JP7028611B2 - 可変パッド - Google Patents
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Description
可変パッドは、袋状をなす樹脂製シートの対向する2枚のシート間に、縁部に設けられている注入口から硬化性の樹脂が注入されることにより、タイプレートとレールとの間の隙間の大きさや形状に応じて膨張し、レール下の隙間を埋める働きをする。可変パッドに関する発明としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示されているものがある。
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に記載されている可変パッドは、いずれもレールのふく進に対する効果が小さいため、レールのふく進の発生に伴い可変パッドがレールの長手方向にずれてしまうのを防止することができないという課題がある。
レールとレール支持体との間に介在され内部に注入された硬化性樹脂が硬化することにより前記レールの下の隙間を埋める可変パッドであって、
互いに対向して配置され前記硬化性樹脂の注入口となる部位および排気口となる部位を除いた周縁部が融着され袋状をなす樹脂シートと、
前記袋状の樹脂シート内に配設された2枚の繊維織布と、を有し、
前記樹脂シートは、硬化性樹脂注入前の状態でレール長手方向の長さが当該可変パッドに接合される軌道パッドのレール長手方向の長さよりも長くなるように形成したものである。
前記樹脂シートおよび繊維織布には、前記前記注入口と前記排気口の近傍であって当該樹脂シートの中心側の位置に、レールの延設方向と平行な方向に沿って外側から内側へ向かって切込みがそれぞれ形成されているようにする。
かかる構成によれば、硬化性樹脂が注入された際に、タイプレートを挟み込むリブを樹脂シートの両端に形成し易くなるとともに、繊維織布を切断せず切込みを形成するに留めることができるため、コストアップを抑えることができる。
かかる構成によれば、硬化性樹脂の注入により繊維織布がずれてしまうのを防止することができる。
図1に示すように、レール締結装置は、例えば、PC(プレストレストコンクリート)製のスラブ軌道10上にプラスチック製の絶縁板11を介して配設された金属製のタイプレート12を備え、タイプレート12のほぼ中央に可変パッド13、さらにその上に軌道パッド14が配設され、軌道パッド14上にレール20が載置されている。
図2に示すように、軌道パッド14は前後両端部の中央に、下方に向かって突出する係止片14a,14aがそれぞれ設けられている。また、可変パッド13は、硬化性樹脂注入前はレール長手方向の長さがタイプレート12および軌道パッド14の長さよりも長くなるように形成され、硬化性樹脂が注入された状態では、図3に示すように、可変パッド13が軌道パッド14の係止片14a,14aに接するように形成されている。
図5に示す可変パッド13は、(A)に示されているように、ほぼ長方形(矩形状)をなす本体部13aと、本体部13aの4隅のうち1つから斜め約45°方向へ突出するように設けられた注入口部13bと、注入口部13bと対角位置にて長手方向(レールと平行な方向)に沿って外側へ突出するように設けられた空気抜き用の排気口部13cとを有している。
図6および図7には、可変パッド13の変形例が示されている。
このうち、図6の変形例は、可変パッド13の4隅に、長手方向外側へ突出する突出部13dをそれぞれ設けたものである。内部に配設されるガラス繊維織布13B,13Bにも同様に、突出部が形成されている。そして、ガラス繊維織布13B,13Bは、符号P1,P2,P3で示されている箇所で、それぞれ接する側の樹脂製シート13A,13Aに局所的に接着されている。
なお、突出部13d以外の本体部13aの長さは、前記実施例(図5)の可変パッドの本体部13aの長さと同じにしてもよいし、短くしても良い。本体部13aの長さを前記実施例と同じにして突出部13d,13dを設けることにより、前記実施例(図5)の可変パッドよりもリブRを大きくすることができ、それによって可変パッド13の移動をより確実に抑制することができる。
また、上記実施形態では、可変パッド13の注入口の近傍においてのみガラス繊維織布13B,13Bをこれと接合する樹脂製シート13A,13Aに局所的に接着しているが、ガラス繊維織布13B,13Bの4隅を樹脂製シート13A,13Aにそれぞれ局所的に接着するようにしても良い。
12 タイプレート
12b タイプレートショルダー部
13 可変パッド
13A 樹脂製シート
13B ガラス繊維織布
13a 本体部
13b 注入口
13c 排気口部
13d 突出部
13e 切込み
14 軌道パッド
Claims (4)
- レールとレール支持体との間に介在され内部に注入された硬化性樹脂が硬化することにより前記レールの下の隙間を埋める可変パッドであって、
互いに対向して配置され前記硬化性樹脂の注入口となる部位および排気口となる部位を除いた周縁部が融着され袋状をなす樹脂シートと、
前記袋状の樹脂シート内に配設された2枚の繊維織布と、を有し、
前記樹脂シートは、硬化性樹脂注入前の状態でレール長手方向の長さが当該可変パッドに接合される軌道パッドのレール長手方向の長さよりも長くなるように形成されていることを特徴とする可変パッド。 - 前記樹脂シートは矩形状をなし、4隅に、レールの延設方向外側へ向って突出する突出部がそれぞれ設けられ、前記突出部内にも前記硬化性樹脂が流入可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の可変パッド。
- 前記樹脂シートは矩形状をなし、4隅の1つに前記注入口が形成され、当該注入口の対角に位置する角部に前記排気口が形成され、
前記樹脂シートおよび繊維織布には、前記前記注入口と前記排気口の近傍であって当該樹脂シートの中心側の位置に、レールの延設方向と平行な方向に沿って外側から内側へ向かって切込みがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の可変パッド。 - 前記2枚の繊維織布は、前記樹脂シートの周縁融着部より内側の部分の形状とほぼ同一の形状を有するように形成され、前記注入口の近傍にて当該繊維織布が接する側の樹脂シートに局所的にそれぞれ接着されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の可変パッド。
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