部46に硬化剤液50がそれぞれ封入されているとともに、仕切部42が半接着の弱シール部とされていて、加えた圧力で接着剥離して1つの大袋部を形成し、主剤液48と硬化剤液50とを混合可能とする。大袋部の外方には液逃し部56が設けてあって、そこに液通路57を通じ液が流入可能となしてある。また大袋部と液逃し部56との間は強シール部59となしてあって、そこに分離を容易とする切込み62が入れてある。
【選択図】 図3
Description
例えば下記特許文献1,特許文献2にこれらの技術が開示されている。
一方可変パッドは、袋体の内部に反応硬化型樹脂を充填し、その樹脂の硬化によりレールを水平且つ適正高さに保持する働きをなす。
同図において200はレールで、202はコンクリート基盤であり、このコンクリート基盤202上に金属製のタイプレート(レール支持体)204が、ボルト206にて絶縁板208を介し固定されている。
ここでボルト206は、コンクリート基盤202内に埋設された埋込栓209にねじ込まれている。
各突出部210にはレール固定用のばね(板ばね)212がボルト214及びナット216により取り付けられており、そのばね212の自由端部がレール200の基底部200Aを下向きに押圧している。
可変パッド220の内部には反応硬化型樹脂の主剤液と硬化剤液との混合液が注入され、その後にこれが硬化されている。
可変パッド220は、その混合液の注入量に応じて膨張によりその厚みを増し、そしてその厚みが適正に調整されることによって軌道パッド218とともに、レール200を適正高さ且つ水平に保持する。
レール200は可変パッド220を膨らませる前に、図22に示すレール高さ調節用のスペーサ222により事前に高さ調整されており、従って図21に示しているように可変パッド220を膨らませる前において、レール200と軌道パッド218との間には隙間Sが生じている。
可変パッド220は、この状態で隙間Sが埋るまで内部に樹脂の混合液が注入されて膨張により厚みを増し、その状態で注入された混合液が硬化させられて、レール200を予め調整された高さに保持する。
ここで滑り板224は、レール200が熱により膨張或いは収縮したときにレール200を滑り板224の上面で滑らせることで、レール200の膨張,収縮による位置移動により軌道パッド218及び可変パッド220が変形したり、或いはタイプレート204等のレール支持体から位置ずれし、または場合によって外れてしまうのを防ぐ働きをなす。
同図に示しているように可変パッド220を施工するには、別体を成す軌道パッド218と可変パッド220の袋体とを、軌道パッド218を上にして予め上下に重ねて揃えておき、その状態で軌道パッド218と可変パッド220の袋体とを、タイプレート204の一対の突出部210と210との間且つレール200とタイプレート204の上面との間にレール長手方向に挿入する。
この挿入を終わった状態が図21に示す状態であり、この状態で可変パッド220の袋体内部に樹脂の混合液がポンプにより注入されてその後硬化せしめられる。
この反応硬化型樹脂の混合液の注入工程では、先ず主剤液と硬化剤液とを計量してそれらを所定比率に混合した上で注入する作業が必要であり、またその混合液を過不足のない適正量で袋体の内部に注入することが必要で、その作業が困難且つ時間を要する作業となっていた。
可変パッド220への樹脂の混合液の注入工程では、注入口228側で作業者がそこから可変パッド220の袋体内部に混合液を注入し、そして排気口230から混合液が流出し始めたところで混合液の注入を停止することで混合液を過不足なく注入するようにするが、上記のように排気口230は注入口228側の作業者から見てタイプレート204の向こう側且つレール200の下側に隠れた状態にあるため、排気口230からの混合液の流出のし始めの時期を正しく監視することは困難である。
また注入口228から混合液を注入する作業者と、排気口230から混合液が流出し始めるのを監視する作業者とが別々であって、その後者の作業者からのストップの声に基づいて前者の作業者が混合液の注入を停止させなければならないため、そのストップの声から注入停止までの間に時間差が生じ、その間混合液が注入され続けてしまう。
その間の混合液の無駄な注入量を極力少なくするために、混合液の注入をゆっくりした速度で行わざるを得ず、これにより注入のための作業に時間がかかってしまって、このこともまたコストを高める要因となっていた。
ここで液逃し部244は第1の袋部234,第2の袋部236に対し、レール幅方向において同寸法で形成されている。
そしてこのストッパ部250のストッパ作用によって、可変パッド232及びその上側の軌道パッド218がレール長手方向に位置ズレするのが防止される。
即ち従来必要とされていた混合液の注入工程を省略することが可能であり、従ってその混合液の注入に起因して生じていた上記の従来の問題を解決することができる。
而してストッパ部250が折れて周辺に散らばった状態になると美観が更に損なわれてしまう。
またストッパ部250が、振動するレール200の下面に接触した状態となることによって、このことが軌道パッド208による緩衝部材としての働きを阻害してしまう可能性も生ずる。
しかしながらレール下の隙間は極めて狭い隙間であり、そこに作業者が手を挿入して、剛性のある硬化した樹脂製のストッパ部250を可変パッド232のレール幅方向の全幅に亘って切断するといったことは困難な作業となり、現実にこれを実施することは難しい。
またストッパ部250を全体的に除去してしまうと、ストッパ部250による軌道パッド218及び可変パッド232自体の位置ずれ防止の働きも失われてしまう。
即ち、従来必要とされていた混合液の注入工程を省略でき、従ってその混合液の注入に起因して生じていた従来の問題を解決することができる。
また樹脂の硬化体が振動するレールの下面に当った状態となることによって、軌道パッドによる働きを損なってしまう問題も解消することができる。
また本発明では大袋部と液逃し部との間は、液通路の部分を除いて強シール部となしてあるとともに、その強シール部に沿って、大袋部と液逃し部との分離を容易とする切込みが設けてあるため、液逃し部を作業者が大袋部から手で引き離すことによって、液逃し部で固まった樹脂の硬化体を袋体の一部とともに容易に除去し、レール外に取り出すことができる(請求項3)。
この場合、液逃し部で固まった樹脂の硬化体を、強シール部に沿って袋体の一部とともに、より簡単に引き剥がすことができる。
この場合、万一レールからの下向きの押圧力が働いたときに両側の液逃し部の何れか一方への液の移動ができなかった場合であっても、今一方の液逃し部に大袋部内の混合液を逃すことができ、レールからの下向きの押圧力によって袋体自体(大袋)が破裂を生じるのを回避することができる。
この場合樹脂の硬化後において硬化体を一方の液逃し部の液通路の部分の1個所で切断するだけで、液逃し部で固まった樹脂の硬化体を袋体の一部とともに除去することができ、除去作業をより簡単に行うことができる利点が得られる。
この繋ぎ材はまた、反応硬化型樹脂を補強し、破壊強度を高める働きもなす。
先ず図1は、本実施形態の可変パッド10を周辺部とともに施工完了状態で表している。
同図において12はレール、14はコンクリート基盤、16は金属製のタイプレート(レール支持体)、18は絶縁板をそれぞれ表している。
タイプレート16は、ボルト20にて絶縁板18を介しコンクリート基盤14の上面に固定されている。
ここでボルト20は、コンクリート基盤14に埋設された埋込栓22にねじ込まれている。
一対の突出部24と24との間には、レール12の基底部12Aが嵌め込まれて位置決めされ、その基底部12Aがばね26の自由端部にて下向きに押圧されている。
そしてレール12の基底部12Aが、軌道パッド32及び可変パッド10を介してタイプレート16により支持されている。
軌道パッド32はゴム板(弾性板)から成るもので、図2にも示しているようにその上面と下面とにはレール長手方向に延びる凹溝35が、図1及び図2の左右方向に所定ピッチで形成されている。
図1において、36は可変パッド10の袋体で、その内部に反応硬化型樹脂の硬化体38が充填されている。
図3中40は、その周縁部に沿って形成された完全接着の強シール部を示している。
この袋体36には、半接着の弱シール部から成る仕切部42が設けられていて、その仕切部42にて、互いに独立した第1の袋部44及び第2の袋部46が区画形成されている。
そして第1の袋部44に反応硬化型樹脂(ここではエポキシ樹脂)の主剤液48が、また第2の袋部46に硬化剤液50がそれぞれ封入されている。
但し仕切部42は半接着状態のもので接着力が弱く、第1の袋部44又は第2の袋部46の一方又は両方に圧力を加えることで容易に接着剥離して、第1の袋部44及び第2の袋部46が互いに連通した形態の単一の大袋部47(図2及び図6(II)参照)を形成する。
そしてこのことによって、第1の袋部44に封入された主剤液48と、第2の袋部46に封入された硬化剤液50とを互いに混合状態とする。
尚この実施形態において、図8(II)で示される隙間Sの隙間量によって主剤液48及び硬化剤液50の封入量は適宜決められるが一例を示すと、主剤液48の封入量は120g,硬化剤液50の封入量は60gである。
ここでガラスクロス52は、ガラスを細長く引き延ばして繊維状としたものを織ったもので、主剤液48と硬化剤液50を混合して硬化反応させたとき、樹脂の硬化体38に対する繋ぎ材となって、衝撃により樹脂が割れることがあっても、その破片が飛散するのを防止する働きをなす。
このガラスクロス52はまた、樹脂の硬化体38に対する補強機能も備えている。
そしてそれら主剤液48,硬化剤液50及びガラスクロス52の注入及び挿入後において、開口54をヒートシールにて閉鎖する。
図3はこのようにして一対の樹脂シートの周縁部を全周に亘ってヒートシールした状態を表している。
そして袋体36には、図2及び図3に示しているように主剤液48と硬化剤液50を混合して成る混合液の過剰分を逃がすための液逃し部56が、第1の袋部44の図中左側と第2の袋部46の図中右側とにそれぞれ設けられている。
ここで両側の液逃し部56は、レール支持体としての上記タイプレート16に対しレール12の長手方向両側にはみ出す位置に設けられている。
但しこの液通路57を半接着の弱シール部となしておくことも可能である。
この液逃し部56は、図4(III)に示しているように液圧により接着剥離して、そこに混合液の過剰分を逃し込み収容する収容空間を成形する。
尚一対の液逃し部56のそれぞれは、強シール部40で囲まれた内側に且つ液通路57を通じて第1の袋部44、又は第2の袋部46に連通するように形成されており、外部に対しては閉鎖された状態にある。
即ち、後述の大袋部47から隣接した液逃し部56への主剤液48と硬化剤液50の混合液の移動を不能とする強シール部59となしてある。
この切込み62は、樹脂の混合液が硬化した後において、液逃し部56で固まった樹脂の硬化体38の、大袋部47の内部で固まった樹脂の硬化体38からの分離を容易とするために設けられているものである。
具体的には、ここではL2の寸法180mmに対し、L1の寸法が200mmとされており、寸法L2の挟圧部に対するレール長手方向の両側部分が液溜り部64として構成してある。
その際、大袋部47を手で揉むようにして両液をより良く混合させる。
図2の10Bは、このようにして第1の袋部44,第2の袋部46が一体の大袋部47を形成し、その内部に主剤液48と硬化剤液50との混合液を封入した状態の可変パッドを表している。
更に、ガラスクロス52の丸め方についても、第1の袋部44、第2の袋部46にそれぞれ収容されるガラスクロス52の内、どちらか一方のみのガラスクロス52を丸めて収容させても良い。
また、ガラスクロス52と袋体36の内周面とを溶着固定させるときに、溶着位置を開口54側のガラスクロス52の外周縁部だけでなく、開口54側の反対側の外周縁部の任意の複数箇所に設けても良い。
その際は、主剤液48,硬化剤液50を混合させる時に、巻いた若しくは折りたたんだガラスクロス52を延ばして、袋体36内全体に広げるようにさせることができる。
本実施形態ではかかる樹脂シートとして、PET(ポリエチレンテレフタレート)とLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の複合材が用いられている。
この施工方法では、先ず図8(I)に示しているようにレール12を最終設置位置よりも高位置にクレーンにて吊り上げた状態としておく。
この状態で、図2に示す可変パッド10Bを軌道パッド32及び滑り板34とともに、レール12とタイプレート16との間に且つレール長手方向に挿入する。
この状態の下でレール12と軌道パッド32との間には隙間Sが生じている。
このとき可変パッド10Bの大袋部47内の混合液は、レール12の荷重により下向きに押圧され、その過剰分が図4(III)に示しているように、その全体が弱シール部とされている液逃し部56を接着剥離させながら液通路57を通じてその内部に逃げ込み、レール12とタイプレート16とで上下に挟圧された部分が、その過剰分の逃込みによって自動的に適正厚みとなる。
混合液はこの状態の下で反応硬化せしめられて、図1に示す硬化体38となる。
而してこの膨出部分がレール12の下面に接するような状態であると、レール12の振動に伴い、その膨出部分に対し応力が負荷されることとなって、膨出部分が付根から割れたり折れたりし、場合によって可変パッド10の本体部分から周辺に飛散してしまったり、軌道パッド32による緩衝機能が損なわれたりする恐れが生ずる。
図5(IV)はその切断位置での切断後の状態を表している。
ここで液通路57はレール幅方向の端部位置に設けてあるため、液通路57で固まった樹脂の硬化体を切断するに際し、レール12の幅方向外側から切断工具を差し込むことで、容易に切断作業を行うことができる。
そしてこのストッパ部68のストッパ作用によって、可変パッド10及びその上側の軌道パッド32が、レール長手方向に位置ズレするのが防止される。
従ってこのストッパ部68が、レール12の下面に接してしまうといったことはない。
またその液溜り部64の図3中の左右の幅寸法が予めそのような寸法に定められている。
即ち、従来必要とされていた混合液の注入工程を省略することができ、混合液の注入に起因して生じていた従来の問題を解決することができる。これにより可変パッド10の施工に必要な工程数を少なくすることができる。
また混合液の注入の際に生じていた2人作業の問題及び注入に長時間を要していた問題の何れも解消することができ、施工に要する作業者を減らすことができるとともに施工も短時間で終了し得て、施工作業に要するコストを安価となすことができる。
また樹脂の硬化体38が振動するレール12の下面に当った状態となることによって、軌道パッド32による働きを損なってしまう問題も解消することができる。
尚、本実施形態では樹脂の硬化後において、液通路57で固まった樹脂を切断しているが、樹脂の流動性がなくなった時点のゲル化後において液通路57で切断することもできる。
この例は、強シール部59に沿って連続した切込み70を設けた例である。
この切込み70は、図11(A)に示しているように強シール部59の図中下端部及び周縁の強シール部40を残した形で設けておいても良いし、或いは図11(B)の部分拡大図に示しているように、周縁の強シール部40を横切って図中上端に到るまで設けておいても良い。
また切込み70を、図11(C)に示しているようにスリット状をなす形態で設けておいても良い。この場合切込み70を切欠部として考えることもできる。
尚このように片側にだけ液逃し部56を設ける場合において、これを第1の袋部44に隣接した片側位置に設けることも可能である。
また切込みとしてミシン目状の切込み62を設けることもできるし、或いはまた図13に示すように連続した線状の切込み70を設けることもできる。
尚、この実施形態においても樹脂の流動性がなくなった時点のゲル化後において、片側の液逃し部56の液通路57での分離除去をすることもできる。
更に図15(B)に示しているように、液通路57をレール12の外方に、且つレール長手方向に対し直角に突出する形状で設けておくことも可能である。
特に図15の例においては、液通路57で固まった樹脂の硬化体を切断する際に、その切断作業をより一層容易に行うことができ、またその後において切込み62の位置で、液逃し部56で固まった樹脂の硬化体を袋体の一部とともに強シール部59で切込みに沿って分離し、全体を可変パッド10本体から除去してレール12外に取り出す作業をより一層簡単に行うことができる利点が得られる。
この例は、大袋部に対しレール長手方向の外方で且つレール12から幅方向にはみ出した位置に液逃し部56を設けた例である。
液逃し部56は第2の袋部46からレール幅方向外方に突出する形状で設けられた液通路57(ここではレール長手方向と直角の横方向の向き)により第2の袋部46と連結されており、またこの液通路57の通路幅は、第2の袋部46のレール幅方向の寸法によりも小寸法となるよう形成されている。
この実施形態においては、液逃し部56及び液通路57がレール12から外に露出していることに加え、液逃し部56と第2の袋部46との間に設けられる強シール部40の幅を狭くすることが可能となるため、液逃し部56で固まった樹脂(少なくとも流動性を失った段階の樹脂)、通常は硬化後の樹脂を袋体の一部とともに分離する際、液通路57及び強シール部40の切断距離が短くてすみ、液逃し部56で固まった樹脂の硬化体の分離作業をより一層簡単に行うことができる。
尚、液逃し部56は、図16において1点鎖線で示された位置の何れにも設けることが可能である。
液通路57を斜めに突出させることで大袋部内の過剰な樹脂を液逃し部56に逃す際、液通路57内の樹脂の流れをスムーズにすることができる。
また本実施形態では、液逃し部56が第1の袋部44及び第2の袋部44に対して、図中右斜め下のみに配置されているが、これに加えて図中左斜め下にも配置すること、或いは場合によって図中右斜め上又は右斜め上と左斜め上との両方に配置することも可能である。
この小容量の液逃し部56と第1の袋部44との間は液通路57で連結されるとともに、液通路57を除いた部分は強シール部59とされているが、液逃し部56は小容量のため、液が逃げ込んできて上下方向に膨出してもレール12の下面に接することはなく、液通路57を切り取る必要はないので、強シール59がなくてもよい。
本実施例にあっては、レール12からの下向きの押圧力が働いたときに図中右斜め下に設けられた液逃し部56に樹脂が流れづらい場合であっても、今一方の小容量の液逃し部56に樹脂を逃すことができるため、袋体36自体が破損することを回避することができる。
この例では、ガラスクロス52は第1の袋部44にのみ丸めて収納されている。
このように袋体36のレール長手方向に仕切部42を設けた場合、第1の袋部44及び第2の袋部46は、ともに幅率(長手方向の寸法に対する幅方向の寸法の比率)が小さい縦長の形状となり、第1の袋部44内に収容されたガラスクロス52は、第2の袋部46の狭小な幅方向に向けて少しだけ(前の実施形態に比べて)広がれば良いため、第1の袋部44にのみガラスクロス52を収容した場合であっても、仕切部42を接着剥離させて主剤液と硬化剤液とを大袋部47内で混合する際に、混合液の流れに伴って容易にガラスクロス52を全面に広げることが可能である。
12 レール
16 タイプレート
32 軌道パッド
36 袋体
40,59 強シール部
42 仕切部(弱シール部)
44 第1の袋部
46 第2の袋部
47 大袋部
48 主剤液
50 硬化剤液
52 ガラスクロス
56 液逃し部
57 液通路
62,70 切込み
64 液溜り部
Claims (12)
- 鉄道レールとタイプレート等のレール支持体との間に、鉄道車両の走行の際の緩衝材として働くゴム等の弾性板から成る軌道パッドを上にして該軌道パッドとともに挿入され、該軌道パッドと前記レールとの間の隙間を埋めるように厚み調節される、袋体の内部に反応硬化型樹脂の液が充填された可変パッドであって
可撓性のシートにて形成された前記袋体に、互いに独立した第1及び第2の袋部と、それら第1の袋部及び第2の袋部の間を仕切る仕切部とが設けてあって、該第1の袋部に前記反応硬化型樹脂の主剤液が、該第2の袋部に硬化剤液がそれぞれ封入されているとともに、前記仕切部は半接着の弱シール部とされていて、該第1の袋部及び第2の袋部の少なくとも何れか一方に加えた圧力で接着剥離してそれら第1の袋部と第2の袋部とを互いに連通した1つの大袋部となし、前記主剤液と硬化剤液とを混合可能とするものとなしてあり、
且つ前記主剤液と硬化剤液の総液量は前記隙間を埋めるのに必要な量よりも過剰量とされているとともに、
前記大袋部に対しレール長手方向の外方に液逃し部が設けてあって、該液逃し部と大袋部とを、通路幅が大袋部のレール幅方向の寸法よりも小寸法の液通路で連結するとともに、前記レールから下向きの押圧力が加わる以前においては該液通路を通じて該液逃し部への液の移動を阻止する一方、該押圧力の作用で接着剥離して前記大袋部から該液逃し部への液移動を許容する半接着の弱シール部が設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。 - 請求項1において、前記袋体が一対の前記可撓性のシートにて形成されていることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記大袋部と前記液逃し部との間は、前記液通路の部分を除いて該大袋部から該液逃し部への液の移動を不能とする強シール部となしてあるとともに、該大袋部と該液逃し部との間の該強シール部には、該強シール部に沿って該大袋部と該液逃し部とを該強シール部において分離を容易とする切込みが設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項3において、前記切込みが連続した線状に設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項3において、前記切込みが断続して不連続にミシン目状に設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1〜5の何れかにおいて、前記液逃し部が前記大袋部に対しレール長手方向の両側に設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1〜5の何れかにおいて、前記液逃し部が前記大袋部に対しレール長手方向の一方の側のみに設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1〜7の何れかにおいて、前記液通路がレール幅方向の端部に設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項8において、前記液通路が前記レールに対しレール幅方向の外方に突出する形状で設けてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1〜9の何れかにおいて、前記大袋部は前記レール長手方向寸法が、前記軌道パッドと前記レール支持体とによって上下に挟まれる挟圧部の寸法よりも大寸法とされていて、該挟圧部の両側に液溜り部を形成するものとなしてあり、前記液の過剰量の一部を該液溜り部に逃し込んで、該液溜り部を上下に膨出させるものとなしてあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1〜10の何れかにおいて、前記第1の袋部と前記第2の袋部との一方又は両方には、硬化した樹脂が割れたときに破片を繋ぎ止めて飛散防止する可撓性且つシート状の繋ぎ材が前記主剤液,硬化剤液とともに埋設してあることを特徴とする鉄道レール用の可変パッド。
- 請求項1〜11の何れかの可変パッドの施工方法であって、前記レールを最終設置位置よりも高位置に保持した状態とし、その状態で前記独立した第1の袋部と第2の袋部とのそれぞれに前記主剤液,硬化剤液を封入した状態の前記可変パッドの該第1の袋部及び第2の袋部の少なくとも何れか一方に圧力を加えて前記仕切部を接着剥離させ、両液を混合状態とした上で、該可変パッドを前記軌道パッドとともに前記レールとレール支持体との間に挿入し、その後高さ調節用に予めセットしたスペーサに当る位置まで該レールを下降させて、その過程で該レールを前記軌道パッドに押し当てるとともに前記可変パッドに対して該レールの荷重を作用させて該可変パッドに対し前記下向きの押圧力を加え、前記混合液の過剰分を前記液逃し部へと逃がして該可変パッドの厚みを調節し、その後において前記混合液を硬化反応させ、少なくとも流動性を失った段階で前記液通路の樹脂を袋体の一部とともに切断し、前記液逃し部を内部の樹脂とともに分離して除去することを特徴とする鉄道レール用の可変パッドの施工方法。
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